さくらインターネットが「石狩データセンター」に設置したコンテナ型が稼働を開始

デジタルインフラサービス事業のさくらインターネットは、同社が北海道石狩市で運営する「石狩データセンター」の敷地内に設置したコンテナ型データセンターの稼働を6月11日に始めた、と同日発表した。コンテナ型は従来型より工期が短縮できる。冷却方法には従来採用している空調方式に加え、冷却水を使う直接液体冷却方式を導入し、消費電力を抑える。

生成AI(人工知能)の急速な需要増を受けて建設。生成AIに必要なGPU(画像処理半導体)リソースを多くのユーザーに提供するため、工期が短いコンテナ型にした。2016年完成の従来型は計画から約3年3カ月かかったが、コンテナ型は約1年半に短縮。直接液体冷却方式はサーバーの高発熱部位を冷却水で部分的に冷やす運用ができ、冷却用消費電力の削減につながる。

冷却性能が向上したことで1ラックあたりに収容できるGPUサーバーの台数も増加。これまでの構成では2台だったが、最大5台まで可能になり、運用効率が高まった。コンテナ型データセンターは米国NVIDIAのGPU「H200」を約1000基装備し、生成AI向けクラウドサービス「高火力」のベアメタルシリーズ「高火力PHY(ファイ)」で「H200プラン」として提供を始める。