第7回ネットPR事例セミナー 開催レポート(後編) | ネットPR.JP

ネットPR.JP - 2010年8月9日(月) 12:24
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前回に引き続き、今回も第7回ネットPR事例セミナー「ソーシャルメディア時代のネットPR最新事例」開催レポート(後編)をお届けします!


日興コーディアル証券 平山氏による基調講演のあと、10分間の休憩をはさみ第二部のパネルディスカッション『ネットPRの現場から~企業担当者にきく、ネットPR活用の実際』が始まりました。

セミナー第2部:パネルディスカッション

『ネットPRの現場から~企業担当者にきく、ネットPR活用の実際』


パネリストは左から
◆日興コーディアル証券株式会社 ダイレクトチャネル事業部 平山かなえ氏
※大手総合証券会社の中で最初にツイッターをマーケティングに導入。その他動画コンテンツの配信を行うなど、積極的にネットを活用したPRに取り組んでいる。


◆株式会社ノンストレス 広報担当 高光りえこ氏
※55店舗ネイルサロンを展開(2010年7月29日時点)。ネイルサロンのほか、クイックシェイプというフィットネスジムも経営。ネイルサロンでは店舗レベルでブログを導入。ニュースリリースに関してはネイルサロン業界では非常に早い、6年前より利用開始。最近、ツイッターも始めた。


◆ハウスウェルネスフーズ株式会社 営業企画部 販売企画グループ 丸山佳代氏
※1990年にC1000ブランドが誕生。今年で20周年を迎えた。ブログを活用したファンサイト他、サイト上でいろいろな盛り上げを行っている。ファンブログ登録数は4981名にものぼる(2010年7月28日時点)。


モデレーター(進行役)は株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長 神原 弥奈子が務めました。


まず、モデレーターである弊社取締役社長神原から、ネットPRとソーシャルメディアに関する最新動向の説明がありました。


その後、各社さまのソーシャルメディアについての考え方や取り組み、運用上の苦労、そして成功事例はもちろん、貴重な失敗事例など詳しくお伺いしました。

各社のお話を一部ご紹介すると・・・
■ノンストレス様


<ブログについて>
・お客さまと直接コミュニケーションを取ることができる手段として、ブログを店舗レベルで導入。キャンペーンなどタイムリーな情報発信ができることにメリットを感じている。


<ツイッターについて>
・数ヶ月前に導入。ツイッターに期待していることは、お客さまとの接点になったり、ネイルクイックを知らない方にも知っていただくきっかけになること。ツイッター限定キャンペーンを行った時反応があったので、効果は感じている。

・フォローされたらフォロー返しをするようにしている。@で話しかけられた時には、話し返すようにしている。

・ツイッターは担当者がはりつくのではなく、他の業務の合間にやっている。

・とりあえずはじめてみることが大事だと考え、ツイッターをはじめたが、つぶやけない日もある。フォローも中途半端になっている。


<一押しニュースリリース>
・2009年10月16日のリリース。内容は、爪を健康に育てるというマニキュア販売開始ニュース。2009年10月のリリースだが、これがきっかけで2010年のアースデイでブースを出展する企業から声かけて頂くことができた。


<ニュースリリース作成上の工夫>
・ネイルは写真がアイキャッチになるので、リリースを作成する時には写真を上手に使う事を意識している。


<効果測定>
・解析ツールはGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)を利用。定期的なレポートという形では出していない。誘導数が多い、News2u.netのランキングに入った、閲覧数が多い、など目立ったものがあった時に随時報告している。


<情報収集>
・お客さんの声を聞くのが一番早いので、各店舗から集めた情報をメールを使って他の店舗に流すようにしている。

■ハウスウェルネスフーズ様


<ブログについて>
・モニプラとは、新商品をメーカーからもらって、試すというのが主なサービス。しかしハウスウェルネスフーズでは新商品を試すことを主な目的とはしていない。「ブロガーの人と友達関係になりたい」と思ってはじめた。

・ファンブロガーでは「商品をほめてはいけない」「本音で」「お題を楽しんでください」というルールを定めている。その理由は、丸山個人の体験がきっかけ。
以前個人的に大好きなブロガーがいたが、ある日突然、アフィリエイトをはじめた。それ以来、ブログで商品の宣伝をしはじめ、それまで好きだった場所が、いやな感じになってしまった。その時、メーカーとしてブログを宣伝の場所にしてはいけないと思った。

・一番してはいけないことは、「新商品が出ました。お送りするので、こういうポイントで褒めてくださいね」というスタイル。これはお客さんの“ブログ”というメディアを汚すことになる。


