Fiom合同会社
「SNSでは仲が良いのに、会うと会話が続かない」。デジタルネイティブ特有の人間関係の歪みと、気まずさを「笑い」で回避するコミュニケーション構造を解明。
Z世代に特化したクリエイティブカンパニーFiom合同会社(本社:東京都渋谷区、代表社員:竹下洋平)が運営しているZ世代の実態や価値観を分析するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)は、Z-SOZOKEN THINKTANK 最新調査研究レポートの第二弾として『Z世代の気まずいの感覚』についての調査研究レポートの第5章インサイトサマリー「Z世代の対人関係を表す新しい感覚」をリリースしました。

Z世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の調査研究機関「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」が調査研究レポートの第二弾として、『Z世代の気まずいの感覚』について独自に調査いたしました。
本調査は、Z世代当事者によって実施されました。
多様なバックグラウンドを持つZ世代当事者である研究員が、約300名のZ世代を対象にアンケートを実施し、彼らの対人関係における「気まずさ」の正体と、それをコミュニケーションに利用する心理を分析。
全52ページに渡る調査レポートを基に、Z世代が「気まずさ」をどのように捉え、消費しているのかを調査しました。
本調査の第5章では、Z世代特有の「対人関係の距離感」と「気まずさ」の相関関係に焦点を当てています。 SNSでの繋がりが先行する現代において、「SNS上の距離感」と「リアルな距離感」の乖離(ギャップ)が新たなストレス源となっている実態が明らかになりました。
また、そうした不可視な関係性のズレを「気まずい」という一言で表現し、笑いに変えることで関係を調整しようとするZ世代独自のコミュニケーション術についても分析を行いました。
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半数以上が感じる「距離感のバグ」。SNS起点の人間関係が生む新たな悩み
本調査の第5章から、Z世代の人間関係は「広く浅く」が基本であり、SNS上の振る舞いと現実の会話の間に生じる違和感が、主要な「気まずさ」の原因になっていることが判明しました。
SNSで「選別」される交友関係
Z世代にとってSNSは、単なる連絡手段ではなく、相手の感性や性格が自分と合うかを判断する「フィルター」としての機能を果たしています。SNSの投稿内容で相性を確認し、「気の置ける友人」か「単なる知り合い」かを無意識にカテゴライズする傾向があり、関係の境界線が曖昧なまま繋がっている状態が常態化しています 。
54%が「リアルとSNSのギャップ」に気まずさを経験
「SNSでしか繋がっていない人と実際に会った・遭遇した時、気まずさを感じたことがありますか?」という問いに対し、54%が「ある(よくある+たまにある)」と回答 。 「SNS上では相互に反応し合っているのに、リアルで会うと挨拶だけで会話が続かない」といった、デジタルとフィジカルの温度差(距離感のバグ)に多くのZ世代が困惑しています。
「自虐」としての気まずい消費
彼らにとって「気まずい」という言葉は、単なる状況説明にとどまりません。「日常の些細な失敗」や「周囲と少し違ってしまった自分」を、短くシンプルに表現し、笑いに変えるためのツールとして機能しています 。ネガティブな状況をあえて「気まずい」と言語化し、自虐的なお笑いとして消化することで、他者の目を気にする自分を守る心理が働いています。
【調査研究レポート解説】第5章「Z世代の対人関係を表す新しい感覚」
レポート本編では、Z世代特有の人間関係の構築プロセスと、そこで発生する「気まずさ」のメカニズムを4つのスライドで紐解いています。ここでは、第5章の主要なスライドの内容をご紹介します。
SNSネイティブ世代ならではの距離感や関係構築とは ~「気の置ける友人」と「ただの知り合い」の境界線~

Z世代の人間関係において、SNSは単なる連絡手段ではありません。彼らはSNSにアップされる投稿やストーリーを見て、「相手の感性や性格が自分と合うか」を事前に判断する傾向があります。従来のように「会ってから仲良くなる」のではなく、「SNSで相互フォローし、様子を見てから距離を縮める(あるいは距離を置く)」というフィルタリングが行われているのが特徴です。その結果、関係の境界線が曖昧な「広く浅い交友関係」や「ゆるい友人関係」が形成されやすくなっています。
対人関係の悩みとSNSのプレッシャー ~可視化された関係性が生む「沈黙」~

