ネットショップ担当者フォーラム

「洋服の青山」がバーチャル試着サービス、「オンライン上では商品の着用イメージがわきにくい」などの悩みを解決

2 years 2ヶ月 ago

青山商事は、公式ECサイト「洋服の青山」でバーチャル試着サービスの提供を始めた。「オンライン上では商品の着用イメージがわきにくい」「自分に似合うかわからない」といった顧客の悩みを解決する。

青山商事 洋服の青山 バーチャル 試着 EC

購入までのためらいを減らす

青山商事はECユーザーが抱える以下のような悩みを解決するためバーチャル試着システムの導入を決めた。気になる商品を実際に試着しているような体験と位置付ける。

  • ECの利用者による「オンラインだと自分に似合うか不安」といった声
  • デザインやサイズ感など着用イメージがわきにくく購入をためらう
  • 購入後に想像と違って後悔

顧客は専用アプリのインストールなしでスマホからバーチャル試着できる。身長などの入力情報を基に、商品のサイズ感を調整。動きに合わせて服の裾が揺れたり、自然でなめらかな動きを再現する。

バーチャル試着の利用手順

  1. 撮影モードを選択
  2. 試着するアイテムを選択
  3. 任意で体型(身長・ウエスト・ヒップ)を設定
  4. スマホをセット
  5. カメラが起動する。全身を映す
  6. 360℃から試着姿を楽しむことができる。遠隔シャッターで動画や写真の撮影も可能
バーチャル試着のチュートリアル画面
バーチャル試着のチュートリアル画面

バーチャル試着サービス第1弾の商品はEC限定販売のリバーシブルコート。対象商品は今後拡充する。

1着のコートを裏返して着ることもできるリバーシブルコートを3種類展開。価格は税込1万4300円
1着のコートを裏返して着ることもできるリバーシブルコートを3種類展開。価格は税込1万4300円

バーチャル試着の提供スタートについて、青山商事EC事業部の担当者は次のようにコメントしている。

オンラインショッピングは、手軽に購入できる便利さと、リアルな着用イメージを感じられない不安との隣り合わせであることが課題だった。「洋服の青山」オンラインストアでは、「自分に似合う」という気づきや喜びを感じられる新しい“体験”を届けるため、バーチャル試着サービスを開始することにした。

お客さまのクローゼットにあるアイテムと照らしながらバーチャル試着をご利用いただき、ショッピングを楽しんでほしい。

青山商事が導入したバーチャル試着システムは、Sally127(サリーワンツーセブン)が提供するバーチャル試着プラットフォーム。 導入企業は、試着タグをECサイトに埋め込み、Sally127に洋服のデジタル化を依頼することで導入できる。

高野 真維

進むEC化、紙媒体の発行部数減、原価高騰などにポートフォリオ経営で対応するベルーナの戦略とは【安野社長インタビュー】 | 通販新聞ダイジェスト

2 years 2ヶ月 ago
安野清社長へのインタビュー記事。用紙代の高騰などで紙媒体の発行部数を減らさざるを得なくなったベルーナだが、中長期の方針としては、連結で「売上高3000億円・営業利益300億円」という目標を掲げている

ベルーナでは5月、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標を修正した。中計の見直しは昨年5月に続き2回目となる。主力のアパレル・雑貨事業が原材料高騰や印刷費・用紙代値上がりなどの影響を受け、減収となるのが修正の主な要因だ。同社では食品通販のグルメ事業や不動産関連のプロパティ事業など、好調事業を強化することで利益を確保する一方、シュリンクが懸念されるアパレル・雑貨事業においてはECへのシフトを図ることで、勝ち筋を見出す。

ベルーナの安野清社長
ベルーナの安野清社長

アパレル・雑貨事業減収も他事業でカバー

コロナ禍の客は新規定着ならず&紙媒体の印刷代高騰が影響

最終年度となる25年3月期の連結売上高は2300億円、連結営業利益は170億円を目指す。23年3月期連結業績は、売上高が前期比3.5%減の2123億7600万円、営業利益が同18.9%減の112億1700万円だった。

ベルーナの戦略 第5次経営計画(23/3期~25/3期)
第5次経営計画(2023/3期~2025/3期、画像はネッ担編集部がIR資料からキャプチャして追加)

安野清社長は「外部環境が変われば影響を受けるので、中計も見直すということになる。顧客数が減るアパレル・雑貨事業において売り上げを維持するのは難しいので、とにかく営業利益は確保しなければいけないということだ」と下方修正の理由を説明する。

ベルーナ アパレル・雑貨事業の業績推移
アパレル・雑貨事業の業績推移

当初ベルーナでは、コロナ禍で獲得した新規顧客が定着し、コロナ禍後もアパレル・雑貨通販の規模を拡大させる目論見を抱いていた。ところが「好調だったがゆえに勘違いして強気の計画をつくってしまった。当初考えていたほどは顧客が定着してくれなかった」(安野社長)。

追い打ちをかけたのが印刷費・用紙代の高騰。数年前に比べても、用紙代は30~40%値上がりしているという。加えて、製紙会社の設備廃棄・転用の問題で量を確保するのも難しい。カタログの発行部数は10~30%削減。さらに、媒体によっては発行回数を減らすことで対応している。

通販会社は広告宣伝費のコントロールで利益が決まる売り上げを取ることを前提にしては会社が成り立たない。ただ、カタログ部数を大きく減らせば売り上げも大きく減るので、それができるのは会社としてパワーがあるかどうか。幸いにして当社はパワーがあるので、部数を減らしても他の事業でカバーすることが可能だ」(安野社長)。

ベルーナの戦略
アパレル・雑貨通販の稼働会員数推移(画像はネッ担編集部がIR資料からキャプチャして追加)

ホテル事業などプロパティ事業は好調

コロナ禍において通販事業は好調に推移していたものの、プロパティ事業における、ホテル事業に関しては大きな赤字を出していた。しかし、コロナ禍が明けホテルの稼働率が向上したことで、2023年3月期のプロパティ事業における営業利益は、前期比57.6%増の13億6600万円と好調に推移した。

一方で、紙媒体への依存度が低い、化粧品事業のオージオなどは、用紙値上がりの影響はさほど受けなかった。「規模的にはアパレル・雑貨事業が大きいので、全社での売り上げは減っているが、バランスを調整すれば収益力は維持できる」(安野社長)。

同社では、以前から「通信販売総合商社」を標ぼうし、経営の柱を何本も作る「ポートフォリオ経営」を推進してきた。それが功を奏したわけだ。とはいえ、国内における紙の生産量が増加に転じることは考えにくく、今後も用紙代は値上がりしていくことが予想される。輸入紙に頼るとしても、進行する円安が逆風となっている。

ネットシフト、紙媒体の効果と削減リスク……抱えるジレンマ

一層のシュリンクが懸念される中で、ベルーナでは紙媒体をどうするのか。安野社長は「ネットにシフトしていくしかないだろう。ただ、そっくりネットに移行するのは無理。例えば紙が100だとしたら、ECで20~30はカバーできたとしても、70~80はカバーできない」と明かす。

千趣会やニッセンなど、カタログなど紙媒体の発行部数を大幅に減らし、ネットへのシフトを進めたカタログ通販会社はこれまでもあった。しかし、カタログを減らすことで大幅に顧客が減少する一方、ネットでの新規顧客獲得が思うようにいかず、会社の規模そのものが大きく縮小してしまった。

カタログを見ながら通販サイトで購入している人は、カタログが送られて来なくなってもネットで買ってくれるが、その割合があまり大きくないカタログを送付したり、チラシを折り込んだりしないと、商品が出ていることに気づいてもらえない。自らネットで検索してくれるというわけではなく、かつそうした顧客の方が多数派だ」(安野社長)。

一方で、競争が厳しいECの世界において、紙媒体経由売り上げの漸減を上回るペースで新規顧客を獲得するのも難しいのが実情。「ネットはどうしても価格訴求がメインになってしまう。よほどしっかり取り組まないと駄目だ」(同)。

カタログや折込チラシの配布量は維持しなければいけない一方、用紙代の値上げに苦しめられるというジレンマに悩むベルーナ。果たして5年後・10年後のアパレル・雑貨事業の姿はどうなっているのか。

安野社長は「正直いってまだ分からない。踊り場に差し掛かっている中で、新たなアパレル・雑貨事業のステージを構築するために試行錯誤している段階だ。『このルートで行けばオアシスにたどり着く』というところまでは来ていない」と吐露する。

急速な変化に対応するポートフォリオ経営

こうした状況下で支えになるのが、同社が確立させたポートフォリオ経営だ。アパレル・雑貨事業が目減りする分を、グルメ事業・ホテル事業といった、好調な事業でカバーする。

商品開発力を武器とするグルメ事業は大きな飛躍を見込む。23年3月期は323億600万円だが、28年3月期の売上高は542億円まで成長させる展望だ。特に伸びているおせち料理については、23年3月期に32万台を出荷。同社によれば、通販に限らずおせち料理の出荷量では業界で3~4位にあたるという。日本酒通販に関しても、調査会社の調べでは通販国内売上高が6年連続で1位だ。6月には、山梨県の酒造メーカー・谷櫻酒造を買収。安野社長は「製造から販売までを一気通貫で手掛けることで、新たなブランド価値を作っていきたい」と意気込む。

アパレル事業EC化の構想、新たなチャレンジも

成長事業が会社を支える中で、アパレル・雑貨事業ではECの強化を進めていく。安野社長は「ネット専業で100億円以上売り上げているブランドは少ない。当社としても1つのブランドの規模に固執するのではなく、30~40億円規模のネット専業ブランドを5個、10個と増やしていきたい」と構想を語る。

