ネット広告で成果を上げたいならば、GoogleとFacebookは確実に押さえるべし!
書籍『ネット“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開。
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「デュオポリー」
の波に乗れ
GoogleとFacebookを出稿先として確実に押さえる
Chapter 1 準備と計画 環境を知り、成功を定義する
検索サービスとSNSの雄であるGoogleとFacebookは、ネット広告においても支配的な地位にあります。米国における近年のネット広告市場から、運用にあたっての前提を考えます。
ネット広告市場の成長のほとんどを2社が担う
「デュオポリー」(Duopoly)をご存じですか? 有名なボードゲーム「モノポリー」(Monopoly)は「独占」を意味しますが、これをデュオ=2つにした「複占」を意味する言葉です。
2015年ごろから、米国のネット広告市場はGoogleとFacebookの2社による事実上の複占状態にあります。2015年から2016年における売上高推移に注目すると、市場全体の純増額である129億ドルのうちの89%、実に9割弱がGoogleとFacebookによるものです〔図表1-1〕。このデータは業界で大きな話題となりました。
2社が示す圧倒的な存在感。これがデュオポリーと呼ばれるゆえんであり、本書執筆時点でも揺らいでいません。
※1 原典:Alphabet 社(Google の親会社)の決算資料
https://abc.xyz/investor/pdf/2016_google_annual_report.pdf
※2 原典:Facebook 社の決算資料
https://s21.q4cdn.com/399680738/files/doc_financials/2017/FB-Q1'17-Earnings-Slides.pdf
機械学習の精度向上が成果につながっていく
では、私たちはデュオポリーをどう受け止めればいいのでしょうか? もう1つ注目したいのが「機械学習の進化」です。
機械学習とは、膨大なデータをコンピューターに学習させることで、法則性やルールを導き出す手法のことです。人工知能とも密接に関わり、ビジネスへの応用が多様な分野で進んでいます。
GoogleとFacebookはともに広告プラットフォームであり、広告運用に関する膨大なデータを保有しています。機械学習の精度を上げるにはデータの「量」や「バリエーション」が重要とされますが、2社にデータが集約されることで、より高い成果を、より少ない費用で達成する「最適化」の精度が上がっていきます。
そして、最適化の精度が上がり「GoogleとFacebookで実際に成果が出た」と考える広告主が増えれば、より多くの予算が2社に投下されます。利益を得られた2社の投資はさらに進み、機械学習の精度がまた上がっていく、という好循環が回っていきます。
「ネット広告の予算をどこに投じれば儲かるのか?」を考えるなら、GoogleとFacebookは必ず候補に入れるべきです。まず、この前提を頭に留めてください。(寳)
本書ではデュオポリーを対岸の火事ではなく「自分ゴト」として捉え、GoogleとFacebookで高い成果を出すための広告運用にフォーカスしていきます。
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