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【第2回】新しい時代のSEOのあり方」 からご覧ください。
遅きに失した感の強いGoogleのアルゴリズム変更
この2年間Googleは、恣意的に検索順位を上げようとする価値のないサイトやリンクファームを一掃するために、パンダアップデートやペンギンアップデートなど新しいアルゴリズムを次々に更新しました。現在もこの更新は続いています。
この更新によってGoogleの意図通りに、多くのリンクファームや内容の伴わない質の低いサイトは検索結果から消え健全化へと向かっています。
しかし、前回の記事(【第1回】パンダアップデートが与えた衝撃~Googleの新アルゴリズムの余波~)で紹介したとおり、悪質なサイトでもないのに、このアルゴリズム変更の影響を大きく受けてしまったサイトも数多くあり、まだまだ混乱が収束しているとは言い難い状況にもあります。
ただ今回この大きなアルゴリズム変更を決断したGoogleの姿勢は、歓迎したいと思いますし、今後にも期待を寄せたいと感じます。
しかしながら筆者としては、この混乱が続いていることを考えると、このGoogleの決断、いささか遅きに失したのではないかと思わざるを得ないのが偽らざる気持ちです。
外部リンクサービスが席巻した時代を振り返る
筆者がSEOと関わるようになったのは2002年、SEOの黎明期にあたるときでした。
タイトルタグや見出しタグへの重みづけ等、プリミティブなSEOだけでも充分に上位表示可能でしたし、商品力、ブランド力、情報力に依存していた外部リンクは、いまから比較すれば客観的な検索結果をもたらす理想的なかたちだったと思われます。
ところがその後外部リンクを意図的に貼るテクニックが横行し、多くの外部リンクサービスが市場を席巻、外部リンクを提供するSEO会社やアフィリエイターに多くの富がもたされることになりました。
この新しいサービス、当初はクライアントにとっても喜ばしい結果をもたらしていました。
いままでのSEOのコンサルティングとは違い、順位保障があり毎月お金を払った分、集客が可能となるサービスは、費用対効果が見えやすかったからです。
また最初のうちは競合も少なかったので、効果が出やすかったこともありました。
サービスの提供者もサービスを受ける側も、費用対効果が高いため、この外部リンクのサービスに殺到することになりましたが競争の激化は時間が経過するとともに、当初の好循環から悪循環の方向へと移行していくことになってしまいました。
つまり、当初の予算では思うように上位表示ができなくなったわけです。
一度集客の効果を感じてしまったサービスの受け手は、その効果を求めて予算をはるようになりから、ますます外部リンクサービスの価格を跳ね上げることになります。それによって外部リンクを提供するサービス自体は隆盛を極めることになりました。
需要が高まれば価格も高まるのが常ですから、サービス提供側の競争の激化とともに、サービスの受け手である多くの企業も、ネット関連の予算の多くを、このサービスへと割くようになっていきます。
常に上位表示を維持するためには外部リンクを受け続けてなくてはなりませんし、競合に打ち勝つためには多くの予算を投入する必要が出てきます。
SEOは、次第に発注側の予算を圧迫する存在になっていきました。
しかし、そもそもSEOを自然集客と呼んでいたわけですから、広告の概念とは一線を画するものだったはずです。
従来の広告のように、広く網をかけて大量にメッセ―ジを打つのではなく(当然網を広くかけるには大量の広告予算も必要とします)、自ら情報を探しに来る極めてモチベーションの高いユーザーを、お金をかけずに集客することができるというのがSEOの醍醐味であったわけです。
無料な上に動機づけの高いユーザーを集められるとなると、どんな広告媒体であっても勝負にならないほどの効果を得ることできたわけです。
悪循環なサイクルに転じた外部リンクサービス
IT以降、ネットマーケティングがもたらした革命の中でも、SEOは、最も革新的なマーケティング手法であったと考えられます。
SEOを施したサイトは、優良な潜在ユーザーを常時集客できる資産となるわけですから、その効果は絶大でした。
しかし外部リンクサービスへの依存が高まるなかで、SEOにかける予算も、通常の広告の予算と同じような扱いになって行ったのです。
お金をかけなければ上位表示は難しいわけですから、自然集客という言葉が陳腐化してしまうのも仕方ありません。
いまやSEOのサービスを受けること、SEO会社という言葉自体が、外部リンクサービスと同義となっているといっても言い過ぎではありません。
商品力、情報力、コンテンツ力こそが外部リンクの原泉であると主張していた筆者としては、この数年のSEOは苦渋に満ちた期間となったのです。
一方でサービス提供側は、競争の激化に伴い、結果を出すために大量のリンクを用意する必要に迫られました。
上位表示できなければ経営に大きく影響がでてしまうため、なりふり構わず、多くの低品質なリンクが加わるようになったわけです。
機械的に外部リンクを生成させるシステムを組んだり、内容を伴わないコンテンツからの大量のリンク、ソーシャルを利用したステルスマーケティングなど、質の低いリンクが横行することになってしまったわけです。
こうしてパンダアップデートやペンギンアップデートが登場するまで、悪循環なサイクルは続くことになります。
2006年から2007年ぐらいが外部リンクサービスの黎明期と考えれば、およそ5年以上の長きに渡って、こうした時代が続いたわけですが、有償な外部リンクの売買を禁じていたGoogleとしては、あまりにも手が打つのが遅かったのではないかと考えるわけです。
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