ネットショップ担当者フォーラム

ZOZOのD2C事業「YOUR BRAND PROJECT」が好調な理由。カギはインフルエンサーの発信力 | 通販新聞ダイジェスト

5 years 3ヶ月 ago
ZOZOが個人と共同でファッションブランドを作るD2C事業「YOUR BRAND PROJECT(ユアブランドプロジェクト)」が好調です。参加するインフルエンサーの発信力やブランド構築から制作まで自社内で行ったことがカギになっています

ZOZO(ゾゾ)は今期(2021年3月期)、センスのある個人と一緒にファッションブランドを作るD2C事業「ユアブランドプロジェクト・パワードバイ・ゾゾ」をスタートし、一定の成果を得ている。同プロジェクトではブランドの立ち上げに必要なすべての工程を「ゾゾタウン」で培った知見とネットワークを活用して全面的にバックアップする。

PB「ゾゾ」や「ウェアリスタ」でD2C事業の土台を構築

同社はプライベートブランド(PB)の「ゾゾ」で生産面の土台を作ったほか、販売面では「ゾゾタウン」が順調に成長を続けている。販促面でもファッションコーディネートアプリ「ウェア」で育てた公認ファッショニスタの”ウェアリスタ”を中心にインフルエンサーがプロモーションを仕掛けるなど、生産、販売、プロモーションの体制が整った。

加えて、今期は「MORE FASHION×MORE TECH」をコンセプトにした成長戦略を打ち出しており、従来の”売ること”だけでなく、新たな価値を創造する商品を自ら生み出して世に広めていくことが必要と考え、D2C事業を始動することになったという。

ユアブランドプロジェクトのリーダーは、「ウェア」を中心にインスタグラムやユーチューブ、ティックトックなどのSNSで活躍するインフルエンサーを活用した施策を手がける藤本真美さんで、自身もインスタグラムで1万4000人、「ウェア」で約7万7000人のフォロワーを抱える。

通販新聞 ZOZOTOWN D2C YOUR BRAND PROJECT インフルエンサー 藤本真美さん
「YOUR BRAND PROJECT」リーダーの藤本真美さん

プロジェクトは藤本さんが主体となって参加者(インフルエンサー)と二人三脚で推進。自らもブランド作りに初めて挑戦し、「nimiru(ニミル)」を立ち上げることで、D2C事業のプロトタイプ作りに役立てるとともに、参加者の適切なサポートを行えるようにした。

藤本さんのチームで参加者のマネジメントや商品企画を行いながら、生産面はPBの担当部署、販売面ではEC事業本部など各部署と連携している。

一般公募から参加者を選定。大半がブランド開発経験なし

「ユアブランドプロジェクト」は昨年6月15日から一般公募オーディションを開始。応募総数は約7000人で、「ウェア」利用者やファッション分野以外で活動する人、学生や主婦も多く、幅広い層から応募があった。

参加者を絞り込む過程では、熱量を持ってエントリーシートに記入している人を重視。意欲やブランド開発に向けて具体的なビジョンを持っている人、ブランドにかける覚悟などが垣間見られる人を選んだ。

合格者を含め、お笑い芸人の丸山礼さんや人気野球ユーチューバーのトクサン、ファッションデザイナーの日髙琴葉さん、スタイリストの濱本愛弓さんなど個性豊かな18組を選出。参加者の大半がブランド開発の経験がないという。

また、ゾゾから声がけしたウェアリスタと、「ゾゾタウン」出店ブランドとのコラボやD2Cブランドを立ち上げており、いずれも「ゾゾタウン」限定で商品を販売している。

「自前主義精神」でブランド開発から製作まで社内で完結

10月下旬からD2Cブランドを順次ローンチしたが、7月中旬の合格者発表から約3カ月で各ブランドをスタートできたのは、業務を極力外注せずに内製化するというゾゾの”自前主義精神”によるところが大きく、今回のブランド開発に当たってもコンセプト作りやブランドのロゴといった服作りの手前の制作面でもデザイナーの部署などと連携することで、社内で完結できた

生産面はPB事業やマルチサイズプラットフォーム(MSP)事業の協力を得るなど、「ゾゾが持つノウハウをすべて生かしてインフルエンサーさんも含めたワンチームで取り組んだ」(藤本さん)という。

また、藤本さん自身もブランド「ニミル」を手がけた。これまで商品企画や販売については経験がなかったが、同プロジェクトではインフルエンサーと短期間でブランドを開発し販売する必要があったため、自身のブランドを約1カ月早く立ち上げることで、課題や成果を共有できるようにした。

通販新聞 ZOZOTOWN D2C YOUR BRAND PROJECT インフルエンサー 藤本真美さん nimiru ニミル
藤本さんのブランド「nimiru(ニミル)」
(画像は「ZOZOTOWN」サイトから編集部がキャプチャし追加)

藤本さんは「ウェア」やインスタグラムを通じた発信を続けており、D2Cブランドの告知やPR面などの成功事例をアドバイスできるほか、インフルエンサーと同じ目線で取り組めるように努めているという。

インフルエンサーの発信力×ゾゾのノウハウ

ZOZO(ゾゾ)は、センスのある個人と一緒にファッションブランドを作るD2C事業「ユアブランドプロジェクト・パワードバイ・ゾゾ」の出だしが好調だ。

生産業務を自社で行うことで利益率を高められるのに加え、プロモーションでは参加するインフルエンサーが積極的に情報発信することで、大きな費用をかけることなく購入につながっている。

「ユアブランドプロジェクト」の商品作りについては、基本的には各インフルエンサーの意見を聞いた上で、流行りのシルエットなど「ゾゾタウン」の売れ筋を踏まえた意見を顧客目線で伝えるなど、インフルエンサーの思いに加え、服好きなゾゾ社員の感覚とデータ、これまで培ってきたサプライチェーンのノウハウを投入して商品化した。

D2Cブランドは昨年10月22日から順次始動。「ゾゾタウン」での販売から5分程度で在庫切れが相次ぎ、発売当日に全商品が完売したブランドもあった。プロジェクトの中で売り上げトップのブランドは、通常の新規ショップ開設後5日間の平均値と比べて売上高が6倍に、1品番当たりの売上高が200倍になった

フォロワーとのコミュニケーション強化が重要

出だし好調の背景としては、プロジェクト参加者(インフルエンサー)によるSNSでの積極的な情報拡散がある。合格者を発表した9月下旬からの約1カ月間、参加者は自身のSNSのストーリーズやライブ配信、イベントカレンダーの設定といった機能をフル活用してブランドコンセプトや商品の紹介を行った。

通販新聞 ZOZOTOWN D2C YOUR BRAND PROJECT インフルエンサー ブランド一例
「YOUR BRAND PROJECT」のブランド一例
(画像は「ZOZOTOWN」サイトから編集部がキャプチャし追加)

発売開始前に全ラインアップを発信し、質問を受け付けて丁寧に答えることで、販売開始前に商品の不明点やサイズの不安を払拭したほか、当日の販売状況をリアルタイムでシェアするなど、参加者とフォロワーとのコミュニケーション強化が奏功した

プロジェクトリーダーの藤本真美さんによると、初速が良かったブランドの共通点は、「インフルエンサーがブランドに対して”自分事”として取り組んだこと」とする。

動画コンテンツを駆使し、売り上げにつなげる

今回、SNSのフォロワー数は数万人規模から、20~30万人までプロジェクト参加者の発信力に差はあったものの、インスタグラムのライブ配信など動画コンテンツを駆使し、継続的に配信することでフォロワー数が数万人の参加者でもしっかり売り上げにつながった。また、初日から完売アイテムが出たことは各インフルエンサーのモチベーションにつながったという。

藤本さんも自身のブランド「nimiru(ニミル)」のアカウントを通じて販売開始の1週間前や前日にインスタライブを実施。藤本さんもプロジェクトの各参加者と同様に本業がある中でブランドを立ち上げているが、「頑張ればできるということを示したかった」とし、参加者にライブ配信を参考にしてもらったという。

通販新聞 ZOZOTOWN D2C YOUR BRAND PROJECT インフルエンサー 藤本真美さん

すでに、21年春夏シーズンに向けた商品企画を進めており、各D2Cブランドの展開型数は大きくは増やさず、1型当たりの販売数拡大に努める。

男性向け、異業種のインフルエンサー参加に期待

ただ、将来的にはD2Cブランドの展開型数や販売数を爆発的に伸ばしたい意向で、「ゾゾタウン」の取扱高拡大に貢献することを目指す。また、利益率向上への寄与や、各インフルエンサーが抱えているフォロワーを「ゾゾタウン」の新規会員として獲得することなども重視する。

足もとでは、20年秋冬シーズンにデビューしたD2Cブランドをしっかり育成しながら、新しいインフルエンサーの発掘も進めるほか、「成功パターンの再現率を高め、継続的に取り組んでいけるかが重要になる」(藤本さん)としている。

なお、今回のD2Cブランドはジャンル、年齢層は幅広かったものの、アパレル業界のインフルエンサーや女性向けブランドが多かったことから、今後は男性向けのブランドや、異業種で活躍するインフルエンサーの参加にも期待している

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
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通販新聞

あなたのAmazon店の運営業務を効率化する欧州発のデータ分析ツール「FACTOR-A SUITE」とは

5 years 3ヶ月 ago
レギュラス・ソリューションズが国内独占提供するAmazon販売事業者向けデータ分析ツール「FACTOR-A SUITE」について解説
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レギュラス・ソリューションズが国内独占提供するAmazon販売事業者向けデータ分析ツール「FACTOR-A SUITE(ファクターエースイート)」は、Amazon内の店舗運営において業務の効率化が図れる管理ツールだ。販売データなど各数値を含めたデータ管理、商品詳細などのコンテンツ管理、各キャンペーンやスポンサー広告といった運用での業務効率化を実現する。Amazonでのストア運営に発生する無駄な作業時間を削減し、より重要なアクションを取るための時間を生み出すことが可能となる「FACTOR-A SUITE」を、レギュラス・ソリューションズの柴田博社長が紹介する。

EUを拠点とするAmazonエージェンシーが開発

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析
「FACTOR-A SUITE」が実現する業務効率化

「FACTOR-A SUITE」はEUを拠点とするAmazonエージェンシーであるFACTOR-A社が開発・提供。Amazonストアのコンサルティングを行うためのデータ分析起点となるツールとして開発された。

「FACTOR-A SUITE」はベンダー・セラーを対象に、リテールマネジメント、スポンサード広告、コンテンツ管理に必須となる各種データを統合管理。すでにグローバル企業による導入が進んでいる。

レギュラス・ソリューションズはFACTOR-A社と業務提携。「FACTOR-A SUITE」の導入支援、コンサルティングサービスを提供するため、2020年8月に設立されたベンチャー企業だ。

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析
「FACTOR-A SUITE」について

セルアウト・セルインが同時に確認できるダッシュボード

ダッシュボード画面上部に4つのボックスがある。左からセルアウト(実売数)の月次売上データ(毎月1日から現在までの月次の累計売上高が出てくる)、セルアウトの年次売上高(1月1日から累計の売上高を表示している)、セルイン(Amazonへの販売価格=卸売価格)の月次売上データ、セルインの年次売上高を表示している。

セルインという観点はベンダー向けになり、セラーにはあまりその概念はないと思う。ただ、セルアウトだけでなくセルインの数字もダッシュボードに出てくるのは1つの特徴だ。(柴田氏)

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 ダッシュボード
「FACTOR-A SUITE」のダッシュボード

ASIN単位でのトラッキングが可能

「FACTOR-A SUITE」は売上金額の管理、在庫や返品数、GlanceView(GV、商品詳細ページが表示された回数)の実数、コンバージョンレート(CVR)など、販売管理に必須となるデータを網羅。必要なときにいつでもASIN(Amazon Standard Identification Number)単位でトラッキングすることができるAmazon専用ツールだ。

なかなか知りたくても知りにくいデータが、「FACTOR-A SUITE」上ではわかるようになっている。早期の課題発見と、効率的なレポーティング業務を実現できる。(柴田氏)

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 トラッキング ASIN
「FACTOR-A SUITE」の主な機能

アラート管理でタイムリーにアクション

売り上げを監理していけば、売り上げの変動が見えてくる。ストアを運営するにあたって、数字の動きを捉えるだけでなく、それが何によってもたらされた変動なのかもいち早くアラートで把握できる。(柴田氏)

販売ペースの低下、在庫切れ、カートロス、返品率の上昇など、すぐにでも対処すべき課題についてASIN単位で特定。アラートによるタイムリーなアクションを可能にする。

Amazonにおいてとても重要になる「カートの喪失しているASINが何のASINなのか」「在庫が切れているASINがいくつあるのか」を自動でピックアップするので、かなり早いPDCAが実現できるようになる。(柴田氏)

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 アラート機能
アラート機能について

スポンサード広告管理や運用も自動化

スポンサード広告管理も「FACTOR-A SUITE」で実現できる。重要KPIのトラッキングはもちろん、各キャンペーンを目的別にタグでカテゴライズ・管理することが可能。各キャンペーンにおける時系列データも提供する。スポンサード広告の配信・停止、CPCの増減などを自動化する広告運用自動化もできる

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 スポンサード広告
スポンサード広告管理について

実際のスポンサード広告管理の画面よりもはるかに見やすいUIで設計し、パフォーマンスを日々チェックすることが可能になる機能も含まれている。スポンサード広告の管理および運用を劇的に改善することができる。(柴田氏)

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 広告運用自動化
広告運用の自動化について

売り上げに直結する商品詳細ページ(DP)

Amazonを語る上でとても重要な要素になるのが商品詳細ページ。DP(ディティールページ)と呼んでいるが、このDPで何が起こっているのかをモニタリングしていくことはAmazonでのパフォーマンスを伸ばす上で極めて重要な要素になる。(柴田氏)

「FACTOR-A SUITE」は、DPに掲載されている各項目のステータスを一元管理・可視化。各商品ページのクオリティの偏りをなくし、DPの更新状況をキャッチアップすることを可能にしている。

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 商品詳細ページ DP
商品詳細ページ(DP)の管理について

レビュー内容を自動的にブラウザで表示

商品の全レビューに対して、新規、確認済み、回答済み、削除済みなどのステータスを一元管理することが可能。低評価の放置を防ぐなど、レビューに対するタイムリーなアクションを可能にする

レビューもAmazonでの売り上げに非常に大きなインパクトを与える1つの要素。レビュー管理は、投稿されるレビューの内容を自動的にブラウザで表示して管理できる。特にレビューの運用を重視している企業においては非常に役立つと思う。(柴田氏)

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 レビュー管理
レビュー管理について

「FACTOR-A SUITE」の契約内容や料金はどうなっている?