60代以上の顧客が中心のブランドは紙媒体を中心に事業を進めていく一方、「ベルーナ」「ラナン」や「ジーラ」だけではなく、比較的最近立ち上げた「アロッタ」や「ヴィオラエヴィオラ」といった、30~40代向けネット専業ブランドにおいてECを強化。さらには、韓国テイストを取り入れた、20代向けネット専業ブランド「チャンミ」といった新たな挑戦にも取り組んでいる。安野社長は「勝ちパターンを一つずつ作っていくことが大事。今期中には勝ち筋を見出したい」と話す。

そのためにも大事になってくるのがブランド力。「ネットは価格勝負という面が大きいが、価格が大差ないならブランド力が高い方が勝つ。ただ、ブランド力はすぐに高められるわけではないので、インフルエンサーやインスタグラムを積極的に活用していきたい」(安野社長)。7月には「ジーラ」のランジェリーブランドで初のアンバサダーを募集するといった取り組みも始めた。

紙媒体の発行部数を減らさざるを得なくなったベルーナだが、中長期の方針としては、連結で「売上高3000億円・営業利益300億円」という目標を掲げて、ポートフォリオ経営の成熟を目指す。アパレル・雑貨事業の利益を維持しつつ、成長事業で稼ぎ、25年3月期には「営業利益200億円」へのめどをつけたい考えだ。

ベルーナの戦略 経営方針について
経営方針について(画像はネッ担編集部がIR資料からキャプチャして追加)

ベルーナの安野清社長インタビュー

――2023年3月期を振り返って。

コロナ禍で”巣ごもり需要”が発生し、通販市場全体にフォローの風が吹いた。ただ、去年はフォローがアゲインストへと変わってしまい、レスポンス率が悪化した。さらには、用紙代・印刷費が上がったり、中国から商品が入ってこなかったり、原材料費が高騰したりといった事態も起きた。甘くなかった1年という感じだ。

――当初はコロナ禍で獲得した新規顧客がかなり定着することを見込んでいた。

非常に調子が良かったので、アパレル・雑貨通販においても強気の計画を立てたわけだが、そこは勘違いしてしまったということだ。追い打ちをかけたのが、印刷費と用紙代の高騰だ。当社は主力がカタログ通販なので、もろに影響を受けてしまい、中期経営計画の下方修正を余儀なくされた

――中計の下方修正は2回目だ。

これだけ経費が上がってしまうと、これまでのようにカタログやチラシを発行するのは難しくなる。発行量を減らすとなれば、売り上げについては目標を下げざるを得ないので、営業利益は確保しようという方針に切り替えた

――カタログの発行部数はどの程度減らしているのか。

10%減らした媒体もあれば、30%減らした媒体もある。また、発行回数を減らしている媒体もある

通販会社は広告宣伝費のコントロールで利益が決まってくる。売り上げを前提として無理してはいけない。大事なのは売り上げを減らすだけのパワーが会社としてあるかどうか。

――目減り分は他の事業でカバーができる。

全社で収益のバランスが取れればいい。用紙代値上げの影響を最も受けたアパレル・雑貨事業と、コロナ禍の終息で好調に転じたホテル事業の間でバランスを取れば、収益は確保できる。ただ、アパレル・雑貨事業の規模が大きいので、連結では減収となっている。

――原材料高騰や急激な円安なども逆風となっているが、一番影響が大きかったのは印刷・用紙代の値上げということか。

やはりそこが一番大きい。用紙代に関しては30~40%は上がっている。また、製紙会社が紙の生産を減らしているので、紙の確保自体が難しくなっている。輸入紙もあるが、こちらも円安の影響が大きい。

――今後、紙媒体の発行をどうするかを考えないといけない。

やはりネットへのシフトということになるだろう。ただ、今の顧客をそっくりネットにシフトさせるのは無理。もちろん頑張ってはいるが、紙媒体経由の売り上げが減っている分はカバーできていない。

カタログを見ながら通販サイトで購入している顧客は、カタログが送られて来なくなってもネットで買ってくれるが、その割合があまり大きくない。カタログを送付したり、チラシを折り込んだりしないと、商品が出ていることに気づいてもらえない。自らネットで検索してくれるというわけではなく、かつそうした顧客の割合が大きいわけだ。アパレル・雑貨事業全体をカバーするには、今までの数倍のピッチでネットで大きくならないと厳しい。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

【顧客満足度の高いECサイト】ヨドバシカメラが10年連続1位、ECモールでは「楽天市場」がトップ

2 years 2ヶ月 ago

公益財団法人日本生産性本部が9月26日に発表した、国内の企業やブランドを対象とした顧客満足度調査「2023年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査」によると、通信販売部門における顧客満足度スコアの1位は「ヨドバシ・ドット・コム」だった。通信販売部門において「ヨドバシ・ドット・コム」は10年連続1位。

公益財団法人日本生産性本部が、国内の企業やブランドを対象とした顧客満足度調査「2023年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査」を実施(通信販売)
顧客満足スコアのランキング推移

通信販売の顧客満足度スコアは、「ヨドバシ・ドット・コム」が84.9と突出。2位から5位のスコアは78から79台で、大きく引き離している。2位以下は「オルビス」「ユニクロオンラインストア」「Joshin webショップ」「ファンケルオンライン」だった。

「ヨドバシ・ドット・コム」は通信販売における6つの指標のうち、すべての指標でトップ。「顧客期待」「知覚品質」「顧客満足」の3指標ではオルビスが2位。「知覚価値」「ロイヤルティ」の2指標で「ユニクロオンラインストア」が2位。「推奨意向」では「ファンケルオンライン」が2位だった。

公益財団法人日本生産性本部が、国内の企業やブランドを対象とした顧客満足度調査「2023年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査」を実施(通信販売)
通信販売部門のランキング

通信販売内サブカテゴリーにおける指標の順位

ECモールでは「アマゾン」が3指標、「楽天市場」が2指標、「Yahoo!ショッピング」が1指標でそれぞれトップ。顧客満足度のスコアでは「楽天市場」が74でトップだった。

テレビショッピング・カタログ通販では、千趣会の通販ブランド「ベルメゾン」が全6指標でトップ。「化粧品・健康食品」は「オルビス」が5指標で、「ファンケルオンライン」が1指標でトップだった。

家電量販店では「ヨドバシ.com」が、衣料品店では「ユニクロオンラインストア」がともに全6指標でトップとなっている。

公益財団法人日本生産性本部が、国内の企業やブランドを対象とした顧客満足度調査「2023年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査」を実施(通信販売)
通信販売内サブカテゴリーにおける各指標1位のサイト

調査企業・ブランドは、「ECモール」が「アマゾン」「Yahoo!ショッピング」「楽天市場」、「テレビショッピング・カタログ通販」は「セシール」「ベルーナ」「ベルメゾン」、「化粧品・健康食品」は「オルビス」「DHC公式オンラインショップ」「ファンケルオンライン」、「家電量販店」は「Joshin webショップ」「ビックカメラ.com」「ヨドバシ.com」、「衣料品店」は「ZOZOTOWN」「ユニクロオンラインストア」の全14サイト。

JCSI 2023年度 第2回調査概要

  • 調査期間:2023年7月5~18日
  • 回答者数:2万801人
  • 調査方法:インターネット調査
瀧川 正実

髙島屋が商品購入型のクラウドファンディング事業をスタート

2 years 2ヶ月 ago

髙島屋は10月4日から、商品購入型のクラウドファンディング「髙島屋クラウドファンディング」を始める。

髙島屋グループの取引先や教育機関などとのネットワーク、商品を発掘するMD力を活用。新たな発想で生まれた商品、生産者支援につながる商品など、社会的意義のある商品を提案するという。

また、商品に携わる企画者や生産者の思い、商品作りの背景などをクラウドファンディングで紹介し、広く支援者を募っていく。

髙島屋では2019年から、Webでの募金による寄付型クラウドファンディングを展開している。このほど髙島屋が独自運営するサイト「髙島屋クラウドファンディング」を開設。サイトを通じた商品の提案や寄付の募集にで、若年層を含めた新規顧客層との接点拡大にもつなげていく。

髙島屋は10月4日から、商品購入型のクラウドファンディング「髙島屋クラウドファンディング」を始める
独自運営するサイト「髙島屋クラウドファンディング」(画像はサイトからキャプチャ)

「髙島屋クラウドファンディング」では、寄付型と商品購入型のクラウドファンディングを併せて展開する。

第1弾は文化学園大学、キュアグループと協業。文化学園大学ファッション社会学科の学生たちが企画した「和紙100%のネクタイ」をクラウドファンディングで販売する。

瀧川 正実

EC売上が最大20倍アップしたSNS活用法+TiKTokとInstagramの違い&使い分けを米国アパレル企業に学ぶ | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

2 years 2ヶ月 ago
昨今、SNSの活用はブランドの認知拡大や集客力アップに欠かせません。SNSのフォロワー増加、EC売り上げアップに成功している米国アパレル事業者の事例を紹介します

EC事業者が販売する商品のレビューの有無は、消費者のコンバージョン率に大きな影響を及ぼすようになっています。米国のオンライン家電量販店Newegg Commerce(ニューエッグ コマース)はこのほど、ECサイト上の商品レビューを要約する生成AIツールを導入、売上アップに寄与しているそうです。Newegg Commerceが始めたAIによるレビューの要約は、EC市場最大手であるAmazonのAI生成レビュー機能導入にも影響を与えているようです。

記事のポイント
  • TikTokの投稿で50万ビュー以上の閲覧があると、投稿で取り上げた商品のオンライン売り上げが200%~2000%増加する
  • 米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』の調査によると、18歳~39歳の消費者の半数以上が、ソーシャルメディアがオンライン購買に影響を与えると回答している
  • GotFunnyのTikTokフォロワーの93%は35歳以下となっている

売り上げの95%がTikTokまたはInstagram経由の消費者

Tシャツを販売するECサイト「GotFunny.com」の責任者であるブライソン・オッパーマン氏は、ブランドによるTikTok投稿の必勝パターンを見つけるまで数か月の間、試行錯誤したと言います。しかし、今ではGotFunnyの売り上げの95%が、TikTokやInstagramなどのソーシャルメディアでブランドを知った消費者によるものです。

