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通販・EC市場は2035年に18.6兆円へ、ECモール市場は13.1兆円に拡大【富士経済の予測】

10ヶ月 3 週間 ago

富士経済が公開した通販・EC市場の実態調査「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2025」によると、通販・EC市場は2035年に18兆6379億円へ拡大すると予測した。このうちECモール市場は13兆1870億円と推計。ネットスーパー市場も拡大し、2026年に市場規模は3130億円になると予測した。

国内の通販市場(物販)

2024年の通販市場(物販)は15兆円超で前年比2.8%増。実店舗でのECへの誘引やプロモ―ションなどの施策に加え、輸入越境ECやネットスーパーの台頭がけん引したとしている。大手仮想ショッピングモールも同様に、堅調に成長したという。

通販・EC市場は2035年に18.6兆円へ、ECモール市場は13.1兆円に拡大【富士経済の予測】 国内の通販市場は2035年に18.6兆円へ
国内の通販市場は2035年に18.6兆円へ

商品カテゴリー別では、物価高騰からセール時にまとめ買いが増えている食品・生鮮品、人気の韓国コスメなど商品ラインアップが豊富な化粧品が好調を維持。一方、需要そのものが伸び悩んでいる家電製品・パソコン、家具・インテリア・寝具は伸びが鈍化している。電子書籍やサブスクサービスへの需要流出が続く書籍・ソフト、健康被害問題の影響を受けた健康食品は前年割れとなった。

今後は、食品・生鮮品や生活雑貨、化粧品など最寄り品を軸とした商品の買い回りが進むと予測。ECを中心に利用頻度が高まり、2035年の市場規模は2024年比で13.9%増の18兆6379億円に拡大すると予想している。

EC全体

ECは、仮想ショッピングモールや専門型ECの台頭、カタログ通販やテレビ通販などからのシフトによって市場が拡大。2024年の市場規模は前年比3.5%増の14兆6801億円となった。物価高騰によりセール時のまとめ買いが増え、モールなどがセール時の販促を強化して需要を取り込んだ。一方、商品のカテゴリーや価格帯などによってどのチャネルで購入するかが消費者のなかで定着しつつあり、新規ユーザーが減少していると指摘している。

通販・EC市場は2035年に18.6兆円へ、ECモール市場は13.1兆円に拡大【富士経済の予測】 EC、仮想ショッピングモール市場の推移
EC、仮想ショッピングモール市場の推移

今後も市場は拡大すると予想している。GMS・SM、仮想ショッピングモールが注力するネットスーパーが店頭やWeb上でのプロモーション、新規利用者に向けたクーポンの配布、配送エリアの拡大などによって利用者数の底上げを進めているため。2035年の市場は2024年比で15.4%増の16兆9480億円に達すると予測した。

仮想ショッピングモール

「Amazon.co.jp」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などの仮想ショッピングモールの2024年市場は、下期のセール時は好調だったが、セール時以外は苦戦するケースが目立った。市場規模は前年比2.4%増の11兆4157億円。今後もセール時の需要集中は続くと見ており、日常的な利用を促進するため最寄り品のラインアップ拡充や定期便サービス、ネットスーパー事業などの取り組みを強化している。そのため市場は引き続き拡大すると予測、2035年には2024年比で15.5%増の13兆1870億円と見込んだ。

注目商品カテゴリー別市場

調査では注目商品カテゴリーとして食品・生鮮品、化粧品をあげた。

通販・EC市場は2035年に18.6兆円へ、ECモール市場は13.1兆円に拡大【富士経済の予測】 注目商品カテゴリー別の通販・EC市場の推移
注目商品カテゴリー別の通販・EC市場の推移

食品・生鮮品の2024年市場は前年比5.2%増の2兆7996億円、2035年は2024年比で28.0%増の3兆5840億円と予測した。

2024年は震災が発生したことから防災・保存関連の食品、実店舗で欠品となった米の需要が急増。通販適性の高い清涼飲料やアルコール飲料、おせち料理や海鮮類といった高単価商品の通販購入が定着し拡大した。通販適性の高い商品のECでの購入が定着化しているほか、ネットスーパーが配送エリアの拡張、サービスの向上により利便性を高めていることから、今後も市場規模は拡大するとした。

化粧品の2024年市場規模は前年比4.1%増の9227億円、2035年は2024年比14.5%増の1兆562億円と予測した。

2024年は韓国系コスメ人気の高まりを背景に、実店舗では取り扱いが少ないブランドや新興ブランドが仮想ショッピングモールを中心に販売を伸ばした。このほか、百貨店系のカウンセリングブランドなどがECで販売を伸ばしたことも寄与した。今後も百貨店や化粧品専門店の店舗数減少が避けられないなかで、将来的な需要流出を防ぐためにEC販売に注力する企業が多いことから、市場拡大が続くと予想した。

ネットスーパー市場

ネットスーパーの2024年市場規模は前年比6.3%増の2710億円。参入企業が初回配送料無料キャンペーンや実店舗でネットスーパーのプロモーションを進めるなど、オムニチャネル戦略を強化。2023年から本格展開している倉庫型配送型サービス「Green Beans」(イオンネクスト)や「Amazon Fresh」(アマゾンジャパン)が対応エリアの拡大を進めたことで、市場は続伸となった。

通販・EC市場は2035年に18.6兆円へ、ECモール市場は13.1兆円に拡大【富士経済の予測】 ネットスーパー市場の推移
ネットスーパー市場の推移

ネットスーパーは燃料費や人件費が高まる中で収益性の確保や、競合関係にある「Uber Eats」などのデリバリープラットフォームや生協宅配などとの差別化が課題となっている。ただ、今後も利用の定着や対応エリアの更なる拡大、サービスの向上により市場は拡大が続くと予想。2026年市場は2024年比15.5%増の3130億円と予測している。

鳥栖 剛

「ZOZOTOWN」中心に売上30億円突破のセレクトショップ「Outfitter lab」が自社ECを本格展開スタート

10ヶ月 3 週間 ago

ZOZOTOWNを中心にファッションEC「Outfitter lab」を展開するエースタイルは5月1日、自社ECの本格展開を開始すると発表した。

「Outfitter lab」は「ZOZOTOWN」を中心に支持を集め、売り上げは数年で30億円規模に到達。2025年8月期は40億円を達成するペースで成長中という。

アメリカンカジュアルの代表格「THE NORTH FACE」や「TOMMY HILFIGER」、K-POPアイドルの着用でヒットした「VARZAR(バザール)」「WOOALONG(ウアロン)」など、日本未上陸ブランドをいち早くセレクトし大きな支持を集めている。

ファッションイベント「TGC香川 2025」への出展を機に、オリジナルブランド「SOOLON.(ソルロン)」の販売も好調。リニューアルを兼ねて自社ECを新たにローンチした。自社ECでは自社ブランド10ラインを擁し、商品点数は6万点を超える総合マルチブランドECとした。

「ZOZOTOWN」中心に売上30億円突破のセレクトショップ「Outfitter lab」が自社ECを本格展開スタート
「Outfitter lab」の自社ECサイトのトップページ

自社ECでは、「ZOZOTOWN」など他社プラットフォームでは展開していなかった独自ラインや限定商品も順次展開予定。ユーザーにとってよりパーソナライズされたショッピング体験を提供していくとしている。

鳥栖 剛

児童書や保育用品を手がけるフレーベル館、ECサイトをリニューアル

10ヶ月 3 週間 ago

「アンパンマン」シリーズや「ウォーリーをさがせ!」シリーズなどの絵本の出版、保育施設を対象にした商品やサービスの企画・提案・販売を手がけるフレーベル館はこのほどECサイトを刷新した。

エートゥジェイのクラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」を導入し、BtoB向けとBtoC向けの複数サイトを統合・リニューアルした。フレーベル館はこれまでECサイト「つばめのおうち」を運営。リニューアルで「フレーベル館オンラインショップ」を立ち上げた。

フレーベル館はプラットフォームにおける機能不足が課題となっており、デジタルマーケティングの強化や販促活動を通じた売上アップをめざすなかで、オンラインカタログとの統合や利便性向上が求められていたという。

「メルカート」は、商品購入が可能なECサイトと購入機能を持たないカタログを1つのプラットフォーム内で共存できる。従来はPDF形式で提供していたオンラインカタログを進化させ、サイト内で検索や商品ごとに問い合わせできるため、「メルカート」を採用した。

フレーベル館では、販促活動を通じた売上アップの一環として、オンラインショップの新店舗オープンキャンペーンを実施している。キャンペーンは、「メルカート」の標準機能であるクーポン機能を活用。「メルカート」のクーポン機能は、ECサイト運営者が簡単に設定・管理できる柔軟性を備えており、利用者に対して購入を促進する効果的な手段として機能する。フレーベル館では、この機能を活用することで顧客との接点を増やし、新たな顧客層の獲得や既存顧客のリピート率向上をめざしている。

鳥栖 剛

ポジティブな環境で広告効果は増幅

10ヶ月 3 週間 ago

マグナとピンタレストの共同調査によると、ポジティブなプラットフォームでの広告は成果を引き上げる。ピンタレストはこれまでも自己をポジティブなプラットフォームと評価していて、ポジティビティーはエンターテインメントやクリエイティビティーよりブランド指標を左右するようだ。しかし、ポジティブな環境がそうでない環境より相対的に好ましいことは自明であり、ポジティブな環境の絶対的な価値はこの調査でもよく分からない。消費者はポジティブか否かという基準を最優先にプラットフォームを選択しているわけでないので、広告主としてもポジティブなプラットフォームであることをどこまで重視すべきか判断しづらい。

More than a feeling: How positive platforms impact performance
https://business.pinterest.com/en-gb/blog/how-positive-platforms-impact-marketing-performance/
ポジティブなプラットフォームが広告効果に与える影響
https://business.pinterest.com/ja/blog/how-positive-platforms-impact-marketing-performance/

POSITIVE PERCEPTION EMERGES AS KEY ATTRIBUTE FOR DRIVING BRAND PERFORMANCE ON SOCIAL PLATFORMS
https://magnaglobal.com/positive-perception-drives-brand-social-performance/

noreply@blogger.com (Kenji)

いなば食品、100%子会社ナカキ食品の販売実績が12.5億円に。コンニャクの活用で新商品開発+グローバル展開を加速

10ヶ月 3 週間 ago

いなば食品は、2023年12月に買収して完全子会社化したナカキ食品の販売実績が、当初の見込みを上回る12億5000万円になった。

ナカキ食品はコンニャクの総合メーカー。今後、ナカキ食品独自の製法や技術と、いなば食品の販売力・マーケティング力を組み合わせて、既存のレシピ用素材だけではない新商品の開発、グローバル展開を加速させる。

