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モノタロウ、建機レンタルサービスを開始

1 year 5ヶ月 ago

間接資材のECサイト「モノタロウ」を運営するMonotaROは、追加の契約手続きなしで建設機械(建機)のレンタルができる「建機レンタルサービス」を2月18日から始めた。レンタルする建機は全国で手配できる。

MonotaROが2月18日からスタートした建機レンタルサービス
MonotaROが2月18日からスタートした建機レンタルサービス

建機の新品購入には通常、数百万円〜数千万円と高額な費用やメンテナンスが発生するが、レンタルを利用することで、必要な時に機材を手軽に使え、煩雑なメンテナンス作業も不要になる。こうしたコスト面・運用面でのメリットから、建機レンタルの需要が年々高まっているという。

MonotaROは建機レンタルに関する現場の課題を把握するため、「モノタロウ」会員を対象にアンケートを実施。その結果、次のような意見が多く寄せられた。

  • 初めてレンタルする際、適切な機材の選定が難しい
  • 必要な機材が見つからない、または手配に時間がかかる
  • 営業所が遠く、引き取りに人手を割けない

こうした課題を解決し、顧客の生産性向上に貢献するために、MonotaROは他の商品購入と合わせてワンストップで建機を手配できる「建機レンタルサービス」の提供を開始した。サービスの特長は次の通り。

「モノタロウ」専⽤フォームで問い合わせ可能

ユーザーは、注文前に専⽤フォームに必要な情報を記⼊・送信することで、見積りを依頼できる。製品の選定について専⾨スタッフに相談もできる。

約1100機種約81万点の取り扱い商品

油圧ショベル、発電機、コンプレッサー、電動工具、通信・計測機器、イベント用品など幅広い商品を取り扱う。

全国の現場に配送。返却時もMonotaROが顧客の現場に向かい回収

顧客はレンタルする建機の受け渡しを、全国500以上の営業所でできる。建機の受け渡しのためにレンタル会社に足を運ぶ必要はないため、現場と営業所の距離を気にする必要はない。

※対象は「モノタロウ」法人会員。MonotaROが提供する顧客専用サイト「モノタロウ ONE SOURCE Lite」、⼤企業向け購買連携システムを利⽤している顧客は対象外。

顧客による利用の流れは次の通り。

  1. 専用フォームに入力、送信
  2. レンタル内容の決定。レンタル商品は対象カテゴリのカタログから選択
  3. MonotaROが発行する見積書の確認
  4. 注文
  5. MonotaROからの商品納品後、レンタル開始
建機をレンタルするまでの流れ
建機をレンタルするまでの流れ

なお、レンタル料は1か月単位での支払い。サービスの利用対象は法人の顧客のみ。レンタル期間は1日単位で対応する。

高野 真維

楽天、LINEヤフー、ZOZOのAI活用事例。「工数7割減」「流通総額77%増」「ROAS1.5倍」「画像加工は1分に短縮」などの成果 | 通販新聞ダイジェスト

1 year 5ヶ月 ago
国内大手ECモール運営企業のAI活用事例から、実際に成果をあげている事例をまとめる

AI(人工知能)のECへの活用が進んでいる。仮想モール各社はAIを活用して出店者への集客や業務の効率化などを支援する取り組みを本格化しており、すでに一定の成果をあげているようだ。楽天、LINEヤフー、ZOZOのAI活用の現状を見ていく。

「楽天市場」出店者のAI活用進む

楽天グループでは、仮想モール「楽天市場」出店者向けのイベント「楽天新春カンファレンス2025」において、AIを活用した店舗オペレーション支援の成果などを公表した。

「楽天市場」出店店舗によるAIの活用事例
「楽天市場」出店店舗によるAIの活用事例

パーソナライズ広告に強み。おすすめウィジェットでの購入は59%増

楽天市場におけるAI活用事例としては、ユーザーの意図を理解した上で、より関連性の高い結果を表示させる「セマンティック検索」を導入。これにより「検索結果ゼロ」になることが最大98.5%なくなり、流通総額引き上げ効果は最大で5.3%にのぼる

また、レコメンドに関しては、楽天市場アプリサイトにある、パーソナライズ化されたおすすめウィジェットでの購入が59%増えている。

さらに、AIを使って、よりパーソナライズ化された広告を表示するようにしたことで、楽天市場トップページに掲載された広告からの売り上げは4%の引き上げ効果が出ている。

同社の三木谷浩史社長は「『ブラシ』で検索した場合、普段は革製品を買う男性なら靴用ブラシを、普段は美容商品を買う女性ならヘアブラシを表示する。『ワンピース』でも、冬に着るものと夏に着るものは違うので、検索結果を変える。将来的には、沖縄に住む人と北海道に住む人が検索した場合の結果も分けていきたい」(同)と今後の展望を語る。

「10分かかっていた画像加工が1分に短縮」「ROAS1.5倍」など手ごたえ多数

同社では今年3月、AIを活用した店舗運営支援ツール「RMS AIアシスタント β版」を、出店者向け店舗運営システム「RMS」において提供を開始。すでに3万以上の店舗が利用しているという。

「雑貨ショップドットコム」では、商品画像加工支援AIを活用。これまで1商品10分かかっていたものが1分に短縮されたことで、 新規に登録できる商品が大幅に増加。流通拡大につながっている。

店舗カルテAIを活用している「ワインショップソムリエ」では、報告資料の作成時間が1時間から10分へと減少。浮いた50分を他の業務に充当することができた。

「樽の味」では、商品画像に対するフィードバックにAIを活用している。「最初に目に留まった商品はどれか」「最終的にどの商品をクリックしたか」など、AIとの対話を重ねることで広告画像の品質が大幅に改善広告パフォーマンス(ROAS)が1.5倍向上した。

「Smart Light」では、「楽天スーパーセール」の過去実績をAIで分析。注力すべき商品を選び、販促などのマーケティング業務強化を起こったことで、昨年9月と12月のスーパーセール期間中実績を比較した場合、流通総額は77%増販売件数は76%増となった。

モバイルでも法人向け生成AIサービスを展開

楽天モバイルでは1月29日、法人顧客向け生成AIサービス「Rakuten AI for Business」の提供を開始した。ユーザーの質問に対し、AIがチャット形式で返答。言葉の理解とタスク処理能力が特徴で、文書化や翻訳だけではなく、アイデア出しや分析、リサーチも可能だ。

三木谷社長は「通常の『ChatGPT』は、個人情報や企業秘密が外部に出してしまう可能性があるが、当社のサービスなら問題ない。そして、より事業に特化したものになっており、営業活動、事務・マーケティングの効率化に使ってもらいたい」と述べた。

ZOZO、業務効率化+売上アップに貢献

ZOZO(ゾゾ)はAI・自動化技術を活用し、業務効率化に伴うコスト低減で成果が出始めているほか、パーソナライズ化や計測技術のサービス化で「ゾゾタウン」の売り上げ拡大につなげる。

AI活用で業務時間を大幅削減

業務効率化に向けては、専任のチームが全部署の業務内容などをヒアリング。AIで業務効率を改善できそうな数十のテーマを設定し、課題解決のためのツールなどを開発している。

たとえば、「ゾゾタウン」に投稿されるアイテムレビューの内容に、ガイドライン違反がないかを生成AIを活用してパトロールするツールを開発。従来の目視でのチェック業務時間、チェック件数をそれぞれ7割弱削減できた。

また、「ゾゾタウン」の出店ブランドの仕様で「その他カテゴリー」に分類されているアイテムを適正なカテゴリーに振り分ける業務でも、商品名と説明文をAIに読ませることで最適なカテゴリーに自動で振り分けるツールを開発。同業務にかかる時間を月間17.6時間削減した。ゾゾによると商品をカテゴリーで検索をするユーザーも多く、振り分け業務が売り上げに大きく影響するという。

「その他カテゴリー」のアイテムを自動で分類する
「その他カテゴリー」のアイテムを自動で分類する

加えて、カスタマーサポートセンターに届いた問い合わせ一覧のCSVデータをもとに、生成系AIが分類と集計を行い、問い合わせ内容の傾向分析を行うBIツールを開発。クイックな現状分析が実現し、業務改善に充てられる工数が増えた。

パーソナライズ化推進によりリテンション率改善

売り上げ獲得に向けたパーソナライズ化については、「ゾゾタウン」のホーム画面で、来訪者が同じ30代女性であっても閲覧履歴や購入履歴などに即して表示するコンテンツの内容と順序を変更。たとえばAさんには手頃な子供服を訴求する一方、Bさんにはトレンドアイテムを提案するなどしている。

ホーム画面を見て「私に合ったサイトではない」と思われてしまうと定着率に影響するため、この数年、ゾゾではユーザー1人ひとりのパーソナライズ化に力を注ぎ、リテンション率が改善しているという。

天気に合わせたレコメンド表示も対応

また、「ゾゾタウン」ではウェザーニュースの高精度な気象データと連携し、ユーザーの現在地の天気・気温に応じたアイテムをレコメンドする取り組みも始めた。ファッションアイテムは天候によって需要が異なる特性を活かし、コントロールしにくい天候不順にも対応していく。

ユーザーに合うコンテンツや商品提案を提供

ファッションコーディネートアプリ「ウェア」では、昨年5月のリニューアルに合わせて「好みのジャンル傾向」が分かる診断コンテンツを開始。ジャンル診断の結果に応じたコーディネート画像などのコンテンツを表示する。さらに、クリックされた画像を学習してよりユーザー好みのコンテンツにチューニングする。

ゾゾは計測技術のサービス化も進めており、最近では足の計測用マット「ゾゾマット」のキッズ向けを開発し、キッズシューズのレコメンドをスタートした。従来の大人用の「ゾゾマット」とは異なり、子どもの足の成長曲線を加味して「このサイズのシューズは、今は少し大きいけど1年間履けます」といった提案をできるようにした。

