凸版印刷が遠隔体験サービスが容易に導入できる「IoA遠隔体験サービスパック」提供開始

遠隔地との体験共有ウエアラブル機器「IoANeck」を製品化、現場にいる感覚の体験を実現

山川 健(Web担 編集部)

2021年3月29日 7:01

凸版印刷は、遠隔地の人と体験が共有できるウエアラブル機器「IoANeck(IoAネック)」を製品化し、遠隔体験サービスが容易に導入できる「IoA遠隔体験サービスパック」の提供を4月に始める、と3月26日発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で遠隔での施設案内や商談のニーズが高まっていることに対応する。IoAネックは2019年9月に開発し、さまざまな場面で試験利用されている。

IoANeck

企業のショールームや博物館などの体験施設は、感染防止のために密集を避ける運用が求められ、ウェブ会議やライブ配信システムの活用が始まっている。しかし遠隔地の人にその場に近い体験を提供できる水準には達していない。IoA遠隔体験サービスパックはこうした課題を解決し、現場にいるような感覚の遠隔体験を実現。対面接客のような形でのコミュニケーションを可能にする。

IoANeck外観

IoA遠隔体験サービスパックは、IoAネックの製品版と「IoA仮想テレポーテーション」と呼ぶ技術を組み合わせた。IoAネックは首に掛け、前面に搭載した端末で映像を送受信する仕組み。装着者が見たり聞いたりしたモノを遠隔地の画面で臨場体験できる。装着部分に振動機構があり、コントローラーを通じてIoAネックを振動させて向きなどの指示が出せる。複数人のアクセスも可能。

IoANeckの主な機能 

IoAネック1台、遠隔体験用クラウド5ユーザー(配信1、視聴4)のアクセス権、運用・保守サポートを月額料金制で提供する。常設施設向け「通年」、期間限定のプロモーションや実証事業の「短期」、展示会など用「スポット」の各パッケージを用意。通年は1年契約で月額15万円、短期は半年契約で同20万円、スポットは最大1カ月の契約で50万円。パソコンなど視聴用機器や回線費は除く。

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