CyberAgent SEO Information

SEOに保険をかける

5 years 10ヶ月 ago

「検索者のことを考えればSEOは大丈夫」

というのはほとんどのケースで正解だと思います。

検索者に最高のユーザー体験を提供できれば、そのページやサイトのSEOはほとんど成功と言えるでしょう。

 

ただ、現時点で残念ながら、100%成功とは言えません。

順位決定はユーザーが100%評価するのではなく最終的には検索エンジンが評価しているからです。

 

先日こういうツイートをしました。

私がやるSEOはその時点で無駄になるかもしれないことを行うこともそれなりにあります。

ご存知の通り、業務上いろいろなデータをとっており、

この項目はどうも効いていなさそうだなと思うものが多々あります。

 

例えば構造化データと順位の関係性ですが、

構造化データを入れたからランクが上がっているとは言い難いものになっていました。

実際に、新たに構造化データを入れて全体的にランクがあがったなあという印象を持ったことは正直ないと思います。

 

それでも

「可能な限り構造化データは入れておきましょう」

ということをよく言います。

これはリッチスニペットの問題もありますが、

今後検索エンジンがというかGoogleがどう使うかわからないし、

今時点でもどう使っているか分からないもので、かつ入れてマイナスになることもないだろうと思われるものは、

基本的にやっておくべき

だと考えるからです。

ランクには影響出ないレベルだとしても、構造化データをコンテンツを読み取るヒントに使うというのはある程度しているのではないかと思いますし、今後結果としてSEOの結果において、構造化データを入れているほうがポジティブになるような使い方がなされる可能性はないとは言い切れないと思います。

もちろんリソースの問題があるので一概には言えませんが、そのサイトにおいて改修コストが対してかからないのであれば

やっておいたほうが将来よくなるであろうことはやれるときにやっておく

が良いと思っています。

 

構造化データだけでなく、最近ではYMYLの領域を中心にそのサイトそのものや著者や運営者の実体を見ていると思われるケースがあります。

この実体を伝えるためにも、なるべくやれることはやろうという派です。

「そんなの効果ないでしょ」とか嘲笑されること多々ですが、

コーポレートサイトでその分野の専門性示すとか、自社の研究論文に発リンクするとか、もっと言ったらDOMAINのWHO ISで運営母体状態をマスクしないようにするとか、運営元の連絡先を明記するとか、ひょっとしたらこういうところで検索エンジンは(というかGoogle)は実体を把握するかもしれないな、と思うところは無駄かもしれない場合でも工数やコストにもよりますが、なるべく対応するようにしています。

ひょっとすると実体を云々ということ自体だった間違っているかもしれませんが、

今の信頼性、専門性などを重要視する流れの中で、仮に今”実体”なんてものを考慮していなかったとしても将来的には考慮するかもしれないので、やはり対策しておいたほうが良いと思います。

 

ごく一部の人を除いて、Googleはじめとする検索エンジンの細かい仕様だったり仕組みだったり、将来的な計画など知らないわけで、それらを想像するしかないわけです。

もちろん想像するためのデータだったり経験だったりというのは必要だとは思います。

この”想像”というのは結構SEOをやるうえで重要だと思っています。

特にYMYLの領域だったり、そこにかかってくるかもしれない(これも想像になりますが)領域の場合は、どうしたら専門性が伝えられるのだろう?信頼性が伝えられるのだろう?と想像して対策を立てておくことは重要になると思います。

サイトの力を伸ばすというよりも、サイトや運営元が本来もっている力や地位を示すというややディフェンシブなことではありますが、それができないと大きな痛手を被ることは間違いないと思います。

そうならないためにも"SEOにおいて想像を巡らせて保険をかけておく"、というのは悪くないのではないかと思っています。

 

(ということで、諸事情により、これからこのような緩やかなどうせもいい感じのSEO周辺のことを書くことになりそうです)

 

@kimuyan

アメブロのSearch Console連携がVerification APIで簡単になったお話

6 years 4ヶ月 ago

久々にアメブロのSEO関連ネタです。

アメブロのブロガーさん向けというよりは、SEOの話題に興味がある方向けですが。。。

 

なお、この記事の内容について、ブロガー様は、こちらのヘルプをご覧いただいたほうが分かりやすいかと思います。

https://helps.ameba.jp/qguide/blog/webmastertools.html

 

 

今回アメブロでは、

これまで各ブログのブロガーさんがSearchConsoleを連携させる際に

google-site-verificationタグを入力して設定しなければいけなかったものを、

紐づけたいGoogleアカウントにログインしている状態であれば

ブログ管理 > 設定・管理 > ブログの各種設定 > 「外部サービス連携」ページ内の

「Search Console(旧ウェブマスターツール)と Google Analytics の設定」

内で「アカウントを設定する」ボタンを押すだけでGoogle Search Cosoleの設定が完了するようにしました。

 

SearchConsole-アメブロ連携

 

Googleにログインしていない状態で「アカウントを設定する」をクリックした場合は、Googleアカウントへのログインが求められ、ログインして、ameba.jpへの権限付与を許可していただければ連携が完了します。

 

 

これまでよりもSearchn Consoleの連携が非常に簡単になったわけですが

このSearchConsoleとアメブロの連携を簡略化するのには、

こちらのGoogle Site Verification APIを使用しました。

https://developers.google.com/site-verification/v1/getting_started?hl=ja (英語)

 

グローバルの事例としては、WixがこのVerification APIをはじめ、

Search Console APIを利用して、

Search Consoleへの連携を簡単にしたり、

検索アナリティクスのデータを管理画面で見ることができるようにしたりしていることが発表されていますが。

アメブロも今回まずはSearch Consoleの連携をAPIを使って簡単に行えるようにしました。

 

アメブロのブロガーさんのすべてがSearch Consoleを必要としているわけではないと思いますが、Search Consoleを使いたいブロガーさんがより簡単に利用できるように、Verificationで躓いてしまうユーザーさんがいないようにするためにも今回のAPI利用を決めました。

Search Consoleを連携して頂くことで、少しでも検索エンジン(というよりも検索者)を意識してもらえたら嬉しいなと思っています。

 

なお、今回このAPIをホスティングサービス(UGCプラットフォーム)で採用したのは日本初と伺っています。

今後はSearch Analytics APIなどのその他のAPIの採用も検討し、検索流入を意識されるブロガー様により便利な機能を提供できればなと思います。

また、新しいGoogleの検索まわりのプロダクト・機能に関しては今後もどんどん試していければと思います。

 

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少しでも検索流入に興味を持って頂いたブロガー様には是非こちら拙著をお読みいただければと思います。

(って、はじめにブロガー様向けじゃなくてSEOに興味ある人向けって書きましたけどね。)

たくさん読まれるアメブロの書き方


https://www.amazon.co.jp/dp/4774194166/

平成の私のSEOとこ令和にSEOをする人たちへ

6 years 7ヶ月 ago

先月、Web担当者Forumでこちらの記事が出まして、

「アメブロ商業利用解禁。SEOってどうなの? 相性の良いジャンルは? 検索で上がってくるのか聞いてみた。」

https://webtan.impress.co.jp/e/2019/04/18/32358

お前もガイドライン違反をしてたじゃないか!というご意見も頂きましたので、

なぜスパムに対する考え方が自分の中で変わったのか?ということを書いてみたいと思います。

 

なお、過去を正当化するつもりはありませんし、今自分がやっていることが100%正しいと言うつもりもないです。昔も今もずっと霧の中でSEOやっている感じなのは変わりません・・。。

 

私が過去どういうSEOをやっていたのか?どんなガイドライン違反をしたことがあるか?

は今回重要な論点ではないと思いますし、下手するとガイドライン違反行為を助長するようなことになり兼ねないので割愛します。

(オンラインでご質問頂いても回答はいたしかねますので、

どこかでお会いした際に直接聞いてください。。)

まあ、世の中の多くのSEO会社が表裏で行なっていたようなことです。まあ、リンクとかリンクとか・・。。

当時は今考えると信じられないくらいに高い効果が高確率で出ていました。

(一方で、私には現在もSEO業界で重鎮と言われる方々のように「ガイドライン違反なしで安定的に上位表示させる」という技術は持っていなかったとも言えるかもしれませんね。)

 

ガイドラインを守るようになったきっかけと理由

 

明確な時期は覚えていませんが、2010年後半か2011年くらいから所謂"ペナルティ"が発動するようになってきました。

Googleは「ペナルティ」ではなく、手動対策(マニュアルアクション)と呼んでいます。

この手動対策によってスパム行為をやっているサイトがランクダウンするようになりました。

それまでは、施策が無効化されることは多かれ少なかれありましたが、

この頃から、”むしろ下落する”という兆候も見られました。

直接的なきっかけはこの”ペナルティ"です。

 

もし、施策を行なっているSEO事業者側にペナルティが課せられるような状況であれば、

施策の方向性を変えなかったかもしれません。

また、そのときにインハウスのゴリゴリSEO担当者であったりアフィリエイターだったらそのまま続けたかもしれません。

 

お客様にSEOというものを提供しているという立場のSEOベンダーは、

当然SEOを通してお客様のビジネスを成功させることがミッションなわけです。

が、その時に行なっていたSEOは、

"お客様のビジネスを成功に導くかもしれないし、奈落の底に突き落とすものになるかもしれない"

という諸刃の剣に変化してしまったのです。

お客様に大きなリスクを背負わせてサービスを提供するという選択肢はありませんでした。

 

ガイドラインを守るようになったのは、正義感ではなくて、お客様にリスクを背負わせることはできなかったという理由が大きかったです。

 

今のスパムSEOをどう思うか

 

スパムSEOを提供しているSEO業者で、リスクを明確に説明しているところ、

要は、「超ハイリスク・ハイリターンです」「最悪ランク戻ってこないこともあるかもしれません」みたいなところまで説明して提供しているところには何も言う気は無いです。

 

ただ、明確にリスク説明をしているリンクSEO提供事業者を私は知りません。

「Googleの新アルゴリズムに対応したリンクです」「リスクが少ないリンク施策です」という"消防署のほうから来ました的消火器売り"のような売り方をしているところが多いようです。

(自分がやったことを正当化するように聞こえてしまうので、この表現はあまり使いたくないですが分かりやすいので言いますが)

「スパムをしてもリスクがなかった時代とは違って、今はスパムをしたらリスクが大きい」

のです。

そのスパムのリスクを説明し、責任をどう取るか明確化していないところは、お客様としっかり向き合っているとは言えないと思います。

ドーピングを選手(お客様)にさせておいて、「新ドーピング検査対応のドーピング薬です」「リスクのないドーピングです」と言ってるのと同じです。

 

私個人としては私がGoogleの人ではないので

"自分のサイトで(を)スパムする"ということに関しては自己責任なので、とやかく言うつもりはありません。

怒られるかもしれませんがGoogleさんが頑張れば良いと思います(笑

まあ、アメブロ上でスパムをされれば抗戦しますが・・・。

 

(もちろん、みんながルールを守っているほうが素敵だとは思いますけどね。)

 

令和にSEO事業者でSEOをしていく方へ

 

最近、「サイバーエージェントでSEOをしたい!」という

熱いメッセージをいただいた方を面接しました。

某SEO会社さんでSEOをやられている若い方でした。

とにかく熱意がありました。が・・

 

「やはりリンクは重要です。リンクサイトからリンクをたくさん張ることがSEOでは最重要です。

時々Search Consoleにペナルティのメッセージが来ますが、それはサイトのコンテンツが弱いときですね。

サイトのコンテンツさえしっかりしていれば、どんなリンクでも効果ありますから!

やはりContent is kingですね。」

 

と元気に話してくれました。

「洗脳」という言葉が頭をよぎって怖くなりました。正直・・・。

(我々がリンク施策を提供していたときはガイドラインには違反しているということは伝えていたので・・・)

これからSEO事業者でSEOをやっていきたい若いみなさんは、

https://support.google.com/webmasters/answer/35769?hl=ja

ここと、ここからリンクされているページを読んでみてください。

そして、ガイドラインに反することはみなさんにではなく、

みなさんのお客様にリスクを背負わせることであるということ

お客様にリスクを背負わせるビジネスをしているということを覚えてください。

 

最後に

 

もともとガイドライン違反をしていた小物SEO屋が言うことなど信じられないかもしれませんので、

SEO業界のトップランナーの方々のTwitterやブログなど読み返して頂き、

スパムすると何が起こりそうか、改めて考えていただければ幸いです。

あと最後に、当時リンクスパムで高い効果を出していた会社ほど、

今はリンクSEOからは撤退しているということを付け加えさせていただければと思います。

 

こんな記事で禊になるとは思っていませんが、少しでもリスクを理解せずにスパムSEOで検索トラフィックを減らすサイトが減少すれば幸いです。

 

おまけ

 

写真の説明はありません。

2014年に行なった研究なのですが、

リンクスパムをしていないサイトとリンクスパムをしているサイトの周辺のリンクグラフを可視化したものです。

リンクスパムをしていると不自然なリンクネットワークの形になることが見てとれました。

当初はこういうリンクグラフを描いて、発リンクスパムをしているブログを撲滅できないか?と考えていました。

私たちでここまでできたので、Googleが本気を出せば・・・ってことですよね。

 

木村 賢 (@kimuyan)

そのコンテンツ・コンテンツの評価は誰のもの?

