ネットショップ担当者フォーラム

コロナ禍からの逆襲! 月商1千万円を達成した岐阜の食品卸企業「ナカヤマ」の成功物語【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

2 years 1ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年10月16日~10月22日のニュース

岐阜の食品卸企業「ナカヤマ」は2020年にECサイトを開設し、2年で月商1千万円を達成しました。コロナでの売上減を乗り越え、在庫管理を改善し、社内協力でサイトを構築。プレオープンや周囲の人への宣伝を通して改善を進めていった結果、ここまで伸びたようです。

プレオープンで身内に買ってもらうのはいいアイデア

岐阜の老舗食品卸企業がECサイト立ち上げから2年で月商1千万円超え!成長の軌跡を訊く | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/42266

株式会社ナカヤマ(以下、ナカヤマ)は食品卸を中心に展開する岐阜県恵那市の企業です。創業70年と老舗企業ながらも2020年にECサイトを立ち上げてから、わずか2年で月商1千万円を超え、3年目になりコロナ特需が明けた今も売上は安定的に成長しています。

今回はネットショップの構築~運営の事例記事です。2020年と言えばコロナ。食品卸業であるナカヤマさんも影響が大きく「売り上げがまったくと言っていいほどない状態」になってしまったとのこと。そこからどうやって月商1千万円までもっていったのでしょうか?

プロジェクトが動き始めるときに社長から「売れ残っている商品の賞味期限が迫っているため、サイトの立ち上げを1か月でなんとかして欲しい」と依頼を受けました。この時点では、商品に関するリストやデータなど整理されている情報はない状況です。倉庫を見ると棚割りもされておらず、それまでの棚卸の作業は、白紙の紙とえんぴつをもって倉庫に行き在庫を数えていました。何がどこにどれくらいあるのか全員が正確に把握できていなかったのです。

ネットショップを作るところから始めずに、まずは在庫の管理から始めたようです。卸であれば大量の数が出ていきますが、通販となると1個単位なので細かい在庫管理が必要ですね。また、小売りの売価も決まっていなかったのでそこも決めたとのこと。売るための準備って意外と多いです。

お取引先の飲食店などに営業できないことで、社員全体のリソースをECサイトの立ち上げに集中することができました。営業部だけでなく、ラベル部やデザイン部、化成部などさまざまな部署に協力してもらい、一丸となって商品情報の作成を行います。

コロナで手が空いてしまった社員の皆さんが協力してくれたんですね。平時ではこういった対応は難しいですが、非常時となればこうなります。皆さんも2020年当時はこんなことが多かったと思います。ある意味、いいタイミングだったとも言えますね。

売上が立たないと社内のモチベーションが下がりかねないため、運用の練習を兼ねてプレオープン中はナカヤマさんの社内の皆様に買っていただくようお知らせしました。そこから徐々に知り合いやグループ会社など、身近な方に購入してもらいやすいように宣伝を広げていきます。
(中略)
社内の多くの方にサイトを見ていただいて「商品ページに違う商品の説明が入っているよ!」とか、細かい指摘をたくさん頂き、どんどん改善を進めていきました。

これはうまいやり方! 完璧を期すと時間だけが過ぎていきますが、プレオープンとして社員の人に買ってもらう。社員なので商品には詳しいでしょうし、作っている側の視点で校正もしてくれます。

月商が1,000万円を超えたのは大手メディアサイトに商品を紹介いただいたタイミングです。一見、メディア掲載による一過性の売上向上はまぐれのように思われがちですが、取り上げていただくきっかけはコツコツとお二人が作り上げたコンテンツがあったからこそなのです。

Yahoo!ニュースTOPで紹介していただきました!-給食食品・冷凍食品ネット通販 食のプロ御用達ネット通販ナカヤマフーズオンライン
https://nakayama-foods.com/html/page67.html

実際に紹介された商品がこちら。給食に出てきたものが買えるというのは話題性がありそうですね。それもこれもきちんとコンテンツを作って発信していたからこそ。黙っていてはメディアに気づいてもらえません。

今回、ナカヤマさんは良い意味で会社に染まっていない2人の担当者をつけていただき、先入観を持たない状態でユーザー目線のサイトやコンテンツを作り上げることができました。ECサイトを作ることで売上を伸ばせる企業はたくさんありますが、既存の商品やサービスをECにフィットさせるのは一筋縄では行きません。

最大のポイントはこちら。社歴が長いと外からの目線で見ることができないのですが、会社に染まっていないお2人を担当に抜擢したことでうまく進んでいます。卸業が小売りを始めるときに最も難しいのが、消費者が思っていることがわからないことなので、消費者に近い人を担当にする方法が正解だと思います。ここは大いに参考になります。

今週の要チェック記事

【EC売上ランキング2023年版】1位アマゾン、2位ヨドバシ、3位ZOZO、4位ヤマダHD、5位ビックカメラ、6位ユニクロ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11447

コロナの影響もなくなってきて実力を現したランキングになってきました。Amazonは別格です。

ステマ規制に関するECモールの最新対策+今後の注意点まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11482

「広告ですよ」とわかるようにすることが大切。細かい対応はその先で。

27.1%がふるさと納税を寄付済 | 2023年ふるさと納税の利用状況に関する調査(2023年9月) | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/42258

そろそろ年末が近くなってきて伸びる時期。出品者の皆さんは忙しさ対策を。

令和4年度のふるさと納税による経済波及効果 4兆1,259億円 | 経済効果.NET
https://economicimpact.net/2023/10/18/231018/

都会の富が地方に分配されたと考えるといいことなのですが…。何とも判断が難しいです。

「2024年問題に関するアンケート」調査 コスト上昇による業績悪化など、マイナス影響が生じるとみている企業が6割を超える | ECのミカタ
https://ecnomikata.com/ecnews/40713/

わかっている未来なら対応しないといけません。残された時間は少ないですが早めに。

「ZOZOTOWN」の商品受取を「置き配」に初期設定。選択率は2倍超+対象商品の約7割が「置き配」配送に | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11501

置き配はどこでも当たり前になってきますね。

アマゾン、リヤカー付き電動アシスト自転車を導入。運転免許不要で配達が可能に | ASCII.jp
https://ascii.jp/elem/000/004/163/4163608/

平地かつ住宅街という条件なら活躍しそう。

売る時の安心感も“売る以外”の業務効率化も実現 土屋鞄とMOONRAKERSのShopify活用法 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/43549?mode=print

「Shopify」はカート以外の機能が豊富。そこを使いこなせればやれることが大きく広がります。

今週の名言

#1水江日々生 『終わりなき旅』 | 京都大学硬式野球部
https://ameblo.jp/kyoto-bbc/entry-12824567524.html

4年間のうち、自分が成長するタイミングは突然やってきます。そのタイミングを見逃さないために思考を続け、実践を繰り返し、失敗し、何を失敗したかを考えて何かを掴む、このサイクルに溺れる事なく、これを上手く回せるようになる事です。

売れるタイミングも突然やってきます。「ちょっとずつ売れてきたな~」と思ったらそこから急に伸びるパターンが多いです。その時のために試行錯誤を。

筆者出版情報

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事業拡大の大網、物流拠点を移転拡張。従来の4倍面積+自動棚搬送ロボで効率化アップ | 通販新聞ダイジェスト

2 years 1ヶ月 ago
大網は物流拠点を移転し、大型施設にリニューアルした。物量増加、まとめ買いに対応し、従来よりも効率性を高める仕組みとは?

フィギュア商品や玩具などを取り扱う大網は、国内外での事業拡大に伴い、物量が急増したことから物流拠点を移転拡大し、9月19日より稼働を開始した。自動棚搬送ロボットといった最新設備の導入などで効率化を進め、海外からのまとめ買いなどにも対応する。

大規模拠点の効率化アップ

移転したのは日本GLPが神奈川県に新設した大型物流拠点の「GLP ALFALINK相模原」内。国内だけでなく、海外向けの在庫も取り扱うもので、保管から流通加工、出荷までを同拠点で行っていくという。

大網の大型物流拠点「GLP ALFALINK相模原」
大網の大型物流拠点「GLP ALFALINK相模原」

これまでは自社倉庫に加え、1点ものの商品などについては外部倉庫に入れて一括出荷していたという。しかしながら、海外からのまとめ買いなどに対応するには、より効率性を高める必要があったとする。フロアを分けずに1つの場所で集中的に作業するには、大規模センターが望ましく、今回の移転が決まったという。

移転によって、以前の物流拠点と比べて、およそ3~4倍規模の面積まで広がったようだ。

倉庫内で稼働する自動棚搬送ロボット(画像左側)
倉庫内で稼働する自動棚搬送ロボット(画像左側)

新物流センター内には自動棚搬送ロボットなどオートメーションを取り入れており、効率化を図っている。「移転によって管理がしやすくなる。出荷も効率化することで、受注から出荷までのタイムラグをなるべく解消できるようにしたい」(同社)とした。

なお、同社のメイン商品であるフィギュアについては、近年、外箱の容積の大型化が進んでおり、物流コストが上がっている。しかしながら、コアなファンにとっては、外箱も含めて一つの商品として認識されているため、輸送中の損壊などを防ぐため強化段ボールなども使って対応している。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

ECサイトをメディア化した「メディアコマース」とは? 効果や事例、オススメコンテンツ、運営上の注意点などを解説! | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

2 years 1ヶ月 ago
力を入れているショップも増えてきた「メディアコマース」の意味や運営するメリット・デメリット、効果やおすすめコンテンツ、注意点などを紹介します

商品やサービスをただ販売するECサイトではなく、記事などのコンテンツを組み合わせたメディアコマースに力を入れるショップも増えてきています。今回はメディアコマースとは何か、運営するメリットなどをご紹介します。

よむよむカラーミー ツクルくんツクルくん

メディアコマースが増えてきているって聞いたけどなんでだろう?

よむよむカラーミー カラミちゃんカラミちゃん

メディアコマースは、情報発信と商品販売の両方を兼ね備えたECサイトのことです。今回は、増えてきているメディアコマースの効果や事例を紹介していきますね。

メディアコマースとは? コマースの意味も紹介!

メディアコマースのメディアとはご存じの通り、情報を媒介するもののことです。電話、メール、テレビ、ニュースサイトなど、情報を伝える手段はすべてメディアになります。

一方、英語のコマース(commerce)とは「商取引」を意味するので、メディアコマースとは商品の売買ができるECサイトに加え、さまざまな情報が得られるメディアとしての役割もあるサイトのことです。

メディアコマースは、メディアECといわれる場合もあります。

以前は情報を発信するサイトはコンテンツサイト、インターネット上で買い物ができるサイトはECサイトと、別個で機能することが一般的でしたが、両方を取り入れたメディアコマースがだんだんと増えてきています。

メディアコマースが増えた理由

ECサイトとコンテンツサイトの2つを別々に運営していたような企業も、コンテンツとECを統合したメディアコマースへ徐々に切り替え始めているようです。

ではなぜ、切り離されていたECサイトとメディアサイトが1つのサイトとして運営されるようになったのでしょうか。

大きな理由は、EC事業に続々と企業が参入してECサイトが増えたことで、独立したECサイトだけではSEO対策が難しく、検索結果で商品やサービスが上位表示されにくくなってきたためといわれています。

つまり、自社のECサイトを他社と差別化するために、メディアコンテンツを掲載してメディアコマース化する企業が増えているのです。

また、商品に関連するさまざまな情報を提供することで顧客の商品理解を深め、安心して購入してもらいたいと考えるEC運営者が、商品に関する記事をECサイトに掲載しているパターンもあります。

いずれにしろ、メディアコマースが台頭してきたのは、ECサイトがどんどん増えるなかで顧客に自社や商品をアピールするための手段といえるでしょう。

メディアコマースのメリットは?