いなば食品は健康志向のニーズに応える商品展開を拡充してきた。低カロリーかつ食物繊維を豊富に含むコンニャクは、健康志向の高まりと供に需要が拡大しているという。コンニャクはダイエットや健康増進など、幅広い用途が期待される。ナカキ食品の商品力を活用し、グローバル市場を視野に入れた販売活動に力を入れる。

ナカキ食品が展開するこんにゃく商品の一例(画像はナカキ食品の自社ECサイトから追加)
ナカキ食品が展開するこんにゃく商品の一例(画像はナカキ食品の自社ECサイトから追加)
大嶋 喜子

花王がD2C戦略を強化。CX向上のためにサイト内検索、ハッシュタグ、レビューなど4サービス同時導入! その背景に迫る

10ヶ月 3 週間 ago
複数のECサイトで約100ブランドを取り扱う花王が、ZETAのサイト内検索、ハッシュタグ、レビュー、レコメンドを複数導入した理由や今後の構想を深掘り取材
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「My Kao Mall」をはじめ、複数のECサイトで合計約100ブランドを取り扱う花王グループ。ユーザーへ「安心・安全・快適」を提供するため、精度の高いサイト内検索とパーソナルなレコメンドの実現に着手。さらに、ユーザーの声を活用するレビュー、それらのUGC(ユーザー生成コンテンツ)などを活用したハッシュタグの実装にも取り組んでいる。顧客体験を高めるためにこうした施策を進める狙いや効果、今後の構想について、花王とその取り組みをサポートするZETAの担当者から話を聞いた。

花王がD2C戦略を強化、CX向上のために4サービス同時導入を決定!その背景に迫る

花王がZETAの4サービスを同時採用──初の包括的活用事例に

花王は、グループが展開するブランドを対象にした公式オンラインショップ「My Kao Mall」のほか、各ブランドに特化したオンラインショップなど、複数のECサイトを運営している。

「My Kao Mall」では、ZETAの商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入

また、「My Kao Mall」と合わせて、化粧品ブランドの「est(エスト)公式オンラインショップ」「KANEBO公式オンラインショップ」「LUNASOL(ルナソル)公式オンラインストア」も、ZETAのハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」、レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入した。

家庭用品、化粧品、ネット限定品などを販売する公式オンラインショップ「My Kao Mall」
家庭用品、化粧品、ネット限定品などを販売する公式オンラインショップ「My Kao Mall」

ZETAサービスの導入事例で、検索、ハッシュタグ、レビュー、レコメンドの4サービスを同時に導入した企業は花王が初めてだという。

各サービスの特長と、花王の運用事例

以下、導入した4サービスの特長と花王の運用事例を詳細に解説。

EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」

「ZETA SEARCH」はサイト内検索を最適化するソリューションで、ユーザーの離脱率軽減とコンバージョンの最大化に寄与する。

特長は、①検索処理の高速性②ユーザー層や商品特性に合わせた高精度な検索結果③導入事業者の運用負荷を軽減する運用サポート、さらに大規模・高負荷にも対応しているため、大手ECサイトでの導入実績も数多い。

◆花王の「ZETA SEARCH」運用事例

花王が保有している商品マスタや画像などの情報を1つのマスターデータにしてZETAと連携し、検索結果のチューニングを実施。およそ100ブランドを取り扱う花王だが、「このような検索結果が出てほしい」という結果になるよう確認しながら、ZETA側で構築した検索結果を最適化するロジックで実装している。

家庭用品、化粧品、アウトレット商品などを出し分けられるよう、初期段階から花王とZETAで綿密なディスカッションを行い、ブランドやページごとに適切な検索結果が反映されるように仕上げた。

「ZETA SEARCH」ではサジェスト機能によりスムーズな商品検索をサポート
「ZETA SEARCH」ではサジェスト機能によりスムーズな商品検索をサポート

ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」

サイト内にハッシュタグを導入することで、回遊率の向上や離脱率・直帰率の低減を実現するほか、オーガニックなコンテンツであるUGCの活用によりキーワードに対するSEO効果や外部流入の増加が期待できる。

また、商品ページや口コミのアクセス解析などと連動してキーワード同士の相関を算出しており、その集合知から意外なキーワードの組み合わせを発見し、ユーザーにセレンディピティを提供する。

◆花王の「ZETA HASHTAG」運用事例

「ZETA HASHTAG」は、商品説明やUGCのテキストを解析して当該商品に関するキーワードを抽出しハッシュタグを自動生成するため、薬機法に触れるワードを自動生成して表示されることがないよう、ZETA側で用意した仕組みによって花王側が事前チェックを行っている。

「ZETA HASHTAG」によりサイト回遊率が向上し、コンバージョンアップにも寄与する
「ZETA HASHTAG」によりサイト回遊率が向上し、コンバージョンアップにも寄与する

レビューエンジン「ZETA VOICE」

「ZETA VOICE」はサイト内にレビューコンテンツを実装できるソリューションで、ユーザーからの点数による評価やフリーコメント、スタッフレスポンスなどの多彩な機能により、サイトコンテンツの充実化が図れる。レビューという消費者のリアルな声を活用するため、情報の透明性・信頼性の高いマーケティングが実現しやすくなる。

特長は、①5つ星評価・複数軸評価・フリーコメントなどの多様な表示機能②ユーザーがストレスなく入力できるシンプルな投稿画面③SEOに有効――など。

また、ジャンルに合わせて個別にレビュー項目をカスタマイズすることも可能で、ユーザー間Q&A機能、オーディエンス機能、掲載管理、ソーシャル連携などの機能も搭載している。

◆花王の「ZETA VOICE」運用事例

一般的に商品購入前にもレビューを書けるECサイトは存在するが、「My Kao Mall」では商品を購入したユーザーのみがレビュー投稿ができる仕組みとしている。投稿したレビューは、カスタマーセンターで薬事チェックや内容確認を行うフローにするなど工夫を施した。

「ZETA VOICE」には、点数による評価・フリーコメント・スタッフレスポンスなど多彩な機能を搭載
「ZETA VOICE」には、点数による評価・フリーコメント・スタッフレスポンスなど多彩な機能を搭載

レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」

パーソナライズされたレコメンドにより潜在ニーズを発掘し、売上向上とユーザー満足度向上につなげる「ZETA RECOMMEND」。購買履歴や閲覧履歴、検索履歴などの行動履歴をもとに各ユーザーの特徴づけを行い、リアルタイムにレコメンドを提示することが可能。また、長期間にわたってユーザー個々の特長を機械学習することで、それぞれのユーザーニーズを予測し、おすすめするコンテンツのパーソナライズ化が実現できる。

特長は、①現状のサイトへの導入が可能(従来の⼊出⼒形式を保ちながら実装できるため、導⼊の⼯数や改修リスクが軽減)②多様なデータの取得・活⽤が可能なカスタム性の高さ③Eメール・DMP・SNSとのデータ連携が可能――など。ユーザーが顕在的・潜在的に欲しい情報を最適なタイミングで提示し、効果的にコンバージョンを高められる。

◆花王の「ZETA RECOMMEND」運用事例

花王は、それぞれの購入ステップで適切なレコメンドができるよう、ZETAのサポートのもと多様なレコメンドモデルを作成。導入する全サイトのブランドをすべて管理できる仕組みを考えた上で、「ZETA RECOMMEND」を実装した。

「ZETA RECOMMEND」導入事例のなかでも、花王の取り扱うブランド数はトップクラスに多く、さらに複数サイトでの採用となる。まずはブランド内の商品同士とブランド間で相関をとり、さらにユーザーがどうブランドを横断しているのか、行動履歴を見ながらチューニングを行い、花王のサイトに合うレコメンドの形にしたという。

「ZETA RECOMMEND」では類似商品の人気ランキング表示、ユーザーの行動履歴に基づくおすすめ表示でクロスセルを促進する
「ZETA RECOMMEND」では類似商品の人気ランキング表示、ユーザーの行動履歴に基づくおすすめ表示でクロスセルを促進する

「D2Cに必要な機能がすべてZETAに揃っていた」。スピーディーな開発や手厚いサポートも高評価

花王がZETAサービスを導入した理由について、「検索、ハッシュタグ、レビュー、レコメンドという求めていたD2C機能がすべてそろっていたことが大きな決め手になった」(花王 デジタル戦略部門 DXソリューションズセンター 全社DX共創部 D2Cテクノロジー開発 マネジャー 秋山美紀氏)と話す。

それぞれのサービスを異なる提供会社から別々に導入していくと、開発に要する時間やシステムへの負担が大幅にかかってしまう上、管理画面も増えて運用が煩雑になってしまう。また、レビューやレコメンドなどのそれぞれのサービスが商品マスターデータと連携しなければいけないため、提供会社が分散するほど非効率になりかねない。

それがZETA1社だけで4つの機能がそろうため、商品マスターデータなどは1つにまとめてZETAに渡すだけで導入できる点が魅力だった。複数機能を合計7サイトに導入するまでの開発期間も、わずか数か月しかかからなかったという。スピーディーに導入できた背景には、ZETAの手厚いサポートや迅速な対応があったことも評価している。

一元化できたことで想定以上に短期間で実装に至れた。また、ZETAさんはとにかく対応が早いところも素晴らしいと思う。

何かに困ったときも、たとえば「ここの検索が少し遅いかもしれない」などと連絡すると、すぐに返事をいただけて対応してくださるので、とても助かっている。少しでも気になる現象があれば迅速に対応いただいているので、運用面で高く評価している。(秋山氏)

花王 デジタル戦略部門 DXソリューションズセンター 全社DX共創部 D2Cテクノロジー開発 マネジャー 秋山美紀氏
花王 デジタル戦略部門 DXソリューションズセンター 全社DX共創部 D2Cテクノロジー開発 マネジャー 秋山美紀氏

複数機能が相互作用──「My Kao Mall」で生み出すシナジー効果

複数機能を導入したことで商品マスタや販売情報などの社内資産を複合的に活用でき、全ブランドのニーズに合わせたロジックでレコメンドや検索結果の表示が実現できたという。「My Kao Mall」では、レコメンドや検索をどのように運用・改善しているのだろうか――。

まず、レコメンドでは細かなレコメンドモデルのパターンを作成。たとえば、「カート画面ではこういうコメントを表示する」「このブランドではこういう制御をする」といった詳細な出し分けを「ZETA RECOMMEND」で実現した。顧客1人ひとりで異なる最適なレコメンドが表示できるようになり、パーソナライズ化につながった

また、ZETAとの毎月の定例会議では、ZETA側がまとめたデータを基にディスカッションを実施しており、0件ヒット(検索結果が0件になる事象)や検索キーワードの表記ゆれなどを加味した最適なチューニングを継続している。「ZETA SEARCH」の導入後、検索結果の表示速度が大幅に改善。それに伴い、検索機能の利用率が増え、購入単価やコンバージョン率もアップしたという。

