家電購入は、実店舗で選んだ商品をネットで買う「ショールーミング」が進んでいる――。公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)が実施した調査から、63.3%の消費者がリアル店舗で実物を見てネット通販で購入した経験があることがわかった。20~40代の経験率は7割を超えている。
JADMAでは量販店における消費行動を次のように分析している。
リアル店舗と通販サイトの連携により、量販店の通販サイトの活用は今後さらに広まっていくことが予想される。
リアル店舗で家電を見て、ネット通販で購入した経験について
ショールーミング経験者のうち、リアル店舗で実物を見てその店の通販サイトで購入した経験がある人は60.1%。
通販サイトで商品を比較し、事前に価格や評価などの情報収集をしてからリアル店舗に行った経験がある人は72.0%。
ネットで商品を比較し、事前に価格や評価など情報収集をしてから店舗に行った経験について
ネットで価格を比較した後、店舗で価格交渉をしたことがあると答えた人は43.4%だった。30~40代では5割を超える経験率。
ネットで他店と価格を比較し、店舗で店員と価格交渉をした経験について
通販サイトを活用しながら店頭交渉を行うことで、最安値で購入するといった購買行動が浸透してきている。
ちなみに、ヨドバシカメラは2015年、店頭での撮影行為を解禁し、価格比較やSNS投稿などの利用を促進する取り組みを始めた(参考記事はこちら)。「ショールーミング」を歓迎する体制を進めているのだ。一方の他店では、価格調査対策として「基本的に店内の撮影は禁止」としているケースが多い。
JADMAはこうした傾向について次のように説明している。
購入検討のあらゆる段階でネット・リアル問わずに情報収集を行い、最適な購入チャネルを選択、併用することが消費者の間で一般化してきています。こうした消費者のニーズに応えるために、事業者はリアル店舗とネット通販を融合させるオムニチャネル化の取り組みを、今後益々積極的に進めていくと考えられます。
調査概要
- 調査名:通販に関する実態調査
- 実施時期:2015年8月28日から9月1日
- 調査手法:インターネット調査
- 調査対象:全国の10代から60代(15~69歳まで)、および直近1年で通販を利用したことがある男女1008人
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オリジナル記事:ヨドバシが歓迎する「ショールーミング」…家電購入時に経験した人は6割を超える
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