いしたにまさきのブロガーウォッチング

賞味期限を3ヵ月過ぎた牛乳を飲んだ真の理由とは…

賞味期限を3ヵ月過ぎた牛乳を飲んだ真の理由とは…

いしたに 磯崎さんのブログには、そういうミーハーな部分もたまに垣間見れておもしろいですよね。

磯崎 それはどうも。今回、アクセス数ランキングを調べて、「期限切れ3ヵ月後の牛乳を飲んだらどうなるか?」が2位にランクインしていてびっくりしまして。これは予想外でした(笑)

磯崎 はてなブックマークの方は割と私の事前予想と合ってました。重複しますが、自薦エントリーも3つ挙げておきます。

  1. 「買収防衛策2.0」試案 (真の「shareholder rights plan」にするために)
  2. グーグルは「すごい」のか「すごくない」のか(財務的に見たGoogle)
  3. (女子大生、イタリアまで行っちゃった!)

いしたに ありがとうございます。

磯崎 最初のは、わりと「本業」に近いあたりの、コーポレートガバナンス関連のお話。2番目のは、(最近あまりやってないんですが)わりと好評で、アクセスや「はてブ」も多い、アメリカのネットやIT系企業大手の財務分析的な話。一時期、日経BPさんのサイトで連載もしてました

3番目のは、「なぜ、日本の社会は、こうしたノリになっちゃうのか」シリーズの現時点での集大成的なエントリーです。

いしたに 「期限切れ 牛乳」をGoogleで検索すると「isologue」のエントリーが2位ですよ(笑)

磯崎 本当ですか! でも、あの賞味期限を1年過ぎた牛乳は、「そんなもの飲んで腹壊したらどうするんだ!」といろんな人から心配してもらいましたが、味が変わってるのを無理して飲んだわけじゃなくて、ほんとにおいしかったんですよ。何も変化してなくてびっくり。日本の技術のすごさを改めて実感しました。

いしたに だははは、言うほどじゃないじゃん!って感じですか?

磯崎 でも、単なるウケ狙いで賞味期限切れの牛乳を飲んだわけじゃないんですよ。私の最近の大きな問題意識の一つに、いわゆる「コンプライアンス不況」があるからでして。つまり、日本のビジネス界は、「法律」や「基準」といった決まりやルールがあまりにきつすぎて、萎縮してしまっているのではないかと強く感じていまして、これがブログの底辺に流れる大きなテーマの一つになっています。「食品の賞味期限を1日過ぎたことが、本当にマスコミが大騒ぎするような話なのか?」という問題意識を前々から抱いていたところ、たまたま事務所の冷蔵庫の奥に、ものすごいヴィンテージものの牛乳(笑)を発見した、というわけです

いしたに 怖いですよ、それ(笑)

磯崎 私も怖かった(笑)。牛乳パックの中には、風の谷のナウシカの「腐海」みたいな世界が広がってるとばっかり。1ヵ月を過ぎた時点で、すでに怖くて開けられなくて、そのまま見て見ぬ振りをしてずるずると1年間。

いしたに 冷蔵庫もきちんと棚卸ししてください! でも、そういうのがリアルタイムでわかるのもブログのおもしろさですよね。

磯崎 そうですね。

いしたに 実は磯崎さんには表に出ていないテーマがあって、そういう問題意識があるから、ああいうエントリーが出てきて、それが意外とアクセスを集めている。エントリー1本だけの内容からはそこまで読み取れませんけど、いつもの読者のみなさんには通じている部分はきっとあるんだと思います。

磯崎 これも、きちんと分析したわけではないのですが、私のブログの読者って、わりと「固定客」的な人が多そうな気がしてます。銀行、証券、ベンチャーキャピタル、ベンチャービジネス、弁護士、会計士とか、証券投資をされている方とか、そういった「定期購読」してくださっている方は、仕事柄、「ルールの細かさによる弊害」みたいなテーマは感じてらっしゃるようです。

いしたに なるほど。やっぱりいろいろ聞いてみるものですね。ここまでの話になるとは思いませんでした。

磯崎 そうですか? それはよかった。

いしたに このインタビューは企業のWeb担当者向けなんですが、そういう意味では、それぞれの企業のWebサイトにもテーマ設定があれば、たとえあからさまに表に出さないとしても、「固定客」の方々には分かってもらえる、感じてもらえるのかもしれませんね。

磯崎 そう思います。ビジネスというのは、たいてい、それぞれの領域ごとにすごい専門家がいるので、あまりそうした前からある論点の話をしても、「本を読んだほうが早い」ということになりますし、個別の専門家の方にかなうわけもない。ですので、当たり前ですが、やっぱり「独自の切り口」というのを出すしかないんじゃないかと思います。

いしたに はい。

磯崎 あまり肩肘張っても続かないと思うので、適度に力を抜いて。私、独立するときに、カッコイイ社名・事務所名をいろいろ考えたんですが、結局、「磯崎哲也事務所」にしてしまいました。「何々」と宣言した瞬間にそれに縛られるような気がしたんですが、「売ってるものは『磯崎哲也』です」なら、ぜったいずっと続く。何やっても「磯崎哲也」ですから(笑)。

ところで、いしたにさん。「週刊モーニング」に連載されている『誰も寝てはならぬ』というマンガ、知ってます?

いしたに はい、大ファンです。あの作者大好き。

磯崎 あのマンガの舞台になってる「オフィス寺」という事務所が、私の理想像なんです。

いしたに だははは、あれですか。でも、わかる気がします。

磯崎 あの人たち、仕事してないように見えますが、実はかなり実力を評価されてる人たちじゃないかと思うんですよ。

いしたに そういう設定ですよね。しかし「寺」が理想とは(笑)

磯崎 はい、すごく理想です。

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