ZETAサービスはそれぞれが専門性を持ち合わせていながら、複数サービスを導入することによって、お互いの相乗効果が図れるメリットもあるという。

複数サービスの導入は利便性向上だけでなく、将来的には大きなシナジーも創出していくことを考えて提案した。

「ブランドが多いからレコメンドをしたい」「カテゴリが多いから検索が必要」といったシンプルなニーズに応えることは当然ながら、サービス同士の掛け合わせで効果や可能性を高めていきたいと考えている。

たとえば、レコメンドで取得したデータを検索で活用したり、ハッシュタグで自動生成したキーワードを生かしてお客さまの嗜好性に合わせたレコメンドを表示したりするような取り組みで、一緒に世界観を作り上げていきたいと思っている。(山田氏)

ZETA セールス 山田基貴氏
ZETA セールス 山田基貴氏

定例会議では定性評価も実施。よく検索されているキーワードのなかで、実際にどういったものがヒットしているかをZETA側で調査し、「この商品が表示されて正しいのか」「この商品・情報が出てほしいのではないか」といった提案を花王側も確認しながら、調整していく。

ほかにも、導入企業が安心して日々の運用ができるよう、定例会議に限らず日頃からやり取りがスムーズに行える体制を構築しているという。

些細なことでも導入企業の方々がすぐにZETAへ連絡できる状態にしているだけでなく、社内においてもサーバーで何か発生したときにはアラートが出て、直ちに開発メンバーに連絡が来るようにするなど、どのようなときもベストエフォートで対応できる体制を整えている

その甲斐あって、花王さんから運用面でも高く評価いただけているのだと思う。「My Kao Mall」ではこれまでキーワードに関する提案に重点を置いてきたが、今後はUI改善などを含めた提案をしながら、より良いサービスにしていきたい。(木又氏)

ZETA 技術三課長 木又陽平氏
ZETA 技術三課長 木又陽平氏

花王がグローバルに展開するサイトも、検索やレコメンドの最適化をめざす

花王は国内のECサイトだけでなく、グローバルに展開するサイトにおいてもレコメンドや検索を最適化することをめざし、画像やテキスト情報の整備を進めて、まずはヘッドクオーターである日本から取り組みをスタートした。

ただ、各国で言語や法規制などが異なるため、全エリアでサービスをまとめて容易に乗せ替えることはできない。検索を例にとっても、各言語で検索エンジンを回したときに見せたい情報が的確に表示されるのか、エリアによっては出したくない情報がある場合にどう実現するのか、また、それらの情報整理を各エリアの誰に担当してもらいフローを回すべきなのか――といったところまで検討しなければならない。

グローバルでのレコメンドや検索の最適化はまだ計画段階であるものの、国内サイトだけの対応に比べてはるかに難易度が高まることは明らかだ。ZETAは専門的なノウハウと知見を豊富に蓄積しているため、グローバルでレコメンドと検索の最適化を進めるためにもさまざまな支援を期待しているという。

アジア圏の花王のサイトには、まだ検索機能を導入していないエリアもある。そういったエリアでの情報の整備も兼ね、今後1年ほどでアジア圏全体に取り組み、同時に欧米の各ブランドサイトでも検索などのシステムの載せ替えを進めていきたいと考えている。各国・各言語でも検索キーワードの表記ゆれなどの対応が必要になると思うので、引き続き協力をお願いしたい。(高嶋氏)

花王 デジタル戦略部門 情報システムセンター CRM部MKG エンゲージメントアーキテクチャ 高嶋智也氏
花王 デジタル戦略部門 情報システムセンター CRM部MKG エンゲージメントアーキテクチャ 高嶋智也氏

日本と欧米は画像やテキストの商品情報が整ったので、次は2025年度にかけてアジア圏の情報を整えていきたい

検索結果は最終的にお客さまが目にする情報になるので、正しく表示されなければお客さまの不満に直結してしまうため、お客さまをがっかりさせてしまうことだけは、何としても回避したい。

特にグローバルでは言語の違いなどで難しい面は多々あるが、クリアできる業務フローを見つけ出し、アジア圏を含めたすべてのマスター整備を徹底して、顧客満足度の向上をめざしていきたい。(近藤氏)

花王 デジタル戦略部門 情報システムセンター CRM部MKG エンゲージメントアーキテクチャ 近藤広崇氏
花王 デジタル戦略部門 情報システムセンター CRM部MKG エンゲージメントアーキテクチャ 近藤広崇氏

花王の今後の構想とサービスへの期待とは?

今後の構想について、まず「ZETA SEARCH」では、①さまざまな切り口での商品提案を動的に生成②同義語辞書の充実③検索時期による需要予測――の3点をあげる。また「ZETA RECOMMEND」においては、さまざまなロジックでパーソナライズな表示をし、ECサイト以外のメールなどでもレコメンドを活用していきたいという。

「My Kao Mall」はECの機能だけでなく、商品詳細ページから販売店を検索できる機能もあり、実店舗で買いたいユーザーが店舗での取り扱いを確認しにサイトを訪れるケースも多い。そのため、仮に今後ユーザーの地域を把握できる機能を実装した際には、販売店を探すユーザーに対して適切なレコメンドができるようにして、効果的なOMOを実現していきたいという構想もあるようだ。

特定の商品を探す際、地図から販売店を探すコンテンツも用意している
特定の商品を探す際、地図から販売店を探すコンテンツも用意している

「ZETA HASHTAG」については、花王が気付かなかったようなハッシュタグが自動生成される機能だと実感しているため、これまでになかった切り口での商品提案やキーワード提案につなげていきたいとしている。

レビューに関しては、顧客の生の声が集まることに最大のメリットがあると捉え、ゆくゆくは「ZETA VOICE」のデータを商品開発やサイトのUI改善に生かしていきたいと考えている。加えて、早期に獲得したレビュアーは新商品のプロモーションなどにも貢献する存在となるため、そこに向けた施策も検討していく予定だ。

レビューはコメントの良し悪しに関わらずお客さまの意見が集まる貴重な場所。ポジティブな感想を書いている人も、改善点を書いている人も、意見を寄せてくれるレビュアーはその企業やブランドのファンだと思われるので、レビュアーを早期に獲得し、ロイヤリティー創出につなげることは重要な取り組みだと思う。(木又氏)

データを掛け合わせた施策、機能拡張の可能性

サービス導入時の最大の決め手となった、検索、ハッシュタグ、レビュー、レコメンド――のD2Cに必要な機能がすべてZETAでそろう点は、今後の施策や機能拡張の可能性をも広げているようだ。

「ZETA SEARCH」「ZETA HASHTAG」「ZETA VOICE」「ZETA RECOMMEND」のそれぞれが、導入している各サイトでデータを取得・蓄積している。秋山氏は「将来的にはそれらのデータを融合させた取り組みをしていきたい」と話す。

お客さまの行動履歴など、ファーストパーティデータの活用にも工夫を凝らし、4サービスすべてを導入いただいているバリューを最大限に発揮しようと考えている。単なるツールベンダーではなく、パートナーとして伴走しながらより良いものを一緒に作り上げていきたいという姿勢だ。(山田氏)

さまざまなCX体験を向上するツールを用意しているZETA。そのうち花王は4サービスを活用している
さまざまなCX体験を向上するツールを用意しているZETA。そのうち花王は4サービスを活用している

現状は、各サービスがそれぞれにお客さまの行動履歴を学習している。これがたとえば「ZETA RECOMMEND」と「ZETA HASHTAG」の行動履歴を掛け合わせたとすると、自然検索などの外部流入も見ているハッシュタグのデータがレコメンドに生かされ、トップページに表示するレコメンドがより最適化したり、新しいレコメンドモデルができたりすることも考えられる。

こうした組み合わせの可能性を追求して、花王に役立つ提案をしていきたい。(荏原氏)

ZETA 執行役員 技術二課長 荏原大樹氏
ZETA 執行役員 技術二課長 荏原大樹氏

今後の施策のカギも“パーソナライズ”にあるようだ。ハッシュタグのデータを各ユーザーへのレコメンドに生かすほか、レビューからハッシュタグを生成し、そのハッシュタグをユーザーに付与してそれぞれの嗜好性を追えば、検索行動もパーソナライズ化できるだろう。

パーソナライズ化した検索やレコメンドが購入につながり、購入したユーザーからレビューが投稿され、レビューからハッシュタグが生成される――といったサイクルが回せるよう、サービス同士のデータを掛け合わせる取り組みにも力を入れていきたいという。

国内外での安定的な運用とさらなる顧客体験の向上をめざす

花王は国内外を問わず、また全ブランドにおいて「すべてのお客さまにとって安心・安全・快適な購買体験を提供していく」をプラットフォーム戦略に打ち立てている。

特に海外ではサロンビジネスも展開しているため、商品の購買とは違う目的でサイトに来る顧客にも、安心・安全な情報を正しく届けることを念頭に、検索などの機能改善を推し進めている

商品マスターデータの最適化、パーソナライズされた商品情報の提供、そして国内外での花王ブランドのWeb基盤の安定的な運用で、顧客満足度のさらなる向上につなげていく考えだ。

商品情報だけをとっても、正しい情報を一元化して届けることは、実はとても難しいことだ。おそらく、さまざまな企業でもそういった情報を作成・整備し、データを連携したりする場面で、何かしらの間違いや苦悩を伴いながらサイトを管理していると思う。

基本的なことではあるが、花王は国内外のすべてでしっかりと正しく情報を届けることをめざしている。ZETAの力を借りながら、お客さまに満足いただけるプラットフォームを作り上げていきたい。(秋山氏)

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朝比美帆
吉田 浩章

Z世代の購買行動につながる縦型動画とは? 最も魅力的に感じる投稿は「一般ユーザーのレビュー投稿」45%

10ヶ月 3 週間 ago

OASIZが実施したZ世代に向けた縦型動画に関する調査によると、購入・契約のきっかけになった媒体やプラットフォームで最も多かったのは「縦型動画のSNS」だった。また、広告感がある企業の投稿よりも、公式感を感じさせない動画をポジティブに捉えていることがわかった。魅力的に感じる投稿の種類は、一般ユーザーのレビュー投稿が45%で最も支持されている。

調査対象は全国の18〜25歳の男女400人で、調査期間は2025年4月。

「TikTok」における商品・サービスの投稿のうち、より魅力的に感じる投稿の種類について聞いたところ、最も多かったのは「一般ユーザーのレビュー投稿」で45.3%。続いて「インフルエンサーのレビュー投稿」が38.5%。一般ユーザーやインフルエンサーが企業案件ではない発信している、リアルで正直なレビューコンテンツが魅力的と評価されている。