「FACTOR-A SUITE」は月額料金で提供しており、初月の利用料は無料となる。

ツールの運用リソースが十分ではないクライアント向けに、レギュラス・ソリューションズによるサポート・コンサルティングも別途契約が可能。現在、機能や使い勝手を確認するため、デモ画面の提供を行っている。

契約形態としては基本的に1年間の契約を検討いただきたい。まず使ってみなければわからないという企業が大半だと思うので、初期費用は設けず、初月の利用料は無料で提供する。ツールの価値を見極めていただきたい。無料期間中に価値がないと判断されれば、契約を中断することもできる。1年契約の場合でも、初月の解約であれば残月に対する請求は行わず、契約解除料のみ発生する。立ち上げた後の運用に関しては、レギュラス・ソリューションズがコンサルティングで入っていくことも検討している。(柴田氏)

導入プロセスは、レギュラス・ソリューションズとキックオフミーティングを実施し、「FACTOR-A SUITE」の説明、導入候補先の課題をヒアリング。それを受け、料金および業務内容を提案する。契約となればアカウントをセットアップしてデータをチェックするところから運用が始まる。

レギュラス・ソリューションズ FACTOR-A SUITE Amazonエージェンシー データ分析 利用費用 契約内容
「FACTOR-A SUITE」の利用について

「FACTOR-A SUITE」は日本国内において、レギュラス・ソリューションズのみが契約・提供することができる。ドイツのFACTOR-A本社のサポートも、レギュラス・ソリューションズを通じて提供することが可能となっている。

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石居 岳
石居 岳

【楽天SOY2020】総合グランプリは上新電機、2位はヤマダ電機、3位はMOA運営の「A-PRICE楽天市場店」

5 years 3ヶ月 ago

楽天は1月27日、「楽天市場」に出店する約5万店舗のなかから、購入者からの投票や売り上げなどが優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2020(楽天SOY2020)」を開き、「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営は上新電機)が総合グランプリを受賞した。

上新電機は大手モールが行うアワードの受賞常連店舗で、「楽天SOY2016」では総合グランプリを受賞。「楽天SOY2019」で「Joshin web CD/DVD店」がジャンル賞、「Yahoo!ベストストアアワード2019 年間ベストストア」で総合第2位を獲得するなど、大手モール内で顧客の支持を集めている。

ECに力を入れている上新電機の2020年3月期連結業績によると、EC売上は前期比4.8%増の571億3400万円。連結売上高に占めるネット販売の構成比を示すEC化率は13.8%。

総合グランプリ受賞の発表時、歓喜の声をあげた上新電機担当者(楽天SOYの配信サイトからキャプチャ)

総合2位は「ヤマダ電機 楽天市場店」(運営はヤマダ電機)。総合3位は、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店」(運営はMOA)。「楽天SOY2019」では総合グランプリを初受賞していた。

表彰されたのは148店舗(同一店舗による複数賞受賞含む)。「楽天SOY」は2021年で23回目。「楽天SOY2020」授賞式の冒頭で、三木谷浩史社長は受賞店舗に次のように述べた。

5万店舗以上の店舗の中から今回は148店舗が受賞。その割合は0.3%で、総合賞を受賞するのは0.2%という狭き門。受賞店舗はそこから選ばれた、素晴らしいこと。コロナ禍で世の中が変わり、ネットショッピングが人々の生活を支え、皆さまの事業の役に立てている。大きな流れが一時的に終わるのではなく、ネットショッピングは一般的になり、発展していく。その中の中心が「楽天市場」であり、そして出店している店舗の皆さんがリードしていく。

楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長(楽天SOYの配信サイトからキャプチャ)

「楽天SOY2020」は新型コロナウイルス感染症拡大の影響のためオンデマンド配信で実施し、リモートで受賞者などが参加した。例年、プロ野球ドラフト会議などが行われるグランドプリンスホテル新高輪で行われていた。

ジャンル大賞受賞の様子(「自然の館」のジャンル大賞受賞、楽天SOYの配信サイトからキャプチャ)

「楽天SOY2019」「楽天SOY2018」「楽天SOY2017」「楽天SOY2016」はどうだった?

2020年の「楽天SOY2019」では、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店」(運営はMOA)が総合グランプリを初受賞。総合2位は山善が運営する「くらしのeショップ」、総合3位はアルペンが運営する「アルペン楽天市場店」だった。

2019年の「楽天SOY2018」では、スポーツ用品小売チェーンのヒマラヤが運営する「ヒマラヤ楽天市場店」が総合グランプリを初受賞。総合2位は「タンスのゲン Design the Future」(運営はタンスのゲン)。総合3位は山善の「くらしのeショップ」。

2018年の「楽天SOY2017」では、総合グランプリに女性向けアパレルや雑貨の「soulberry」(運営はグァルダ)。2位は自然食品を扱う「タマチャンショップ」(運営は九南サービス)、総合3位は「タンスのゲン Design the Future」が受賞した。

「楽天SOY2016」のグランプリは家電などを取り扱う「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営:上新電機)、2位は「エディオン楽天市場店」(運営:エディオン)、3位は「ビックカメラ楽天市場店」だった。

「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2020」のアーカイブ動画(編集部が追加)
「楽天SOY2020」総合賞上位10店舗
賞名店舗名企業名
総合グランプリJoshin web 家電とPCの大型専門店上新電機株式会社
総合2位ヤマダ電機 楽天市場店株式会社ヤマダ電機
総合3位A-PRICE株式会社MOA
総合4位アルペン楽天市場店株式会社アルペン
総合5位モダンデコモダンデコ株式会社
総合6位くらしのeショップ株式会社山善
総合7位タマチャンショップT有限会社九南サービス
総合8位サプリ専門SHOPシードコムス株式会社エフ琉球
総合9位タンスのゲン Design the Futureタンスのゲン株式会社
総合10位越前かに職人甲羅組株式会社伝食
瀧川 正実
瀧川 正実

PayPayが複数の端末利用を管理する「ログイン管理」機能をスタート。不正ログイン時のログアウトが可能に

5 years 3ヶ月 ago

PayPayは、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を利用している端末を一覧で管理できる「ログイン管理」機能を1月26日から開始した。複数端末で同一の「PayPay」アカウントを利用する際、どの端末からログイン・利用しているかを一覧で確認できる。また、手元の端末ですべての端末からログアウトすることも可能。

不正ログインを確認&ログアウトが可能

万が一、悪意ある第三者がフィッシングサイトやフィッシングメールから不正取得したユーザーの登録情報やSMS認証コードを利用してPayPayアカウントにログインした場合でも、手元の端末でログアウトさせることができる。

PayPay キャッシュレス決済 ログイン管理機能 アカウント管理 不正ログイン
「ログイン管理」機能(画像はPayPayサイトからキャプチャ)

新しい端末で「PayPay」にログインした場合、利用しているPayPayアプリにログイン通知が届くため、不正利用があった場合もすぐに気付くことができるという。

「ログイン管理」機能追加の背景には、「PayPay」が20201年1月4日時点で全国280万か所以上の実店舗やオンライン加盟店で利用可能となり、スマートフォンだけでなくPCなどさまざまな端末でログイン・利用する機会が増えたことがある。

セキュリティー対策の強化を進める

PayPayでは、ユーザーが安心して利用できるよう、次のようなセキュリティー対策を進めているという。

  • SMS認証の強化
  • 専任スタッフだけでなく、テクノロジーを活用した常時監視など不正防止対策
  • 24時間365日「PayPay」に関する相談を受け付ける電話窓口の設置
  • 万が一アカウントや銀行講座情報およびクレジットカード情報などが第三者に盗用・不正利用された際の被害額を、原則PayPayが全額補償
PayPay キャッシュレス決済 ログイン管理機能 アカウント管理 不正ログイン セキュリティー対策
PayPayが行っているセキュリティー対策(画像はPayPayサイトからキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

「データ活用」の習慣化はなぜ重要なのか? 売上アップの近道は「変化を見る」「要因チェック」「行動ログのメモ」にあり | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

5 years 3ヶ月 ago
EC売り上げのアップ・ダウンに及ぼした影響を探る、「行動ログ」(社内アクションの記録を習慣化)とは?

ECビジネスでデータ活用を習慣化する最初のステップは、「上流の大きなデータ項目(=売り上げ)から見ることが大切」です(詳細はこちらを参照。売り上げをチェックすることで何が見えてくるのか? データ活用の原則、次のアクションについて掘り下げていきます。

同じデータを確認し続けるから見える「変化」

日々、ECの運営業務を行い、マーケティング活動や改善活動を進める目的は、すべて売り上げのため。「売り上げ」というデータ項目を、まずは徹底的に確認することが重要です。次のステップは、売上データから「次の売り上げ」を得るためにそのデータを「活用」していきます。

ここで大切なのは「昨日の売り上げ」を確認した上で、「なぜその売り上げになったのか?」という仮説を立てること。「昨日の売り上げ」のただ1点を見て、内訳がわかっても良かったのか悪かったのかまでは把握できません。そこで、もう1つ覚えてもらいたいのが、データは「変化をみる」ということです。

「昨日の売り上げを確認する」が意味するところは、「前日の売り上げを確認する」。つまり、日々の売り上げを継続的に確認し続けることにあります。

昨日、今日、明日、明後日、明々後日……と毎日同じデータ項目を確認し続けると、日々データが変化していることに気づきます。これは継続的に確認し続けるからこそわかることです。この「データの変化」に対して、「昨日はなぜその売り上げになったのか?」仮説を立て、掘り下げていくのです。

売り上げという「結果」に伴う「原因」を把握

ECにおける「売り上げ」は、ECチームメンバーの成果の集合体です。「売り上げ=結果」なのです。因果関係という言葉があるように、「結果」があればそこに至る「原因」があります。

ECサイトの売り上げが自然に上がる・下がるということはなく、売り上げという「結果」には、(自分たちでコントロールできるか否かはさておき)何かしらの「原因」が関係しています。

昨日の売り上げを継続的に確認し、その「データの変化」に気づくことで、「これは何か原因があるのではないか?」と感じることが大切です。このデータを確認することからの「気づき」と「感じる」ことが仮説の立案につながってきます。

「売り上げ=結果」に影響を及ぼす「原因」には、2種類あります。それを私が代表を務めるECMJでは「内的要因」と「外的要因」と呼んでいます。データの変化、原因と結果からもう一歩踏み込んで、内的要因と外的要因について学んでいきましょう。

売り上げに影響を及ぼす「内的・外的要因」

「内的要因」とは、皆さんのECチームが実践したアクションのことを指します。ECの運営業務であれば、新商品の発売や商品ページ画像の撮り直し、リスティング広告配信量の変更など、日々のマーケティング施策として行っていることが「内的要因」になります。つまり、「売り上げ」という成果のために自らお客さまに提案している行動が「内的要因」です。

「外的要因」は、ECチームが実践したマーケティング施策ではなく、市場環境の変化や競合のアクションによって起こったことを指します。EC事業でよくあるケースでは、台風や地震など天災による需要の増加、テレビやSNSなどメディアからのアクセス増、競合企業の価格操作などがあげられます。いずれも自分たちではコントロールできない「外的要因」です。

  1. 上流の大きなデータ項目から徹底して見る
  2. データを継続して確認し変化に気づく
  3. データ(たとえば売り上げ)に影響を及ぼした原因(内的要因と外的要因)を考え仮説に落とす

これがデータ活用の作法です。

データ活用は実は非常にシンプルな考え方に基づいています。多くのEC事業において、ある1点が欠けているためこのデータ活用の作法を運用できなくなってしまっています。その欠けている1ピースこそ、「行動ログ」のメモです。

「行動ログ」で「内的要因」の源泉を探る

「行動ログ」とは、ECチームが実践したアクションのことです。つまり、結果に影響を及ぼした「内的要因」の源泉になる可能性があるものです。多くのEC事業者がこの「行動ログ」を日々きちんと残していないのが現状です。そのため、継続的なデータの確認によりその変化に気づいても、内的要因と外的要因を整理することができません。数字が上がった・下がったはわかっても、後から「これってなんだっけ?」で止まってしまうのです。

なぜそうなったか(=売り上げが上がったか)がわかれば、どうすればそうなるのか(=売り上げが上がる)がわかる」が、ECMJの提唱するコンサルティングです。

自分たちが実践したアクション、つまり内的要因が売り上げに影響を及ぼしたならば、よりその内的要因を強化します。外的要因が売り上げに影響を及ぼしたならば、その外的要因ともいえる時流に、いかに対応・対策するかをECチームで考えます。

次の行動の源泉になるのは、データ活用です。そしてこのデータ活用の作法をECチームが身につけると事業が成長するだけではなく、自然に「人が育つ」のです。

編集部からお知らせ

石田麻琴氏が登壇する無料ウェビナーを、2021年2月5日(金)16時~開催します。タイトルは、「EC売上アップに直結!データを正しく「見る」「使う」ポイントが学べるネット通販のデータ活用ウェビナー。申込み方法など、詳細は以下よりご確認ください。

詳細は画像をクリックしてください(申込ページにジャンプします)
石田 麻琴
石田 麻琴

Amazonがマケプレプライム要件を変更、新たに追加した「全国対応」「土日出荷」「スピード配送の目標達成」とは?

5 years 3ヶ月 ago

Amazonが「マケプレプライム」に、「標準サイズ商品の配送を全国対応」「土日出荷対応」「配送時間指標の達成」を新たな要件として追加する。

配送経路を問わず、配送時間をAmazonプライム会員の期待に対応できるように向上させるのが目的。7月15日から適用する。

標準サイズ商品の配送を全国対応

「マケプレプライム」に登録している出品者は、プライム対応の配送パターン(沖縄、北海道、離島を除くすべての地域のすべての都道府県)で、すべての標準サイズの商品についてプライム配送を全国対応にする必要がある。どの商品が標準サイズまたは大型サイズになるかについては2021年5月1日以降、「マケプレプライム」の管理ページで確認できるようにする。

土日の出荷出荷対応

「マケプレプライム」に登録している出品者に、土曜日と日曜日の配送への対応を求める。週を通して一貫した配送サービスを購入者に提供するのが狙い。2021年7月15日以降、土曜日と日曜日の集荷が必須となる。

なお、週末は営業していないため対応できないといった例外認めないという。「マケプレプライム対象」の配送サービスはすべて週末の集荷と配送に対応している。

  • ヤマト運輸:宅急便、宅急便コンパクト、ネコポス、宅急便タイムサービス
  • 日本郵便:ゆうパック、レターパックプラス、レターパックライト

配送時間指標の達成

翌日または翌々日配達の配送時間指標の目標値を達成する必要がある。この指標は、商品購入の有無にかかわらず、「マケプレプライム」対象商品がお薦め商品だった期間に、購入者が翌日または翌々日の配達予定日を表示したページの閲覧割合から測定する。

配送時間指標の目標値は、「マケプレプライム」の注文がどの出荷者によって出荷されたにかかわらず、購入者に同レベルの顧客満足を提供することを保証するという。

「マケプレプライム」の配送時間指標
「マケプレプライム」の配送時間指標

Amazonでは出品者の発送元住所、配送先、出品者の指定配送業者のパフォーマンスを考慮し、購入者に表示する正確な配送予定日を決定している。この情報に基づき、保証した配送日が商品詳細ページを購入者に表示する。配送時間指標に影響するその他の要因には、遅い注文締め時間、週末の配送、週末の集荷などがある。

配送時間指標を設定した標準サイズ、大型サイズについて、いずれかの商品の配送時間要件を満たしていない場合、Amazonプライムの参加資格を一時停止する場合がある。

大型商品の場合、全国への翌日お急ぎ便を提供する必要はない。一般的に、購入者への配送予定日が1日以内になっている場合、1日以内の配送時間の目標は商品詳細ページの閲覧数の割合に基づいて測定する。これは、配送パターンで定義した翌日お急ぎ便の配送地域、注文の出荷設定で定義した注文締め時間、週末対応、配送設定によって決まるとしている。

Amazonのマケプレプライム変更、配送時間指標の目標値達成、商品詳細ページの閲覧からお急ぎ便の配送予定日を算出する方法
商品詳細ページの閲覧から「お急ぎ便」の配送予定日を算出する方法
◇◇◇

「マケプレプライム」は、出品するEC事業者などが自社発送する商品をAmazonプライム対象商品として販売することができるプログラム。

「マケプレプライム」について
「マケプレプライム」について(Amazonが公表している資料から編集部がキャプチャ)

日本における「マケプレプライム」の注文において、購入者が期待する1日以内の配送を実現できた割合は26%以下。Amazonでは注文の出荷方法にかかわらず、「マケプレプライム」のサービスを受けられるようにこれらの変更を実施する。