7 years 6ヶ月 ago

今日はこのメディアで取り組んだことについてお伝えします。SEO記事を期待された方はすいません。。

 

世の中には「記事提供」というものがあります。

分かりやすい例だと、Yahoo!ニュースには多くのニュースサイトが記事を配信・提供していますし、弊社のAmebaニュースも多くの記事提供を受けています。

記事提供の文化は、ユーザーからすると数多くのコンテンツをひとつのサイトやサービスで見ることができるという利点があります。

 

一方で記事提供者からすると、自分たちの作ったコンテンツが多くのユーザーに届くというメリットがある反面、

ユーザーがオリジナルのサイトにまではなかなか来てくれないというデメリットがあります。

 

特に、

「記事提供をしたら、提供先が検索エンジンで自分たちよりも上位に来てしまった」

という話は聞きますし、実際に時々見られることです。

現実として、提供先が検索エンジン上で正規コンテンツとして見られやすくなるテクニックも存在すると思います。

 

個人的にこの”記事提供”と検索エンジンの関係性、”記事提供”とSEOというところについては悶々とするものがありました。

 

自分たちが記事提供をしている場合に提供先が上に来てしまえば当然モヤモヤするところですが、

記事提供を受けている場合に自分たちが上に行ってしまうケースもあり、トラフィックが来てある意味美味しい思いができるものの、やはりモヤモヤしてものがありました。

 

「そのトラフィックは本来どこに行くべきなのか?」

ということを数年考えていました。

ここ最近は、提供を受けているものにnoindexを入れるようにすることを増やしていました。

(一部メディアはまだ対応できていませんでした・・)

 

noindexにすると、確かに検索トラフィックそのものは本来そのトラフィックを得るべきオリジナルサイトのほうが得ることが多いでしょう。

しかしながら、記事提供がなされた場合、提供先でその記事が話題になりソーシャルメディアでシェアされたりブックマークされたりリンクが張られるということも起こるわけで、noindexにすると極論これがなきものになるということがどうしても気になります。

リンクやシェアやブックマークはその”記事の内容”に向けられたものであり、ウェブサイト(プラットフォーム)に向けられているわけではないと考えるのが自然ではないかと思い、提供を受けている側が提供してくれている元記事にリンクを張るだけでなくcanonical属性を用いて検索エンジンに正規コンテンツを知らせ、その”記事”に集まった評判を元記事にも反映させるようにしたほうが良いのではないかと漠然と思っていました。

一言で言うと、

「そのコンテンツは誰のものなのか?そのコンテンツへの評価は誰のものなのか?元記事のものなのではないか?」

ということです。

 

そんな折、社内で提供を受けている記事が評判となり検索エンジンに対して提供を受けている記事に対してどういうシグナルを送るべきなのか?議論になりました。

サイバーエージェントのグループ会社運営の新R25です。

 

SEOをやっている人間としては正直言えば検索トラフィックは1つでも多く欲しい。

でも記事提供のcanonical文化が変わるチャンスかもしれないと思いながら社内のやりとりをぼーっと眺めておりました。

 

世の中、記事提供を受けているサイトが記事提供もとにcanonicalしているケースはレアなため、

「そこまでするべきなのか?」という意見も当然ある中で某氏の

という意見から、やはり本来の姿が何かで考えていこうという流れが進み記事提供元にcanonicalするという結論に至りました。

 

そこから約1週間を経て本日めでたく実装完了しました。

 

例えば、こちらのページ( https://r25.jp/article/540751228913636582 )

 

 

のソースを見ると、

 

 

となっており、こちらのページ( https://www.froggy.money/8557/ )にcanonicalによって正規化のシグナルを送っています。

 

 

過去の記事にも遡り、すべての記事提供元にcanonicalによって正規化のシグナルを送ることができているはずです。

 

ひょっとしたらこれによって"うっかり"上がっていたものがオリジナルに上位が入れ替わり検索トラフィックは多少落ちるかもしれません。

が、インターネット上のウェブサイトの関係性、エコシステムを考えたときにはこのやり方が正しいと思っています。

 

記事提供ができる、記事提供を求められるということは記事が良い記事だからでしょうし、提供先での評判はやはり提供元が受けるのが、そのエコシステム内では正しいと思います。

同じ考えを持っている運営者の方は実は結構いるのではないかと思っています。弊社の行った施策によって1サイトでも多くのウェブサイトが提供元に正規化シグナルを送ってくれるようになれば嬉しいです。

 

なお、AmebaNewsなどその他媒体についてはまだ対応ができていません。

長い間続けて来た習慣を変えるのは簡単ではありませんが、少しでも"ネットの世界"に貢献できれば幸いです。

もちろんアメブロ上にはcanonicalの問題が砂つぶに見えるほどに問題があるコンテンツが掲載されている状況は理解しています。

こちらもすぐとはいきませんが、一歩一歩可能な限りSEOの立場から対応してまいります。

 

[追伸]

なお、今回の新R25の英断は私がしたわけではありません。(1,2回だけ意見言ったかもですが・・・)

トラフィックが私以上に喉から手が出るほど欲しいであろう運営サイドが提供元にcanonical送ろうと決めたことに社内ながら敬意を表します。

また、本件についてご意見を伺った際に背中を押していただいた社外の有識者の皆さまありがとうございました。

 

木村 賢 ( @kimuyan )

 

[補足]

canonicalして提供先のGoogleの評価をもってくるみたいに(当ブログがSEOブログなので)読めてしまうかもしれませんが

・Googleはソーシャルシグナルを直接評価に使ってはいないと公表しています
・canonicalした場合にリンクの評価を引き継げるのかどうかも議論の余地はあると思います
以上今回はこのあたりはご容赦いただければと。。

ISM Spin-off #4 - Google Search Night レポート2

7 years 8ヶ月 ago

昨日行われた、ISM Spin-off #4 - Google Search Night。

第一回目のレポートではGary Illyes氏のKeynoteの模様をお伝えしました。

今回は第二部に行われたAMA (Ask me Anything)です。

モデレーターは海外SEO情報ブログの鈴木謙一さん

回答者にGoogleから、Gary Illyesさん金谷武明さん長山一石さん小川安奈さんという超豪華メンバーです。

私も海外のSMXやPUBCONによく行くのですが、

これだけの人数のGooglerがAMAで回答してくれるというのはちょっとありません。

 

さて、今回はAMAの中から気になったトピックについて取り上げてみたいと思います。

急いでメモしていたため誤った内容あったらご指摘いただけると助かります。

なお、前回に引き続き当日実況していたTwitter(@kimuyan)もご覧いただけたら幸いです。

 

MFIでPCサイトのみを所有する場合の対応法について「変更はありません。モバイル版とパソコン版は同じです。」ってそんなわけないのでは?

[注]

https://developers.google.com/search/mobile-sites/mobile-first-indexing

この部分のことかと思います。

[長山さん]

MFIは、クロール&indexの話。

SP/PC双方のUserAgentでクロールした場合に同じものが返ってくるならそれはレスポンシブと同じなわけで、

PCサイトしかない場合には特別何かが変わるわけではない。

モバイルフレンドリーアルゴリズムによって、モバイルでは上位表示されにくいということとMFIの話は別。

MFIはクロール&indexの話で評価(アルゴリズム)の話ではない。

 

筆者注:”MFI"という事象においては何もしなくていいけど、スマホユーザーが増えてるんだからモバイルにも最適化しましょうよって話で良いと思います。

 

MFIにおいて「レスポンシブウェブデザイン」推奨から「動的な配信(ダイナミックサービング)」「別々のURL(セパレート)」もサポートするということに方針変更になったが、結局どれでもいいの?推奨をコロコロ変えないでほしい

 

[長山さん]

(推奨の)方針は変えていない。(ですね)誤解を生んでいるのなら申し訳ない。

3つの方式はMFIの構想における当初からサポートしている。

ただし、レスポンシブはさまざまな(metaとか構造化データとか動画とかetc…)設定のミスが起こりにくからおすすめ。

 

筆者注:昨年のPUBCONではGary氏がかなり強めにレスポンシブを推奨したので、むしろ3つ等しくサポートというところからレスポンシブの推し方が強くなったように筆者は感じます。むしろ。

 

MFIはランキングに影響を与えないというが、ベストプラクティスに完全に対応していない場合にMFI導入自体によるランキングの変動は本当に起こらないのか?

 

[Garyさん]

可能性はある。Garyが今日つけ麺をたべなかったことがランキングに影響を及ぼさないとは言い切れないでしょ。どんな可能性の否定できない。

 

筆者注:ベストプラクティスに対応しなければランクが変化する可能性は当然ありますよね。アメブロ(に限らず多くのブログサービスがそうですが)はPCのトップは概ね記事がいきなり表示されますが、SPは記事一覧要はリストが表示されます。これは「重要なコンテンツが一致している」とは言い難いと思いますので、正直どうなるかわからない部分もあると思います。一応、「Intentに応えられていれば問題ないだろう」とGoogleからもアドバイスをいただいていますが果たしてどうでしょうか??

また、ベストプラクティス通りに対応したとしてもクロール&indexの部分が再度行われたり、仕様が変わっているわけですから変化が起こらないことを否定するのは難しいよなあと思います。

 

MFIに移行したサイトにはSearch Consoleに通知が届くと言うが、それはもう始まっている?また、その通知は移行後どのくらいで届く?

 

[Garyさん]

通知は始まっている。

移行とほぼ同時に通知するようにしているが、MFI移行はクロールの時点で始まりそこからSearch ConsoleにMFI移行したことを送るまでのパイプラインの処理が多少かかる。

そのため移行して最短で数時間、最長で2,3日程度かかるものと思われる。

 

MFI移行できないサイトに移行不可の通知を送らないのか?何が原因で移行できないか指摘して欲しい。また、どうやって移行可能かどうかを判断しているのか?

 

[Garyさん,長山さん]

移行できない旨のメッセージを送る予定はない。ここ数ヶ月ブログポストなどでかなり情報を出してきたのでいったん様子見。

数年たってまだMFI Readyじゃないサイトが存在しているとかだったらまた考えるが・・・

移行可能かどうかは移行によってランクやトラフィックに影響が出ないことを考慮している。Classifierは存在している。

 

筆者注:MFI移行されないからランクが落ちるということはないはずなので「移行されない!」と焦る必要は今はないのではないかなと思います。MFI移行ボーナスポイントとかがもらないえるなら別ですがないようですし・・・

 

スマホではスクリーン領域が限られているため、すべてのコンテンツを表示させるとUXが低下する。

1:初期状態でコンテンツを非表示にする(隠す)のは構わないか?

2:ABテストを行なった結果、PCで長いコンテンツが好まれるものもSPでは短いコンテンツが好まれることがわかったが、その場合ベストプラクティスと異なるがSPで短くして構わないか?

3:パンくずをJSON-LDの中だけでマークアップしていいか?

 

[Garyさん]

1:良い

2:本当に短いほうがユーザーのためになるならすれば良い

3:ガイドラインに従え

[謙一さん]

3:JSON-LDでマークアップして目立たないところに設置しておけば??

 

筆者注:コンテンツを表示しないことが本当にUX向上に役立つのかは個々のサイトでしっかり検証したほうが良いと思います。「もっと見る」を嫌うユーザーも一定数いますし、”作り手のロジック”になっていないかは注意が必要だなと。自戒の念を込めて。「2」は本当にそうなのか?というニュアンスが込められているような回答だった気もしますし。「3」についてもできることなら"使ってもらえる”パンくずを考えていきたいものですよね。難しいですが。

 

新Search Consoleの次の機能は?

 

[Garyさん]

知らない、分からない。

(ここで謙一さんから、「旧バージョンのほうにある機能が移行されるだけじゃなく、新しい機能も追加されますよね?」)

[長山さん]

うーん。どうなんですかねえ。

[謙一さん]

きっと載るはずです。

(インデックスカバレッジなどすでに載ってますね)

 

音声や画像、動画、位置情報など今後視野に入れている新たな検索手段について教えてほしい

 

[Garyさん]

テキストでも音声でも画像でもいろいろな入力方法があるが、Googleとしてはやること(目指すこと)は変わらない。

入力情報を分析し、コンピュータにわかりやすい形に変換して、いかなる入力方法であってユーザーにとって良い検索結果を返すことを目指している。

 

PCの検索結果のスニペットの文字数が増えて逆に見にくくなったが改善計画はあるか?モバイルとデスクトップのUIに差があるのではないか?

 

[Garyさん]

ユーザーの構成比を考えると今、(UIを含め)何かを改善するという場合にはモバイルエクスペリエンスを優先させている。

PCで文字数が増えているのは強調スニペットの補語になるようなことを考えて行なっているが、PCとSPでUI(UX?)が異なるということはないのではないか?

 

筆者注:ちょっとよく聞き取れませんでした。この部分しっかり聞けた方教えてください。実際に文字数は異なっていますがIntentに答えられるというユーザー体験に差はでないはずということなのかなあと思います・・。個人的にUIのテストを頻繁に行うGoogleのUI/UXへのこだわりはすごいと思います。

 

JSで隠さざるを得ないコンテンツがある場合、初期状態で隠されているコンテンツの重要度は下がるのか?

 

[長山さん]

(ソースコードに入っておらず)何かしらのアクションをした際にJSが実行されてはじめて表示されるコンテンツはそもそもないものとして扱われる

[Garyさん]

CSSで隠しているものに関して重要度は下がらない。あるかないかの問題。コードにあれば良い。

 

筆者注:一時PCは隠されているコンテンツの重要度下げてませんでしたっけ??SPだとよりCSSで隠すケースは増えると思いますが、”重要なもの”ははじめから表示させたほうが”将来的にも"安全なのではないかなあと思っています

 

JSによって生成されているコンテンツはもともとHTMLにある(プリレンダリングされている)コンテンツよりもindexに時間がかかるのか?

 

[長山さん]

かかる。プロセスが異なるので静的なものよりも時間がかかる。

 

hreflang設定でよく見られるミスは?

 

[Garyさん]

英語には日本語版への記述があるのに日本語版には英語版への記述がないなど。

hreflangは片思いではダメ、両思いにしないとダメ。

そのほか、存在しない言語コードや意図しない地域を使ってしまうなど。

 

コンテンツの信頼性が求められるようになってきた。どのドメインが発信している情報か見ているのでは?この方法の課題や改善点は?

 

[Garyさん]

基本的にはページレベルシグナルでランキングを行なっている。そのほうが細やかなランクづけができる。

ただしサイトやドメインのシグナルも存在しており、例えば出来たばかりのサイトでページが非常に少ないという場合にはドメインやサイトレベルで見ていくということもある。

信頼性の話はフェイクニュースの文脈ではグローバルレベルで出ている。(Googleはさほどフェイクニュースに問題があったわけではないが)フェイクニュース対策のプロジェクトとして、フェイクニュースをどう拡散しないようにするかという文脈で出てくる。日本だと医療系のところで出てくる。

 

[長山さん]

日本Specificでやりたかったのは医療系において、信頼性・正確性が高い情報を出すということだった。

 

筆者注:医療系キーワードは政府等の行政や公共機関、病院、製薬会社等中心の上位表示となりさらに(問題にもなりましたが)一部大手企業運営の情報コンテンツが出ているという傾向が強いことを考慮するとドメインやサイトから信頼性を判断するということは行われたのではないかと思っています

 

Wikipediaなどで実在情報は使っている?Wikipediaに情報があると上位表示されるように見られるが?

 

[長山さん]

CTRと同じで因果と相関は違うということで良いと思う。

信頼性が高いサイトの共通点としてWikipediaに情報があるということだけでないか?

 

筆者注:ここは難しいなあと思います。相関が強くなっている姿を目指しても悪くはないのではないかなと。。

 

meta keywordタグをGoogleは無視しているが公式ドキュメントとして提供しているか?ドキュメントが見つからず上司が説得できず無駄な時間がかかっている

 

(ここでGoogleの4人が揉め始めた??実際は別の話をしていたらしいが・・・)

[長山さん]

あったと思う。少なくともMatt Cuttsが動画を作っていた。

※その後、金谷さんから補足ツイートがあり

https://support.google.com/webmasters/answer/79812?hl=ja

こちらにあるということです。

 

rel=“canonical”で指定していても正規ページとしてみなされないケースがある。それはどういうとき?また正規化のシグナルとしては何を使っている?