単なるECサイトではなく、コンテンツが豊富なメディアコマースに取り組む主なメリットを、3つ紹介します。

広告費用をかけずに集客できる

ECサイトで記事などのコンテンツを公開することでコンテンツSEO対策が行え、集客にもつながります

SEO対策とは、自社サイトがGoogleなどの検索画面で上位表示されるための対策のことで、ECサイト内に記事を掲載すれば、関連ワードを検索したユーザーが記事経由でサイトに訪れてくれる可能性があります

たとえば、みかんを販売するネットショップに「正しいみかんの保存方法」という記事を掲載すれば、「みかん 保存方法」というキーワードで検索したユーザーを記事からショップへ誘導できるでしょう。

検索ページの上部に表示させる方法として、リスティング広告やリターゲティング広告などもありますが、広告を出し続けるためにはコストがかかります。

一方コンテンツSEO自体は無料でできるので、広告のように費用がかからない点がメリットです。

自社サイトのファンになってもらえる

ブランドストーリーや商品ができあがるまでの過程、商品の特徴などをコンテンツとして発信することで、ブランドや商品の魅力がユーザーに伝わりやすくなります

ショップについて深く知ってもらうことで、ブランドのコンセプトや世界観が共感を呼び、ファンが獲得しやすくなるでしょう。

発信するコンテンツは、商品やブランドに直接訴求するような内容でなくても、毎日訪問したくなる良質なものであればファン獲得が期待できます。

ユーザーに安心感を与え信頼を得られる

ネット上で販売されている商品は、実店舗のように手に取ってサイズ感や使い勝手などを確かめられるわけではありません。

そのため「使い心地はどうなのか」「購入して失敗しないか」など心配してしまい、なかなか購入に踏み出せないユーザーも多くいます。

そこで商品の特徴や注意点、使い方、使用感、どのような人におすすめなのかなどの情報を記事化して詳しく紹介することで、ユーザーの商品理解が深まり、不安を取り除くことができます

記事には写真も掲載して商品に関するあらゆる情報を提供すれば、実際に購入したいと感じる人も出てくるでしょう。

また、しっかりしたコンテンツを作って発信することは、「きちんとした会社なんだ」という安心感をユーザーに与えることにもつながります。

メディアコマースのデメリットは?

販売側にもユーザー側にもメリットが多いメディアコマースですが、デメリットも存在します。主なデメリットとして、以下の2点があげられます。

運用コストがかかる

メディアコマースによるコンテンツSEOは無料でできるとお伝えしました。ですが、もちろん記事を作るためのコストは必要なので、メディアコマースを行っていない通常のECサイトと比べると運用コストがかかるといえます。

記事を作れば必ず上位に表示されるわけではないので、上位表示されるためにユーザーニーズに応えたコンテンツの企画や作成、写真撮影や編集など主に人的コストがかかります。

また、コンテンツは1つ作ったら終わりではなく継続的に作り続ける必要がありますし、古くなった記事は内容を更新しなければなりなりません。

このように常にコンテンツを制作する必要があることから、運用のためのコストがかかります

成果が出づらくモチベーションを維持しにくい

苦労して記事を作ったとしても、なかなか成果が得られないこともメディアコマースのデメリットにあげられるでしょう。

そもそもコンテンツSEO自体、作成したコンテンツ(記事)が上位に表示されるようになるまで2~3か月ほど必要といわれています。Googleなど検索エンジン側で、上位表示すべき記事なのか判断するのに時間がかかるためです。

さらに、上位表示されるようになってもすぐに購入に結び付くとは限りません。コンテンツに興味を持って読んでくれるユーザーは多くの場合、もともと購入する意識はなく検索しているため、その先の商品やサービスの購入ハードルは高いといえます。

コンテンツを公開してもSNSの「いいね」のように成果が目に見える訳ではないので、工数がかかるわりに成果を感じづらく、メディアコマースを運用するモチベーションを維持し続けるのが難しい面もあります。

購入されることだけを成果とするのではなく、商品理解やファン作りを主眼に置いて運用することがメディアコマースでは大切です。

メディアコマースの種類

一口にメディアコマースといっても、主に以下のような種類があります。

  • 商品関連の記事などを発信する「コンテンツ型」
  • SNSを使ってコンテンツを発信する「SNS連携型」
  • ユーザーの口コミをメインにした「口コミ型」
  • ユーザーの投稿をピックアップする「ユーザー参加型」
  • 動画を取り入れた「ビデオ活用型」 など

コンテンツ型は最も基本のメディアコマースで、自社商品の紹介コンテンツを掲載することです。

また、InstagramなどのSNSで自社商品を活用した新たなスタイルを積極的に提案していくSNS連携型は、家具やアパレルメーカーに多く、読み物としてユーザーに受け入れられやすいです。

自社ですべてのコンテンツを作成しなくても、@コスメのようにユーザーからの口コミをコンテンツとして発信する口コミ型もあります。

また、ECを最大限活用しているユニクロでは、ユーザーがSNSに投稿した商品着用のコーディネート写真が、商品のページに表示されるようになっています。

このように、メディアコマースといっても自社から発信するコンテンツだけでなく、ユーザーと一緒に作り上げていくことも可能です。

商材によって相性があるため、競合分析などをしてどのようなコンテンツが自社に合っているのか検討してみましょう。

メディアコマースでおすすめのコンテンツとは

メディアコマースを始めたいけれど、どのようなコンテンツを作ればいいのかわからない方も多いでしょう。ここでは、メディアコマースで人気のコンテンツをご紹介します。

スタッフブログ記事

スタッフブログ記事は、メディアコマースを運営する中の人(スタッフ)がブログ記事を書いて発信するコンテンツです。

新商品情報や商品の使用感だけでなく、時には日常の出来事など、さまざまな情報を発信することで、ユーザーの興味や関心を高められるでしょう。

ブログ記事にスタッフの写真も掲載すれば、どんな人が運営しているかスタッフの人となりがわかるので、ユーザーがショップに対して親近感や好感を抱きやすくなります。スタッフによるブログは、ショップのファン作りにもおすすめです。

継続的に新規記事を公開して連載すれば、更新を楽しみにしているユーザーが定期的にサイトを訪れてくれるようになるでしょう。

インタビュー記事

商品の開発にかかわった関係者などのインタビュー記事を掲載するのもおすすめです。

インタビュー記事は、情報を紹介するような記事とは異なり、インタビュアー(聞き手)とインタビュイー(語り手)の2つの視点を盛り込んだコンテンツです。

インタビュアーが読者にとって気になる質問を投げかけることで読者は興味を抱き、インタビュー形式にすることでストーリー性が生まれ、ブランドや語り手の抱いている思いが伝わりやすくなります

商品の特徴やメリットをただ伝えるコンテンツに比べて、ブランドや商品に好感を持つきっかけを作りやすいコンテンツでしょう。

レシピ

食品を扱うネットショップの場合はレシピの掲載が最適です。レシピを見たユーザーが作ってみたいと思ってくれれば、商品の購入に直結するからです。

特に、自社で開発したオリジナルの調味料などは味のイメージがわきにくいため、レシピを使って紹介することで「どのような味なのか」「どういった場面で使えるのか」がわかりやすくなり、購入を促せるでしょう。

少々手間かもしれませんが、レシピを掲載するときは文字だけではなく視覚的に訴えたほうが効果的であるため、画像や動画を取り入れながら紹介するのがおすすめです。

コーディネートの実例

アパレル系のショップであれば、スタッフなどによるコーディネート事例の掲載がおすすめです。

いくつかコーディネート例を載せれば、どのようなシーンで使えるか、どのようなアイテムと合わせると良いのかがわかるので、ユーザーも購入しやすくなります。

また、アパレルECでの購入でユーザーが悩むポイントの1つがサイズ感です。

そのため、体型や身長の違うスタッフが同じアイテムを着るとどのような違いがあるのかを比べるようなコンテンツを作れば、ユーザーに商品を理解してもらいやすくなるでしょう。

メディアコマースの事例

では実際にネットショップを成功させているお店では、どのようにメディアコマースに取り組んでいるのでしょうか。その例を見ていきましょう。

北欧、暮らしの道具店

北欧雑貨を中心にインテリアや洋服などを販売する「北欧、暮らしの道具店」さんは、コンテンツをミニコラムとして掲載しています。

スタッフの愛用品の連載ではお店の商品を数名のスタッフさんが日記のように紹介するので、親近感を抱きつつ商品の購入意欲も刺激されます。

親しみやすさや温かみを感じるショップのコンセプトにマッチしたコンテンツで、ファンの心をつかんでいます。

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職人醤油

全国各地の醬油を100mlサイズで販売している「職人醤油」さん。醤油によって味わいが異なるため、どの醤油がどのような料理に合うかレシピを掲載して紹介しています。

醤油の種類がとにかく多いため、レシピを参考にすることでユーザーは買いやすくなるでしょう。また、醤油専門店として醤油に関する知識も積極的に発信し、醤油業界を盛り上げています。

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KEY MEMORY Online Shop

「鎌倉の特別な時間」をコンセプトに掲げるアパレルブランド「KEY MEMORY」さんは、スタッフコーディネートはもちろん、毎週行っているインスタライブの動画をECサイトに掲載しています。

写真だけでなく動画を使うことで、より商品の魅力が伝わりやすくなっています。

また、お店がある鎌倉の観光スポットなども紹介し、サイトに訪れた人がまるで鎌倉で過ごしているかのように感じるコンテンツ作りで他社と差別化しています。

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NAOT JAPAN

EC販売でも難しい靴を扱っているNAOTさんは、イスラエル発の革靴の専門店です。

靴は洋服以上にサイズやフィット感が重要視されるため、NAOTさんでは靴の選び方や履き心地について多数の記事を掲載し、ユーザーのネットでの靴選びを手助けしています。

また、実用的な情報だけでなく靴に関する著名人へのインタビューやユーザースナップなど、さまざまなコンテンツがあるので、1冊の雑誌を読んでいるような満足感があり、ユーザーを惹きつけています。

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メディアコマースを運用する際のポイント・注意点

メディアコマースを成功させるためには、どのような点を押さえればよいのでしょうか。メディアコマースをうまく運用するためのポイントや注意点を3つ紹介します。

継続的にコンテンツを発信していく

なかなか成果が出にくいとお伝えしましたが、メディアコマースではコンテンツを発信し続けることが何より大切です。

最初は定期的に記事を発信していたのにストップしてしまったり、次の更新までの時間が長くなってしまったりすると、これまでの積み重ねが台無しになってしまいます。

コンテンツSEOを狙って記事を作りなかなか上位にならなかったとしても、めげずに記事を更新し続けましょう。記事が充実していることで、検索エンジンからの評価も高くなります。

また、記事を更新しなくなるとせっかく付いたファンが離れてしまったり、コンテンツの更新日時が古いままだとサイト全体が情報の古いサイトとみなされてしまったりします。

更新を続けていればある日突然、記事がバズって売れるということもありますので、地道に記事更新を続けていってください。

メディアのターゲットやコンセプトを決めておく

メディアコマースの最終目的は、商品の購入につなげることです。

コンテンツをきっかけに商品購入へ誘導するためには、自社商品に関心がありそうなユーザーや買ってくれそうなユーザーの具体像(ペルソナ)を設定することが重要なポイントになります。