LINEヤフー、「AIタックル室」起点にAI活用推進

LINEヤフーは運営する仮想モール「Yahoo!ショッピング」で昨年4月に立ち上げた「Yahoo!ショッピング」でのAIの利活用を推進する11人からなる専門部隊「AIタックル室」が中心となり、ショッピング事業の利便性向上や効率化に有効なAIを活用した新たな機能・サービスを「Yahoo!ショッピング」内に実装し始めている

ページ作成の工数が7割減

たとえば昨年11月から「Yahoo!ショッピング」で掲載を始めた趣味や習い事、スポーツなど新しいことを開始する際に必要となることや商品など確認でき、探しやすくするためのコンテンツ「入門セットナビ」

趣味や習い事に関する100種類のガイドページを掲載し、各ページでそれぞれのテーマに関する楽しみ方や便利アイテムといった基本情報とともに関連商品の提案を行うページで、各ガイドページをすべて生成AIが作成

記事のベースとなる情報は生成AIが整え、最終チェックや校正を目視で行うことで、これまでのように人の手で行うページ作成よりも工数が約7割削減できるようになった。

ニーズを察知し、タイムリーにページを作成

生成AIによるページ作成ノウハウを生かして米不足の時に店頭にはないが、出店者は在庫しており、「ネット上には米があります」とアピールする特集ページを作成する際などに「これまでであれば同様の特集ページを人の手で作成する場合は時間がかかり、ニーズを検知しても時間がかかるからと何もやらなかったり、タイムリーに訴求できなかったが生成AIで2時間程度で特集ページを作ることができ、その結果、多くのユーザーに閲覧され、関連商品の購入にもつながった。瞬間風速を捉えられたことで通常の特集ページより10倍以上の成果が出たものもあった」(コマースカンパニーショッピング統括本部プロダクション2部本部本部長兼AIタックル室室長の市丸数明氏)という。

広告担当者の特集ページ作成に貢献

生成AIの活用は通常の特集ページの作成にも用いられ始めており、広告出稿先としての出店者への導線作りとしても機能しているようだ。

「売上拡大のために広告を出したいと思っているストアさんは多いがリソース不足で広告を掲載する特集ページが足りていなかった。生成AIを使うことによってエンジニアでなく広告企画のスタッフが特集ページを作れるようになった」(市丸室長)とし、たとえば1月から「Yahoo!ショッピング」で掲載を始めたワインの楽しき方や選び方などをまとめた特集ページ「初心者に贈るワイン特集ガイド」はこれまでページ作りを行ってこなかった広告担当者がテーマを設定して生成AIが作成した。

AIを活用して作成した特集ページの一例
AIを活用して作成した特集ページの一例

「初心者向けワイン特集」と生成AIに指示することでページ作り自体は3分程度ででき、調整や内容確認を含めて2時間程度で作成できたという。同等のものを人の手で作成すると情報集めや調査など含めて1週間程度はかかるよう。今後、広告企画を含めた特集ページの多くは生成AIで作成したものに切り替えていく方針のようだ。

類似商品をAIが自動提案

このほかのAI活用としては「Yahoo!ショッピング」でユーザーレビューの内容をもとに生成AIが類似商品をレコメンドする機能を昨年11月から実装。たとえばある服の購入を検討している際、当該商品について洗濯後に「縮みやすい」などという内容でその商品自体の平均評価より低い評価のレビューがついていた場合、「縮まない」といった「縮み」という観点でよりポジティブな評価なレビューがついている類似商品を「気になる点が解消されている似た商品」として生成AIが商品詳細ページ上で提案するもの。

1月には「Yahoo!ショッピング」とネット競売「Yahoo!オークション」の出店者の問い合わせに、生成AIを活用したチャットボット「ストアクリエイターPro AIチャット」が対応する取り組みも開始した。出店者の管理画面上で販売商品の背景を生成AIを用いて簡単に変えることができる機能なども昨年末にテスト的に導入している。

今後も「Yahoo!ショッピング」ではAIを活用した新サービスの導入していく方針で「ユーザー、出店者が『Yahoo!ショッピング』が使いやすくなったと実感頂けるような生成AIを活用した新たな仕組みを2025年度中には開始したい」(市丸室長)としている。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
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通販新聞

法人向け商材、メルマガで4割が購入。読むか読まないかは「件名で判断」が4割

1 year 5ヶ月 ago

ラクスが実施した調査によると、法人向けの商材では43.4%がメルマガをきっかけに商品購入などをした経験があることがわかった。また、メルマガを読むかどうかの判断は、「件名で読むか読まないか判断する」と回答した人が最も多く40.0%となっている。

調査対象は20~69歳の男女で、有効回答数は500件。調査期間は2024年12月。

メルマガをきっかけにBtoB商材の購入、資料請求、商談をしたことがあるかを聞いたところ、43.4%の人が「したことがある」と回答した。

BtoB商材のメルマガをきっかけとした商品の購入などの経験
BtoB商材のメルマガをきっかけとした商品の購入などの経験

SNSがきっかけでBtoB商材の購入・資料請求・商談などをしたことがあるかについて、「ある」と回答した人は33.5%。メルマガの方が10ポイントほど高かった。

SNSがきっかけでBtoB商材を購入などした経験
SNSがきっかけでBtoB商材を購入などした経験

メルマガで紹介された商品・サービスの購入や資料請求などをしたきっかけを聞いたところ、最も多い回答が「新しい商品・サービスが紹介されていて気になったから」で63.3%。次点は「キャンペーンやセールで通常の価格よりも安かったから」で61.5%となった。

メルマガで紹介された商品/サービスの購入や資料請求をしたきっかけ(複数回答)
メルマガで紹介された商品/サービスの購入や資料請求をしたきっかけ(複数回答)

会社アドレスのメールをチェックする時間帯は、「平日9~10時台」が34.4%で最も多かった。次いで「平日の17~18時台」が29.2%だった。

会社アドレスのメールをチェックする時間帯(複数回答)
会社アドレスのメールをチェックする時間帯(複数回答)

メルマガを読むかどうかの判断は「件名で読むか読まないか判断する」と回答した人が最も多く40.0%。「気づいたものは読むようにする」が33.6%で続いた。

メルマガを開封するかしないかの判断(複数回答)
メルマガを開封するかしないかの判断(複数回答)

調査概要

  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 調査地域:全国
  • 調査対象:20~69歳の男女
  • 有効回答数:500件
  • 調査期間:2024年12月
高野 真維

青山商事、バーチャル試着サービスをアップデート。2点のアイテムの組み合わせが可能に

1 year 5ヶ月 ago

青山商事は、バーチャル試着サービスを1度に2つのアイテムを組み合わせることができる仕様にアップデートした。アウターとインナーなど異なる2点を自由に組み合わせて、顧客がよりリアルな試着体験をできるようにした。

2点のアイテムを組み合わせたバーチャル試着ができるようになった
2点のアイテムを組み合わせたバーチャル試着ができるようになった

青山商事は2023年9月、専用アプリ不要でスマートフォンで気軽に試着を体験できるバーチャル試着サービスを導入。2024年11月には、運営するレンタルサービス「hare:kari(ハレカリ)」の一部商品にも導入するなど、対象アイテムを拡充してきた。

バーチャル試着サービスを導入している理由は、気軽に商品購入できるネット通販の利用者が増加する一方で、「オンラインだと自分に似合うか不安」といった顧客の不安を解消するため。リアル店舗ではチャレンジしにくい色合いのアイテムでも、バーチャルなら誰にも見られることなく試着できるため好評という。

従前は1アイテムのみでの試着にとどまっていたため、複数のアイテムを組み合わせることの多いビジネスウエアでは課題になっていた。

このほか、あらかじめ撮影した自分の写真にも洋服を試着できるようにした。移動中やカメラが使えない時でも、ユーザーが気軽にバーチャル試着を利用できるようにする狙い。気になる商品は、いつでもどこでも試着が可能となり、オンラインショッピングの利便性向上につなげる。

高野 真維

楽天の“無人配送”が東京・晴海近辺でスタート。「自動配送ロボット」の実力は?

1 year 5ヶ月 ago
楽天グループが運営している、東京都中央区晴海付近で小売店や飲食店の商品を自動配送ロボットが配送する「楽天無人配送」。利用方法やユーザー・事業者のメリットなどについて取材した

楽天グループ(楽天)は、2024年11月6日から東京都中央区晴海周辺において、自動配送ロボット(ロボット)による小売店や飲食店の商品配送サービス「楽天無人配送」を開始した。楽天は2019年からロボットを活用した実証実験やサービス提供を実施しており、都内では初の試みとなる。サービスの狙いや強み、これまでの反響を楽天グループ 無人ソリューション事業部 ロボット事業課 シニアマネージャー 山下福太郎氏に聞いた。

注文を受けて即時配達、受取時間は15分ごとに設定可能

楽天が2024年11月から展開している「楽天無人配送」は、専用サイトからスマートフォンで注文すると、対象店舗の商品を指定した受取場所で受け取れるサービスだ。

現在は東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部で展開しており、「スターバックス コーヒー 晴海 トリトンスクエア店」「スーパーマーケット文化堂 月島店」「吉野家 晴海 トリトンスクエア店」の合計3店舗・5300品以上が対象となる。利用時間は各店舗によって異なるが10時00分~21時00分が基本で、配送料は100円。

楽天グループ 無人配送ロボット 楽天無人配送の利用方法
「楽天無人配送」の利用方法

利用手順は次の通り。

  1. スマートフォン向けの専用サイトで「販売店舗」「商品」を選択し、「受取場所」「時間」を指定して注文する
  2. 専用サイトで配送状況を確認する
  3. 到着の通知が届いたら指定場所に移動し、機体の操作パネルで暗証番号を入力して商品を受け取る
楽天グループ 無人配送ロボット 4桁の暗証番号を入力してロックを解除し、商品を受け取る
4桁の暗証番号を入力してロックを解除し、商品を受け取る