GotFunnyが運営するオンライン通販サイトGotFunny.comのトップページ(画像は同サイトから編集部がキャプチャ)
GotFunnyが運営するオンライン通販サイトGotFunny.comのトップページ(画像は同サイトから編集部がキャプチャ)

ソーシャルメディアを始めた当初、TikTokの投稿に対する閲覧数は少なかったようです。

ある意味で、ちょっと頑張りすぎていたと思います。TikTokへの当初の投稿はとても作り込んだ感じでした。バズるようになるコンテンツを意図的に作ろうとしていましたし、消費者のためではなく、アルゴリズムのためのコンテンツを作ろうとしていました。(オッパーマン氏)

“ブランドらしい”自然体の動画がバズる

オッパーマン氏が、「自分らしく」「自社ブランドらしく」を心がけた動画を作成すると、TikTokのフォロワーは10万5000人にまで増え、動画は何百万回も再生されるようになりました。

一例をあげると、流行している曲、効果音、ハッシュタグなどを盛り込んで、3時間かけて作った動画が、300回しか再生されなかったのに対して、「今まで作ったなかで最高のシャツだと思う」と説明しながらTシャツを映す10秒の動画は、50万回再生されました。そこからオッパーマン氏が学んだのは、「自分らしい」コンテンツを作ることが大切であり、そういうコンテンツは視聴者の心に響くということでした。

他の人がやっていることをまねする必要はありません。自分のビジネス、自分のブランドに忠実なやり方によって、口コミで徐々に拡散する方法はある程度わかります。(オッパーマン氏)

広告費をかけなくても最大20倍の売り上げ

オッパーマン氏によれば、TikTokの投稿で50万ビュー以上の閲覧があると、取り上げた商品のオンライン売り上げが通常時と比べて200%から2000%増加するということです。

@brys.online

He's so sassy. He would have made a great drag queen if he wasn’t too busy dragging himself alongside degenerates…

♬ original sound - David Pakman
オッパーマン氏がTikTokに投稿した動画の一例

これらの動画はすべてオーガニックな投稿で、広告費は一切かけていません。たとえ自社サイトで商品の宣伝をしていても、広告のように感じさせないことが大切だとオッパーマン氏は言います。

当初は1日に2、3回投稿していました。現在は1日に1回だけの投稿です。こうすることで、オッパーマン氏はただ急いで何かを動画でまとめようとすることがなくなり、各投稿がきちんと閲覧され、自然に広がっていくようになったと言います。

1日に2、3回投稿していた頃は、息つく暇もなくコンテンツを作っていました。(オッパーマン氏)

この新しい戦略は、オッパーマン氏に適していました。なぜなら、自分が面白いと思うコンテンツを作ることができるようになったからです。GotFunnyのTikTok視聴者の56%は15-24歳、37%は25-34歳で、合計93%が35歳以下。オッパーマン氏は26歳で、GodFunnyの商品ターゲット層と同年代なのです。

『Digital Commerce 360』と調査会社のBizrate Insightsがオンライン通販利用者1070人を対象に実施した調査(2023年4月実施)によると、ソーシャルメディアは若い消費者に影響を与えていることがわかります。

調査結果によると、18歳から39歳の消費者の半数以上が、ソーシャルメディアがオンライン購買に影響を与えていると回答しているのです。

SNSはオンラインショッピングに影響力があると評価する割合(年代別)(出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
SNSはオンラインショッピングに影響力があると評価する割合(年代別)(出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

事例に学ぶTicTokとInstagramの使い分けと違い

GotFunnyは、すべてのプラットフォームに対して同じような動画を投稿しているわけではありません。オッパーマン氏はTikTokの動画をInstagramのリール(5秒から最大90秒のショート動画をシェアする機能)に投稿しています。また、TikTokに投稿する画像とは別に、より販売に重点を置いた別の画像をInstagramのページに投稿しています。

Instagramの投稿は「より『見た目が美しく』、売り上げにつながるような高い生産価値を備えている必要があります」とオッパーマン氏。TikTokの視聴者層とプラットフォームの仕組みは“カジュアルな動画”に向いており、GotFunnyのブランドに適しているとオッパーマン氏は考えています。

GotFunnyによるInatagramのフォロワー数は4万5500人。TikTokのフォロワー数よりはるかに少ない理由は、このような視聴者の好みの違いが理由となっている可能性があります。

ただし、フォロワーの年齢層はTikTokおよびInstagramとも同様で、GotFunnyのInstagramフォロワーの85%は35歳未満です。

TikTokに比べてInstagramには、人々がフォローし、関わりを持ち、宣伝されていると感じたり、場違いだと感じたりしないような、ビジネスアカウントを構築するための機能や方法がたくさんあります。一方、TikTokは違います。TikTokは個人的に楽しむために利用している人々が多いようです。TikTokの利用者は物を売りつけられたりすることを望んでいないのです。このような違いがフォロワー数の違いに表れていると言えます。(オッパーマン氏)

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

ECとブランドサイトを統合した三陽商会の狙いは? メディアコマース化+OMO推進をめざすEC戦略

2 years 2ヶ月 ago

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープンした。

ブランドサイトとECサイトを統合しメディアコマース化を推進する。ECサイト上でのブランド発信力を強化し、顧客とのタッチポイントを一元化。ECサイト上でのブランド間の回遊性を向上させる。

新たなECプラットフォームとして「Shopify」を採用。ECサイトの機能やサービスの拡充、OMO(実店舗とECサイトの統合)推進によるECと実店舗の相互補完体制の確立につなげる。

デザイン面では、以前のブランドページと比較してビジュアルの掲示部分を拡大し、イメージを前面に打ち出している。ブランドの持つテイストや商品のクオリティを伝える特集も注力する。

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープン
ビジュアル面を打ち出す「SANYO ONLINE STORE」

9月27日には既存の「SANYO MEMBERSHIP」アプリを改修、新たに「SANYO公式アプリ」としてリニューアルする。会員証機能を実装し、オンラインストアへの導線を強化する。

新たに4つのサービスをスタート

店舗試着サービス「TRY&PIC」

店舗とECの在庫を指定の店頭に取り置き、試着・購入できるサービス「TRY & PICK(トライアンドピック)」を新たに実装。店舗とオンラインストアでの買い回りを促進し、相互利用率を向上させる。

「TRY&PIC」の紹介動画

検索機能を充実

ユーザビリティ向上施策として検索機能を拡充した。詳細な条件による絞り込みを可能にし、顧客の希望に適した商品を検索できるようにしたという。たとえば、カットソーの袖丈やワンピースのシルエットなど、アイテムごとの細かい“こだわり”検索が可能になったとしている。

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープン
アイテムのサイズやシルエットから絞り込みできるようにした

決済機能の拡充

ECにおける決済でニーズが高い決済方法として5つの決済方法を追加した。クレジットカードの分割払い、キャリア決済、QRコード決済(PayPayのみ)などを利用できるようにしたという。

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープン
5つの決済方法を新たに追加した

アウトレットページを新設

アウトレットページにセール商品とアウトレット商品を集約。プロパー商品との差別化を図り、プロパー商品の販売促進とサイトイメージの向上につなげる。

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープン
新設したアウトレットページ

ECの拡大を掲げる中計のEC戦略とは

ECサイトの刷新は中期経営計画(中計)におけるEC戦略の一環。2025年2月期を最終年度とする3カ年の中計におけるEC戦略は、ECプラットフォームの刷新とOMOの推進などによる自社ECの成長けん引を掲げている。

ブランドサイトとECサイトを統合してメディアコマース化することで、ブランディング強化とブランド間の買い回りを促進するCX向上をめざすと中継で公表。

プロパー販売の強化も掲げており、コンテンツ強化のほか、商品画像改善、スタッフ着用画像活用によるリアルコーディネート提案のほか、EC専用商材の拡充も進める。

OMOの推進では、総合カタログ「SANYO Style MAGAZINE」発行によるECとリアル相互送客の促進、ブランドアプリのUI/UX改善、オンライン体験を店舗の強みと融合し、プロモーションも連動させるという。

ECモールなどの外部ECにおいては、各モールでの露出強化によるユーザータッチポイントの拡大、一部モールのOMO機能を活用した自社EC・実店舗への送客、回遊性を強化する。

中計策定時における2022年2月のEC売上高は80億円。内訳は自社EC売上高が54億円、外部EC売上高が27億円だった。中計最終年度となる2025年2月期のEC売上高は、自社ECが71億円、外部ECが27億円の合計98億円を計画している。

三陽商会はブランドごとに分かれていたブランドサイトとECサイトを統合し、自社ECサイト「SANYO iStore(サンヨー・アイストア)」を「SANYO ONLINE STORE(サンヨー オンラインストア)」としてリニューアルオープン
EC売上の実績と計画(画像は中計からキャプチャ)
瀧川 正実

長年使い続ける通販化粧品があると回答は約8割。支持の理由は? 購入の決め手は? 50代以上女性の購入実態調査まとめ

2 years 2ヶ月 ago

ビハイブが実施した「通販コスメの利用実態調査」(通販コスメを利用する50代以上の女性が対象)によると、購入時の情報収集はWeb広告とSNSが上位を占めた。

情報収集はWeb、SNSなどオンライン中心

通販で化粧品やスキンケアを購入する際の情報収集は、「WEB広告」(60.0%)が最多。「SNS(YouTube、Instagram、Twitterなど)」(29.6%)、「カタログ同梱チラシ(ニッセン、ベルメゾンなど)」(18.0%)、「新聞折込チラシ」(12.3%)、「雑誌広告」(10.8%)と続いた。

購入時に情報を得る媒体
購入時に情報を得る媒体

消費者に刺さるのは“肌の悩み”に応える情報

のような内容に興味を持つかを聞いたところ、「自分の肌悩みに関する内容」(80.8%)が最も多く、「実際に使った方のコメント」(37.3%)、「新しい成分・処方」(34.6%)、「商品のデザイン」(10.5%)、「インパクトあるタイトル」(10.3%)と続いた。

