2000年代に入ると量販店やメーカーによるEC参入が相次いだ。楽天市場やYahoo!ショッピングなどECモールの出店者も急増。自社ECサイトを構築するASPサービスも普及し、ECの裾野は急速に拡大していく。
2000年(平成12年) ユニクロや良品計画がネット通販に参入。EC専業企業も次々誕生
2000年にはユニクロや良品計画、コメ兵がECを開始したほか、イオンが通販子会社イオンビスティー(現、イオンドットコム)を設立するなど、量販店大手による通販参入が活発化した。
多くのEC専業企業も誕生した。工具ECのモノタロウ、オフィス用品のカウネット、医薬品の爽快ドラッグ(現、Rakuten Direct)、家電のストリーム、エクステリアのデジタルアライアンス(現デジアラホールディングス)、アウトドア用品のナチュラム(現ミネルヴァ・ホールディングス)などが設立された。
2000年(平成12年)Amazonの日本語サイトがオープン
2000年11月、Amazonの日本語サイトがオープンした。日本語サイトはドイツ、イギリス、フランスに続く4番目。洋書と和書を約170万タイトル取り揃えたオンライン書店としてスタートした。
日本語サイトがオープンする以前から、Amazon.com(英語サイト)を利用していた日本人ユーザーは19万3000人、日本における年間売上高は3400万米ドルに達していたという。
2001年以降、取扱商品は「音楽」「DVD」「ビデオ」「ゲーム」「エレクトロニクス」「ホーム&キッチン」などにも拡充。そして2002年11月には出店型の「Amazonマーケットプレイス」を開設し、Amazonは直販と出店型の2つのビジネスで急成長していった。
「セサミン」「にんにく卵黄」「ヌーブラ」「アブトロニック」など、2000年代前半の通販市場では多くのヒット商品が次々と誕生した。健康食品ジャンルではロフティ(現えがお)の「にんにく卵黄」、ファンケルの「カロリミット」、サントリー(現サントリーウエルネス)の「セサミン」、エバーライフの「皇潤」、健康コーポレーションの「豆乳クッキーダイエット」など、現在もロングセラーとなっている健康食品が発売された。
また、低反発マットレス「トゥルースリーパー」、機能性下着の「ヌーブラ」、腹筋マシン「アブトロニック」、掃除ロボット「ルンバ」など、ユニークなヒット商品も生まれた。
2002年(平成14年)楽天市場が5年で6000店舗突破
楽天市場の出店数は開業から5年目となる2002年10月に6000店舗を突破した。EC市場の拡大とともに楽天市場も成長し、モールの流通総額は2001年12月期で360億円となった。
2003年(平成15年)自社ECサイト構築システムが普及
自社ECサイトを構築するクラウド型プラットフォームサービスも登場した。2003年にはフューチャースピリッツ(現フューチャーショップ)が「FutureShop」(現「FutureShop2」)の提供を開始。翌2004年にはGMOメイクショップが「MakeShop」の提供を本格的に始めた。
2004年(平成16年)迷惑メール規制の導入
迷惑メールが社会問題化したことを受け、政府は特定商取引法を改正し、メールの受信拒否の意思を示したユーザーへのメール送信を禁止した(オプトアウト規制の導入)。
この規制は2009年にさらに強化され、あらかじめメール受信を承諾していないユーザーに対する電子メール広告の提供が原則禁止となった(オプトイン規制の導入)。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:アマゾンが日本上陸。ユニクロや無印良品が通販に参入した2000年代前半 | 通販の歴史
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.