OASIZは「『本音』や『生活感』が伝わる投稿に対して、共感や信頼を感じるユーザーが多いことがうかがえる」と解説している。

企業の主体的なマーケティング施策で、「TikTok」でより魅力的に感じる投稿で最も多かったのは「公式感を感じさせない企業アカウントの動画」で29.0%。「インフルエンサーのPR投稿(案件)」が20.8%、「一目で広告とわかる企業の投稿」が12.5%で続いた。

「TikTok」における商品・サービス投稿のうち、魅力的に感じる投稿の種類
「TikTok」における商品・サービス投稿のうち、魅力的に感じる投稿の種類

企業の「TikTok」アカウントが日常的に投稿している自然な投稿に対する印象を聞いたところ、「商品・ブランドへ興味がわきやすい」が最多の39.3%、続いて「商品・ブランドへ好感が持てる」が32.3%、「商品・ブランドへ親しみがわく」が30.3%だった。

企業の「TikTok」アカウントが日常的に投稿している自然な投稿に対する印象
企業の「TikTok」アカウントが日常的に投稿している自然な投稿に対する印象

直近6か月で購買に至ったきっかけとなるプラットフォームを聞いたところ、「TikTok」「Instagram」の“reel(リール)”、「YouTube Shorts」などの「縦型動画のSNS」と、「Facebook」「Instagram」「X(旧Twitter)」などの「テキストや写真中心のSNS」が同率で24.0%だった。

「YouTube」「TVer」「ABEMA TV」などの「縦型動画のプラットフォーム」が22.8%で続き、テレビ、新聞・雑誌などの紙媒体を上回った。

直近6か月で購入・契約のきっかけになった媒体やプラットフォーム
直近6か月で購入・契約のきっかけになった媒体やプラットフォーム

直近6か月で購入・契約した商品やサービスで最も多かったのは「化粧品・美容関連商品」で55.2%。続いて「食品・飲料」が46.9%、「衣類」が34.4%、「小物類(バッグ、財布、キーケースなど)」と「日用品(収納、掃除用具)」がそれぞれ31.3%だった。

直近6か月で購入・契約した商品やサービス
直近6か月で購入・契約した商品やサービス

直近6か月で購入・契約した商品やサービスの合計金額は、「5000円未満」が最多の40.6%、続いて「5000〜1万円」が21.9%、「2万〜3万円未満」が16.7%だった。

直近6か月で購入・契約した商品やサービスの合計金額
直近6か月で購入・契約した商品やサービスの合計金額

OASIZは「企業が『TikTok』をはじめとした縦型動画プラットフォームで購買促進やブランド好意を狙う上では、広告感を抑えたオーガニックな投稿スタイルが有効であると考えられる。特に消費財ジャンルは、商品を生かしたトレンドコンテンツと相性が非常に良く、生活者視点でのコンテンツ設計によって高い訴求効果が期待できる」と解説している。

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2025年4月
  • 調査対象:全国の一般消費者男女18歳~25歳
  • 有効回答数:400人
大嶋 喜子

ネットショップに多いクレーム、苦情の基本的な対応とは? 予防策や返信メールの事例を解説! | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

10ヶ月 3 週間 ago
顧客からのクレームや苦情に対して、適切に対応することは、ネットショップ運営において重要です。クレーム内容ごとの対応策などを解説します

EC事業を行う上で避けては通れないのが、顧客からのクレーム対応です。ですが、適切に対応することで顧客との信頼関係を築くチャンスにもなります。今回は、ネットショップで発生しやすい主なクレームの種類と、その具体的な対応方法、クレームを未然に防ぐための予防策などをご紹介します。

よむよむカラーミー ツクルくん ツクルくん

この前、僕のネットショップにクレームがきたんだ。どうしよう……。

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

落ち着いてください。ネットショップのクレームには基本的な対処方法がありますので、ツクルくんに紹介しますね。

ネットショップの主なクレーム・苦情とは?

クレームといっても、ネットショップに入る主なクレームは限られています。ここでは、ネットショップに多く寄せられる主なクレームの内容や対応・対策をご紹介します。

商品の破損や不良に対するクレーム

ネットショップで購入した商品が配送中に破損したり、製造上の欠陥があったりした場合、購入者からクレームが発生します。

たとえば、ガラス製品や陶器など壊れやすい商品は配送時の衝撃で破損するリスクが高く、精密機器などは初期不良が発生するケースがあります。

破損や不良は、配送会社やメーカーが原因の場合もありますが、顧客からすると「ネットショップで購入した」という認識のため、販売側で迅速かつ適切な対応を心がけます。

対応や対策

破損や不良の場合は商品の状況を確認することがポイントです。写真や動画の提供をお願いすることで、客観的な証拠を確保し状況を正確に把握できます。

その後、顧客にとって最適な解決策を提示します。返品・交換・返金など複数の選択肢を用意し顧客に選んでもらうことで、下がってしまっている満足度を少しでも高めることができるでしょう。

もし代替品がない場合や返金に時間がかかる場合は、その理由を丁寧に説明し、理解を求めることが重要です。

そして、商品の破損を予防するには、緩衝材の増量や梱包方法の変更、配送会社との連携強化などを検討しましょう。

商品の不良は自社では防ぎきれないため、メーカーに原因究明と改善策を依頼した上で、自社で検品体制を強化し、不良品の出荷を未然に防ぐための対策が必要です。

商品配送の不備に対するクレーム

商品配送の不備とは、注文した商品が予定通りに届かない、あるいは届いた商品に問題がある状況を指します。

配送に関するクレームで多いのは、配送が遅延して商品が指定日に届かないケースです。これは、配送会社のミスによる遅延だけでなく、台風や地震といった自然災害や年末年始といった繁忙期が理由の場合もあります。

また、誤った商品が届くケースも少なくありません。倉庫でのピッキングミスや配送伝票の誤記入など、ショップ側のミスが主な原因といえます。

対応や対策

まず、配達の遅延が発生した場合、配送遅延の理由を確認します。
配送会社による遅延であれば顧客に謝罪し、正確な配送日時を伝え、顧客の都合に合わせて確実に配送します。そして、配送会社との連携を強化して、再発を防ぎます

災害の影響や繁忙期などによる遅延でクレームを受けないためには、あらかじめネットショップに遅延が発生する可能性についてお知らせするのも有効な方法です。

誤配送が発生した場合、倉庫でのピッキングミスや配送伝票の誤記入など、ショップ側のミスが主な原因であることが多いです。誤って配送された商品の回収方法を案内し、送料はショップ側負担で正しい商品を再送します。

今後同様の誤配送が起きないためには、出荷前の確認作業の徹底や出荷作業を自動化するシステムなどの導入を検討しましょう。

商品写真と実物の不一致に対するクレーム

ECサイトでありがちなのが、商品写真と実物のイメージが違うというクレームです。

「写真では鮮やかに見えたのに、実物はくすんだ色だった」「写真ではちょうど良いと感じたのに、実物はサイズが小さかった」など、顧客の期待値とのずれが生じやすいポイントです。

店舗とは異なり顧客は商品写真のみを見て購入するため、実物が写真と異なると不満を抱きます。

商品写真と実物の不一致に対するクレームの原因は、撮影時のライティング、画像加工などが影響している可能性があります。顧客のモニター設定によっても色の見え方が変わるため、実物との差異が生じやすいといえます。

さらに、商品リニューアル時に写真変更を行わないと、実物と注文した商品が違うと思われてしまうでしょう。

対応や対策

イメージの不一致のクレームに対してはまず状況を詳しく確認し、その上で返品や返金対応をするかどうか検討します。

もし商品に問題はなく顧客のイメージ違いによる返品や交換の場合は、ショップ側ではなく顧客が送料を負担する旨などをECサイトの利用規約で定めておくことで、ショップ側の負担を軽減できます。すべての返品に対応する必要はなく、規約に則って対応することが大切です。

なお、イメージ違いによるクレームを未然に防ぐためには、商品ページであらかじめ以下のような内容を記載しておくことがポイントです。

  • パッケージデザインは予告なく変更になる場合があること
  • 使用しているモニターによって商品の色味が異なって見える場合があること

またサイズや素材感に関しては、顧客がイメージをつかみやすいように、実際に商品を使っているシーンの写真や動画を掲載するのがおすすめです。

特にアパレル商品の場合、サイズ感は人によって大きく変わるため、さまざまな背丈・体型の人が着用している写真などで詳しく説明することで、顧客のサイズ選びをサポートできます。

スタッフの対応に対するクレーム

クレームの内容としては、主に「電話対応」と「メール対応」に関するものがあげられます。

電話対応では言葉遣いや説明不足、対応の遅さなどが問題視されやすいです。たとえば、「言葉遣いが失礼」「質問に答えてもらえない」「たらい回しにされた」といったクレームです。

メール対応では、返信の遅延や内容の誤り、テンプレートのような事務的な対応などを顧客の多くは不満に感じます。たとえば、「返信がない」「情報が不足している」「質問に沿った回答でない」といったクレームがあげられます。

いずれにしろ、問い合わせた多くの顧客が何かしらの問題を抱えて相談しているにも関わらず、誠実な対応をされなかったことで、クレームにつながってしまったといえます。

対応や対策

スタッフの対応に関するクレームは、顧客満足度を大きく左右する重要な要素です。顧客からの不満や批判には真摯に耳を傾け、迅速かつ適切な対応を心がけます

そのためまず、顧客からクレームを受けた際には、不快な思いをさせてしまったことを心から謝罪します。そして事実内容を確認し、今後の対策を行考えましょう。

以下は、スタッフの対応に関するクレームへの具体的な対応策です

  • 言葉遣いや態度に関するクレーム……スタッフ教育の徹底、マニュアルの見直しなど
  • 顧客への説明不足に関するクレーム……説明方法の見直し、情報提供の強化、FAQの作成
  • 顧客への連絡ミスに関するクレーム……連絡体制の確認、ダブルチェック体制の導入など

顧客とのコミュニケーションでは、顧客の意見や要望にしっかりと耳を傾け、共感の姿勢を示すことで、信頼関係を構築することができます。良好な顧客関係は、クレームの発生を未然に防ぎ、企業イメージの向上にもつながるといえます。

キャンペーンやポイント制度などに対するクレーム

キャンペーンやポイント制度を行うと、想定外のクレームに発展しやすいので注意が必要です。

特に顧客が期待していた特典を受け取れない場合は、クレームが起こりやすいです。たとえば、キャンペーンやポイント制度においては、以下のようなケースでクレームになる可能性があります。

  • 特定商品のみ適用のポイント還元キャンペーンで、顧客が対象外の商品を購入した場合
  • 期間限定のキャンペーンに顧客が気づかず、通常価格で購入した場合
  • ポイントの有効期限が切れていて、顧客が使用できなかった場合