 

[長山さん]

わかりやすい例でいうと、多くの人がcanonicalの向け先を(ガイドラインをコピペして)sample.comにしていたときは無視した(苦笑

あとは、httpsとhttp両方があってcanonicalがhttpの場合はhttpsが優先されるだろう。

基本的には検索から来るならどれが良いのか?シンプルなURLであるか?とかリダイレクトがないか?などでも判断している。

(謙一さんから正規化に使っているシグナルくらい教えて!というプッシュ)

[長山さん]

canonical,sitemap,リダイレクト,ディレクトリ階層やパラメータ階層などURLのシンプルさ,https,リンクも関係がないとは言えない

 

検索マーケッターがAMPに取り組む際のアドバイスがあれば教えてほしい。AMPを導入したくなる情報はないか?

 

[安奈さん]

アリババのEコマースや台湾のヤフーオークションがAMPページのみで作られているのでぜひ見てほしい!

AMPストーリーはワシントンポストやCNNで採用されている。

 

参考URL: https://japan.cnet.com/article/35114656/

 

Speed Updateの影響は?

 

[Garyさん]

めっちゃ遅いというページは影響を受ける。めっちゃ遅くなければ影響は受けない。

 

筆者注:そもそも速度改善はSpeed Updateのためにやるべきものではないと思います。表示に4秒程度しかからないならSpeed Updateの影響を受けないとしても50%程度の人が離脱してしまう可能性があるわけですし・・・

 

Speed Updateの評価は4G回線?3G回線?あるいはユーザーの環境や地域に応じて変化するの?

 

[長山さん]

速度改善に取り組むなら、どういうユーザーが対象かを考えていれば良い。

(日本は回線が速くてほとんど4Gだがという前提とうけて)日本は本当に早いのか?Garyは日本にきてモバイルネットワークが遅すぎると言っていつもイライラしている。

[安奈さん]

例えば地下鉄内で回線速度を測ると3Gの理論値と変わらない場合もしばしばある。

速度改善が目的なのであれば、developer tool等でCPUや回線を非力なものにしてみれば良い。

 

PageSpeed InsightsのUnavailableはなぜ出るのか?どうすれば良いか?

 

[安奈さん]

単純にデータが足りていないので待つしかない。

[金谷さん]

出てこないと言われて調べたら出ていたことがあったので、しっかりデータは溜めてきている。

 

検索結果に表示されている日付が間違っているのはどう直せば良いのか?

 

[Garyさん]

日付はページ内のどこかの数値を持ってきているはずなので、そこを消すか変えるかするのが手っ取り早い。

日付抽出のプログラムにおける問題はGoogle側も把握しており改善する予定だが簡単にfixするものではない。

 

GoogleのSEOに関する公式情報が検索で探しにくい

 

[金谷さん]

ごめんなさいとしか・・・

でもGoogleが出てこないということで検索順位を操作していない、フェアであることが分かると思う。リンクも買ってないってことが(笑

[長山さん]

次回のインハウスSEOは金谷さんはインハウスSEO担当者として、向こう側に座ってくださいね。

 

ということで、新しい情報があったというわけではないと思いますが、疑問に思っていたところ、少しあやふやに覚えていたところが随分整理しやすかったのではないでしょうか?

ここでGoogleの方が話したことは、言ってみれば現在のGoogleの事象だと思います。すべてが、by designeかどうかはわかりません。

SEOをやる身としては事象を見て対処することも必要ですが、by desingeかどうか考えてあるべき論で考えることも必要ですね。

 

なお、この後Google Dance Tokyoで発表があったとおり、改めて長山さんが日本の検索から卒業されることが発表されました。

長きにわたり日本、日本語の検索を良いものにして頂きありがとうございました。

また、Google、Googleの検索とウェブマスター、SEO屋との関係構築にもご尽力いただいたことは我々として感謝しても感謝しつくせません。

直接的には関わりはなくなってしまうかもしれませんが、これからも遠くから日本の検索、ウェブマスター、SEO屋を見守っていただければと思います。

本当にありがとうございました。

 

最後に、ISM運営の皆様、本当にお疲れ様でした、ありがとうございました。

ISM Spin-off #4 - Google Search Night レポート1

7 years 8ヶ月 ago

2018年4月6日 株式会社じげんさんにてISM Spin-off #4 - Google Search Nightが行われました。

ご存知、GoogleからGary Illyes氏をはじめとして、金谷武明さん長山一石さん小川安奈さん

海外SEO情報ブログ鈴木謙一さんが登壇されました。

 

Google検索における最新情報を聞くことができるチャンスとあって、

80人の募集定員はあっという間に満員となっていました。

 

さて、今回はそのSM Spin-off #4 - Google Search Nightより、

まず今回はGary Illyes氏によるKeynote(その名もThe つけ麺 Update)をレポートしたいと思います。

なお、本レポートは筆者のTwitter(@kimuyan)にて雑にツイートしたものですので興味ある方はそちらもご覧いただければと思います。

 

 

1,インフラストラクチャの改良

クロールしてからindexする時間を短くするというインフラの改善を行なっているそうです。

カフェインが出てきてからクロール&インデックスのスピードは格段に速くなったわけですが、さらに検索者にコンテンツが渡るのが早まるわけで、これはサイトオーナーにとっては嬉しい話です。

また、クロール&インデックスの話としてはIndex APIの話も出てきました。

現在いくつかのパートナーとテスト的な取り組みをしているということです。

特に大規模サイトにとっては”使える機能"になるかもしれませんね。まあ、そうなったらなったでプッシュするURLの選別とか行わなければならないのかな?という不安もなくはないですが・・・。

 

2,Search Consoleのリニューアルの話

新しい機能は徐々にリリースされていくということです。

2部のAMAで鈴木謙一さんが「古いSearch Consoleの機能は移りますよね?」という質問に対してはYESの回答はありませんでしたが概ね移るのかなあという印象ですね。

すべてがすべてかはわかりませんが。

新SearchConsoleについては、昨年のPUBCONでもGary氏がインフラストラクチャからすべて作り直しているのに近いという発言をされていましたが、今回もリファクタリングも行なっており、ほとんど裏側は作り直しということでした。

新しい機能が待ち遠しいところです。

Googlebotのレンダリングエンジンの変更のタイミング(こちらはSMXミュンヘンでJohn Muller氏が今年遅くか来年早い段階という発言をされていましたが今日、Gary氏に確認してもそのくらいだろうということでした)も絡んでくるのかなあと思ったり思わなかったり。Fetch as Googleを考えたら一回でこのあたりやったほうが楽なのかなあとか。

 

3,Mobile First Index(MFI)の話

基本的には今まで出てきた話と同じです。

すでにロールアウトは始まっており、MFI移行しているのはMFI移行してもランクやトラフィックが落ちないサイトということです。

MFI移行しているかどうかの確認方法は3つあり、

・Search Consoleのメッセージ

・SPクローラーが一気にくるようになる

・セパレートURLを採用している場合はキャッシュがSP側に変わる

ということです。

とは言え、3番目のセパレートのものはまだ移行していないと思いますが。。

なお、現時点でMFI移行したものに問題は発生していないということです。

世界中のすべてのサイトがいつかはMFI移行していくものの、その期限などは特にないということです。

どちらかというとサイト側がMFI対応できていくスピードに合わせる形なのかなあと思います。

 

MFIの準備として行うべきこととしては、

・デスクトップとモバイルのサイトにおいて重要なコンテンツを同じにする 

・metaデータ(title & description)は同じにする 

・構造化データをモバイル版にも記述する

・SPクローラーに制限をかけない

・hreflangをモバイル版にも正しく記述する

・rel-canonicalを正しく記述する

ここで「セパレートの場合はSPにむけてcanonicalする」という話が出たのですが、

のちに確認したところ、

“かつてのセパレートの仕様通りに、SPからPCへのcanonical(PCからSPへはalternate)で問題はない(変える必要はない)"ということです。

ただし、”PCからSPにcanonicalしているほうがベター"ということでした。(注

このあたりは今まで言ってきたことと少し異なりますが、PCとSPが同一コンテンツであることを示すことができていればどちらでも良いということのようです。(金谷さん談)

※注にありますように事実確認が必要な項目だと思っております。申し訳ございません※

なお、セパレートURLの場合はPC,SP双方にrobot.txtを正しく記述する必要があるということです。

こう考えるとセパレートは本当に面倒だしミスが発生しそうですね・・。

 

注: SPにcanonicalするほうがベターという話について、canonicalは他検索エンジンにも影響があり、Gary氏の発言通りにすると他検索エンジンで致命的な悪影響を及ぼすため聞き間違いではないかというご指摘を頂きました。

その場でのGary氏の話はこちらの通りではなかったかと思うのですが、内容を再度確認させていただくとともに、Googleの公式な発表が再度あるまでは当canonicalはご自身でご判断いただければと思います。

 

4,Speed updateの話

Speed UpdateはMFIとはまったく関係のない独立したものであるということです。

また、遅い回線で遅い分には関係ないそうです。

二部のAMAでは、「めっちゃ遅い場合にはランクに影響が出る」ということだったので神経質になる必要はなさそうです。

が、そもそも速度改善はSEOのために行うべきものではないかなと思います。

 

5,動画検索・画像検索

通常のオーガニック検索ではビッグワードは10年くらい大手企業が1位を占拠しているケースが多々あるが、画像や動画では大手企業が上位を取れていないケースがあるからチャンスがあるよという話から。

これは個人的には考えたことがあまりありませんでした。

動画検索、画像検索のTIPSとしては、

・構造化データを使う

・sitemap.xmlに記載する

また、sitemapについてはこちらの下記で定義されている構文を記述することでより良い状況が期待できるとことでした。

https://support.google.com/webmasters/answer/178636?hl=ja

https://developers.google.com/webmasters/videosearch/sitemaps (英語)

 

 

45分しかも通訳込みでしたが、そんな短時間と思えないくらいに普段の業務に役立ちそうなTIPSがたくさんあったと思います。

個人的にはMFIは概ね大丈夫かなと思うので(まだ確認したいところはありますが・・・)、動画検索や画像検索のところに工夫の余地があるなと思いました。

インフラストラクチャの改善の話も公式に聞くの初めてでしたし、Speed Updateが”SEOのランクにおいては"そこまで神経質になるものではないというのは聞いている人にとっては有益だったのではないでしょうか?

今回も日本のウェブマスター、SEO担当者に多くの情報を残していってくれたGaryさんに感謝です。

また来年も是非きていただきたいですね。

 

さて、第二部はAMA(Ask me Anything)でした。こちらも役立つ情報がたくさんありましたので次のポストで書きたいと思います。

SMXミュンヘンでのJohn Muller氏のMFI関連のセッションについて

7 years 8ヶ月 ago

3/20,21にドイツ・ミュンヘンで行われたSMXミュンヘンに参加しています。

そこでGoogle John Muller氏のmobile first indexに関するセッションがあったのでレポートしてみたいと思います。

 

まずJohn氏はかつてのGooge検索について説明しました。

1,一般的なクロール

 - すべてのページを見つけてすべてのページを見る

2,一般的なindex

 - ページ上の情報を理解する

3,等しいServing

 - 同じ検索結果を提供する

これが現在では、

1,一般的なクロール

 - すべてのページを見つけてすべてのページを見る

2,モバイルバージョンのチェック

 - モバイルバージョンのURLを特定しモバイルフレンドリーかどうか判断する

3,一般的なindex

 - ページ上の情報を理解する

4,特定されたServing

 - モバイルorデスクトップのURLをユーザーに提供する

すでにモバイルを考慮した検索結果の提供がなされています。

これがさらに進化し、モバイルファーストに変化しつつあるわけですが、その理由として、

これはいつも説明があるように、

多くのユーザーがGoogle検索をスマートフォンで使用しているのに、

Googleがデスクトップ版で判断しているのがおかしいから

ということでした。

 

改めてにはなりますが、最近のモバイルファーストのGoogle検索の仕組みとしては、

1,スマートフォンクローリング

 - スマートフォンのUAですべてのページをクロールして見る

2,デスクトップバージョンをチェックする

 - デスクトップ版のURLを見つける

3,スマートフォンindexing

 - スマートフォンで見たページの情報をindexする

4,特定されたServing

 - モバイルorデスクトップのURLをユーザーに提供する

となっているとのことでした。

Mobile First Indexに移行するのは、

1,準備ができているか?

 - モバイルファーストへの準備はできているか確認

2,準備ができているサイトへの再クロール

 - indexバージョンをモバイル版に変換

3,デスクトップバージョンと紐付けする

 - デスクトップページとモバイルページの関係性を理解する

4,検索においてモバイルバージョンをindex&serveする

 - モバイルorデスクトップのURLをユーザーに提供する

準備ができているか確認し、できていると認識したら再クロールしてMFIに移行していくようです。

この説明は今まで通りと見て良いのではないでしょうか?

 

“準備”についてですが、下記のようなことができているか確認してほしいとのことでした。

・デスクトップのモバイルで同じコンテンツを提供できているか?

・同質のout-links(サイト外への発リンク?)とする

・画像やaltが使用できるようにする

・構造化データやAMP,hreflang等のアノテーションを正しく記述する

・サーバーを強力なものにする

レスポンシブ、ダイナミックサービング、セパレートのそれぞれの状況について、

レスポンシブは何もすることはない、もう準備できているだろうとしており、

ダイナミックサービンスについては同じURLではあるが、すべての項目についてチェックが必要だとしている。

また、セパレートはモバイル・デスクトップそれぞれのURLをクロールする。そのためすべての項目のチェックが必要だとのことだった。

次のステップとしてJohn氏が明かしたのは、

・ブログポストでより多くの情報を提供する

・モバイルインデックスについてのドキュメントを提供する

・より多くのサイトを一括してスイッチする

・サーチコンソールでMFI移行する際にはメッセージ送信する

とのことでした。

最後のMFI移行時については移行する前なのか後なのかは定かではありませんが(私の英語力の問題の可能性あり;すいません)これまでモバイル版にだけ異なるテキストをいれておくなどの本末転倒なことで確認するかモバイルクローラーのアクセスのほうが多くなったときに”予測"するくらいしかなかったのに比べて、大変ありがたい機能になると思います。

かつてGoogle Dance Tokyoで、MFI ReadyになったサイトはSearch ConsoleからMFI移行許可が出せるようになることを検討しているとGary氏が語り、その後その予定がなくなりましたが、この機能はなんとしてもリリースしてほしいものです。

 

その他、AMPに関しての話など補足がありましたが新しい情報は特になかったので割愛させていただきます。

 

なお、会場で直接MFIとは関係ありませんが質問を投稿できるようになっていたので質問したら取り上げられました。

レンダリングエンジンをChrome41から変えないの?