購入時に重視するポイントは、「効果が有りそうな成分が入っている」(55.2%)が最多。そのほかには「悩みを解決してくれそう」(53.8%)、「商品の価格」(53.7%)、「使用感がよさそう」(48.4%)、「実際に使った方のコメント」(35.0%)があがった。

興味を持つ情報(左)と、購入時に重視するポイント
興味を持つ情報(左)と、購入時に重視するポイント

会報誌を見ない人は約4割

通販事業者が送る会報誌を定期的に見ているかどうかを聞いた質問には、「ある程度見ている」が47.5%。「あまり見ていない」(27.4%)、「とても見ている」(13.7%)、「まったく見ていない」(11.4%)と続いた。

会報誌を見ていない理由は、「面倒くさい」(61.4%)が最も多く、次いで「内容が面白くない」(25.6%)、「文字情報が多い」(20.2%)、「美容情報以外のコンテンツが少ないから」(6.1%)、「内容が難しい」(3.8%)だった。

事業者から送られる会報誌を見る頻度(左)と会報誌を見ていない理由
事業者から送られる会報誌を見る頻度(左)と会報誌を見ていない理由

消費者が望むのは「健康情報」「プレゼント情報」

定期的に会報誌を見ている人を中心に、商品情報以外であったらよいと思うコンテンツを質問したところ、健康情報やダイエット情報といった健康関連情報の需要が高い。

「健康情報(体操、フィットネスなど)」(45.9%)が最多で、「金額縛りプレゼント情報(〇円以上購入など)」(40.2%)、「ダイエット情報(食事、成分など)」(33.3%)、「料理研究家による料理レシピ」(31.4%)、「ファッション情報」(23.0%)が続いた。

商品の情報以外に、「ほしい」「知りたい」と思うコンテンツ
商品の情報以外に、「ほしい」「知りたい」と思うコンテンツ

8割弱が「長年使い続けているブランドがある」

通販事業者の化粧品やスキンケア商品で長年使い続けているブランドがあるか聞いたところ、「ある」と回答した人は76.2%を占めた。

約6割がシミやシワに悩み

どのような化粧品、スキンケア商品に興味を持っているのかを聞いた質問では、「シワ・シミ対策美容液(またはクリーム)」(60.5%)が最も多く、次いで「オールインワンクリーム(保湿、美白)」(44.8%)、「たるみ対策美容液(またはクリーム)」(43.0%)、「毛穴対策洗顔料」(28.0%)、「シートマスク(保湿、美白)」(22.5%)が続いた。

関心があったり、長年使い続けていたりする化粧品・スキンケア商品
関心があったり、長年使い続けていたりする化粧品・スキンケア商品

使い続ける理由は「肌に合う」「コスパが良い」

同じブランドを長年使い続けている理由は、「自身の肌に合っているから」(70.5%)とが最多。次いで「コストパフォーマンスがいいから」(37.8%)、「効果を感じているから」(37.7%)、「評判がいいから」(7.2%)、「メーカーのアフターサービスがいいから」(6.0%)だった。

また、通販事業者からのフォロー(定期的な商品案内など)は十分に受けていると思うかを聞いたところ、「ある程度そう思う」(57.6%)が最も多く、「とてもそう思う」(21.1%)、「あまりそう思わない」(17.6%)、「まったくそう思わない」(3.7%)が続いた。

特定の商品を使い続けている理由(左)と、事業者からのフォローアップの所感
特定の商品を使い続けている理由(左)と、事業者からのフォローアップの所感

50代女性の多くは、自分の肌の特徴を理解しており、肌に合う商品を使っている傾向にある。さらに、およそ8割が事業者からのフォローは十分と回答。ビハイブは「フォロー体制を気にしてコスメを選んでいる方は多いのかもしれない」と分析している。

調査概要

  • 調査概要:「通販コスメの利用実態」に関する調査
  • 調査期間:2023年8月31日(木)
  • 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
  • 調査人数:1007人
  • 調査対象:調査回答時に 50代以上の女性(定期的に通販コスメを購入している)と回答したモニター
  • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
高野 真維

【当日申込できます】ファンケル流CRM、メーカーEC戦略、利益を生むバックヤード改善術などが学べるECセミナー

2 years 2ヶ月 ago

インプレスのネットショップ担当者フォーラム編集部が主催している、ECビジネスに役立つオンラインECセミナーは9月27日(水)が最終日。

ファンケル流CRM、メーカーEC戦略、利益を生むバックヤード改善術、ステマ規制対応などが学べるセッションを用意しています。

【当日申込できます】今日から開催のECイベントは老舗「西川」、オールバーズ、石井食品、シャボン玉石けんなど登壇

オンラインでのセミナーですので当日申込も可能。「急遽時間ができた」「登録を忘れていた」「急遽見たいセッションができた」といったEC関連企業の方は、イベントページをぜひチェックしてください。

今日27日(水)

  • ファンケル流のデジタル×CRMの基礎、そして最高のUXのためにマーケターに今必要なこと
  • 失敗から学んだ利益増・コスト改善・生産性向上を実現するバックヤード改善術
  • 【景表法の指針&ステマ規制対応講座】ネットショップ担当者が取り組むべき施策と注意点
  • メーカーECの販売チャネル戦略【徹底解説】~「ボタニスト」I-neの事例解剖から学ぶ成功の秘訣~
  • EC/D2C企業におけるクロスセル率1.8倍UP事例
  • ECサイトの売れるレイアウトはこれ! 2023年ECサイトでもっと売るためのECサイトレイアウト講座
  • 宅配寿司 「銀のさら」 が語るAmazon Payの導入効果とキャッシュレス決済導入の見極め方
  • 「いつも.式」自社EC・アマゾン・楽天・Yahoo!の販路活用事例を公開

といったセッションをご用意しています。イベントページをぜひチェックしてください。

BtoB-ECを学べるセッションも同時開催

また、BtoB向けイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 ~BtoB-EC Days」も同時開催中。最終日の今日は、カウネットのBtoB-EC戦略、ユーザーに支持されるBtoB通販のCX向上の秘訣、大手に負けない中小企業のBtoB-ECマーケティング戦略と事例などに関するセッションを用意しています。

法人向け通販・ECに取り組んでいる、興味がある事業者さんはぜひチェックしてください。

BtoB-EC Daysはこちら

瀧川 正実

楽天グループが「楽天市場」と「楽天ラクマ」の連携を強化。その理由と内容は? | 通販新聞ダイジェスト

2 years 2ヶ月 ago
フリマアプリ「楽天ラクマ」は、「楽天市場」との連携を強化。両サービスの併用率アップや、リユース市場における「楽天ラクマ」のシェア拡大を狙う

楽天グループでは、仮想モール「楽天市場」とフリマアプリ「楽天ラクマ」の連携を強化する。楽天市場で購入した商品を、ラクマで簡単に出品できるようにしているほか、直近では楽天市場の大型セールイベントにおいて、期間中にラクマで買い物をすることで、ポイント付与率がアップするキャンペーンも開始。両サービスを併用する「クロスユース率」を、現在の6%から30%まで引き上げたい考えだ。

フリマアプリ「楽天ラクマ」は「楽天市場」の連携を強くする(画像は「楽天ラクマ」から編集部がキャプチャ)
フリマアプリ「楽天ラクマ」は「楽天市場」の連携を強くする(画像は「楽天ラクマ」から編集部がキャプチャ)

コロナ禍でC2C-ECが伸長

9月1日に、同社本社で行われた戦略説明会では、同社執行役員でコマース&マーケティングカンパニーマーケットプレイス事業市場編成部ジェネラルマネージャーの髙間真里氏が、同社の掲げる「サーキュレーション・ストラテジー」に関して説明。

商品を買って売り、また買ってもらう。こうした循環を『サーキュレーション』と呼んでいる。近年の物価高騰を受け、消費者は価格やポイントに敏感になっているほか、コロナ禍でECが成長するなかで特に成長したのはC2Cだ。『より賢くお得に買い物をする消費者が増えている』ことにきちんと応えていきたい」と述べた。

楽天グループ 髙間真里氏
楽天グループ 髙間真里氏

具体的には「商品購入時に新品(楽天市場)も中古(ラクマ)も一度に比較検討できる」「獲得できる楽天ポイントを増やす」「不用品を簡単に出品し、売上金としてオンライン電子マネー『楽天キャッシュ』を獲得できる」といった点を、ベネフィットとして消費者に提供する。

昨年10月からは、楽天市場でファションやホビー商品など一部ジャンルの商品で検索した際、ラクマで出品される関連商品の情報も検索結果画面に表示されるようにした。また、楽天市場で購入後、不要になった商品を購入履歴の「持ち物リスト」から簡単に出品できる機能を、ラクマアプリは1月、楽天市場アプリは8月下旬より実装

不要な品を出品できる「持ち物リスト」(画像は「PR TIMES」から編集部がキャプチャ)
不要な品を出品できる「持ち物リスト」(画像は「PR TIMES」から編集部がキャプチャ)

また、楽天市場のキャンペーンにラクマが参画。8月の「お買い物マラソン」と9月4日から開催している「楽天スーパーセール」では、ラクマを利用することで、楽天市場とラクマで購入した商品のポイント付与率が上がる「買い回り」キャンペーンも実施。スーパーセールの開催にあわせ、4日からはスーパーセールとラクマの合同テレビCMの放映も開始した。

シェア拡大に意欲、競合はメルカリ

ラクマ事業部の長谷川健一朗ジェネラルマネージャーは、楽天市場内検索にラクマの商品を表示するようにした施策の成果について「ユーザーの反応は非常に良い。ある程度ほしいものが決まっているユーザーが多いので、ラクマにおける購入転換率が高い」と話す。

