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完全な状態のオリジナル記事は 「
DSPはリタゲツールではない。」 からご覧ください。
運用型広告と呼ばれるリスティングやDSPだが、DSPもまだまだダイレクトマーケティング利用ばかりで、CPA目標のリタゲツール化している。
CPAが目的だから、特定の人の行動さえ喚起出来ればいい訳だ。
ベムは楽器、特にギターをオンラインで買うことがある。(これは日本の楽器の精度が高いから出来ることで、海外で買うと店でフレット音痴がないかしっかり実物を調べてからでないと買えない。)特定のギターを発注しても、「在庫ありませんでした」メールが後から飛んでくることがある。せっかく注文したのに買えないという残念な結果だ。端から在庫がないことを表記しろよといいたいところだが・・・。そこにリタゲ広告が飛んでくる。まあ消費者の心理をまるで無視した所業である。
広告のひとつの重要な側面は「心理学」であることだ。行動を喚起できれば、その半作用としてブランドを毀損するような意識を受け手に与えることをよしとするのは、少なくても私がやってきた「広告」ではない。
ターゲティング出来るということは、広告を「当てたい人に当てる」だけでなく、「当てたくない人には当てない」ことなのだが、機能があるのにしっかり使わないのはいかがなものか・・・。
参照:『広告に接触すると買わなくなってしまい人もいる』
http://g-yokai.com/2014/09/post-336.php
さて、肝心な話はこれからだ。
DSPとはデマンドサイドプラットフォームである。デマンドサイドつまり広告のバイサイドの仕組みだ。広告を買う側の都合で、好きなタイミングで、好きな入札価格で、好きなターゲットにだけ配信できる。効果ないと思えばいつでも止められる。
この「いつでも止められる」を含めて、広告を買う側にとってこんな画期的なものはなかったはずだ。従来広告計画を立てて、それを忠実に執行することが広告活動であったが、今はリアルタイムで様々なデータを取得できる時代だ。事前のプランが最適であることなど有り得ない。「枠」ものは買ったら最後までやらなければならない。当たり前だが契約だから。
「運用」型というが、この「運用」を行うところを「トレーディングデスク」というのは、本来は株式の運用のような感覚だからだ。
株なら買って安くなってしまったら、ダラダラ持ってないで「損切り」する。損した分は他の銘柄でカバーして全体で利益が出るようにする。「枠」ものを買うとこの「損切り」してしまうことができない。
広告主にとって画期的な価値をもった仕組みである「DSP」。
2015年広告業界7つの予測 その5 にも書いたが、
ベム曰く、
「事前にベストなアロケーションが決まっている訳ではない。運用でベストにするのだ。」
が真実だと思う。
しかしこのためにはリアルタイムで状況を把握するダッシュボードをつくって活用しないといけない。私の言うダッシュボードとは飛行機のコックピットにある計器類のことだ。これらの計器の示す数値をただ眺めて「ふ~ん。なるほどね。」と言っているだけだと、飛行機が落ちてしまう。計器類で高度や速度や進行方向また他の飛行機(競合ブランド)の位置・方向・速度を把握して、操縦桿をどう操作するのか(つまり「打ち手」)に即繋がらないと意味がない。そしてダッシュボードでのこの数値がこの閾値を超えたらこう対応すると決めておくことが大事だ。
なぜ海外では広告主が社内にトレーディングデスクを置いて自ら運用するのか・・。
ブランディングコミュニケーションを目的とする多くの広告主がどうやってDSPを活用すればよいのか・・・。しっかりコンサルします。
ダイレクトマーケターにも、「広告の心理学」をお教えします。
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