いくら記事が読まれそうだからといって、商品を全く購入しなさそうな層に向けて発信してもネットショップにメリットはもたらしません。

また、ターゲットが明確になっていないと、メディアのコンセプトも定まらず、発信するコンテンツにバラつきが出て統一感が失われてしまうでしょう。統一感のないコンテンツはターゲット(記事を届けたい人)にも刺さりにくいです。

ターゲットやコンセプトは曖昧にせず、明確に決めておくことをおすすめします。

さらに、コンテンツを作成したら終わりではなく、コンテンツにどれくらいの効果があったのか、たとえばどれくらいの人が目にしたのか、コンテンツのどの部分への関心が高かったのかの分析もしっかり行います。

作成したコンテンツを分析することで、どれくらいターゲットにニーズのあるコンテンツを作成できているかがわかります。

ターゲットのニーズにあまりマッチしていない場合は、内容やキーワードなどを見直すことでアクセス数が改善できるでしょう。

コンテンツの分析は、コンテンツをより顧客に寄り添ったものにするために必要なタスクです。

サイト内のさまざまなページへ遷移しやすくする

メディアコマースでは、商品ページなど他のページに遷移しやすくしておきましょう

繰り返しになりますが、メディアコマースの目的の1つは商品を購入してもらうことです。

コンテンツを見たユーザーが「今すぐ買いたい」と思ったときに商品ページへ遷移しにくいと、商品購入を諦めてしまう可能性もあります。

また、商品やサービスへの理解や関心を深められるように、さまざまな関連コンテンツのリンクを掲載するのもおすすめです。

サイト内を回遊しやすくすることによって、訪問者のサイトの滞在時間が伸び、ブランドや商品についてより理解が深まるだけでなく、購入にもつなげやすくなります。

自然な流れで購入を促すには、サイト内でスムーズに遷移できるようにしておくことがポイントです。

まとめ

メディアコマースは、記事や動画などのコンテンツサイトとECサイトが一緒になったサイトのことです。

メディアコマースを取り入れることで、ブランドや商品の顧客理解が深まり購入につなげやすくなるなどのメリットがあります。

一方、通常のECサイト以上に運用の手間がかかりますので、人的リソースを含め継続的に運用できる準備をしておくことが大切です。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー

ビックカメラグループのコジマが「Qoo10」に出店、新規顧客を開拓

2 years 2ヶ月 ago

ビックカメラグループのコジマは、eBay JapanのECモール「Qoo10」に出店した。新規ECモールサイトへの出店で、新規顧客層の獲得につなげる。

「Qoo10」のメイン顧客は20~30代女性。「コジマ 公式 Qoo10店」では女性に人気の美容家電や健康家電のほか、季節家電や調理家電などを展開していく。

ビックカメラグループのコジマは、eBay JapanのECモール「Qoo10」に出店
出店した「コジマ 公式 Qoo10店」(画像は「Qoo10」からキャプチャ)

コジマの2023年8月期におけるEC売上高は前期比13.1%減の392億8200万円。EC売上構成はECモールが同14.8%減の316億7200万円、自社ECは同5.4%減の76億1000万円。

瀧川 正実

丸井が「Yahoo!ショッピング」に「マルイ(丸井)Yahoo!店」を出店

2 years 2ヶ月 ago

丸井がLINEヤフーのECモール「Yahoo!ショッピング」に「マルイ(丸井)Yahoo!店」を出店した。

マルイのネット通販「マルイウェブチャネル」で人気のファッションや雑貨、コスメなどを販売する。順次、ブランド・アイテムを拡大していく。

丸井がLINEヤフーのECモール「Yahoo!ショッピング」に「マルイ(丸井)Yahoo!店」を出店した
「マルイ(丸井)Yahoo!店」のイメージ

購入した商品はマルイ店舗でも受け取ることが可能。配送料は全国一律400円だが、店舗受け取りの場合は送料無料。

丸井のEC取扱高は2023年3月期に206億円。広告・CRMの改善、SEO対策の強化などで訪問客数が増加し、取扱高が回復してきているという。

今後、売り場の拡大やUI/UXの改善などで事業を拡大、2026年3月期に取扱高300億円をめざす。

瀧川 正実

リピーター獲得で必要なこととは? 重要性、成功ポイント、事例7選を紹介! | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

2 years 2ヶ月 ago
ECサイト運営で課題となるリピーター施策。リピーターを増やすポイント、優良顧客になる理由、成功している企業事例などを解説します

EC運営者の多くが「リピーターを獲得したい」と考えているのではないでしょうか。しかし、リピーターを獲得するためのポイントや、リピーターになる理由を理解していない場合、リピーターを増やすのは容易ではありません。

この記事では、リピーターを増やすポイントや、リピーターになる理由、企業の成功事例を紹介します。リピーターを獲得したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

Contents
  1. リピーター獲得の重要性とは?
  2. リピーターを獲得する4つのメリット
    1. 売り上げが安定する
    2. 口コミによる新規顧客の獲得につながる
    3. LTV(顧客生涯価値)が向上する
    4. 「1:5の法則」の観点でも重要
  3. 新規獲得から既存獲得にシフトするタイミング
  4. 顧客がリピーターになる主な3つの理由
    1. 商品やサービスに魅力がある
    2. インプレッションの回数が多い
    3. パーソナライズされたキャンペーンなどにメリットを感じる
  5. 顧客がリピーターにならない4つの主な理由
    1. サービスに不満がある
    2. 商品やサービスを忘れている
    3. 一度の購入でニーズが満たされた
    4. そもそもリピーター獲得の施策を行っていない
  6. リピーターを獲得するための6つのポイント
    1. 顧客から共感を得る
    2. SNSで顧客との接触回数を増やす
    3. メルマガを活用する
    4. リピーター限定の特典を用意する
    5. ECサイトを改善する
    6. 同梱物の配布
  7. リピーター獲得の成功事例8選
    1. UNIQLO
    2. スターバックスコーヒー
    3. ファンケル
    4. 塚田農場
    5. セブンイレブン
    6. プラスワンインターナショナル
    7. 星野リゾート
    8. 姫ラボ
  8. リピーター獲得でよくある3つの質問
    1. 質問①リピーター獲得のための施策で注意すべきポイントは?
    2. 質問②リピート率の算出方法は?
    3. 質問③リピーター獲得で重視すべき数字は?
  9. まとめ

リピーター獲得の重要性とは?

事業や店舗の売り上げを拡大するうえで、リピーターの獲得は重要です。なぜなら新規顧客を獲得するよりも購買に導くためのハードルが低いからです。新規顧客の場合は、広告やマーケティング施策によって発見してもらう必要があります。

一方で、一度購買した顧客は、ECサイト上でメールアドレスやLINE IDをはじめとした個人情報を記載していることが多いです。そのためメルマガなどのマーケティング施策を実行しやすくなります。その結果、新規顧客獲得より低コストで購買まで導けるのが特徴です。

リピーター獲得のゴールは優良客化

顧客は購入頻度に応じて一般客(新規顧客含む)、流行客、優良客などに区別されます。

一般客は購入頻度が低い顧客全般を指し、新規顧客も含まれます。流行客はセールやキャンペーンなどのタイミングで利用することが多い顧客で、購入頻度が低く、利益を上げるのが難しい傾向があります。優良客はブランドの熱心なファンであり、購入し続ける傾向にあります。

一般客や流行客に対してリピートしてもらいながら「優良客」になってもらうことがリピーター獲得のゴールであるといえます。その結果、売り上げ・利益が最大化されます。

リピーターを獲得する4つのメリット

ここからは、リピーターを獲得するメリットを4つ紹介します。

1.売り上げが安定する

事業を継続的に成長させるには単なる収益の増加だけでなく、安定性も求められます。収益が大幅に減らないよう、リピーターの獲得による安定的な収益基盤の構築が重要です。

優良客であるリピーターは、定期的な購入により収益の安定的な支柱となっているケースが多いです。これがリピーターの大きな強みといえます。

新規顧客獲得だけに依存すると、マーケティングコストが無限にかかってしまい、利益が伸びにくいです。リピーターの存在は、収益の堅実な基盤として、事業の持続的な発展を支えてくれます。

2.口コミによる新規顧客の獲得につながる

リピートを繰り返して優良顧客になったユーザーは、商品、サービス、店舗に対する好意を持っているだけでなく、口コミやレビューなどで周囲に拡散してくれます

リピーターが店舗やサービスの魅力を拡散することで、口コミによって新規顧客を獲得できます。また、オンラインビジネスに関しては、顧客のレビューが信頼を形成する重要な要素です。リピーターは収益を安定させるだけでなく、企業のブランディングにおいても重要な存在といえます。

3.LTV(顧客生涯価値)が向上する

LTV(顧客生涯価値)は、1人の顧客が企業や店舗で消費する総額を示す重要な指標です。LTVの向上は売上の安定に直結します。また、高いLTVを持つ顧客層を獲得できれば、経営の安定と成長が促進されるため、リピーターを獲得して、LTVを高める施策が重要です。リピーターを増やすことでLTVの平均が高まります

4.「1:5の法則」の観点でも重要

「1:5の法則」は、新規顧客獲得のコストと既存顧客の維持コストとの間の関係を示すものです。具体的には、新規顧客を獲得するためのコストは、既存顧客を維持するのに比べて約5倍のコストがかかるとされています。

EC運営を開始した直後は、新規顧客獲得にコストをかける必要がありますが、ある程度の顧客数を獲得した段階で既存顧客の維持にシフトしなければ、利益率の向上は難しくなります。

新規獲得から既存獲得にシフトするタイミング

事業の初期段階では新規顧客の獲得に注力すべきです。しかし、月商が一定の基準を超えたり広告の効果が低下したりすると、戦略を既存顧客へシフトする必要があります。

先述した通り、ある程度の顧客がいる状態にできたあとは事業の安定性の観点を取り入れるべきです。そのために顧客獲得のコストをなるべくおさえる必要があります。リピーター獲得への切り替えによって、事業の利益最大化を達成できます。

顧客がリピーターになる主な3つの理由

ではどうやってリピーターを増やせばいいのでしょうか。ここからは、顧客がリピーターになる主な理由を3つ紹介します。

1.商品やサービスに魅力がある

商品やサービスの質が高いほど、顧客は価値を感じ、繰り返し利用したくなるのが自然です。質の高い商品やサービスは、顧客の期待を上回る体験を提供し、リピーターを獲得する力を持っています。

顧客の要求を適切に判断し、その期待に応える商品やサービスを常に提供することが重要です。まずは積極的に顧客のニーズを吸収して、商品・サービスに生かしましょう。

2.インプレッションの回数が多い

リピーターを増やすには、頻繁に商品やサービスを思い出してもらうことが鍵です。これは「ザイオンス効果」と呼ばれる現象で、繰り返し何かと接触することで好感度が上がるとされています。

営業担当者が繰り返し訪問を行うのと同様に、Webサイトや店舗も、ニュースレター、SNS、キャンペーンなどを活用して、顧客との接触機会を増やすことが大切です。

ただしニーズのない顧客に対して何度も接触するのは、ネガティブな印象を抱かせてしまうため逆効果です。そのため、顧客ニーズをスコアなどで可視化するなどして、「プッシュすべき顧客」と「引くべき顧客」を分けましょう