受取時間は15分ごとに設定でき、受取場所は約90のスポット(2025年2月時点)から選択できる。晴海周辺のほとんどのマンションやビル前での受け取りが可能で、玄関前とはいかずとも、数分以内で到着できる場所までは届けられるという。配達時間の目安は最短で30分以内、混雑時を除いて1時間以内での配送が可能だ。

ロボットの積載容量は24リットル(スーパーの大きなレジ袋で2~3個分)で、保温機能を搭載しているほか、保冷ボックスにより冷凍・冷蔵商品も配送できる。台風や大雨などの悪天候時は難しいが、通常の雨天や多少の積雪なら運行できる。

ロボットが配送するようす

EC運営企業としての「技術力」と「重ねた実績」が強み

楽天では、配送需要の増加や人手不足といった物流の課題解消をめざし、2019年からロボットによる無人配送事業に着手。千葉大学、神奈川県横須賀市の「うみかぜ公園」や馬堀海岸住宅地、茨城県のつくば駅周辺など、複数エリアでの実証実験やサービス提供を通じて知見を溜めてきた。

私有地から公道へと配送領域を年々拡大し、それに伴ってロボットの台数も増やしながら対応するシステムやオペレーションを構築し、実現可能性を検証してきました。また、利用者からのリクエストへの改善を積み重ねることで満足度も高めてきました。(山下氏)

楽天グループ 無人配送ロボット 無人配送を展開しやすい条件がそろうエリアとして、晴海周辺を選出したという
無人配送を展開しやすい条件がそろうエリアとして、晴海周辺を選出したという

今回、晴海周辺でサービスを開始したのは、大規模マンションが多く人口密度が高い、ターゲットとなる30~40代の子育て中の世代が多く住んでいる、道幅が広いなどの理由から。

タワーマンションの場合は、エントランスから公道までの距離があることから、ロボットが敷地内まで走行して届けるケースもある。各マンションの管理会社などと連携して、安全に運営できる停車場所を決定したそうだ。

楽天が晴海周辺のサービスで活用しているロボットと遠隔操作システムは、米国企業・Cartkenが開発しており、日本仕様に適合させた製品を使用している。一方、利用者向けの注文サイトと事業者向けのオペレーションシステムは自社で構築し、ロボット側の遠隔操作システムなどとAPI連携させることで、スムーズな運営を実現しているという。

楽天グループ 無人配送ロボット Cartkenのロボットは、米国でも高く評価されているという
Cartkenのロボットは、米国でも高く評価されているという

Cartkenのロボットは、段差に強い6輪設計で走行性能が高く、実績も十分にあるため導入を決めました。裏側のシステムには楽天が築いてきた会員基盤などのアセットを活用することで、効率的なオペレーションを実現しています。(山下氏)

楽天が構築した注文サイトには、利用者の不安要素を解消するための機能が多く採用されている。たとえば、ロボットの現在地や到着予定時間を表示したり、ロボットが到着したときにSMSと自動音声電話で通知したりしている。また、小売店や飲食店など事業者向けのロボット配送管理システムは注文と配送を一元管理できる仕様で、感覚的に操作できるように工夫されている。

トラブルのほとんどは遠隔操作で対応できる

ロボットによるスムーズな配送が実現できれば、物流の課題解決につながるはずだが、そのサービス品質は気になるところだ。楽天によると「配達達成率や定時配達率は非公開だが、高い水準に至っている」とのこと。

ロボットは人間に比べて道に迷うなどのトラブルがなく、定時配達を達成しやすいため、今回の新サービスでは到着時間を15分ごとのスロットで設定しています。現状はロボットを初めて利用するお客さまが多いですが、わかりやすい通知などにより受け取りやすい仕組みを作れています。(山下氏)

楽天グループ 無人配送ロボット これまでの知見を生かして、質の高いサービス提供ができているという
これまでの知見を生かして、質の高いサービス提供ができているという

ロボットは、基本的な走路をあらかじめマッピングしておくことで自動走行をかなえている。祭りなど大規模なイベントで道路が封鎖される場合は事前に周知されるため、それに応じて走路を変更することで遅延を回避している。また、工事現場やゴミが歩道にまで広がったゴミ捨て場などで大きく迂回する必要がある場合は、自動走行で迂回する、または遠隔操作の監視者が操作して対応しているという。

走行中に子どもに周囲を囲まれてしまうなど走行が続行できなくなった際は、監視者が音声でアナウンスすることも可能だ。機体の不具合で走行が突如ストップしたり、事故などに巻き込まれたり、ロボット自身での処理が難しい場合は、監視者が現場に駆けつけて対応する。ただ、これまでのところ監視者が出向く事例はほとんど発生していないという。

楽天グループ 無人配送ロボット 交通ルールを遵守して障害物も迂回するなど、人間に近い動きが可能とのこと
交通ルールを遵守して障害物も迂回するなど、人間に近い動きが可能とのこと

その他に起こり得るトラブルでは、走行中の揺れによる液体などの漏れがある。サービス開始前にさまざまなルートで各社の商品を運ぶテストを実施しており、通常時は問題なく配送できることを確認しているが、大きめの石が落ちていたなど予想外の状況では、漏れなどが発生する可能性があるそうだ。また、ロボットの到着後に一定時間が経過しても利用者が受け取りに来ない場合は、電話連絡を行っている。

まずは晴海周辺に注力、店舗数やエリアを拡大していく

2019年からサービス展開を重ねてきた実績から、これまでのところ大きなトラブルなくサービスを提供できているという。ただ、現状は同事業で採算が取れているわけではない。利用者の需要を確認し、満足度を上げながら事業体制を構築していく方針だ。

楽天グループ 無人配送ロボット 現在は楽天のスタッフが商品の詰め込み作業を担っているが、今後オペレーションを変更する可能性はあるそうだ
現在は楽天のスタッフが商品の詰め込み作業を担っているが、今後オペレーションを変更する可能性はあるそうだ

現在、当社の利益になるのは1回100円の配送料金のみで、商品代金は店頭で購入する場合と同じ価格にしています。今後、技術進化により1人の監視者が監視できるロボットの台数が増えていけば、ロボット利用のコストは下がっていきます。コスト削減の状況と需要を見て、配送料や商品代金を再検討できたらと考えています。(山下氏)

直近の展望としては、まだ一部での提供にとどまっている月島・勝どきのエリアを拡大すると共に、利用できる店舗数を増やしていくという。新たなエリアの開拓も視野に入れているが、まずは晴海周辺での成功事例をつくることが先決だ。

小林 香織

コクヨ、最新鋭の自動化設備を伴う新物流センター開設+BtoB事業の2024年12月期業績&展望

1 year 5ヶ月 ago

コクヨは宮城県仙台市に最新鋭の自動化物流センター「新仙台IDC(仮称)」を開設し、2026年10月の稼働開始をめざすと発表した。

コクヨ傘下のカウネットが運用するオフィス通販「カウネット」を中心とするビジネスサプライ流通事業における、東北および北海道エリアの物流基盤強化が主な目的。ビジネスサプライ流通事業の品ぞろえ拡大、ECプラットフォーム強化、販売店向け卸事業の拡大にもつなげる。

「新仙台IDC(仮称)」外観イメージ
「新仙台IDC(仮称)」外観イメージ

「IDC」はIntegrated Distribution Centerの略称。通販のほか、複数のビジネスモデルを統合する倉庫と位置付ける。

コクヨは2027年12月期を最終年度とした第4次中期経営計画で、既存事業の成長と収益改善につながる約700億円の成長投資の実行を掲げた。その一環として、ビジネスサプライ流通事業の購買プラットフォームにおけるインフラ整備のための設備投資を進めている。

2027年12月期までに成長投資約700億円を計画している。インフラ整備のための設備投資もこの一環(画像はコクヨのIR資料から編集部がキャプチャ)
2027年12月期までに成長投資約700億円を計画している。インフラ整備のための設備投資もこの一環(画像はコクヨのIR資料から編集部がキャプチャ)

「新仙台IDC(仮称)」は、仙台駅から車で約30分の高台に位置し、災害リスクが少なく、主要商圏まで30分圏内でアクセスできる立地にある。コンセプトは「すべての人に安心を届けるセンター」。東北・北海道エリアにおける物流サービスの品質向上と首都圏IDCの負荷分散を図る。

膨大な品番の取り扱いを可能とする最新の自動倉庫システムやAGV(無人搬送車)を活用し、高密度保管および荷扱生産性の向上に取り組む。製造・卸・小売の各段階における流通在庫を集約・統合することで、在庫効率の向上や流通段階の短縮化につなげる。

なお、「新仙台IDC(仮称)」では、周辺環境に配慮した静穏設計、作業エリアの集約により、働きやすい職場環境と効率的なオペレーションを両立。持続可能な物流基盤の構築をめざす。延床面積は1万5000坪、地上4階建て。

ビジネスサプライ流通事業、2024年12月期は増収増益

コクヨの2024年12月期(通期)における「カウネット」を含むビジネスサプライ流通事業の売上高は978億2000万円(前期比1.1%増)、営業利益は44億7100万円(同14.9%増)だった。売価改定の浸透などにより収益性が改善したほか、大規模顧客向けソリューションシステムが堅調に推移している。

ビジネスサプライ流通事業は、カウネットが運営するプラットフォーム型購買管理サービス「べんりねっと」の基盤を生かし、大規模ECサイトや専門商社などとの接続を強化する方針。2027年までにシステム投資などを推進し、2030年へ向けた顧客基盤を構築する。