石居 岳
石居 岳

受注・在庫・発送などの管理を超効率化する方法は? クラウド型のバックオフィス管理ツールの導入効果と仕組みを解説

5 years 3ヶ月 ago
日本オラクルが提供するクラウドEPR「NetSuite(ネットスイート)」は、ECをバックオフィスから支援するシステム。ECビジネスの在庫管理や出荷といった課題解決を実現する「NetSuite」について解説
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新型コロナウイルス感染症拡大で、ECや宅配サービスへの需要が高まっている。この傾向はアフターコロナの消費環境でも継続すると予想されており、新たにEC事業への参入を検討する企業は後を絶たない。ECビジネスへの新規参入、EC事業のブラッシュアップで欠かせないのがバックオフィスの効率化だ。日本オラクルが提供するクラウドEPR(統合基幹業務システム)「NetSuite」は、最短45日間、月額20万円台で導入できるバックオフィスシステム。各種データの一元管理、データ連携の自動化などでECビジネスの業務はどのように変わるのか――。

新型コロナの感染拡大でEC化が一気に進む

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、小売店舗や飲食店の売り上げは減少し、ECビジネスや宅配サービスに対するニーズが増加。巣ごもり需要に対応するため、EC事業への参入やECサイトの立ち上げなどEC化が一気に進んでいる。

小売業者はECモールへの出店、自社ECサイトの立ち上げなどで商品を販売しており、これらのチャネルで売り上げを伸ばすために、さまざまな工夫を施している。

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 小売業者がEC売り上げを伸ばすために手がけている販路や業務
小売業者がEC売り上げを伸ばすために手がけている販路や業務

ECサイトでは商品を個性的に良く見せるためのデザイン、自社ブランドを認知させるための宣伝やメルマガ、SNSなどさまざま手段を使って集客・コンバージョンにつなげようとしている。ECサイトのようなフロントシステムにはさまざまな施策を行っているが、在庫管理や出荷、仕入れなどのバックオフィス側への投資は、どうしても後回しになることが多い。(NetSuite事業統括ソリューション・コンサルティング本部・部長 窪倉勝彦氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 受注関連におけるバックオフィスとECとの関連性
受注関連におけるバックオフィスとECとの関連性

EC事業を強化、拡大している小売業者は多い。規模が拡大すればするほど課題となるのがバックオフィス業務だ。小売業者では、注文を受けたときに商品を効率良く発送できるような在庫管理や出荷管理、販売機会を逃さないための計画に基づく仕入れ、ECサイトの売り上げや人件費など目標に対する実績の数値管理などが課題となるケースが増えてくる。

たとえば受注管理業務。受注処理で時間がかかる対応としてあげられるのが個別の出荷管理。別々に発送すべきなのか、のしを付ける必要があるのか、配送日や配送時間の指定があるかなど――。個別に対応していると業務効率が悪化する効率化するにはバックオフィス業務をシステム化する必要がある。(窪倉氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 窪倉勝彦氏
NetSuite事業統括ソリューション・コンサルティング本部・部長 窪倉勝彦氏
日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 小売業者が抱える在庫管理・連携の課題
小売業者が抱える在管理・連携の課題

バックオフィス業務を効率化する「NetSuite」

EC事業におけるこうした課題を解決するのがクラウドERP「NetSuite」である。

ECモールや自社ECなど各チャネルからの受注を一括で管理し、必要な業務をすべてERPで行うため、業務プロセスの最適化や情報管理の一元化を実現できる。「各モールやECサイト、店舗の情報をデータ連携することで、データを『NetSuite』で一元管理して業務の効率化を図ることもできる」(窪倉氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteの仕組み
「NetSuite」の仕組み

「NetSuite」はユーザーがログインしたとき、権限に応じてダッシュボードを表示。ダッシュボードはログインユーザーの業務に応じたデータを、リアルタイムでグラフ、メーター、数値などで表示する。150種類を超えるレポートを標準で用意。すべてのレポートを利用し、データを「NetSuite」からではなく、定期的にメールで情報を送る機能も搭載している。

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 ダッシュボードのイメージと一部の機能
ダッシュボードのイメージと一部の機能

ECモールや自社ECサイト、実店舗との各種データを連携するための仕組みも備えている。CSVファイルによるデータのやり取りに加え、APIによるデータ連携を行うことも可能

また、ワークフロー機能を標準で搭載。「NetSuite」内でのデータ処理に応じたプロセスを簡単に追加することができるようになっており、「システム連携を自動化することで作業コストの削減とルールに従った処理で、作業ミスを排除することができるようになる」(窪倉氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteの主なデータ連携機能など
「NetSuite」の主なデータ連携機能など

メガネのECや実店舗販売を手がけるオーマイグラスは、オムニチャネル基盤として「NetSuite」を利用して各種データを一元管理している。「完成したメガネを、店舗または自宅で受け取ることができる独自の受取プロセスに対応したフロントシステム、バックオフィスを連携することで、国内最大級のECサイトに成長した」(窪倉氏)

オーマイグラスでは、実店舗での眼鏡の試着をECサイトから申し込むことができる独自のビジネスプロセスがある。一般的には店舗在庫から試着し、購入するが、オーマイグラスは消費者が選んだフレームを、試着したい実店舗へわざわざ配送するという仕組みがあり、在庫の連動が複雑になる。

通常はECサイトと実店舗の在庫は個別に管理する必要があるが、「NetSuite」ではすべての在庫、販売状況、顧客情報などを一元管理。オーマイグラスのような独自のビジネスプロセスにも対応できるようにしている

フロントシステムはECサイト、店舗のPOSシステムなどさまざまなシステムがあり、販売チャネルごとにビジネスが異なる。もちろん在庫も個別に管理する必要がある。販売や顧客情報を一元管理することで迅速な経営判断ができようになるのがクラウド型のERPである「NetSuite」だ。(窪倉氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteの主な機能
「NetSuite」の主な機能

ビジネスの基礎を作る「NetSuite」のソリューション

「NetSuite」が提供するソリューションに、基本設定、自動化のワークフロー、国内法令対応ソリューション、管理会計、予算管理のプラットフォームなどを追加したのが「Oracle NetSuite SuiteSuccess(オラクル ネットスイート スイートサクセス)」だ。「NetSuite」がERPを使って20年、その間の知見を集めた導入ソリューションだという。

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 Oracle NetSuite SuiteSuccessの機能
「Oracle NetSuite SuiteSuccess」の機能
日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 Oracle NetSuite SuiteSuccessが示す成長のステップ
「Oracle NetSuite SuiteSuccess」が示す成長のステップ

「NetSuite」にかかわらず、ERPを使うときは川下の業務からだんだん拡張されることが多い。まず会計をしっかりし、お客さまの情報をつかむ。在庫も自動で管理しようとか、まず業務の基本となるところをきっちり作ることで、次のステップに移行できる。その基本が「SuiteSuccess」となる。成功のための礎というソリューションだ。(NetSuite事業統括マーケティングEvangerist・海老原善健氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 海老原善健氏
NetSuite事業統括マーケティングEvangerist・海老原善健氏

導入期間を短く、月額費用も安く

「SuiteSuccess」はプリセット仕様の活用で、導入期間は最短45日、月額費用は20万円台(初期費用込み)。既存データをすべて移行することが可能だ。こうした仕様により、導入が間に合わないなどのプロジェクトリスクの軽減を図ることができる

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 SuiteSuccessの特徴
「SuiteSuccess」の特徴

さまざまなニーズに対応する「NetSuite」のソリューション

「NetSuite」ではさまざまな事業者のニーズに対応する体制を整えている。たとえば、海外に出店したい企業向けの通貨や税制への対応、予実管理、カスタマイズ対応、日本独自の税制対応など、さまざまなニーズに対応するソリューションを提供している

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteが提供するソリューション
日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteが提供するソリューション
「NetSuite」が提供するソリューション

バックオフィス業務のワークフローも「NetSuite」で管理することが可能。受注処理、出荷指示、出荷、請求、入金確認といったワークフローの管理を「NetSuite」のダッシュボードで一元管理できるようになるのだ。

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuite出業務連携も実現する
「NetSuite」で業務連携も実現する

定型レポートも自動化するので、生成処理に時間がかからない。レポートのカスタマイズも可能で、好きなスタイルにカスタマイズできる。「画面も違うスタイルに変更できる。これも会社の仕様に合わせて変更することが可能だ。入力する項目を増やしたり減らしたり、不要なものは削除したり、順番を変えることもできる」(海老原氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteは定型レポートを自動化する
「NetSuite」は定型レポートを自動化する
日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteは自社の使用に合わせてレポートをカスタマイズできる
「NetSuite」は自社の仕様にあわせてレポートをカスタマイズできる

昨今、バックオフィス業務などのDX(デジタルトランスフォーメーション)が声高に叫ばれているが、海老原氏は「DXで変わることによって良いことがないといけない。そのために何がしたいのか? 手段をしっかり考えてほしい」と説明。そして、小売業者に向けて次のように訴えた。

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteが考える利用の業務環境
「NetSuite」が考える理想の業務環境

システムを導入して情報を集約、予算管理や情報分析などをプラットフォームで行い、自社の新しい製品やサービスを生み出していく。こうしたお客さまの顧客満足度をあげていく分野に、小売業者は力を注ぐべきだ。私たちはバックオフィスの効率化視点で皆さまのお手伝いをしていきたい。(海老原氏)

日本オラクル オラクル oracle NetSuite 業務効率化 NetSuiteが提案する、あるべき姿への道筋作りのイメージ
「NetSuite」が提案する、あるべき姿への道筋作りのイメージ
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石居 岳
石居 岳

「モチベーション」と「フリクションレス」という2つの矢印から考える、“心を動かすブランディング” | 電通デジタル 特選コラム

5 years 3ヶ月 ago
優れたCXの構築には何が必要なのか。長く愛されるブランドを育てるために、マーケターがやるべきこととは?

世界最大級のマーケティング&コミュニケーションイベント「Advertising Week2020:Asia」が、2020年10月14・15日、オンラインで開催された。当日は、マーケティング、メディア、テクノロジー、ブランドなど幅広いテーマのもと、各分野のリーダーが世界中から集まり、さまざまなセッションが行われた。

セッションの1つ「いま再び考える、心の動かし方」では、電通グループでCX(Customer Experience:顧客体験)やDX(デジタルトランスフォーメーション)設計を担う、電通デジタルと電通アイソバーの代表が登壇。加速する時代の中にあっても、置き去りにしたくないクリエイティビティーや生活者視点について語った。

ブランドは「モチベーション」と「フリクションレス」で作られる

セッションの冒頭では電通アイソバーの田中信哉氏が、同社が提唱する優れたCXの構築モデルを紹介。「優れたCXは非常にシンプルで、この2つの矢印で説明できます。モチベーションとフリクションレス。この2つが必ず存在し、両方がしっかりと機能しているかが重要となるはずです」と述べた。

  1. Motivation(モチベーション):生活者の心を動かし、「買ってもらう」「好きになってもらう」といったゴールに導く矢印。広告、プロモーション、ブランディング領域が得意とする。

  2. Frictionless(フリクションレス):障壁を取り払い、生活者がゴールにたどり着きやすくするための矢印。デジタルマーケティング、プラットフォーム領域が得意とする。

優れたCXは、いつも2つの矢印で、できている

電通デジタルの川上宗一氏は、このCX構築モデルに賛同。2つの矢印を念頭に置き、生活者目線に立ってCXを設計する重要性を説いた。

CX設計とは、シンプルに言うと、自分が生活者の立場になったとき、どういうサービスや商品を使いたくなるかを考えることです。「このサービスは面白そう」と思わないと注目しませんし、「面白そう」と思ってもすごく使いづらいものでは利用しませんよね。ですからこの2つの矢印でCXを設計していくという考え方はとても分かりやすい。

もう1つ、このCX構築モデルのいいところは、モチベーションとフリクションレスの2つの要素が、点ではなく線になっているところです。以前は、CMを納品したら終わり、マーケティングも生活者に買ってもらったら終わりというケースが多々ありました。しかし、今はスマートフォンなどで、さまざまなメディアや企業などと常につながることができる時代です。

生活者は、「毎日面白いことを味わいたい」と考えている。ですから、Always on(常時稼働)で、生活者の心を動かし続けながら、もっと快適にしていくことが大事です。2つの矢印には、日々生活者のことを考え、「どうしたら楽しんでもらえるか」「どうしたら快適に使ってもらえるか」を追求していくという意味が含まれていると感じます。(川上氏)

両氏はさらに、この2つの矢印がブランドに寄与していることが大事だと語る。田中氏は、「長く愛されるブランドは、モチベーションとフリクションレスの体験が、生活者の中に無意識に溶け込んでいます」と述べた。

フリクションレスが、ブランドに対してどのくらい貢献できるかという点について、川上氏は、「フリクションレスだけでは、『欲しい』『使ってみたい』といった最初の動機にはなりません。動機づけとしては、商品やサービスが魅力的である必要があります。ただ、『使い続ける』という力学を線で捉えたときには、利用するときのちょっとしたつまずきをなくすよう、生活者目線で商品やサービスを改善していくことがブランドづくりにおいて重要になるでしょう」と説いた。

一方、モチベーションの部分がブランドに貢献するためには、やはりクリエイティビティーが大事であり、フリクションレスの部分では特にそのクリエイティビティーが表現物ではなく、「手法や着眼点」に発揮されることが理想だと田中氏は語った。

長く愛されるブランドを育てること。それは「心の中に旬をつくること」

続いて両氏は、長く愛されるブランドを育てるために何が必要か、自身が過去に携わった事例を交えながら議論した。

川上氏は、エンターテインメント領域をはじめ、大手クライアントのブランディングに長く携わっていた。同氏が例に挙げたのは、レコード会社による、音楽アーティストのブランディングについてだ。

レコード会社は、アーティストが仕事として音楽を長く続けていくために、常にターゲットを意識して、さまざまな戦略を考えています。バラードを出したら、次の新曲はアップテンポにするなど曲調を吟味したり、ターゲットの嗜好を踏まえてMVやCDジャケット、ライブ演出を考えたり、常に時系列でマネジメントやプロデュースを行っています。

新曲を出したら、次の曲が出るまで、どのように盛り上げていくか、ワンクールを細かく刻んで考え、毎月「旬をつくること」を意識していました。(川上氏)

田中氏が手掛けていたのは、国内高級車ブランドや化粧品ブランド。どちらも、ブランドの鮮度が落ちないことを重要視したという。

化粧品はシーズナル商品が多いですし、高級車も数年ごとにモデルチェンジを行うので、ブランドの鮮度が落ちやすいんです。そのため、私が大切にしていたのは“鮮度を保ち続ける”こと

例えば高級車なら、古くからの表現にあるような「ドレスを着た女性をエスコートしてクルマに乗る」といったイメージのままでは、ブランドは一気に老朽化してしまいます。そうならないために、購入している層よりも若い世界観を意識し、アート性や遊び心を織り交ぜるなど、常に新しい刺激を与えていくことにこだわり続けていました。(田中氏)

両氏が意識していたのは、商品やサービスが「生活者の心の中で旬であり続ける」こと。川上氏は、「今の時代の生活者とダイレクトにリンクしていくことが一番大事で、感動したい、今使ってみたいというところにブランドを置けるかです。音楽も、すごく良い曲だけど、今は感動しないというものは売れない」と言う。

田中氏は、「高級車は高価な買い物ですからCMを見て、『すぐ買おう』というふうにはなりません。しかし、自分が買ったクルマのCMが陳腐なものだと対価を払った後のありがたみも薄くなってしまう。オーナーになる前も、オーナーになった後も、ブランドの世界観を感じて、そのクルマを所有していることの満足感を高いレベルで維持できるようなブランディングを心がけていました」と述べた。