3.パーソナライズされたキャンペーンなどにメリットを感じる

リピーターの獲得に効果を発揮する方法として、パーソナライズされたキャンペーンを実施するという方法があります。

特定の顧客にキャンペーンの案内やクーポンを配布することで、顧客は特別感を得ます。その結果、商品やサービスの利用を促す効果があります。たとえば「初回購入を達成した顧客」「前回購入から3か月の間が空いた顧客」などで区切ってキャンペーンを実施しましょう。

顧客がリピーターにならない4つの主な理由

ここからは、反対に顧客がリピーターにならない主な理由を4つ紹介します。

1.サービスに不満がある

リピーターを獲得するためには、商品やサービスの質だけでなく、全体の顧客体験が重要です。顧客がリピーターにならない理由は、製品自体の問題だけでなく、スタッフの対応や配送や、支払いなどの要素も要因になっています。

顧客のニーズや声をしっかりと受け止め、サービスの改善に努めることでリピーターの獲得が期待できます。

2.商品やサービスを忘れている

商品やサービスの品質が高いだけでは、リピーターを獲得するのは難しいです。なぜなら、一度満足して購入したとしても、時間の経過によって存在を忘れる可能性が高いためです。

顧客から忘れられないためには、メルマガやSNSなどのツールを利用し、顧客との接点を定期的に持つことが重要です。そうすることで、定期的に商品やサービスを思い出してもらうことができます。

3.一度の購入でニーズが満たされた

商品やサービスによっては、リピーター獲得が難しい場合もあります。たとえば、自動車や不動産などの高額なものは、頻繁に買い替えることがないため、一度の購入で顧客のニーズが満たされるためです。

このような商材を取り扱う場合は、リピーターの獲得よりも、利用者による良い口コミの拡散を狙う方が効果的であるといえます。

4.そもそもリピーター獲得の施策をおこなっていない

リピーター顧客の獲得には、積極的なコミュニケーションが欠かせません。しかし、メルマガなどのコミュニケーションツールは軽視されている傾向にあります。

まずは、顧客とのコミュニケーションの機会を増やすために、コミュニケーションツールの特徴を理解したうえで効果的な施策を講じて、顧客との関係性を高めていくことがリピーター獲得につながります。

リピーターを獲得するための6つのポイント

ここからは、リピーターを獲得するための6つのポイントを紹介します。

1.顧客から共感を得る

新規顧客と深いつながりを持つためには、商品やサービスだけでなく、その根底にあるコンセプトや企業理念に共感を持ってもらうことが大切です。

たとえばオーガニックコットンを使ったタオルがある場合、あえて「高品質なタオル」として売り出すより、「肌に優しいオーガニックコットンを使用しています」というこだわりを伝えることで、敏感肌の人から共感を得ることができます。

また、企業が求める理念やミッションに共感することで、一回の購入ではなく長期的な信頼関係を築くことが期待できます

2.SNSで顧客との接触回数を増やす

多くの人々が日常的にSNSを利用している現代において、企業もこれを積極的に活用することで顧客とのコミュニケーションを深化させるチャンスがあります。SNSによってはコメントやダイレクトメッセージで直接顧客からのフィードバックを受け取ることができ、商品やサービスの改善に役立ちます

顧客からの生の声を真摯に受け止め、それを改善に活かすことで、顧客はその商品やサービスにさらに期待と信頼を寄せるようになるといえます。

3.メルマガを活用する

メルマガは、顧客が一度登録すればリピーター獲得につながる有効な手段となります。「ステップメールで顧客の検討段階に合わせたコンテンツを提供する」「閲覧率を分析して顧客が何に興味を持っているかを探る」など、ただメルマガを送信するのではなく、背景に戦術を考えることが重要です。

またメールだけでなく、LINEをはじめとしたSNSを活用するのも手段の1つです。SNSは現在、主流のコミュニケーションツールとなり、メールの利用率は下がっています。「どのツールで配信するか」は、ターゲット像や商材の特徴に応じて柔軟に調整する必要があります

4.リピーター限定の特典を用意する

リピーター限定のサービスを導入することで、顧客は「リピーターになる特典がある」と感じ、商品やサービスを再利用する動機づけになります

たとえば、「5回以上の購入でポイントが2倍になる」「10回購入するごとにオリジナルのノベルティがもらえる」といった施策を実施することで、継続的な購入への関心が高まります。

5.ECサイトを改善する

ECサイトのリピーター獲得には、使い勝手の良いUI(ユーザーインターフェース)が非常に重要です。大手ECサイトのように、購入手続きを簡単にし、ページの読み込み速度を速くするなど、ユーザーがストレスなく操作できる環境を整えることが、次回以降もそのサイトを訪れたいと感じさせる鍵となります。

この点は「顧客育成」とも密接に関連しています。顧客体験の向上がその中心であり、高いレベルの顧客サービスや独自の付加価値を提供することで、顧客がサイトに訪問し続ける可能性が考えられるのです。

6.同梱物の配布

顧客が商品を受け取った瞬間は、最も気持ちが昂った瞬間です。この時、段ボールの中にお礼の手紙や限定のクーポンなどの配布物を同梱することで、印象を深く残すことができます。

ECサイトは画面を通じたオンラインコミュニケーションが中心ですが、商品の到着というオフラインの瞬間は、特別なコミュニケーションのチャンスとなります。

リピーター獲得の成功事例8選

ここからは、リピーター獲得に成功した企業の事例を8選紹介します。

1.UNIQLO

フューチャーショップ futureshop リピーター施策 事例企業 ユニクロ UNIQLO
引用:UNIQLO

ユニクロは顧客の声を大切にすることで、常に商品やサービスの改善を追求しています。1995年に「ユニクロの悪口言って100万円」という挑戦的な広告を打ち出し、1万通以上の貴重なフィードバックを受け取ったことは、その姿勢の証しです。

この取り組みにより、ブランドは顧客ニーズにさらに応えるための改善点を明確にし、成功を収めました。その後も、ユニクロは顧客からのフィードバックを活用して新しい商品を開発しています。

たとえば、白のインナーの透け感に不満を持つ男性からの声を受けて、ベージュ色のインナーを追加するなど、ユニクロは顧客の声を直接商品開発に反映させることで、市場に適応し続けているのです。

2.スターバックスコーヒー

スターバックスコーヒーは、ただコーヒーを提供する場所以上の価値を持つブランドとして多くの人々に支持されています。店内の雰囲気は、訪れるたびに安らぎを感じられるようにデザインされており、居心地の良い座席や無料Wi-Fiは、顧客が長く滞在するための配慮の1つです。

このような環境は、顧客のリピート来店を助ける取り組みとなっております。季節限定のメニューやイベントは、顧客に常に新しい驚きや楽しみを提供するための工夫であり、そのためスターバックスは季節ごとに新商品を提供しています。

スターバックスは独自のカスタマーエクスペリエンスを形成しており、世界中の多くの人々から愛されています。

3.ファンケル

フューチャーショップ futureshop リピーター施策 事例企業 ファンケル
引用:ファンケル

ファンケルは、オムニチャネル戦略の実践、ユーザー中心のショッピング体験を提供しています。経営上の課題に対応するため、複数のシステムの再構築に取り組み、顧客情報の一元管理を実現しました。

これにより、ユーザーは店舗とWebを横断して自身の購入履歴を確認したり、Webと店舗で共通のクーポンが使えたりとシームレスな顧客体験が可能です。

また、店舗でも顧客のWeb購入履歴やカウンセリング情報を即時に確認できるため、より顧客に寄り添った接客につながっています。

4.塚田農場

フューチャーショップ futureshop リピーター施策 事例企業 塚田農場
引用:塚田農場

塚田農場は、全国的な居酒屋チェーンでありながら、リピート率が6割以上という非常に高い数値を誇っています。塚田農場の高いリピート率には、独自のポイントカードシステムが関係しています。

このポイントカードは、名刺のようなデザインになっており、来店回数に応じて「主任」「課長」「部長」など、順次昇進していくシステムです。このユニークな昇進システムは、顧客重視の楽しさや達成感を生む要素となっており、来店の動機付けとなっています。

5.セブンイレブン

セブンイレブンは、駅や住宅街といったアクセスの良い場所に店舗を展開し、24時間営業によって顧客の利用が非常に容易です。食品から日用品までの多岐にわたる商品ラインナップや、独自のオリジナル商品も人々の注目を集め、リピート購入につながっています。

また、「nanaco」カードをはじめとしたポイントサービスや、時折実施されるキャンペーンやセールは、顧客にとっての付加価値を高め、セブンイレブンを選び続ける動機となっています。これらの戦略により、セブンイレブンは日常の生活に密接に注目したブランドとして多くの人々に支持されているのです。

6.プラスワンインターナショナル

プラスワンインターナショナルは、オリジナルのTシャツやユニフォーム制作の分野でリピート率90%という圧倒的な成果を上げている企業です。この高いリピート率を支えているのは、同社の効果的なメールマーケティングです。

具体的には、メールマガジンを活用して、受注につながる見積依頼を促進しています。さらに、オリジナルTシャツの需要が高まるシーズンに向けてのキャンペーンを実施するなど、顧客の関心を引きつけ、継続的なビジネスチャンスを生み出しています。

7.星野リゾート

星野リゾートは、リゾート総合運営の先駆者として顧客満足とリピーター獲得に関心が高い企業です。施設ごとに定量的な顧客満足度調査を行うことで、サービス品質の向上を図っています

さらに、2022年には新たにポイント会員プログラムやサブスクリプションサービスを開始し、アフターコロナの時代に向け、リピーターを確保して顧客ロイヤルティを高める戦略を進めています。

このような総合的なアプローチによって、星野リゾートは業界内での競争力を高めつつ、持続可能な成長をめざしているのです。

8.姫ラボ

フューチャーショップ futureshop リピーター施策 事例企業 姫ラボ
引用:姫ラボ

姫ラボは玉造温泉の温泉成分をさまざまな視点で研究し、温泉コスメとして販売しているメーカーです。姫ラボがリピーターを獲得している背景には、商品購入時に同梱されている手書きメッセージの存在があります。

デジタルの時代において、手書きで書かれたメッセージは温かみがあり、利用者に商品以上の価値を提供し、多くのファンを獲得しています。

リピーター獲得でよくある3つの質問

ここからは、リピーター獲得でよくある質問を3つ紹介します。

質問①リピーター獲得のための施策で注意すべきポイントは?

リピーター獲得の施策として、リピーターと新規顧客向けの情報発信チャネルは、明確に区別することが必要です。さらに、リピーターは新規顧客よりも接点が多いため、情報の発信頻度や内容にも気を配るべきです。

ビジネスの持続的な成長のためには、リピーター獲得だけに偏らず、新規顧客の獲得もバランス良く行うことが重要だといえます。リピーター獲得のためには、情報発信チャネルを使い分け、リピーターに上手にサービスを訴求できるように心がけてください。

質問②リピート率の算出方法は?

リピート率の算出は以下の数式によって算出することができます。

リピート率 = リピーター ÷ 総顧客数 × 100

たとえば、あるECサイトの1週間の顧客数が200人で、そのうち2回以上商品を購入した顧客数が20人の場合、(20人÷200人)×100=10%という計算になります。

質問③リピーター獲得で重視すべき数字は?