という質問をしたところ。

変える。

ただ、ビッグプロジェクトなので今年遅くか来年早い段階になるんじゃないか。

とのことでした。

モデレーターから「Good Question」と言われたので良しとしますが、早くバージョンを引き上げてもらいたいところです。

 

全体的にはこれまでの流れを踏襲したものとなっていますが、今後の予定についても語ってくれて満足なセッションでした。

Gary氏が発言したような数週間で一気に推し進めるような雰囲気ではありませんでしたが、

今後MFIが加速していくことは間違いないと思われますので、より一層モバイルサイトのユーザー体験の向上に力を注ぎたいですね。

現場からは以上です。

 

注:筆者の英語が中学レベルのため内容についての保証はいたしかねますのでご注意ください

 

@kimuyan (:本日も参加したセッション内容は少しですがツイートします)

SEOはアルゴリズムではなく検索者に最適化するものに

8 years 2ヶ月 ago

ここ数日、また検索結果順位の変動が大きくなっているのではないかと思います。

特に、9月20日から9月21日にかけての変動が大きくウェブサイトによっては大きく流入を減らしたり、逆に増やしたりしていることと思います。

(弊社ツールでの変動状況;直近での変動が顕著)

 

我々も当然ですが、変動を検知すれば何が起こっているか?を調査しますし、そのためにすべきことはないか?を考えます。

が、そのスタンスにここ数年で変化が出てきたなあと思っているので少し書いてみたいと思います。

 

なおこれを「SEO屋の言い訳だ」とか「ポジショントークだ」とか思われる方もいるでしょうが、それならそれで構わないと思っています。

「アルゴリズムがどう変わろうと、上げ続けるのがプロでしょ?」と何度も言われたことがありますが、無理なもんは無理だし、そんな力があるならもっとビッグな人間になってます。きっと(笑)

もちろん、低下したときの責任は取りますけどね。それがアルゴリズムの影響だろうがなんだろうがSEOを担当している人とか、依頼を受けている人の責任だと思うので。

アルゴリズムが変わって流入が下がれば、インハウスなら減給でもクビでも受け入れないといけないし、SEO事業者なら契約解除されても文句言えない。(法律的には知らないですし、それでクビになった話はあまり聞きませんが)それはSEO屋である以上仕方ないと思いますんで。

という前提のもと少しアルゴリズムとSEOについて考えたいと思います。

 

過去:アルゴリズムに最適化するのがSEOだった

私が事業としてSEOを行い始めたのは2003年の末です。その前の2年くらいはインハウスと自分のサイト(アフィリエイト含む)のSEOをやっていました。SEOという言葉を使っていたかどうかは覚えていませんが。

そこから2010年くらいまででしょうか?

SEOはアルゴリズムに最適化する

もっというと、

SEOはアルゴリズムをハックする

ものだと思っていたと思います。

2004年くらいなんて、「今週はキーワード出現率は5.5%がいいらしいよ」とか「タイトルにキーワードは2回入れたほうがいいよ」とか言われていましたね。

2010年くらいまでは1位をとるためには「リンクが◯本必要だよね」とか「キーワードをアンカーにするのは30%くらいにして、サイト名とかは30%で・・・」みたいな会話ばかりをしていたのではないかと思います。

まさしくSEOは、

アルゴリズムを逆手に取る

(関連サイトからのリンクを重視するから、関連テーマのサイトをたくさん作ってそこからリンクすんぞ!)

(被リンク元の被リンクも重要だから、それが残存しているオールドドメイン買うぞ!) etc...

アルゴリズムに合わせる

(キーワード出現率は5%がいいからキーワード追加すんぞ!)

(ページ数が多いから増やすぞ!)etc...

こんなのがSEOの王道(マジョリティ)だったんじゃないかなあと思います。もちろん、このときから真っ白にSEOされていた方はいらっしゃいます。

(そしてそういう方や会社はたいてい生き残っている。この時期にホワイトだったのに近年海外で真っ黒SEOになっているところもなぜかあるのだけども・・・)

 

最近でも、コンテンツスパムと言われるような、こうやって書いたら"Googleが評価してくれるよね"的SEOが流行りましたが(まだ、流行ってるのか)、

それらもアルゴリズムに最適化するだと思いますし、上位にあるサイトに入っているトピックを全部網羅してやるぜ!みたいな半機会的なコンテンツの作り方はアルゴリズムを逆手にとるSEOだったと言って良いと思います。

 

それが、正義感の強い方が身の危険をおかしてまでこれらのサイトたちと戦った成果もあり、このようなことをすると所謂"炎上"状態になりますし、Googleも強い世論を受けてか変わってきたと思います。

そう言った事情から、我々SEOの人間もアルゴリズムの向き合い方が変わってきたと思いますし、変えていかなければいけなくなっていると思います。

 

現在:検索者に最適化するのがSEO

GoogleがAI化している

という話は良く聞くと思いますが、世界最高峰の頭脳とコーパスを持っているGoogleを我々がハックして攻略できるなんてことはまず無理でしょう。

クリックデータを使っているだの、使っていないだの。直接使ってるだの、学習データとしては使うだの、検索品質のチェックのためにしか使っていないだの。まあ、いろんな情報が流れ、話されて、話されなかったことにされる昨今ですが、一つ言えるのはGoogle自身はGoogleの検索結果をユーザーに最適化させようとしているし、してきたということです。

我々はユーザーに最適化しようとしているものに対して、最適化しようとしていたわけで、それって我々もユーザーに最適化すればいいんじゃない?という結論に達すると思います。

これまでは、Googleがユーザーに最適化するレベルがそこまで高くなかったので、ユーザーにだけ最適化しているとずれてしまって結果として検索順位上がらないじゃん的なことがあったかもしれませんが、

AI化進んだことが大きいと思いますが、Googleがユーザーへの最適化をどんどん進めており、これからもどんどん進むことを考えると、Googleのアルゴリズムを見てそれを最適化するよりもユーザーを見て、ユーザーに最適化するほうが効率的だし長生きできるんじゃないかという結論に達すると思います。少なくとも私は達しています。

もちろん、ユーザーには男性もいれば女性もいるし、女子高生もいればおじいちゃんもいます。都心に住んでいる人も居れば、地方に住んでいる人もいる。健康な人もいれば病気の人もいる。右派もいれば左派もいる。

コンテキストはバラバラです。

そのバラバラのコンテキストに最適化するにはどうすればいいのか?というのは難しい問題ではありますし、そのために例えば検索のサジェストを使ってユーザーがどんなことを考えて検索するのかを調べるというのはかまわないと思います。

要は、アルゴリズムを見てそれを行うのか?ユーザーを見てそれを行うのか?だと思います。

そこで出て来る検索サジェストは同じであっても、アルゴリズムを見ているのか、ユーザーを見ているのかによってその使い方はアウトプットとなるコンテンツは異なってくると思いますので。

SEOのためにコンテンツを作るなと言う気はまったくありませんが、SEOで長く成果を出したいならアルゴリズムにフィットさせずに、検索者にフィットされることを考えようねというお話です。

(細かいどうすべきか?みたいな話はここでは割愛します。)

 

 

なお、大規模サイトにはアルゴリズムにフィットさせないといけない要件がまだまだ存在します。

代表的なところで言えば、どうやって確実にURLを発見させるか?とか、どうやって効率的にクロールさせるか?とかです。

このあたりは、大規模サイトのSEOが得意な専門家に見てもらうのが一番ですが、ログ見てごにょごにょとか独特なノウハウがあるはずです。(と少なくとも私は思っています。)

が世の中の99%のサイトにおいては、そういう特殊な事情がないでしょうから、

SEOは、検索者に最適化するものである

と言ってしまって良いのではないでしょうか?

決して綺麗事で言うのではなく、Googleの方針に乗っかると必然的にそうなると考えています。

 

 

私のセミナーとかをお聞きの方は、

「じゃあ、なんでお前はデータたくさんとって、何が順に影響するのか?とか調べてるんだ?またダブルスタンダードか!!」と思われると思うんですが、

正直なところ上記を確認するためでして、

検索エンジンは検索者に最適化しているから、検索者に最適化することがSEOだ

検索体験が向上するにはコンテンツやウェブサイトの機能をどうするべきなのか?

を調べていると個人的には思っています。

セミナーでは何回も出しているものですが、

「このキーワードでこのページが検索して出てきたらどう思いますか?」

というアンケートを100キーワード×100位分シャッフルしてアンケートを取った結果です。

S→A→B→C

で評価が下がっていくのですが、ユーザーの評価が高いもののほうがGoogleのランクが高いという傾向が出ました。

これらも、SEOはアルゴリズムへの最適化ではなくユーザーへの最適化で良いのではないか?と思った要因です。

 

実際にランクとユーザー行動は比較的強い相関がでますし、

(と言ってもクエリによって本当に大きな差が出ることが分かってきたので、闇雲に滞在時間伸ばしたり回遊ページ増やしたり、直帰率下げてもダメですし、むしろマイナスになることもあるのでご注意ください)

(滞在時間とページスピードや見出し位置など各種要素の関係性.細かい説明がないと誤解を生みかねないのでぼかしています)

 

ということで、言い訳や逃げとかポジショントークに聞こえかねない内容ではあると思いますが、

今のSEOは、アルゴリズムが変わろうと、検索者に最適化する施策が打てていたら方針変更はしなくていいし、するべきではないと思います

「アルゴリズム変わって流入落ちた!大変だ!すぐ新しい施策考えなきゃ!」

ではなく、

「アルゴリズム変わって流入落ちた!大変だ!ちゃんと検索者のこと考えられてたかな?」

ではないといけないというわけですね。

「このコンテンツは検索者を騙す可能性があるけど、上がりそうだからいいや!」

「このサイトはそこまで力がないし品質低いけどリンクで上げて流入稼ごう!」

こんなSEOが終わってきているのは、Googleが検索者に最適化している証拠だと思いますので、我々もそれに乗っかってSEOやっていきましょうよ。無駄が少ないと思いますよ。

というお話でした。

 

木村賢(@kimuyan)

Mobile First Indexing(MFI)に関するGary氏による情報アップデート

8 years 3ヶ月 ago

2017年8月22日に行われたIn-House SEO Meetupにおいて、GoogleのGary Illyes氏の基調講演において、Mobile First Indexingについての新しい情報がありました。

 

Mobile First Indexing(以下MFI)は、昨年のラスベガスのPUBCONで発表されましたが、Gary氏はPUBCONでの発表は早すぎたと発言しました(笑

(なお、私はそのほかのPUBCONに参加した日本人とともに発表前日にGary氏から直接聞くと言う幸運に恵まれましたが、そのおかげもありアメブロでは対応を急ぎすぎたという説も。。。)

 

このMFIについては、先のSMX Advancedにおいて、Gary氏が「個人的には、今年はないんじゃないかと思っている」的な発言をし(それを私も「個人的に」というのを付けずツイートしてしまい)物議を醸したのですが、今回そのスケジュールに関しては未定であるとのことでした。

しかしながら次のような発言がありました。

  • 100%MFIという状態でスタートさせると何年もかかってしまう
  • MFIへの準備ができているところからスタートするのはほぼ間違いない
  • Search Consoleで、MFIへの対応が完了していることを通知し、モバイルサイトでの評価に移行することを了承するオプトインもしくは逆のオプトアウト型にして進めていくことも検討している

非常に興味深いのは、最後のSearch Consoleでのオプトイン、アウトの検討です。

検討段階だし、数ヶ月はリリースはないということでしたが、個人的な予想としてはPUBCONで発表があるのではないかと期待しています。(今年も参加するので発表あったら @kimuyan でツイートします)

この、オプトイン、アウト機能がリリースされた際にはその判断は非常に難しいものになるように思います。実際にデスクトップとモバイルが同じ(もしくはそれ以上)のスコアが得られると確信でしない限り、なかなかモバイルファーストの判断がしにくいようにも感じます。

Google側で、デスクトップとモバイルのそれぞれの評価を比較できるようなツールが出てくれば良いのですが。。。

もしくは、モバイルファーストにオプトインしたら◯十パーセント評価が上がりますという、AppIndexingリリース時にあったような、人参をぶら下げてもらえればチャレンジできるかもしれませんが。。

特に検索流入に頼っているサービス、検索流入が売上や利益に直結するECサイト、影響範囲が大きい大規模サービスなどはその決断に迷いそうですね。

 

そのほかにMFI関連で言うと、これまでGoogleはレスポンシブウェブデザイン、ダイナミックサービング、セパレートの3つの方式を推奨していましたが、今回はGary氏より公式に「Googleとして、レスポンシブウェブデザインを推奨する」とのコメントがありました。

これは当然MFIを見据えたもので、現在デスクトップサイトと比較してモバイルサイトにおいて、

  • デスクトップにあってモバイルにはコンテンツがないというケースがある
  • 構造化データ、meta、alt、hflang等がモバイルに入っていないものがある

などの問題があり、このようなものはMFIにおいて問題が発生する可能性があるとのことでした。

このような問題を防ぐためにもレスポンシブウェブデザインを推奨するとのことで、Gary氏は、(というよりも訳した長山氏の思惑も入っていそうですが)「レスポンシブウェブデザインじゃないとマジめんどくさいぞ!」とのことでした。

MFI対応させるにあたりレスポンシブウェブデザインのほうがコストが抑えられるというメリットがあるということで、新しく作るものについては確かにそうでレスポンシブウェブデザイン以外を選択する必要はないかなと個人的にも思っています。

 

ただし、既存サービスをレスポンシブウェブデザインに移行するということは簡単ではない場合も多いと思われます。アメブロもそうですが。(アメブロはMFI考慮してセパレートからダイナミックサービングに移行済み)その場合は仕組み部分で、

  • デスクトップとモバイルで原則同じコンテンツを提供する
  • 構造化データやhflangなど検索エンジンが参考としたり検索結果に使用したりするものを落とさない
  • モバイルでもデスクトップでも同じ体験を提供できるようにする

あたりができればダイナミックサービングでも問題はないと思います。

(個人的にはクロール効率等の問題でセパレートは避けたほうが良いと思っています)

 

なお、「モバイルにはモバイルに最適なデザインやコンテンツがあるからレスポンシブウェブデザインは無理」という意見もあるようですが、基本的に検索する人が必要とする"コト"は、モバイルだろうがデスクトップだろうが大差はないと思いますので、こと検索からという観点でいうとコンテンツは同じほうが良いケースが大半なのではないかと思います。

ただし、所謂サブコンテンツ、メインコンテンツ周りのサイドからのいろんなリンク類や広告、お知らせなどについては必ずしもモバイルで表示しなければいけないものではないと個人的には思います。

"レスポンシブウェブデザインと言えば、完全にデスクトップとモバイルを同じにして、CSSで配置を変えるだけ"みたいに考えてしまうと難しくなってしまいますが、そこまでMFIはというか対検索においては厳密に考える必要はないのではないでしょうか?