ビジネスサプライ流通事業における、2025年12月期の通期業績予想は売上高が前期比12.7%増の1115億円、営業利益が同7.4増の48億円。

2027年3月期までのマイルストーンと2030年12月期までのゴール(画像はコクヨのIR資料から編集部がキャプチャ)
2027年3月期までのマイルストーンと2030年12月期までのゴール(画像はコクヨのIR資料から編集部がキャプチャ)

コクヨの2024年12月期(通期)の連結業績は、売上高が前期比2.9%増の3382億円2700万円、営業利益は同7.6%減の220億2800万円、経常利益は同6.1%減の244億1000万円、純利益は同14.3%増の217億8700万円だった。

「新仙台IDC(仮称)」の施設概要

  • 所在地:宮城県仙台市泉区
  • 稼動開始日:2026年10月(予定)
  • 賃借坪数:約7000坪(2階、3階)
  • 延床坪数:約1万5000坪
  • 建物階数:4階建(133m×103m)、RCS構造(鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、耐震)
高野 真維

佐川急便の不在荷物を郵便局で受け取れるサービスを全国展開

1 year 5ヶ月 ago

日本郵便と佐川急便は2月25日から、配達先住人不在で配送できなかった佐川急便の営業所への持ち戻り荷物を、日本郵便の郵便局窓口で受け取れるようにするサービスを全国に拡大する。

これまで東京都、中国エリア、四国エリア、九州エリアの一部エリアでこの受け取り拠点の共同化を展開してきた。全国展開により顧客の利便性向上をさらに向上する。

佐川急便では通常、配達先住人が不在で配送できなかった荷物(飛脚宅配便)を営業所へ持ち戻りしている。

受け取り拠点の共同化では、不在だった荷受人が不在票などからWebサイトを通じて受け取り場所を郵便局に選択・申し込むと、佐川急便が郵便局に荷物を持ち込む。荷受人は佐川急便から通知が届いた後、指定した郵便局窓口で荷物を受け取れる仕組み。代金引換や着払い、セーフティサービス(貴重品)などは対象外。

佐川急便は10月23日から、配達先住人が不在で配送できなかった営業所への持ち戻り荷物を、日本郵便の郵便局窓口で受け取れるサービスを始めた
郵便局窓口での持ち戻り荷物受け取りのスキーム

この取り組みを通じて日本郵便と佐川急便は、再配達回数の抑制、CO2排出量の削減、ドライバー業務の効率化などにつなげる。

全国展開は2月25日で、全国の郵便局(1052拠点)で利用できる。

瀧川 正実

「売らない試着室」で顧客の心をつかむD2Cアパレル「SOÉJU」のブランド戦略とは? トップが語る企画開発+成長の秘訣 | 通販新聞ダイジェスト

1 year 5ヶ月 ago
EC販路100%のファッションブランド「ソージュ」は、オフラインの店舗では販売せず、試着に特化している。商品開発、プロモーション、今後の展望まで、代表取締役に戦略を聞く

D2Cのファッションブランド「ソージュ」を展開するモデラートは、店頭販売ではなく試着促進を重視したコミュニケーションで顧客から支持されている。予約なしで商品が試着できる“売らない試着室”を東京・代官山に設置するなど、独自のオフライン施策で急成長を遂げる同社のブランドモデルとはどのようなものか。市原明日香代表取締役に、「ソージュ」のブランド戦略や今後の展望について聞いた。

モデラート 代表取締役 市原明日香氏

めざすのは「最小限のアイテムで着こなしを広げられる」ブランド

――「ソージュ」立ち上げの経緯は。

「お客さまの装いに関する課題解決」ということがベースにあるので、必ずしも洋服をたくさん売ることが正解ではないという考えのもとビジネスを始めた

当初アプリでサービスを提供していたときは月額1000~3000円ほどのサブスクで、スタイリストが顧客の手持ちの洋服を見ながら、極力手持ちを活用して、新しい装いを生み出すことにブランド価値を見出していた。そうした原点から出発しているので、基本的にはワードローブのベースになるアイテムを提案している。食事にたとえると、ごはんやパンなどの主食になるアイテムだ。

――ブランドの特徴は。

いかに顧客が最小限の洋服で着こなしの幅を広げられるかということを考えている。最初は3型のブラックドレスから販売し、今はベーシックアイテムを百数十型まで広げている。長く利用してくれている顧客のために差し色なども展開しているが、「ソージュ」を知って間もない人には「主食」の部分、ベーシックなアイテムを味わってほしい。

「ソージュ」がECサイトで販売する商品の一例(画像はサイトから編集部がキャプチャして追加)
「ソージュ」がECサイトで販売する商品の一例(画像はサイトから編集部がキャプチャして追加)

返品しやすい仕組みを提供

――そのために行っている施策はあるか。

「マイファーストソージュ」は、初回の顧客限定で、購入時・返品時に発生する送料を全額負担するというサービス。新規顧客にも「ソージュ」というブランドを理解してもらい、サイズや色などが合わなかったら安心して返品してもらえる仕組みを作った。

常設のショールームは代官山の1店舗しかないので、全国の消費者に「ソージュ」を試してもらえるよう、初回購入時以外にも、衣替えシーズンに合わせて試着キャンペーンを実施している。

――ブランドの打ち出し方として大事にしていることは。

「きちんとした服のブランド」というイメージを持たれる方が多いが、我々がめざしているのは「固定観念にとらわれず、自分自身にとって気持ちのいいスタイルで、会う人にとっても印象良く感じてもらえる」ブランド

「女性だからスカートでなければならない」などの固定観念から離れて、制約なく考えている。たとえば、「ワイドパンツは太って見えるのではないか」と考えている人にとって、スカート感覚で履けるワイドパンツを提供するとか。意外性を見つけてもらって、その人の着こなしが広がればいいと考えている。

質の良い素材を活用

――現状の顧客層は。

特定の年代の人に向けているということはないが、結果として30代後半から50代の方が多い。この年代は子どもが生まれたり、管理職に昇進したりと、ライフスタイルや立場の変化を実感する世代。求められる印象が変わってきて、「質のいい素材を身にまといたい」と考える方が多く、「ソージュ」に魅力を感じてもらいやすい。

――質の高い商品を提供する中で、どのように価格設定を維持しているか。

生産数を増やせば増やすほど、価格もコントロールしやすくなる。意識しているのは、「縦と横にたくさん、継続的に作る」ということだ。縦は、ある一地点を切り取った時に、同じ生地で展開している型数が多いということ。横は時間軸だ。

「ソージュ」のアイテムは、基本的に3シーズン、オールシーズン着られて、トレンドに左右されないので、継続的に作っていける。メーカーに対しても長期的に発注することで、単発で生産するよりも、好条件で作れているのではないか。

――高成長を続けてきた理由はどこにあるのか。

商品は特別高価格というわけではないが、ハイブランドのデザイナーも指名で使っているような良い生地を使用していたりする。商品を手に取った時に「思ったよりいいかも」と思ってくれる顧客が多いのではないか。買ってくれた人の一定数がきちんとリピートしてくれて、顧客がしっかりと積み上がっていく、というのが成長につながっている。

あえてターゲティングしすぎないプロモーション

――プロモーションも効率的に行っている。

プロモーションは、年代やエリアの絞り込みは特にしていない。ターゲティングしすぎると、デジタル広告のパフォーマンスが落ちてしまう。「ソージュ」は定番商品を持っているので、同じようなベネフィット、同じようなクリエイティブが流れ続けることで、自然とターゲティングされていく。商品の型数がそこまで多くないので、機会学習の効果が集約しやすかったというのはある。

――プロモーションで使った言葉で、特に印象に残っているものはあるか。

「もう一度半袖を着たくなるブラウス」というもの。二の腕が気になって、夏でも長めのブラウスを着てしまうという方に向けたコピーだ。「ソージュ」ならば、半袖でも二の腕を気にせずに着られるブラウスがあるよ、ということを表現した。

単に「二の腕カバー」と言ってしまってはつまらないので、「もう一度着たくなるってどういうことだろう?」というちょっとした違和感と、「たしかに半袖は着づらくなったよね」という共感を組み合わせている。

――コピーは市原さん自身が考えた。

ブランドを始めたとき、私は41歳で、今の「ソージュ」の顧客層と近かった。自分の悩みは顧客の悩みにもつながるだろうと考えた。ブランドのポリシーとして大事にしているのが、「コンプレックスを助長しない」ということ。あくまでも顧客の装いや自己表現の可能性を広げたいと考えている。

――MDの特徴は。

シーズンレスのアイテムが多いので、通年露出している商品が一定数ある。春夏と秋冬シーズンの年に2回新作の発表を行っているが、多くてもシーズンの新作は30型、全体で150型くらいだ。季節ごとに、その時のムードに合った着こなし方を提案したい。小物の合わせ方などで、毎回新鮮味があるようにしている。

オフラインでは販売なし、試着に特化

QRコードの読み込みでEC販路につなぐ

――「売らない試着室」を東京・代官山に設置している。

今までは完全予約制で行っていたが、顧客の要望に応えて、昨年1月にリニューアルし、予約なしでも商品が試着できるようにした。基本的には試着スペースなので、こちらから購入の案内をすることはないが、端末から商品タグのQRコードを読み込んで、その場で購入することも可能だ。オンラインで買うのが不安な人にはサポートを行う。

東京・代官山の店舗「SOÉJU Fitting Room」利用イメージ(画像は「ソージュ」ECサイトから編集部がキャプチャして追加)
東京・代官山の店舗「SOÉJU Fitting Room」利用イメージ(画像は「ソージュ」ECサイトから編集部がキャプチャして追加)

――ポップアップも行っている。

以前はポップアップも予約制で、スタッフと密にコミュニケーションをとってもらうための場所だった。代官山でオフライン店舗としての一定の役割は果たせるようになり、ポップアップの役割も変化してきている。たとえば代官山よりも大きな面積でポップアップを行うことで、よりブランドの世界観を伝えている。