重視する指標として「F2転換率」があげられます。これは、1回目の購入から2回目の購入に至るまでの転換率を示しており、顧客を繰り返し購入へ導くための重要な指標です。

特に、2回目の購入が成功すると、3回目以降のリピート率も上昇傾向にあるため、このF2移行率は非常に重要とされています。

まとめ

この記事ではリピーター獲得の重要性や、リピーター獲得のためのポイントについて照会しました。リピーターを獲得するためには、同梱物にお礼の手紙を入れたり、限定キャンペーンの案内などを出したりすることで、魅力あるサービスを提供することが重要です。

また、リピーターの獲得にはメルマガの活用がおすすめです。メルマガの場合、低いコストで誰でも気軽に発行できるメリットがあり、ブランディングの向上も期待できます。

この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

E-Commerce Magazine

男性の4割超がスキンケアに関心も、ECの利用率は女性の4分の1【男性の美容への関心+購買行動調査】

2 years 2ヶ月 ago

店頭販促支援などのmitorizが実施した「男性の美容に関する調査」によると、男性の4割超がスキンケアに関心があるようだ。購入先は実店舗が多く、ECの利用割合は9%程度。購入先の実店舗の上位5位には「ディスカウントストア」「ホームセンター」もランクインし、女性との購入先の違いが見られた。

調査対象はmitorizが運営する消費者購買行動データサービス「Point of Buy(POB)」の会員3682人(男性1855人、女性1827人)。

ECでの購入率は女性の4分の1

スキンケア・美容アイテムを購入する場所を聞いた質問では、男女ともに「ドラッグストア・薬局」(男性65.7%、女性80.4%)が最多。女性は2位に「EC・インターネット通販」(38.0%)が入っているのに対して、男性は9.0%と女性の4分の1程度となっている。

スキンケアや美容アイテムの購入先
スキンケアや美容アイテムの購入先

必ずしも男性特化の商品が選ばれるわけではない?

男性会員が2022年8月~2023年7月に投稿したレシートデータから期間中に購入したスキンケア商品について、最も購入されていたのは「花王 ニベア クリーム」(1.8%)。「マンダム ギャツビー フェイシャルウォッシュ」(1.7%)、「花王 メンズビオレ 洗顔シート」(1.2%)と続いた。

上位10商品のうち男性化粧品は4アイテムのみ。美容のために男性特化商品を購入しているわけではないようだ。

男性の利用率が高いスキンケア商品
男性の利用率が高いスキンケア商品

スキンケア、メンズメイクの関心度合いは?

スキンケアへの関心は30代以下が最多

男性の回答者にスキンケアへの関心の有無を聞いた質問では、「とても関心がある」(13.0%)「多少関心がある」(29.9%)を合わせて42.9%となった。

世代別では30代以下が最も関心が高く、「とても関心がある」「多少関心がある」が合わせて51.2%。40代・50代と世代が上がると「関心あり」の比率は下がっているが、一方で60代以上は比率が上がっている。

男性のスキンケアへの関心
男性のスキンケアへの関心

メンズメイクの関心は全体で9%も、30代以下で高い傾向

メンズメイクについて「とても関心がある」または「多少関心がある」と答えた人は全体で9.4%。30代以下に限ると20%近くとなっている。

男性のメイクへの関心
男性のメイクへの関心

よく利用する商品は「洗顔料」「化粧水」「ハンドクリーム」

男性会員に日頃使用しているスキンケアや美容アイテムを聞いた質問では、69.8%が何かしら商品を使用している。使用率の高い上位3つは「洗顔料」(42.9%)、「化粧水」(26.1%)、「ハンドクリーム」(18.2%)。

日頃使用しているスキンケアや美容のアイテム
日頃使用しているスキンケアや美容のアイテム

男性のスキンケア、メイクは女性の方が肯定的

男性のスキンケアやメイクに対して抵抗があるかを男女に聞いたところ、男性は「全く抵抗はない」(26.1%)「あまり抵抗はない」(36.4%)を合わせて62.5%。一方、女性は「全く抵抗はない」(25.7%)、「あまり抵抗はない」(45.8%)を合わせて71.5%となった。

男性は世代が上がるに連れ「抵抗はない」の比率が下がっているのに対し、女性は40代で一度下がった後、50代で改めて上がっている。男性と女性で、50代は男性の美容に対する考え方に対して男女間で最も隔たりがある。

男性がスキンケア・メイクをすることへの抵抗の有無
男性がスキンケア・メイクをすることへの抵抗の有無

調査概要

  • 調査期間:2023年8月22日~8月31日
  • 調査対象:「Point of Buy」の登録会員(平均年齢49.5歳)
  • 調査方法:インターネットによる自社調査(有効回答数:3682件)
高野 真維

ファンケルの新たな顧客施策とは? キリンの知見+カロリミットのブランド力を生かした「飲料」アプローチ | 通販新聞ダイジェスト

2 years 2ヶ月 ago
ファンケルは、資本提携するキリングループとの協業で、「カロリミット」ブランドから飲料を発売した。飲料分野の協業はこれまでにも実績を持つ。新商品は能性飲料市場でのシェア拡大を見込む

ファンケルが機能性飲料市場の開拓を進める。機能性表示食品市場において、「飲料」分野は約6割を占める。取り組みを強化することでこれまで接点のない顧客と接点を築き、ブランドの浸透とサプリメントユーザーの裾野拡大を図る。ファンケルにとって、「飲料」によるアプローチは、資本提携するキリングループの知見を生かせる。サプリメントを展開する競合他社が取り組みにくい独自の強みがある。

新商品はキリンの知見+「カロリミット」ブランド力

サプリメント顧客の裾野拡大を見込む

自社調査(21年)では、日常的に健食を摂取する層は約28%。また、機能性表示食品市場は、「サプリメント」が3割、「飲料」が6割、「その他(生鮮食品など明らか食品等)」が1割。サプリメントユーザーの裾野拡大には、ライトニーズへの対応と、飲料・食品剤型の提案でトライアル機会を広げることが不可欠になる。最大の市場である無糖茶市場、とくに近年伸長するブレンド茶や麦茶など“茶色系”の開拓で接点を拡大する。

10月に発売する「キリン×ファンケル カロリミット ブレンド茶」(=画像、600ミリリットル、170円)は、キリンビバレッジの持つ素材力など飲料の知見、高い認知がある「カロリミット」ブランドを生かす(※この記事は9月21日に「通販新聞」が配信した記事を転載しています。「キリン×ファンケル カロリミット ブレンド茶」は10月3日に発売しました

難消化性デキストリンを配合し「糖と脂肪の吸収抑制」で訴求する。4種の健康素材(大麦、はとむぎ、米、とうもろこし)をバランスよく配合し、食事に合う味わいの商品設計を意識した。

「キリン×ファンケル カロリミット ブレンド茶」
「キリン×ファンケル カロリミット ブレンド茶」

両社の販路で広く展開、トライアル実施も

販路やプロモーションでも協業する。ファンケルは通販や直営店で展開。SNSで情報発信やキャンペーンを行う。キリンは、量販店や自動販売機で展開。「カロリミット」のサプリ1回分をセットにした販売でサプリへの誘導も狙う。まとめ買い、弁当・総菜売場でトライアルを促進する。

キリンは、ファンケルのブランド力を背景に“茶色系”飲料の市場開拓を進めたい考え。茶系飲料で、キリンは、「生茶」ブランドを展開するが、「伊右衛門」(サントリー)、「お~いお茶」(伊藤園)、「綾鷹」(日本コカ・コーラ)に続く4位のシェア。“茶色系”も「生茶」ブランドでほうじ茶を展開するが、「健康ミネラルむぎ茶」(伊藤園)、「十六茶」(アサヒ飲料)、「爽健美茶」(日本コカ・コーラ)などブランドを確立する競合がある。サプリメントに比べ健康イメージが相対的に低い飲料分野で、「カロリミット」ブランドを生かし、信頼感や健康イメージを強化する。

ファンケルは「カロリミット」の認知率に強み

「カロリミット」は、「痩せたい」など直接的な悩みにアプローチするダイエットサプリと異なり、「おいしく幸せに食べたい」という気持ちの肯定をコンセプトにする。2000年の発売から累計8000万個(昨年10月末時点)を販売。60%の認知率がある。顧客層は男性も4割と高く、20~60代の幅広い性別・年代に支持される。「前向き、ポジティブなイメージで、食とともにあるブランド。食や飲料との親和性も高い」(ファンケルの斎藤智子執行役員健康食品事業本部本部長)としており、強みのある飲料分野で独自価値を提供する。

飲料分野の協業は、「カロリミット」を冠したノンアルコール飲料や炭酸飲料(いずれも糖と脂肪の吸収抑制)、紅茶(整腸)、スポーツ飲料(栄養補給)。現在も販売する「カロリミット アップルスパークリング」は、自動販売機が好調で、計画比40%増で推移する。

「カロリミット アップルスパークリング」(画像はファンケルの「PRtimes」リリース発表資料から編集部がキャプチャ)
「カロリミット アップルスパークリング」(画像はファンケルの「PRtimes」リリース発表資料から編集部がキャプチャ)
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通販新聞

アマゾンジャパン、リヤカー付き電動アシスト自転車で商品配送

2 years 2ヶ月 ago

アマゾンジャパンは10月18日、リヤカー付き電動アシスト自転車を活用した商品の配達サービスを開始したと発表した。

リヤカー付き電動アシスト自転車は、地域にネットワークを持つ事業者にラストワンマイル配送を委託する「デリバリーサービスパートナー(DSP)」がすでに活用。国内24の都道府県で数百台が稼働しているという。今後、数年以内に順次配達エリアや台数を拡大し、年間数千万個の商品を配達する予定。

アマゾンジャパンは10月18日、リヤカー付き電動アシスト自転車を活用した商品の配達サービスを開始したと発表
リヤカー付き電動アシスト自転車を活用した配送イメージ

Amazonは2040年までに、すべての事業においてネット・ゼロ・カーボンを達成するという目標を掲げている。ラストワンマイルにリヤカー付き電動アシスト自転車を使用することで、自動車や運転免許を必要とせずに配達を行うことが可能になる。これにより、温室効果ガスの排出を減らして、より持続可能な配達を実現できるという。

リヤカー付き電動アシスト自転車で配達する商品も「置き配」設定が可能。「amazon.o.jp」での注文は玄関への「置き配」が初期設定となっているが、注文確定画面などで「宅配ボックス」「ガスメーターボックス」「自転車のかご」「車庫」「建物内受け付け/管理人」から、「置き配」の指定場所を変更することができる。「置き配」によって再配達の大幅な削減にもつながっている。

リヤカー付き電動アシスト自転車を活用した配送の動画

アマゾンジャパンの配送はいくつかの手段を使い分けており、1つ目はフルフィルメントセンター(FC)から出荷する荷物を、ヤマト運輸や日本郵便、佐川急便などによるパートナー配送業者が配送する方法。

2つ目は、多数の委託先の配送業者で構成されるAmazon独自の配送プログラム「アマゾンロジスティクス」。フルフィルメントセンターから出荷する商品を仕分け用拠点「デリバリーステーション(DS)」に配送。ラストワンマイルを、Amazonと直接業務委託契約を結んだ個人事業主のドライバーが配送する「Amazon Flexプログラム」、街のビジネスオーナーが空き時間にAmazonの商品を近所に配送する「Amazon Hubデリバリーパートナープログラム」、そして「デリバリーサービスパートナー」が担っている。

アマゾンジャパンはAmazonの商品を配送する起業家を支援する次世代の「デリバリーサービスパートナー(DSP)プログラム」の運用を始めた
Amazonのラストワンマイルについて(画像はAmazonのWebサイトから編集部がキャプチャ)
瀧川 正実

