2011年を占うキーワードは「ソーシャルグラフ」 | ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc.

ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc. - 2011年1月6日(木) 00:03
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2011年1月1日号の宣伝会議の特集に、消費・マーケティング「今年のキーワード」 があります。

昨年末、谷口編集長からご依頼を頂き、短い文章を入稿したんですが、いま見たら、なんと巻頭じゃありませんか!(驚&嬉)

「キーワード」で分かる、広告・メディアのトレンド2011年。マーケティング・コミュニケーション手法の注目は?というお題に対して、僕はこう回答させて頂きました。




ソーシャルグラフ (ソーシャルメディア上の人間関係)

フェイスブックがグーグルのトラフィックや滞在時間を超えたというニュースが世界を駆け巡りましたが、これはネットのナビゲーションが「能動的」な検索から、ソーシャルグラフによる「受動的」なアクションへ移行し始めていることを示唆しています。

ツイッターのフォロイーや、フェイスブックの友人(ソーシャルグラフ)が「おもしろい」と発言することによって、本人も予期せぬサイトへの訪問や商品購入が発生するのです。

2011年は、ソーシャルグラフプロバイダーと各サイトがつながっていき、「何が言われているか」(インタレストグラフ)だけでなく、「誰が言っているのか」(ソーシャルグラフ)がトラフィック誘導やコンバージョンに影響してくることが予想されます。




僕が明確にソーシャルグラフを意識し始めたのは、アドタイで連載もしているスケダチ高広さんの 「みんな、ソーシャル語るなら、グラフを考えなきゃイカンよ、グラフを」 という趣旨のツイートだったと記憶しています(その後、すぐにググッて、グラフ理論を勉強しました、笑)。偉そうに巻頭に出ちゃいましたが、高広さんはだいぶ以前から 「ソーシャルウェブとグラフ」 の密接な関係性を指摘していたわけです。

今年は、局所的に行われていたソーシャルメディアマーケティングが次のフェーズに入ることを感じています。その予感の背景には、3つあります。


(1) ソーシャルメディアからソーシャルウェブへ
情報発信者と情報受信者がきれいに二分されていたWeb1.0から、誰もが情報を発信し、人と人がつながるWeb2.0が起きました。そしていま、ソーシャルプラグインや、オープングラフAPIなどによって、WebとWebがつながるソーシャルウェブの時代を迎えようとしています。


(2) オウンドメディアのソーシャル化
今年は、多くのコーポレートサイト、ブランドサイト、ECサイトがソーシャル化を進めていく年になると思います(ここでも鍵は先にご紹介した “ソーシャルプラグイン” と “オープングラフAPI” です)。

多くのサイトに「いいね!」ボタンや「シェア」ボタンが設置され、mixi, Facebook, Twitterの持つグラフへの情報伝播と、グラフからのサイト流入を促進させて行くでしょう。

下記は国内の主要ソーシャルメディアをポジショニングしてみた図です。

一般的に、拡散性のあるクチコミは、主に右側のコミュニケーションプラットフォームで発生しています(左側のインタレストグラフ側では、コンテンツの集約が主であり、そこでやり取りされるのは蓄積性のクチコミ(カキコミ)と言えます)

いままで、バナー広告やSEO/SEMなどによってサイトへの集客を促進させてきたコーポレートサイト、ブランドサイト、プロモーションサイト、ECサイトなどは、当然ながら外部(ソーシャルメディア)からの流入を増やしたいわけですから、上記マップの右側(コミュニケーションプラットフォーム)との連携強化は当然のことと言えます。

ソーシャルプラグインとオープングラフAPIの公開によって、この流れが加速し始めることはほぼ間違いないと思っています。


(3) ソーシャルグラフマーケティング(&SGO:ソーシャルグラフ最適化)
上記(1) と (2)の影響を受け、ソーシャルメディアマーケティングは、より「ソーシャルグラフ」を強く意識した活動に変わって行くでしょう。

いままでは、「バズを起こしてバーンと話題化させたい」とか、「ロイヤルカスタマーを増やしてクチコミしてもらおう」などと計画されていたプランも、単にインフルエンサーに語ってもらうだけでなく、「友達の友達」を強く意識した情報伝播の仕掛け(ネタ)と仕組み(場所や経路)づくりが進んで行くと思います。


ということで、書き出したら長くなってしまいましたが、2011年のキーワードは「ソーシャルグラフ」です。カタカナなので何だか難しそうかもしれませんが、なに、リアルの世界で皆さんが自然と使い分けている人間関係です(高校の友達、大学の友達、趣味の友達、会社の同僚など)。

いつ、どこで、誰が、どんな人と、どんな会話をしているのか。またはする可能性があるのか。どうしたら動機づけることができるのか。人と、人の心をしっかりと洞察する。それが、机上の空論で終わらない、血の通ったプランにするコツだと思います。

ソーシャルグラフマーケティングは、「人間マーケティング」です。テクノロジー論が先行してしまいがちないまだからこそ、マーケティングの基本に立ち返って、人間心理の原理原則を考え抜いたプランニングが必要なのかもしれません。

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