小売業者のビッグデータの取り組み調査で実現したい業務領域は「既存客の来店頻度向上」

矢野経済研究所、O2Oやオムニチャネルは少なくビッグデータ活用には7割以上が消極的

市場調査・マーケティングの矢野経済研究所は、国内小売業者のITやビッグデータに関する取り組みを調査し、結果を1月27日発表した。小売業者が今後データ活用で実現したい業務領域は「既存客の来店頻度向上」が最多で「マーチャンダイジング(商品政策)」「客単価の向上」と続いた。一方でビッグデータ活用に積極的な小売業者は極めて少なく、重要課題とする企業も2割程度だった。調査は2015年11、12月に売上高上位の百貨店、スーパ、専門店、生協などの小売業者を対象に電話によるヒアリングで行った。173社が回答した。

データ活用で実現したい業務領域で最も多かった「既存客の来店頻度向上」は61.8%で「マーチャンダイジング(商品政策)」は53.2%、「客単価の向上」は50.3%だった。半面「O2O(オンラインツーオフライン)」は11.0%、「オムニチャネルの実現」は15.6%と将来のデータ活用の課題とされる分野は少なかった。ビッグデータの活用意向では、積極的な企業は6.9%にとどまり、重要課題としているのも20.2%。課題ではあるが優先度が低いとする企業が42.8%と最多となり、取り組む予定がない28.9%と合わせて7割以上が消極的だった。

矢野経済研究所
http://www.yano.co.jp/

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