コンテンツマーケティングを成功させるためには、商品やサービスに適した展開が必要です。今回は、代表的な4つのコンテンツマーケティングの手法とともに、成功しているコンテンツマーケティングの事例をご紹介いたします。
コンテンツマーケティングを成功に導く4つの手法
時間もかけてコンテンツを増やしているのに、思うように期待する成果が得られていないということはありませんか?「北欧、暮らしの道具店」の事例でもお伝えしましたが、コンテンツマーケティングでは、誰に、何を、どう伝えるのか、がとても重要です。
扱っている商材を求めるユーザーにはどんなニーズがあるのか、そして競合と比べて自分たちの強さはどこにあるのか。コンテンツと商品の関連性やコンテンツマーケティングに何を期待するかも重要な判断軸となります。
では、成功事例とともに適切なコンテンツマーケティングの手法を考えていきましょう。
エディケーショナル型:成功事例「石鹸百貨」
コンテンツマーケティングのベーシックな型である、エディケーショナル(=教育)型は、普段の生活のなかで知りたいと思ったことや困りごとなどを解決してくれるコンテンツで接点をつくります。
SEOを重視しないため、”探してもらう”というスタンスですが、必要としている情報に対して的確な答えを届けられたら信頼につながります。即商品の購入へとは至りませんが、その必要性や他との違いについての知識を身につけていく過程で徐々に商品への興味を強めていきます。
「石鹸百貨」は、石鹸の活用術、衣類から食器、家の掃除などさまざまな知識が盛り込まれています。
暮らしのなかで使える知識は、一度だけではなくその商品を買ったあとも足を運ぶことが多く、商品の正しい使い方がわかれば満足度にもつながるでしょう。リピーター限定のコンテンツがあるのも魅力的です。
企業が伝えたいことと、生活のなかでの共通部分が大きいとコンテンツとしての幅も広げることができます。
コンテンツSEO型:成功事例「日南市ふるさと納税」
コンテンツSEO型は、ボリュームのある検索キーワードからそのキーワードに即した内容の記事を作成。検索順位を上げて、見込み客に見つけてもらいやすくすることが目的です。
しかし、いくら自然検索数が増えても、コンテンツと商品の関連性が弱くなればコンバージョンへの遷移は期待できません。商材との関連性が強いキーワード選定とともに、キーワードから検索意図を読み取ることが重要です。
宮崎県日南市のふるさと納税の特設サイト「日南市ふるさと納税」は、ふるさと納税の返礼品に関するキーワードからコンテンツを作成して、半年で1万6000セッション以上の流入がありました(2016年3月)。そのうち8割が自然検索流入です。検索ワードのトレンド時期を見越したコンテンツ作成もセッション数につながっています。
さらに、地元のWEBライターによる取材記事はオリジナル性が高く、読み応えもあります。検索エンジンは検索ユーザーにとって価値あるコンテンツを提供しようとしていますから、小手先の対策ではなく記事のオリジナル性、専門性といった「質」も兼ねるとベストです。
ただ、検索ユーザーが対象になるので今までにない商品だったり、あまり知られていないのでそもそも検索されないような商品やサービスの場合は向いていません。
ネイティブ広告型:成功事例「コーセー」
検索ニーズがない商材に関して向いているのがネイティブ広告型です。Facebookのフィード上に現れ、広告枠とは気づかずクリックした方も多いと思います。自然に、馴染んだ、という意味合いなので、気づかずに目に留まっていたというのは意図通りなわけですね。
ただ、記事かと思ってクリックしたのにバリバリの広告だったとなるとそのギャップが不信感につながることも理解しておきましょう。
潜在ニーズを掘り起こす力があるネイティブ広告のなかでも、キュレ―ションアプリの増加に伴い目立ってきたのがキュレ―ションアプリ内広告。「MERY」や「Gunosy」など、媒体の力を借りて、商品やサービスを認知させることができます。
しかし、ここでも読み物として入ってきた人たちに対して、どうやってコンバージョンへつなげるか。目的に合わせて導線を考えなくてはいけません。そして、一番大切なのは媒体の選び方。媒体の読者数と商材のターゲットが合うとより効果が期待できるからです。
「コーセー」では新商品の発売に合わせコンテンツ型ネイティブ広告とキュレ―ションメディアを組み合わせたプロモーションを実施したところ、他のメディアに波及し、大きく拡散されました。魅力的なコンテンツの内容であったことが成功の要因と言えるでしょう。
(参考元:ネイティブアドxAntennaで330万超リーチ!ブランドリフトと実購買を実現したコーセーの成功事例)
面白コンテンツ型:成功事例「TOOT」
多くの人の注目を集め、興味をもたせる役割が面白コンテンツです。健在しているニーズを満たすのではなく、潜在顧客へのアプローチになります。面白い!がきっかけになるので他のコンテンツよりは商品のコンバージョンは高くありません。
男性下着メーカーの「TOOT」は、面白さと商品情報をうまく組み合わせた動画で、日本だけではなく、海外からも注目を集めました。
しかも、面白いだけではなく、下着の機能性の高さも伝える内容は見事。新しい切り口でのアプローチは確実に認知に繋がったといえるでしょう。
ユーザーに必要とされるコンテンツを考える
コンテンツマーケティングの成功事例を4つの分類でご紹介いたしました。それぞれの型の特徴をおさえたうえで、場合によっては組み合わせて展開するなど、ネガティブな面を補っていくことも大切です。
「ECコンサルコラムサイト「ECコンサル」」掲載のオリジナル版はこちら:
4つのパターンでみるコンテンツマーケティング成功事例(2016/09/08)
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ECサイトがコンテンツマーケティングで集客につなげるための4つの成功パターン | アラタナECコンサルがお伝えするECビジネスの課題を解決するヒント
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