楽天グループ ラクマ事業部 長谷川健一朗氏
楽天グループ ラクマ事業部 長谷川健一朗氏

同社によれば、楽天市場の顧客層は特に30~40代が多いのに対し、ラクマは10~30代が約63%を占める。クロスユースを促進することで顧客層の相互補完を狙う

楽天市場ユーザーの4割がC2Cアプリを利用

髙間真里執行役員は「昨年アンケートを実施した際、楽天市場を利用しているユーザーのうち、約40%が他社も含めてC2Cアプリを利用していることがわかった。クロスユース率30%には意外と早く到達するのではないか」と述べ、競合となる「メルカリ」からシェアを奪う意欲を示した。

また、中古品を中心としたラクマとの連携を強化することに対する、楽天市場出店店舗の反応に関しては「転売を防ぐために、楽天市場で購入してから一定期間は『持ち物リスト』に表示させないといった工夫もしており、今のところ出店店舗からネガティブな反応はない。ラクマと連携を強化することで、ユーザーはまた楽天市場に戻ってくるということを店舗に理解してもらえるよう、コミュニケーションも取っている」(髙間真里執行役員)という。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

【当日申込できます】今日から開催のECイベントは老舗「西川」、オールバーズ、石井食品、シャボン玉石けんなど登壇

2 years 2ヶ月 ago

インプレスのネットショップ担当者フォーラム編集部では今日9月26日(火)から27日(水)の2日間、ECビジネスに役立つオンラインECセミナーを開催します。

【当日申込できます】今日から開催のECイベントは老舗「西川」、オールバーズ、石井食品、シャボン玉石けんなど登壇

オンラインでのセミナーですので当日申込も可能。「急遽時間ができた」「登録を忘れていた」「急遽見たいセッションができた」といったEC関連企業の方は、イベントページをぜひチェックしてください。

今日26日(火)のセッション

  • 創業1566年「西川」のネット通販戦略~新たなECモデルとファン作り、生活者に喜ばれるECビジネスに挑む老舗の取り組み~
  • 石井食品のミートボールから学ぶ 顧客目線の商品開発
  • ブランドの魅力を最大化する顧客体験価値とコミュニケーション設計とは
  • 新規上場のクラダシに学ぶ! ブルーオーシャン「フードロス」で市場創造する秘訣
  • 有料でも会員が集まる「シャボン玉石けん」のファン作りの秘訣
  • キャンプメディア”hinata”のファンを増やし、EC事業を拡大させるインスタグラムUGC活用術
  • 今、自社ECのギフト強化したいならこれ! 『ソーシャルギフト』の始め方と導入事例を徹底解説
  • 売上アップとコスト削減を実現する楽天市場運営の自動化による最適化
  • "ECのアプリ経由売上50%超え、MAU40%以上も 成果に差が出る小売アプリの鉄板施策"

明日27日(水)

  • ファンケル流のデジタル×CRMの基礎、そして最高のUXのためにマーケターに今必要なこと
  • 失敗から学んだ利益増・コスト改善・生産性向上を実現するバックヤード改善術
  • 【景表法の指針&ステマ規制対応講座】ネットショップ担当者が取り組むべき施策と注意点
  • メーカーECの販売チャネル戦略【徹底解説】~「ボタニスト」I-neの事例解剖から学ぶ成功の秘訣~
  • EC/D2C企業におけるクロスセル率1.8倍UP事例
  • ECサイトの売れるレイアウトはこれ! 2023年ECサイトでもっと売るためのECサイトレイアウト講座
  • 宅配寿司 「銀のさら」 が語るAmazon Payの導入効果とキャッシュレス決済導入の見極め方
  • 「いつも.式」自社EC・アマゾン・楽天・Yahoo!の販路活用事例を公開

といったセッションをご用意しています。

BtoB-ECを学べるセッションも同時開催

また、この2日間、富澤商店さん、アスクルさん、カウネットさん、大都さんなどが登壇するBtoB向けイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 ~BtoB-EC Days」も同時開催中です(9/26+27)。

BtoB-EC Daysはこちら

瀧川 正実

キーワード入力機能「ZETA SEARCH サジェスト」がリテールメディア広告エンジン「ZETA AD」と連携

2 years 2ヶ月 ago

ZETAは、サイト内検索エンジンのキーワード入力機能「ZETA SEARCH サジェスト」が、リテールメディア広告エンジン「ZETA AD」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」と連携したと発表した。

サジェストに検索ワードに関連する広告、ハッシュタグなどを表示可能に

「ZETA AD」や「ZETA HASHTAG」との連携、サジェスト機能を強化したことで、サジェスト内に次のような項目を表示できるようになる。

  • 検索ワードに関連する広告
  • 検索ワードに関連するハッシュタグ
  • ランキング、コーディネート、特集、問い合わせ、Q&Aなどのサイト内コンテンツ
  • 検索履歴
  • 人気検索キーワード
  • 商品カテゴリ一覧・ブランド など

EC事業者が積極的に販売・掲示したい商品や関連情報をサジェスト上に設定することで、そのページへの流入強化が期待できるという。また、簡単な操作で商品を探せることで検索のUXが改善し、ユーザーのサイト離脱防止にもつながるという。

「ZETA AD」とは

検索クエリを分析することで消費者心理を捉えた広告を実現するマーケティングソリューション。

「サイト内検索クエリ」を分析して広告を最適化することで、リアルタイムでユーザーニーズに合う広告を掲出する。EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」やそれ以外のサイト内検索エンジンにも連携が可能。

ZETA AD サイト内広告エンジン
「ZETA AD」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)

「ZETA HASHTAG」とは

主にECサイトなどWebサイトのなかの説明文やカスタマーレビューのようなテキスト情報をAIで解析し、関連するキーワードを抽出してLP(ランディングページ)を自動生成するソリューション。ECサイトでは、商品の見た目の形状、使い方などに関連するテキストタグを活用して商品検索ができる。

ZETA HASHTAG 特許取得
「ZETA HASHATAG」について(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

日本郵便が始めた地域内の流通をサポートする配送サービス「ぽすちょこ便」とは

2 years 2ヶ月 ago

日本郵便は9月21日から、地産地消や買い物支援など地域内の流通を支援する新たな配送サービス「ぽすちょこ便」の提供を始めた。

「ぽすちょこ便」は、地域内で“ちょこっと運んでほしい”といった利用者ニーズに応える配送サービス。荷物の差出人あるいは受取人が予約した日時に郵便局へ配送品を持ち込み、受け取る仕組み。加えて、郵便車両の空きスペースを活用することで配送料は290円(税込)に抑える。

日本郵便は9月21日から、地産地消や買い物支援など地域内の流通を支援する新たな配送サービス「ぽすちょこ便」の提供を始めた
サービスの流れ

地産地消、買い物支援など地域内の流通に適した配送価格を実現し、社会課題の解決につなげる。

「ぽすちょこ便」の利用方法は、日本郵便の専用Webサイトで差出人または受取人がアカウントを作成し、空いている配送コースと日時を指定して予約。その後、予約者から配送の相手方に予約情報を連絡する。

差出人は予約した郵便局に配送品を持ち込み、受取人は受取場所として予約した郵便局で予約情報を見せて配送品を受け取る。

日本郵便は9月21日から、地産地消や買い物支援など地域内の流通を支援する新たな配送サービス「ぽすちょこ便」の提供を始めた
予約画面のイメージ

支払い方法は、差出人が配送品の差出時に郵便局の窓口で現金を支払う。郵便物の輸送に通常使用している郵便ケース(内寸サイズ:横47.0cm、奥行29.0cm、高さ22.5cm)を使用する。配送価格は1ケース290円(税込)だが地域により配送価格は異なることがある。

「ポスチョコ便」の第1弾として、山形県鶴岡市の15の郵便局において、地産地消に取り組む農家や飲食店を対象にサービスの提供を始めた。なお、冷蔵・冷凍の設備を要する配送品はサービス対象外。

瀧川 正実

AI時代のECってどうなる? 説明文作成は当たり前、注文も「Alexa」などの音声アシスタントが行うはず【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

2 years 2ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年9月18日~9月24日のニュース

Amazonとebisumartは出品者向けの商品説明を自動生成するAIツールを提供。一方で、「Alexa」にも会話型AIが導入され、消費者の購入体験が変化しています。これらの技術革新がEC業界に大きな変化を引き起こすのは間違いないですね。

想像以上に早いAIの普及についていかないと!

Amazonが商品説明を自動生成する出品者向けAIツールを発表 | AISmiley
https://aismiley.co.jp/ai_news/amazon-generative-ai-tool-seller/

Amazonは、出品者向けの生成AIツールを発表しました。このAIツールは、商品説明文を自動生成するためのもので、出品者が商品内容をプロンプトに入力すると、AIが魅力的な商品説明、タイトル、商品詳細を生成します。出品者は生成された説明文等をそのまま使用するか、編集してから公開するか選択することができます。

クラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」が ChatGPTを活用した機能「AIアシスタント」オプションをリリース ~商品の特長から商品説明文を作成。EC担当者様の業務負担を軽減~ | インターファクトリー
https://www.interfactory.co.jp/item/2023_9_21.html?_fsi=Xb20lgS0

ebisumartのAIアシスタントでは、文章スタイルを設定することができ、ユーザーターゲットに合わせた文章を生成することができます。ECご担当者様は生成されたテキストを基に商品説明文を清書することで、何もない状態から文章を作成するよりも格段に業務負荷を抑え、運用コストを削減することができます。

「ChatGPT」を利用して商品説明文を作成している人は多いと思いますが、モールやカートのASPでもAIによる商品説明文作成機能が導入され始めました。作成する際に別のウィンドウやアプリケーションを立ち上げるのって意外と面倒ですし、PCのメモリも消費しますので、できれば管理画面で済ませたいところです。こういったサービスは地味ながらも便利なものだと思います。