キャンペーンやポイント制度が複雑だと、よりクレームは多くなるといえます。

対応や対策

対応としてまずは顧客の話を丁寧に聞き、事実関係を確認します。システム側の履歴を見てもし何かしらの不備があった場合は、誠意を持って謝罪し、状況に応じてポイントの付与や返金など適切な対応を行いましょう。

もし顧客の認識違いの場合、改めて制度やキャンペーンについて、納得してもらえるよう説明します。

顧客の誤認によるクレームを防ぐためには、キャンペーンやポイント制度の内容を明確かつ簡潔にすることが重要です。

ネットショップ上やメルマガでキャンペーン情報を告知する際には、適用条件や期間、対象商品などをわかりやすく記載しましょう。顧客が誤解しやすい点があれば、FAQなどで補足説明を加えることも有効です。

さらに、キャンペーン期間中は顧客からの問い合わせに迅速かつ丁寧に対応できる体制を整えておくことも大切です。顧客がキャンペーンやポイント制度の内容について質問してきた場合は、わかりやすく説明し、誤解を解消するよう努めます。

ネットショップのクレーム対応の基本姿勢

ネットショップのクレームごとに細かい対応は異なりますが、共通している部分もあります。
ここから、ネットショップのクレームに対応する際の基本的な姿勢についてご紹介します。

まずは丁寧に謝罪をする

顧客からのクレームは、たとえそれが勘違いによるものであったとしても、まずは丁寧に謝罪することが重要です。

顧客は商品やサービスに対する問題だけでなく、その対応に不誠実さや不親切さを感じると、さらに不満を募らせてしまう可能性があります。

クレームの内容が顧客の勘違いである場合、すぐに訂正したくなる気持ちはわかります。
ですが、顧客が怒りや不満を抱えている状態で反論すると、火に油を注ぐ結果になりかねません。

クレームの内容はともかく、まずは顧客の感情に寄り添った謝罪の言葉を伝え、落ち着いてもらうことを優先します。

顧客が冷静さを取り戻したら丁寧に事実関係を確認することで、正確に状況を把握できるでしょう。

感情的にならず冷静に確認・説明する

クレーム対応において、感情的になることは最も避けなければなりません。顧客が感情的な言葉を使ってきたとしても、こちらは冷静さを保ち、丁寧な言葉遣いを心がけます。

ショップ側も冷静さを失って対応してしまうと、顧客がさらに感情的になり、いつまでも話が進みません。
顧客の感情を受け止め、「お怒りなのはごもっともです」「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」といった共感する言葉をかけることは、顧客の気持ちを落ち着かせる効果が期待できます。

また、クレームに対して言い訳をしてしまうと、顧客の気持ちを逆なでしてしまうので絶対に言わないようにしましょう

感情的にならず冷静な態度で事実を確認し、簡潔に説明を行うのが基本です。

メールなどで対応記録を残す

ネットショップ運営において、クレーム対応の記録を残すことは非常に重要です。

記録がないまま電話対応のみを行うと、その後の事実確認の際などに確証が無いので「言った」「言わない」と主張が食い違い、さらにトラブルが深刻化する可能性があります。

このような事態を避けるため、電話対応後には必ずメールで話した内容を送信するなど、記録として残しましょう。もしくは、電話を録音するなども有効です。

記録を残すことで、後からクレーム内容を確認できるだけでなく、社内で情報を共有し再発防止策を検討する際にも役立ちます

また、同様のクレームが発生した場合にも、迅速かつ適切な対応が可能になるでしょう。

ネットショップでクレーム対応する際の注意点・NGな行為は?

顧客のなかにはカスタマーハラスメントに該当するような、過度な要求や理不尽なクレームをしてくる人もいます。

適切な対応を怠ると、スタッフの精神的負担が増えたり、ショップの評判が低下してしまったりなど、さまざまなデメリットが生じます。

クレーム対応の際に注意すべき点として、まず過剰な要求に屈しないことです。

言われるがままに応じてしまうと、要求がエスカレートしてしまう可能性もあります。度を超えた値引きや返金、謝罪の強要には対応できないと伝えます。

顧客の要求が正当な範囲を超えている場合、すべてを受け入れる必要はありません。ショップのルールやポリシーに基づき対応方針を伝えましょう。

なお、自社だけでは解決できない場合は弁護士などに相談するのも1つの方法です。

ネットショップのクレームに対するお詫びメールの例

問い合わせからクレームがあった際、お詫びメールを送ることも多いでしょう。そこで今回はお詫びメールの書き方の一例もご紹介します。

商品不良のクレームに対するお詫びメールのテンプレート

下記は、商品の不具合に対するクレームがあった際に送るお詫びメールの例です。お詫びメールでも、基本的に押さえるべき点はクレーム対応と同じです。

まずは誠意のある謝罪を行い、言い訳をせずに事実を伝え、丁寧な言葉遣いを心がけます。

件名:【△△ネットショップ】商品の初期不良のお詫びと対応につきまして

○○様

いつも××ネットショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
担当の●●と申します。

この度はご購入いただいた商品に不備が見つかり、
多大なるご迷惑をおかけしてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。

社内で調査を行ったところ、製造工程における品質チェック体制の一部に不備があり、
不良品の流出を防げなかったことが原因として考えられます。

つきましては良品を至急発送させていただきます。
発送する際には、改めてメールにてご連絡差し上げます。
また、大変お手数ではございますが、不良品を下記連絡先まで着払いで返送いただけますようお願いいたします。

今回の件に関するお詫びとして、○○○(具体的な品名やポイントなど)を一緒に送らせていただきますので、
差し支えなければお受け取りいただけますと幸いです。

今後このような事態が二度と起こらぬよう、品質管理体制の見直しと改善に全力で取り組んでまいります。
お客様には大変なご不便とご心配をおかけいたしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

もしご不明な点やご要望などございましたら、お問い合わせくださいませ。

※最後に連絡先を明記

まとめ

ネットショップのクレームの種類はさまざまあります。

クレームを受けたら迅速な交換・返品、再配送、商品説明の改善、スタッフ教育などクレームに応じて適切な対応や今後の対策を行います

その際、まずは謝罪しながら顧客の不満に共感し、丁寧な言葉遣いを心がけましょう対応内容や顧客とのやり取りは記録し、今後の改善に役立てます。

ただしカスタマーハラスメントに該当する場合は要求に応じすぎる必要はありませんので、毅然とした態度で臨みます。

適切な対応は顧客満足度とショップの信頼性向上に直結するため、クレーム対応はネットショップ運営において重要な業務といえるでしょう。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」

10ヶ月 3 週間 ago

ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、中長期の目標として商品取扱高8000億円、アクティブ会員数1500万人達成をめざしている。幅広い層の取り込みや1人あたりの購買頻度向上などによって計画達成につなげる。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
ZOZOは取扱高8000億円をめざす計画(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

ZOZOの2025年3月期の商品取扱高は前期比7.0%増の6143億円。ZOZOによると、今期(2026年3月期)の商品取扱高は同1.5%増の6236億円を見込む。今後の拡大方針について、次の項目をあげる。

  1. より幅広い層の取り込み
  2. 1人あたりの購買頻度向上
  3. 生産支援
  4. コスメ拡大とその次
  5. テクノロジーの収益化(≒海外市場)
ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
今後の拡大方針として5つのトピックをあげた(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

より幅広い層の取り込み

若年層など特定ターゲットに狙いを絞り、想起を得るための施策を展開している。2024年にはK-POPファン向けのイベント「ASEA2024」の国内実施を「Presented by ZOZOTOWN」で実現。チケット購入者は25歳以下の若年層が半数を超え、女性比率は99%、ZOZOの新規会員獲得にも大きく貢献したという。2025年も5月に「ASEA2025」実施を予定している。

1人あたりの購買頻度向上

検索行動の変化の波をチャンスと捉え、ファッション特化のAIエージェント開発で新しいトラフィックにも適応していく。具体的な検索ワードがなくてもAIによる質問からユーザーニーズを深掘りし、生成AIと検索した内容を融合して回答できるようにしていくとする。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
AIエージェントにより顧客ニーズの深掘りを実現させる(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

「WEAR」では今後、AIエージェント機能を強化。ファッション診断を中心に、AIエージェント機能を強化する。今後アプリを刷新し「自分の好みのジャンルをうまく言葉にできない」ユーザーに、ファッションジャンル診断を提供し「ZOZOTOWN」への送客率増加を図る。AIエージェント機能はLINEにも搭載し、将来的には「ZOZOTOWN」本体にも実装する予定だ。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
WEAR、LINEにAIエージェントを実装し将来的にはZOZOTOWNにも実装する(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

生産支援

2025年3月期は生産型数は前期比119.4%増、生産枚数は17.8%増を実現。2024年8月からは障がい者などを支援するインクルーシブウエア生産の支援サービスの提供を開始した。さらなる拡大をめざしていく。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
生産支援事業は着実に成長を果たしている(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

コスメ拡大とその次

2025年3月期のコスメ流通額は前期比30%増の147億円だった。今後はカテゴリを増やしていく計画だという。海外在庫アイテムやその他ジャンルにも拡張していくという。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
コスメ事業の流通額は前期比30%増と大きく伸びた(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

テクノロジーの収益化(≒海外市場)

計測技術などを欧州にも展開を進めていくほか、英企業「LYST」の買収を通じて、海外展開において未開拓となっていた海外のEC・メディア領域へ進出、海外市場の開拓を進めていく。

ZOZOが2025年度に取り組む「幅広い層の取り込み」「1人あたり購買頻度向上」「生産支援」「コスメ拡大」「テクノロジーの収益化」
英企業LYSTの買収から海外のEC・メディア領域へ進出(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
鳥栖 剛

ヤマト運輸が宅急便の届出運賃を改定、120サイズ~200サイズを値上げへ

10ヶ月 3 週間 ago

ヤマト運輸は10月1日に宅急便の届出運賃を改定し、宅急便の120〜200サイズとゴルフ宅急便キャディバッグ規格、スキー宅急便板規格を値上げする。沖縄県発着は対象外。

運賃改定率は約3.5%で、値上げ幅は同一地帯運賃で190円〜750円。

ヤマト運輸が宅急便の届出運賃を改定、120サイズ~200サイズを値上げへ
運賃改定率は約3.5%で値上げ幅は同一地帯運賃で190円〜750円

一例をあげると10月1日以降、関東から関東への同一地帯運賃を現金決済で宅配した場合、現行運賃は宅急便120サイズで1850円だが、10月1日以降は2040円で190円の値上げとなる。

200サイズの場合は現行3720円、10月1日以降は4470円で750円の値上げ。ゴルフ宅急便キャディバッグ規格は現行2510円、10月1日以降は3020円で510円の値上げ。スキー宅急便板規格は現行3060円、10月1日以降は3680円で620円の値上げ。