部署間の障壁をなくし、2つの矢印を実現するために

さらに田中氏は、「今、心動かす」という点において、「デジタルマーケティング」というワードはよく耳にするものの、「デジタルブランディング」という言葉はあまり聞かないと疑問を呈した。

これに対して川上氏は、「デジタルマーケティングの世界では、ファネルの上位にある認知領域を『ブランディング領域』と呼ぶことがあります。しかし、ブランディングは認知領域だけでなく、それ以降も必要なもの。商品やサービスが生活者にとって愛すべき存在になり、快適に使えるものとして10年、20年……とあり続けることが、ブランディングのゴールです。

そのためにはあらゆる手法を使って構いません。本質的にはブランドとは、あらゆる顧客接点で『好き・気持ちいい・使い続けたい』と思わせることの積み上げで成り立ちます」と、独自の見解を示した。同時に川上氏は、「多くの企業においてブランディングを行う上での問題がある」と指摘する。

企業のブランディングを行う上で問題だと感じているのは、部署間の方向性が擦り合わないことです。同じ商品なのに、広告、クリエイティブ、CRMを担うマーケティングの部署など、各部署が異なる側面からブランドを育てようとしている事例が多々あります。

この問題を解決するため、電通デジタルは社員をクライアント企業に常駐させていただき、部署間をつなぎ、皆が同じ方向を向いてブランディングを考えられるサポートをしています。(川上氏)

田中氏もこの問題点に対し、「部署間の境界線をなくさなければ、いいCXやいいブランディングはできない」と言及する。

冒頭に説明した、モチベーションとフリクションレスの矢印を実現する際も、同じ課題に行き着きます。モチベーションの矢印は宣伝部、フリクションレスの所はデジタルマーケティング部やシステム系の部署が担っていることが多いでしょう。さらに各部署で、KPIや組織のカルチャーが異なっているという問題もあります。

部署間の障壁をなくし、方向性を共有しながら2つの矢印をつくっていけるかが、成否を分けると思います。その意味で基本に立ち返り、ブランドは"企業の振る舞い全体によって形づくられる"ことを再認識しなくてはいけません。(田中氏)

これから見据えるべきは、「脱・均質化」と「偶発性の創出」

セッションの終盤は「心を動かすために、これから大切にすべき視点」として、デジタル化が引き起こすさまざまな問題について考えた。川上氏は「デジタルマーケティングが進化して、心を動かすための施策を立てやすくなったが、それによって『最適化のパラドックス』が起きている」と指摘する。

デジタル領域が得意なのは、1つの正解に向けて無駄を省いていくことです。しかし、あらゆる企業が1つの最適解を目指すようになると、均質化が進み、生活者から見るとどれも同じものに見えてしまう。このように、最適解を出しているのにモノやサービスが均質化して売れなくなる現象を、われわれは「最適化のパラドックス」と呼んでいます。(川上氏)

一方、田中氏は最適化による「偶発性の喪失」について言及した。「人間は、偶発的な出会いによって人生が豊かになります。しかし、デジタルマーケティングによる最適化が進むと、パーソナライズされた情報にしか出会えなくなってしまう。言い換えれば、最適化が生活者の偶発的な出会いの場を奪ってしまっているのではないか」と、懸念を示した。

最適化を追求することは、企業活動を効率的に進めるために必要不可欠だ。しかし、生活者の心をより動かすためには、マーケターは1人の生活者に立ち戻り、送り手の都合ではなく、純粋に何が楽しくて心地いいのかを考える必要がある。生活者の心の中に旬をつくり続けるためには、「脱・均質化」と「偶発性の創出」が、今後重要なテーマになることを示唆し、セッションを締めくくった。

※本稿は『ウェブ電通報』の転載記事です
※所属・役職はオリジナル記事公開当時のものです

この記事のオリジナル版はこちら

電通デジタル
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「雇用調整助成金」(特例措置)などの縮減は緊急事態宣言解除後の翌々月から。助成額上限は1万3500円、助成率は9/10に

5 years 3ヶ月 ago

厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少した事業者が休業手当を支給して従業員を休ませた場合、政府がその費用の一部を助成する「雇用調整助成金」(特例措置)などの現行措置に関する縮減案を公表した。

雇用情勢が大きく悪化しなことを前提に、緊急事態宣言が全国で解除された月の翌々月から縮減。2か月間の措置として、「雇用調整助成金」(特例措置)の現行措置で1人1日あたりの助成額1万5000円(上限)は、1万3500円まで上限を減らす。

事業者が解雇などを行わず雇用を維持した場合の中小企業の助成率については、現行の10/10から9/10に縮小する。

雇用調整助成金の特例措置の拡大
現行の雇用調整助成金(特例措置)。全国で緊急事態宣言が解除された月の翌月末まで延長する予定(厚労省公表のパンフレットからキャプチャ)

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度である「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」の助成額も減らす。

中小企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない企業から休業手当を受け取れないといった労働者が直接現金を申請できる「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」は、中小企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%(1日上限1.1万円)を、国が休業実績に応じて支給している。

これを、急事態宣言が全国で解除された月の翌々月から2か月間の措置として、1人1日あたりの助成額の上限を9900円まで減額する。

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者個人向けの給付制度「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」
現行の「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」。全国で緊急事態宣言が解除された月の翌月末まで延長する予定(厚労省公表の資料からキャプチャ)

一方、感染が拡大している地域、特に業況が厳しい企業には「雇用調整助成金」の特例を措置する。

措置案の助成率は最大10/10で、1人1日あたりの上限額は1万5000円。売り上げなどの生産指標については、最近3か月の月平均値が前年または前々年の同期と比べ30%以上減少していることを要件として想定している。

◇◇◇

政府は「雇用調整助成金」(特例措置)を2021年2月まで延長。緊急事態宣言の発出など新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえ、現行措置は全国で緊急事態宣言が解除された月の翌月末まで延長すると1月22日に発表している。

ただ、2020年末に「雇用調整助成金」(特例措置)を縮減する方針を示し、2021年6月までに「リーマンショック時並み」にするとしていた。

瀧川 正実
瀧川 正実

QRコード決済サービス、総合満足度と利用頻度トップは「楽天ペイ」

5 years 3ヶ月 ago

MMDLaboが運営するMMD研究所が発表した「2021年1月 スマートフォン決済(QRコード)の満足度調査」によると、調査対象の6サービス(PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、LINE Pay、メルペイ)中、最も利用頻度の高いサービスは「楽天ペイ」だった。調査対象は18歳~69歳の上記QRコード決済サービス利用者(男女600人)。期間は2021年1月1日~1月4日。

利用頻度最多は「楽天ペイ」、利用者の約6割が1週間に1回以上利用

QRコード決済6サービスの各利用者に、そのサービスの利用頻度を聞いたところ、「1週間に1回以上利用する」という回答は「楽天ペイ」が69.0%で最多。次いで「PayPay」が67.0%、「au PAY」が66.0%、「LINE Pay」が57.0%、「d払い」が53.0%、「メルペイ」が51.0%だった。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 利用頻度 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
メインで利用しているQRコード決済サービスの利用頻度(各n=100)(出典:MMD研究所)

総合満足度トップは「楽天ペイ」

各サービス利用者に、メインで利用しているサービスの満足度を「お得部門」「アプリデザイン部門」「利便性部門」「信頼部門」においてそれぞれ聞いた結果、総合満足度トップは「楽天ペイ」だった。各部門のトップ、質問項目は次の通り。

  • 「お得部門」(キャンペーンの頻度、ポイント還元率、還元されるポイントのわかりやすさ):楽天ペイ
  • 「アプリデザイン部門」(操作のわかりやすさ、利用した金額(残高)のわかりやすさ、見た目の良さ):メルペイ
  • 「利便性部門」(使える場所(店舗・EC)の多さ、店員の理解度、チャージ方法の豊富さ):PayPay
  • 「信頼部門」(セキュリティ、企業の信頼性、使える場所のわかりやすさ):楽天ペイ
MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 利用頻度 サービス別 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
利用中のQRコード決済サービスの部門別満足度(各n=100)(出典:MMD研究所)

人に勧めたいサービス1位は「楽天ペイ」

各サービス利用者にメインで利用しているサービスを家族・友人に勧めたいか10点満点で点数をつけてもらい、NPS(ネット・プロモーター・スコア、顧客推奨度)を出した。結果、9点から10点を付けた推奨者は14.7%、7点から8点をつけた中立者は40.0%、0点から6点をつけた批判者は45.3%で、推奨社から批判者を引いたNPSは-30.7だった。サービス別のNPSは「楽天ペイ」が-13.0で最も高かった。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 NPS 顧客推奨度 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
メインで利用しているQRコード決済サービスのNPS(ネット・プロモーター・スコア/顧客推奨度)
(出典:MMD研究所)

知ったきっかけ上位は「公式サイト」「関連アプリ上での案内」「テレビCM」

調査対象者に現在メインで利用しているサービスを知ったきっかけを聞いたところ、最も多かったのは「公式サイト」(16.0%)で、「関連アプリ上での案内」(14.8%)、「テレビCM」(14.3%)と続いた。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 サービスを知ったきっかけ 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
メインで利用しているQRコード決済サービスを知ったきっかけ(n=600)(出典:MMD研究所)

各サービスごとに上位5位までの項目を抜き出すと、「PayPay」は「テレビCM」、「d払い」「楽天ペイ」「LINE Pay」は「公式サイト」、「au PAY」は「企業からの配信メール」と「関連アプリ上での案内」、「メルペイ」は「関連アプリ上での案内」だった。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 サービスを知ったきっかけ サービス別 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
サービスを知ったきっかけ(上位5位)(各n=100)(出典:MMD研究所)

「ポイントが貯まる」「キャンペーンに興味を持った」が使い始めたきっかけ上位に

現在メインで利用しているサービスを使い始めた理由を聞いたところ、「ポイントが貯まるから」(35.2%)が最多。次いで「キャンペーンを知って興味を持ったから」(29.3%)、「普段使っているサービスとポイントが連動しているから」(23.8%)だった。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 使い始めた理由 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
メインで利用しているQRコード決済サービスを使い始めたきっかけ(n=600/複数回答可)
(出典:MMD研究所)

サービス別に上位5位までの項目を抜き出すと、「PayPay」「メルペイ」は「キャンペーンを知って興味を持ったから」、「d払い」「楽天ペイ」「au PAY」「LINE Pay」は「ポイントがたくさん貯まる」だった。

MMD研究所 MMDLabo 調査データ QRコード決済 サービスを使い始めた理由 サービス別 楽天ペイ PayPay d払い au PAY LINE Pay メルペイ
サービスを使い始めた理由(上位5位)(各n=100/複数回答可)(出典:MMD研究所)
調査実施概要
  • 調査タイトル「2021年1月 スマートフォン決済(QRコード)の満足度調査」
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2021年1月1日~1月4日
  • 調査対象:18歳~69歳の下記QRコード決済サービスをメイン利用している男女
  • 有効回答:600人(PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、LINE Pay、メルペイ各100人)
  • 設問数:9問
藤田遥
藤田遥

コロナ禍の長期化で起きた消費行動の変化6つのポイント&ニューノーマルで勝ち残る6つの成功の鍵

5 years 3ヶ月 ago

グローバルコンサルティング会社のローランド・ベルガーは、「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」と題した資料を公表した。

COVID-19発生以降、世界11か国において消費者の行動がどのように変化しているかを分析。これらの変化が消費財および小売企業のビジネスの在り方にどのような影響を与えるのかを考察している。

消費行動の変化6つのポイント

「社会的価値」が消費の鍵

COVID-19は消費者が自らの消費行動を見つめ直す契機となったと指摘。モノの購入では34%の消費者が、「サステイナブルな消費かどうか」を考えるようになったという。

消費者は、機能的価値や情緒的価値だけではなく、サステイナビリティや社会・ローカルへの貢献といった社会的価値を企業に期待している。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 COVID-19前後での消費行動や購入するブランド・製品に対する評価の変化
COVID-19前後での消費行動や購入するブランド・製品に対する評価の変化(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

スマートフォンで何でも売れる時代へ

COVID-19により消費の主戦場はリアルからデジタルへと完全に移行。デバイス別のシェアにおけるスマートフォンの伸長が著しく、2020年半ばには全体の54%にまで伸びた。ラグジュアリーや家具のような高価格帯の製品カテゴリーが、スマートフォン経由で購買されるようになったとしている。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 オンラインショッピングの半分以上がスマートフォンに
デバイス別のオンライン注文のシェアの変化(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

ソーシャルメディアが顧客接点の肝に

人との接触機会の減少で、ソーシャルメディアの利用時間が世界的に伸びている。55%の消費者がすでにソーシャルメディアを使って商品を購入した経験があり、COVID-19以降は17%のユーザーが利用を増やしている。

この傾向は特に若いユーザーに顕著。Z世代のほぼ4分の3がパンデミックの中でソーシャルメディアを介して買い物を実施。オンライン購買におけるソーシャルメディアの存在感は高まっている。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 ソーシャルメディアの台頭について
ソーシャルメディアの台頭について(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

コストパフォーマンスの重要性の高まり

COVID-19で節約志向が高まったことに加え、サステイナブルな消費を重視する流れから、世界的に価格と品質を両立させるコストパフォーマンスへの期待が高まっている。

調査によると、価格が第一の基準となったのはブラジルのみ。ほとんどの国でコストパフォーマンスが1位となった。日本はコストパフォーマンス、価格、品質の3つをそれぞれ重視する割合が近く、社会の階層化の様相が垣間見えるとしている。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 世界的な倹約志向とサステイナブルな消費の流れはコストパフォーマンスの重要性を高めている
世界的な倹約志向とサステイナブルな消費の流れはコストパフォーマンスの重要性を高めている(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

消費の中心は生活必需品にシフト

買い物客は消費財カテゴリーの中でも、支出を生活必需品に移している。具体的には、アパレル(スポーツを除く)、ジュエリー、腕時計といった嗜好品の消費が減少する一方、食料品・ヘルスケア・衛生関連用品の消費が大きく高まっている。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 食品やパーソナルケアなどの生活必需品に支出を移行している
食品やパーソナルケアなどの生活必需品に支出を移行している(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)
ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 ネット通販の消費はビューティーやアクティブへとシフトしている
ネット通販の消費はビューティーやアクティブへとシフトしている(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

カゴ落ちを防ぐクーポンやお得感の醸成が重要

消費者は慎重に支出を計画している反面、可能であれば買うものや買い方・習慣を変えたくないと考えている。そのため、回答者の5分の1がインセンティブとなるプロモーションを求めているという。

小売業者は消費者の優先順位を理解し、新たなカスタマージャーニーを作成することが重要になると指摘。ECサイトのカゴ落ちを防ぐためのプロモーションや施策は非常に重要となるとしている。

ローランド・ベルガー公表資料「ニューノーマルで消費はどう変わるか 新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらす世界的な消費行動の変化」 世界的に値引傾向が高まっている
世界的に値引傾向が高まっている(ローランド・ベルガーが公表した資料からキャプチャ)

ニューノーマルで勝ち残るための成功の鍵

資料では、ニューノーマル時代で勝ち残るための成功の鍵も説明している。

フォーカス

企業の目的・存在意義にフォーカスし、文化、ブランド、バリューチェーンなどの持続可能性を統合。説得力のあるブランドストーリーを伝えることを意識する。

優先順位の明確化

サステイナブルな成長に向けた明確な優先順位を設定。サステイナビリティやコストなどの観点からサプライチェーンを再編成し、販売と生産の柔軟性・連動性を高めるとしている。

徹底的な消費者分析

消費者をより深く理解するために消費者分析への投資を提案。トレンドを早期に発見し、進化し続ける消費者中心の製品・サービスを提供することで、信頼を得ることができるとしている。

D2Cシフト

トラディショナルメディアとマーケティングに費やす予算をモバイルとソーシャルに移行。ブランドの認知度を維持し、消費者との直接的なつながりの強化を提案している。

柔軟なEC基盤の構築

業務の柔軟な拡張を含む、規模に対応して設定したEC基盤の構築が必要。たとえば、BOPIS(Buy Online Pick-up In Store、店頭受け取り)、越境ECを自社のEC基盤にどのように取り込んでいくかなどをあげている。

OMOトランスフォーメーション

リアル店舗をデジタルの世界に変換、包括的に統合し、ソーシャル交流のための安全な空間を設定。ユニークで意味のあるブランド体験とショッピングプラットフォームを創造するとしている。

石居 岳
石居 岳

メール返信に時間かかってませんか? 60分以内返信で顧客の心をワシ掴み!