もちろん隠しリンクになってしまうとか、検索エンジンスパムとなり得るものはケアする必要があると思いますが、原則メインコンテンツが同じであり、検索Intentをデスクトップとモバイルで同質に満たせるのであれば大きな問題はないと思います。

日本(というか中国などもそうだと思いますが)は、欧米に比べてウェブサイト上のサブ要素が多いように感じます。そのためレスポンシブウェブデザインにして全要素をモバイルに取り込もうとするとメインコンテンツの後に延々と続いて・・・・と欧米に比べてなりやすいのかもしれませんね。

そのあたりの日本特有の懸念はあるかもしれないので、そのあたりはGoogleからも優しいアドバイスを期待したいと思います。

 

今回日本の、In-House SEO Meetupという場でここまで話して頂いたGary氏には感謝しかありません。

きっと大好きなつけめんTETSUをたくさん(昨日話したらすでに Three Timesと話していましたw)食べたからかなとwというのは冗談ですが、日本のウェブマスターやインハウスSEO担当者にわかりやすく通訳(ときには意訳?)してくれた、長山さんそしてIn-Hous SEO Meeupのスタッフの皆さんも本当にありがとうございました。

そしてGoogle Dance Tokyoも楽しみにしています。

 

木村 賢

 

【あらためて】SEOでできること、目指すこと

8 years 6ヶ月 ago

5月になってしまいましたが、新年度から新しくウェブサイトの運営の担当になったりSEOの担当になったり、はたまたSEO会社でSEOをやることになった人もいるかと思うので、自分自身も初心に立ち返る意味でもSEOで成し遂げられることってなんなの?ということをおさらししてみたいと思います。

私自身は2001年に社会人になったので社会人歴は17年目になりました。

その中で仕事としてSEOをやったのは、14年目です。

その前は前職でインハウスSEO的なこともやっていたので(SEOという言葉は知らなかったけど)実際は16年くらいSEOに携わっていると思います。

 

その中で一言で「SEO」と言ってもいろいろ変化してきて、"SEOってこういうものでしょ?"という概念的なものも、変化してきたと思います。

わかりやすく言うと、会社の偉い人がインハウスSEOの担当者へ、だったり事業者がSEO会社に発注する際に、

「SEOで◯◯な状態にしてね」とか「SEOで◯◯という数値を達成してね!」

という◯◯が変わったことと、◯◯が変わらなくても、それを実現する前提条件が変わったと思います。

 

通常SEOの概念としては現在、こういうものがベースになるはずです。

"ウェブサイトやウェブページがもつ力を最大限に引き出してGoogleに伝えること"

ですね。これがSEOの根底にある考え方です。

方法としては検索エンジンがきちんとコンテンツを読めるようにしてあげる(レンダリングできるようにする等)などがあると思います。

コンテンツの力を引き出すという意味では、コンテンツを読みやすくするための仕組みづくり、たとえば表示速度だったり、サイト内の導線の整備だったりもここに入るかもしれません。

 

ですが、かつてはこのようなものがSEOだ!と思われていたように思います。

本来そのサイトやページが持つ力を大きく見せるのがSEOだったように思います。背伸びをさせるわけですね。

例えば、人工リンク(自作自演リンク)などのスパム行為によってGoogleの評価を高めようとしたり、無理やりコンテンツを大量生成して、なおかつ読者にとって有益とは思えない情報を、検索エンジンからの評価が上がるからと(主に網羅性を高めるために)コンテンツとして追加したりしたものがこれにあたります。

今でも、SEOは上記のようなものだと思っている人はSEOに普段携わらない方の中には多いと思います。

例えば、

不十分なコンテンツなのに"SEOという魔法の杖"を使えば上がるんでしょ?

と思っている人や、

そんなものクラウドとかでコンテンツ作れば上げられるでしょ?

と思っている人は実際に結構いると思います。残念ながら。

ここから脱却できないと、Googleからペナルティ(;Googleはペナルティという言葉は使いません)を受けてランクが大幅に下がったり、先日あったオウルアップデートのように信頼性が低いコンテンツだとして評価が下がったりするわけで、結局無駄なコストを使うことになります。

(そして、おおむねその責任はSEO担当者に向けられますよね笑)

 

では、今SEOとして求めるべきものは何か?ですが、最初の図で示したような

"サイトやページ、もっと言うとコンテンツの力を100%引き出す"

ということは当たり前なんですが、それだと差別化は難しいし、巨大な資金力のあるサイトに勝てないし、何よりSEOが面白くない笑

 

なので、

こんな感じで、そもそもの力を伸ばすことがSEOになってきたと思います。

 

古いSEOでは、

本来持っていない力を持っていると見せかける

でしたが、

今目指すべきSEOは、

本来持っている力そのものを伸ばす

です。

まあ、古いSEOでも、力の捏造はスパムなのでやってはいけなかったわけですが・・・・

 

じゃあ、何をやってベースを伸ばすかですが、

・検索エンジンではなくユーザーが必要とする良質なコンテンツを追加したり、コンテンツを改善したりする

・サイトを使いやすくする(要はUXを向上させる)

に尽きると思います。

コンテンツによって捏造ではなく本質的なリンクが集まるわけですし、効果があるかどうかは別としてソーシャルでの言及(サイテーション)も増えるでしょう。

表示速度が速かったり、読みやすかったり、求めている情報にたどり着きやすしものはUXが向上して直帰率が下がったり、滞在時間が伸びたり、回遊ページ数が増えるでしょう。

これらは直接的にSEOに効果があるかどうかは別として、我々の研究結果からもGoogleの順位と非常に相関が高いものになります。(6月にそのあたりのセミナーをやりますので興味ある方は来てください。宣伝。笑。)

 

かつてSEOでやれたことが今でもやれると思っていると、誤った方向に進んでしまう可能性があります。

SEOはGoogleをハックすることだと思っていた人は一度その考えを捨てて、いかにウェブサイトの本来の本質的な力を伸ばせるかに注力し、SEOの担当者はその力をつけるサポートをしつつ、その力を最大限に引き出せるようにして欲しいと思います。
(偉そうですいませんが、SEO歴で言えば日本でもかなり長いほうなので、老人の戯言と思ってお許しください)

 

なお、私が主に見ているような超大規模サイト&CGMでは、一言で力を引き出すと言って、

・クローラーの動きをどうコントロールするのか?

・複雑に絡み合った仕組みの中で、検索エンジンにはきちんと情報を伝達しながらどうやって表示速度を最速にするか?

とか、

・検索エンジンから評価されない(もしくはマイナスにとられる)投稿をどうコントロールするのか?

というマニアックな知識や技術が必要となります。

このあたりの話は、基本的にまったく一般受けしませんのでブログには書きませんので、偶然居酒屋で隣の席になるなどして頂ければと思います。(どうやってや??)

 

(自分も含め)SEOに携わられる方の未来が明るいものになることことを願ってやみません。

 

 

木村 賢 (@kimuyan)

【あらためて】SEOでできること、目指すこと

8 years 6ヶ月 ago

5月になってしまいましたが、新年度から新しくウェブサイトの運営の担当になったりSEOの担当になったり、はたまたSEO会社でSEOをやることになった人もいるかと思うので、自分自身も初心に立ち返る意味でもSEOで成し遂げられることってなんなの?ということをおさらししてみたいと思います。

私自身は2001年に社会人になったので社会人歴は17年目になりました。

その中で仕事としてSEOをやったのは、14年目です。

その前は前職でインハウスSEO的なこともやっていたので(SEOという言葉は知らなかったけど)実際は16年くらいSEOに携わっていると思います。

 

その中で一言で「SEO」と言ってもいろいろ変化してきて、"SEOってこういうものでしょ?"という概念的なものも、変化してきたと思います。

わかりやすく言うと、会社の偉い人がインハウスSEOの担当者へ、だったり事業者がSEO会社に発注する際に、

「SEOで◯◯な状態にしてね」とか「SEOで◯◯という数値を達成してね!」

という◯◯が変わったことと、◯◯が変わらなくても、それを実現する前提条件が変わったと思います。

 

通常SEOの概念としては現在、こういうものがベースになるはずです。

"ウェブサイトやウェブページがもつ力を最大限に引き出してGoogleに伝えること"

ですね。これがSEOの根底にある考え方です。

方法としては検索エンジンがきちんとコンテンツを読めるようにしてあげる(レンダリングできるようにする等)などがあると思います。

コンテンツの力を引き出すという意味では、コンテンツを読みやすくするための仕組みづくり、たとえば表示速度だったり、サイト内の導線の整備だったりもここに入るかもしれません。

 

ですが、かつてはこのようなものがSEOだ!と思われていたように思います。

本来そのサイトやページが持つ力を大きく見せるのがSEOだったように思います。背伸びをさせるわけですね。

例えば、人工リンク(自作自演リンク)などのスパム行為によってGoogleの評価を高めようとしたり、無理やりコンテンツを大量生成して、なおかつ読者にとって有益とは思えない情報を、検索エンジンからの評価が上がるからと(主に網羅性を高めるために)コンテンツとして追加したりしたものがこれにあたります。

今でも、SEOは上記のようなものだと思っている人はSEOに普段携わらない方の中には多いと思います。

例えば、

不十分なコンテンツなのに"SEOという魔法の杖"を使えば上がるんでしょ?

と思っている人や、

そんなものクラウドとかでコンテンツ作れば上げられるでしょ?

と思っている人は実際に結構いると思います。残念ながら。

ここから脱却できないと、Googleからペナルティ(;Googleはペナルティという言葉は使いません)を受けてランクが大幅に下がったり、先日あったオウルアップデートのように信頼性が低いコンテンツだとして評価が下がったりするわけで、結局無駄なコストを使うことになります。

(そして、おおむねその責任はSEO担当者に向けられますよね笑)

 

では、今SEOとして求めるべきものは何か?ですが、最初の図で示したような

"サイトやページ、もっと言うとコンテンツの力を100%引き出す"

ということは当たり前なんですが、それだと差別化は難しいし、巨大な資金力のあるサイトに勝てないし、何よりSEOが面白くない笑

 

なので、

こんな感じで、そもそもの力を伸ばすことがSEOになってきたと思います。

 

古いSEOでは、

本来持っていない力を持っていると見せかける

でしたが、

今目指すべきSEOは、

本来持っている力そのものを伸ばす

です。

まあ、古いSEOでも、力の捏造はスパムなのでやってはいけなかったわけですが・・・・

 

じゃあ、何をやってベースを伸ばすかですが、

・検索エンジンではなくユーザーが必要とする良質なコンテンツを追加したり、コンテンツを改善したりする

・サイトを使いやすくする(要はUXを向上させる)

に尽きると思います。

コンテンツによって捏造ではなく本質的なリンクが集まるわけですし、効果があるかどうかは別としてソーシャルでの言及(サイテーション)も増えるでしょう。

表示速度が速かったり、読みやすかったり、求めている情報にたどり着きやすしものはUXが向上して直帰率が下がったり、滞在時間が伸びたり、回遊ページ数が増えるでしょう。

これらは直接的にSEOに効果があるかどうかは別として、我々の研究結果からもGoogleの順位と非常に相関が高いものになります。(6月にそのあたりのセミナーをやりますので興味ある方は来てください。宣伝。笑。)

 

かつてSEOでやれたことが今でもやれると思っていると、誤った方向に進んでしまう可能性があります。

SEOはGoogleをハックすることだと思っていた人は一度その考えを捨てて、いかにウェブサイトの本来の本質的な力を伸ばせるかに注力し、SEOの担当者はその力をつけるサポートをしつつ、その力を最大限に引き出せるようにして欲しいと思います。
(偉そうですいませんが、SEO歴で言えば日本でもかなり長いほうなので、老人の戯言と思ってお許しください)

 

なお、私が主に見ているような超大規模サイト&CGMでは、一言で力を引き出すと言って、

・クローラーの動きをどうコントロールするのか?

・複雑に絡み合った仕組みの中で、検索エンジンにはきちんと情報を伝達しながらどうやって表示速度を最速にするか?

とか、

・検索エンジンから評価されない(もしくはマイナスにとられる)投稿をどうコントロールするのか?

というマニアックな知識や技術が必要となります。

このあたりの話は、基本的にまったく一般受けしませんのでブログには書きませんので、偶然居酒屋で隣の席になるなどして頂ければと思います。(どうやってや??)

 

(自分も含め)SEOに携わられる方の未来が明るいものになることことを願ってやみません。

 

 

木村 賢 (@kimuyan)

アメブロのHTTPS化・AMP対応によるSearch Console設定追加のお願い

8 years 8ヶ月 ago

アメブロをお使いいただいている皆様。いつもありがとうございます。 
 
アメブロのURLがHTTPSになったこと、およびAMP(Acceralated Mobile Pages)に対応したことをふまえて、 ブロガーのみなさんが検索エンジンからの流入をより詳しくみられるようにするSearch Consoleの設定追加のご案内をさせていただきます。 
 
4/6(木)のアメブロHTTPS化に伴い、アメブロには 
http://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 
https://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 
http://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

https://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/
の4種類が存在することになります。

ややこして申し訳ないのですが、世の中の流れとして、HTTPSによるセキュリティの強化とスマートフォンでの迅速な表示という意味でのAMPは避けて通れないものとなっているためご理解いただければと思います。 
(サブドメインにしなければいいじゃないか!というご意見があるかもしれませんが、皆様のブログのトラフィックを低下させないためにはサブドメインがベストな選択となっていることをご理解ください。) 
 
現在、画面からSearch Consoleを設定していただく際は、 
アメブロ>設定・管理>外部サービス連携>Search Consoleを選択していただき、そこにSearch Consoleで表示された”google-site-verification タグ”内の”content=“英数字”の英数字部分を入力していただく形になっています。 

URLが増えても、この入力を複数していただく必要はなく、Google Search ConsoleはアメブロのこれらURLのケースでは、1つのコードの設定で対応が可能です。 
 
一方で、Search Console側では「プロパティの追加」をしていただく必要があります。 
画面右上の「プロパティの追加」をクリックしていただくとURLの入力を求められますので、ここで 
http://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 
https://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 
http://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

https://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ 
ここで4種類のURLをそれぞれ追加していただく必要があります。

(・https://gamp〜は存在はしていますが、当面は検索には反映されない可能性があります。
・すでにhttp://ameblo.jp/ブロガー様のID/を登録してある場合は不要です。
・新規で登録される際にはアメブロ側にmetaタグが追加されるのに約1日のタイムラグがありますのでご了承ください。)

 
 こちら自動的に認証されますので、URLを登録したらSearch Cosoleのトップに戻っていただきプロパティが登録されているかどうか確認してください。 
こちら登録が完了されると、 
検索トラフィック>検索アナリティクス 
でそれぞれのURLへの検索流入が確認できます。 

また、Search Consoleの「セットを作成」を使っていただくと、セットに登録したプロパティをまとめて見ることができます。 

複数のURLになることで検索エンジンからの流入を意識されるブロガー様には大変お手数をおかけして恐縮ですがご理解いただけますと幸いです。 
引き続きアメブロを宜しくお願いいたします。

