ヒマラヤが策定した2022年8月期を初年度とする3か年の中期経営計画(中計)で、中計最終年度となる2024年8月期に、EC売上高200億円、EC化率25.0%をめざす方針を掲げた。2021年8月期のEC売上高は126億円で、EC化率は20.6%。
売上計画(画像は発表資料から編集部がキャプチャ)
2021年8月期は、不採算店舗の閉鎖や既存店舗の改装、資源集中で既存店の成長を図ってきた。EC事業は物流、店頭接客を中心に捉えた店舗オペレーションを強化。ECオペレーションの改善による収益性の改善に取り組んだ。
スポーツ用品販売事業はオーバーストア化の問題で、従来のターゲット層(スポーツライト層・エントリー層・部活生層など)へのアプローチ方法では縮小均衡に陥るのが明白と判断。
今後は、「アフターコロナを見据えた収益強化」、「スポーツ用品を売る」から「スポーツの価値を売る」という観点の進化を持ち、各カテゴリーごとに最適なターゲットの深掘りと絞り込みを行うとしている。
具体的には、スポーツファッションではなく、「機能好き」のターゲット層、スポーツ屋としてのメリットを最大限に生かし、スポーツの機能を明確に打ち出す。コーディネイト売りだけではなく、「単品販売に強みを持ったPB」を成長させ、現状の市場にない強みを打ち出していく。
ヒマラヤがめざすターゲットなど(画像は発表資料から編集部がキャプチャ)
中計の骨子は、ECおよび既存店における販売力の強化、新規出店による規模の成長。今後3年間で安定的に毎年、経常利益30億円を計上できる体制を構築し、売上高1000億円、経常利益50億円に向けた長期成長への道筋を作る。
ヒマラヤの行動指針(画像は発表資料から編集部がキャプチャ)
デジタル戦略に連動した投資を継続する。利便性や価値が高いメンバーシッププログラムの構築、自社アプリや自社サイトでの高いサービス提供を維持。リアル店舗とECの融合によってOMOを実現させる。
重点戦略としては、将来の成長ステージの育成、マーケティング戦略、物流機能の拡張計画を設定した。子会社でEC支援を手がけるコアブレインと連携。適切なタイミングでの段階的な投資で、ECの規模拡大と収益性向上の両立を図る。
重点戦略・販売戦略(画像は発表資料から編集部がキャプチャ)
自社サイトの独自性と利便性向上による売上拡大、ヒマラヤメンバーズのプログラム開発とロイヤリティの向上、デジタルマーケティングの再構築とMD戦略との連携強化、EC倉庫運営強化によるEC倉庫出荷比率の拡大などに取り組む。
新規事業として展開している、自社のEC運用ノウハウを生かしたEC支援事業も強化する。コアブレインはECサイトの構築から出荷までをオールインワンサービスとして提供。ECパッケージソフト「Seller Brain」の開発販売や、撮影採寸支援アプリ「Seller Brain Photo Studio」の開発販売、ECフルフィルメント支援、ECコンサルティングなどを手がけている。
新規事業のEC支援について(画像は発表資料から編集部がキャプチャ)
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オリジナル記事:EC売上200億円をめざすヒマラヤのEC強化やOMOの実現などを掲げた新中期経営計画
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