2019年上期のスマホ向け動画広告、出稿量トップは「ネスレ日本」と「NetEase Games」【ビデオRI調べ】

インストリーム広告とアウトストリーム広告とで、商品種類や利用業種に明確な違いがあった。

ビデオリサーチインタラクティブは、2019年上期(1月~6月)のスマートフォン動画広告について、出稿状況を集計した結果を発表した。同社の動画広告・ディスプレイ広告統計サービス「digiads(デジアズ)」のデータをもとに集計した。

本調査では、動画広告を「インストリーム広告」と「アウトストリーム広告」に大別している。JIAAでは「インストリーム広告」を「動画本編の前後、中間に掲載されるビデオ広告(digiadsではプレロールが調査対象)」、「アウトストリーム広告」を「ディスプレイ広告枠等の動画コンテンツ外で表示されるビデオ広告(digiadsでは、インストリーム広告以外のMP4素材が対象)」としている。

出稿量トップは「ネスレ日本」と「NetEase Games」、イン/アウトで傾向に違い

それによると、2019年上期にスマホ向けインストリーム広告を出稿した広告主数は1,752社。推定インプレッション数がもっとも多かった広告主は、食品メーカーの「ネスレ日本」だった。以下「Netflix」「花王」「明治」「資生堂」が続く。

アウトストリーム広告を出稿した広告主数は1,540社。もっとも出稿量が多かった広告主は、ゲーム『荒野行動』などを手掛ける「NetEase Games」だった。

インストリーム広告では、食料品や洗剤、化粧品といった消費財メーカーが目立つ。一方アウトストリーム広告は、ゲームやマッチングサービスがほとんどすべてを占めるなか、JapanTaxiが上位にランクインした。

スマートフォン動画広告推定出稿量上位10広告主(2019年1月~6月)※自社広告除く

インストリーム広告/アウトストリーム広告で、明確な違い

インストリーム広告/アウトストリーム広告それぞれの商品種類を見ると、両者を通じて「ゲームコンテンツ」が最多。その他ITサービスも上位に入っている。

一方でその他カテゴリを見ると、インストリーム広告は「飲食業」「他の食品」「病院・診療所・医療関連」「普通自動車」などが、アウトストリーム広告は「結婚情報関連会社」「金融情報」「住宅関連情報」「楽器楽曲販売店」と重複がない。それぞれの特性に合わせ、使い分けが定着していることが伺える。

スマートフォン動画広告推定出稿量上位10商品種類-中分類(2019年1月~6月)※自社広告除く

広告出稿社の業種別シェアをみると、スマートフォン広告全体では「その他のサービス(職業紹介、教育、美容・エステなど)」36%が最多。以下「IT業種」「製造業」が続く。インストリーム広告に限ると「その他」30%、「製造業」27%と数値が近づく。アウトストリーム広告は「IT業種」29%が大きく伸長し、「その他」25%を上回る。なお広告の重複出稿状況を見ると、動画広告出稿社の8割が非重複だった。

広告出稿社の業種別シェア(2019年1月~6月)※自社広告除く
インストリーム広告とアウトストリート広告の重複出稿状況(2019年1月~6月)※自社広告除く

デジタル広告統計サービス「digiads(デジアズ)」および本調査の概要

  • 【調査対象】スマートフォン:主要なアプリ/ Webサイトより選定した約550の広告メニュー(SNS、YouTube、LINEを含む)
    デスクトップ:主要メディアサイトより選定した約3,000の広告メニュー
  • 【調査方法】実際の機器(スマートフォン/PC)を使用し、クローラーにて広告素材を取得しDB化
  • 【集計項目】
    • 広告主名 / 銘柄名 / 素材別の推定インプレッション / 推定広告費集計機能
    • 調査対象アプリ・Webサイト / 広告メニュー別の広告出稿状況集計機能
    • 配信アドサーバ別の広告出稿状況集計機能
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