なお宅急便コンパクトと宅急便60〜100サイズは値上げしない。

鳥栖 剛

GoogleはLLMs.Txtをキーワードメタタグと同等と評価

10ヶ月 4 週間 ago

この記事は、2025年 4月 17日に Search Engine Journal で公開された Roger Montti氏の Google Says LLMs.Txt Comparable To Keywords Meta Tag を翻訳したものです。SEO上級者は、ぜひこの記事のソース元となっているRedditのこちらのスレッドをブラウザ翻訳などでご確認いただくことを推奨します。

Googleのジョン・ミューラー氏は、LLMs.txtがどのように役立つかについて、キーワードメタタグと比較し、現実的な評価を示しました。

Googleのジョン・ミューラー氏は、ウェブサイトのコンテンツをAIエージェントやクローラーに表示するための標準案であるLLMs.txtに関する質問に答え、その有用性を過小評価しました。さらに、LLMs.txtの使用が無意味である理由を、役に立たないキーワードメタタグと比較して説明しました。

LLMs.txtの特徴

LLMs.txtは、大規模言語モデル用の「robots.txt」とよく比較されますが、これは誤解です。robots.txtの主な目的は、ボットによるウェブサイトのクロールを制御することです。対して、LLMs.txtはボットの制御を目的としていません。そのため、LLMs.txtとrobots.txtを比較するのは適切ではありません。

LLMs.txtの提案は、AIにMarkdown形式のテキストファイルを使ってコンテンツを表示させ、広告やサイトナビゲーションを排除し、ウェブページのメインコンテンツだけを閲覧可能にすることです。Markdown言語は人間と機械の両方が理解できる形式で、見出しは「#」、リストは「-」で示します。LLMs.txtはこの機能に似たものを備えていますが、それ以外の機能は提供していません。

LLMs.txtとは

  • LLMs.txtはAIボットを制御するためのものではありません。
  • LLMs.txtはAIボットにメインコンテンツを表示させる方法を提供します。
  • LLMs.txtは単なる提案であり、広く受け入れられた標準ではありません。

最後のポイントは、Googleのジョン・ミューラー氏の発言と関連があり重要です。

LLMs.txtはキーワードメタタグに相当する

Reddit(アメリカの巨大掲示板型ソーシャルメディア:ユーザーが投稿したコンテンツに対して投票できる記事、質問、意見交換などのコミュニティサイト)でLLMs.txtに関する議論が始まり、AIボットがLLMs.txtファイルをチェックしていないという経験が他のユーザーによって共有されました。

あるユーザーは次のように書いています。

「今月初めにブログのルートにLLMs.txtファイルを送信したのですが、クロールログにはまだ影響が見られません。トラッキングシステムを導入されている方や、導入後に何か変化があった方はいらっしゃいますか? まだ実装していない場合は、ご意見をお聞かせください。」

そのユーザーは、20,000 以上のドメインをホストしており、AI エージェントやボットは LLMs.txt ファイルをダウンロードしておらず、BuiltWith のようなニッチなボットのみがそれらのファイルを取得していると話していました。

現在約2万のドメインをホストしています。一部のニッチなユーザーエージェントを除いて、ボットがこれらのドメインを取得していないことは確認済みです」

ジョン・ミューラー氏はこう答えました:

「私の知る限り、どのAIサービスもLLMs.txtを使用しているとは言っていません(サーバーログを見れば、チェックすらしていないことがわかります)。私にとって、これはキーワードメタタグに相当するものです。サイト所有者が自分のサイトについて主張する内容です…(本当にそのサイトがLLMs.txtを使用しているのでしょうか? まあ、確認すればいいでしょう。その時点で、サイトを直接確認すればいいのではないでしょうか?)」

彼の言う通り、Anthropic、OpenAI、Googleといった主要なAIサービスは、提案されたLLMs.txt標準へのサポートを表明していません。しかし、もし実際に誰も使っていないのであれば、その存在に何の意味があるのでしょう?

ミューラー氏はまた、LLMs.txtファイルが冗長であると指摘しています。

なぜなら、元のコンテンツ(および構造化データ)が既にダウンロードされているのであれば、わざわざMarkdownファイルを使う理由がないからです。LLMs.txtを使用するボットは、他のコンテンツがスパムでないことを確認する必要があるため、わざわざLLMs.txtを使う意味がないのです。

ボット側がLLMs.txtを信頼することの難しさ

最後にもうひとつ。パブリッシャーやSEO担当者がLLMs.txt内のコンテンツをAIエージェントにスパムとして送信し、別のコンテンツをユーザーや検索エンジンに表示することを防ぐ方法があるのでしょうか?この方法では、LLMをクローキングすることと同義で、スパムを生成するのは非常に簡単です。

その点では、これは検索エンジンが使用しないキーワードメタタグと非常によく似ています。サイトが本当にそのキーワードに関するものであると信頼するのはあまりにも不確実であり、最近の検索エンジンはコンテンツを解析してその内容を理解する点でより優れ、洗練されています。

LinkedInでのフォローアップ投稿

Redditへの投稿を開始したシモーネ・デ・パルマ氏は、LinkedInにLLMs.txtに関する議論を投稿しました。デ・パルマ氏は自身の経験に基づき、LLMs.txtがユーザーエクスペリエンスを低下させる可能性があると説明しました。

彼は次のように書いています

「LLMs.txtファイルはハッシュタグ#AIサービスによって無視されているようで、ウェブサイトの所有者にとって実質的なメリットはほとんど、またはまったくありません。

さらに、LLMs.txtファイルは元のURLにリンクバックしないため、ユーザー体験低下につながると主張する人もいます。ウェブサイトで引用を獲得すると、ユーザーを適切なウェブページではなく、途方もないテキストの羅列に誘導してしまう可能性があります。では、そもそもLLMs.txtファイルの意味は何でしょう?」

議論に参加した他の参加者も同意しました。ある回答者は、ファイルへのアクセスが少なかったと述べ、業務のリソースは他に集中させた方が良いという意見を述べました。

その回答者はこう語っています

「同感です。私が実施しているテストでは、アクセス数も少なく、今のところメリットも見られません(別の方法で活用すれば、さまざまなクローラーを混乱させるリスクもあるため、有効活用できる可能性がありますが)。現時点では、適切に構築された構造化データ、robots.txt、そして各種サイトマップに注力する方が生産的です。」

上記Reddit の原文はこちらをご確認ください:LLM.txt – 私たちはどこにいるのでしょうか?

SEO Japan編集部より:現時点では「無視される可能性の高い、形だけの仕様」という扱いで、Googleとしても“実装したからといって効果があるとは限らない”というスタンス。OpenAIやAnthropicなど主要な生成AI企業側も対応を明言しているわけではなく、「企業側が出力を制御したい気持ちは理解できるが、果たしてそれが成立するかは別問題」といった空気感が漂っています。

SEOにおけるrobots.txtと異なり、LLMs.txtはあくまで“提案レベルの意思表示”にすぎず、今後のAIモデルとWebの関係性がどうなるのかを見極める上での一つの材料と捉えておくのが現実的でしょう。

seojapan

「TikTok Shop」などSNS+EC活用を支援する「ソーシャルコマース総合支援サービス」、いつもがスタート

11ヶ月 ago

いつもは4月30日、「TikTok」を含むSNS上の動画・ライブ配信を活用したEC支援のトータルパッケージ「ソーシャルコマース総合支援サービス」をブランド・メーカー向けの提供を開始した。

1万3000件超のEC支援実績と国内最大級ライブコマース運営ノウハウを生かし、SNSでのマーケティング戦略の立案・販促計画の作成・コンテンツ企画/制作・物流までを一気通貫して支援する。

「TikTok Shop」などSNS+EC活用を支援する「ソーシャルコマース総合支援サービス」、いつもがスタート

2025年夏から秋にかけて、TikTokのEC機能「TikTok Shop」が日本国内で本格的にローンチする予定。「TikTok Shop」の導入で、コンテンツ閲覧から購入までをワンストップで完結できるSNS経由の購買体験が、日本市場においても急速に拡大すると見込まれている。

このような状況を踏まえ、いつもは「TikTok」などSNS上でのマーケティング戦略設計から販促計画の立案、コンテンツ制作、物流までを一気通貫で支援する総合サービスの提供を本格的に開始する。

いつもは自社ECサイト、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」などで、1万3000件を超えるブランド・メーカーのEC支援実績がある。さらに、グループ会社であるピースユーはライブコマースアプリ「Peace you LIVE」を運営。ソーシャルコマースやライブコマースに関する実績とノウハウを蓄積してきた。また、中国における抖音(Douyin)ECの支援実績など、これまで培った知見を日本市場のソーシャルコマース支援に活用していく。

宮本和弥

ギフティ、オリジナルの組み合わせでギフトカタログを贈れるBtoB向けサービス「カタログギフトシステム」を提供開始

11ヶ月 ago

デジタルギフトサービス「eギフト」を手がけるギフティは、コンセプトに合わせて厳選した商品をオリジナルのギフトカタログとして編纂(へんさん)・生成する「カタログギフトシステム」の本格的な提供を開始した。

「オリジナルカタログギフト」を新たなギフトのジャンルおよびギフトフォーマットとして、ブランドや法人に提供する。ギフティの成長戦略の一環。

オリジナルのカタログギフトを生成できるサービスを開始。ギフトの受け取り手は好きな商品と交換できる
新サービス開始にあたりギフティは期間限定のポップアップストアを展開。会場は東京・新宿、大阪・梅田、福岡・博多の3か所。会期は東京と大阪は7月8日まで。福岡は6月12日まで

「オリジナルカタログギフト」で編纂できるギフトは、キッチンウェア、ベビー・キッズ用品、食品のセレクトショップなど、高額な商品からカジュアルな価格帯まで幅広く取り扱う。

利用する事業者は、たとえば「特定の地域」「健康」といった1つのテーマで束ねた商品をラインアップするオリジナルカタログギフトを生成できる。顧客へのシーズナルギフトや従業員の福利厚生としても活用できる。

「カタログギフトシステム」で編纂・生成したオリジナルカタログの例(全国のクラフトビールを編纂したBrewtope(ブルートープ)の利用例)
「カタログギフトシステム」で編纂・生成したオリジナルカタログの例(全国のクラフトビールを編纂したBrewtope(ブルートープ)の利用例)

贈り方は、保有するチケット枚数に応じて受け取り手が商品を組み合わせて選択できるチケット制。贈り手は掲載商品ごとにチケット枚数を割り当てることで、価格帯の異なる商品を1つのカタログギフトとして編纂できる。