――都心でポップアップを開催する理由とは。

東京は商圏が広いので、さまざまな顧客ニーズがある。代官山はターミナル駅から1駅と、それだけを目的にして来るには若干ハードルが高い。

昨年9月には東急プラザ銀座店でポップアップを開催した。代官山の店舗と比べて駅直結でアクセスが良い。代官山と大きく違うのは夕方から夜にかけての駆け込み客が多いことだ。代官山の店舗は午後5時までの営業だが、ポップアップは午後8時閉店などになるケースも多い。働いている人に気軽に立ち寄ってもらえる場所を選びたい

――昨年10月には名古屋でポップアップを行った。

予約制(デイタイム)と予約不要(ナイトタイム)の2部構成で「ソージュ出張フィッティングルーム」を開催した。オープン直後には予約枠がすべて埋まり、キャンセル待ちが続出するなど、反響も大きかった。

――出店の難しさは。

出店する以上は顧客の期待値も高く、「前から気になっていた『ソージュ』のアイテムを全部見たい」というような方もいる。アイテムを絞ってしまうと、かえって顧客の満足度が下がってしまうこともあり、難しい。しっかり顧客に合うサイズと色を用意しないと、スタイリングが成立しない難しさもある。

また、バックヤードもそれなりの広さが必要だ。代官山の店舗面積は約35坪で、最低でもそのくらいの広さは必要になる。代官山よりも商品を展開したいと考えると、40~50坪は必要だが、そこまでの広さは百貨店でもなかなかない。

――フィッティングルームのKPIとは。

商品販売は行っていないので、スタッフと接点を持った顧客のLTVが他の顧客より高くなっているかを見る。あとはR&D的な意味合い。新しい商品を出すときにプロトタイプを置いて、カウンセリングを行った顧客からフィードバックをもらうなどしている。

スタッフは3~5人ほどが常駐していて、インスタライブなどで情報発信を行っている。実際に彼女たちに会える場所があることで、コンテンツ発信もリアリティが増すのではと考えた。

――今後の課題や行っていきたい取り組みは。

オンライン100%のブランドとはいえ、顧客との接点をどのように増やしていくかは課題。「お客さまに豊かな試着体験をしてもらいたい」と考えたとき、やりやすいのはオフラインの場を作っていくことだが、オンラインでもオフラインの試着に近いものを作っていきたい

「その場でクロージングしない」強みが顧客の利用を後押し

――スタイリング提案を通して実現したいことはあるか。

我々は「おせっかいな試着」というのをめざしている。押し付けるわけではないが、「だまされたと思って着てみたら、意外と似合うかも」というような体験をしてもらうと、顧客の着こなしの幅も広がるのではないか。他ブランドでは「買う候補に入っているものしか試着しない」という顧客も多い。我々はその場でクロージングしないので、いくらでも試着してもらえるのが強みだ。

コスメ事業の課題は販路拡大

――コスメ事業「トーリ」も始めた。

もともと「装いにまつわる課題を解決したい」と考えて始めたブランドなので、洋服だけにはとどまらず、コスメも手がけたいと思っていた。「ソージュ」の洋服はややきれいめなので、そうしたアイテムを必要とするシーンや頻度は人によって違う。世の中もカジュアル化していく中で、より頻度高く楽しんでもらえる商材はコスメなのではないかと思った。
 

コスメ事業で展開している商品の一例(画像は「ソージュ」ECサイトから編集部がキャプチャして追加)
コスメ事業で展開している商品の一例(画像は「ソージュ」ECサイトから編集部がキャプチャして追加)

――現状は。

美容雑誌に取り上げてもらったり、ウェブメディアでベストコスメを受賞したりと、商品としての評価はとてもいい。課題は販路だ。アパレルと比べると商材の単価が低いので、同じくらいのボリュームの事業にしようと思うと、アパレルの何倍も売らないといけない。そのボリュームをオンラインで作っていくのは簡単ではない。

コスメは、顧客にとって身近な商材であるために、普段の行動範囲にある百貨店やドラッグストアで買う人が多い。それをわざわざオンラインで指名買いしてもらうのは、アパレルより難しい

高い水準の成長率キープをめざす

――事業目標として掲げる数値は。

ブランド立ち上げから、2023年11月末までの5年平均成長率は約160%だった。現段階では160%より少し低いが、成熟したブランドに比べると高い水準になっているという状態は、今後10年くらいキープしたい。

――今後の商品ラインアップは。

顧客のライフスタイルや体型をよりカバーしていくとなると、もう少し型数が必要になる。しかし、型数をむやみに増やすことはせずに、極力絞りながら展開していきたい。とはいえ、商品を絞れば絞るほど以前からの顧客は買いつくしてしまう。

既存客に向けたアイテムと、新規客に向けたアイテムのバランスを考えていかなければならない。「主食」に対する「おかず」のようなアイテムを、季節限定などで増やしていく必要はあるだろう。

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通販新聞

【2/18~24の大雪予報】ヤマト運輸、一部地域で荷物の配送に遅延が生じる可能性

1 year 5ヶ月 ago

2月18日(火)から2月24日(月・祝)の三連休にかけて日本海側の広い範囲で大雪となる予報を受けてヤマト運輸は、一部地域で荷物の配送に遅れが生じる可能性があると発表した。

高速道路や一般道の通行止めといった交通規制、除雪状況のほか、荒天によるフェリー、航空貨物、貨物列車の欠航や遅延などを含む交通機関への影響を理由にあげている。

ヤマト運輸は荷物の配送について、「日数の余裕をもってご利用くださいますようお願い申し上げます」とアナウンスしている。

瀧川 正実

千趣会とJR東日本、資本業務提携を解消

1 year 5ヶ月 ago

千趣会は2月13日、東日本旅客鉄道(JR東日本)との資本業務提携を解消したと発表した。

資本業務提携の解消は、経営環境の激変などを踏まえ、それぞれが独自の成長戦略を柔軟に推進できるようにするためとしている。

千趣会とJR東日本は2020年9月、資本業務提携契約を締結。JR東日本は千趣会の筆頭株主で、2024年12月末時点で千趣会の普通株式571万4200株(発行済株式総数の12.22%)を保有している。千趣会によると、JR東日本による保有株式の取り扱いは現在のところ未定という。 

千趣会のマーケティング力や会員基盤、JR東日本のリアルな顧客接点や「JRE POINT」会員基盤を融合することで、新たな顧客体験の創造をめざした資本業務提携。JR東日本が運営するECモール「JRE MALL」や駅ビル・エキナカへの「ベルメゾン」の出店、ポイントプログラムの連携、「ベルメゾン」公式サイトにおけるビューカード決済特典の付与など、オンラインとオフラインを融合した取り組みを進めてきた。

千趣会は2月13日、東日本旅客鉄道(JR東日本)との資本業務提携を解消したと発表
「JRE MALL」に出店している「ベルメゾン」(画像は編集部が「JRE MALL」からキャプチャ)

なお、ECモール「JRE MALL」や駅ビル・エキナカへの「ベルメゾン」の出店、ポイントプログラムの連携といった業務上の連携は継続する。

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千趣会、3年連続の最終損失。通販事業の苦戦が続き売上高は7年で半減以上の規模に

1000億円台を維持していたのは2017年12月期まで(1012億7900万円)。主力の通販事業の売上高はこの7年で5割以上減っている。
瀧川 正実9:00110

千趣会がJR東日本と資本提携 コロナ禍のEC強化・デジタル化進める

カタログ通販大手の千趣会は9月16日、JR東日本と資本業務提携した。コロナ禍における双方のEC事業の強化、JR東日本のECモール「JRE MALL」向けの商品を共同で開発する。千趣会は第三者割当増資による普通株式571万4200株を処分し、JR東日本が約20億円で引き受ける。JR東日本は千趣会の発行済株式総数の10.98%、議決権比率で12.46%を保有する筆頭株主となる
石居 岳2020/9/18 9:00430
瀧川 正実

千趣会、3年連続の最終損失。通販事業の苦戦が続き売上高は7年で半減以上の規模に

1 year 5ヶ月 ago

千趣会が2月13日に発表した2024年12月期連結業績によると、売上高は前期比7.4%減の456億円、当期純損失は39億5800万円(前期は47億8200万円の損失)だった。最終損失は3年連続。ただ、損益面は改善しており、2024年12月期の最終損失は前期と比べて11億2400万円縮小した。

効率性の低い商品群の開発抑制やプライシングの見直しで、売上総利益率は向上。また、全社的な販管費削減などで営業損失も改善した。営業損失は37億4800万円(前期は55億5700万円の損失)、経常損失は39億5200万円(同56億7900万円の損失)だった。営業損益も3期連続で損失が続いている。

千趣会が2月13日に発表した2024年12月期連結業績によると、売上高は前期比7.4%減の456億円、当期純損失は39億5800万円(前期は47億8200万円の損失)だった
連結決算損益(画像は千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

2022年12月期に「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に重要な疑義を生じさせるような状況」が存在しているとして、決算短信に「継続企業の前提に関する重要事象等」の注記を記載。2024年12月期もゴーイングコンサーンの注記が継続している。

セグメント別に見ると、主力の通販事業は売上高396億7500万円で同8.0%減。営業損失は42億2100万円(前期は59億5000万円の損失)だった。2017年12月期に1012億7900万円だった通信販売事業の売上高は大幅に縮小。紙媒体のカタログ発行部数を減らし、ECへのシフトを進めてきたが減収が続く。通販売上はこの7年で5割以上減った計算になる。

通販事業の減収は、カタログ配布戦略の想定効果未達、LINEやSNSを活用した顧客接点再構築の取り組み遅延などが影響。ただ、効率性の低い商品群の開発抑制やプライシングの見直しで利益面は改善している。

