KDDIとソフトバンクが通信障害時にもう一方の回線が利用できる「デュアルSIMサービス」提供

通信が復旧するまでの代替手段となる予備回線として提供、事業者間でバックアップ体制を整備

山川 健(Web担 編集部)

2023年2月3日 7:00

KDDIとソフトバンクは、どちらかの通信サービスで通信障害などが起きてスマートフォンで通信できなくなった際、もう一方の回線を使って通信が利用可能な「デュアルSIMサービス」を3月下旬以降に提供する、と2月2日発表した。KDDIのau回線をソフトバンク回線に、ソフトバンク回線をau回線に切り替え、復旧するまでの代替手段にする。

デュアルSIMサービスは通信障害や災害に備えた予備回線として提供。スマートフォンは現在、通話、メール、SNSといったコミュニケーションに加え、金融決済、ショッピング、行政サービス、企業のアプリなどさまざまなサービスの窓口になる重要な社会インフラになっていることから、携帯電話事業者間でバックアップ体制を整備する。

契約者情報を記録するSIMカードを2枚使って複数回線を利用するデュアルSIM機能搭載スマートフォンが対象。詳細はサービス開始前に公表するが、利用料は月数百円程度とみられる。2022年7月に発生したKDDIの大規模通信障害を機に非常時の事業者間ローミングが議論されているものの実現に時間がかかるため、両社でサービスを始める。

この記事をシェアしてほしいパン!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

今日の用語

エコーチェンバー
「エコーチェンバー」(Echo Chamber。エコーチャンバー)とは、「似たような意見・思想を持った人たちがコミュニティを形成した結果、意見が偏ってしまう現象」を指す。もともとは音響用語で、録音などで残響が強く残る“残響室”の意味だった。 SNSなどで自分と似たようなユーザーや好ましいと感じるユーザーばかりをフォローした結果、目にする投稿が世間一般・全世界で肯定されている意見と思い込んでし 用語集 を見てみる