「Google プレイス」から生まれる新たなマーケティング手法 | (((SEM-ch)))

(((SEM-ch))) - 2011年2月10日(木) 15:00
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2010年はYahoo!がGoogleの検索エンジンシステムを導入するなど、検索エンジン業界に大きな動きが多数見られた。中でも、2005年11月に「Googleローカルビジネスセンター」としてサービスが開始されたGoogleプレイスは、2010年から日本で本格的に認知されるようになり、SEM(検索エンジンマーケティング)において、新たな手法として再び注目され始めている。 Googleプレイスとは、会社の事務所や店舗の各種情報をGoogleマップ上に無料で掲載できるサービスである。Googleプレイスでは、予め登録された施設の中から、検索されたキーワードと関連性の高いものをGoogleマップ上に「PIN(ピン)」と呼ばれる赤いマーカーで表示してくれる。また、登録されている施設ごとに「プレイスページ」が存在し、ユーザーはそこから住所や電話番号、営業時間、クチコミ情報、そして写真情報などを得ることができる。 例えば、1ヶ月に4,400回以上検索されている「渋谷 ラーメン」というキーワード(Googleキーワードツール、完全一致より)をGoogleで検索すると、下記のような検索結果がでてくる。このように、「地域+商品・サービス」の検索キーワードに対して関連性の高い施設が、右側のGoogleマップ上に赤いPINで表示される。各PINは自然検索結果部分にまとめられ、そこから各施設のホームページやプレイスページにアクセスすることが可能となる。 2010年8月、Googleは「Googleプレイスキャンペーン」と題して、渋谷駅構内を利用した大々的なプロモーションを行った。その結果、2010年にGoogleプレイスの認知度は爆発的に上がった。 さらに、Googleプレイスが注目された理由には2つある。1つは、Googleマップの利用者数増加である。ネットレイティングス社の調査によれば、2009年3月における地図サイトの利用者数はGoogleマップがYahoo!地図を抜いて1位となっている(※1)。また、Googleマップはスマートフォンをはじめとする携帯端末にもデフォルト搭載の地図アプリとして親しまれ、その利用者数は今後さらに増えていくと思われる。つまり、多くのユーザーによって利用されているGoogleマップにおいて、住所による単純な地図的位置情報だけでなくお店の具体的な情報が表示されることは、大きなマーケットチャンスと捉えられるようになった。 もう1つの理由としては、Googleの検索結果におけるGoogleプレイスが占める位置と割合である。図1の検索結果画面からも分かるように、Googleプレイスは自然検索の大きな部分を占め、しかもユーザーの目につきやすい比較的上部に位置している。つまり、Googleプレイス内で上位に表示されれば、より多くのユーザーの目にとまりやすく、且つ「地域+商品・サービス」というニーズの顕在化した顧客にアプローチすることができるため、非常に大きな集客力向上が期待できる。 ただし、Googleプレイスに登録したからといって安心してはいけない。Googleプレイスに登録したところで、検索結果の上位に表示されなければ情報がユーザーに届く可能性は低くなってしまうという点においては、通常のWebページ検索におけるSEOと同じである。つまり「いかにGoogleマップで上位表示されるか」を考える必要がある。 では、一体どのようにすれば上位表示させることができるのか。Googleはこの問題に対して、通常のリスティング広告のようにお金を払うことで上位表示させることはないと回答している(※2)。つまり、通常のSEOとある程度似た複数の要素によって判断されていると推察される。しかし、Googleプレイスの場合、ページ自体はGoogleの所有となるため、内部要素は大きな要因とはならないと思われる。つまり、外部的要因が大きな影響を与える可能性がある。 その要因の一つとして考えられるのは、サイテーションである。サイテーションとは「言及」を意味し、簡単に言えば、その施設のことが他のサイトでどれだけ書かれているかを示す。これは、通常のSEOでいう外部被リンクに相当する。Googleプレイスページの中身をよく見ると、施設の基本的な情報や写真の他に、Googleユーザーのクチコミや食べログ、ホットペッパーなど外部メディアからのコンテンツが多く掲載されており、検索結果画面にもレビュー数が表示される。「渋谷 ラーメン」で検索した場合、Googleプレイスにおいて1位に表示されたサイトのレビュー数は125個だったのに対し、50位のサイトは13個、100位のサイトは2個に留まっていた。これは、Googleがこのサイテーションを大きな要因として考慮している可能性が高いことを示唆している。 このように、Googleプレイスを活用したマーケティングを考えた時、いかに多くのユーザーにサイテーションされるかが集客力アップの1つのカギとなってくる。その際に重要となるのが競合調査である。例えば、渋谷でラーメン店を経営している場合、Googleマップにおいて「渋谷 ラーメン」で上位に表示される競合が獲得しているサイテーション元がどのようなサイトかを調査する。 Googleプレイスでは、ページの一番下にある「その他の情報」の「詳細」を見ると、その施設に関するサイテーション元を全て調べることができる。例えば競合がブログからのサイテーションを多く獲得していた場合、店内で「ブログに感想を書いてくれたら次回来店時に1ドリンクサービス」と打ち出すことで、ブログからのサイテーションだけでなく、さらに客のリピートまで狙うことができる。もちろん、順位を決める要素はサイテーションだけではないが、施策の方法によってはリピーターを増やすなど一石二鳥の効果を得ることもできるだろう。 Googleプレイスは無料で登録できるため、誰でも利用できる。しかも、通常のSEOよりもローコストで高い集客力が見込めるため、飲食店などのサービス業を中心にその登録者数は今後さらに増えると思われる。現在、日本のGoogleプレイスの登録数は非公開となっているが、既に全世界で400万件以上の情報が登録されているとGoogleの公式ブログで発表されている(※3)。最近ではGoogleマップにおいて、このGoogleプレイスを上位表示させる「MEO」(Map Engine Optimization)と呼ばれるサービスも誕生しており、それが正攻法か否かは別として、その注目度が伺える。Googleプレイスが今後さらにユーザー数を伸ばしていけば、SEMにおけるその重要度はますます高くなっていくと同時に、競合も増えていくだろう。その時、その競合をじっくりと研究し、Googleプレイスを駆使しながら集客のための新たなマーケティング手法を考えていくことが大切である。 出典1:ネットレイティングス社 『地図情報サイト利用状況調査』2008年1月、2009年3月 出典2:http://www.google.com/support/places/bin/answer.py?hl=jp&answer=7091&rd=1 出典3:http://googlejapan.blogspot.com/2010/04/google-google.html...
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