オンラインメディアをやっている身としては、3月7日に公開されたSEOmozの「ページをやたらと細切れにしてPV数を稼ごうとするメディアサイトの問題と解決策」は、非常に興味深い内容でした。
その記事に対するはてなブックマークのコメントでも、「○○のサイトは腹がたつ」「やたらと細かく分割する傾向は止めて欲しい」など、既存サイトのページ分割に対する反感が目立ちましたし、Web担は(そしてWatchもそうですね)、自分が読者だったらという立場で考え、無駄なページ分割はしないようにしています(そのせいか1ユーザーあたりのPV数は他サイトより少なくなりがちですが)。
FirefoxのアドオンにAutoPagerizeというものがあり、むやみにページ分割しているサイトでも便利に使えますが、サイトを運営する側が本当にそのページ分割が必要なのかを検討すれば、ユーザーがわざわざそんなツールを使う必要はありません。
この問題の根底には2つの論点があります。ユーザビリティ上の問題と、サイトのパフォーマンスをどの指標で判断するかの問題です。
ユーザビリティ上の問題は、客観データが必要ですし、ユーザー層によって異なるため、一概に結論は出せません(Web担でもユーザーテストでこの問題を見極める予定です)。しかし、指標の問題は比較的結論を出しやすいのではないでしょうか。つまり、広告主は単純なインプレッション数よりも、訪問者数に重きをおくべきなのではないでしょうか。
もちろん、広告の効果にはフリークエンシー(接触頻度)という考え方もあるため、PV数を捨てて訪問者数だけ見ればいいとは言いません。しかし、オンラインメディアは、広告主に対するインプレッション数の水増しとユーザーに対する不便の強制に関して、そろそろ考えを改めるべきなのではないでしょうか。
→ http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/03/07/2760(記事ページ)
→ http://b.hatena.ne.jp/entry/http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/03/07/2760(はてなブックマークのコメント)
この記事は、メールマガジン「Web担ウィークリー」やINTERNET Watchの「週刊 Web担当者フォーラム通信」に掲載されたコラムをWeb担サイト上に再掲したものです。
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