「アド・テック」でも「マー(ケ)・テック」でもなく、「フィン・テック」 | 業界人間ベム

業界人間ベム - 2015年7月24日(金) 05:26
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  最新号のMADMANレポート(デジタルインテリジェンスNY栄枝による月刊の米国広告&マーケティング業界のニュース&トレンドキャッチアップレポート)が非常に読み応えがあるので、ちょっと内容を抜粋して見ます。

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 このレポートMarketing ・Advertising・Digital・Media・Agency・Networkの頭文字と取ってMADMANということなんですが、もちろんマディソンアベニューのMADMENであることは広告業界の人ならお分かりですよね。榮枝くんはあのタイムズスクエアのビルボード(LEDサイン)を手掛けたNYでは有名人。みんなオープンな情報なんですが、米国に20年近くいて広告ビジネスをやってきた知見と英語力で読み取るトレンド情報は身内ながら素晴らしいと思う。

 さて、今月号はアップル・ペイを中心に取り上げているが、その中の一説をベムの解釈で書いてみる。

 今や「アドテクノロジー」や「マーケティングテクノロジー」から「フィン・テック」つまり「ファイナンシャル・テクノロジー」に注目が集まっている。
 リーマンショックでRTBというアドテクが金融業界のテクノロジーでつくられた。もともと金融のテクノロジーはその人材からしてレベルが高く、彼らからするとアドテクなど「赤子の手を捻る」程度の話だったろう。ただハイエンドな金融テクノロジストが手掛けていたのは業界内のスペシャリストが使うもの(当然一般人が損をして、プロが儲けるためのテクノロジーなのだから)だ。

 これがアップルペイのように一般向けに、「使い勝手の良さ=ユーザーエクスペリエンス(UX)」でファイナンスの世界に逆流した。もちろんアドテクノロジーもマーケティングテクノロジーも、従来の金融業界プロ向けテクノロジーほどではないものの、業界向け、(Googleのアドワーズが一番幅広く多くの人が使うだろうが、)それでも一般人が使うもんじゃない。
 ところが「フィン・テック」は完全にコンシューマ向けもあり、幅広い。オンライン型「アプリ銀行」を始めとした新しい金融テクノロジーの世界が出来た。ゼロの数が広告業界とはいくつも違う「ファイナンス業界」が「コンシューマが心地よく使えるUX開発」を目指していっせいに動き出していて、産業インパクトがでかい。
 そもそもの力量では雲泥の差だが、それでもアドテックの世界はグローバルのそれと仕組みそのものは同等の日本のアドテクというものがあるが、マーケティングテクノロジーとなるとずっと引き離されていて、「ファイナンシャルテクノロジー」に至っては、またしてもどれだけ先に行かれたか分からなくなった。

fintech.jpg

https://www.venturescanner.com/sector_maps/financial-technology.pdf


 アップルペイにしても、フェリカやおサイフ携帯で先行していた日本の技術だが、これまたあっという間に席巻されてしまいそうだ。(すくなくとも日本以外のグローバル標準になってしまいそうだ。)
 まあ、未だに電子マネーどころかクレジットカードも使えないタクシーがいっぱい走っている日本だから、決済に関する感覚が違うことが技術以前の問題だろう。

 デジタルインテジェンスの役員会はスカイプでニューヨークと上海と恵比寿を繋いでやるのだが、前回はNYでのアップルペイの話と上海でも電子決済システムが2種類普及していて、会食すると割り勘するそうだが、をまず一人が払っておいて、あとのメンバーがスマホで電子送金して終了だそうだ。全然日本より進んでる。

 アップルペイの何が凄いのか、興味のある人はMAD MANレポートをお読みください

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