千趣会が2月13日に発表した2024年12月期連結業績によると、売上高は前期比7.4%減の456億円、当期純損失は39億5800万円(前期は47億8200万円の損失)だった
通信販売事業の概況(画像は千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

他の売上高は、法人事業が39億1200万円(前期比4.9%減)、保険事業は5億1200万円(同4.6%減)、その他事業(子育て支援事業)は15億円(同4.9%増)だった。

2025年度は、通信販売事業でターゲットの絞り込み、商品力の向上、MDの構築などビジネス構造改革、新領域への取り組みを進める。連結売上高は4200万円の減収だが、営業損失は27億円まで改善させる計画。

瀧川 正実

フューチャーショップが1to1マーケティング施策の最適化サービス「marutto1to1」と連携。顧客1人ひとりとのコミュニケーション施策に貢献

1 year 5ヶ月 ago

フューチャーショップは、SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」とアクティブコアが提供するCRM・One to Oneマーケティングの一括代行サービス「marutto1to1(まるっと1to1)」との連携を始めたと発表した。

「futureshop」または、オムニチャネル対応SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop omni-channel」を利用しているEC事業者は、「marutto1to1」を通じて顧客1人ひとりに合わせたコミュニケーション施策ができるようになる。

「marutto1to1」との連携により、導入企業の1to1マーケティング施策の最適化を見込む
「marutto1to1」との連携により、導入企業の1to1マーケティング施策の最適化を見込む

「marutto1to1」の主な機能と特長

顧客分析・立案・制作・改善予測

顧客分析や施策の立案からクリエイティブ制作、改善予測まで、専門的な知識とリソースを活用して効果的な施策を実現する。

高度な顧客セグメンテーションによる精密な施策設計

顧客データを細かく分析し、購買タイプや行動特性、嗜好性に基づいたセグメンテーションを行う。顧客1人ひとりのニーズに合わせた最適なマーケティング施策を展開することで、ターゲットごとに響くアプローチが可能になり、コンバージョン率や顧客満足度の向上が期待できる。

ノウハウと顧客インサイトの明文化・蓄積で属人化を防止

ブラックボックス化しやすい企画立案や戦略策定のプロセスを、設計書や手順書として明文化し、社内に蓄積する。顧客インサイトやデータも体系化し、ノウハウの属人化を防ぐ。

「marutto1to1」の導入効果の例。ROI(投資収益率)が350%となった事例もある
「marutto1to1」の導入効果の例。ROI(投資収益率)が350%となった事例もある
高野 真維

「ECは小コストで運営できる?」答えはNO! 売り上げを伸ばすための「認知&投資」が大事な理由と運用のヒントとは【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1 year 5ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年1月18日~2月14日のニュース

広告を博打っぽく行っているEC運用者の皆さま、ごきげんよう! 今回はECを運用する際に重要な「認知と投資」というお話ができればと思います。投資というと「株」を想像すると思いますが、株を博打でやるのか投資として行うのかでは、最終的な結果に大きな差が出ますよね。もちろん博打で勝ち続ける人もいるのかもしれませんが。皆さんはどちらを選択しますか?

「認知を広げ、売上を伸ばすこと」に必要なのは、「恐い」と思わずに投資し続けること

小さな投資で大きなリターンは得られない 三浦卓也氏が教えるネットショップ成長の「正しいものさし」 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/16121

気軽に始められるからとお金をかけずに事業を立ち上げると、事業成長のための「投資」に目がいかず、お金をかけること自体に尻込みしがちです。「低コストで大きく事業を成長させたい」と考え、なんでも「削減」する方向に意識が向く方も多いですが、その展望は現実的ではありません。

リアルの世界でお店を出すと100万円単位でお金がかかるので、いろいろと計画などを立てるなかで、後からどんな条件が提示されてもとにかく前に進めるしかないのが実店舗です。それに比べると、ECは少ない金額で始められることがメリットでありデメリットでもある、というところでしょうか。

「ECは出したら売れる」と言う考えはまだまだ世の中に溢れています。「リアルの商圏は半径○キロですが、ECの世界は全国・世界中が商圏です」とはよく言いますが、「リアルの競合は半径○キロの範囲にしか存在しませんが、ECの世界は全国・世界中が競合になり得る」という事実があります。ECを始める際のよくある盲点ですが、しっかりとこのあたりを理解した上で運用をしていくことが重要だと思っています。そんなにすぐ儲かるなら、私も他社のお手伝いをせず、適当に物を仕入れて適当に売りながらふわふわと生活をしていることでしょう(笑)

ECは始めることより継続して投資をすることが一番重要です。では「なぜ投資をする必要があるのか?」と言うことですが。

それは「認知を広げ、売上を伸ばすこと」です。そして、これをスピーディーに実現するには、「投資」として広告費をはじめとする「コスト」をかける必要があります。

(中略)

結論から述べると、僕は「認知の獲得」に最も投資すべきと考えています。どんな事業でも、最も課題になるのは「集客」です。見込み顧客を呼び込み、商品を買ってもらわなければ、立ち上げ初期のブランドはそもそも事業が成立しませんし、成長フェーズでも、売上を拡大するには一人でも多くのお客様を集めなければなりません。

私もこの考え方に賛同です。これは本店と言われる自社サイトやモールでも同じようなことが言えると思っています。皆さん、知らない商品ってあまり購入したくないですよね?! ただ、一度でも商品を見たり聞いたりして認知ができると、妙に親近感や信用が湧いてくるものです。

また、有名店がモールに出店してもすぐには売れません。それは、その有名店がモールに出店したことを誰も知らないからです。ここでも「出店している」という認知が必要になります。何もしなければ何も起こらないし、どれだけ有名なブランドでも売れるまでに時間がかかります。その時間短縮と認知拡大をするために、投資が必要になると思っています。

ただこの投資、引用文中にもありましたが「怖い」と思われることがあります。

大事なのは、「怖い」と感じる要素を取り除くことです。広告投資の場合は、CPA(顧客獲得単価)やROAS(広告費用対効果)といった指標を明確に把握できるよう、知識をつけると良いでしょう。こうした指標を自社の数字に当てはめながら計算し、効率良く広告運用ができる塩梅を見極めれば、適切な判断を下せるようになるはずです。

投資という考え方に対して私が思う重要なこと! とにかくECは実店舗と違いデータがしっかり出ます。日々の数字も含めてしっかりデータを分析することや、感覚的にでも良いので数字を把握しておくことが重要だと考えています。そうすることで「上がっている」「下がっている」といったサイトの日々の健康診断がしっかりできると思っています。

EC運営に関する相談をいただく際、日々この「数字」をきちんと見ている人から相談されることは少ないと感じています。また、講演などでお話させていただく機会が時々あるのですが、そういった際はまず「毎日自分たちの会社の数字を確認してください」とお伝えしています。

広告のROASやその他の数字を日々見て慣れることで、しっかりと施策を練ったり、「何をする必要があるのか」と判断したりする際に、どの数字を見るべきなのかがわかってくるのではないでしょうか。その「何をすべきなのか」を把握した上で、投資をすることが最も重要だと思っています。

要チェック記事

【楽天新春カンファレンス】開催 | BOSS PLUS
https://www.hunglead.com/solution/boss-foa/2025conference.html

今回のポイントはとにかく「AI」。この話題についてはもう少し具体的な記事が出た際にお話ししたいと思いますが、AIを使った運用が今後加速していきます。今後もますます「EC×AI」に期待です。

米国「TikTok」の利用禁止騒動で注目が集まった動画コマース特化のプラットフォーム「Orme」とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13511

2025年に入ってから、米トランプ大統領関連でたびたび話題になっているTikTok。そこから注目を集めているEC機能を重視したソーシャルプラットフォーム。今後日本にも入ってくるのか?! ちょっと注目ですね。

物流倉庫の費用を徹底解説!固定費・変動費の相場とコストを抑える5つの具体策 | FUJI LOGITECH
https://fujilogi.net/blogs/column/fujilogi-columnt-335

物流倉庫の委託問題は、売上拡大に必要なことの1つではないでしょうか? 今後物流費が高騰するなかで、外部委託はしなくなるかもしれませんが、こういった知識はあっても損はないですからね。

LINEヤフーの取扱高、ショッピング事業は約6%増の1.3兆円。eコマース全体は約5%増の約3.3兆円(2024年4-12月期) | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13494

Amazonの2024年売上高は6380億ドルで11%増、日本円換算では約96兆円 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13490

楽天の話題が多いですが、LINEヤフー、Amazonの動向も気になるところ。楽天同様に合算での発表ですが、各々の動向や今後の施策も確認して、自分たちの投資先としてしっかり状況を把握しておきましょう!

