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Share-Ability(シェアビリティ)の時代」 からご覧ください。
これからはより一層Share-Ability(友人や知人と情報を共有する仕掛けや仕組み)が大切になって行くんじゃないかと、USJに程近いホテルにてふと思ったもので、久々に 「つらつら」タグのエントリーをば。
いままでは、Buzz-Ability(バザビリティ:話題性)や、Talk-Ability(トーカビリティ:人に話したくなる要素)が重要と言われてきました。当然ですが、これはこれからの時代も重要であることに変わりはありません。
ただ、Buzz-AbilityやTalk-Abilityは、バズマーケティングやバイラルマーケティングが全盛だった2006年~2008年頃に、いかに人のコトノハにあげてもらうか、話題にしてもらえるか、という文脈で多く使われていたように思います。
でも、TwitterやFacebookなどが普及し始め、以前にも増して 「ソーシャルグラフ」 が多くの情報流通の起点になり始めた昨今においては、「世の中に広くバーンと話題を起こす」という考え方よりも、狭くてもいいから、ソーシャルグラフの中で共有してもらい、結果として情報が伝播されて行く、という考え方の方がしっくりくることも多くなってきました。
冷静になってみれば、バズなんてそうそう起こってはいるものじゃありません。「これスゲー!」 「むちゃくちゃおもしろい!」なんてこと、最近どれだけ覚えてますか?
でも、友人や知人がソーシャルメディア上で発信している何気ないことに、僕たちは 「いいね!」 をしたり、RTをします。そこで伝播している情報は、バズネタでもないし、ましては 「バイラル」 と言われる強い伝搬性があるネタでもない。
※ちなみに、「バイラル」はViral、つまりウイルスという言葉が語源になっています。これは単なるWord-Of-Mouth(クチコミ)とは違い、止めようと思っても止められない、急速なスピードで情報が伝播していく様を意味しています。なんたって「ウイルス」ですから。
※だから、「バイラル」=「人と情報共有がされる」って意味では使わないようにしています。僕個人の定義では、尖閣諸島のYouTube映像は「バイラル」ですが、(一般的な)「いいね!」はバイラルじゃないということです。だって、その伝播は2次伝播、3次伝播されていく類のものじゃないから。
さて、この最近起こっている友人や知人のグラフ内で発生している、何気ないことの共有。このベースには、「共感」があります。つまり、僕らはソーシャルグラフの中で小さな共感を共有しているわけです。
これは、以前言われていたBuzz-AbilityやTalk-Abilityとはまた少し違う文脈だと思うんです。それが、Share-Abilityなのかな、と。そのShareされるネタが、シェアされやすい仕組み(TwitterやFacebook)の普及によって顕在化してきたんじゃないかと思うんです。
ということで、これからのソーシャルメディアを活用したキャンペーンには、Buzz-AbilityやTalk-Abilityを意識した打ち上げ花火的なものと、ソーシャルグラフやShare-Abilityを強く意識した仲間ゴト型のものと、両方のことを考えたプランニングが求められていくんじゃないかと思います。
いずれにせよ、Share-Abilityの中核には「共感」があるはずです。共感があるから、共有(Share)が生まれる。これからのマーケターに求められるのは、「共感創造力」なんです。以前から言われていることではありますが、シャワーを浴びながらふとそんなことを感じた夜なのでした。