以前の記事(https://netshop.impress.co.jp/node/11222)で紹介したように、「Shopify」は説明文だけではなく、キャンペーンの作成などもAIが手伝ってくれます。

もはやこの手の機能は当たり前といっても良いものなので、モールやカートのASPも導入することが差別化になるというよりは、導入しないことで他社よりも劣って見えてしまうことになります。

事業者側もAIを使わないと効率化が進みませんので、じわっと他社との差がついていくことになります。将来の投資だと思って積極的に使っていきたいですね。書籍やセミナーもたくさんありますので、勉強する機会はいくらでもありますから。

AlexaにジェネレーティブAIがやってくる 「まるで人間と会話しているような感覚に」──米Amazonがデモを公開 | ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2309/21/news081.html

デモで紹介された新しい「Let's chat」と呼ばれる会話機能では、Alexaに「アレクサ、レッツチャット」と呼びかけると「ではチャットをしましょう。何かお手伝いできることはありますか」と返答され、会話を続けられる。デモでは次のような会話を自然に行う様子が紹介された。

予想通り音声アシスタントに生成AIが導入されてきました。今までは会話が成立しませんでしたが、今回は何を聞いても答えてくれるでしょう。音声アシスタントはGoogle、Appleも持っていますので、このあたりが導入してきたらあっという間に当たり前になるでしょう。

AI生成インフルエンサーが24時間稼ぎ続ける中国ライブコマース新事情 | MIT Tech Review
https://www.technologyreview.jp/s/317584/deepfakes-of-chinese-influencers-are-livestreaming-24-7/

中国で真夜中のライブ配信を見ると、熱心に商品を売り込むストリーマーの姿が目立つ。だが実はこのストリーマー、わずか数分の動画からAIが生成したもので、24時間年中無休で働き続けることができる。

そして、こんなものも出てくるわけです。24時間疲れもせずに販売を続けるAIに皆さんは太刀打ちできるのでしょうか? 「人間は何ができるのか?」が問われるような時代ですね。

運営堂・森野さんと語る!ブランド価値を高めるAI時代のEC運営とは【後編】 | FRACTA
https://fracta.co.jp/blogs/journal/journal_230731

森野:ChatGPTや音声アシスタントとくっついていくことを考えると、ユーザーは「選ぶ」ことをしなくなりますよね。ECサイトを作ること、運営することが難しくなります。AIがデータから森野という人物の趣味嗜好を判断して「あなたが食べたいパンはこれですね」と3つほど候補を提案し、そこから選ぶような買い物が主流になったらどうしていくのか。競争が見えなくなるため、「このような対象に向けて商品を作り、発信してみる」を繰り返していくしかないかなと思います。商品の見せかたや売りかたが変わってしまうため、いかにユーザーを知っているかが勝負になると思います。

逆にネットで購入してもらうことをあきらめて、リアルで購入した人がよりリアルで購入しやすいファンしか買えない仕組みを作るとか、田舎で唯一のスーパーのように物理的にオンリーワンの存在になるとか。ブランドと商品をしっかりさせることが、より重要になるでしょうね。

河野:極端に進むことはありえると思います。たとえば洗剤が切れそうだなと思ったら、AIに「同じの買っといて」と言うか、「似たようなので香りが違うやつある?」と候補を出してもらってそこから選んだりするかもしれないですね。わざわざ自分で探して選ぶ機会は減ると思います。

2か月くらい前にフラクタの河野さんと対談したときにこんなことを話しました。数ある商品のなかから商品を探すのではなく、自分の購入データや行動データからAIが最適な商品を探してくれて、それを選んで買うだけになってきそうです。選ぶにしても「もうちょっと安いのはないの?」と聞けば、それもAIが回答してくれます。何でも知っている店員さんが目の前にいるイメージです。

ECがこうなったときに皆さんは何をすればいいのでしょうか? テクノロジーに振り切るのか、アナログに振り切るのか、中間にポジションを取るのか。いずれにしても、今まで通りの売り方で売れるのはどれだけ長くても数年くらいのはずです。

AIを使って業務を効率化して、来るべきAI時代のECへの準備時間を確保しないといけないですね。

今週の要チェック記事

メルカリShopsで海外との「越境販売」がはじまります! | メルカリShopsマガジン
https://shops.mercari.com/magazine/posts/40069

基本的に全商品が対象です。出品者は購入の受付可否を選ぶことができます。

アマゾンの「Buy with Prime」とは? プライム会員の自社ECサイト利用を促進させる新機能+CVRアップなど導入効果を解説 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11395

自社ECサイトにAmazon並みの利便性をもたらすことができますが…。判断が難しいところ。

【2023年後半の通販市場】通販・EC各社の予測+景況感は? 物価高騰による消費マインドの冷え込みを懸念する声も | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11318

伸びはするものの、コロナの時まではいかない感じでしょうか。

【広告主向け】ASP・業界団体のステマ規制ガイドラインと広告主の対応 | すずきたまよ事務所
https://tamayo.jp/1857

アフィリエイトサービス、モールのガイドラインをよく読んで対応を。

研修を受講することで、ECの基礎が確立し理論付けできるように。「EC運営ステップアップコース」卒業生インタビュー | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/230921-regalfactory/

伸びるEC事業者さんは常に勉強していて、交流も活発ですよね。

「楽天スーパーセール」認知度は62.5% 使用金額は1万円未満が過半数10店舗以上買い回りしたのは6.0%(Appliv TOPICS調べ) | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/41236

買い回りの最多は「1店舗」で23.3%。つまり買い回りしてないということですね。

アスクル送料値上げ 「物流現場の働き方改善のため」 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2309/15/news148.html

送料無料ラインの引き上げ、送料の値上げが増えてきそうですね。

今週の名言

運営堂・森野さんと語る!ブランド価値を高めるAI時代のEC運営とは【後編】 | FRACTA
https://fracta.co.jp/blogs/journal/journal_230731

音楽には「ヒューマナイズ」というコマンドがあって、あえてずらす、つまり下手にすると人間ぽくなるんですよね。そういうのは大事だと思います。

河野さんとの対談記事からもう1つ。人間ができることは人間っぽくすること。これもいつまでなのかはわかりませんが、しばらくは通用するはず。

筆者出版情報

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発売日 2021年10月15日
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この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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森野 誠之

JR東日本の新幹線荷物輸送トライアル、東京駅で過去最大の約200箱を荷下ろし。新たな物流インフラの構築へ

2 years 2ヶ月 ago

東日本旅客鉄道(JR東日本)とジェイアール東日本物流(JR物流)は、9月28日に新幹線荷物輸送「はこビュン」による長野から東京への輸送トライアルを実施する。

今年度(2024年3月期)のトライアルは3回目。新幹線を活用した高速・多量荷物輸送により、「CO2排出量削減」「地方創生」、物流業界の「2024年問題」(トラックドライバーの「働き方改革」の法律適用に伴い、現状のままの運び方が難しくなる物流の諸問題)など、社会的な課題解決の一助となることを目的としている。

東京‐長野間で新幹線荷物輸送を実証

長野の新幹線車両基地では初めてとなる多量輸送トライアルを実施。約700箱の荷物輸送を行う。車両基地間の荷物輸送に加え、東京駅では過去最大となる約200箱を荷下ろしする。一部荷物は東北エリアに輸送する計画。

長野-東京間を中核とした新幹線荷物輸送のイメージ
長野-東京間を中核とした新幹線荷物輸送のイメージ

新幹線車両基地での荷さばきなどの実現や一連の業務の生産性向上に向け、次の項目について実証する。

  1. 長野の新幹線車両基地での荷扱い(荷物搬出入、積み下ろし、荷さばき)の検証
    →車両基地の使用により、従来の駅ホームでの作業に比べてスペースと時間を十分に確保。多量輸送を実現する。

  2. 東京駅での安全に配慮した効率的な荷扱いおよび載せ替え輸送のオペレーションなどの検証
    →客室輸送専用台車などを活用し、ホーム上の安全に配慮した効率的な荷扱いを確認する。東北新幹線を活用した載せ替え輸送も行い、それに伴うオペレーションなども検証する。

  3. 東京の新幹線車両基地でのAGV(無人搬送車)の活用による荷扱い業務の省力化検証
    →AGVの活用により、人手不足の課題を念頭に置いた省力化を図る。

荷扱いにはAGVなどを活用する
荷扱いにはAGVなどを活用する

今年度はこれまでに、2023年6月に新青森駅~大宮駅間で1回目の新幹線荷物輸送トライアルを、2023年8月に東京駅~新潟駅間で2回目のトライアルを行った。

地方と都心、空港をスピーディにつなぐことで、JR東日本グループ以外の事業関係者とも連携した国内外への輸送の一端を担う仕組みづくりにも取り組むとしている。

トライアルの概要

  • 実施日 :2023年9月28日(木)
  • 輸送列車:北陸新幹線 臨時列車(12両編成)
  • 輸送区間:長野新幹線車両センター 9:57発→東京駅 11:44着
         東京駅11:56発 →東京新幹線車両センター 12:08着
         東京駅12:12発 →仙台駅 14:30着(やまびこ209号)
  • 荷物搭載:〈長野~東京〉1、2、7~9号車(計5両)
         〈東京~仙台〉 車内販売準備室
  • 輸送商品:青果、食品、医療用医薬品、精密機器など約700箱
          ※一部商品は途中駅で積み下ろしなど実施
輸送する商品の一例
輸送する商品の一例
荷主企業の一例
荷主企業の一例
高野 真維

ベルーナが物流センターを増築。「売れる時期を見越した配置」「作業時間縮小」を実現する倉庫とは | 通販新聞ダイジェスト

2 years 2ヶ月 ago
物流センターを増築したベルーナ。保管能力の向上だけでなく、効率化、省人化にも乗り出し、生産性拡大に乗り出している

ベルーナは8月、「吉見ロジスティクスセンター」を増築し、稼働を開始した。通販事業において、外部倉庫の在庫を集約することによる倉庫費用削減や、ベンダー物流の引き込みによる商品横持ち費用の削減、物流受託事業のキャパシティー拡大を目的としたもので、増築棟の延べ床面積は9万8350平方メートル。投資予定額は約130億円となっている。AGV(無人搬送車)などを導入することで、作業時間の短縮を図る。

