短い人生、弱みを補強するよりも、強みを増強した方が幸せに生きることができると思うぞ。 | ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc.

ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc. - 2015年1月14日(水) 21:50
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今日は恥ずかしい過去のことを書く。

昔むかしいまから15年ほど前、僕は「なんでもできるコンサルタント」を目指していた。前のエントリー「若いうちにMBAや中小企業診断士を取った方がいいと思う7つの理由」で書いたとおり、僕は体系的に経営の勉強がしたくなって、25歳のときに中小企業診断士の資格を取った。

資格の勉強を通して知ったのは、「自分はいかに何も知らないか」という「無知の知」だった。

そのとき、僕は資格オタクの入口に立っていた。資格のために勉強し始めたわけじゃないのに、いざ資格を取ってみると、「次の資格」が欲しくなったのだ。

診断士の世界では、中小企業診断士(経営コンサルタント)✕社会保険労務士(人事・労務コンサルタント)✕行政書士(国や役所などへの手続き、権利業務、法律などの専門家)のことを「トリプル資格」と呼んでおり、一部の人の目標になっていた(ちなみに、このトリプル資格取得者の多くが「なんでもできる(可能性がある)けど、何もできない人」と揶揄されていることは後に知った)

社会保険労務士を取ろうか、行政書士を取ろうか悩んでいたときに(さらに司法書士や公認会計士まで候補に入っていた)、知人の税理士さんが、「池田さん、こんど税理士法が改正されます。法律の改正までに当該大学院に入学して修士号を取得すれば、税理士試験の税法3科目が免除されますよ」という情報を得た。つまり、難関の税理士試験5科目のうち、税法3科目が免除され、会計科目の簿記論と財務諸表論だけをパスすれば、税理士資格を取得できるというのだ。診断士✕税理士のダブル資格は、将来独立開業するには有利だ(と思っていた)。

※税法科目で何を選択するかによるけど、例えば王道の国税三法だとすれば、法人税法、所得税法、相続税法となる

僕はこれに飛びついた。

すぐに手頃な大学院を調べ、都内の某大学大学院法学研究科法学専攻の入学資格を得た(後にこの大学院は平日昼間の大学院で、仕事をしながら通うことはできないことを知る。まったくバカにもほどがあるが、まあそんなことも調べることもせず試験を受けてしまうくらい何も考えていなかったってわけだ)

大学院に入学する前に、簿記の「ボ」の字も知らない僕は(いきなり税理士試験の簿記論は難しすぎると思い)、池袋の大原簿記学校に入学し、週末を使って簿記2級の勉強をすることにした。

簿記2級コースの初日、僕は恐ろしいものを見ることになる。初日の授業は軽くオリエンして終わりくらいに思っていたら、先生がいきなり問題を配り始め、「さーみんな、んじゃまずは仕訳してー」と言う。

「え?シワケ?」 ←仕訳すら知らずによくもまぁ税理士を目指したもんだ(笑)

すると、クラスの7割くらいの受講生が、「左手」で電卓を叩き始めた。もちろん、ブラインドタッチだ。左手で電卓を叩き(しかも猛烈に早い)、右手のシャーペンでガリガリ回答している。呆然とした。僕は何をやっていいのかすらわからないのに(笑)

休み時間も暇だ。診断士の学校のときは、自分の同じ匂いがする奴らがたくさんいたから、一服しながらこれからのキャリアプランや将来の野望まで、それこそいろんな話をした。でも、ここには同じ匂いがする奴らがいない…。寂しかった。

学校に通い始めて一ヶ月。勉強は一向にはかどらなかった。何しろツマラナイのだ。やってもやってもおもしろくならない。苦痛すら感じる日々だ。そして、最後の事件がやってきた。全国模擬試験である。

当たり前だけど、結果は散々。うろ覚えだけれど、確か全国4,000人中、3,800番くらいだったと記憶している。この結果を見て、ついにほそ~くつながっていた一本の糸が切れた。

やーめた!

結局、大原簿記学校も一ヶ月で辞め、大学院も(入学金と前期の授業料も払っていたのに)入学式を迎える前に辞めてしまった。バカである。

でも、遠回りしたおかげで、ようやく大切なことに気がつくことができた。

あ、俺やっぱマーケティングが好きなんだな!

ってことに。

大原簿記学校で痛切に感じたのは、隣にいる(電卓を高速で叩いている)彼は、とっても楽しそうであるというとてもシンプルな事実だった。「万が一、税理士試験にパスしたとすると、将来同業者として俺は彼(+彼のような奴ら)と競争して勝利しなければならないんだよな。果たして、目の前にあるものが超ツマラナイと思っている俺が、嬉々として電卓を叩いてる彼(+彼のような奴ら)と戦って勝てるんだろうか…。」

結果は見えている。勝てるわけがない。

勝負は「彼らの強み」&「自分の弱み」という土俵で行われる。まったくもって勝てる気がしない。楽しい→できる→もっと楽しくなる→もっとできるようになるってループが回る気もしない。でもどうだろう。マーケティングという土俵なら、彼らが100人束になってかかってきても、負ける気はしないぞ。

そうか、そういうことだったのか! ←バカ

僕の自分探しは、こうして(28歳にして)終わりを迎えた。思えば無駄な時間とカネをたいそう使ったもんだ。でも、それ以降、自分の人生や、一生をかけようと思う領域が一切ブレなくなった。本当に一ミリもぶれなくなった。

俺はマーケティングで食っていく。

この腹の据わりようはハンパなかった。それはいまでも変わっていない。いや、むしろ年々強化されている。いまは(まだまだ勉強中の身だけども)「いまの仕事は天職だ」と胸を張って言える。

僕が神様からもらったプレゼント。それはきっとマーケティングが好きで好きでしょうがないということなんだ。だから、仕事をしていても遊んでいるみたいだし、遊んでいても仕事をしているみたいなのだ。平日がオンで週末がオフなんじゃなく、人生全部オン。自分で言うのもなんだけど、いま仕事がおもしろくって仕方がない(遊んでるんだから当たり前だ)。

人生は短い。

自分の弱みを補完するために限られた時間を割くんじゃなく、自分の強みをさらに強化することに全てを投下する。弱みは誰か優秀な仲間に助けてもらえばいい。でも、自分の強みだと思っている領域は、それこそ同業が10人、100人束になってかかってきても負けないくらい突き抜ける。XXXだったらYYYさんだよね!って言われる人間になる。

人生は楽しい。

僕もまだまだ悟りを開くような年ではないけれど、意見が割れる「”好き”を仕事にするかどうか」議論。僕は胸を張って言える。

好きじゃないことを仕事にするなんて人生もったいない!

あなたは自分の「好き」を、自分の「強み」を仕事にできているだろうか。

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