5 years 3ヶ月 ago
レビューの数と評価の高さはアクセス数や転換率に直結し、売り上げ拡大にも寄与する。顧客の表情や声が分からないメールで、顧客満足度の高い対応を徹底するためのポイントとは? 6000社以上の支援実績から確立した要点を、ラクスの矢崎澪氏が実例を交えて解説する
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メール共有・管理システム「メールディーラー」の累計導入社数が6000社以上の実績があるラクス。アクセス数や転換率の向上に直結する高品質な顧客対応を実現している通販・EC事業者の事例を踏まえ、顧客からの高評価につながるメール対応のポイントについて、FO事業本部MD事業部の矢崎澪氏が解説する。(写真◎Lab)

新規顧客の獲得に高評価レビューが効果的

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて緊急事態宣言が発令された2020年4月以降、巣ごもり需要によるEC・通販の消費決済額が伸長しており、通販各社では既存顧客やリピーター以外の新規顧客の流入が増えている。今までは広告やセール企画を打ち出してもECサイトに流入してこなかった消費者も、ECに流入しやすくなっている状況ということだ。

その中で、どのようにしてより多くの新規顧客を獲得していくべきか、「新規顧客がお店・商品を選ぶポイント」の調査データから読み解くと、大きく3つのポイントがあげられる。

新規顧客がお店・商品を選ぶ3つのポイント

  1. 価格」価格・手数料の安さやコストパフォーマンス
  2. 商品」品ぞろえの充実度
  3. レビュー・口コミ」ほかの顧客からの評価

しかし、すべての条件をそろえるにしても「価格」の安さばかり追求すると利益の減少やそれに伴う広告費の削減といった事態に陥る懸念があり、「商品」もアイテム数を増やすほど商品管理の課題が浮上してくる。

一方で、「『レビュー・口コミ』は、評価を上げるために長期的な取り組みが必要となるものの、低いコストで高い効果を得ることができる」と、矢崎澪氏は主張する。

ラクス メールディーラー 顧客対応 FOクラウド事業本部MD事業部の矢崎澪氏
ラクス FOクラウド事業本部MD事業部の矢崎澪氏

85%が初めて利用するネットショップのレビューを確認

ある調査では、初めて利用するネットショップで商品・サービスを購入するときに、85%の消費者がレビューを「確認する」「確認することの方が多い」と回答している。

ラクス メールディーラー 顧客対応 レビュー確認 商品購入時 口コミの参考有無
レビューなど口コミの参考有無について(n=520)(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

低評価レビューの店舗では約80%が購入を取りやめる

さらに、レビュー評価が悪かった場合は80%近くの消費者が「購入を取りやめる」「購入を取りやめることが多い」と回答している。

ラクス メールディーラー 顧客対応 レビュー確認 商品購入時 購入を取りやめる 口コミなどがよくなかった場合の購入について
口コミなどがよくなかった場合の購入について(n=508)(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

特にモールではレビューの多い順で絞り込める機能があるため、レビューの数自体がモール内のSEO施策としても効果を発揮する。

ラクス メールディーラー 顧客対応 FOクラウド事業本部MD事業部の矢崎澪氏
「高評価のレビューが増えるとアクセス数と転換率の向上に直結し、中長期的に見れば売り上げアップにもつながる重要な取り組みだ」と語る矢崎氏

「顧客対応」では、何が評価されているか?

過去の楽天市場のレビュー項目は、「品ぞろえ」「情報量」「決済方法」「スタッフの応対」「梱包」「配送」――の6つで構成されており、特にレビュー評価が4.8以上を超えるショップは「スタッフの応対」に関するレビューが多数を占めているという。

“良い接客”がレビューを創出する

接客の良さに対する口コミ発信の有無に関する調査では、「家族や友人・知人に直接話した」(53.8%)、「SNSやお店の口コミページなどに投稿した」(27.2%)という結果が出ていることから、“良い接客”がレビューを書いてもらいやすい状況を作り出していると言える。スタッフの応対や接客は、ブランディングやマーケティングの上で重要なポジションに位置しているということだ。

ラクス メールディーラー 顧客対応 接客に関する調査 接客の善し悪しに対する口コミ発信の有無
「接客に関する調査」接客の善し悪しに対する口コミ発信の有無(出典:クロス・マーケティング)

高評価レビューにつながる顧客対応、4つのポイント

では、顧客対応では、何が評価されているのか。レビュー総合評価4.8以上を超えるショップを参考に、レビューで高評価を得るための4つのポイントを挙げる。

  1. 対応のスピード
  2. 対応の品質(丁寧さ)
  3. 豊富な品ぞろえ
  4. 丁寧な梱包

これらのポイントから、「モノ」だけでなく顧客対応や接客といった「コト」でレビュー評価を高められることがわかる。

メール対応の「質」と「スピード」を両立するには?

ECにおける顧客対応の中でも、今回はメールの顧客対応に特化してテクニックを紹介する。

品質とスピードの評価ポイント

顧客対応のメールでは、以下のような項目が「対応品質」として顧客から見られているという。

  • 適切な言葉遣いができているか
  • 応対に必要な知識を備えているか
  • 対応は正確か
  • 顧客との認識のすり合わせができているか など

「対応スピード」はどの程度の時間を指すのかというと、消費者の60%超が「60分以内」であれば対応が早いと感じていることから、60分以内の対応が顧客の期待に応えられる対応スピードであると思われる

よくあるトラブルから見た、失点を防ぎ得点を上げる方法

顧客対応は人と人とのやり取りのためトラブルにつながりやすい業務だが、中でもよくあるトラブルについて下記に挙げる。

ラクス メールディーラー 顧客対応 よくある顧客対応のトラブル事例
よくある顧客対応のトラブル事例

このようにクレームが発生したり、低評価のレビューが付いたりすると、そこへの対応に時間を要してしまい、ほかのメールの対応が遅れてしまうという悪循環に陥りかねない。こうした課題を解決するために、まずは「失点を減らす=顧客に悪い印象を与えない対応」の施策を実施し、さらに、高評価レビューにつなげるための「得点を上げる=顧客満足度を高める対応」を行っていかなければならない。

顧客に悪い印象を与えない対応

  1. 対応漏れをなくす
    ⇒問い合わせメールの対応状況を管理し、メンバー全員で共有できるようにする。
  2. 対応速度を上げる
    ⇒「問い合わせに○○分以内に対応する」というルールを決め、ルールが守られているか適宜チェックする。先述の通り、理想の対応時間は60分以内だが、業務量の多い企業でも24時間以内などというように、状況に合わせたベストなルール設定が必要だ。
    利用しているメッセージ管理ツールなどに「自動返信機能」があれば、活用することを推奨している。人の手で迅速に回答ができない営業時間外や休業日に問い合わせがあった場合、音沙汰なしに待たせるストレスがクレームにつながりかねないため、自動で一次返信できる機能の活用は有効だという

顧客満足度を高める対応

  1. 対応品質を高めるために顧客対応を標準化する
    ⇒よくある問い合わせは、テンプレートを作成して返信対応を標準化する。テンプレートは担当者全員で共有しておけば、ノウハウの偏りが防ぎやすくなるほか、対応スピードの向上にも効果を発揮する。
    また、社内マニュアルや蓄積したノウハウも、スプレッドシートやエクセルなどで随時更新しながら共有することで、属人化することなく顧客対応の品質が全体的に高められる。
  2. 特別感を演出する
    ⇒テンプレートだけの文面にせず、個別のメッセージを添えて顧客に特別感を与えることが好ましい

実践で使えるメール作成のポイント

顧客対応におけるメール作成のポイントについて、①差出人名、②件名、③本文、④フッター(署名)の、メールを構成する4つの要素に分けて紹介する。

顧客対応におけるメール作成のポイント

① 差出人名

誰から送信されたメールなのかが一目で分かるように、企業名、ブランド名、ショップの屋号など、顧客にとって最もわかりやすい名称にしておくべき。

② 件名

どこから来たメールなのかが受信ボックスでも一目瞭然になるようにしておかなければいけない。返信の際に「Re:」の付いた件名でそのまま送信するより、「お問い合わせの件につきまして」などと記載すると、よりわかりやすく丁寧な印象となる。件名をそのままにしておくと、やり取りが続いた場合に「Re:」だけで件名が埋まってしまうケースも散見される。また、人が一瞬にして認識できる文字数は約13文字と言われているため、なるべく冒頭から13文字以内に伝えたい内容を記載することが重要だ。

③ 本文

問い合わせをするということは、ショップに対して何らかの興味を示してくれている表れなので、まず、感謝の気持ちを一言入れるようにする。また、「サポート担当の○○です」というようにショップ側の担当者名を記載すると顧客との距離が縮まりやすくなる。メールは表情や声がうかがえないため、こうした細かな気遣いが顧客満足度に差を生むという。

④ フッター(署名)

署名は自己PRの場と考え、企業(ショップ)名、住所、連絡先などの基本的な情報を漏れなく記載しなければいけない。当たり前だからこそ不備があれば顧客の目に付きやすいため注意が必要だ。また、顧客が電話で伝えたいと思ったときに電話番号がなければ検索する手間をかけてしまい、顧客満足度の低下や販売機会の損失につながりかねない。

こうした一言や一手間でお客さまが喜び、口コミも投稿してくれる。SEOや広告よりコストパフォーマンスもよく、すぐに実践に移せる施策だ。(矢崎氏)

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朝比美帆
朝比美帆

これでライバル企業が丸裸!? EC向け競合調査のすべて【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years 3ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年1月18日〜24日のニュース
ネッ担まとめ

デジタル化が進んで競合が増えたネットショップも多いはず。そんな時は冷静に競合分析をしてみると自社の差別化ポイント見えてきますよ。

競合をよく見れば差別化ポイントがわかる

競合分析とは? メリットや調査方法、よくある失敗などEC向けの競合調査を紹介 | shopify
https://www.shopify.jp/blog/competitive-analysis

競合相手についてより具体的な側面をチェックしたい場合には、以下の内容を分析に取り入れることをお勧めします。
競合他社のウェブサイト機能(例:検索ツール、商品画像、デザイン、レイアウト等)
顧客体験(例:カード落ち戦略、カスタマーサポート、モバイル UX等)
SNS戦略 (例:使用中のSNSチャンネル、投稿頻度、エンゲージメント等)
コンテンツマーケティング戦略(例:ブログのトピック、コンテンツの種類等)
マーケティング戦略(例:プロモーションの種類、割引の実施頻度等)
Eメールマーケティング戦略(例:ニュースレター、プロモーションコード等)
顧客レビュー(例:商品についての口コミ、繰り返される苦情等)
https://www.shopify.jp/blog/competitive-analysisから編集部でキャプチャ

まとめると、

  • 競合調査を行うメリットは「しっかりした情報に基づいた意思決定ができる」「業界のトレンドを特定できる」「価格戦略の見極めができる」など
  • 「SimilarWeb」や「Mailcharts」などを使うと便利。あわせて競合のブログを読む、SNSをフォローする、実際に買うなどしてみる。7社~10社のデータをスプレッドシートにまとめる
  • 競合も動きが変わるので継続的な調査が必要だが、調査に時間をかけ過ぎたり、何となく分析したりするとうまくいかないので注意

競合相手のデータをチェックする時は、ある一定時期に固執するのではなく、時間の経過とともに彼らがどのように成長してきたか、ということに注力してください。競合他社の戦略がどのように進化してきたかという情報は、ビジネスの初期段階(あるいは現時点)のみの情報よりも大いに参考になるはずです。

競合調査についてとても詳しく書かれた記事です。競合調査と言うと検索順位や価格ばかり気になりますが、マーケティング戦略全般を見ておかないといけないですよね。上図にある項目は必須ともいえる項目なので継続的にチェックしておきましょう。競合を見すぎると差を感じでしまい動けなくなる時もありますので、ほどほどにして自社の立ち位置を考えるとうまくいくはずです。

成功するには失敗を前向きにとらえること

OL時代の副業からネットショップオーナーへ ゼロからECアパレルを成功に導いた、その秘訣とは | BASE U
https://baseu.jp/18777

まとめると、

  • OL時代に使わなくなった私物を販売していたが、売るものがなくなり仕入れ販売を始めた。仕入れ先はネット検索で開拓し、仕入れるたびに完売が続いた
  • 初めてオリジナル商品を発注したときは不良品だったためすべて手直しした。それ以降はサンプルを必ず作るようにしている
  • 成功したコツは「やってみたい!」と思ったときに即行動したこと。失敗も次の糧と捉え、成功できそうな別の方法を考えた

一度うまくいかないことがあってもすぐにあきらめずに、「改善するためにはどうしたらいいんだろう?」と考えて、毎日すこしずつでもいいから前に進もうとする気持ちが大事です。

そうすれば、成功する道筋がかならず見えてきます。

また、「売れる」という感覚だけで商品を仕入れて売るのではなく、「自分の興味が持てる商品」を楽しんで販売する気持ちも大切だと思いますよ。

ネットショップを始めるきっかけはいろいろありますが、ずっとうまくいき続けることは少ないです。失敗しながら前に進み続けることで軌道に乗ります。途中から「売上」が気になってきても自分が楽しんで販売することも重要です。売りに行ってしまうとその気持ちがユーザーに伝わってしまいますからね。困った時こそ原点を忘れずに。

関連記事

ファーストリテイリングのEC強化が進行中

ユニクロの2021年9-11月期EC売上は48%増の367億円、ジーユー事業のECは約4割増 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8355

ユニクロがスマホ決済「UNIQLO Pay」をアプリに搭載、ECサイト「ユニクロオンラインストア」でも展開予定 | ネットショップ担当者フォーラム

https://netshop.impress.co.jp/node/8376
ユニクロとジーユーがライブコマースをスタート、ECサイトとアプリで展開 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8373

まとめると、

  • ファーストリテイリングの第1四半期連結業績によると、国内ユニクロ事業におけるEC売上高は前年同期比48.3%増の367億円、EC売上高の割合は14.5%
  • 1月19日から、ユニクロ店舗での買い物に利用できる「UNIQLO Pay(ユニクロペイ)」を開始した。銀行口座かクレジットカードを登録して利用する
  • ライブコマースも開始。ユニクロは「UNIQLO LIVE STATION」、ジーユーが「GU LIVE STATION」。メンズファッションバイヤーのMB氏などが登場

ファーストリテイリングはECが順調に伸びていますね。その流れはさらに強化されるようです。「UNIQLO Pay」の購買データも商品開発や販促に活かすでしょうし、ライブコマースなどの新しい施策もどんどん試してくると思われます。競合調査の記事にあるような項目をチェックしておくとヒントがたくさん得られそうです。ライブコマースを見た限りでは、まだまだ改善が必要な感じでしたが……。

EC全般

ヤフオク!、「ネコポス」送料を実質0円に 3月31日まで | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2101/20/news121.html

「例年よりもコロナ禍で在宅時間が長くなる中、新年度に向けた自宅の断捨離をサポートする」とのこと。

緊急事態宣言の再発令の影響を受けお困りの方へ。hey、ネットショップ「STORES」で最大2ヶ月スタンダードプランを無償提供と開設サポートを開始。 | ヘイのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000031375.html