ベルーナの「吉見ロジスティクスセンター」
ベルーナの「吉見ロジスティクスセンター」

保管能力は1100万点に向上

8月23日には同センターで竣工式を実施。関係者29人が出席して神事が営まれた。

あいさつした同社の安野清社長は「50年前、自宅に掘っ立て小屋のような20坪の倉庫を作ったのがスタートだが、今回の増築で合計6万坪の倉庫となったわけで、大変立派なものができたと感じている。この物流センターができたことで、ベルーナもより成長できるのではないか。『倉庫が足りなくなった』となるくらい、しっかりと営業に取り組んでいきたい」と述べた。

8月23日に実施した竣工式
8月23日に実施した竣工式

省人化と外部倉庫のコストカットに貢献

増築棟は「GTP(GoodToPerson)」をスローガンに、AGVを133台導入し省人化を進める。約700万点だった保管能力も、約1100万点まで引き上がった。そのため、外部倉庫に預けていた商品も保管可能となり、倉庫費の削減も見込める。

商品補充+搬送自動化で生産性アップ

折込チラシやテレビCMなどで紹介された売れ筋商品や季節商材など、引き当てが多い商材を主に配置する。既存棟から運ばれてきた商品を「スピードローダ」と呼ばれる機械で、AGVに乗せて運ばれてくる、黒い商品棚の空の間口に商品を補充。スピードローダは同社オリジナルの機械で、マテハン会社と共同で開発したものという。

人力で商品を補充するのではなく、自動的に商品を補充する。商品を入荷から出荷まで、オリコン単位で管理ができているため可能になった仕組みという。また、AGVが棚ごとピッキング作業者のいるスペースまで搬送するため、ピッキング作業者は歩く必要がなくなり、生産性が大幅に向上している。

AGV(無人搬送車)が棚ごとピッキング作業者のいるスペースまで搬送する
AGV(無人搬送車)が棚ごとピッキング作業者のいるスペースまで搬送する

売れる時期を見越した倉庫運用

増築棟に配置する商品は、あらかじめ「高ランク商品」として基幹システムに登録しておくことで、入荷後自動的に増築棟へ運ばれてくるもので、カタログの配布期間やテレビCM放映期間など、商品が売れる時期を見越し、あらかじめ配置する期間を指定しておくことも可能という。また、売れ行きが悪くなってきた商品については、自動的に既存棟の倉庫に搬送される仕組みとなっている。

これまでは、出荷ランクの高い商品を人間が調べて、適正な在庫の配置を考えながら出荷作業を行っていたが、増築棟では売れ筋商品が自動で搬送され、補充されることになる。

そのため既存棟での作業に比べると、ピッキング作業の時間を20%程度削減できる見込みだ。

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「通販新聞」について

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通販新聞

老舗メーカーのBtoB-EC戦略、CX向上の秘訣、中小企業のマーケティング戦略などが学べる!【BtoB-ECセミナー9/27開催】

2 years 2ヶ月 ago
BtoB-ECビジネスに役立つセッションをご用意! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」を9月26日(火)+27日(水)に開催

本日9月26日(火)・27日(水)の2日間で開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」では、カウネット、J.D. パワージャパン、卒塔婆屋さんなどが登壇、「老舗メーカーのBtoB-EC」「BtoB通販のCX向上の秘訣」「中小企業の戦略と事例」などについて解説します。全13講演すべて無料で視聴できるイベントです。

オンライン開催のため当日申し込みが可能。まだお申し込みをしていない方のために、編集部おすすめ講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023夏 BtoB-EC

見どころ⑧ AI活用、少人数・未経験でもできるデジタルマーケティング実例、DXのポイントなどを公開!

BtoB ECの売上向上、鍵は「AI活用」にあり! ロングテールに対応するために必要な対策とは?

12:00~12:40 C2-2 講演

これまで法人間取引(BtoB)の受発注業務は、電話やFAXなど人を通したやり取りが中心でしたが、ECサイトを活用した取引や、購買システムと連携したシステム構築などを加速する企業が増えています。

そのなかで課題になるのが「商品の見つかりにくさ」。BtoB商材はBtoCのユーザーとは商品の探し方が異なるため、検索においても一工夫が必要となります。ピンポイントで「この商品がほしい」というケースやそのために型番で検索をするケース、また業種によって同じ「ドリル」でもほしい商品の傾向が異なるようなケースがあり、多くの商材のなかからユーザーの求める商品を提示するのは非常に難しいと言えます。

このような「ほしい商品を見つけてもらえない」問題は売り上げに大きな影響を及ぼします。この問題に対して、どう取り組むべきなのでしょうか。本セッションではBtoB商材ならではの発生する問題とその解決策について解説します。

株式会社NTTドコモ OCN部 主査 北岡 恵子氏
株式会社NTTドコモ OCN部 主査 北岡 恵子氏
外資系コンサルティングファームを経て、2007年 NTTドコモ(旧NTTレゾナント)に入社。「goo」サービスのプロデューサーを務め、のちにBtoB向けアプリ開発者支援サービス「Remote TestKit」の国内、海外マーケティングを担当。現在はEC向におけるAI活用支援や、サイト内検索「goo Search Solution」やAIソリューションの導入支援をしている。

店舗什器・店舗用品EC「ストア・エキスプレス」に学ぶ少人数・未経験でもできるデジタルマーケティング実例

13:00~13:40 C2-3 講演

店研創意が運営する業務用通販サイト「ストア・エキスプレス」は、法人顧客を対象に、店舗什器・ラッピング・店舗用消耗品・陳列ディスプレイ用品などを販売しています。

「ストア・エキスプレス」では、マーケティングオートメーション「EC Intelligence」を活用し、デジタルマーケティングで大きな成果をあげています。「ストア・エキスプレス」におけるデジタルマーケティングの取り組みを紹介します。

株式会社シナブル 執行役員 曽川 雅史氏
株式会社シナブル 執行役員 曽川 雅史氏
SaaS型CRMツールベンダーでの法人営業でトップセールスを達成後、子会社の取締役として広告事業の立ち上げに奔走。その後Saleforceインプリメントを行う2年の個人事業主期間を経て、Webコンサルティング会社へ入社。大手企業へのWebコンサルティング新規法人営業に従事。2020年シナブル入社。WebサイトのCVR改善、LTVを改善するCRM施策など、これまでの経験を活かして、施策の自動化をベースとしたEC売上向上を支援している。
株式会社店研創意 ストアエキスプレス事業部 通信販売部 部長代理 中島 徹氏
株式会社店研創意 ストアエキスプレス事業部 通信販売部 部長代理 中島 徹氏

業務効率化だけじゃない!?BtoB-ECのポイントを解説

15:00~15:40 C2-5 講演

卸事業のDXには「守りのDX」と「攻めのDX」があります。BtoBの売上アップのためには、攻めのDX営業が今後主流になっていきます。では、どのようにDXを進めていけばよいのでしょうか?

セッションでは、さまざまなジャンルの成功事例をまじえて、卸事業全体DXの基本から実践的な知識とノウハウまで解説します。

株式会社ネットショップ支援室 DX推進事業部 マネージャー 岡村 直寿氏
株式会社ネットショップ支援室 DX推進事業部 マネージャー 岡村 直寿氏
Web広告営業からキャリアをスタートし、toC向けショッピングカートASPの営業を経て、現在は事業者の「真の課題はなにか」を常に追求し、BtoB取引のweb化で事業者の効率化・売上向上を支援。またパートナー企業とのアライアンス構築やプロダクト改善起案まで幅広く従事している。
ネットショップ担当者フォーラム 2023夏
ネットショップ担当者フォーラム編集部

越境ECのビィ・フォアード、売上高が初の1000億円突破(2023年6月期)

2 years 2ヶ月 ago

海外向けに中古車のECを手がるビィ・フォアードの2022年6月期決算によると、売上高は前期比33%増の1084億3040万円に拡大した。売上高が1000億円を突破したのは創業以来初めて。

中古車輸出プラットフォームサービスの拡充のほか、ドル高円安による追い風もあり、中古車輸出事業の売上増加が寄与した。主力商品の中古車輸出台数は12万9404台。

海外向けに中古車のECを手がるビィ・フォアード
中古車やパーツなどを販売する「BEFORWARD.JP」(画像はECサイトからキャプチャ)

中古車輸出プラットフォーム「BE FORWARD Marketplace」

「BE FORWARD Marketplace」は、中古車サプライヤーが中古車を海外に販売できるプラットフォーム。越境ECサイトへ商品を掲載した後、ビィ・フォアード販売、輸出、納車まで対応する。

国内・海外ともにサプライヤーが増加した。トランスコスモスにオペレーション業務を委託、対応できる件数を増やし販売台数は同30%伸びた。海外では現地への出張を再開してサプライヤーとの関係性を強化。新規サプライヤー開拓を行いUAEでは販売台数が同55%増、タイは同47%増と大きく伸びた。

中古オートパーツの販売

先進国を中心に航空輸送での販売が増加し受注件数は同27%増。海上輸送での販売は輸送対象国を増加させ、受注件数件数が同44%増となった。

今後、大型商品のニーズに応えるため海上輸送サービスを全世界向けに再開。オートパーツは車両同様、取り扱い商品を増やしプラットフォーム化をめざすという。

海外輸出代行サービス「ポチロジ」

コンテナ市場の運賃下落により、RORO船(貨物を積んだトラックや荷台ごと輸送する船舶)の受注を強化。書類発送、追跡システム、現地通関・越境輸送など独自サービスを提供したことで売上目標を大きく上回ったという。

