数字を扱うインフォグラフィックに対する願い [週刊IFWA 2013/2/4] | Insight for WebAnalytics

Insight for WebAnalytics - 2013年2月4日(月) 08:00
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■ 数字を扱うインフォグラフィックに対する願い

何度かソーシャルメディア上でインフォグラフィックが嫌いといったようなことを発言したことがあるのですが、ここで少しまとめてみました。

ウィキペディアで「インフォグラフィック」の項目を見ると、インフォグラフィックの素材は「情報」「データ」「知識」とあり、ここで話をするのは、あくまで「データ」つまり数字が含まれる情報をインフォグラフィックで表現する時に範囲を限定させて頂きます。

インフォグラフィックは伝えたい情報を、デザインを中心に利用して伝えるのが目的だと思います。伝え方は基本的にテキストをなるべく少なくして、シンボルなどを使ったデザインで見せるものだとは理解しています。

ただ、データを見せるということでは、様々な調査データの発表と同じような要素を最低限見せて、ミスリードしないようにして欲しいと思います。そのようなことから考えると下記のような要素や条件が必要ではないかと考えています。

・情報ソース元を明記する
・違う元データ群を混ぜて、自分の主張に合ったデータだけを選択して、一つのストーリーにしない
・何を伝えたいのかが容易にわかる(奇をてらったデザインにしない)
・タイトルをつける(何を言いたいのかを一目でわかるようにする)
・数値に対応する凡例が解るようにする
・グラフやチャートに実際の数値(%や絶対値)を入れる
・アンケートなどの場合は回答数などの母数を入れる
・複数のグラフやチャートを並べる場合は見る順番がわかり易いこと
・グラフのトリックを使わない(スケール違いや立体化による誇張など)

残念ながら、私の目に触れるインフォグラフィックがたまたまそうなのだと信じたいですが、最近目にする多くが、何を言いたいのか、何が書いてあるのかすらわからないものがあります。極端に言えば、全体で一つの絵画にしか見えないのです。多くの情報を盛り込み過ぎのも多く見かけます。

難しい要求をしているとは思いません。グラフや表を作成するときの基本的項目で最低限押さえて欲しいことを挙げているだけです。例えば凡例などはテキストではなくて、わかり易いアイコンなどでもよいと思うわけです。それが一目瞭然のピクトグラムであれば、伝え方の表現として悪くはないです。

ある制限・制約の中でどれだけ素晴らしいデザインで情報を伝えられるかということだと思うのですが、そこには何でもありの自由が与えられている訳ではなく、「わかり易く伝える」から逸脱して欲しくないと思います。
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