企業ブランディングを目的とした動画には何が必要なのか? | VIDEO SQUARE

VIDEO SQUARE - 2016年9月15日(木) 18:00
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EYE

企業のブランディングが企業価値を高め、商品の売上向上や採用戦略において非常に大きな効果を持つことに異議を唱える人はほとんどいないでしょう。しかし肝心の「ブランド」「ブランディング」とは何なのかを明確に即答できる人はそれほど多くないのかもしれません。一昔前までは「ブランド」=「高級品」のことであり、高給化粧品メーカーやアパレルメーカー、宝飾関係などを除くと「ブランド?うちには関係ないな・・・」という反応も広く見られました。
最近ではさすがにそうした認識はほとんどなくなり、ブランドとは、顧客や社会に対して自社が持っている独自性や存在価値がブランドであり、それを伝えていくことがブランディングであるという考え方が幅広く共有されています。
この記事ではまず「ブランド」に無くてはならない要素を整理し、次にこれらの必須要素をきちんと盛り込んだプロモーション動画の成功例を見ていきます。

記事の要点3   ●「ブランド」に無くてはならない要素をきちんと認識しよう
  ●やっぱり成功するブランディング動画は、ブランド哲学がしっかりしているも
   おさえておこう

ブランディング動画を作る前に「ブランド」についておさらいしておこう

ブランディングが「自社が持っている独自性や存在価値を世間にアピールすることだ」と頭では理解していても、いざブランドイメージの向上を実施しようとすると、自社のイメージアップやイメージ操作といった表面的な部分にとどまってしまうことが多いです。「独自性や価値観」というと哲学的で抽象的だという印象もあり、どうしても表面的なイメージ操作による好感度アップというところに流されてしまいがちです。

しかし今では、表層的なイメージをつくろうとブランディングに取り組んでも、あまり意味がありません。表層的な部分に流されてしまわないためには、ブランドの定義をしっかりしておくことが必要ですが、この点で参考になるのが博報堂の提唱している『「志」「形」「属」、3つの要素の有機的な体系(エコシステム)』です。

博報堂

「志」:理念、スピリット、存在意義など、ブランドが目指すべき将来像やビジョン
「形」:ブランドらしさを体現する、独自性のある象徴物
   (商品、サービス、空間など)
「属」:ブランドに共感し、応援しているサポーターや支持コミュニティ

博報堂ブランドデザイン「ブランドとは」
http://www.h-branddesign.com/HBD/about/

こうして噛み砕いてみると、企業ブランディングでなにを具体的に表現するかが見えてきます。次に、ブランディング動画の成功例をこの「志」「形」「属」から分析してみましょう。

「志」「形」「属」で読み解くプロモーション動画成功例

■複合機を擬人化したブランドムービー「コニカミノルタマンシリーズ」
配信2週間YouTubeで50万再生を達成。第1弾と第2弾合わせて100万再生を記録し、日本ばかりでなく世界中から支持されました。

コニカミノルタマン

https://www.youtube.com/watch?v=mUmmAS6u0Dc
コニカミノルタマンⅠ 崖っぷちサラリーマン / コニカミノルタ
同期を引き合いに、「成長してくれよ!」と先輩に言われる新人サラリーマン・シンジは、 ある夜、明朝までに企画書を作らなければならないという試練に直面。 そんな彼の元へある人物(コニカミノルタマン)が訪れ、不思議な夜が始まります。果たして、企画書は間に合うのか?

「志」:仕事に追われる現代人をサポートする

「形」:コニカミノルタのコミュニケーションメッセージである「Giving Shape to
    Ideas(アイデアを形にする)」の精神で、道具としての位置づけではなく、
    主人公の試練をサポートする複合機の妖精”コニカミノルタマン”

「属」:視聴者が共感できる仕事をやり遂げることの難しさ、苦しさを訴求しつつ、
    頼りになる複合機という自社製品への支持を獲得する

【まとめ】

いかがでしたでしょうか。「コニカミノルタマンシリーズ」がこれほどの支持を得た理由の一つとして『志』『形』『属』の要素をしっかりと組み込んだ動画であることが言えます。

もし「コニカミノルタマンシリーズ」が「自社のイメージアップやイメージ操作といった表面的な部分」だけであるならば、コニカルノルタの核となる企業姿勢を伝えることは難しかったでしょう。

スマートなオフィスにかっこいい複合機、というイメージも大切ですが、「志」「形」「属」の三つの要素を組み込むことによって「独自性や価値観」という哲学を視聴者に伝えることができるのです。

ぜひ、自社のプロモーション動画制作の参考にしてみてください。

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