Z世代が直面する典型的な気まずいシチュエーションを図解しています。「SNSでの投稿に誰からもいいねがつかない」「グループLINEで発言したら会話が止まった」など、可視化された反応(あるいは無反応)がプレッシャーとなっています。 また、「あまり仲良くはないけれどSNSでは繋がっている」相手に対し、リアルの対面時に共通の話題がなく会話が続かない現象も、SNS常時接続世代ならではの悩みと言えます。
54%が直面する「リアルとデジタルの乖離」 ~数値で見る「気まずさ」の実態~

「SNSでしか繋がっていない人と実際に会った時、気まずさを感じたことがありますか?」という設問に対し、54%(よくある13%+たまにある41%)が「ある」と回答しました。半数以上のZ世代が、デジタルの距離感とリアルの距離感の乖離(ギャップ)に違和感を覚えています。このデータは、気まずさが個人のコミュニケーション能力の問題ではなく、デジタルネイティブ世代が構造的に抱える「共通の悩み」であることを示唆しています。
SNSネイティブ世代の「失敗」に対する価値観 ~ネガティブ感情を「ネタ」に昇華する防衛本能~

なぜZ世代はこれほどまでに「気まずい(きまZ)」という言葉を多用するのでしょうか。その背景には、「失敗」や「空気を乱すこと」に対して過敏な価値観が存在します。日常の些細な失敗を深刻に受け止めるのではなく、あえて「気まずい」とポップに言語化し、自虐的な笑い(ネタ)として消化することで、他者の目を気にする自分を守ろうとする心理が働いています。
調査概要
調査名:Z世代のきまずいの感覚についての意識調査
調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
調査期間:2025年7月~8月
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:n=299
調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所 運営:Fiom合同会社)
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Z-SOZOKEN所長のコメント
◆竹下洋平(たけしたようへい)
Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)所長
Fiom合同会社CEO
2005年生まれ。2021年10月にFiom合同会社を設立。Z世代のクリエイターの創造性を最大化させるをミッションに、Z世代によるZ世代向けのコミュニケーションプロデュース事業、リサーチ&プランニング事業を展開している。上場企業から大企業、中小企業、ベンチャー、スタートアップ、行政や自治体と幅広い組織の支援実績を持つ。Z世代の創造性を活かし、Z世代向け広告コミュニケーションの上流設計から制作、運用までワンストップで実行支援する。
第5章で浮き彫りになったのは、私たちZ世代にとって「SNSが現実(リアル)の前段階にある」という感覚です。
相手の人となりをSNSの投稿やストーリーで判断し、「合いそうだな」と思ってから関係が深まる。
この順序が当たり前だからこそ、いざ対面した時に「SNS上の情報量」と「リアルな体感」のズレに戸惑い、それが「気まずさ」として表出します。
しかし、私たちはその気まずさをただ恐れるだけではありません。
「気まずいね(笑)」と言葉にすることで、その場の空気を共有し、笑いに変える。いわば「気まずい」は、曖昧な関係性を繋ぎ止めるための、私たちなりのコミュニケーション・プロトコル(儀礼)なのかもしれません。
企業がZ世代と向き合う際も、SNS上のエンゲージメントだけでなく、こうした「リアルとの狭間にある感情」を理解することが重要です。
「Z世代に刺さる気まずさとは何か?~Z世代の気まずいの感覚を徹底解剖~」

