ヤフーとLINEの統合でEC領域やPay系決済のシナジー効果はどうなる?【会見まとめ】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2019年11月19日(火) 10:30
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経営統合することで基本合意したヤフー親会社のZホールディングス(HD)とLINE。最終の資本提携契約を契約した後、各種申請・審査・手続きを行い、2020年10月までの統合完了をめざす。広範囲に及ぶサービスを手がけている両社だが、この記事ではEC領域のシナジー効果や統合の狙いをまとめてみた。

EC領域でのシナジーは?
LINEとヤフーの経営統合における補完面
両社の事業アセットを相互に補完し合う関係について(画像はZホールディンスの説明会資料を編集部がキャプチャ)

11月18日に行われた記者会見。Zホールディングス代表取締役社長で、新生Zホールディングス代表取締役社長 Co-CEOに就任する川邊健太郎氏はコマース領域のシナジーについて次のように述べるにとどまった。

LINEはeコマースにあまり力を入れていないが、ヤフーは頑張っている。経営統合でそれぞれの弱い点を補い合うことができる。

会見後に開いた投資家向け説明会では、記者会見よりも一歩踏み込んだシナジーへの言及があった。

月間利用者8200万人のLINEユーザーを、ヤフーの「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」「PayPayモール」「PayPayフリマ」「ZOZOTOWN」「一休」「アスクル」に誘導することができる。

 LINEとヤフーの経営統合 集客面でのシナジー
集客面でのシナジーについて(画像はZホールディンスの説明会資料を編集部がキャプチャ)

具体的な送客方法には言及していないものの、「1人ひとりのユーザーに適したコンテンツを配信していく」の見解をしめした。

現在、LINEが展開している「LINEショッピング」は260社以上の企業が利用し、会員登録数は3000万人超。流通額は2000億規模という。「LINEショッピング」には「Yahoo!ショッピング」も参加している。連携策の1つとしては、「LINEショッピング」からのさまざまなヤフーのコマースサービスへの送客といった施策が考えられる。

「PayPay」と「LINE Pay」はどうなる?

「PayPay」の登録者数は2019年11月17日時点で2000万人。「LINE Pay」は3690万人。審査完了までは具体的なアクションが取れないため、現時点ではブランド統合の可能性などについては言及を避けた。

LINEとヤフーの経営統合 フィンテック事業でのシナジーについて
フィンテック事業でのシナジーについて(画像はZホールディンスの説明会資料を編集部がキャプチャ)

ある「Yahoo!ショッピング」出店者は「いい買物の日キャンペーン時の決済金額の内訳を見ると半分近くが『PayPay』残高払いだった」と、「PayPay」の浸透に驚きを隠さない。

一方、LINE Payはオンライン加盟店向けの決済サービス「LINE Checkout」を展開。「LINE」上で展開しているモバイル決済サービス「LINE Pay」において、あらかじめ登録したユーザーのクレジットカード番号や住所などのアカウント情報を使い、ECサイトのログインや決済が行えるようにしている。

川邊社長と、LINE代表取締役社長CEOで新生Zホールディングス代表取締役 Co-CEOとなる出澤剛氏が口をそろえていたのが「スーパーアプリ」構想。決済だけではなく消費者の生活をトータルでカバーするアプリのことで、金融、サービス予約、買い物など、お金や生活に関わることをアプリ上で完結できるようにする構想である。

ヤフーの「PayPay」ブランドを冠したECモール「PayPayモール」では、実店舗との在庫連携機能をすでに実装。将来的には「PayPay」で近隣店舗の在庫情報を見れるようにし、オンライン、オフラインのどちらでも、利用者のシーンに合わせて買い物できるようにする仕組み作りを進めている。

こうしたOtoO施策を含めて、EC事業者は「PayPay」と「LINE Pay」の動向は注視しておきたい。

 LINEとヤフーの経営統合 シナジーについて
サービス全体でのシナジーについて(画像はZホールディングスの説明会資料を編集部がキャプチャ)
統合の理由

統合に至る背景で、川邉社長と出澤社長の両社で共通していたのが「グローバルテックジャイアントの存在」。川邊氏は、「アジアを代表するAIテックカンパニーになる」とビジョンを説明。

売り上げ、利益、研究開発費は米国のGAFA、中国のBATHから大きく引き離されている。「個社でやっていては間に合わない。だから一緒にやっていく」と川邉社長は経営統合に至った背景を説明した。

 LINEとヤフーの経営統合の背景について
海外企業との比較(画像はZホールディングスの説明会資料を編集部がキャプチャ)
今後のスケジュールとストラクチャ

2019年末から2020年始をめどの最終資本提携契約締結をめざして協議・検討を進めていく予定。2020年1月~9月に各種申請・審査・手続きを行い、2020年10月の経営統合完了をめざす。

 LINEとヤフーの経営統合 組織図
経営統合後のストラクチャ(画像はZホールディングスの説明会資料を編集部がキャプチャ)

経営統合に向けて、ソフトバンクとLINE親会社のNAVERが共同でLINEに対してTOB(株式公開買い付け)を実施して非公開化、LINEを上場廃止とする。ソフトバンク保有のZホールディングス株をLINEに移管。現在のLINEはソフトバンクとNAVERのジョイントベンチャー(JV)とする。その後、LINE事業をZホールディングスの傘下に移管。Zホールディングスの配下にヤフー、LINEの事業機能を継承したLINE継承会社がぶら下がるストラクチャを予定する。

なお、新生Zホールディングスの取締役には「eコマース革命」のけん引役であるZホールディングス取締役の小澤隆生氏が就任予定。

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オリジナル記事:ヤフーとLINEの統合でEC領域やPay系決済のシナジー効果はどうなる?【会見まとめ】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ
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瀧川 正実
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