送料250円→330円値上げのZOZO、9か月間での効果は? 商品取扱高営業利益率は0.6ポイント改善の12.0% | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13465

【楽天、物流サービス『RSL』値上げ】「サイズ区分」「配送リードタイム」強化策も同時発表 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/13527

2024年の物流問題からまだ1か月ほどですが、続々と値上げが始まっています。送料無料といった今後の施策や利益にも影響する値上げラッシュですが、商品価格や送料など2025年はいろいろと考えるタイミングになりますね。

今週の唸った・刺さった・二度見した

神は細部に宿る(Der liebe Gott steckt im Detail.) | アビ・ヴァールブルク(美術史家)、ミース・ファン・デル・ローエ(建築家)
https://www.t.kyoto-u.ac.jp/publicity/no78/essay/624of3(参考情報として「京都大学 工学広報」のURLを記載しています)

実は私が元デザイナーで、デザインからスタートしていることはあまり知られていません。気づいたらECの世界でデザイナーとしてマーケティング畑で数字を見ていたという経歴になります。

「神は細部に宿る」――実は上記の建築家の言葉として聞いたわけではなく、敬愛するシルバーアクセサリーのデザイナーさんが使っていることから知った言葉です。デザイナーとして活動していた際に意識していた言葉ですが、その経験から数字の細かい動向にも目がいくようになりました。

売り上げが伸びる時も落ちる時も、最初に小さな波ができます。それを逃さずしっかり対応することで、より売り上げを伸ばせたり、売り上げが下がるのを食い止めたりして、下がり基調を最小限に留めることができると思っています。「どうやっているの?」と聞かれますが、日々数字を見続けること。コツコツ継続することが苦手な性分ですが(笑)

今回は、デザイナーだった際に意識していた言葉で、今も身体に染み付いている考え方でした。点と点をしっかり結びつけてみると、人生に無駄なことはないのかもしれませんね。

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中林慎太郎

カインズ、DCMなどと共同配送。物流問題の改善+CO2の年間削減量34トン見込む

1 year 5ヶ月 ago

大手ホームセンターのカインズとDCM、総合物流企業の高末の3社は、東海エリアの一部地域において、各店舗および物流センター間における共同配送を2月17日から開始した。空車走行距離・走行時間の短縮やトラックドライバー不足の解消、CO2排出量削減をめざす。

カインズとDCMは従来、それぞれの物流拠点から店舗へ商品を配送後、空車の状態で物流拠点に戻っていた。共同配送は、この空車の行程で相手方の物流拠点および店舗を経由することで、空車走行距離や走行時間を短縮、配送の効率化につなげる。

同じホームセンター業界に属するカインズとDCMは、働き方改革関連法案の施行によるトラックドライバーの時間外労働時間の上限規制や深刻な人手不足、それに伴う物流の停滞といった共通課題を抱えている。

そのため、2023年夏頃から協業の協議や実験をスタート。2024年3月に稼働したカインズの「桑名流通センター」(三重県桑名市)、DCMの「大府商品物流センター」(愛知県大府市)が共同配送の効果を生み出しやすい位置関係にあり、配送委託先が高末であることから今回の共同配送が実現した。

2運行を対象として削減されるCO2排出量は、1か月に約2.8トン(25mプール4杯分相当)、年間では約33.6トンの見込み。共同配送の概要は次の通り。

  • 運用開始日:2025年2月17日(月)
  • 実施エリア:中京エリア(愛知県、岐阜県、三重県、滋賀県)
  • 実施曜日:火曜日から土曜日
  • 運行回数:週26運行(カインズ6店舗、DCM22店舗)
  • 削減CO2排出量:約33.6トン/年間(見込み)
共同配送の運行イメージ
共同配送の運行イメージ

カインズは今後、今回の取り組みの結果を生かし、同業、異業を問わず他エリアも含めた輸送プラットフォームを作っていくとする。

高野 真維

【歯愛メディカル】3PL事業強化、大手通販の一部物流受託をスタート+ニッセングループ買収で大幅増収の2024年度業績まとめ

1 year 5ヶ月 ago

歯科用品のBtoB通販事業などを展開する歯愛メディカルは、外注にかかるコストの削減を目的に、3PL事業を強化する。歯愛メディカルが石川県白山市に保有する旧ロジスティクスセンターを再稼働。これまで割高な外部倉庫に外注していた出荷・保管などの物流業務を受託することで、グループ企業全体のコストダウンを図る。

歯愛メディカルは、石川県能美市にある新ロジスティクスセンターへの移行を2024年5月末に完了し、旧ロジスティクスセンターとの並行稼働は終了していた。

旧ロジスティクスセンターの再稼働は2024年10-12月期(第4四半期)から開始。歯愛メディカルの傘下企業であるニッセングループの物流の一部を受託している。2月にはロジスティクスセンターでのオペレーター管理などの中途採用も始めた。

旧ロジスティクスセンターを再稼働し、3PL事業の強化に乗り出している(画像は歯愛メディカルのIR資料から編集部がキャプチャ)
旧ロジスティクスセンターを再稼働。3PL事業の強化に乗り出している(画像は歯愛メディカルのIR資料から編集部がキャプチャ)

ニッセングループ買収で大幅増収

2024年12月期(通期)の連結業績は、売上高が前期比47.9%増の674億円9300万円、営業利益は同16.6%減の24億9300万円、経常利益は同20.4%減の26億2100万円、純利益は同200.9%増の62億6600万円。2024年7月1日付でニッセンホールディングスの株式を100%取得したため、売上高と純利益は大幅に増加した。

このうち、歯愛メディカル事業の売上高は497億6900万円(同9.1%増)、営業利益は20億4100万円(同31.7%減)となった。

歯愛メディカルの2024年12月期連結業績(画像は歯愛メディカルのIR資料から編集部がキャプチャ)

歯科関連商品を扱う通信販売事業を中心に、新商品の販売、個人医院・総合病院などの医科業界、動物病院業界への参入拡大を進めている。また、歯科医院や動物病院などへ大型医療機器を販売しており、実績を重ねている。歯愛メディカル事業の売上高のうち、大型医療機器などの2024年12月期の売上高は43億300万円となっている。

利益面では、円安基調や原材料価格の高騰の影響による商品調達価格上昇の影響が続いているが、2024年6月と11月に歯科通販総合カタログを発刊し、価格改定により収益改善を図っている。

歯愛メディカル事業の売上高は好調に推移した(画像は歯愛メディカルのIR資料から編集部がキャプチャ)
歯愛メディカル事業の売上高は好調に推移した(画像は歯愛メディカルのIR資料から編集部がキャプチャ)

2024年12月期に連結子会社化したニッセンホールディングス、ニッセン、ニッセンライフ、アド究舎、マロンスタイルの5社の事業を展開するニッセン事業の売上高は177億2400万円、営業利益は6億400万円。

2024年12月に連結子会社化した白鳩の事業を管掌する白鳩事業は、2024年12月期は貸借対照表のみを連結。みなし取得日は2024年11月末であることが理由となっている。2023年12月1日から2024年11月30日までの業績は営業外収益の「持分法による投資利益」に含めて計上している。

2025年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比40.8%増の950億円、営業利益は同65.8増の41億3500万円、経常利益は同62.8%増の42億6800万円、純利益は同50.1%減の31億2800万円。歯科業界における通販マーケットは、一般消耗品、特にPB製品を中心としたコストパフォーマンスの高い商品の購入増加による通販マーケットの拡大は続くものの、NB製品を主とした診療用材料・機器については卸業者とのすみ分けが進み、通販市場の増加率は緩やかになると見込んでいる。

高野 真維

EC成長戦略のヒントを探すあなたへ。実践しやすい施策を「Minimal」のβace、老舗通販のニッセン、メルカリなどが熱く語る注目セミナー【2/19+20開催】

1 year 5ヶ月 ago

2月19日、20日の2日間、「味の素AGF登壇によるEC公式ショップの店舗運営」「ジェイフロンティア登壇によるIPOまでに直面した想定外の出来事+突破した方法」「チョコレートの『Minimal』で知られるβaceによるギフト商戦を勝ち抜く方法」などのセッションを用意したEC事業者向けのオンラインセミナーが行われる。主催はユニメディア、コマースピック、WUUZY。再現性の高いEC施策を実例とともに数多く配信する。参加費は無料で事前登録制。

セミナー「ECカンファレンス2025Winter」の詳細はこちら

セミナーでは、EC事業者が成功するためのオフライン戦略、ECモール・D2C運営、デジタルマーケティング、フルフィルメント、越境EC展開など、幅広いテーマを扱う。業界をリードする企業から担当者が登壇し、最新のトレンドと実践知を惜しみなく公開する。

ユニメディア コマースピック WUUZY 無料オンラインセミナー
セミナーで配信するセッションの一例

講演セッション(一部抜粋)

  • AGFは楽天市場でお客様とどう向き合っているのか?
    <登壇企業>楽天グループ、味の素AGF

  • ECのスタートアップから年商200億円、 準備期間3年、さらに4年連続の申請期から執念の株式上場まで
    <登壇企業>ジェイフロンティア

  • 2025年度、最短で成果を出すためのEC人材戦略
    <登壇企業>WUUZY

  • 急成長する「メルカリShops」の全容とポテンシャル
    <登壇企業>メルカリ

  • Minimalに聞く!Shopify×ギフト商戦を勝ち抜く戦略!
    <登壇企業>R6B、βace

  • Z世代女性が急増!メガ割で爆売れ! 事例から学ぶ「Qoo10」のショップ運営ノウハウ
    <登壇企業>Qoo10(eBay Japan合同会社)
  • オフライン施策のtips ~折込チラシ、テレビ通販、テレマ、催事活用~
    <登壇企業>ニッセン

開催概要

  • 開催日時:2024年2月19日(水)、20日(木)両日10:00~18:00予定
  • 開催内容:オンライン配信
  • 参加料金:無料(事前登録制)
  • 主催:通販通信ECMO(株式会社ユニメディア)、コマースピック(株式会社コマースピック)、ECタイムズ(株式会社WUUZY)
  • 後援:ネットショップ担当者フォーラム(株式会社インプレス)、日本ネット経済新聞(株式会社日本流通産業新聞社)、ECのミカタ(MIKATA株式会社)
  • 詳細と申し込みhttps://seminar.tsuhannews.jp/events/impress/
高野 真維

ジャパネットグループが開局した「BS10」。2026年までに売上高100億円めざすBSチャンネルの展望とは | 通販新聞ダイジェスト

1 year 5ヶ月 ago
ジャパネットグループがBSチャンネルをリニューアルし、チャンネルボタン「10」を押すとすぐに視聴できるように。視聴者数アップ、通販とのシナジー拡大などの好影響が見込まれている

ジャパネットグループは1月10日、運営するBSチャンネルをリニューアルし、新たに「BS10(ビーエステン)」として開局した。同日からチャンネルポジションを「BS10ch」に切り替え、テレビリモコンの「10ボタン」を押すことで視聴できるようになり、新規視聴者の増加が見込め、広告収入や放映する同社グループの通販番組の売り上げ拡大にもつながることが期待される。「BS10」のこれからとは――。

