管理職の約6割が「フィードバックをためらう」。「部下の反応が不安」が3年連続増加【ALL DIFFERENT調べ】
ALL DIFFERENT(オールディファレント)のラーニングイノベーション総合研究所は、「管理職意識調査」を実施した。課長クラス以上の管理職531名を対象に、「部下育成」について聞いている。
評価者としての課題「チーム内での極端な評価に躊躇」がトップ

まず、部下を評価する際にどのような課題を抱えているかを聞くと、「チーム内で極端な評価をつけることをためらってしまう」が27.9%、「評価時、一人ひとり十分に時間をとることができていない」が27.0%、「評価の期間全体で評価せず、直近の部下の状況に引きずられてしまう」が25.2%で上位3つとなった。

管理職のうち1~3年目の課長クラスを「新任管理職」、4年目以上の課長クラスを「ベテラン管理職」、部長クラスを「幹部候補」と分類し、ステージ別に評価者としての課題を見ると、新任管理職では「部下に嫌われたくないために、厳しい評価から逃げている」が23.5%で、他のステージよりも10ポイント以上高い結果に。一方で、幹部候補では「チーム内で極端な評価をつけることをためらってしまう」が35.7%と突出して高かった。

また、部下についてどのようなことを理解しているかを聞くと、新任管理職は「部下の現状の業務領域」が59.8%で最多に。ベテラン管理職・幹部候補とステージが上がるにつれて、「改善すべき課題や短所」「部下の言葉・行動における特徴および変化」が高くなる傾向が見られた。
部下へのフィードバックもためらう? 反応を不安に感じる人が増加

続いて、部下へのフィードバックを躊躇したことがあるかを聞くと、55.7%が「はい」と回答した。

その理由としては、「部下の反応に対して不安があるから」が54.2%で最も多く、ついで「適切な伝え方がわからなかったから」が34.7%と続いた。なお、経年比較で見ると、「部下の反応に対する不安」は3年連続の増加となった。

最後に、部下の離職防止への取り組みを聞くと、新任管理職は「業務量の負荷の調整」が55.3%で最も多く、ベテラン管理職では「感謝やいたわりの言葉がけ」が46.8%で最多となった。幹部候補においても「業務量の負荷の調整」がトップだったが、一方で「期待や果たしてほしい役割の伝達」は他ステージより10ポイント以上高い結果となった。
調査概要
- 【調査期間】2025年5月20日〜7月17日
- 【調査対象】同社が提供する管理職向け研修の受講者
- 【有効回答数】531名
- 【調査方法】Web・マークシート記入式によるアンケート調査
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