ランキングサイト掲載によるサイテーション効果はSEOに有効か?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「ランキングサイト掲載によるサイテーション効果はSEOに有効か?」です。この回答は「わずかに好影響がある可能性があります」です。
数件程度の露出だと、実感できるほどの効果はない
今回の相談内容は、複数のランキングサイトに掲載することによるサイテーション効果は、自然検索での検索順位に好影響を与えるかというもので、ペンネーム「やっぱり」さんが寄せてくださいました。
今回の相談では、掲載先は「ランキングサイト」とのことなので、掲載内容はアフィリエイトリンクを介したリンクと、サイト名や簡単な紹介文、といったところでしょうか。その前提で話を進めますが、違っていたらすみません。
さて結論としては、どんな形であれサイト名やリンクを露出することは、自然検索での順位にわずかな好影響を与える可能性があります。とはいえ、数件程度の露出であれば実感できる効果はなく、期待するほどの効果は得られないと思います。そのため、SEOのことは気にせず、掲載するかどうかはランキングサイトからの流入の費用対効果だけで考えてよいでしょう。
サイテーションの直接効果はそもそも大きくない
そもそもですがサイテーション(リンクをともなわないサイトへの言及)が順位向上に直接的に与える効果は大きなものではありません。率直な言い方をすれば、ほとんど効果は実感できません。有力なニュースサイトや官公庁のサイト、Wikipediaなど、権威あるサイトに掲載されたときに多少実感できるという程度です。
サイテーションを得ることによる効果は、直接的な順位向上よりもむしろ、知名度の向上による指名検索の増加と、それにともなうクリック率やコンバージョン率の改善、およびそれらの結果として順位が向上する、といった間接的なものが中心です。即効性はありませんし、効果も大きくありませんから、過度な期待はできません。
ランキングサイトに掲載すべきか?
ここまで述べてきたような理由から、ランキングサイトへの掲載で得られるサイテーション効果による順位向上は、ほとんど期待できません。ランキングサイトと聞いて僕が想像するのは、「プロが厳選! ○○のおすすめ人気ランキング128選」のようなアフィリエイトページですが、もし僕の想像がピッタリ当たっているなら、正直なところ掲載する価値はあまり感じません。
ですからランキングサイトに掲載するかどうかは、ランキングサイトからの流入の費用対効果や、期待できる知名度の向上効果などを加味して決めるといいでしょう。
まとめ
獲得したいサイテーションは、有力なニュースサイトや官公庁、Wikipediaなど権威あるサイトに掲載される場合と、お客さまに近い人々の間で広がるクチコミの2種類だけです。それら以外の場所でのサイテーションは、得られたとしてもほとんど、あるいはまったく効果が感じられないのが現実です。
例外は新規に立ち上げて間もないサイトで、サイト名や商品名などで検索しても自社サイトを除くと何もヒットしないような状況であれば、どんなサイテーションでもないよりはいいかもしれません。このような場合には、ランキングサイトへの掲載も有力な選択肢の1つです。繰り返しますが、掲載するにしても過度な期待はできないことを忘れないでください。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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