「中古iPhoneが安い国」日本より安く買える1位は? 日本が安い“特殊な理由”とは?【リスマ調べ】
リスマは、日本と海外の計8か国における「中古iPhone相場」に関する調査結果を発表した。iPhone 8~iPhone 13、廉価モデルのiPhone SE2・SE3・XRについて、日本・ドイツ・スペイン・フランス・イギリス・イタリア・スロバキア・スウェーデン・アメリカでの中古相場を比較した。
各国の相場は、同社の相場検索ツール「Smapra」にて取得した国内・海外マーケットプレイスの販売価格に準じている。調査期間は2022年11月1日~30日(中央値で、外れ値は除外)。
日本の中古iPhoneが安い特別な理由とは?
まず各国のマーケットプレイスにおける、iPhone 8~iPhone 13までの平均価格(円換算)は以下のとおり。もっとも高いのがスウェーデン、もっとも安いのはアメリカだった。価格には3万円以上のひらきがある。日本はアメリカに続き、中古価格が安い国2位だった。
スウェーデンは本調査で最高値をつけたモデルが多く、174モデル中103モデルと半数以上を占めた。同国は消費税にあたる付加価値税が25%と高く、相場を押し上げる要因になっている。またApple公式のオンライン販売もない。一方アメリカはAppleの本拠地であり、新品のiPhoneでも買いやすい環境にある。174モデル中112モデルが調査対象国のなかで最安値を付けた。
日本は、特に古いモデルほど割安で34モデルが最安値を付けた。これは、2019年10月に施行された改正電気通信事業法により、いわゆる「実質ゼロ円」販売が難しくなったことが影響していると考えられる。同法施行前(~iPhone Xs)に大量販売されたiPhoneが多数流通しているためと考えられる。なお今回調査した中古iPhoneの相場において、日本中古iPhoneはすべて安さベスト3に入っていた。
機種別比較
iPhone 8
中古の「iPhone 8」は日本がもっとも安く、平均相場価格は2万776円。もっとも高いスウェーデンとの価格差は1万5609円だった。
iPhone 11 Pro
一方「iPhone 11 Pro」の日本の相場は、比較的高い。スマホの「実質0円」販売が法改正により難しくなり、iPhone 11の販売前に、端末を数年使った後でキャリアに返却すると割安になる購入方法(ドコモ「スマホおかえしプログラム」など)が開始された。この結果、中古市場の供給が減ったと考えられる。
iPhone 12 Pro
iPhone 11 Proの後継である「iPhone 12 Pro」も、EUとほぼ変わらない相場となった。
iPhone SE(第3世代)
2022年3月発売の「iPhone SE 第3世代」は、中古端末の流通がまだ少なく、相場が安定していない。一方日本では「一括1円」販売が22年夏~秋に実施されたと見られ、相場が安く推移している。
iPhone 13
なお現在も発売中の「iPhone 13」については、新品と中古の価格差がもっとも開いたのがスウェーデンで、新品13万8623円、中古11万9629円だった。日本はもっとも価格差が小さかった。これは2022年7月1日の値上げが影響し、安価な中古端末需要が高まったためと考えられる。
調査概要
- 【調査対象国】日本(JPN)、ドイツ(DEU)、スペイン(ESP)、フランス(FRA)、イギリス(GBR)、イタリア(ITA)、スロバキア(SVK)、スウェーデン(SWE)、アメリカ(USA)。
- 【調査期間】2022年11月1日~30日
- 【各国の相場】「Smapra」にて取得した国内・海外マーケットプレイスの販売価格(中央値で、外れ値は除外)
- 【対象機種】iPhone 8~iPhone 13シリーズと、廉価モデルのXR、SEの第2・第3世代。SIMフリーかつ白ロム(ネットワーク制限のない端末)が対象。
- 【中古端末の状態】
Aランク:美品。スクリーンにキズなし。軽いキズがある可能性あり。
Bランク:やや美品。外装に軽いキズあり。スクリーン上にキズなし。
Cランク:中古品。外装に目立ったキズや凹みあり。電源を入れた際には見えない程度の軽いキズあり。
- 【各国の為替レート】
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