AIを使った人事評価に賛否!「公平な評価」に期待、「精度が低そう」と不安の声も【Job総研調べ】
パーソルキャリアが運営する調査機関『Job総研』は、「2025年 人事評価の実態調査」を実施した。人事評価のためのアピールや転職との関係、AIの導入などについて、社会人男女391人を対象に聞いている。
人事評価のための「アピール疲れ」が深刻化? 生産性に支障も

まず、人事評価のために普段どのようなことを行っているかを聞くと、「上司の意向に積極的に従う」が29.9%で最も多く、「上司へのアピールを増やす」が27.6%、「資料などを丁寧に作成する」が23.0%と続いた。また、評価のためにアピールをしているかを聞くと、「よくする・する・どちらかといえばする」の合計は58.6%にのぼった。

人事評価のためのアピールをすると答えた人に対し、それによりどのような影響があるかを聞くと、「アピール疲れを感じる」「精神的に消耗する」「無駄な仕事が増える」などのネガティブな意見が上位となった。
一方で、アピールが評価に活きていると思うかという質問では、「活きていると思う」が合計で82.1%にのぼり、一定の効果があることが明らかになった。
昇給よりも転職した方が早い? 7割が「人事評価に不満あり」

続いて、人事評価に不満を感じたことがあるかを聞くと、「ある」が69.6%で多数派となった。また、「人事評価による昇格・昇給」と「転職」のどちらを選ぶかという質問では、「転職」を選んだ人が69.0%にのぼり、人事評価への不満が転職の動機になっていることがわかった。

人事評価がきっかけで転職を考えたことがあるかを聞くと、「ある」が65.5%にのぼった。また、転職を考えたことがある人に対し、実際に転職をしたかを聞くと、半数以上が「転職した」と回答した。
AIによる人事評価、メリットとデメリットは?

最後に、AIによる人事評価について期待する点を聞くと、「公平で客観的な判断」が48.3%で最も多く、「上司の主観を減らす」が45.8%、「評価基準の透明性」が35.5%となった。事実に基づいたフラットな評価を求める声が多いようだ。
一方で、不安に感じる点としては、「AIに誤った解釈をされる」が38.1%、「努力や工夫が評価されない」が37.1%、「偏ったデータに左右される」が36.3%となった。現時点では、適切なフィードバックや判断ができるのかを懸念する声も多いようだ。

AIによる人事評価に不安があるかという質問では、合計で51.2%が「不安がある」と回答。また、上司とAIのどちらに人事評価をしてもらいたいかを聞くと、「上司」が合計で68.7%となり、人間的な判断を重視していることがうかがえた。
調査概要
- 【調査期間】2025年9月10日〜9月16日
- 【調査対象】全国の20〜50代の男女で、現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
- 【有効回答数】391人
- 【調査方法】インターネット調査
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