瀧川 正実

通販売上約600億円のファーマフーズ、ダイセルのヘルスケア通信販売事業を承継

2 years 2ヶ月 ago

ファーマフーズは10月2日付で、化学品メーカー大手のダイセルからヘルスケア通信販売事業を承継する。9月20日にダイセルと事業譲渡契約を締結したと発表した。

ダイセルのヘルスケア通信販売事業を譲り受けた後、ヘルスケア通信販売事業で扱っている各種製品の販売とサービス、通信販売顧客の個人情報を継承する。

ダイセルは中期戦略に沿った事業構造転換を図るため、天然物由来の機能性食品素材の開発と製造に経営資源を集中。消費者向け通販は、通信販売事業を拡大しているファーマフーズへ譲渡することにした。

ファーマフーズは10月2日付で、化学品メーカー大手のダイセルからヘルスケア通信販売事業を承継する
ダイセルが運営する「ダイセルヘルスケア通販」(画像はECサイトからキャプチャ)

ファーマフーズの2023年7月期連結業績によると、通信販売のBtoC事業は売上高が前期比15.2%増の597億8800万円、セグメント利益は同486.9%増の37億4600万円だった。全体の連結業績は、売上高が同13.9%増の685億7200万円、営業利益は同234.1%増の36億1000万円。

ダイセルの通信販売事業は、健康食品の製造・販売を手がけるユニチカの生活健康事業を2015年3月末日付で譲受。同年4月から「ユニチカオンラインショップ」を「ダイセルヘルスケア通販オンラインショップ」に変更し、機能性表示食品や化粧品の通信販売事業を展開してきた。

瀧川 正実

「AI活用の受発注DX」「インボイス制度攻略」「サイト作りのポイント」の知見を学べる!【BtoB-ECセミナー9/26開催】

2 years 2ヶ月 ago
BtoB-ECビジネスが加速するノウハウを公開! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」を9月26日(火)+27日(水)の2日間にわたって開催

9月26日(火)・27日(水)の2日間で開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」では、アスクル、大都、カウネットなどが登壇、「BtoB-ECに求められるCX」「インボイス制度と電子帳簿保存法の悩みを解決するノウハウ」などについて解説します。2日間の13講演すべて無料で視聴できるイベントです。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめ講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023夏 BtoB-EC

見どころ⑦ BtoB-ECに必要なCX、インボイス制度の制し方、Shopifyの最新機能、受発注のDX化のポイントなどを公開!

なぜBtoB-ECにもCX視点が必要なのか? 顧客に支持されるサイト作りのポイント
12:00~12:40 C1-2 講演

BtoC-ECに比べてDX化がまだ遅れている法人向けECのBtoB-EC。今後、BtoB-ECにおいてもテクノロジーを活用したCX(顧客体験)向上の重要性が増していくと考えられます。BtoCとBtoBでは求められるCXのポイントは異なるものの、ユーザーの買い物体験を向上させるという点では同様です。

BtoB-ECの事例数アップで蓄積したノウハウをベースに、「BtoB-ECに今後求められるCX」「どのようなソリューションが効果的なのか」といったポイントを解説します。

ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎 徳之 氏
ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎 徳之 氏

BtoB-EC×BtoB決済で全てをカンタン解決!
~W導入でインボイス制度・電子帳簿保存法を制す~
13:00~13:40 C2-3 講演

10月から施行されるインボイス制度、2024年1月から施行される電子帳簿保存法へは対応済みですか? この2つの制度への対応にフォーカスし、新制度に関する悩みを解決する“BtoB-EC×BtoB決済”活用を紹介します。

“BtoB-EC×BtoB決済”を通じ、新制度への対応、煩雑なアナログ業務から解放し業務効率の向上とビジネス成果の最大化を実現する方法をお伝えします。

株式会社Dai 取締役COO 鵜飼 智史 氏
株式会社Dai 取締役COO 鵜飼 智史 氏

ShopifyにおけるB2B Eコマースの革新的な進化・最新機能紹介
15:00~15:40 C1-5 講演

市場の拡大が続いているBtoB-EC。世界で最も導入されているECサイト構築サービス「Shopify」でも毎年、BtoB-ECのための機能が数多く追加されています。講演では、「Shopify」のBtoB-ECのための機能を紹介します。

Shopify Japan株式会社 シニア セールスリード 伊田 聡輔 氏
Shopify Japan株式会社 シニア セールスリード 伊田 聡輔 氏

AI活用を包括した受発注DX。決済・請求・分析も可能なBtoB受発注にてFAXをゼロへ。
16:00~16:40 C1-6 講演

毎日の業務に欠かせない受発注業務。しかし、FAXや電話を使っているケースも多く、手間や時間がかかり、人的ミスが誘発されやすいなどいくつもの課題があります。

AIを活用した受発注業務システムが、こうした従来のアナログな受発注業務や人手不足の課題を解決しつつ、いかに受発注DXを推進し、事業者にどのようなメリットをもたらすか、わかりやすく解説します。

CO-NECT株式会社 代表取締役 田口 雄介 氏
CO-NECT株式会社 代表取締役 田口 雄介 氏
ネットショップ担当者フォーラム 2023夏 BtoB-EC
ネットショップ担当者フォーラム編集部

老舗企業のBtoB-EC戦略、ユーザーに愛されるCX向上のポイントを解説【BtoB-ECセミナー9/27開催】

2 years 3ヶ月 ago
老舗メーカーのBtoB-EC戦略、CX向上などが学べる! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」を9月26日(火)+27日(水)の2日間にわたって開催

9月26日(火)・27日(水)の2日間で開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 夏 BtoB-EC Days」では、カウネット、J.D.パワージャパン、谷治新太郎商店が登壇、「徹底したCXで挑むBtoB Eコマース」「BtoB通販のCX向上の秘訣」「大手に負けない中小企業のBtoB-EC」などについて解説します。2日間の13講演すべて無料で視聴できるイベントです。

ネットショップ担当者フォーラム 2023夏 BtoB-EC

見どころ④ 創業118年の老舗メーカーが徹底したCXで挑む BtoB Eコマース

11:00~11:45 KC2-1 オープニング基調講演

コクヨグループでECサービスを提供するカウネット。多くの企業がクラウド型管理購買システム「べんりねっと」、BtoB-ECサイト「カウネット」を利用しています。今後、さらなる事業成長に向けて取り組んでいるのが、データやAIなどのテクノロジー活用で、顧客体験価値を向上させるためのCXデザインを強化。

講演では、カウネットが徹底したCXで取り組むBtoB-EC、デジタル人材の教育などについて解説します。

株式会社カウネット 代表取締役社長、コクヨ株式会社執行役員 ビジネスサプライ事業本部長 宮澤典友 氏
株式会社カウネット 代表取締役社長、コクヨ株式会社執行役員 ビジネスサプライ事業本部長 宮澤典友 氏
ゼネコン、ゲーム会社、総合商社を経て、BtoB eコマース業界へ。経営管理、EC、物流やテクノロジー領域を管轄し、2022年6月にコクヨ株式会社に入社。2022年12月にコクヨグループでオフィス通販を行う株式会社カウネット代表取締役社長に就任。同時にコクヨ株式会社執行役員 ビジネスサプライ事業本部長として国内流通事業全般を管掌。社内大学のコクヨデジタルアカデミーでは学長を務めコクヨグループのデジタル人材育成を担う。

見どころ⑤ ユーザーに支持されるBtoB通販のCX向上の秘訣~2023年法人向け通販サービス顧客満足度データに学ぶ~

14:00~14:45 KC2-4 ゼネラルセッション

J.D.パワーが実施した最新調査データ『法人向け通販サービス顧客満足度調査』を用いながら、BtoB通販サービスにおける顧客満足度の現状、顧客満足度を向上させるポイントなどをお伝えします。

株式会社J.D.パワージャパン Global Business Intelligence部門 通信・テクノロジーサービスインダストリー シニア ディレクター 野本達郎 氏
株式会社J.D.パワージャパン Global Business Intelligence部門 通信・テクノロジーサービスインダストリー シニア ディレクター 野本達郎 氏
日本総合研究所を経て、2007年J.D. パワー ジャパンに入社。入社以来、主に情報通信分野における顧客満足度調査の企画立案・分析に従事。現在、J.D. パワーの日本国内におけるIT・情報通信業界、オフィスサービス業界向け事業を統括。

見どころ⑥ 大手に負けない中小企業のBtoB-ECマーケティング戦略と事例~全国4000寺院に卒塔婆をネット販売する「卒塔婆屋さん」の事例大公開~

17:00~17:45 KC2-7 クロージング講演

全国4000寺院に卒塔婆をネット販売する「卒塔婆屋さん」。“斜陽産業”と言われた卒塔婆のネット販売がブルーオーシャンであることに気付き、ECビジネスで売り上げを拡大。商品の販売だけでなくコンテンツ制作など幅広く展開しています。

自社の強み・弱みの分析、ターゲットや自社のポジショニングの策定、4P分析を用いた戦略立案、大手に勝つための宣伝・広報戦略、自社ECサイトに最適な流通戦略など、中小企業である「卒塔婆屋さん」が成長を遂げた取り組みを、事例を交えて解説します。

谷治新太郎商店 代表取締役 谷治大典 氏
谷治新太郎商店 代表取締役 谷治大典 氏
卒塔婆通販サイト「卒塔婆屋さん」店長。明治15年、東京都日の出町で創業した谷治新太郎商店の代表取締役。畑違いの業界でサラリーマンとして働き、結婚を機に配偶者の実家が営む卒塔婆製造業というニッチな業界に転職。2012年に先代からバトンを受け継ぎ、代表として6代目に就任。2013年ECサイト「卒塔婆屋さん」開設。2019年にGMOペパボ主催の「カラーミーショップ大賞」で地域賞、2020年に優秀賞を授賞。
ネットショップ担当者フォーラム 2023夏
ネットショップ担当者フォーラム編集部
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24 分 37 秒 ago
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