アメブロのHTTPS化・AMP対応によるSearch Console設定追加のお願い

8 years 8ヶ月 ago

アメブロをお使いいただいている皆様。いつもありがとうございます。 

 

アメブロのURLがHTTPSになったこと、およびAMP(Acceralated Mobile Pages)に対応したことをふまえて、 ブロガーのみなさんが検索エンジンからの流入をより詳しくみられるようにするSearch Consoleの設定追加のご案内をさせていただきます。 

 

4/6(木)のアメブロHTTPS化に伴い、アメブロには 

http://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

https://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

http://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

の3種類が存在することになります。

また、将来的には、 

https://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ (AMPのHTTPバージョン)

もできる予定です。 

ややこして申し訳ないのですが、世の中の流れとして、HTTPSによるセキュリティの強化とスマートフォンでの迅速な表示という意味でのAMPは避けて通れないものとなっているためご理解いただければと思います。 

(サブドメインにしなければいいじゃないか!というご意見があるかもしれませんが、皆様のブログのトラフィックを低下させないためにはサブドメインがベストな選択となっていることをご理解ください。) 

 

現在、画面からSearch Consoleを設定していただく際は、 

アメブロ>設定・管理>外部サービス連携>Search Consoleを選択していただき、そこにSearch Consoleで表示された”google-site-verification タグ”内の”content=“英数字”の英数字部分を入力していただく形になっています。 

URLが増えても、この入力を複数していただく必要はなく、Google Search ConsoleはアメブロのこれらURLのケースでは、1つのコードの設定で対応が可能です。 

 

一方で、Search Console側では「プロパティの追加」をしていただく必要があります。 

画面右上の「プロパティの追加」をクリックしていただくとURLの入力を求められますので、ここで 

http://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

https://ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

http://gamp.ameblo.jp/ブロガー様のID/ 

ここで3種類のURLをそれぞれ追加していただく必要があります。

(すでにhttp://ameblo.jp/ブロガー様のID/を登録してある場合は不要です。また、AMPページもHTTPS化された場合はそちらもその際には登録していただいた方が良いと思います。

なお、新規で登録される際にはアメブロ側にmetaタグが追加されるのに約1日のタイムラグがありますのでご了承ください。)

 

 こちら自動的に認証されますので、URLを登録したらSearch Cosoleのトップに戻っていただきプロパティが登録されているかどうか確認してください。 

こちら登録が完了されると、 

検索トラフィック>検索アナリティクス 

でそれぞれのURLへの検索流入が確認できます。 

また、Search Consoleの「セットを作成」を使っていただくと、セットに登録したプロパティをまとめて見ることができます。 

複数のURLになることで検索エンジンからの流入を意識されるブロガー様には大変お手数をおかけして恐縮ですがご理解いただけますと幸いです。 

引き続きアメブロを宜しくお願いいたします。

アメブロで行ったモバイルファーストインデックスへの準備について

8 years 11ヶ月 ago

久しぶりの更新になってしまいました。

その間に色々なことがありましたが、私ごとですが、 SEOラボなるものを立ち上げました。

https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/info/detail/id=12969

SEOラボで研究により一層力を入れるとともに、アメブロのSEOについても引き続き担当しております。

 

そのアメブロのSEOの一環として、近づいているMobile First Index(モバイルファーストインデックス;MFI)への準備を行いましたので、今回はその準備内容とその結果について書きたいと思います。
なお、この対応はアメブロに適した方法と考えて行ったものであり、すべてのウェブサイトやブログ等にあてはまるとは限りませんのでご注意ください。

 

1,モバイルファーストインデックスとは

モバイルファーストインデックスとは、Googleがこれまでデスクトップ(PC)サイトをインデックスした情報を主として評価していたものをモバイル(SP)サイトを主として評価するように変わることです。
これまではPCの評価結果がそのままSPの評価に反映されていたものが、SPの評価結果がPCに反映される形になります。

モバイルファーストインデックスがくると、モバイルサイトをメインとして評価するため、これまでPCサイトだけを検索エンジンフレンドリーにし、SPサイトでは意識していなかった場合には検索順位に悪影響が出る可能性があります。

例えば、モバイルサイトで正確にレンダリングできていないケースや、モバイルサイトをPCサイトに比べてコンテンツを少なくしているケースなどはそのリスクがあります。

一方で、レスポンシブウェブデザインを導入しているサイトはほとんどモバイルファーストインデックスにおいてのリスクはないと考えられます。

Googleがこれまで推奨してきた、ウェブサイトのスマートフォンへの対応方法は ・レスポンシブウェブデザイン ・ダイナミックサービング ・セパレート の3方式です。

 

1,レスポンシブウェブデザインとは、同じURLで同じHTMLを用いてCSS等で各デバイスに最適化されたデザインで露出することです。同じHTMLを使うため基本的に各デバイスで同じコンテンツが表示されることになります。

2,ダイナミックサービングとは、同じURLで異なるHTMLを用いて各デバイスに配信するものです。異なるHTMLを使用するため異なるコンテンツを表示することが可能です。PCに比べてSPサイトのコンテンツ量を減らしている場合にこの方法が用いられているケースがあります。

3,セパレートとは、異なるURLで異なるHTMLで配信するものです。サブドメインやサブディレクトリでPCサイトとSPサイトを分けているケースが一般的です。

 

モバイルファーストインデックスにおいては、PCとSPで内容がほとんど変わることがないレスポンシブウェブデザインはリスクが少ないとされる一方で、ダイナミックサービングやセパレートのように異なるHTMLを配信している場合は、そもそもこれまでとコンテンツが異なるためPCベースで評価がなされていたときとは、異なる評価がなされる可能性があると考えられます。

一般的に異なるPCとSPで異なるコンテンツを返している場合、PCに比べてSPのほうがコンテンツを少なくしているケースが多いため、モバイルファーストインデックスが導入されるとダイナミックサービングやセパレートでは評価が下がる可能性があると言われています。

当初危惧されていた、SPサイトは通常PCサイトに比べてサイト内リンクが少ないためクローラーがURLを発見できないのではないか?という問題については、PubSubHubbubやsitemapによってほぼ解決ができそうですし、SPでよくある、アコーディオンメニューやタブ形式のコンテンツなどはスマートフォンユーザーへのUXのために使用しているものであれば基本的に問題ないということをGoogleは発言していますので、コンテンツの問題以外ではさほど大きなリスクはないかもしれません。

しかしながら、アメブロにおいては「3」のセパレート方式であったということと、規模が大きく予想できない不具合が起きることを避けたいということからモバイルファーストインデックスについて事前にリスク回避できることはリスク回避しておくことにしました。

2,アメブロにおいてモバイルファーストインデックスで考慮したリスクと対応方針

先述の通り、アメブロはセパレートURLでした。

 

PCサイトは、"ameblo.jp/ID"

SPサイトは、"s.ameblo.jp/ID"

 

となっており、

"s."というサブドメインでPCとSPのURLが異なるものとなっていました。

アメブロの仕組みは複雑であり、またPCとSPが常時同じコンテンツであることがUX上必ずしも最適であると考えなかったことから、今回レスポンシブデザインを採用することは見送りました。

一方で、URLが分かれていることについては下記のようなリスクを想定しました。Googleが問題ないと断言しているものも含まれており、"万一Googleにバグが起こったら"ということを考慮しました。 また、正規化の属性を万一運用上のミスで抜いてしまった場合などもあわせて考えました。

 

1,セパレートの場合、通常のalternate,canonicalの関係が逆になることが気持ち悪い

PC URL --- alternate ---->  SP URL

PC URL <-- canonical -----  SP URL

となるわけですが、今回評価として「正」となるのは、alternateが向けられているSP側であり、canonicalが向けられているつまりはHTML上で正規と示しているPCではありません。Googleは特別な処理を入れるので問題ないということでしたが、万一短期的でもこの処理にバグが起こったら・・・ということをリスクとして考えました。

2,リンクの力が正常に統合されるのかどうか?

万一、セパレートの場合にリンクの力が分散もしくは数%であっても分散してしまようなことがあったら・・・というリスクを回避したかったということがありました。

これはモバイルファーストインデックスに限ったことではありませんが、万一にもうまく処理されなかったら・・・ということを考えました。

3,URLが重複してインデックスされてしまったら

運用ミスによってcanonicalやalternateを記述するのを忘れてしまったり、万一Googleが正規化をうまくできずにPCとSPのURLを重複してインデックスしてしまった場合、重複コンテンツとして見られてしまうリスクを考慮しました。

4,そもそもなぜ別URLなのか?

アメブロは芸能人の方にも使っていただているため、紙媒体などにもURLを記述していただくことがあります。このときに、まれに"s.ameblo.jp"側を記載していただいていることがあります。

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアなどでも"s.ameblo.jp"からはじまるSP URLを引用していただいているケースが多々あり、それを見るたびに多少違和感を感じていたのも事実でした。(もちろんPCでアクセスしてもリダイレクトされるわけですが・・・・)

記事本文以外は多少コンテンツが異なるものはあるものの、基本同じものが配信されているにも関わらず別のURLである必要はないと考えました。

あわせて、上記「3」にも記載したように、運用のミスが起こりやすかったり、やや大きな改修をするたびに、title,meta,alternate,canonicalの関係性をチェックしなければいけないという工数的な問題があったりと運用上の問題もありました。

 

上記から、 ・URLはSPとPCで統一して、"ameblo.jp"とする ・記事本文はデバイス間で差はないが、ナビゲーションや広告枠、各ブログトップページに差異をつけたかったことからSPとPCでは別のHTMLを配信する という"ダイナミックサービング"を採用することにしました。

 

3,行った社内調整

ブログチーム、SEOチームとの合意は案外すんなりといきました。リスクに対して可能な限り対応しておこうということ以外に選択肢はなかったためです。ただし、ここから弊社ならではの社内調整が必要になりました。

Amebaはアメブロ以外にも様々なサービスがあり連携しあっている部分があります。また、表示されている広告の一部は社内独自のアドネットワークです。そのほかアメブロにはアプリもあります。これら連携しているサービス類にはURLを参照してごにょごにょしているものもあったため関係各所に影響の確認と、影響がある場合には対応のお願いをしていきました。想定していたよりは少なかったものの、いくつかのサービスでは仕様変更が発生しました。

ただ、ここでははじめから"相談"ではなく「MFI対応のためSPのURL変えるから影響でるならそちらも変えてね」という"お願い"の形でのぞんでいたので、特段大きな問題は発生しませんでした。

モバイルファーストインデックス発表後、関係がありそうなチーム(計測、広告等含む)との調整を約1週間程度で行ったうえでいよいよモバイルファーストインデックスのためのURL統合作業に入っていきました。

4,実際に行った作業

アメブロはすでに10年以上運用しているサービスであることから、この統合作業も若干複雑になりました。詳細は割愛しますが、

1,SPで"ameblo.jp"でも表示できるようにする

まずは、これまで"ameblo.jp"にSPのUserAgentでアクセスがあった場合は、"s.ameblo.jp"にリダイレクトしていたわけですが、

これを"s.ameblo.jp"と同じコンテンツを"ameblo.jp"で表示できる

ようにしました。

この時点で"ameblo.jp"から"s.ameblo.jp"へのalternateを外し、"s.ameblo.jp"から"ameblo.jp"のcanoincalを残しています。

2,"s.ameblo.jp"から"ameblo.jp"にリダイレクトする

じつは「1」が終わった時点でジリジリと"s.ameblo.jp"のトラフィックは減っていき、"ameblo.jp"のトラフィックが増えていき順調に移行されている様子でした。 が、今回は"URL統合"が目標なのでここからURLを一本化していきます。

12/8(木)の18:00頃に「1」を実施し、クロールの状況にも内部の状況にも問題がないこともわかったため12/13(火)には"s.ameblo.jp"へのアクセスは"ameblo.jp"へリダイレクトさせるようにしました。

 

一部SPにしか存在していないURL群もあるため、これらはまだ"s.ameblo.jp"が残っていますが、大半のURLは無事に統合されました。

モバイルファーストインデックスの発表があってから実質1ヶ月半でこの大規模サイトのURL統合を行えたのは個人的もやや驚きました。

5,統合した結果

"モバイルファーストインデックスがまだ導入されていない段階として"ということにはなりますが、特に問題はありませんでした。スマートフォンで検索した際にインデックスされているURLも概ね入れ替わり狙った通りになっています。

アクセス数

PCとSPを合計したトラフィックには変化なし。あわよくばドカンと上がらないかな?とほんのわずかに期待していましたが、さすがにそうはなりませんでした(笑) それでも、一時的にはダウンする可能性もあるかもしれないと心配はしていましたので、それは起こらず安堵しました。

 

(s.ameblo.jpの10月半ばからの検索トラフィック数)

(ameblo.jpの10月半ばからの検索トラフィック数)

インデックス数

canonicalや301でのリダイレクトをしたからといって、インデックス数がみるみる減っていくということはないようで徐々に減っているという感じです。

(s.ameblo.jpのindex数)

クロール量

クローラーが"ameblo.jp"に一気におしよせてリソースを圧迫し、レスポンスが悪くなることで評価が下がる可能性は多少考えていました。

が、"s.ameblo.jp"へのクロールがきれいに減っていく一方で、"ameblo.jp"へのクロールは特に変わりませんでした。

「少しくらい増えてくれてもいいのに・・・」とは思いましたが・・・。

(ameblo.jpのクロール量)

 

結果として現時点では「何も変わっていない」という状況です。これは我々にとってはポジティブで、大規模サイトのため少しの変更で大きく数値が落ちることもあるため数値が下がらなかったことはある意味で最良の結果でした。

6,反省点と今後について

今回はモバイルファーストインデックスへの対応を目的に動いたので、あくまでモバイルファーストインデックスが導入されたときにネガティブにならないことを目的としていました。

が、かなり大きな仕様変更を行ったことからいろいろなところに手を入れたわけで、ひょっとしたらそこで同時にできるSEOの施策がほかにあったのではないだろうか?というのは個人的な反省です。

モバイルファーストインデックスに気をとられすぎて俯瞰して見られなかったなあとは思います。 一方で、この規模のサービスの非常に大きな仕様変更を短期間でできたことは、手前味噌ながら結構すごかったのではないかと。

意思決定に1日 → 社内調整に5日 → 施行に約40日

とくにブログのエンジニアチームには迷惑かけましたが、このスピードでやりきってくれたことは感謝しています。内輪ネタで恐縮ですが。

 

今後は、いよいよモバイルファーストインデックスが到来するわけですが、そのときに本当にマイナスにならないのかは注意深く見守っていきたいと思います。 また、もう少し時間があるわけなので、"コンテンツレベル"でのリスクがないかを再確認していきたいと思っています。実際にモバイルファーストインデックスが導入された際には再度ご報告できればと思います。