<関心空間について>
・昨年、関心空間をはじめた。非常に軽く、フラットに商品を説明できるので使っている。モニプラとの違いは、中にいる人の層。ライフスタイルにこだわりを持っている人、自分の好きなものを自分の言葉で伝えたいと言う人が多い。


<ソーシャルメディア運用について>
・色々なメディアを手掛けているので、もちろん運用は大変。しかし、その分お客さまと会話をする機会が増える、会話を楽しめるということ。お客様と触れ合える機会があることは楽しいことだと思っている。

・どの時期にどんなテーマのお題を出すか、その時に何についてのアンケートをとるかというのは、半年~1年スパンで計画を立てている。その上でお客さまの反応を見て、調整している。


<ツイッターについて>
・ツイッターは導入していない。新しく始めるものは自分で試して感覚をつかんでからでないと出来ない。今はまだ勉強中。ツイッターを取り入れる時には、お客さまと一緒にリアルなおしゃべりをしたいと考えている。その場合にはツイッターにはりつく必要があるが、今はまだそこまでのフォローができきれないので、導入はしていない。今後、運用体制をしっかり準備できた時にやってみたいと思っている。

・今後期間限定のプロモーションには、ツイッター活用を予定している。


<失敗談>
・ファンサイトの中にはお客さんに直接メールを送れる機能がある。メールを送ることについては気をつけていたが、最初のころは更新情報やイベント開始情報などをメルマガで送っていた。しばらくして、あるお客さんに「メールはうざい」と言われた。
ファンサイトに登録してくれた人だから、自社のイベント情報などを送ってもいいかな?との甘えがあった。その後は、「コミュニケーションルール」という掲示板をつくり、そこに気になることを書きこんでもらうようにしている。

・ネットPRのいいところは、失敗の事例の反応がすぐ返ってくるので試行錯誤をやりやすいところ。


<ニュースリリース作成上の工夫>
・リリースのタイトルをつける時には、Yahoo!やgooといった提携サイトの中で他の企業のニュースと羅列された時、スルーされないように、「面白そう」と感じてクリックしてもらえるように意識している。


<情報収集>
・グーグルアラートで自社名、商品名、他社のサイト名、ブランド名をチェック。ブログは、動きがでたときにメールが来るようにしている。
その他自分の中での情報収集は、ツイッターとメルマガ。メルマガに関しては、自分の好きなものや、とりあえず気になったものをたくさん登録し、使えそうなものだけ残している。現在読んでいるのは10本くらい。

■日興コーディアル証券様


<ツイッターについて>
・昨年の9月に開始。もうすぐ10ヶ月になる。社内からのツイッター禁止なので、1台のパソコンからしかツイート出来ないことになっている。フォロワーの管理をしたいので、そのような機能をもつクライアントソフトの導入を検討している。


<新しい取り組みをするとき、社内への提案はどのようにしたか?>
・ツイッターを取り入れる時、「無料でできる広告です」と説明したら話を通しやすかった。実際には全然違うものであるし、担当者としては広告的に使うつもりはないが、自社サイトにはRSSが実装されていないため、ツイッターを導入することでお客さまに更新情報をお伝えできるということ、そしてバナー広告やリスティング広告の他に自社サイトへの誘導経路をもつことができるという意味でそのように伝えた。


<情報収集方法について>
・RSSではてなブックマークのエントリーを読んでいる。柔らかいものから硬いものまで流れてくるので愛用している。しかし、RSS登録件数が多すぎて読みきれていない。

・グーグルアラートも使っている。自社名関連の検索結果をアラートで鳴らすようにしている。
・最近ではツイッターで流れてくる情報が大きな情報源になっている。


<失敗談>
・ツイッターも、ニュースリリースも、複数の部署で確認してもらい、公開するという流れになっている。多い時には1本のリリースに3~4部署のチェックが必要になる。本数が立て込んでいると原稿作成をして安心してしまい、公開登録作業を忘れる、という事があった。


<効果測定>
・ニュースリリースに関しては、閲覧数、クリック数、誘導数を、週次、月次、年次で確認している。その他には、毎週ネットセミナー関連のリリースを出しているので、ネットセミナー関連の結果だけまた別にまとめている。

・その他は、SEO関連。キーワード、リリースの見られ方などを毎週集めて報告している。解析ツールはSiteCatalyst(サイトカタリスト)。トラフィックがどこから来ているか?に特に着目している。

パネルディスカッションの後は質疑応答があり、受講者の方からのご質問をお受けしました。


ご多忙の中、ご来場ぐださった参加者のみなさま、貴重なお話をご披露いただきました講師及びパネリストのみなさまへ、心よりお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
今後も、みなさまのお役に立つ最新情報や事例をお届けしていく予定ですのでどうぞよろしくお願いいたします。


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