「カタログギフトシステム」に掲載できる商品は、配送で受け取る「モノ」のほか、店舗や施設で利用できる「eギフト」「体験ギフト」などさまざまなタイプを取りそろえる。

生成されたカタログギフトは、オンラインで贈ることができるURLのほか、URLを二次元コード化してカードなどに印刷もできる。

受け取り手は、URLまたは二次元コードから専用ページにアクセスし、好きな商品を選択。届け先の住所を入力し、届け内容を確認すると交換完了となる。

受け取った人のギフトの利用イメージ
カタログギフトの受け取り手は、贈呈されたチケットの枚数内で商品を自由に組み合わせて交換できる
カタログギフトの受け取り手は、贈呈されたチケットの枚数内で商品を自由に組み合わせて交換できる
大嶋 喜子

Heineken - Social Off Socials #SocialOffSocials

11ヶ月 ago

ハイネケンは、ソーシャルメディアを離れて現実世界でつながることの価値を訴求する新たなキャンペーンを開始。このメッセージはハイケネンにとって新しいものではないが、ソーシャルメディア上のインフルエンサーを実際に何人も起用することで興味深い表現となり、重みを持たせている。

https://www.prnewswire.com/news-releases/heineken-joins-forces-with-joe-jonas-and-global-influencers-to-help-tackle-digital-overload-and-get-social-off-socials-302438125.html
https://www.adsoftheworld.com/campaigns/social-off-socials

noreply@blogger.com (Kenji)

脱付加価値、買いたくなるサムネイル・ページ作りでヒットを生む「OZA SODA」ライフドリンクカンパニーのEC戦略

11ヶ月 ago
ライフドリンクカンパニーの成長の秘訣は「楽天ハック」「自社EC」「脱付加価値戦略」にある。成長を遂げているポイントを執行役員SCM本部長・橋本知久氏が解説。

炭酸水など飲料品の低価格販売を手がけるライフドリンクカンパニーのEC事業が急成長している。2020年に「楽天市場」に出店しEC事業を開始、翌年には「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」(SOY)の新人賞を獲得。その後もSOYのジャンル賞を連続で受賞している。売上規模もすでに数十億円規模に達しているという。ライフドリンクカンパニーの成長の秘訣は「楽天ハック」「自社EC」「脱付加価値戦略」にあるという。ライフドリンクカンパニーの執行役員SCM本部長・橋本知久氏が解説する。※2024年9月19日時点の情報です

全社売上高は約382億円、EC化率は2ケタ%超

ライフドリンクカンパニーは大阪に本社を置く飲料メーカー。主事業としては、低価格の水やお茶などのペットボトル飲料をスーパーマーケットやドラッグストアにプライベートブランドで卸している。2024年3月期の全社売上高は前期比26.4%増の382億3600万円。EC売上高は非公開ながらEC化率は「全体の2ケタ%は超えている」(橋本氏)としている。EC売上高は40億円を超えるとみられる。

ライフドリンクカンパニーの執行役員SCM本部長・橋本知久氏
ライフドリンクカンパニーの執行役員SCM本部長・橋本知久氏

「楽天市場」からECスタート、1年目からSOY受賞

そんなライフドリンクカンパニーのEC事業が始まったのは2020年。同年2月、「楽天市場」に「LIFE DRINKオンラインストア」を出店してEC事業をスタート。その能登、「Yahoo!ショッピング」「Amazon」「Qoo10」「au PAYマーケット」など主要モールに出店。自社ECは2022年4月に立ち上げ、現在は全7店舗運営体制だ。

低価格で打ち出したオリジナルの無糖炭酸飲料「ZAO SODA」(現:OZA SODA)が大ヒット。EC事業開始1年で楽天SOY(楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー)の新人賞とジャンル賞を受賞した。2021年は「楽天市場」の「水・ソフトドリンク」における年間総合ランキング1位を獲得。2022年のSOYではジャンル賞、2023年のSOYではジャンル賞の大賞に輝くなどし、EC事業は毎年2ケタ成長が続いている。

「楽天市場」からEC事業を開始。現在は7店舗を運営
「楽天市場」からEC事業を開始。現在は7店舗を運営

ライフドリンクカンパニーがECスタートを「楽天市場」にした理由は、①国内有数の市場規模を持っている、②店舗・商品の個性をしっかりとPRできる、③買い物を楽しむユーザーが多い――ことから決めたという。

Amazonは商品画像と価格が中心のすっきりとしたデザインであるのに対し、「楽天市場」は自社や商品をPRできる。自社の商品を見たことがないお客さまにも自社の商品の魅力度をきちんと伝えることが可能だ。ライフドリンクカンパニーでは、無糖炭酸飲料という差別化が難しそうな商品について、「水」「炭酸」「安全性」や人気商品であるという点を丁寧に記載している。実際、参入当初に競合リサーチをしたが、売り上げの上位商品を見ても、Amazonは大手型番商品が多い。一方、「楽天市場」はあまり見かけない商品が数多く上位にランクインしており、後発でもしっかりとシェアを取っていける土壌があると感じた。(橋本氏)

「楽天市場」で成功するための6つの秘訣

「楽天市場」での戦いについて、次の6つに重点的に取り組んでいる。

  1. ECに特化した商品作り
  2. 競争力のある値決め――脱付加価値戦略
  3. 変化し続ける物流網
  4. 買ってみようと思わせるサムネイル・ページ作り
  5. 柔軟な広告宣伝費投入
  6. 少ないSKU・少数精鋭で①~⑤を徹底的に行う

①ECに特化した商品作り

ヒット商品「ZAO SODA」は「楽天市場」の主要購買層である30~40歳代の家庭を持つ女性をターゲットに商品を開発。従来型の無糖炭酸飲料は「男性向けのゴツゴツしたデザイン」「赤黒のシンプルな色合い」などで展開されていたことから、ターゲット層に合わせカラフルな色合いとポップな表現をパッケージやクリエイティブに採用した。

パッケージは商品にすべての情報を盛り込むのではなくEC上で商品情報を補完することを前提にしたシンプルなデザインにした。こうした戦略的開発からヒット商品を生み出した。

「楽天市場」の顧客層をターゲットあわせたに商品デザインに
「楽天市場」の顧客層をターゲットに合わせた商品デザインに

またライフドリンクカンパニー全体の商品戦略として、「ZAO SODA」をはじめECで販売する商品は全てEC専用商品として販売している。BtoB顧客との競争を避け値決めしやすいことが狙いだ。このように、ライフドリンクカンパニーはECの特性を考慮の上、売れる商品開発を進めている。

②競争力のある値決め――脱付加価値戦略

ライフドリンクカンパニーは「脱付加価値戦略」を掲げ、本質的な価値を追求するという戦略を採っている。たとえば「ZOA SODA」の場合、「喉を潤す」「炭酸ですっきりとした味わい」、販売価格が顧客にとって本質的な価値であると考える。付加価値ではないこうした本質の部分の徹底に注力することが、ヒット商品を生む秘訣になっているという。

販売価格を低価格化するため「小品種大量生産」「内製化」「工場の全国展開」に取り組み、低価格な飲料を全国的に安定提供する体制を整えた。「小品種大量生産」としては容量バリエーションを2リットルと500ミリリットルに絞って展開。バリエーションを抑えることで“無駄”の極小化を実現している。

展開バリエーションは2リットルと500ミリリットルに集中
展開バリエーションは2リットルと500ミリリットルに集中

飲料工場は東は岩手、西は宮崎まで全国12拠点に工場を展開。各地から出荷することで配送コストの低減につなげている。そのほかペットボトルの原材料の調達から販売までを内製化、こうした取り組みで生産効率の最大化などを図りコストを極小化、低価格を維持する。

値決めは毎朝アナログな方法で競合価格をチェックして、決めている。ツールでは取得しきれない、クーポンやポイントなどの影響も考慮し、ライフカンパニーの商品が実質的な最安値になるように調整している。(橋本氏)

③変化し続ける物流網

飲料は費用に占める物流費の割合が高い。そのため、ライフドリンクカンパニーは配送条件に応じて配送会社の切り替えを細かく実施。こうした取り組みや工場拠点の強靭化で商品を低価格での提供を維持している。

短期間で細かく配送会社・3PLの並行利用や変更を実施
短期間で細かく配送会社・3PLの並行利用や変更を実施

物流費は採算に直結し、ライフドリンクカンパニーとしてはかなり死活問題となる部分。常に最適な物流を模索し複数の配送会社・3PLを並行利用かつ変更している。(橋本氏)

④買ってみようと思わせるサムネイル・ページ作り

市場にある炭酸飲料は型番商品の主となるため、競合店は商品ページなどの作り込みが限定的になる傾向にあるという。そこでライフドリンクカンパニーは差別化として商品ページなどの作り込みを徹底した。

モールに並ぶ炭酸飲料の商品ページは白背景に商品といったサムネイルがほとんどだった。これを逆手にとって背景色をつけたり目に止まるように見せ方にこだわっている。(橋本氏)

競合はシンプルなサムネイルが多いことから目立つデザインを用意し差別化
競合はシンプルなサムネイルが多いことから目立つデザインを用意し差別化

⑤柔軟な広告宣伝費投入

ライフドリンクカンパニーはあらかじめ広告宣伝費予算を設定してはいるものの、売上・成果状況に応じて、予算の増額・抑制を柔軟に実施しているという。

広告予算が限られていると、枠内で運用しなければならず、そのためやりたいタイミングで効果的に広告宣伝費を投入できないといったことが起きてしまう。そうなると露出が増えず、負のループに陥り、売上高広告宣伝費率が改善しないということが起こりうる。

ライフドリンクカンパニーは売上高や収益、ROASに応じて月次や日次で予算増額の判断を実施。セールタイミングなどで広告宣伝費を大きく投入して短期間で露出を増やせるようにしている。これによって売り上げはもちろんコメントも伸び、ランキングや検索結果にも好影響、結果的に広告宣伝費を抑制でき売上高広告宣伝費率を改善できるという好循環を実現している。(橋本氏)

柔軟な広告宣伝費投入で好循環を生み出している
柔軟な広告宣伝費投入で好循環を生み出している

⑥少ないSKU・少数精鋭で①~⑤を徹底的に行う

ライフドリンクカンパニーのECチームは、問い合わせや出荷対応も含め9人体制という少数精鋭だ。一人一人の裁量を大きくしスピード感重視で運営にあたる。商品開発から販売、出荷まで一気通貫で業務を把握しているためスピード感が出せているのだという。

ECのチームは、担当ごとに専門の部分とお互い協力する部分が柔軟に動いている。例えば商品開発の責任者も1人いるが、開発の過程では全員で話し合って進めている。またモールの大型セールの後に問い合わせが増えるようなタイミングも全員で協力して対応にあたるなどもしている。メインの業務を決めながらも決めすぎないような運用をしている。またメンバー同士がチャットやメール、電話と密にコミュニケーションをとっているためスムーズにことが運んでいると思う。(橋本氏)

