マーケティングの成果測定を再構築 | Google Analytics 日本版 公式ブログ

Google Analytics 日本版 公式ブログ - 2016年12月15日(木) 10:54
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完全な状態のオリジナル記事は 「マーケティングの成果測定を再構築」 からご覧ください。
この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「Rethinking Marketing Measurement from the Ground Up」を元に構成しております。
スマートフォンが登場してから、ユーザーとブランドとの関わり方は変わり始めました。変化は徐々に勢いを増し、今ではスマートフォン ユーザーの 91% が、作業中にスマートフォンで情報を検索するようになりました*1。

今日、デジタル マーケティングへの消費者の期待は高まるばかりです。消費者は自分が知りたい、行きたい、体験したい、買いたいと思う瞬間に、ブランドが自分の疑問に答え、自分がまさに望んでいる体験を提供してくれることを期待しています。彼らが購入までに進む全ての端末とタッチポイント、あらゆるインタラクションでそれを期待しています。


したがって、マーケティングは次の 3 点を念頭に置いて実施する必要があります。

  1. 消費者とのすべての接点で自社ブランドの有用性をアピールできているか。
  2. ブランドの有用性はどうすれば測定できるか。
  3. 今後さらに有用性を高めるにはどうすればよいか。

企業向けマーケティングでこれらの疑問に答えるには、新たな測定方法で顧客の購入経路の全容を明らかにし、購入に至るまでの個々の接点で成果を挙げている要素を見定める必要があります。とはいえ、測定ツールや指標の多くは、マーケティングにおいてチャネルごとの成果が重視されていた時代の、パソコン環境に合わせて作られたものです。

しかし、現在は複数の端末やチャネルにまたがるユーザーを把握することが求められます。それには、モバイルがオンラインとオフラインでもたらす効果を考慮し、分析すべきデータをすみやかに特定して、優れた顧客体験を提供する新しい方法を試す必要があります。


データの縦割りを解消

今日、自動車の購入者は、数百回に上るデジタル端末の操作(このケースの場合は 900 回以上の操作)を経た後に購入に至ることがあります。こうした 1 つ 1 つの瞬間は、ブランドにとって有用性をアピールする絶好のチャンスです。そして、それぞれの瞬間で追跡可能なデータが残ります。

ところが、データをチャネルごとに縦割りで分析している企業は、「木を見て森を見ず」、つまり個々のデータにとらわれるあまり全体を把握できていません。これからは、そのような測定方法や戦略の縦割りを取り払って、消費者の購入経路を総合的に分析する手法を編み出す必要があります。すでに指標とキャンペーンの結果について社内で議論を重ねて、「特定のチャネルにこだわるのではなく、顧客の購入経路全体を俯瞰した上でそのニーズに対応する必要がある」と考えている方もいるのではないでしょうか。

つまり、今後の企業向けマーケティングの成果測定においては、担当者と部署、ツールとシステムがそれぞれ連携し合って、顧客のニーズに関するインサイトをリアルタイムで共有することが重要となってきます。


縦割りから総合的なデータ分析へ

1 回のセッションやクリックだけで顧客の全容をつかめないとしたら、購入経路における消費者の行動をつなぎ合わせるには、何から始めればよいでしょうか。まず最初に検討すべき点はこれまでと同じ「達成しようとしている目標は何か」ですが、「その目標をどうやって達成するか」ではなく、「その成果をどうやって測定するか」を考えることが必要です。

重要業績評価指標(KPI)は、モバイル ファースト環境における新たな目標を反映したものにする必要があります。Forrester が行った調査によると、マーケティングで業績に関連した指標を使用した場合は、そうでない場合よりも収益目標を達成する可能性が 3 倍高くなります*2。

また、より多くのデータを得ることはどのような場合でも役立ちますが、マーケティングで実際に必要なのはより多くのインサイトを得ることです。つまり「成果につながったのは何か」を把握することが重要となります。たとえば自動車の購入者が小型セダンやピックアップ トラックのテレビ広告を見てから、スマートフォンでレビューや燃費の評価を検索し、性能をアピールする動画を視聴して、ディーラーでその車に試乗し、1 か月後に購入に至った場合、テレビ広告の放映による検索件数の増加、ディスプレイ広告による動画視聴の促進など、マーケティングによる実際の成果がどこで得られたかを把握できる必要があります。

モバイルはどの程度成果に貢献しているか。接点は何回発生したか。マーケティングではこうしたインサイトを把握する必要がありますが、マーケティングとその成果とのつながりを完全に把握できない場合は、その代わりとして新しい手法で確度の高い予測を行う必要があります。


マーケティングとモバイルの今後

新しい手法の成果測定を取り入れるには手間がかかるかもしれませんが、成果測定とマーケティングは密接に関係しており、どちらも急増するモバイル ファーストの消費者のニーズに対応して変化していく必要があります。新しい手法にいち早くチャレンジするからこそ、手間もかかるのです。

この機会に、測定している指標やその測定方法を見直して、使用している KPI で消費者とブランドとのすべての接点に対応できているかを確かめましょう。対応できていない場合は、なぜその指標を測定しているかを検証し、達成したい目標に適した指標が他にないか検討して、マーケティング戦略に取り入れましょう。

スマートフォンの普及によって、ユーザーとブランドとの関わり方は変化してきました。数年後には、さらなる変化を遂げることになるでしょう。どのように変わっていくのかは予測はつきませんが、こうした変化がもたらす成果を最初に測定したブランドこそが優位に立つと考えます。成果測定は最後に行うものではなく、今後のマーケティング戦略を効率的かつ効果的に展開するための出発点となるものです。


企業向けのマーケティングとデータ分析のおすすめの方法と事例紹介については、ハーバード ビジネス レビュー インサイト センターの記事をまとめた「マーケティングの成果測定に関するインサイト」をダウンロードしてご覧ください。

この記事の初版は、HBR.org のスポンサー コンテンツとして 2016 年 8 月に公開されました。


*1出典: Google / Ipsos、「マイクロ モーメントの消費者」に関する調査、2015 年 3 月
*2出典: Forrester、「マーケティング分析を業績の向上につなげる方法を確認する」、2016 年 3 月

投稿者: Matt Lawson - Google パフォーマンス広告部門マーケティング担当ディレクター

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