健康関連商品のEC大手、ケンコーコム(本社東京)の11年3月期決算は売上高が前期比5.4%増の131億7800万円となった一方、価格競争などの激化により収益が悪化し、営業損失は2億4400万円だった。
09年5月に発生した新型インフルエンザの拡大により、マスクなどの売れ行きは好調だったのに対して、昨年は目立った需要がなかった。中間期の段階で売り上げは前年同期割れとなっていた。下期に入り、送料無料の条件を3150円から1575円に引き下げを行ったほか、低価格戦略を進めた結果、売り上げは前期を上回った。
販売価格の引き下げにより粗利率は0.6ポイント悪化。加えて、〈楽天市場〉などモールでの販売比率の上昇に伴い、モールの手数料やポイント利用料がかさみ、営業損失となった。
震災の影響で、ミネラルウォーターなど生活必需品の注文が多かったが、宇都宮市の物流倉庫がストップし、福岡市の物流倉庫からの発送では対応が追いつかず、機会損失も発生したとしている。
今期は震災後の仕入れや節電対策の影響が読めないとして、業績予想を公表していない。
・ケンコーコム
→ http://www.kenko.com/
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