日本の総広告費、9年ぶりのマイナス成長。前年を大きく下回る【電通調べ】

2019年の日本の広告費を推計。総広告費は、9年ぶりのマイナス成長に。

電通は、2020年1~12月における日本の総広告費、および媒体別・業種別の広告費を推定した「2020年 日本の広告費」を発表した。

2020年の日本の広告費、9年ぶりのマイナス成長

2020年の日本の総広告費は、通年で6兆1,594億円(前年比88.8%)となった。これは東日本大震災の2011年以来、9年ぶりのマイナス成長であり、リーマン・ショックの影響を受けた2009年に次ぐ下げ幅である。

世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、4-6月期を中心に大幅に減少。7月以降は徐々に回復の兆しを見せ、10-12月期には前年並みに回復しつつあったものの、通年では前年を大きく下回った。

日本の総広告費の推移

インターネット広告費は前年に続きプラス成長。DX加速が追い風か

日本の広告費を大きく「4マス広告費」「インターネット広告費」「それ以外(プロモーションメディア広告費)」でわけると、2020年はイベントや販促キャンペーンの延期・中止に伴い、「マスコミ四媒体広告費」と「プロモーションメディア広告費」の減少が大きかった。

  1. マスコミ四媒体広告費 2兆2,536億円(前年比86.4%)
    6年連続の減少。「新聞広告費」「雑誌広告費」「ラジオ広告費」「テレビメディア広告費」はすべて大きく前年割れしている。
  2. インターネット広告費 2兆2,290億円(前年比105.9%)
    一貫して成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模の市場に。4-6月期は新型コロナの影響を受けたものの、通年でECなどが堅調だった。
  3. プロモーションメディア広告費 1兆6,768億円(前年比75.4%)
    各種イベントや従来型の広告販促キャンペーンの延期・中止に加え、外出・移動の自粛も影響し、通年で減少した。特に「イベント・展示・映像ほか」「折込」などが大幅に減少した。
媒体別広告費(2018年~2020年)

調査概要

  • 【調査対象】日本国内に投下された2020年1年間の広告費
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