『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』(全11回)

動画は鮮度が大事! ターゲティングの鮮度を保つための3つの工夫

同じ人に同じ広告を出し続けると、効果は下がってきます。特に、動画は静止画以上に飽きられやすいです。新しい動画を制作することも大事ですが、配信対象者が自動的に入れ替わるターゲティングを行ないましょう。(第9回)

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』の第1章全てと、他5節をWeb担で特別公開。

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ターゲティングに鮮度を保つ工夫を

新しい人へのリーチがされやすい有力なターゲティング
Chapter 3 広告配信設計 手段の理解と選択が成功の鍵に

動画広告で成果を上げるには、「鮮度」を意識することも重要です。多くの人に新鮮な印象で動画を見てもらうために有効な、対象者が自動的に入れ替わるターゲティングを取り入れましょう。

対象者が入れ替わるターゲティングを活用する

SNS広告の運用経験がある人は実感していると思いますが、広告の「鮮度」、つまり新鮮な印象で広告を見てもらうことは重要です。同じ人に同じ広告を配信し続けると、成果は下がっていきます。

動画は静止画以上に飽きられやすいため、鮮度への意識はより重要になります。視聴して満足すると、その後何度も視聴はしてもらえず、度を超えるとうっとうしく思われてしまいます。

鮮度を上げるため、新たに動画を制作することもありますが、広告配信の対象者が時間の経過で自動的に入れ替わるターゲティングを使うことも有効です。できるだけ多くの人に、新鮮な印象で動画広告を見てもらえるよう、ターゲットに応じてこれらの採用を検討してください。

カスタムインテントで直近の検索者をターゲティングする

YouTubeのターゲティングでは、カスタムインテント(124ページ参照)がおすすめです。指定したキーワードを直近でGoogle検索したユーザーが対象となるため、短期間で対象者が入れ替わることが期待できます。

類似オーディエンスでリストを更新する

InstagramとFacebookでは、「類似オーディエンス」によるターゲティングがおすすめです。

コンバージョンした人や既存顧客のリストなどをソースとして、似た傾向のユーザーをリスト化する類似オーディエンスは、3~7日ごとに更新されます。

以下に、既存のオーディエンスリストをソースとして類似オーディエンスを作成する手順を解説します。ソースとするリストは最低100人分が必要とされますが、少なくとも300~1,000人のリストを用意することを推奨します。

〔実施手順〕
  1. Facebook広告の管理画面のメニューから[オーディエンス]を選択し、[オーディエンスを作成]→[類似オーディエンス]の順にクリックする。
  2. [類似オーディエンスを作成]画面で[既存のオーディエンスまたはデータソースを選択してください]をクリックし、ソースとなるリストを選択する〔図表39-1〕。
  3. ターゲット地域を選択し、オーディエンスサイズを選択して類似オーディエンスを作成する。
Facebook広告の類似オーディエンスの作成画面〔図表39-1〕

直近で興味を示したキーワードでターゲティングする

Twitterでは「キーワードターゲティング」がおすすめです。キーワードを指定すると、直近でそのキーワードを含むツイートをしたユーザーのほか検索したユーザー、さらに、そのキーワードを含むツイートに反応(リツイート、いいねなど)したユーザーをターゲティングできます。

以下にキーワードターゲティングの手順を解説します。キーワードを指定すると[オーディエンスの概要]にオーディエンスボリュームの目安が表示されるので、参考にしましょう。

〔実施手順〕
  1. Twitter広告の管理画面でキャンペーンを作成する。
  2. 広告グループのターゲティングの設定で、[オーディエンスの条件]の[キーワード、イベント、行動、興味関心、フォロワー類似オーディエンス、映画、テレビ番組]にキーワードを入力し、[追加]をクリックする。除外指定の場合はキーワードを入力して[除外]をクリックする〔図表39-2〕。
Twitterのキーワードターゲティングの設定画面〔図表39-2〕

複数の手段を組み合わせることが重要

前節ではフリークエンシーキャップについて解説しましたが、頻度の上限を設定することと、本節で解説した鮮度を保つためのターゲティングの利用は、より多くの人に新鮮な印象で動画広告を見てもらう方法である点で共通します。同じ人に偏ってしまう広告配信を避け、成果を高めるために、どちらも活用しましょう。(鈴木)

まとめ

ターゲティングの工夫で、動画広告をより多くの人に新鮮な印象で見てもらえるようになります。動画広告を効果的に配信するため、積極的に使いましょう。

 

2020年3月6日発売の書籍『動画広告"打ち手"大全 最強の戦略74』をWeb担で一部公開中

『動画広告
  • 鈴木雄翔 高橋俊輔 著
  • 発行:インプレス
  • ISBN:978-4295008040
  • 価格:2,500円+税

YouTubeや主要SNSで動画コンテンツは生活者に浸透し、動画広告も成長を続けています。「5G」のサービス開始により、今後はさらに動画広告の重要性が増し、広告運用者やマーケターにとって避けて通れないものとなります。

本書では、動画の特性を知り動画広告実施を判断する段階から、施策を成功に導く設計方法や運用者が中心となった制作の進め方など、動画広告施策全般に必要なノウハウを収録。動画広告にこれから取り組む方から、結果が出ずに悩んでいる方まで、必要な“打ち手"が見つかります。

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