STORESは出店をサポート。

Shopifyで飲食店のテイクアウト・デリバリーサイトを作る手順を完全公開 | いがた | note
https://note.com/phiitakes/n/n19a32a34f10d

完成イメージは見られませんが、手順は参考になります。店舗のオペレーションもあるのでじっくり取り組みましょう。

簡単導入「自社アフィリエイト」アプリのご紹介【Affitch】 アプリ | shopify
https://www.shopify.jp/blog/partner-app-tabipalette

基本的には無料プランで問題ないというのが素晴らしい。

2020年の振り返りと2021年の抱負 斜め上から目線 | うちる社長ブログ
http://relux.hiho.jp/blog/houfu2020-2021/

職場の整備、労務の整備、人員の整備の3つ。売れてくるとここから崩れやすいですからね。

アマゾンジャパン、出品者発送の要件追加 7月から土日発送など求める | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/2817

7月15日以降に新要件が適用されるとのこと。半年間で対応できるかがポイントです。

今週の名言

たくさん失敗をして、たくさん新しい方法を探して、最後は必ず上手くやってきました。“大丈夫かな?”という道で一生懸命に目の前のことに全力で取り組んで学んだことがすごく多いんです

「迷った時は険しい道を選べ」世界最高峰NHLを目指す大学生・三浦優希が続けるアウトプットと描く未来 | Number Web
https://number.bunshun.jp/articles/-/846643

成功する人の共通点は失敗を失敗にしないこと。

森野 誠之
森野 誠之

ソーシャルコマースを活用する若年層消費者「90後」と「Z世代」がけん引する中国の新消費市場とは | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~

5 years 3ヶ月 ago
ハイテク製品を使いこなし、SNSやECを活用する若年層消費者「90後」と「Z世代」は、消費意識の高さで中国の新消費市場をけん引しています

「90後(1990年代生まれの中国人若年層)」と「Z世代(1995年~2009年の間に生まれた11才~25歳くらいの世代)」はさまざまな最新デバイスやIT機器を使いこなし、海外通販、タクシー配車アプリ、モバイル決済などを活用したライフスタイルを主導しています。彼らは独自の消費傾向で、中国の新消費市場を牽引しつつあります。

高品質な消費生活を追求する「90後」と「Z世代」

70後、80後世代は、買い物の際には実用性のある商品を重視し、有名な国際ブランドに対して愛着心や信頼感を抱いています。一方、90後とZ世代の若い消費者は物が豊かな時代に育ったため親世代と消費の価値観が異なります

90後、特にZ世代は消費行動がより主観的で、個人のニーズと好みが非常に明確です。79%のZ世代がブランドではなく質を優先して商品を購入しており、商品とサービスの品質を考えた消費をしています

「90後」と「Z世代」は新興ブランドの有力な消費層

中国の新興ブランドにとって、90後とZ世代は有力な消費層です。2017年に創立されたコスメブランド「完美日記(Perfect Daily)」は設立から3年ほどの若手ブランドですが、2,684億元(1元=15.45円換算で約4兆1467億円)を達成した2019年のW11(ダブルイレブン)では、欧米ブランドを抑えて化粧品部門で首位を獲得しました。実際、消費の主力となったのは高い購買力を持つ90後とZ世代でした。

ここ数年、「完美日記(Perfect Daily)」はSNSでマーケティングを行っています。コミュニティ機能を持つECアプリ「小紅書(RED)」では168万人のフォロワーを有し、その主な年齢層は18~28歳の若者です。また、「完美日記」を運営するのは、80%以上が90年以降に生まれた「90後」の社員です。

国内ブランドに限らず、国際ブランドも次々と90後・Z世代に向けたマーケティングを開始しています。コスメブランド「OLAY」は若年層へのマーケティングにより、90後とZ世代の若い顧客が47%を占めるようになりました。

高い消費意欲を持つ若年層消費者の規模が拡大

90後とZ世代は高い消費意欲を持っています。「Tmall」は5.5億人の消費者を8つのグループに分類しました。Z世代と三四線都市(※省都ではないが、各省レベルで主要な役割を持つ都市。北京・上海・広州・深センの4都市が一線都市。杭州、南京などは各省や自治区の省都、それに準じる都市を意味する一・五線都市)に居住している若年層消費者(90後を中心とした18歳から30歳くらいまでの消費者)の「Tmall」における増加率が10~20%に達し、特にZ世代消費者の増加率は約20%に達しました。

トランスコスモスチャイナ 90後 Z世代 Tmall全業界における消費者構成比率&増加率
「Tnall」全業界における消費者の構成比率・増加率(画像はtranscosmos China 作成)

また、Z世代と三四線都市に居住している若年層に関し、2017年は「タオバオモール」以外のコンテンツチャネルの利用頻度は7%でしたが、2019年は17%に伸長しました。若年層の消費者規模は急速に拡大し続けており、潜在的な消費力が大きいと考えられます。

アクセンチュアが発表した「グローバル95後消費者調査 中国洞察」によると、64%の90後は「ECサイトで商品コメントを掲載した経験がある」と回答しています。この結果から、EC企業にとって、口コミの活用が非常に重要であることがわかります。

また、90後とZ世代は強い購買力によって「ファン経済」を支える消費層となっています。アイドルをイメージキャラクターに起用したブランドの商品を購入することは、若い世代の特徴的な購買行動です。また、給料が入ったらクレジットサービス「花唄(ファベイ)」に入金して、すぐに返済するような行為もよく見られます。90後の60%がクレジットで商品を購入していると言われています。

「90後」と「Z世代」はECとSNSが融合したソーシャルコマースを好む

70後と80後では、「WeChat(ウィーチャット)」や「weibo(ウェイボー)」、「QQ」のSNSプラットフォームが広く愛用されますが、90後とZ世代は「TikTok」や「快手(クアイショウ)」などのショートムービーアプリ・SNSでネットショッピングをする傾向があります。特にZ世代は、さまざまなチャネルを通じて「買物」を「SNS」につなげることが一般的で、家族、同僚、友達と商品情報を共有して、衝動買いをする可能性が高いです。

90後とZ世代は第三者に商品を紹介してもらうことで、購買意欲を沸かせる「草(ジョンツァオ)」という行動を頻繁に行っており、他の消費者へ商品を宣伝する能力も高いのです。ブランドは若い消費者の特性に基づいた1to1マーケティングを実施する必要があるでしょう。

トランスコスモスチャイナ 90後 Z世代
三四線都市に住む若年層とZ世代についての統計データ(画像はtranscosmos China 作成)

統計データによると、三四線都市に住んでいる青年とZ世代の半数以上は、モール内SNSの「微淘(ウェイタオ)」や「タオバオモール」内のコンテンツチャネルの1つ「有好貨(ヨウハオホア)」を使用した経験があるといいます。また、70%超が「小紅書(RED)」「TikTok」「快手」で商品情報を検索したことがあり、85%以上がインフルエンサーや芸能人が愛用する商品に関心を持っています。若い消費者たちはKOLの背景や由来を気にせず、役立つ情報であれば、そのアドバイスを受けておすすめの商品をピックアップしているのです。

「90後」と「Z世代」が「ものぐさ経済」の発展を後押し

90後とZ世代消費者は、「横になったまま生活し、どこでも快適な状態を維持したい」と考えているため、中国の「ものぐさ経済」の発展を後押ししています。「ものぐさ経済」は「手間を省く」という考えから始まっており、インターネットの急成長によって、若年層が簡単・快適な生活を送れるようになったことで「ものぐさ経済」が生まれました。

特にここ数年で、モバイルインターネットの発展、コミュニティや飲食、旅行などのO2O、ネットショッピング、デリバリー、リアルタイム配達などのサービスが次々と誕生し、「ナマケモノ」(中国語で懶人、ランレン)と呼ばれる人たちは、家から出なくても個人の生活ニーズが満たされるようになっています

「ナマケモノ」の90後・Aさんの1日を紹介します。Aさんは朝遅く起きたので、タクシー配車アプリ「 DiDi(ディディ)」を使ってタクシーを呼び、出社しました。出社後、朝食を食べていなかった彼女はデリバリーサービスアプリ「Eleme」を使って、朝食を注文しました。1日の仕事が終わり、Aさんは家に帰る前に「盒馬(フーマー)」アプリを使って野菜、果物、卵などを注文。そうすると、家に着くと同時に新鮮な果物や野菜が家に届きました。

2018年にタオバオが発表した「ナマケモノ消費データ」によると、中国人は2018年にナマケモノ経済行動で160億元(1元=15.7円で換算すると約2512億円)を費やし、前年比70%増となりました。95後の消費は、82%増で急成長しています。

◇◇◇

90後とZ世代は中国消費市場の中心となってきています。ブランドや企業は90後・Z世代の消費ニーズを把握し、マーケティング戦略を立てることが非常に重要です。若い世代の心をつかめるかどうかは、各企業の取り組み次第でしょう。

海外向けECビジネスを実施・検討中企業は必見! 30か国のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2020』

インプレスでは海外EC市場への進出を検討、進出済み企業などに向けて、世界30の国・地域のECデータを1冊の書籍にまとめた『海外ECハンドブック2020』(著者はトランスコスモス)を発刊。「世界のEC市場規模予測」「地域別EC市場データ」「越境EC市場規模およびEC利用者の推移」「EC市場データランキング」などを詳しくまとめています。

『海外ECハンドブック』は、グローバルECにおいて豊富な経験を持つトランスコスモスが、世界30の国と地域におけるECの現状と将来展望について、最新データを集約・整理した一冊
『海外ECハンドブック』は、グローバルECにおいて豊富な経験を持つトランスコスモスが、世界30の国と地域におけるECの現状と将来展望について、最新データを集約・整理した一冊

[主要30の国・地域のEC市場概況]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • 越境ECの地域別利用状況
  • アジア10都市EC利用動向調査
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2019年
    などを掲載。アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について、各国のEC市場環境比較表などを掲載しています。
    https://www.amazon.co.jp/dp/4295010766/
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)
姚俊杰(Galen Yao)
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China), 姚俊杰(Galen Yao)

2か月でCV率約1.3倍を実現! 「銀座千疋屋」の事例に学ぶSNS活用&UGCマーケティング

5 years 3ヶ月 ago
InstagramをはじめとしたSNSのレビューや口コミなど、ユーザーによる「UGC」を活用したマーケティングが新規顧客獲得に有効な手立てになる。「銀座千疋屋」の事例に学びながら、効果的な「UGC」マーケティング手法を解説
[AD]

ユーザー生成コンテンツ「UGC」を活用した新規顧客を獲得する施策(UGCマーケティング)は、多くのEC事業者から注目を集めている。この記事では、1894年創業の老舗果物店・「銀座千疋屋」のSNSを通じたUGCマーケティングを事例に、新規顧客の獲得、既存顧客とのロイヤルティ構築のノウハウに迫る。

「若年層による認知が十分でない」という課題を抱いていた銀座千疋屋は、どのようにUGCマーケティングに取り組み、新規顧客として設定した20代から30代の認知と購入拡大を生み出したのか。ギャプライズの天木伸氏(UGC&D2Cテクノロジーグループ カスタマーサクセス)が解説する。

将来的な売り上げの頭打ちの危機感、打破のためにSNSでアプローチ

銀座千疋屋は125年の歴史がある老舗だが、顧客層は限定的で若年層に認知されていないという課題があった。それによって、「既存顧客には商品が売れても、若年層に向けたアプローチができていない。将来的には売り上げが頭打ちになってしまうという可能性がある」という懸念を抱えていた。

主な顧客は40代から60代。目上の人に贈り物をする機会が増える年代で、誰にでも喜ばれるギフトブランドとして銀座千疋屋を選ぶシーンが多かった。そのため、「将来的に売り上げが頭打ちになるという危機感があった」(天木氏)

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS
銀座千疋屋のECサイト

銀座千疋屋は上記のような課題を解決し、新規ターゲットである20代、30代の若年層の認知と購入機会を生み出していくため、Instagramを活用した取り組みをスタートした。

Instagram活用と同時に、年代に合った価格帯の商品開発も強化した。20代、30代のユーザーにとって、1万円以上するフルーツを気軽に購入することはほとんどない。そこで購入しやすい価格帯の商品拡充を進めた。(天木氏)

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 従前のメイン顧客層
銀座千疋屋における従前のメイン顧客層

SNS活用&UGCマーケティングに着眼

銀座千疋屋はInstagramによるSNSマーケティングのほか、UGCマーケティングにも取り組んだ。UGCは「user generated contents」の略で、ユーザーが作ったコンテンツのことを指す。Instagramにアップされた写真もUGCの1つだ。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 体験から消費行動への変化を促す
SNSとUCGを使ったマーケティングで体験から消費行動への変化を促した

SNSマーケティングは、若年層への認知を拡大するための施策。UGCマーケティングは、ユーザーがECサイトにアクセスしたときに購入の後押しとなる施策と位置付けた。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNSマーケティングの目的
SNSマーケティングの目的
ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS UGCマーケティングの目的
UGCマーケティングの目的

SNSの運用は毎日コツコツと、積み重ねが重要

まずSNSマーケティングについて説明していく。

銀座千疋屋の場合、当初はInstagramを活用していなかったため、まずは公式アカウントを開設するところから始めた。SNSを利用する目的は、新規顧客への興味喚起と、既存顧客へのロイヤルティの構築の2つがある。そのための施策は、1つ目が毎月のリポスト(※編注:他のユーザーが投稿した内容を自分のアカウントで引用し、再投稿すること)や季節商品の投稿でユーザーとのコミュニケーションを取ること。2つ目はフォロワーへの広告配信によって、顧客の興味を引くクリエイティブを検証することだ。

SNSのマーケティング施策は、誰でも始められる分、毎月やり続けることが難しい。銀座千疋屋の場合はまさにそれを、コツコツと継続していたことが最も大きなポイントだ。(天木氏)

Instagram上では、銀座千疋屋の店舗で食事をしたときの写真、ギフトでもらった商品の写真が顧客によってどんどんと投稿されていく――。そんな状態が生まれた。「♯銀座千疋屋」「@ginzasembikiya1894」が付いた投稿を公式アカウントがリポストすることで、企業からの一方的な商品紹介だけではなく、他のユーザーの体験を通して商品を知ってもらうことができたのだ。

そして、投稿したユーザーも公式アカウントに取り上げられるということで、ブランドへの関心を持ってもらうことにつながった

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS Instagram公式アカウントによるリポスト例
Instagram公式アカウントによるリポスト例

SNSからのECサイト流入数は18倍

このようなリポスト、新商品の投稿を継続していった結果、直近1年でInstagramの投稿からのリーチは約1.8倍、「いいね」は約1.7倍になった。ゼロから開設した公式アカウントのフォロワー数は、現在4.5万フォロワーに上る。こうした取り組みは、何か1つの投稿で大きく「バズる」ことではなく、毎月継続することで初めて効果が出るのだ

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 投稿積み重ねの成果
投稿を積み重ねてきた成果が現れてきている

銀座千疋屋の場合、こうしたSNSマーケティングの効果がECサイトの流入にも現れている。Instagramの他に、Facebookページの運用などさまざまな施策を通じ、約4年間でSNSからのECサイトへの流入数が18倍に成長した

当初の課題であった「若年層に知られていない」という状態からSNSを通じてブランドの認知を拡大し、ECサイトの存在も認知させることができるようになった。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS ECサイトへの流入数増加
SNS活用により、ECサイトへの流入が4年で約18倍に増えた