新規視聴者拡大に期待

スターチャンネル買収、念願の「10ボタン」に移動

「初めましてBS10です!」――。ジャパネットグループのジャパネットブロードキャスティングは1月10日の午後7時から、国分太一さんや船越英一郎さん、舘ひろしさんら同局の番組にこれまで、また今後、出演するタレントらが出演する生放送の開局特番を4時間に渡って放送した。

同日からこれまで運営してきた無料放送のBSチャンネル「BSJapanext(ビーエスジャパネクスト)」の名称を「BS10」に、同じく同社運営の映画ドラマ専門の有料チャンネル「スターチャンネル」を「BS10スターチャンネル」と名称を変更したことに伴うもので、両チャンネルで今後の放送していく目玉番組や番組編成方針などのほか、「BS10」のチャンネルポジションを切り替えたことで以降はテレビリモコンの「10ボタン」を押すことで「BS10」を、その後にリモコンのアップボタンなどを押せば「BS10スターチャンネル」が視聴できるようになったことなどを視聴者に伝えた。

ジャパネットグループが1月10日にスタートした「BS10」
ジャパネットグループが1月10日にスタートした「BS10」

ジャパネットグループは2022年3月に新規BS放送局として「BSJapanext」を開局、BS放送を行ってきたが同チャンネルの視聴にはリモコンで3ケタのチャンネル番号を入力したり、電子番組表から選択せねばならず新規視聴者の誘導に課題があった。

「BS‌10」の開局に際して実施した記者会見に登壇したジャパネットグループを率いる髙田旭人社長は「2022年にBSテレビ局に参入して以降、難しさを感じていた。チャンネルポジションが深く、よい番組を作ってもなかなか見てもらえない年間数十億円の赤字を出していた。いくら“想い”があってもこのままでは続けられない」として、その解決策として昨夏にテレビリモコンの「10ボタン」を押すと選局されるよう標準設定されているチャンネル番号「BS200ch」を割り当てられていた映画ドラマ専門の有料チャンネル「スターチャンネル」を買収することを決め、同チャンネルに割り当てられていたチャンネルポジションに移動することでリモコンのボタン操作で簡単に「BS‌10」が視聴できるようになったことなどの経緯を説明した。

「ワクワクする」番組作りをめざす

また、「ジャパネットグループは『見つける・磨く・伝える』をポリシーとしている。通販では世の中にある各商品でよいものを見つけ、メーカーと一緒に磨いて、良さをしっかりと伝えて販売している。『BS10』『BS10スターチャンネル』でも同じように取り組んでいく。テレビは最近、インターネット、SNSに押され、特に子供たちや若い世代で自分の好きな情報をインターネットやSNSで選んでみることが当たり前になって、なかなか新しい情報に触れる機会に少なくなっていることを危惧している。新しい趣味、新しい考え方が得られるテレビというコンテンツがもっともっと魅力的になってほしい。『BS10』という多くの方々の目に触れるチャンネルとなったことで、番組をジャパネット流で徹底的に磨いて視聴者に新しい情報と出会って頂けるワクワクする番組を作っていきたい」とした。

「BS10」の編成方針を番組内でも説明した
「BS10」の編成方針を番組内でも説明した

「BS10」では今後、番組自体の内容や構成などもこれまで以上に充実させ、強化してきたゴルフのツアーやプロバスケットボールの試合の中継やハイライト、スポーツ応援番組などスポーツ関連番組をより強化していくほか、麻雀では賞金総額1000万円をかけて争う生放送対局などを含めて編成を強化していく。

また、人気クイズ番組「アタック25next」が地上波から数えて放送開始50周年を迎えることを受けてリニューアルする。「スターチャンネル」への加入促進などを図る狙いから「舘ひろし シネマラウンジ」「加藤浩次とよしひろのサンデーシネマ」などの映画紹介番組も新たに編成。お薦めの映画を紹介する。

通販事業とのシナジー拡大

また、クルーズツアーの紹介番組や温泉を紹介する旅番組の後にクルーズや温泉宿といった旅行商品を紹介する通販番組を組み合わせるなどの展開を強化するなどグループの通販事業とのシナジー拡大も図っていく考え。

自社制作番組を多く展開する予定としている

「BS10スターチャンネル」では早朝帯は往年の名作海外ドラマを、昼帯には人気海外ドラマを帯で、午後9時からは曜日ごとに「泣ける映画」などテーマ別の作品を放送するなどわかりやすい編成を進める

また、「スターチャンネル」への加入について同日からジャパネットのコールセンターで直接契約(アンテナ、パススルーのみ)できるようにした。既存加入者に向けた特典付与などによる加入継続のためのリテンションマーケティングなども実施、加入維持を図っていく考え。

高田旭人社長、「BS10」の佐藤崇充社長に聞く今後の展開

ジャパネットグループを率いる高田旭人社長とジャパネットブロードキャスティングの佐藤崇充社長に「BS10」の今後の展開方針や目標などについて聞いた。(本紙(※編注:通販新聞)記者を含む記者会見での報道陣からの一問一答や高田社長の説明から一部を要約・抜粋)

高田旭人社長(左)とジャパネットブロードキャスティングの佐藤崇充社長(右)
高田旭人社長(左)とジャパネットブロードキャスティングの佐藤崇充社長(右)

――BS放送局各社は広告収入も頭打ちで有料放送も加入者は減少傾向だ。テレビ業界にさらに打って出る理由や勝算は。

髙田個人個人が(動画共有サイトやSNSなどで)好きなものだけ見るような状況はよくないことだと思っている。テレビを通じて、新しい趣味や新しい考え方に触れることは世の中にとってよいことだという想いがまずある。

そして、後発のため、放送と通信の間の機材を使うなどで(比較的、安価な)コスト構造にできる。番組制作にかける人員も他のテレビ局よりも少ない。同時に自分のやりたいことなどをしっかり発信頂けるような出演者と一緒に意見を聞き工夫しながら番組を作っていくなど、これまでとアプローチが異なるやり方をやっていくことで勝算があるのではないかという仮説のもと、進めている。

電話一本で「BS10スターチャンネル」に加入できる体制を構築

――BS放送事業でどう売り上げをあげていくのか。

髙田1つは「スターチャンネル」の加入者数の拡大だ。1月10日から、プラットフォーム経由ではなく、当社のコールセンターに直接、電話を頂ければ加入や変更の手続きを行えるようお客さまと当社で直接契約ができるようにした(※アンテナ・パススルーのみ。それ以外はジャパネットから各サービスプラットフォームの窓口へ案内する)。

面倒な手続きはすべて電話一本で完了できる。これにより、加入数は現状、20万人くらいだが、これを70、80万人にまで増やしていく。そうなればコンテンツの鮮度や魅力をさらに上げることができてくる。

また、これまでできなかった加入者に直接、アプローチできるようになったことでイベントへの招待や試写会でコメントを頂くなど、お客さまに納得頂きつつ、継続頂き、サブスクの収益を上げ続けていくという取り組みもやっていきたい

通販の売上拡大に意欲

髙田2つめは通販だ。他のテレビ局の場合、外部の通販会社に放送枠を販売することが多いが、我々は基本的に(外部の通販会社に放送枠を販売せず)ジャパネット内で販売するため、テレビ局と通販会社両方の収益をグループ内で回収できる強みがある。

また、通販で紹介する商品も(連動する番組の)視聴層などにあわせ変えたり、夏場にはエアコンを紹介する通販番組を一気に増やすなど我々がコントロールできることもあり、しっかりと通販の売り上げを増やしていきたい。

企業へのアプローチを工夫しコマーシャル収入の収益拡大見込む

髙田3つめはコマーシャル収入だ。企業にとってテレビCMを放送することはハードルが高い。我々としては出稿しやすいようたとえばGRP(=テレビCMの露出量・効果を評価する指標)をコミットするような、一定の数値に達した場合と達しなかった場合でCM料金を変えるような営業活動を行っていくことで出稿しやすくするなどアプローチの仕方を我々なりに変えて収益をあげていきたい。

「メディア力」「テレビ通販」のバランスをとる

――「BS10」のメディア力が上がることで、「BS10」で行うジャパネットたかたのテレビ通販に変化は出てくるか。

髙田これまでよりも“パンチ力”がついてくるはず。生放送などを増やすなど面白いことをやっていきたい。ただ、通販枠としてテレビショッピングを行うのはいいが、たとえば旅番組で紹介した温泉を(その後に放送する通販番組で旅行商品として)紹介するなどする場合、あまりやりすぎると旅番組の魅力が薄まってしまう。その“温度感”はこの2年半で試行錯誤してきた経験などを活かして“バランス”をしっかりとっていきたい

――「BS10」に刷新して番組制作を強化していくと思うが番組制作費はどの程度あがるのか。

佐藤2024年はスターチャンネルと一緒になった(※2024年にスターチャンネルを買収し、吸収合併した)こともあり、放送を休止したり、再放送を含めた編成をしていたため、比較対象になりにくいため、2023年と比べるとさほど変わらないと思う。ただ、映画のコンテンツの調達費が入ってくることなどもあり、(全体の製作費は2023年比で)2割ちょっとあがるイメージだ。

視聴者数は7~8倍アップを見込む

――ジャパネットブロードキャスティングの収益の目標は。

髙田:視聴者はBSJapanextの時よりも7~8倍くらい増えると思っている。さらに中身を磨いていくことでさらにBSキー局並みの視聴者をめざせるのではないか。(収益目標としては)今年は立ち上げで少し苦戦すると思うが2026年には広告と(ジャパネットグループから支払われる)通販枠販売の収入などで(年間で)売上高100億円を作りたい

――ジャパネットブロードキャスティングの黒字化のめどは。

髙田2025年度を目標としているが現実的には3年後までにめざしていきたい

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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