とにかく安い「Temu」で買い物してみた/EC売上ランキング2023年版を発表【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

2 years 2ヶ月 ago
2023年10月13日~2023年10月19日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 「テム」じゃないよ「ティームー」だよ! とにかく安い「Temu」で買い物してみた【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年10月9日~10月15日のニュース

    2023/10/17
  2. 【EC売上ランキング2023年版】1位アマゾン、2位ヨドバシ、3位ZOZO、4位ヤマダHD、5位ビックカメラ、6位ユニクロ

    「月刊ネット販売」が実施した2022度の売上高ランキングによると、300社の合計は前年調査と比べて2ケタ増となった。上位企業やジャンルごとの動向を解説する

    2023/10/16
  3. ステマ規制に関するECモールの最新対策+今後の注意点まとめ

    2023年10月1日からステマが景品表示法違反の対象に。大手ECモール各社の取り組み、ステマ規制のポイントをまとめた

    2023/10/17
  4. 国内ユニクロのEC売上は2.3%増の1338億円、ジーユー事業は推定354億円【2023年8月期】

    国内ユニクロ事業のEC化率は前期比1.2ポイント減の16.2%、ジーユー事業は横ばいの約12%

    2023/10/13
     
  5. 「PayPay」のミニアプリに「ZOZOTOWN ヤフー店」を追加

    「PayPay」への「ZOZOTOWN ヤフー店」の追加は、決済のほか、資産運用、金融関連サービス、ショッピング、映画館予約、フードサービスなど幅広いジャンルのミニアプリを提供することで、ユーザーの生活をより豊かで便利にする「スーパーアプリ」へ向けた取り組みの一環

    2023/10/17
     
  6. 【ライトオンのEC戦略】自社EC強化で2026年に売上約40億円、EC化率9%超えを計画

    ライトオンは新たな中期経営計画を発表。2026年にEC売上39億円、EC化率は9.3%を計画。自社ECの強化を重点施策として掲げている

    2023/10/16
     
  7. 不二家、洋菓子の予約受付サイトをオープン。冷凍で全国に配達+店頭受け取りに対応

    不二家は予約受付サイトを新設した。商品の配送にも対応し、店舗が近くにない顧客のニーズにも応える。今後は対応商品のラインアップ拡大を予定している

    2023/10/17
     
  8. ECアプリ+ゲームで「楽しい買い物体験」をめざすシェア買いアプリ「カウシェ」のゲーミフィケーション導入の狙いとは

    アプリ上の農園で作物を育てて収穫すると、作物に関連した100%オフクーポンが発行される仕組みのゲーム機能「カウシェファーム」をECアプリに実装した

    2023/10/13
     
  9. 2万8800通りから組み合わせて家具を注文できる関家具の自社EC「SEKIKAGU ORDER」とは?

    家具のオリジナルブランドを多数展開する関家具は、4社目の自社ECサイトを開設した。オーダーに特化したサイトと位置付け、ユーザーに商品だけでなく“家具を作る楽しさ”も提供するという

    2023/10/18
     
  10. アスクルが消費者向けECの本店と「Yahoo!ショッピング店」を統合、「LOHACO by ASKUL」をヤフー店として展開

    本店の「LOHACO by ASKUL」を「Yahoo!ショッピング店」として10月23日にリニューアルオープンする

    2023/10/18
     

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

藤田遥

NTT西日本子会社の個人情報流出問題が通販企業にも影響。山田養蜂場は約400万件、フォーマルクラインは約19万件の流出可能性

2 years 2ヶ月 ago

NTT西日本子会社で勤務していた元派遣社員による約900万件の個人情報流出問題で、通販事業者にも影響が出ている。

テレマーケティング業務をNTTマーケティングアクトProCX(NTT-MA)に委託していた山田養蜂場は約400万件、東洋新薬グループのフォーマルクラインでは、約19万件の顧客情報が不正に持ち出された可能性があると公表した。クレジットカード情報は流出していない。

通販などのテレマーケティング業務を受託しているNTTマーケティングアクトProCXでは、コールセンタシステムの運用保守業務を担うNTTビジネスソリューションズのシステムを利用。山田養蜂場とフォーマルクラインの顧客情報流出は、NTTビジネスソリューションズで運用・保守業務に従事していたスタッフ(NTTビジネスソリューションズに派遣された元派遣社員)が顧客情報を不正に持ち出し、第三者に流出させたことが原因としている。

NTT西日本子会社で勤務していた元派遣社員による約900万件の個人情報流出問題で、コールセンター業務を通販事業者にも影響が出ている。  テレマーケティング業務をNTTマーケティングアクトProCX(NTT-MA)に委託していた山田養蜂場では約400万件、東洋新薬グループのフォーマルクラインでは、約19万件の顧客情報が不正に持ち出された可能性があると
NTTマーケティングアクトProCXのお知らせ(画像はWebサイトからキャプチャ)​​​

2019年9月2日から2023年2月1日までの期間、NTTビジネスソリューションズのシステム運用保守従事者が、個人情報が保管されているサーバーへ不正アクセスして顧客情報を持ち出し、第三者に流出させたことが確認されている。現在警察が捜査中という。

山田養蜂場で流出した件数は400万件の可能性

テレマーケティング業務の一部をNTTマーケティングアクトProCXにアウトソーシングしていた。不正に持ち出された可能性がある情報は、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別。クレジットカードやマイナンバーの流出はない。

山田養蜂場によると、2016年2月~2023年1月の期間が対象と報告を受けているものの、詳細は確認中としている。

テレマーケティング業務のアウトソーシング先による顧客情報流出だが、山田養蜂場は「今回の事態を重く受け止め、再びこのようなことがないよう、委託先の管理を含め、より一層の管理体制の強化に努め、真摯に対応していく」とコメントしている。

フォーマルクラインは約19万件の流出可能性

外部流出した可能性がある個人情報は、会員ID、漢字氏名、カナ氏名、電話番号、携帯電話番号、郵便番号、住所、性別、年齢、誕生日。クレジットカード情報や代金引換などの決済方法に関する情報は含まれていないという。

対象となる顧客情報の件数は、2022年8月以前、主にテレビ通販番組やテレビCMから商品を購入した18万8507人。なお、10月17日15時点で個人情報等の不正利用は確認されていないという。

フォーマルクラインは10月2日、NTT-MAから顧客の個人情報が不正持ち出しの被害に遭った可能性があると連絡を受け、10月3日にNTT-MAへの業務委託を停止した。

瀧川 正実

パルがインフルエンサーの個性を引き継ぐAIチャットをリリース。本人さながらの対話を実現

2 years 2ヶ月 ago

ファッションブランド「CIAOPANIC」「PAPILLONNER」などのパルは、顧客がインフルエンサースタッフのAIとチャットできる「ファッションメイト」の提供を始めた。

AIの生成元はパルで活躍するインフルエンサースタッフで、本人さながらの顧客コミュニケーションや投稿を実現。期間限定で運用をスタートしている。

パル パルクローゼット ファッションメイト AI チャットボット DX インフルエンサー

AIが人間さながらの顧客コミュニケーション

「ファッションメイト」は、生成元となるインフルエンサースタッフのInstagramに投稿されたデータを分析・学習し、価値観、ライフスタイル、好み、表現手法を理解。インフルエンサー本人と会話しているような顧客コミュニケーションや投稿を実現するという。

「ファッションメイト」の使用イメージ
「ファッションメイト」の使用イメージ

顧客には、インフルエンサースタッフとコミュケーションしているような感覚を提供。「ファッションメイト」での対話を通じてファッションに関する相談や新しい商品を見つける機会を創出する。

「ファッションメイト」は、マーケティング支援事業のAIQ(アイキュー)と協業して開発した。

AIQの技術により、AIがインフルエンサーの個性を反映したコミュニケーションを行う
AIQの技術により、AIがインフルエンサーの個性を反映したコミュニケーションを行う

「ファッションメイト」は、10月19日から31日まで実施するセール企画「秋のパルクロウィーク」で展開。13人のインフルエンサースタッフを生成元とするAIチャットを試せる。

「ファッションメイト」は「秋のパルクロウィーク 」で提供
「ファッションメイト」は「秋のパルクロウィーク 」で提供

人材の個性を引き継ぐAIの開発を追求

パルとAIQは今後、人と同じコミュニケーションをするAIの開発を目的とした研究プロジェクト「デジタルメイトLabo」を推進する。

AIQが特許技術として持つ、人の好みなどのインサイトを可視化するプロファイリングAIのデータ、生成AIを組み合わせて活用することで、生成元となる人材の個性やキャラクターを引き継ぐ「デジタルメイト」の研究を続ける。

「デジタルメイト」はAIを用いて疑似人格を確率して対話を可能にするサービス。、アパレル、化粧品、インテリアといった「人の個性や嗜(し)好が強く好きに結びつく」場面での活用が期待される。

高野 真維

「ecforce」のSUPER STUDIOが提供を始めた次世代型店舗予約・顧客管理システム「ecforce check」とは

2 years 2ヶ月 ago

ECプラットフォーム「ecforce(イーシー・フォース)」のSUPER STUDIOは10月17日、店舗予約・顧客管理システム「ecforce check(イーシーフォース・チェック)」の提供を開始した。

「ecforce check」は、実店舗やオンラインサービスを運営する事業者向けの予約・顧客管理システムで、店舗予約とECサイトで取得する顧客情報をデータベースとして一元化することが可能。来店者と購入者が分断されていた店舗の利用予約からEC購入までを、シームレスに連携できるようになる。

また、EC特化型MAツール「ecforce ma」などecforce関連サービスを活用することで、顧客に合わせたCRM施策を実施、実店舗でのサービス提供からECによるクロスセルを実現できる。

ECプラットフォーム「ecforce(イーシー・フォース)」のSUPER STUDIOは10月17日、店舗予約・顧客管理システム「ecforce check(イーシーフォース・チェック)」の提供を開始
「ecforce check」の仕組み

「ecforce check」は、主にオンラインで薬の処方や美容関連商品の販売を検討するクリニックのほか、店舗の味を自宅でも体験できる食品・調味料のEC販売を検討する飲食店などでの利用を想定している。

β版の段階ではクリニックのオンラインサービスや、店舗のサブスクリプションサービスを展開する事業者から引き合いがあったという。

オフライン市場へ本格進出方針も発表

SUPER STUDIOは2022年、「次世代EC構想」を発表。これまで、「ecforce ma」の開発・リリース、初のリアル店舗である次世代型ショップ「THE [ ] STORE」のオープンなどを進めてきた。「ecforce check」の提供を機に、「ecforce」を統合コマースプラットフォームとして本格的にオフライン市場へ進出する。

オフライン市場への本格進出に関連して、三井不動産とグローバル・ブレインが共同で運営するスタートアップ投資事業「31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI事業」、あおぞら企業投資、QRインベストメントなどを引受先とした第三者割当増資により、約14億円の追加資金を調達した。SURPER STUDIOのエクイティ性資金による累計資金調達額は約84億円。

調達資金は、プロダクト開発やコンサルティングチームの強化、エンジニアやセールスをはじめとした各職種の採用強化などに投資する。

瀧川 正実

ビックカメラの連結EC売上は11%減の1274億円、EC化率は15.6%【2023年8月期】

2 years 2ヶ月 ago

ビックカメラの2023年8月期連結決算におけるグループの連結EC売上高は、前期比11.2%減の1274億円だった。連結売上高(8155億円)に占めるEC売上高の割合を示すEC化率は15.6%。

