『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』(全11回)

ネット広告運用の経験が生きる、動画広告施策の体制作りのポイント

動画は工数やコミュニケーションも多く必要です。複雑な動画広告の施策をスムーズに進めるために、ネット広告運用の経験が生きる3つの理由を解説します。(第5回)

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』の第1章全てと、他5節をWeb担で特別公開。

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施策体制は広告運用者を中核に

ネット広告経験者による舵取りが成功への近道
Chapter 1 準備 動画と広告の常識を更新せよ

動画広告施策は、さまざまな面で静止画でのネット広告施策よりも複雑です。ネット広告の運用経験を持つ人物が中核となり、関係者とコミュニケーションを取りながら進めていく形を本書では推奨します。

ネット広告の経験を生かして動画広告に取り組む

動画広告の施策は、静止画の広告と比べて費用だけでなく工数も大きくかかります。それだけ入念に検討すべき事項が増え、関係する人員やコミュニケーションの量も多くなります。

このように複雑な施策を推進するには、全体の中核となる人物が必要です。筆者は、従来のネット広告の運用者─広告主企業や広告代理店の運用担当者が、動画広告施策でも中核となることが理想的だと考えています。

本書では、動画広告施策の主な関係者として、中核である運用者のほかに、広告責任者と動画の制作者という2つの立場の人を想定します。

広告責任者は、動画広告施策の意思決定を行う人物です。マーケティングや広告部門の責任者か、運用者が広告代理店の場合は広告主が相当します。制作者は、動画の編集・制作を担当するクリエイターです。各人物の関係は、次ページの図のようになります〔図表5-1〕。

動画広告施策に関わる3つの立場の人物〔図表5-1〕

運用者が中核として最適である理由は、次の3点です。

  • 施策の設計にビジネス理解が生きる
    広告責任者の合意を得る際などに、これまでネット広告で自社またはクライアントのビジネスと向き合ってきた経験や知識を生かし、広告責任者と目線をあわせて話せます。
  • 動画の企画に経験が生きる
    テキストや静止画による広告のノウハウが、動画広告でも応用できます。動画を企画する際に、効果的な訴求内容の判断や、表現によって成果がどう変わるかといった予測を、より的確に行えるでしょう。
  • 広告運用の基礎知識がある
    ネット広告やメディアについての知識がすでにあるため、動画広告に特有の内容をアップデートすることで、十分な知識を早く身に付けられます。

将来的には、動画広告を専門的に手がけるプランナーやディレクターのような存在が新たに定着するかもしれません。しかし、これまでネット広告を運用してきた組織で新しく動画広告を始める場合には、運用者が中核として動くことをおすすめします。(鈴木)

まとめ

動画広告施策には、中核となって舵取を行う人物が必要です。従来のネット広告に取り組んできた運用者が中核となる体制が、施策を成功に導きます。

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』をWeb担で一部公開中

『動画広告
  • 鈴木雄翔 高橋俊輔 著
  • 発行:インプレス
  • ISBN:978-4295008040
  • 価格:2,500円+税

YouTubeや主要SNSで動画コンテンツは生活者に浸透し、動画広告も成長を続けています。「5G」のサービス開始により、今後はさらに動画広告の重要性が増し、広告運用者やマーケターにとって避けて通れないものとなります。

本書では、動画の特性を知り動画広告実施を判断する段階から、施策を成功に導く設計方法や運用者が中心となった制作の進め方など、動画広告施策全般に必要なノウハウを収録。動画広告にこれから取り組む方から、結果が出ずに悩んでいる方まで、必要な“打ち手"が見つかります。

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