 

木村 賢

アメブロで行ったモバイルファーストインデックスへの準備について

8 years 11ヶ月 ago

久しぶりの更新になってしまいました。

その間に色々なことがありましたが、私ごとですが、 SEOラボなるものを立ち上げました。

https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/info/detail/id=12969

SEOラボで研究により一層力を入れるとともに、アメブロのSEOについても引き続き担当しております。

 

そのアメブロのSEOの一環として、近づいているMobile First Index(モバイルファーストインデックス;MFI)への準備を行いましたので、今回はその準備内容とその結果について書きたいと思います。
なお、この対応はアメブロに適した方法と考えて行ったものであり、すべてのウェブサイトやブログ等にあてはまるとは限りませんのでご注意ください。

 

1,モバイルファーストインデックスとは

モバイルファーストインデックスとは、Googleがこれまでデスクトップ(PC)サイトをインデックスした情報を主として評価していたものをモバイル(SP)サイトを主として評価するように変わることです。
これまではPCの評価結果がそのままSPの評価に反映されていたものが、SPの評価結果がPCに反映される形になります。

モバイルファーストインデックスがくると、モバイルサイトをメインとして評価するため、これまでPCサイトだけを検索エンジンフレンドリーにし、SPサイトでは意識していなかった場合には検索順位に悪影響が出る可能性があります。

例えば、モバイルサイトで正確にレンダリングできていないケースや、モバイルサイトをPCサイトに比べてコンテンツを少なくしているケースなどはそのリスクがあります。

一方で、レスポンシブウェブデザインを導入しているサイトはほとんどモバイルファーストインデックスにおいてのリスクはないと考えられます。

Googleがこれまで推奨してきた、ウェブサイトのスマートフォンへの対応方法は ・レスポンシブウェブデザイン ・ダイナミックサービング ・セパレート の3方式です。

 

1,レスポンシブウェブデザインとは、同じURLで同じHTMLを用いてCSS等で各デバイスに最適化されたデザインで露出することです。同じHTMLを使うため基本的に各デバイスで同じコンテンツが表示されることになります。

2,ダイナミックサービングとは、同じURLで異なるHTMLを用いて各デバイスに配信するものです。異なるHTMLを使用するため異なるコンテンツを表示することが可能です。PCに比べてSPサイトのコンテンツ量を減らしている場合にこの方法が用いられているケースがあります。

3,セパレートとは、異なるURLで異なるHTMLで配信するものです。サブドメインやサブディレクトリでPCサイトとSPサイトを分けているケースが一般的です。

 

モバイルファーストインデックスにおいては、PCとSPで内容がほとんど変わることがないレスポンシブウェブデザインはリスクが少ないとされる一方で、ダイナミックサービングやセパレートのように異なるHTMLを配信している場合は、そもそもこれまでとコンテンツが異なるためPCベースで評価がなされていたときとは、異なる評価がなされる可能性があると考えられます。

一般的に異なるPCとSPで異なるコンテンツを返している場合、PCに比べてSPのほうがコンテンツを少なくしているケースが多いため、モバイルファーストインデックスが導入されるとダイナミックサービングやセパレートでは評価が下がる可能性があると言われています。

当初危惧されていた、SPサイトは通常PCサイトに比べてサイト内リンクが少ないためクローラーがURLを発見できないのではないか?という問題については、PubSubHubbubやsitemapによってほぼ解決ができそうですし、SPでよくある、アコーディオンメニューやタブ形式のコンテンツなどはスマートフォンユーザーへのUXのために使用しているものであれば基本的に問題ないということをGoogleは発言していますので、コンテンツの問題以外ではさほど大きなリスクはないかもしれません。

しかしながら、アメブロにおいては「3」のセパレート方式であったということと、規模が大きく予想できない不具合が起きることを避けたいということからモバイルファーストインデックスについて事前にリスク回避できることはリスク回避しておくことにしました。

2,アメブロにおいてモバイルファーストインデックスで考慮したリスクと対応方針

先述の通り、アメブロはセパレートURLでした。

 

PCサイトは、"ameblo.jp/ID"

SPサイトは、"s.ameblo.jp/ID"

 

となっており、

"s."というサブドメインでPCとSPのURLが異なるものとなっていました。

アメブロの仕組みは複雑であり、またPCとSPが常時同じコンテンツであることがUX上必ずしも最適であると考えなかったことから、今回レスポンシブデザインを採用することは見送りました。

一方で、URLが分かれていることについては下記のようなリスクを想定しました。Googleが問題ないと断言しているものも含まれており、"万一Googleにバグが起こったら"ということを考慮しました。 また、正規化の属性を万一運用上のミスで抜いてしまった場合などもあわせて考えました。

 

1,セパレートの場合、通常のalternate,canonicalの関係が逆になることが気持ち悪い

PC URL --- alternate ---->  SP URL

PC URL <-- canonical -----  SP URL

となるわけですが、今回評価として「正」となるのは、alternateが向けられているSP側であり、canonicalが向けられているつまりはHTML上で正規と示しているPCではありません。Googleは特別な処理を入れるので問題ないということでしたが、万一短期的でもこの処理にバグが起こったら・・・ということをリスクとして考えました。

2,リンクの力が正常に統合されるのかどうか?

万一、セパレートの場合にリンクの力が分散もしくは数%であっても分散してしまようなことがあったら・・・というリスクを回避したかったということがありました。

これはモバイルファーストインデックスに限ったことではありませんが、万一にもうまく処理されなかったら・・・ということを考えました。

3,URLが重複してインデックスされてしまったら

運用ミスによってcanonicalやalternateを記述するのを忘れてしまったり、万一Googleが正規化をうまくできずにPCとSPのURLを重複してインデックスしてしまった場合、重複コンテンツとして見られてしまうリスクを考慮しました。

4,そもそもなぜ別URLなのか?

アメブロは芸能人の方にも使っていただているため、紙媒体などにもURLを記述していただくことがあります。このときに、まれに"s.ameblo.jp"側を記載していただいていることがあります。

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアなどでも"s.ameblo.jp"からはじまるSP URLを引用していただいているケースが多々あり、それを見るたびに多少違和感を感じていたのも事実でした。(もちろんPCでアクセスしてもリダイレクトされるわけですが・・・・)

記事本文以外は多少コンテンツが異なるものはあるものの、基本同じものが配信されているにも関わらず別のURLである必要はないと考えました。

あわせて、上記「3」にも記載したように、運用のミスが起こりやすかったり、やや大きな改修をするたびに、title,meta,alternate,canonicalの関係性をチェックしなければいけないという工数的な問題があったりと運用上の問題もありました。

 

上記から、 ・URLはSPとPCで統一して、"ameblo.jp"とする ・記事本文はデバイス間で差はないが、ナビゲーションや広告枠、各ブログトップページに差異をつけたかったことからSPとPCでは別のHTMLを配信する という"ダイナミックサービング"を採用することにしました。

 

3,行った社内調整

ブログチーム、SEOチームとの合意は案外すんなりといきました。リスクに対して可能な限り対応しておこうということ以外に選択肢はなかったためです。ただし、ここから弊社ならではの社内調整が必要になりました。

Amebaはアメブロ以外にも様々なサービスがあり連携しあっている部分があります。また、表示されている広告の一部は社内独自のアドネットワークです。そのほかアメブロにはアプリもあります。これら連携しているサービス類にはURLを参照してごにょごにょしているものもあったため関係各所に影響の確認と、影響がある場合には対応のお願いをしていきました。想定していたよりは少なかったものの、いくつかのサービスでは仕様変更が発生しました。

ただ、ここでははじめから"相談"ではなく「MFI対応のためSPのURL変えるから影響でるならそちらも変えてね」という"お願い"の形でのぞんでいたので、特段大きな問題は発生しませんでした。

モバイルファーストインデックス発表後、関係がありそうなチーム(計測、広告等含む)との調整を約1週間程度で行ったうえでいよいよモバイルファーストインデックスのためのURL統合作業に入っていきました。

4,実際に行った作業

アメブロはすでに10年以上運用しているサービスであることから、この統合作業も若干複雑になりました。詳細は割愛しますが、

1,SPで"ameblo.jp"でも表示できるようにする

まずは、これまで"ameblo.jp"にSPのUserAgentでアクセスがあった場合は、"s.ameblo.jp"にリダイレクトしていたわけですが、

これを"s.ameblo.jp"と同じコンテンツを"ameblo.jp"で表示できる

ようにしました。

この時点で"ameblo.jp"から"s.ameblo.jp"へのalternateを外し、"s.ameblo.jp"から"ameblo.jp"のcanoincalを残しています。

2,"s.ameblo.jp"から"ameblo.jp"にリダイレクトする

じつは「1」が終わった時点でジリジリと"s.ameblo.jp"のトラフィックは減っていき、"ameblo.jp"のトラフィックが増えていき順調に移行されている様子でした。 が、今回は"URL統合"が目標なのでここからURLを一本化していきます。

12/8(木)の18:00頃に「1」を実施し、クロールの状況にも内部の状況にも問題がないこともわかったため12/20(火)には"s.ameblo.jp"へのアクセスは"ameblo.jp"へリダイレクトさせるようにしました。

 

一部SPにしか存在していないURL群もあるため、これらはまだ"s.ameblo.jp"が残っていますが、大半のURLは無事に統合されました。

モバイルファーストインデックスの発表があってから実質1ヶ月半でこの大規模サイトのURL統合を行えたのは個人的もやや驚きました。

5,統合した結果

"モバイルファーストインデックスがまだ導入されていない段階として"ということにはなりますが、特に問題はありませんでした。スマートフォンで検索した際にインデックスされているURLも概ね入れ替わり狙った通りになっています。

アクセス数

PCとSPを合計したトラフィックには変化なし。あわよくばドカンと上がらないかな?とほんのわずかに期待していましたが、さすがにそうはなりませんでした(笑) それでも、一時的にはダウンする可能性もあるかもしれないと心配はしていましたので、それは起こらず安堵しました。

 

(s.ameblo.jpの10月半ばからの検索トラフィック数)

(ameblo.jpの10月半ばからの検索トラフィック数)

インデックス数

canonicalや301でのリダイレクトをしたからといって、インデックス数がみるみる減っていくということはないようで徐々に減っているという感じです。

(s.ameblo.jpのindex数)

クロール量

クローラーが"ameblo.jp"に一気におしよせてリソースを圧迫し、レスポンスが悪くなることで評価が下がる可能性は多少考えていました。

が、"s.ameblo.jp"へのクロールがきれいに減っていく一方で、"ameblo.jp"へのクロールは特に変わりませんでした。

「少しくらい増えてくれてもいいのに・・・」とは思いましたが・・・。

(ameblo.jpのクロール量)

 

結果として現時点では「何も変わっていない」という状況です。これは我々にとってはポジティブで、大規模サイトのため少しの変更で大きく数値が落ちることもあるため数値が下がらなかったことはある意味で最良の結果でした。

6,反省点と今後について

今回はモバイルファーストインデックスへの対応を目的に動いたので、あくまでモバイルファーストインデックスが導入されたときにネガティブにならないことを目的としていました。

が、かなり大きな仕様変更を行ったことからいろいろなところに手を入れたわけで、ひょっとしたらそこで同時にできるSEOの施策がほかにあったのではないだろうか?というのは個人的な反省です。

モバイルファーストインデックスに気をとられすぎて俯瞰して見られなかったなあとは思います。 一方で、この規模のサービスの非常に大きな仕様変更を短期間でできたことは、手前味噌ながら結構すごかったのではないかと。

意思決定に1日 → 社内調整に5日 → 施行に約40日

とくにブログのエンジニアチームには迷惑かけましたが、このスピードでやりきってくれたことは感謝しています。内輪ネタで恐縮ですが。

 

今後は、いよいよモバイルファーストインデックスが到来するわけですが、そのときに本当にマイナスにならないのかは注意深く見守っていきたいと思います。 また、もう少し時間があるわけなので、"コンテンツレベル"でのリスクがないかを再確認していきたいと思っています。実際にモバイルファーストインデックスが導入された際には再度ご報告できればと思います。

 

木村 賢

【お詫びと訂正】ウィジェットリンクの話

9 years 2ヶ月 ago

本日、Googleウェブマスター向け公式ブログにおける、

ウィジェット リンクについて覚えておいて頂きたいこと

が投稿されたことについて、誤解を生むようなツイートしてしまった件について、

お詫びと訂正をさせていただきたいと思います。

 

私のTwitterアカウントにおきまして、

https://twitter.com/kimuyan/status/774066844235804673

このように、ウィジェットリンクが、かつて肯定されていたかのような表現をしてしまいましたが、

過去から現在までGoogleが何かの対価としてリンクをもらうことを推奨したことはなく、誤った認識を生むものであったことをお詫び申し上げます。

 

私としては、かつての日本のSEO(現在でも残っていますが)の主流と言っても過言でなかったSEO業社が大量に被リンクサイトを構築し、

お金を払って人工リンクを設置したり、

自らサテライトサイトや(今我々がまさに苦労をしている)サテライトブログを構築して自作自演リンクをしたり、

直リンク広告や一般サイトから直リンクを購入したりする行為の対局として、

ナチュラルなリンクであると謳っていたSEO関係者や書籍もあったということを言う意図しておりました。

決して、Googleがそういうリンクはナチュラルリンクとして認めるという発言をしたり、Googleウェブマスターガイドラインに出していたわけではありません。

 

また、私のこのような認識も私の周囲、それも世の中のSEOの中では非常に小さなごくごく一部の世界の可能性だった可能性もあり、そのような中で自分の認識の中だけで発言したことはより大きな誤解を生むことにつながり大変申し訳なく思っております。

 

現在いわゆるクリーンなリンクというのは、コンテンツやそのウェブサイトまたは運営者等の良さを認めた人が(ネガティブな場合もありますが)、紹介を目的としてリンクを張るようなものに限られており、

金品やサービスの提供と交換にリンクを受け取ることは認められておりませんのでご注意ください。

 

本件において誤解をされた方がいらっしゃいましたら心よりお詫び申し上げます。

また、Google様、常時正しい情報を発信していただいているSEOの関係者の皆様にもお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

なお、本件についてご指摘いただいた、

辻正浩様鈴木謙一様には心よりお詫びと御礼を申し上げます。

引き続きご指導賜りますようお願いいたします。

 

今後は、事実関係が不明なことや不確かなことについてツイートしないようにし、

ファクト(実データや事例含む)と引用やセミナーの中継およびみなさまへのご質問等に専念し個人的意見は控えていきたいと思いますので、もしよろしければ引き続きよろしくお願いいたします。

この度はご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。

なお、明日は懲りずにWDF vol.23を中継させていただきたいと思っております。

(なお、当該のツイート群については、週明けをめどに削除したいと思います)

 

木村賢

AMPを導入してどうだったのか?