ビックカメラグループのEC売上高は、ビックカメラ、コジマ、ソフマップのEC事業の売上高と、楽天ビックへの卸売りを合計した金額。

ビックカメラの2023年8月期連結決算におけるグループの連結EC売上高は、前期比11.2%減の1274億円だった。連結売上高(8155億円)に占めるEC売上高の割合を示すEC化率は15.6%
EC強化による店舗との相互送客強化(画像はIR資料からキャプチャ)

「O2O」「オムニチャネル」から「OMO」(Online-merges-offline)を掲げ、実店舗とECの融合を進めてきたビックカメラ。店舗からECサイトへの送客強化、既存顧客のリピート促進などに取り組んできた。

その成果として、「店舗とECサイトの両方を利用する顧客」は「店舗のみ利用する顧客」と比べ、購買金額は280%、購買頻度は220%と高い数値を記録した。

また、新型コロナ感染症が広がる前の2019年8月期と比較すると、「店舗とECサイトの両方を利用する顧客」は3割増えたという。

2024年8月期はMDの拡充を進める。品ぞろえ、商品情報の拡充をベースに、「使いやすさ」「探しやすさ」を追求。加えて、「早く」「安く」「正しく」の提供でリピート顧客の拡大を図る。

品ぞろえに関して、商品掲載数は2023年8月期に約100万SKU増やし332万SKUに拡大、2026年8月期までに2倍以上の増加をめざす。2023年8月期に90%だったセンター在庫引当率は、2024年8月期は93%へ改善させる。

瀧川 正実

NGO団体がグーグル、アマゾンジャパンら大手事業者の人権対応を問題視した理由とは | 通販新聞ダイジェスト

2 years 2ヶ月 ago
NGO団体のヒューマンライツ・ナウは、ヤフーやアマゾンなど国内インターネット関連6社に対し、人権問題について質問状を送付。記事では各社の反応などをまとめた

人権問題に取り組むNGOのヒューマンライツ・ナウ(=HRN)は9月14日、都内で会見を開き、同団体がアマゾンジャパンやヤフー、グーグルら日本国内でインターネット・SNS関連事業を展開する6社に質問状を送り、それぞれの事業における人権方針の内容などについて回答を求めたところ、半数が無回答で回答した企業でも人権侵害への被害救済へのアクセス保証に極めて問題があり、国際水準を下回る取り組みしかなされていないという見方を示した(※この記事は9月21日に「通販新聞」が配信した記事を転載しており、記事中の社名は配信時点のままで掲載しています。LINEとヤフーは統合し、現在の社名は「LINEヤフー」です)。

NGOのヒューマンライツ・ナウはアマゾンジャパンら6社に人権方針の内容などについて回答を求めた
NGOのヒューマンライツ・ナウはアマゾンジャパンら6社に人権方針の内容などについて回答を求めた

人権侵害事案への取り組み、各社の意識は希薄?

同団体では一昨年の6~11月および今年1~2月にかけてアマゾンジャパン、グーグル、Twitter Japan、Meta Japan、ヤフー、LINEの合計6社にアンケートを送付。

自社で展開中のインターネット・SNS関連事業においての人権方針や人権デュー・ディリジェンス(企業がサプライチェーン上を含めた事業における人権リスクを特定して防止や軽減を図り、対処方法などについて情報開示する行為)の実施の有無、人権侵害事案への対応策の策定・実施の有無、グリーバンス制度の設置の有無および同制度のプロセスや結果の公表、ステークホルダーエンゲージメントの状況などについて尋ねた。

各社の反応は無回答 or 回答不十分

その結果、グーグルおよびTwitter Japan、Meta Japanは無回答

アマゾンジャパンはアンケートへの回答は行わず、米アマゾン本社が策定したグローバル全体のサステナビリティ関連の取り組みをまとめたウェブサイトとサステナビリティレポートの送付にとどまった。

ヤフーとLINEは2度とも回答したものの不十分な回答だったという。

NGOは「重大な問題がある」「大変遺憾」

同団体の副理事長の伊藤和子氏は「グーグルとMetaの2社は日本に拠点を置いているのも関わらず、市民社会におけるステークホルダーであるNGOからの問い合わせに回答しない姿勢には重大な問題がある」とした。

Twitter Japanについては今年1月に「担当者が不在で返答が確約できない」という返信を受けたが「NGOからの問い合わせや要請への対応の必要性を全く想定していないという現れだ」と批判。

個別の回答に回答しなかったアマゾンジャパンについても「多くの利用者を有し、インターネットないしSNS上での人権侵害事案を阻止するために果たす役割は大きいにもかかわらず個別回答をしなかったことは大変遺憾」とした。

コメント欄での誹謗中傷を問題視

回答に応じたヤフー、LINEについては「たとえば、人権デュー・ディリジェンスに関しては親会社のZホールディングスが実施しているとの回答だったが、実際の内容については非開示としており、評価できない」とし、また、人権を侵害するようなコンテンツについての対策についても、ヤフーは専門チームによる人的なパトロールやAI技術を使った違反投稿の削除などを実施しており、それらには一定の評価を示したが「ヤフーニュースのコメント欄では誹謗中傷は続いており、適切に対処されているのか依然として問題」とした。

これらの結果を踏まえて、日本でサービスを行う大手インターネット・SNS関連事業者の多くが人権に取り組む必要性を十分に認識せず、人権に対する取り組みが大きく立ち遅れているとし、業界全体としての認識の強化と対応改善を求めた。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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通販新聞

「ZOZOTOWN」の商品受取を「置き配」に初期設定。選択率は2倍超+対象商品の約7割が「置き配」配送に

2 years 2ヶ月 ago

ZOZOは、「ZOZOTOWN」で購入された商品の「受け取り方法」の初期設定を、置き配「あんしん置き配(玄関前)」に変更した。再配達削減による配送ドライバーの負担減やCO2排出量の削減が狙い。

9月28日に「置き配」を初期設定にした。変更前と比較して「置き配」の選択が2倍以上になっているという。また、「置き配」指定ができる注文のうち、約70%が「置き配」で配送されるようになっている。

ZOZO ZOZOTOWN 置き配 配送 2024年問題 再配達

変更前の初期設定は「対面で受け取り」だった。変更後に初めて商品を注文する顧客には、注文画面でポップアップを表示し、変更の旨を周知している。

ポップアップ画面での「置き配」周知イメージ
ポップアップ画面での「置き配」周知イメージ

「置き配」への変更は、トラックドライバーの時間外労働を規制する物流業界の「2024年問題」への対応策の一環。ZOZOはこれまでにも、ヤマト運輸が提供するEC事業者向けの配送サービス「EAZY」の導入による置き配の推奨、置き配の指定が可能な注文範囲の拡大など、再配達率の低下による配送ドライバーの負担やCO2排出量の低減に取り組んできた。「置き配」の初期設定によって、さらなる効果を見込む。

高野 真維

Netflixがリアル店舗に進出する3つの理由とは? 狙いは「競争力向上」「新たな収益源」「コミュニティ」

2 years 2ヶ月 ago
Netflixは初の常設店舗オープンに向けて準備を進めています。米国での開店を足がかりに、グローバル展開をめざすといいます。開店予定のストアの詳細と狙いをまとめました

ストリーミングサービス大手のNetflixは2025年、米国内にコンセプトストア「Netflix House」を2店舗開設します。衣料品などの商品販売と、飲食サービス、ライブイベントなどを組み合わせたサービスを提供する見通しです。世界各地にテーマパークを有するウォルト・ディズニー・カンパニー、ユニバーサル・ピクチャーズをベンチマークして事業拡大をめざすNetflixのコンセプトストアと、今後の構想を解説します。

Netflixがグローバル展開する予定のコンセプトストアとは?

Netfilxは2025年、「Netflix House」と名付けたコンセプトストアを2店オープンする予定です(編注:「Netflix House」はNetfilx初の常設店舗)。

「Netflix House」は、衣料品などの商品販売、飲食サービス、ライブイベントなどを組み合わせて提供する施設です。

正式な発表や詳細の公表はしていませんが、Netflixコンシューマープロダクツ担当副社長のジョシュ・サイモン氏は「ストリーミングサービスで配信しているコンテンツから着想した商品やアクティビティを提供するコンセプトストアを開店する」計画と説明。米国の大手情報総合メディア「Bloomberg(ブルームバーグ)」に対し、「『Netflix House』はまず米国の2都市で開店し、その後グローバルに店舗展開する予定」だと語りました。

Netflixがコンセプトストアをオープンする3つの理由

Netflixがコンセプトストアを開設する理由は、「競争力を高める」「新たな収益源の模索」「顧客同士が交流できる場所を提供する」の3つです。具体的には以下の通りです。

競争力を高める

エンターテインメントを楽しむ消費者は、デジタルとリアルを問わず、価値のあるサービスにお金を払います。その点、Netflixはデジタルだけでなく、配信するコンテンツに関連するグッズやライブイベントを提供することができます。

映画などのストリーミング事業を手がけるウォルト・ディズニー・カンパニーやユニバーサル・ピクチャーズといった競合の大手は、すでにテーマパークや自社が持つコンテンツに関連したリアルのイベントを展開しています。Netflixもこれに追随して、「Netflix House」を世界的なブランドに育てる計画です。

Netflixはテーマパークを持つディズニーなどをベンチマークした事業成長をめざす(画像はイメージとして編集部が追加)
Netflixはテーマパークを持つディズニーなどをベンチマークした事業成長をめざす(画像はイメージとして編集部が追加)

新たな収益源の模索

Netflixの2023年4-6月期の売上高は、前年同期の81億6100万ドルに対してほぼ横ばいの81億8700万ドル、純利益は14億8700万ドル(前年同期は13億500万ドル)でした。Netflixはこれを踏まえて、「今年は堅実な成長だったが、成長をスピードアップさせるためにやるべきことはまだある」としています。

Netflixは収益を拡大するために事業の多角化を進める必要があり、「Netflix House」の開店とその発展は現在、経営戦略上の最重要トピックスと位置付けています。

顧客同士が交流できる場所の提供

Netflixは現在、190か国以上で合計2億3800万人の有料会員を抱えています。このうち、北米の有料会員数は7550万人、欧州、中東、アフリカの有料会員数は合計7990万人です。

「Netflix House」を通じてこのような世界中のNetflixの会員のニーズに応え、さらには、ファン同士の交流を創出します。

Netflixのサイモン氏は「コンセプトストアを開店することで、ファンとのより具体的なつながりを作り出そうとしています」とブルームバーグに語りました。

ストリーミングサービスは、エンターテインメントの新たな楽しみ方として革命をもたらしました。Netflixはその一方で、ファンが集まり、交流し、お気に入りの作品への愛を分かち合うことができる実際の空間、つまりコンセプトストアを開設することにも大きな意義があると認識しています。(サイモン氏)

Digital Commerce 360

テレビ東京と住友商事が始めるEC+テレビ連動の次世代型D2C事業とは?