今回の内容をZ世代当事者のリアルな声と共に深掘り解説する「Z-SOZOKEN ACADEMY」
その第2回目となる講座を、2025年12月9日に、「Z-SOZOKEN ACADEMY 第二回特別講座」の開催を決定しました。
特別講座のテーマは、「Z世代の気まずいの感覚」について。
全52ページにわたる調査レポート『Z世代の気まずいの感覚についての意識調査』 をもとに、Z世代のインサイトを詳しく分析・解説。
そこから、Z世代が抱える「気まずさ」というネガティブな感情を、いかにして「共感」や「エンターテイメント」へと昇華させているのか、そのメカニズムとマーケティングへの応用プロセス(2R1Sフレームワークなど) を、実践例を交えてご紹介します。
さらに、以下のURLよりお申込みいただいた方には、通常11,000円(税込)の参加費を、初回参加に限り"無料”でご招待いたします。
「『気まずい』がなぜトレンドになるのか、その背景が理解できない」
「Z世代に向けたコミュニケーションで、距離感を誤り『痛い』と思われていないか不安」
「ネガティブな感情をポジティブな共感に変える、コンテンツの切り口を知りたい」
そんな課題をお持ちの方は、ぜひご参加ください。
▼「Z-SOZOKEN ACADEMY 第二回特別講座」概要
タイトル:「Z世代に刺さる“気まずさ”とは何か?~Z世代の気まずいの感覚を徹底解剖~」
日時:2025年12月9日(火)19:00~21:00
開催形式:オンライン配信(Zoom Webinar)
参加費:通常11,000円(税込)→
初回限定“無料”ご招待
主催:Fiom合同会社 / Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)
▼スケジュール
19:00-19:40:Z世代リサーチャーによる調査レポート解説
19:40-20:20:現役Z世代当事者によるZ世代リアルボイスが体感できるトークセッション
20:20-20:50:参加者によるZ世代へのリアルタイム壁打ち質問コーナー
20:50-21:00:クロージング
特別講座へ申し込む(初回無料)
調査研究レポート(全52ページ)を無料でダウンロード
今回ご紹介した内容は、調査レポートのほんの一部です。
レポート本編では、「Z世代が気まずさを感じる具体的なシチュエーション」や「気まずさを活用したマーケティングフレームワーク(2R1S)」など、明日からの企画やコミュニケーション設計にすぐに活かせる実践的な情報を多数掲載しています。
少しでもご興味をお持ち頂きました方はぜひ下記よりダウンロードしてご活用ください。
調査研究レポートをダウンロードする
Z世代への訴求にお悩みの方へ
「Z世代向けの広告が『広告っぽい』と言われ、すぐにスキップされてしまう…」
「リアル風の広告を作っても、Z世代には『巧妙な広告だ』と見抜かれて不信感を抱かれていないか…」
「Z世代が『SNS疲れ』しているのは分かるが、では企業はどうコミュニケーションを取ればいいのか…」
今回の調査結果を見て、少しでもそう感じたご担当者様へ。
弊社はメンバー全員がZ世代当事者で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニーです。
Z世代ならではの感性や同世代の視点を活かしたアプローチで、マーケティングリサーチ、戦略設計から企画立案、制作、運用までワンストップで統合的にご支援しております。
Z世代や若年層向けの企画制作マーケティング/ブランディングでお困りの方はお気軽にご相談ください。
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「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」について
Z世代の創造性で未来を創る。Z世代特化の次世代型シンクタンク。
「Z-SOZOKEN」とはZ世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の次世代型シンクタンクです。
Z世代の実態や価値観をZ世代当事者たちが様々な観点から把握・分析。
時代の最先端をゆくZ世代の未知なる文化を解き明かし、時代を切り開く新たな価値観を探求しております。
リアルZ世代起点でZ世代に届く共感を軸としたコミュニケーションやプロモーション設計に活用できる実践的なマーケティング情報を提供しています。
公式サイト:
https://z-sozoken.studio.site
Fiom合同会社について
Z世代に特化したZ世代のクリエイティブカンパニー
メンバー全員がZ世代で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニー。
Z世代の創造性を基点としたZ世代目線のアプローチを実施。
Z世代向け広告コミュニケーション領域の上流設計から制作・運用まで実行支援する。
時代の最先端をゆくZ世代の感性を活かしたクリエイティブカンパニー。
社名:Fiom合同会社
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号桑野ビル2階
設立:2021年10月15日
代表:竹下洋平
HP:
https://fiom-llc.studio.site
本件に関するお問い合わせ
メール info@fiomllc.com
お問い合わせフォーム
https://fiom-llc.studio.site/contact
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