9 years 6ヶ月 ago

アメブロがAMP対応してからしばらくが経ちました。

今回はその"AMP"に対応した結果どうなったのか?
という、効果について簡単に書きたいと思います。

ここ最近ブロガーさん向けの記事が多かったので、今日は珍しくSEOネタっぽいやつです。

さて、アメブロでは3/10より順次AMP対応しています。
スマートフォンでGoogle検索をした際に、

ユニクロ検索結果

このような表示がされることがあります。
これは実際に「ユニクロ」で検索した結果の一部です。

このマーク
AMPロゴ
が表示されているものはAMP対応となり、

AMPページ
このように簡易的なページが表示されます。

AMPページはGoogleからの検索の場合はGoogle側にキャッシュされる形になることもあり、
いろいろな制約があります。
例えば、
・広告の掲載に制約がある
・画像の使い方に規則がある
・使えるHTMLタグに制約がある
などです。

HTMLタグなどは、AMPページを作る段階で注意すべきことなのでよいと思いますが、
我々としてもAMP対応するにあたり広告の掲載に制約がある点は懸念事項でもありました。

ご存知の通り我々のような"メディア"は基本広告料で成り立っています。
その広告収益が減ることは死活問題であり、AMP導入に関しては(弊社にしては珍しく)慎重な意見も出ました。
広告収益を減らさないためには、

・PVやトラフィックが落ちないこと
・クリック率が下がらないこと

が重要になります。
もちろんどちらかでカバーすることができてトータルでプラスになれば基本問題はありません。

さて、実際にどうなったかですが、
まずトラフィックに関してです。


AMPトラフィック

上下動ありますが、(具体的な数字はお出しできませんが)0が4つのレベルではトラフィックが安定的にきています。(なお、すべてのブログやページをAMP対応させているわけではないので、全ページ対応すればさらに増加すると思います。)

話題性があるキーワードでAMP枠が表示される関係上、突如跳ね上がるような日も見られました。
若干懸念していた、「通常のオーガニックがAMP側に流れることがあるのではないか?」という懸念も数値上はほぼないように思われます。
もちろん、現状の数値レベルではAMPが全体の比率に対して小さすぎて分からないというのはあります。
AMPは基本的にどのキーワード表示され、流入が来たかがGoogle Analyticsなどログ解析では分かりません。
Search Consoleでもアメブロの場合はgamp.ameblo.jpというサブドメインにしていますが、このページにSearch Consoleを設定して、検索アナリティクスを見たとしても分かりません・・・・と書くつもりだったのですが、
このブログを書くためにSearch Consoleを見てみたら、数字が出ていました!

AMP Search Console

数値が徐々に上がっているところを見ると順次反映されているのではないでしょうか?
最新の数値はほぼAnalyticsで見るものと同じなので、ここに表示されるものは正しいデータになる気がします。

ここに表示されているキーワード(一部は諸事情により隠させて頂いていますが)、例えば「地震」などは本来オーガニック枠でアメブロが表示されるキーワードではありませんので、
このキーワードからの流入は純増と見てよさそうです。
AMP対応するメディアが増えれば、AMP流入は減少する恐れはありますが、"トラフィック"という観点ではAMP対応することはメリットがありそうです。

トラフィック以外では、我々はPVや広告収益に関しても若干の不安がありました。
ここでは具体的な数字はお出しできませんが、

・AMP経由での離脱が大きいということは特になさそう
です。
AMPの表示速度が早すぎて、通常のウェブページへ遷移する際にもたつきを感じて離脱が増えるのではないか?とか、AMPページのルール上、誘導導線が目立つ部分に設置できないため回遊ページ数が著しく落ちるのではないか?との懸念もありましたが、現時点ではさほど問題はないように思います。

また、最も懸念していた広告についてですが、

AMP 広告

下部ではありますが、このような形で表示され、

・AMPページのクリック率は思っていたほど悪く無い
という感想です。
さすがに位置の制約を受ける分、通常のウェブページのほうが良いですが、
通常のウェブページを10とした場合にCTRの比率としては8~9という感じで、
予想以上に良いという数字になりました。

さらに現在広告の読み込みがかなり遅い印象があるにもかかわらずその数値ですので、
今後もし広告の読み込みが早くなるようなことがあれば、さらにCTRは伸びるかもしれないと考えています。
なお、Search Consoleを見てもAMP流入の主力は通常オーガニックで出ていないキーワードであることを考えると現時点では、AMP分はほぼ"純増"と捉えています。

もちろん、今後AMP対応ページを増やしていくにあたって、通常のウェブページと競合するようなケースもあるとは思いますが、現時点でのCTRと"出さないデメリット"(="他サイトに流れていくというデメリット")を考えると、AMP対応によって広告収益が下がる可能性は低いと考えています。

このようにAMP対応において懸念していた事項については、ほぼ問題はなかったという結果になりました。
途中バグが発生しておかしな表示が出てしまったり(そしてそれに対応するのに工数がかかったり)、AMPの仕様に対応するのに四苦八苦したり(そしてそれに対応するのに工数がかかったり)した分を考えると、まだ元がとれているとは言い難いかもしれませんが(笑)、社内としても対応して良かったという感想を持っています。

現時点でAMPは「ニュース」「ブログ」にしか対応していない状況ですが、今後広がることを考えてそれ以外のサイトもAMP導入の可能性を探ってみるのも良いかもしれません。

木村 賢 (@kimuyan)

AMPを導入してどうだったのか?

9 years 6ヶ月 ago

アメブロがAMP対応してからしばらくが経ちました。

今回はその"AMP"に対応した結果どうなったのか?
という、効果について簡単に書きたいと思います。

ここ最近ブロガーさん向けの記事が多かったので、今日は珍しくSEOネタっぽいやつです。

さて、アメブロでは3/10より順次AMP対応しています。
スマートフォンでGoogle検索をした際に、

ユニクロ検索結果

このような表示がされることがあります。
これは実際に「ユニクロ」で検索した結果の一部です。

このマーク
AMPロゴ
が表示されているものはAMP対応となり、

AMPページ
このように簡易的なページが表示されます。

AMPページはGoogleからの検索の場合はGoogle側にキャッシュされる形になることもあり、
いろいろな制約があります。
例えば、
・広告の掲載に制約がある
・画像の使い方に規則がある
・使えるHTMLタグに制約がある
などです。

HTMLタグなどは、AMPページを作る段階で注意すべきことなのでよいと思いますが、
我々としてもAMP対応するにあたり広告の掲載に制約がある点は懸念事項でもありました。

ご存知の通り我々のような"メディア"は基本広告料で成り立っています。
その広告収益が減ることは死活問題であり、AMP導入に関しては(弊社にしては珍しく)慎重な意見も出ました。
広告収益を減らさないためには、

・PVやトラフィックが落ちないこと
・クリック率が下がらないこと

が重要になります。
もちろんどちらかでカバーすることができてトータルでプラスになれば基本問題はありません。

さて、実際にどうなったかですが、
まずトラフィックに関してです。


AMPトラフィック

上下動ありますが、(具体的な数字はお出しできませんが)0が4つのレベルではトラフィックが安定的にきています。(なお、すべてのブログやページをAMP対応させているわけではないので、全ページ対応すればさらに増加すると思います。)

話題性があるキーワードでAMP枠が表示される関係上、突如跳ね上がるような日も見られました。
若干懸念していた、「通常のオーガニックがAMP側に流れることがあるのではないか?」という懸念も数値上はほぼないように思われます。
もちろん、現状の数値レベルではAMPが全体の比率に対して小さすぎて分からないというのはあります。
AMPは基本的にどのキーワード表示され、流入が来たかがGoogle Analyticsなどログ解析では分かりません。
Search Consoleでもアメブロの場合はgamp.ameblo.jpというサブドメインにしていますが、このページにSearch Consoleを設定して、検索アナリティクスを見たとしても分かりません・・・・と書くつもりだったのですが、
このブログを書くためにSearch Consoleを見てみたら、数字が出ていました!

AMP Search Console

数値が徐々に上がっているところを見ると順次反映されているのではないでしょうか?
最新の数値はほぼAnalyticsで見るものと同じなので、ここに表示されるものは正しいデータになる気がします。

ここに表示されているキーワード(一部は諸事情により隠させて頂いていますが)、例えば「地震」などは本来オーガニック枠でアメブロが表示されるキーワードではありませんので、
このキーワードからの流入は純増と見てよさそうです。
AMP対応するメディアが増えれば、AMP流入は減少する恐れはありますが、"トラフィック"という観点ではAMP対応することはメリットがありそうです。

トラフィック以外では、我々はPVや広告収益に関しても若干の不安がありました。
ここでは具体的な数字はお出しできませんが、

・AMP経由での離脱が大きいということは特になさそう
です。
AMPの表示速度が早すぎて、通常のウェブページへ遷移する際にもたつきを感じて離脱が増えるのではないか?とか、AMPページのルール上、誘導導線が目立つ部分に設置できないため回遊ページ数が著しく落ちるのではないか?との懸念もありましたが、現時点ではさほど問題はないように思います。

また、最も懸念していた広告についてですが、

AMP 広告

下部ではありますが、このような形で表示され、

・AMPページのクリック率は思っていたほど悪く無い
という感想です。
さすがに位置の制約を受ける分、通常のウェブページのほうが良いですが、
通常のウェブページを10とした場合にCTRの比率としては8~9という感じで、
予想以上に良いという数字になりました。

さらに現在広告の読み込みがかなり遅い印象があるにもかかわらずその数値ですので、
今後もし広告の読み込みが早くなるようなことがあれば、さらにCTRは伸びるかもしれないと考えています。
なお、Search Consoleを見てもAMP流入の主力は通常オーガニックで出ていないキーワードであることを考えると現時点では、AMP分はほぼ"純増"と捉えています。

もちろん、今後AMP対応ページを増やしていくにあたって、通常のウェブページと競合するようなケースもあるとは思いますが、現時点でのCTRと"出さないデメリット"(="他サイトに流れていくというデメリット")を考えると、AMP対応によって広告収益が下がる可能性は低いと考えています。

このようにAMP対応において懸念していた事項については、ほぼ問題はなかったという結果になりました。
途中バグが発生しておかしな表示が出てしまったり(そしてそれに対応するのに工数がかかったり)、AMPの仕様に対応するのに四苦八苦したり(そしてそれに対応するのに工数がかかったり)した分を考えると、まだ元がとれているとは言い難いかもしれませんが(笑)、社内としても対応して良かったという感想を持っています。

現時点でAMPは「ニュース」「ブログ」にしか対応していない状況ですが、今後広がることを考えてそれ以外のサイトもAMP導入の可能性を探ってみるのも良いかもしれません。

木村 賢 (@kimuyan)

株式会社サイバーエージェントは Advanced Hosting Meetup に参加しました

9 years 7ヶ月 ago

サイバーエージェントは、Google が主催する Advanced Hosting Meetup プログラム に参加しました。本プログラムは、健全なウェブのエコシステム構築を目指すもので、今回、ホスティング サービスを運営する他の企業と共同で、以下のスパム サイト対策を新たに開始します。

●【スパム サイト情報の相互共有】 本プログラムに参加したホスティング サービスを運営する企業(以下、プログラム参加企業 ※)は、各サービス上のスパム サイトに関する情報(例えば Google が Search Console 上の手動対策ビューアで提供しているスパム サイトの情報等)をプログラム参加企業間で共有します。情報を相互に共有することで、各サービス上のスパム検知や対策の精度向上を目指します。また、スパム サイトの情報に加え、各社で発見したスパムの最新の傾向や対策法などについても知見を共有します。
●【アフィリエイト プログラムの悪用抑止】アフィリエイト プログラムを悪用したスパム サイトの作成抑止および、より迅速な対策を目指し、プログラム参加企業は、楽天アフィリエイト プログラムを悪用したスパム サイトを発見した場合、その情報を、楽天アフィリエイトに提供します。楽天アフィリエイトは、提供された情報をもとに調査を実施し、必要な場合、悪質なアフィリエイト ID に対する対策を実施します。

※ プログラム参加企業一覧 (敬称略・50 音順、カッコ内は主な提供サービス名)
●NTTレゾナント株式会社(gooブログ)
●株式会社サイバーエージェント(アメブロ、 Ameba Ownd 等)
●シーサー株式会社(Seesaaブログ)
●GMO ペパボ株式会社(JUGEM、ロリポップ!レンタルサーバー等)
●株式会社はてな(はてなブログ)
●ピクシブ株式会社(pixiv)
●ヤフー株式会社(Yahoo!ブログ)
●楽天株式会社(楽天ブログ、楽天市場等)

詳細は Google 公式ウェブマスター向けブログの記事をご覧ください。
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2016/05/advanced-hosting-meetup-report.html

株式会社サイバーエージェントは Advanced Hosting Meetup に参加しました

9 years 7ヶ月 ago

サイバーエージェントは、Google が主催する Advanced Hosting Meetup プログラム に参加しました。本プログラムは、健全なウェブのエコシステム構築を目指すもので、今回、ホスティング サービスを運営する他の企業と共同で、以下のスパム サイト対策を新たに開始します。

●【スパム サイト情報の相互共有】 本プログラムに参加したホスティング サービスを運営する企業(以下、プログラム参加企業 ※)は、各サービス上のスパム サイトに関する情報(例えば Google が Search Console 上の手動対策ビューアで提供しているスパム サイトの情報等)をプログラム参加企業間で共有します。情報を相互に共有することで、各サービス上のスパム検知や対策の精度向上を目指します。また、スパム サイトの情報に加え、各社で発見したスパムの最新の傾向や対策法などについても知見を共有します。
●【アフィリエイト プログラムの悪用抑止】アフィリエイト プログラムを悪用したスパム サイトの作成抑止および、より迅速な対策を目指し、プログラム参加企業は、楽天アフィリエイト プログラムを悪用したスパム サイトを発見した場合、その情報を、楽天アフィリエイトに提供します。楽天アフィリエイトは、提供された情報をもとに調査を実施し、必要な場合、悪質なアフィリエイト ID に対する対策を実施します。

※ プログラム参加企業一覧 (敬称略・50 音順、カッコ内は主な提供サービス名)
●NTTレゾナント株式会社(gooブログ)
●株式会社サイバーエージェント(アメブロ、 Ameba Ownd 等)
●シーサー株式会社(Seesaaブログ)
●GMO ペパボ株式会社(JUGEM、ロリポップ!レンタルサーバー等)
●株式会社はてな(はてなブログ)
●ピクシブ株式会社(pixiv)
●ヤフー株式会社(Yahoo!ブログ)
●楽天株式会社(楽天ブログ、楽天市場等)

詳細は Google 公式ウェブマスター向けブログの記事をご覧ください。
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2016/05/advanced-hosting-meetup-report.html

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