ロイヤルティ構築にも効果的

SNSマーケティングは既存顧客とのロイヤルティ構築でも効果が出ている。

季節の商品やオリジナルグッズの販売などをSNSで告知。新しい情報をいち早く知ってもらう機会を設けることで、銀座千疋屋ブランドを思い出してもらう役割を果たしている

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS ロイヤルティ構築
ロイヤルティ構築にも貢献したSNS活用

購入機会の拡大につながったUGCマーケティング

SNS経由の流入が増えたタイミングで重要になるアクションが、 ECサイトでの購入につなげること。リポストや投稿したコンテンツなどのUGC活用事例を説明していく。

銀座千疋屋のUGCが注目を集めた背景には、企業側で作られて発信された情報にはユーザーが興味を示しにくくなってきているという現在のトレンドがある。

化粧品をオンラインで購入するときに、レビューや他のユーザーが投稿した写真を見る人は多いだろう。YOTPOの調査によると、消費者の40%以上が商品やサービスを購入するときにユーザーの投稿した口コミや、写真、動画などを参考にしているという。

今では当たり前となってきているUGCをマーケティングに有効活用することで、ECサイトの購入の確率を向上することができる。(天木氏)

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 消費者の購買行動へ大きな影響
UGCは消費者の購買行動に大きな影響を与えている

銀座千疋屋は、UGCマーケティングとして主に2つの施策を行っている。 Instagram写真の利用と購入者レビューだ。

まずはInstagramの写真活用について説明する。 ECサイトのトップページには、銀座千疋屋のInstagramに投稿されている写真を集めたギャラリーを表示し、訪問したユーザーの目を引いている。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS UGCギャラリー
ECサイトのトップページに設置したUGCギャラリー

ユーザーによって撮影されたさまざまな写真が並び、写真を見て商品に興味を持ってもらう導線として活躍。さらに、写真をクリックするとモーダルウィンドウが表示され、掲載されている商品ページへの導線となっている。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS モーダルウィンドウからECサイトへの誘導例
モーダルウィンドウからのECサイトへの誘導例

UGCの活用は、ユーザーを興味喚起した後に知りたい情報までスムーズに誘導できるため、離脱率の改善に役立っている。(天木氏)

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS UGC活用の効果
UGC活用の効果

消費行動で最も大きな影響を与えるレビュー

次は購入レビューの活用について見ていく。購入の後押しとなるレビューは、ECサイトにおける重要な要素の1つだ。UGCの中でテキスト(レビュー)が最も購買行動に大きな影響を与えるというYOTPOの調査データもある。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS テキストが最も購買行動に影響を与える レビュー
UGCの中でテキストが最も購買行動に影響を与えるという

「レビューが集まらない」「集まっているが、サイト上に出しているだけ」「レビューがCV(コンバージョン)に寄与しているのか見えにくい」という企業は多いだろう。ある実験でレビュー投稿の依頼をしたとき、投稿率はわずか0.048%だったという調査結果がある。

しかし、銀座千疋屋のレビューの収集率は5%を超えている。レビューの書き込みによるインセンティブクーポンなどは付与していない中、銀座千疋屋のレビューの投稿率が高いのは一目瞭然だ。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS ある実験でのレビュー投稿率
ある実験でのレビュー投稿率

なぜレビューが集まらないのか? 多くのEC企業はレビューの収集方法に課題を持っている。投稿までのプロセスの中でユーザーが投稿をやめてしまうポイントがたくさんあるからだ。

レビューを投稿するまでのよくあるステップは以下の画像の通り。投稿までのステップが多く、たとえば、レビュー投稿のために会員サイトにログインしようとしたが、パスワードを覚えておらず、レビューの投稿をやめた人は少なくないだろう。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS レビュー投稿までのステップ
レビュー投稿までのステップが多いのが課題となっている

この離脱ポイントを減らすことができたらレビューの投稿者は増える。たとえば、会員サイトにログインしなくても、受信したメールからレビュー投稿画面に遷移できれば、ユーザーは投稿しやすくなる。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS ステップを減らせばレビュー投稿が増える
ステップを減らせばレビュー投稿が増える

ちなみにギャプライズが提供する「YOTPO」では、レビュー投稿までの流れを、メール受信→投稿という2ステップで行える機能を搭載。ステップ写真、動画の投稿、SNSのシェアも可能だ。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 画像や動画シェア
「YOTPO」は、テキストのレビュー投稿のほか、画像や動画、SNS上でのレビューのシェアができるほか、事業者はレビューを活用したSNS広告も出稿できる

「YOTPO」を使いレビューの効果をアップ

口コミがある程度集まったとしても、直近のレビューの投稿日時が数年前のものであれば、ユーザーの参考にはなりにくい。レビューの数はもちろん大切だが、鮮度も大切だ。あるアンケートの結果によると、口コミサイトやSNSで口コミを見る際に投稿日が気になるかどうかを質問したところ、「気になる」と答えている人は約75%に上った。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS 口コミを気にしている消費者の割合
口コミを気にしている消費者の割合

レビューの投稿日を気にしている人の中では、直近3か月以内のレビューを参考にしている人は64%を占めている

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS レビュー投稿日を気にする消費者の割合
レビュー投稿日を気にしている消費者の割合

銀座千疋屋は「YOTPO」を利用することで効率的なレビューの収集を実現。収集したレビューを商品詳細ページに掲載すると、購入者の35%がレビューを参考にしていることがわかった。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS レビュー閲覧割合
購入者の35%がレビューを見ているという

「YOTPO」の管理画面を見ると、コンテンツ(UGC)に接触しているユーザーは45%。「YOTPO」を使うグローバルなユーザーデータでは平均40%ほどのため、銀座千疋屋の場合は平均以上となっており、高いパフォーマンスを発揮している。

UGCが与えるCVの差は約1.3倍!

銀座千疋屋のUGCを見ている人とそうでない人で比べたときに、コンバージョン率の差は1.3倍にのぼることもわかった。

ギャプライズ YOTPO 銀座千疋屋 UGCマーケティング Instagram活用 SNS CVR
UGC閲覧者のCVRは見ていない人に比べて1.3倍高い

銀座千疋屋の UGCマーケティングの効果についてまとめると、サイト訪問者の42.7%のユーザーがUGCを閲覧。購入者の約35%がレビューを見ていた。UGCを見ている人のCV率は、見ていないと人と比較をすると約1.3倍高い。

そのブランドでしか集められない購入者の体験を表すUGCは、レビューと写真と動画の活用でコンバージョンの改善に寄与することが期待できることを銀座千疋屋の事例は示している。

こうした事例を踏まえ、天木氏は次のようにSNSとUGCマーケティングについて説明する。

SNSマーケティングとUGCマーケティングに共通して言えることは、継続してやり続けることが大切ということだ。UGCマーケティングは中長期的に実施してほしい。集まったコンテンツは今後、企業にとっての財産になってくることは間違いない。ある程度数を集めればいいわけではなく、自社の商品を良くしていく、サービスを良くしていくことを考えて、ぜひ継続していってほしい。(天木氏)

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石居 岳
石居 岳

買っているのに所有しない― 買い物の概念を変えたフリマアプリ | 『2025年、人は「買い物」をしなくなる』ダイジェスト

5 years 3ヶ月 ago
『2025年、人は「買い物」をしなくなる 次の10年を変えるデジタルシェルフの衝撃 次の10年を変えるデジタルシェルフの衝撃』(望月智之 著/クロスメディア・パブリッシング 刊)ダイジェスト(最終回)

20世紀後半の高度成長期には、「高価なものを所有すること」が1つのステータスだった。テレビ・冷蔵庫・洗濯機が「三種の神器」と呼ばれ、それらの電化製品を所有していることが、家族の幸福度を測る価値基準でもあった。その後も、自動車・マイホーム・別荘などを所有することで幸福度が満たされていることも多かった。

しかし今は、所有することだけではなかなか喜びを見出せない時代なのだ。むしろサブスクやレンタル、シェアなどで、所有することのリスクやコストを減らしたいという人が増えている。自動車や電化製品を所有していないからといって「恥ずかしい」という感覚を持つことも、あまりないのではないだろうか。

人々の所有の概念は、今まさに様変わりしようとしている。若者世代では、それがさらに顕著だ。その流れをつくっているのが、さまざまなアプリだ。

CtoCアプリのイメージ

個人間同士の売買を成立させるフリマアプリの定番「メルカリ」は、近年、急速に利用者数を伸ばしているアプリの筆頭格だ。ニールセンデジタルの調査によると、2019年4月時点のメルカリの利用者数は2216万人。これは前年同月比33%増という伸びようである。同調査で利用者数が5004万人のAmazonと比較すると半分弱だが、世界的ECサイトの代名詞ともいえるAmazonの半分弱というだけでも、相当な利用者数がいることがわかる

このメルカリの急成長によって、人々の買い物の概念・所有の概念も大きく変わりつつある。そこでは、「買っているのに所有しない」という不思議な現象まで起こっているのだ。

いったい、どういうことか?

所有することに価値を感じていない人の中には、メルカリで中古の洋服を買い、それを一度だけ着てすぐにメルカリに出品する、という使い方をする人もいる。これは、「短期的な売り買い」と見ることもできれば、「買ってから売るまでのレンタル」と考えることもできるのだ。買い値と売り値の差額がレンタル代というわけである。

中古の洋服は、いったんはその人の所有物となるが、当の本人は最初から売るつもりなので、「所有している」という認識はまったくない。これが「買っているのに所有していない」という状態だ。

一般的なレンタルサービスが、自動車やCDなど「特定のモノ」を貸し出しているのに対して、メルカリは規約で出品が禁止されているものを除いて、何でも「擬似的なレンタル」が可能だ。自転車・子ども服・パソコンなどのほか、食料品や使用済みの口紅まで出品されている。

私と同世代の人たちは、子どもの頃に「モノを大事に長く使うことがいいこと」と教えられてきた人が多いと思うが、今はそれが逆転している。「モノを長く持つことが非経済的」と考える人が多くなっているのだ。

アパレル業界へのメルカリの意外な影響

アパレル業界では今、「セールしても売れない」と悩むブランドが少なくない。実はこの現象も、メルカリの影響が大きいと考えられるのだ。

皆さんも、セール品を狙ってバーゲンの時期に服を買いに出かけたことがあるかもしれない。定価の2割引、3割引は当たり前。半額以下の商品の中に、掘り出し物が混ざっていることもある。

同じ商品、または類似商品であれば、割引されていたほうが消費者としてはありがたい。しかし、「割引されている商品を敬遠している層」もあるのだ。

その層の人たちは、決してお金持ちというわけではない。先ほどから触れている「所有しないこと」を選んだ人たちだ。

セール品は、メルカリなどのフリマサイトでも値崩れが激しい。安く買えても、中古品として売るときに、いい値段がつかないのだ。しかし、セール品にならず、定価で販売されているものは、比較的高値で取引が可能だ。フリマサイトを積極利用する人たちにとって、値崩れしにくいことは大きな価値である。

この現象は一見すると、フリマサイトの利用者だけに限られる局所的な出来事のように思える。しかし、それ以外の消費者にも影響は出ると考えられる。モノの流動化が進むことにより、店舗間の激しい値下げ競争は時代遅れになる。これまでよりも、セール品に商品が回りにくくなるのだ。

セールのイメージ

価格の最適化で比較サイトが消える!?

「値下げ競争がなくなることで、消費者は損をするのでは?」

そんな心配をする人もいるかもしれない。しかし、単純にそうとも言えないのだ。

先ほど、激しい値下げ競争は時代遅れになると述べたが、価格は高すぎず、安すぎず、店側と消費者の双方にとって適正価格へと収束していくものと思われる。それはAIの発達によるところが大きい。
これまで、価格は「人」が決めるものだった。店長やスタッフが他店の価格を見て、それに対抗する価格で安く売る。消費者も、少しでも安い店を探す。各店舗の値札を見て回り、人によっては「値切る」こともいとわない。

しかし、ネットの普及でそれも過去の風習となりつつある。ひと昔前なら、家電量販店で電化製品の価格交渉をする消費者も珍しくなかったが、最近はそういう人を見かけることが少なくなった。現物限りの処分品などは別として、一般の商品は、だいたいどこの店も価格が横並びで、しかもネット対抗価格となっているので最初から安い。これ以上価格が下がりにくい状況で、わざわざ値切るのが面倒になっているのである。

もしこのとき、「本当に安いのか」と心配な人は、その場でスマホを取り出して、ネットの最安値を確認するだろう。ネットのほうが安ければ、ネットで注文する。先ほども触れたショールーミングだ。

この際、ショールーミングするような人の多くは、Amazonや楽天を参考にするだろう。Amazonであれば、ほかのサイトと比べても最安値かそれに近いことがわかっている。そしてサイトも見やすい。

あるいは価格ドットコムのような価格比較サイトを見る人もいるだろうが、店舗によってポイントがついたりつかなかったり、配送料もまちまちだったりするので、検討するのに時間がかかってしまう。最安値の店が利用したことのない店舗だと、ユーザー登録も面倒だし、信用していいのかという不安もある。出品者サイトのリンクに飛んだりとプロセスが多いので、最近は選ばれにくくなっているのだ。

こうした価格比較サイトは、長らくネット利用者の間では重宝されてきたが、今はAIによる価格の最適化が進み、どこのサイトも価格はあまり変わらない。たとえば同じような値段なら、価格比較サイト経由でこれまで利用したことのない店舗で買うよりも、使い慣れたAmazonなどのサイトのほうが消費者も負担が少ないということだ。

ネットショッピングは、実店舗に買いに行くより便利だが、慣れてくると、いちいち見て比較するのが面倒になってくる。情報が多すぎるのも、消費者には正直しんどいのだ。そのため最近のECサイトは、「情報をたくさん見せる」のではなく、「すっきりとわかりやすく見せる」傾向にあるといえる。

ちなみにAmazonの商品は、彼らが直接売っている場合と、Amazon以外の業者が同社の場所を借りて売っている場合がある。つまり同じ商品でも、複数の出品者が存在することもあるが、最も安く販売している出品者だけがページ上に表示されるため、常に最安値のものが見えている形だ。

これからAIがより身近な時代になるが、実は価格の最適化こそ、AIが最も得意とするジャンルなのだ。人間が各店舗の価格を見て回るのは、それだけでも大変な仕事だが、AIなら自動でやってくれる。

すでに価格設定を自動化しているショッピングサイトや業者も少なくない。アメリカではもはや、価格の比較サイトが入り込む余地がないほど価格の最適化が進んでおり、ウォルマートがAmazonを価格追跡して最安値で販売しているのは有名だ。日本もそのような流れになることは間違いないだろう。

「楽しくない」のに選ばれるAmazon

先ほどから述べているように、消費者にとって、買い物の大半はもはや日常生活でも面倒くさい作業の1つだ。私たちの家事が、洗濯機や食器洗い機などの登場でどんどん楽になっていったように、買い物も「楽に済むならそっちのほうがいい」と考える人は増えているのである。

またAmazonは、ECサイトが顧客単価を上げるためには常識となっている「アップセル」や「クロスセル」にも積極的ではない。アップセルとは、より高額な上位商品を買ってもらったり、同じものを複数買ってもらったりするという販売手法。クロスセルとはその商品の関連商品を購入してもらう販売手法だ。商品の紹介ページや購入後のページなどで、レコメンド機能で関連商品をすすめられることなどがそれに該当する。一般的なECサイトでは、この手法が常套手段となっている。

しかしこのアップセルやクロスセルを買い物のプロセスの途中に挟まれると、消費者にとっては買い物のわずらわしさが増えるだけだ。ファミリーレストランで食事だけしたいのに、「ご一緒にドリンクやデザートはいかがですか?」とセールストークをされても、「いらないから聞かないでほしい」と思うのと同じ心理が働くのである。

Amazonでもアップセルやクロスセルに該当する機能はあるが、買い物のプロセスに割り込んですすめてくることはない。ここがAmazonのすごいところで、購入を簡単に、スピーディーにすることを強く意識したサイトになっている。今は視界に入ることはまだあるが、いずれこの機能も省略されて「欲しいものをぴったり当てて勝手に送る」というところまで発展するだろうと考えられる。

買うプロセス省略でも残る楽しみは「開封の儀」

これから先、私たちのショッピング体験は、ますます便利になっていく。今はかろうじて残っている、比較する・判断する・決済するなどのプロセスが省略され、最終的には消費者の「モノを買っている」という感覚すら消失するのだ。

今はまだ自分で買い物をしない子どもたちは、大人になったときに、「モノを買う」「消費する」といった概念すらなくなるかもしれない。今の現役世代であれば、どこかに「買い物をしている」という感覚は残るだろうが、それでもショッピングの大半がエンターテインメントでなくなっていくことに変わりはない。先ほども述べた通り、Amazonはすでにその前提で進んでいる。

では、私たちの買い物の楽しみは、ゼロになってしまうのだろうか?

