東京商工リサーチ(TSR)は、2025年3月期の「私立大学経営法人」動向調査を実施した。
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私立大学法人の赤字率が初の5割超え……売上トップは「順天堂」
まず、私立大学経営の545法人の売上高合計は6兆8,265億円で、前期比1.5%増加した。一方で、利益は1,559億円で前期比29.1%減となり、収益性が大きく悪化したことがわかった。
売上高ランキングを見ると、1位は順天堂大学を経営する「順天堂」で2,215億6,100万円。2位は学生数最多の「日本大学」、3位は「慶應義塾」と続いた。また、4位は西日本から唯一のランクインとなった「近畿大学」だった。売上高トップ10の顔ぶれは前年と変わらず、医学部や歯学部を持つ医療系の強さが目立っている。利益ランキングでは、「帝京大学」が234億9,600万円で1位となり、同グループの「帝京平成大学」も9位にランクインした。

一方で、最新期の損益では、545法人のうち半数を超える287法人が赤字となり、その比率は52.6%に達した。赤字率はここ3年で右肩上がりに上昇しており、3期以上にわたり赤字が継続しているのは169法人にのぼっている。特に赤字率が最も高い地域は四国で、小規模法人ほど厳しい状況に置かれていることがわかった。
最後に、「箱根駅伝」(東京箱根間往復大学駅伝競走)の本選出場校の業績を見ると、3年連続の総合優勝となった「青山学院」は売上高386億2,300万円で、41位にランクインした。さらに、「順天堂」「日本大学」「東海大学」などは売上高1,000億円超を達成しており、20法人のうち16法人が黒字計上。箱根駅伝が、大学知名度の向上だけでなく、経営の安定性にもつながっていることがうかがえた。
調査概要
- 【調査概要】東京商工リサーチの企業データベースから、大学、短期大学を経営する法人の業績を抽出。2025年3月期を最新期とし、3期連続で業績が判明した545法人を分析。
- 【備考】売上高は事業活動収支計算書内の【教育活動収入計】、利益は【基本金組入前当年度収支差額】を採用。法人ベースの売上高のため、付属高校などの系列校や医療、付随事業などによる収入も含む。
