「左脳でインプットして、右脳でアウトプットせよ。」 | 業界人間ベム

業界人間ベム - 2015年12月5日(土) 11:25
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 先日、ベムが青学のマーケティング学科の学生さんたちに講義をした時に、後からみなさんが特に反応したフレーズがこれだったらしい。

 で、いつものようにデジタルマーケティングって何?から講義した訳です。

コミュニケーション開発(クリエイティブとか)を始めとする様々なマーケティング施策の企画実施は経験値とアイディアの成せる技で、データ分析結果から簡単に導き出されるものではないのだが、データが活用されないマーケティング施策なんて有り得ないので「データからシナリオ設計する」という作業がこれからは必要になる。

 例えば、クリエイティブは、データによって従来よりはるかに緻密な「クリエイティブブリーフ」が書かれることになるだろう。ある意味かなり条件づけされる。それでもそこから良いアイディアと良いジャンプがあってこそのクリエイティブなのである。
 
 Netflixがコンテンツをマーケティングするデータ分析のごとくCMに関してもデータによるブリーフィングがされるようになるだろう。それでもそこからジャンプするのが本当に実力のあるクリエーターというものだ。

その昔、ベムは資生堂さんのコピーライターだった小野田隆雄さんが独立された直後にお仕事をさせていただいとことがある。その仕事のクライアントはたいへん調査が好きだったので、小野田さんから「横山くん、調査データがいっぱいあるんでしょ?遠慮なく調査から出ていることで僕を縛ってよ。」と言われたのを鮮明に憶えている。「条件づけて縛ってよ。」なんて当時自分の会社のクリエーターから言われたことがなかったので、力のあるクリエーターとはこういうものなんだと思ったものだ。


 どこかで書かれているのを読んだが、職業で表すと確か「右脳でインプットして、右脳でアウトプットする」のは画家で、「左脳でインプットして、左脳でアウトプットするのが弁護士」、「右脳でインプットして、左脳でアウトプットする」のは内科医、そして「左脳でインプットして、右脳でアウトプットする」のが美容師なんだそうである。

 言葉で「こんなふうにしてください。」と注文されて、髪を仕上げるという創作を行うということだろう。そう言えば、広告のクリエーターってそんなものかもしれない。
 


 最近、DMP導入に関わってSIer系の会社がデータ分析官を多く採用して分析するのだが、「なかなか価値ある分析結果が得られない」という相談を受ける。まあ、ベムからすればそんなの当たり前で、マーケティング施策の企画実施経験のない人にそう簡単にアウトプットに繋がる作業が出来るとは思えない。

 データはマーケティングのコメだが、コメは炊かないと食えない。またご飯も使って料理にしないと価値を生むことにはならない。
 いくらデータ分析しても、マーケティング施策を実施して成果を上げるほかにはないのだから、「打ち手」に繋がらない分析は全く意味がない。


 「ネット領域に閉じている(打ち手がネット広告やWeb施策しかない)マーケティングはデジタルマーケティングとは言わない」といつもベムが言っていることを講義ではお話したわけだが、マスやリアル領域とネット領域が企業のなかでも分離状態にあることを改善しないといけないこと、これから広告をはじめとするマーケティング支援産業に身を置くなら、是非、データ分析やテクノロジーに強いが、マスやリアルを含むすべてのマーケティング施策を「打ち手」の対象とする広告人やマーケターになって欲しいとお話した。

 
 よくベムが講演で比喩として、「ネット専業はバントばかりしていて、『バットの角度を1度変えると、出塁率が1%増えます』みたいなことばかりしていて、一方レガシー代理店はホームラン狙いしかしなくて、ホームランが出ても、三振しても、どうしてそうなったかは全く意識しないまま次の打席に立つ。」という話を使わせてもらう。
 「たまには、ヒットエンドランくらい試したらどうだろう。」

 そういう意味ではCPAを握らされている専業系はかわいそうだ。だってCPAは広告だけで最適化できるもんじゃないでしょうが・・・。どうしてブランド力までギャランティーしなきゃいけないんでしょう?しかも広告における最大の変数であるクリエイティブでさえ押し付けられて改善させてもらえない(改善する能力があればだが)。
 でもその状況で愚痴ばかり言ってないで、自分が出来る「打ち手」の幅を広げる努力をしよう。それには右脳でアウトプットすることの実際に触れよう。

 レガシー代理店のアナログおじさんも、右脳でアウトプットには長けているなんだから、デジタル小僧のインプットを料理できるようになろう。

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