「そんな世界、味気ない」と思われる方もいるかもしれないので、それはあらためて否定しておこう。買い物のわずらわしさが減ることで、人々の生活は、もっと楽しくなる。それは間違いないが、買い物の楽しみが奪われるわけではないのだ。

皆さんが買い物のプロセスで一番楽しいと感じる瞬間は、どのタイミングだろうか?

商品を選ぶとき? レジに並ぶとき? 決済をするとき? 商品が家に届いたとき?

多くの人は、「封を開ける瞬間」ではないだろうか?

外で買い物をしてきたときも、ネット通販で商品を買ったときも、封を開ける瞬間はワクワクするはずだ。自分が欲しかった商品の実際の見た目はどうなのか。手に持った感じはどうなのか。中にはどんな付属品が入っているのか。動画サイトで「開封の儀」が人気なのも、その瞬間を共有する楽しさがあるからだと考えられる。

開封の儀のイメージ

実際、現在は多くのハイブランドも、「Unboxing(アンボクシング)」=「届く瞬間、箱を開ける瞬間のユーザー体験」を最も重要視している。そのため「イケてる箱をどうつくるか」ということが新しいテーマにもなっているのだ。私のもとにも、最近、大手ハイブランドから「オンラインショッピングでのユーザー体験を高める」ことを目的とした相談が増えている。

物質的に豊かな時代は、私たちに「買い物をする楽しさ」を教えてくれた。しかし店に行く途中に渋滞に巻き込まれたり、長いレジの行列に並ばされたり、せっかく行ったのに商品がなかったりと、面倒な思いもたくさんしてきた。そのせいで、「買い物は面倒だ」と感じるようにもなり、買い物の楽しさを忘れてしまっている人も増えてしまった。

先ほど、封を開ける瞬間が一番楽しいのではないかと述べたが、人によっては、店の雰囲気を楽しんでいるという人や、買い物中の家族との会話を楽しんでいる人だっているだろう。わずらわしい買い物のプロセスを省略していくことで、人々はもともとあった「買い物の本当の楽しさ」に再び気づくことになるのである。

この記事は『2025年、人は「買い物」をしなくなる 次の10年を変えるデジタルシェルフの衝撃』(望月智之 著/クロスメディア・パブリッシング 刊)の一部を特別に公開しているものです。

2025年、人は「買い物」をしなくなる

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次の10年を変えるデジタルシェルフの衝撃

望月智之 著
クロスメディア・パブリッシング 刊
価格 1,480円+税

デジタル先進国である米国、中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集している筆者が、近い未来の消費行動や求められるECのあり方を予測する。

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望月 智之
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雇用調整助成金(特例措置)、新型コロナ対応休業支援金などの現行措置は緊急事態宣言解除の翌月まで延長

5 years 3ヶ月 ago

厚生労働省は1月22日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少した事業者が休業手当を支給して従業員を休ませた場合、政府がその費用の一部を助成する「雇用調整助成金」(特例措置)などの現行措置を、全国で緊急事態宣言が解除された月の翌月末まで延長すると発表した。

緊急事態宣言が2月7日に解除された場合、対象期間は3月末までとなる。対象は、「雇用調整助成金」「緊急雇用安定助成金」「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」。施行には厚生労働省令の改正などが必要なため、現時点での予定となる。

従来は2020年12月末までが対象期間だったが、2021年2月末まで延長。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、終期を再度延長する。

大企業への「雇用調整助成金」拡充

緊急事態宣言対象地域では現在、知事の要請を受けて営業時間の短縮へ協力する飲食店などに対し、「雇用調整助成金」などに関する大企業への助成率を最大10/10に引き上げるとしている。

加えて、売上高などの生産指標が前年または前々年同期と比べ、最近3か月の月平均値で30%以上減少した全国の大企業に関し、緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで、雇用調整助成金などの助成率を最大10/10とする。

  • 解雇などを行わない場合の助成率10/10(これまでの特例措置の助成率3/4)
  • 解雇などを行っている場合の助成率4/5(これまでの特例措置の助成率2/3)
雇用調整助成金の新型コロナウイルス感染症特例、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(厚生労働省発表資料)
追加支援策について(厚労省公表のパンフレットからキャプチャ)

なお、緊急事態宣言が全国で解除された月の翌々月から、雇用情勢が大きく悪化しない場合は、雇用調整助成金(特例措置)を段階的に縮減する。

雇用調整助成金の特例措置

「雇用調整助成金」(特例措置)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け販売量、売上高などの事業活動を示す指標「生産指標要件」が「1か月5%以上低下」した事業者が、休業手当を支給して従業員を休ませた場合、その費用の一部を助成する助成率を中小企業は80%(4/5)、大企業は約67%(2/3)としている。

解雇などをせずに雇用を維持している中小企業の休業および教育訓練に対する助成率は一律10/10、大企業は3/4。1日1人あたりの上限は1万5000円。対象は2020年4月1日から2021年2月28日の期間中に行った休業や教育訓練だったが、これを緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで延長する。

雇用調整助成金の特例措置の拡大
現行の雇用調整助成金(特例措置、厚労省公表のパンフレットからキャプチャ)

緊急雇用安定助成金

雇用保険被保険者ではない従業員を休業させた場合の助成金。学生アルバイトなど雇用保険被保険者以外の労働者に対する休業手当が対象。

2020年1月24日から判定基礎期間の末日まで解雇などを行っていない場合(解雇とみなされる有期契約労働者の雇い止め、派遣労働者の事業主都合による中途契約解除などを含む)の助成率は10/10(100%)、雇用が維持されている場合(期間中の各月末日時点の従業員人数の平均と比べて、4/5以上の人数が維持されていること)は80%(4/5)を助成する。

申請する賃金締切期間は2020年4月1日から2021年2月28日までだったが、これを緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで延長する。

緊急雇用安定助成金
緊急雇用安定助成金の対象について(厚労省が公表した資料からキャプチャ)

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度。

新型コロナウイルス感染症、そのまん延防止措置の影響で、勤務先の中小企業から休業させられ、休業中に賃金(休業手当)を受けることができなかった労働者個人に対して、支援金・給付金を支給するもの。

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者個人向けの給付制度「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」
「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」の概要

中小企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない企業から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、現金を申請できる仕組みで、中小企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%(1日上限1.1万円)を、国が休業実績に応じて支給する。

対象は2020年4月1日から2021年2月28日までの間に、事業主の指示を受けて休業(休業手当の支払いなし)した中小企業の労働者だったが、この期間を緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで延長する。雇用保険に加入していない学生アルバイト、日本国内で働く外国人の労働者、技能実習生なども対象。

瀧川 正実
瀧川 正実

「昨日のEC売上」すぐ言えますか? 売上アップに欠かせない「データ活用」の習慣化、まず何から見るべき? | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

5 years 3ヶ月 ago
EC事業に必須の「データ活用」。事業成長に限らず、組織・人材成長にもデータ活用が欠かせないのはなぜでしょうか?

EC事業の成長、そしてECを運営する組織と人材を成長させるために、なぜデータ活用が欠かせないか。「基礎からはじめるEC事業」をテーマに、「データ活用」の重要性、利活用のポイントを解説していきます。

EC事業におけるデータの重要性とは?

「Check=評価」のためにデータを活用

アナログの時代には収集と集計にコストとリソースがかかっていたデータですが、デジタルの時代になり、リアルタイムに収集と集計ができるようになりました。

それに伴い、Eコマース事業のみならず、インターネットを活用したビジネス、デジタルを活用したビジネスにおいてデータの利活用が欠かせない時代になってきています。なぜなら、データの収集と集計が容易になったことで、日々のPDCAサイクルにおける「C」、つまり「Check=評価」がしやすくなったからです。

EC運営業務は日々の成果をデータ化することで、1つひとつの業務を“評価”することができます。EC事業が「経験と勘」だけでやるものではなく、データという「理論と理屈」を土台に備えておかなければいけないのはそのためです。

「経験と勘」「理論と理屈」をかけ合わせてハイブリッドな判断を日々行い、PDCAサイクルを回していくことがECのマーケティングの本筋です。

社内にたまったデータ、うまく活用できていますか?

ECを事業の柱に育てるためにデータ活用を習慣化する

しかし、多くの会社にはアナログ時代のマーケティングの習慣が根付いているため、データはあれども十分に活用できていないのが現状です。逆に言えば、データ活用の習慣化を組織と人材に根付かせることこそが、ECを「事業の柱」に育てるために先んじて投資したい一手だとも言えます。

さて、ここでみなさんに質問です。“昨日のEC事業の売り上げ”がいくらだったかを知っていますか? EC事業の運営担当者、責任者の方は自分自身が売り上げの数字をスッと答えられるか。EC事業を運営する経営者の方は担当者、責任者の方が売り上げの数字をスッと答えられるか確認してみてください。さてどうでしょうか。

もしかしたら、「あれ?いくらだったかな?」と首をかしげる方も多いかもしれません。先月の月商は記憶しているけれども、昨日の日商はいくらで、その金額の前の日との増減比は……。

昨日の日商ですから、「記憶」というよりも実は「確認」ですよね。データ活用の最初のステップは、この「昨日の売り上げを確認する」ことにあります。データ活用と聞いて、「30代女性の購入数上位40%はこの商材」というようなデータを想像した方は意外だったかもしれません。

データ活用最初のステップは「昨日の売上確認」

データ活用の最初のステップは、「昨日の売り上げを確認する」こと。ここにはデータを活用するために大切なポイントが隠れています。

1つは、売り上げというデータを「頭の中(もしくは自社独自の管理表)に残した」状態にすることです。「昨日の売り上げがいくらだったか?」と聞かれたとき、ECサイトのダッシュボードを閲覧したり、データベースを集計したりすれば昨日の日商は算出できます。ただ、これはデータを「残した」状態ではなく、システムの中に「残った」状態。データは「残った」状態ではなく、「残した」状態にすることで活用につながっていきます。

2つ目は、EC事業を進めるにあたって最も重要な「売り上げ」というデータ項目を、まずは徹底的に確認すること。日々、ECの運営業務を行い、マーケティング活動や改善活動を進める目的は、すべて売り上げのためです。売り上げは、チームメンバーによる成果の集合体によって作られるものなので、仕事の判断基準の優先順位第1位は、「売り上げ」というデータ項目になるはずです。

売り上げを確認せず、「30代女性の購入数上位40%はこの商材」のようなデータばかりを確認していると、正に「木を見て森を見ず」の状態になります。データ活用の基本は、「上流の大きな項目からチェックする」と覚えておいてください。

編集部からお知らせ

石田麻琴氏が登壇する無料ウェビナーを、2021年2月5日(金)16時~開催します。タイトルは、「EC売上アップに直結!データを正しく「見る」「使う」ポイントが学べるネット通販のデータ活用ウェビナー。申込み方法など、詳細は以下よりご確認ください。

詳細は画像をクリックしてください(申込ページにジャンプします)
石田 麻琴
石田 麻琴

ECモール「Qoo10」のeBay Japan新代表取締役にジャヒョン・グ氏が就任

5 years 3ヶ月 ago

ECモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社は、Fashion&Beauty営業本部 本部長のジャヒョン・グ氏が1月20日付けで代表取締役に就任したと発表した。Fashion&Beauty営業本部長も兼務する。

楽しく・安価で・賢く購入できる「コスパモール」というキャッチコピーを打ち出している「Qoo10」。新体制で流通総額の拡大に向けた施策に取り組んでいく。

ECモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社 新代表取締役のジャヒョン・グ氏
新代表取締役のジャヒョン・グ氏

グ氏はハーバード大学で経営大学院(MBA)を取得。総合コンサルティングファーム、総合電機メーカー、投資銀行で勤務し後、2011年にeBay APAC戦略担当としてeBayに入社。2018年からはeBay Japanのマーケティング本部長を務めるなど、事業拡大の中心的な役割を果たしてきた。

「Qoo10」には2020年11月、百貨店として初めて小田急百貨店が出店。また、ラジオ番組への番組提供を行うなど、事業強化を加速している。

瀧川 正実
瀧川 正実

NTTドコモなどが1億人の利用をめざす「食+体験+EC」のエモーションコマースとは

5 years 3ヶ月 ago

食領域における新たな事業展開に向けてNTTドコモと資本業務締結をしたグッドイートカンパニーは1月21日、新しい食の体験価値を提供するECサービス「GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)」のβ版を開始した。2025年には1億人が利用する食のエコシステムの構築をめざす。

「GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)」について、グッドイートカンパニーは“エモーション・コマース”を展開するECサービスという。「ただ商品を買うだけでなく、熱い思いとともに、食の美味しさ・楽しさ・嬉しさを語り、お店や味への応援などの感情を価値化し、商品とともに提供するマーケット&ファンクラブ」と説明する。

「GOOD EAT CLUB」内では、日本中で食を探求しているフードセレクターが食べ物を選び、こだわりや店の商品を特集記事と合わせて紹介。一連のコンテンツなどを通じて、ユーザーの商品購入、店舗応援などにつなげるECサービスとなる。

NTTドコモと資本業務締結をしたグッドイートカンパニーは1月21日、新しい食の体験価値を提供するECサービス「GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)」のβ版を開始
「GOOD EAT CLUB」(画像はECサイトからキャプチャ)

日本各地にある名店の味を再現した商品購入のほか、飲食店、生産者などの食業界従事者、食の嗜好が似ているユーザーとのつながりが創出する場を提供。オンラインとオフラインが融合した“食のマーケット&ファンクラブ”を展開するとしている。

食のおいしさだけではなく、楽しさ・うれしさ、未来へつないでいきたい味への応援などの感情を価値化するエモーション・コマースを提供する。(グッドイートカンパニー)

「GOOD EAT CLUB」内では、日本中で食を探求しているフードセレクターが食べ物を選び、こだわりや店の商品を特集記事と合わせて紹介
フードコレクターにはお笑い芸人の又吉直樹さんなどが参加する

本格ローンチは2021年春の予定。食に対する偏愛などを語り合えるファンコミュニティー機能「CLUB」、お気に入りの店舗や生産者を応援する機能などを用意する。また、「GOOD EAT CLUB」で取り扱う商品やコミュニティをリアルの場で体験できる店舗展開なども予定している。

グッドイートカンパニーは1月12日、NTTドコモと食領域における新たな事業展開に向け、資本提携契約を締結。グッドイートカンパニーの第三者割当増資をNTTドコモが引き受け、グッドイートカンパニーの普通株式51%をドコモが取得することで合意した。

グッドイートカンパニーは、カフェ・カンパニーがオンラインとオフラインを融合させた、食の新しい体験価値を推進するために設立。ドコモはグッドイートカンパニーへの出資を通して、食業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するとしている。

石居 岳
石居 岳
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46 分 55 秒 ago
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