自社ECはどこよりお得な定期便でリピーターを囲い込み

ライフドリンクカンパニーのEC売上の比率はモールが9割、自社ECが1割という。そのなかで自社EC戦略はどうなっているか。ライフドリンクカンパニーはモールと自社ECはそれぞれ顧客のニーズが違異なるため、自社ECへ集約するといった戦略は採っていない。

モールと自社ECはそれぞれ特長がある。モールではポイントを使いたいといったニーズがあり、自社ECの方では常にライフドリンクカンパニーの飲料をストックしておきたいといったリピーターのニーズがある。自社ECでは定期便のお客さまが中心となるため、定期価格がどこよりも安くなるようにするなど囲い込みを図っている。モールから自社ECへ無理やり寄せようとは考えていない。お客さまのニーズごとにそれぞれ利用いただければと思っている。(橋本氏)

自社ECではどこより安い価格としリピーターを囲い込んでいる
自社ECではどこより安い価格としリピーターを囲い込んでいる

自社ECならではの取り組みとしては、Web広告だけでなくオフラインイベントの参加やYouTuberへの商品提供やInstagramでの情報発信などといった認知向上施策に取り組んでいる。Instagramでは商品名を募集する取り組みなどユーザー参加型のキャンペーンなども打ち認知向上へつなげているという。

ライフドリンクカンパニーでは「ZAO SODA」のEC販売で得た知見やノウハウを元に取扱商品の拡大も図っている。

「ZAO SODA」の販売から得た知見などから商品展開を拡大
「ZAO SODA」の販売から得た知見などから商品展開を拡大

今後の展望としては自社ECではいかにユーザーが注文に手間をかけないかといったようなUI/UXの部分の改善を続け、長く利用いただけるように取り組んでいく予定としている。

鳥栖 剛

Z世代に受け入れられやすい広告形態とは? 動画広告は約9割が「不快と感じる」【Z世代の意識調査】

11ヶ月 ago

ICAが実施した「Z世代が抱く広告のイメージ」に関する調査によると、約9割が動画広告を不快に感じていることがわかった。調査対象はZ世代(18歳〜27歳)1002人で、調査期間は2025年4月18日〜21日。

普段よく目にする広告の種類

最も多かったのは「SNS広告(Instagram・X・TikTokなどのフィード内広告)」で71.6%、続いて「動画広告(YouTubeや動画配信サービスなどで再生前・途中に流れる広告)」が50.9%、「テレビCM」が37.0%だった。

ICAは「『SNS広告』はZ世代の生活導線と直結しており、スクロール中に頻繁に挟まれるため、自然な形で目にする機会が圧倒的に多いと考えられる」と考察している。

普段よく目にする広告に対する印象は「コンテンツの途中に割り込んできて煩わしい」が最多の45.5%、続いて「一方的で、信頼性が少ない(怪しいサイトへの誘導など)」が25.2%、「誇張しているなと感じる」が21.4%だった。

普段よく目にする広告の種類(左)、普段よく目にする広告に対する印象(右)いずれも複数回答可
普段よく目にする広告の種類(左)、普段よく目にする広告に対する印象(右)。いずれも複数回答可

不快に感じる広告種別

「動画広告」を「とても不快と感じる」または「やや不快に感じる」と回答した人が最も多く、合計で89.9%だった。

不快に感じる人が続いて多かったのは「バナー広告」で、同79.8%。「SNS広告」は78.9%だった。

ICAによると、不快感が高い広告には共通して「視聴や操作中に割り込んでくる」という特徴が見られるという。「これらの広告は、ユーザーがコンテンツを操作・閲覧している最中に表示されるため、視覚的な邪魔や誤操作によるストレスが不快感をもたれやすい」(ICA)

その他、広告種別で不快と感じる人の割合は、「テレビCM」は45.3%、「雑誌広告」は34.8%、「看板広告・ポスター」は32.6%、「新聞広告」は31.8%、「屋外ビジョン広告」は29.9%だった。「これらはユーザーの体験を妨げず、自分のペースで視認できるため、不快感が少なく受け入れられやすい傾向が見られる」(ICA)

どのような広告を不快に感じるか
どのような広告を不快に感じるか

広告への不快感を回避するための行動

最多が「すぐ広告スキップや閉じるボタン・×を押す」で43.7%、続いて「広告がでてきたら画面を変える」が19.6%、「動画サイトの有料プランに加入している」が10.3%だった。

広告を回避するために行っている行動(複数回答可)
広告を回避するために行っている行動(複数回答可)

屋外ビジョンに対する印象

「迫力があって目立つ」が最多の32.1%、「芸能人やアーティスト、アニメキャラクターなどがよく出てくる」が25.7%となり2番目に多かった。

「信頼性、公共性が高い」と回答した人へそのように感じる理由を聞いたところ、最多が「誰もが目にするため、不正確な内容が少なそう」と65.3%、続いて「CM費用も高額な印象があり、大きな企業しか流せないイメージ」が40.9%、「街中で音響と映像が堂々と放映されるから、素材や企業の審査もしっかりしていそう」が38.0%だった。

オンライン広告に対して否定的な姿勢を示すZ世代でも、屋外ビジョンにはマイナスの印象を抱く割合が低い。その理由としてICAは「『不特定多数が見る』『費用が高額』といった『信頼性、公共性の高さ』があげられており、SNSの視覚的な迫力や非日常性も魅力とされており、広告が街の風景と一体化することで、情報というより体験として受け入れられている側面もあるのではないか」と考察している。

屋外ビジョンに対する印象(左)、屋外ビジョン広告の信頼性や公共性が高いと感じる理由(右)。いずれも複数回答可
屋外ビジョンに対する印象(左)、屋外ビジョン広告の信頼性や公共性が高いと感じる理由(右)。いずれも複数回答可

広告出稿による企業に対しての印象への影響

「やや影響する」が最多の36.5%、続いて「影響する」が16.9%で、合計すると約半数が「影響する」と回答している。

「やや影響する」または「影響する」と回答した人に、影響すると感じる理由を聞いたところ、最も多かったのは「信頼できそうな広告は、企業自体も信頼できそうに見えるから」で45.8%、続いて「広告のクオリティがそのまま企業の印象につながるから」が42.1%、「表現方法やトーンが企業の姿勢を反映していると感じるから」が25.4%だった。

広告から受けた印象が、その広告を出している企業の印象に影響するか(左)、なぜ影響すると感じるか(右)。いずれも複数回答可
広告から受けた印象が、その広告を出している企業の印象に影響するか(左)、なぜ影響すると感じるか(右)。いずれも複数回答可

屋外ビジョンや大型ビジョンに感じる魅力

「街が栄えているイメージ」が最も多く31.0%、続いて「流行のモノが流れているイメージ」が27.7%、「街中で大胆に流れることが魅力的」が23.1%だった。

屋外ビジョンや大型ビジョンに感じる魅力(複数回答可)
屋外ビジョンや大型ビジョンに感じる魅力(複数回答可)

ICAは「ユーザーに好印象を与える広告を打ち出すことは、企業そのものへの信頼感や好意を育む有効なアプローチとなり得る。今後は、Z世代の感覚や接触行動を前提にした広告設計は、企業のイメージ形成戦略の1つとしてますます重要となる」と考察している。

調査概要

  • 調査期間:2025年4月18日~21日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:調査回答時にZ世代(18歳~27歳)であると回答したモニター1002人
  • 調査元:ICA
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
大嶋 喜子

新事業への投資を最大9000万円補助する「中小企業新事業進出補助金」とは/売れる越境EC社が「TikTok Shop」運営代行サービスを6月から開始【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

11ヶ月 ago
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    2025/4/30
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    「キーコーヒーファンコミュニティ」の構築、ReviCoのコミュニティトーク機能と国産CMSのUNITEを連携して実現

    11ヶ月 ago

    キーコーヒーはこのほど、コーポレートサイト内に「キーコーヒーファンコミュニティ」を構築し、コーヒーライフに役立つ動画やトピックスなどの発信を通じたファン同士のコミュニケーションを促進する場の提供を開始した。

    ecbeingのメディアコマースCMS「UNITE」と、ReviCoのレビューマーケティングプラットフォーム「ReviCo」の連携により実現した。

    「キーコーヒーファンコミュニティ」は会員制のコミュニティサイト。ユーザー同士の会話、キーコーヒーの担当者と気軽に交流ができるトークルーム機能などを用意している。日々のコーヒーライフをユーザー同士で共有し合える。そのほか、コーヒーの豆知識や作り方なども発信し、コーヒーの魅力を発信していく。

    キーコーヒーの公式ECサイト「キーコーヒー公式オンラインショップ」や「コーヒーセミナー」、直営ショップで使える「LINEデジタル会員証」の会員は、それぞれの会員IDで「キーコーヒーファンコミュニティ」にログインできる。反対に「キーコーヒーファンコミュニティ」に登録するとそのIDで「キーコーヒー公式オンラインショップ」「コーヒーセミナー」「LINEデジタル会員証会員」の各サービスにログインできる。

    「キーコーヒーファンコミュニティ」の構築、ReviCoのコミュニティトーク機能と国産CMSのUNITEを連携して実現
    ユーザー同士の会話や、キーコーヒーの担当者と気軽に交流ができるトークルーム機能などを用意

    ファンコミュニティサイトのトップページや各コンテンツページは、メディアコマースCMS「UNITE」で構築。テキストエディター付きの専用コンテンツフォーマットを用意することで、HTMLの知識がなくてもスピーディーにコンテンツをできる。各コンテンツページ内でのユーザーによるコメントや画像・動画投稿、「いいね!」などのリアクションなどは「ReviCo」の実装で実現し、新規投稿の承認作業や運営スタッフからの返信などはReviCoの管理画面で対応できるようにした。

    「キーコーヒーファンコミュニティ」でコメントや画像の投稿、投稿に対する「いいね」などのアクションをすると、「アクションマイル」が付与される。「アクションマイル」は一定数貯まると、「キーコーヒー公式オンラインショップ」「コーヒーセミナー」「LINEデジタル会員証」で使える共通ポイントに自動的に変換される。「ReviCo」によりユーザーアクションをECサイト側にAPI連携することによって、「アクションマイル」の付与を実現した。

    「キーコーヒーファンコミュニティ」の構築、ReviCoのコミュニティトーク機能と国産CMSのUNITEを連携して実現
    コミュニティサイトでのアクションからECなどでも使える共通ポイントを付与する

    以前は外部プラットフォーム上でコミュニティを運営していたため、ファン作りをめざす他の取り組みとの連動性や企画実行の機動性に課題を感じていた。既存システムを拡張することでコストを抑えながら理想に近い仕組みが実現できた。会員IDやポイントを他サービスと共通化することにより、各施策とコミュニティ施策の連動、ユーザー体験の向上が両立しやすくなったと感じている。(キーコーヒー担当者)

    鳥栖 剛

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