2 years 2ヶ月 ago

テレビ東京と住友商事は、テレビ番組などのメディアコンテンツとECサイトを連動させた次世代型DtoC事業を始めた。

テレビ東京と住友商事は、人・社会・地球環境に配慮した「エシカルな暮らし」をテーマとしたコンテンツ「あうんエシカル百科店」を共同で制作。テレビ番組とECサイトを連動した新たなビジネスモデルを確立していく。

テレビ東京と住友商事は、テレビ番組などのメディアコンテンツとECサイトを連動させた次世代型DtoC事業を始めたと発表
メディアコンテンツとECサイトを連動させたD2Cを展開する

7月に「エシカルな暮らし」をテーマとしたECサイト「あうんエシカル百科店」を開設。テレビ東京が10月8日から放送を始めた新番組「あうんエシカル百科店」と連動する。テレビ局と総合商社が持つそれぞれの資産を活用、事業の可能性を開拓していく。

住友商事は、テレビ通販事業のジュピターショップチャンネルやEC事業で培った事業基盤、運営ノウハウを活用して、訴求力の高い商品やコンテンツを提供。エシカルと関係性の深いファンを獲得し、収益の多角化を図っていく。

テレビ東京は新番組「あうんエシカル百科店」の放送を通い、「エシカル」を楽しく学べる番組をめざしていく。放送時間は午後5時20分までの5分間。魅力的なテーマを取り上げることで、メディアコンテンツを通じてファンコミュニティを形成、物販、コンテンツ、広告を連携して収益化を図っていく。

ネットショップ担当者フォーラム編集部

アスクルが消費者向けECの本店と「Yahoo!ショッピング店」を統合、「LOHACO by ASKUL」をヤフー店として展開

2 years 2ヶ月 ago

アスクルは消費者向けECサイト「LOHACO」の本店と「Yahoo!ショッピング店」を統合する。

本店の「LOHACO by ASKUL」を「Yahoo!ショッピング店」として10月23日にリニューアルオープン。「LOHACO Yahoo!店」「LOHACO お取り寄せYahoo!店」は11月9日に閉店する。

買い回りしやすいUIの「LOHACO」本店機能を、キャンペーンなどで新顧客の獲得につながりやすい「Yahoo!ショッピング店」に集約、マーケティングの効率化を進めてUIの進化と顧客体験の向上につなげる。

アスクルは消費者向けECサイト「LOHACO」の本店と「Yahoo!ショッピング店」を統合。本店の「LOHACO by ASKUL」を「Yahoo!ショッピング店」として10月23日にリニューアルオープンする
店舗統合について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

アスクルの2023年5月期連結業績によると、BtoC事業のうち「LOHACO」の売上高は前期比15.0%減の461億7600万円、営業利益は同30億円増で「通期の黒字化を実現」(アスクル)。店舗統合により固定費の削減、マーケティング機能を集約し、収益構造の改善にアクセルを踏む。

なお、10月23日にリニューアルオープンする「Yahoo!ショッピング店」のドメインは、本店の「lohaco.yahoo.co.jp」を継続利用する。

「LOHACO Yahoo!店」のお知らせ(画像は編集部がキャプチャ)

リニューアル後も、既存の「まとめ割」、発行するクーポンは継続して利用できる。そのほか、新たにゾロ目の日限定クーポン、週替わりクーポンなど「Yahoo!ショッピング」が発行するクーポンも利用できるようにする。

週替わりクーポンは10月24日から、ぞろ目の日限定クーポンは11月11日からそれぞれ適用する。さらに、11月15日から2024年3月25日までの「5のつく日」は、リニューアルキャンペーンを実施する予定。

リニューアルに伴い、ストア内検索や各商品詳細、各カテゴリーのデザインには、「Yahoo!ショッピング」のロゴとメニューを掲載する。

買い物カゴはカートへ名称変更。「Yahoo!ショッピング」と共有カートになり、「LOHACO」以外のストアのカートと同じ画面で表示する。

瀧川 正実

新規顧客獲得に依存しない! リピート顧客育成に必要なCRM戦略のポイントを解説 | みんなのCRMアカデミー byライフェックス

2 years 2ヶ月 ago
顧客との関係を強固にし、利益を最大化するための「王道のCRM4施策」について解説します【連載3回目】

参入企業が増え続けているD2C(Direct to Consumer)では、新規顧客獲得にフォーカスする企業が増えています。ですが、D2Cの定期モデルは商品がリピートされないと利益が生まれず破綻するため、CRMで利益を最大化することは新規獲得と同じくらい重要と言えます。そこで顧客との関係を強固にし、利益を最大化するための「王道のCRM4施策」について解説します。

D2C事業者が直面する3つの壁

広告費をかけて新規顧客獲得に注力することで顧客数は増えていく一方、商品・サービスをリピートしてもらわないと広告費を回収できないということが、D2C定期モデルではよくあるケースです。

事業者は「リピート購入を促進したい」と考える一方、一度だけ商品を購入してリピートしないユーザーが増えてきています。「せっかく獲得した顧客が離れていく」「広告費も回収できない」という状況に陥る事業者も多いことから、早期にF2の継続率を上げることが重要と言われています。

そして、CRMを構築する段階で「なぜ商品・サービスを継続しなかったのか」、その理由を把握・分析して改善することがCRMの第一歩だと考えています。

ここからはF2の継続率をはじめ、D2C事業者なら必ず直面するとも言われている「3つの壁」を説明します。

① 目標とする年間購入回数が達成できない

目標とする年間購入回数が達成できない要因は、先ほどあげた「F2の継続率」です。

F2へ転換せず、顧客が一度だけ購入して離脱する原因の1つとして、期待値を上げすぎているケースがあります。

例:A社サプリメント

LP上では「いつも若々しく、前向きなあなたにおすすめです」と健康食品の訴求をしていますが、購入後のメールやパッケージには「効果を実感するには数か月の継続が必要です」と記載されています。

「新規顧客を獲得したい」という広告側の訴求と、リピートを促したいCRM側の訴求にずれが生じてします。これにより、1か月で効果が出ることを期待していたユーザーの願望は裏切られてしまい、離脱につながります。

そこでCRMとして重要になるのが、ステップメールや同梱物で初回の期待値をコントロールすることです。

NG例:効果を実感するには数か月の継続が必要です

OK例:美しくなるための最初の一歩、おめでとうございます!

このようにユーザーの気持ちに寄り添いながら、ポジティブな表現を用いて1か月目の重要さを伝え、期待値をコントロールすることで2回目の継続につなげていきます。

② リピート客が増えずコストをかけられない

広告費を決める際に考慮する主な指標は次の通りです。

広告費を定める際に使用する指標

  • CPO(Cost Per Order):顧客から1件の注文を獲得するためにかかった費用を示す値
  • LTV(Life Time Value):顧客が自社と取引を開始してから終了するまでの間に、どのくらいの利益をもたらすかを示す値
  • ROAS(Return On Advertising Spend):広告費に対してどれだけの売り上げが得られたかを示す値

「CPO」と、事業者が定める期間をもとに算出した「LTV」によっては、「ROAS」が合わず広告費がまかなえなくなるというケースもあります。こういった場合の解決策は、F2の転換率を上げて着実にリピート客を増やしていくことです。

リピート客を増やしていくことができれば、新規獲得に広告費をかけられるだけでなく、CRMには欠かせない同梱物などの制作物にも予算を割くことができるようになります。

③ 自社だけの「独自の強み」を伝えられない

商品の差別化が難しいと言われているなかで、自社の商品やサービスを選んでもらうためには「独自の強み」を伝えることが重要です。

その商品やサービスにしかないポイントや特徴が1つでもあると選ばれやすくなります。一方で、独自の強みをしっかり伝えられないと生き残ることは難しいでしょう。

顧客との関係性を強固にする「王道のCRM4施策」とは

では、どのようにリピート客を増やしていけば良いのでしょうか。「王道のCRM4施策」をお伝えします。

施策①:ステップメール

あらかじめ作成したメールを、条件に合わせて段階的に配信するメールマーケティング手法です。ステップメールを活用することで「リピート促進」や「商品のファン化」を刺激することができます。

たとえばリピート促進が目的の場合、次のような内容があげられます。

  • 「購入後のお礼」や「商品の発着」といった、店舗で受けられるサービスと同等の内容
  • しっかり効果を感じてもらうために「使用方法」や「規定量」を伝える
  • 「先輩顧客の声」を紹介し、商品を使い続けた時の未来を提示する

施策②:定期的なメルマガ

新商品の紹介やキャンペーンの告知だけでなく、アフターフォローもできる効果が期待できます。

定期的なメルマガ配信では「One to One」を意識することが大切です。

顧客の情報をセグメントしてニーズを読み取り、最適なコミュニケーションを行うことでロイヤル顧客の育成にもつながります。

ライフエックス CRM D2C 定期的なメルマガ ステップメール

施策③:同梱物

商品と一緒に送付する印刷物のこと。代表例として納品書、挨拶状、商品パンフレットなどがあげられます。

同梱物は支払い用紙なども入っていることから、まとめて捨てられる可能性が低く、ほぼ開封される重要な手段です。

同梱物を入れる際は、「見てほしい同梱物は埋もれていないか」「どういう順番だったら捨てられないか」など、最適な順番をユーザー目線で考えることが大切です。

施策④:DM(ダイレクトメール)

Webが主流の時代においても、使い方次第でDMは強力な武器になります。

DMはメルマガや「LINE」を読まない層にアプローチできること、スマホやパソコンなどの端末を立ち上げなくても記事が読めるツールという点で、利用価値は高いです。

活用例としては、定期コースの引き上げやクロスセルなどの割引訴求だけでなく、最近では成分訴求をメインとしたDMなども増えてきています。

商品に配合されている成分の解説、その成分を摂ることで得られる効果など、ロジックを解説することで安心感を与え、リピートにつなげていくのです。

すべての施策の答えは顧客が知っている

ステップメール、定期的なメルマガ、同梱物、DM――これらの「王道のCRM4施策」は、最低限行うべき4施策とも言えます。

まずはこれらの施策を実施した上で、他のツールを活用したりイベントを開催したりするなど、施策の幅を広げる検討しましょう。

定量調査で施策の良し悪しを判断する

施策は実施して終了ではなく、その後「定量調査」と「定性調査」の両面で分析を行いましょう。

すべての施策を進めていくと、結果が数値として表れ、施策の良し悪しが判断できます。

効果の高い施策は予算をかけてさらに良くしていき、効果の低い施策はそのまま放置したり、安易に止めたりするという判断をするのではなく、まずは改修・改善を繰り返していきます

定性調査でニーズを把握する

一方、施策の効果検証は数値だけでは判断しきれない部分もあります。

たとえば「ステップメールを見てからDMで商品を購入した」など、それぞれの施策は関連していますが、その道筋までを数値で辿ることはできません。また、紙媒体の場合「どれだけ読まれているか」を数値で見ることもできません。

これらを把握するための手段が「顧客の声」です。

アンケートを実施したり電話で声を聞いたりすることで、すべての施策が実際にはどのように活用されているかを知ることができます。

【 アンケートの質問例 】

  • 弊社からお送りしている情報のなかで、一番気になっているものを教えてください。
  • 今月の季刊誌は読んでいただけましたか?
  • 季刊誌のなかで一番良かったコンテンツを教えてください。

このように手間を惜しまず「王道のCRM4施策」を改修・改善していくことが、CRMで利益を最大化する近道とも言えるのです。

ライフェックス CRM 定性調査 顧客の声 アンケートを実施
◇◇◇

次回はリピート率向上のために、CRMとSNSの連携が不可欠な理由について解説します。

\ロイヤルカスタマーを育てるCX向上が急務/

EC事業×CRM担当者養成講座「みんなのCRMアカデミー」が2023年5月16日(火)開講! 4か月でCRMのプロフェッショナルが社内で育成できるプログラムとなっております。

EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート
ライフェックス みんなのCRMアカデミー
江森 清文
大元 由実子
確認済み
1 時間 3 分 ago
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