ここがよかった!ここがスゴイ! 後藤真理恵の企業SNS活用事例ピックアップ

どう使い分ける? 「X」「Threads」「Bluesky」の“参考にしたい企業事例”を紹介!

「X」とともに企業アカウントが次々開設されている「Threads」「Bluesky」について具体的な投稿を例に特徴を比較。

当連載では、企業・団体のSNS担当者のみなさんにお役立ていただけそうな良質なSNS活用事例をピックアップし、「どこがすぐれているのか」「なぜ話題になったのか」などをやさしく解説していきます。企業・団体のSNS投稿やSNS施策のなかでも、比較的最近の事例や再現性のある事例を取り上げ、みなさんのSNSアカウント運用の参考にしていただけるような記事を目指しますので、よろしければどうぞお付き合いください。

Xと代替候補SNSの状況

2022年10月にイーロン・マスク氏による買収が完了したTwitterは、2023年7月に「X」に名称変更されました。一方さまざまな仕様変更や制限追加が続いていることで、個人ユーザーも企業ユーザーも振り回され気味です。また、誹謗中傷やデマ/フェイクニュースの横行に加え、インプレゾンビ(X社からの広告収益目的で、無意味なコメントを繰り返すbot群)の大量発生にウンザリしてXから他SNSへ乗り換えた/乗り換え検討中のユーザーも増えているようです。

そんな中、“Xの代替SNS”として注目を集めているのが「Threads」と「Bluesky」です。

Threadshttps://www.threads.net/
Blueskyhttps://bsky.app/

Meta社が提供する「Threads」は、2023年7月にサービス開始し、2024年2月2日に世界のユーザー数が1億3000万人を突破しました。「タグ」(他SNSにおけるハッシュタグ)が1投稿に1つしか付けられない・キーワード検索結果は時系列表示にできないなど、バズや炎上が発生しにくい特徴を備えているSNSです。

「Bluesky」は、Twitter(当時)の共同創業者らが2019年に立ち上げた分散型SNSです。2024年2月7日に「招待コードによる登録制」を廃止したことでユーザー数が大きく伸び、2月中に500万人を突破しました。ユーザーインターフェイスはXとほぼ同じですが、動画投稿ができないなどの特徴があり、初期のSNSを思い出させる雰囲気を漂わせています。

ThreadsもBlueskyも、まだまだXにはユーザー数では及びませんし、今後の収益化についても不透明です(2024年2月時点で、Threads/Blueskyには広告機能が存在しません)。しかし、企業・団体がSNSを活用する際には「リスク分散」が大切です。Xだけに固執せず、ThreadsやBlueskyにもアカウントを作成しテスト運用から始めてみる――今回は、すでに実践している企業の公式アカウントを紹介し、実際どのように使い分けているのか・ユーザーからの反応はどうかなどを解説していきます。

X/Threads/Blueskyを使い分けている公式アカウント事例

ここからは、X/Threads/Blueskyそれぞれにアカウントを持ち、3種類のSNSを使い分けている企業の公式アカウントを3つご紹介します。

セガ公式アカウント

SNSアカウントフォロワー数(2月18日時点)
Xhttps://twitter.com/SEGA_OFFICIAL555,626
Threadshttps://www.threads.net/@segaofficial23,669
Blueskyhttps://bsky.app/profile/sega.jp約6,400

セガ公式アカウントでは、Xで、頻度高い投稿とアクティブサポート/アクティブコミュニケーションを継続実施しています。

Threadsは、Xに比べて投稿頻度は低めで、Xと同内容の投稿とThreads固有投稿を織り交ぜている印象です。ユーザーとのコミュニケーションは数か月前を最後にストップしているようです。

Blueskyでは、Threadsと同程度の投稿頻度で、Threadsとほぼ同内容を投稿しています(Blueskyでは動画が投稿できないため、その分投稿本数は少なくなっています)。ユーザーとのコミュニケーションも時々行っている様子です。

なお、Blueskyには「認証バッジ」のような機能は存在しませんが、ハンドルネームに独自ドメインを設定し「本人」と示すことが可能です。セガ公式アカウントは、独自ドメイン「sega.jp」をハンドルネームにすでに変更済みであり、「なりすましアカウント(偽物アカウント)」対策もきちんとなされていることがわかります。

2月16日の投稿に対するユーザーの反応を、Threads/Blueskyで比較してみましょう(Xではこの投稿は実施されていませんでした)。

 

 

 

SNSThreadsBluesky
URLhttps://www.threads.net/@segaofficial
/post/C3ZCc9ivZDs
https://bsky.app/profile/sega.jp/post/
3klitbqwgyf2h
いい
130355
再投稿512
返信312
反応率0.58%約6.52%

※反応率=反応数(いいね+再投稿+返信)÷フォロワー数×100

Threadsのフォロワー数はBlueskyの約4倍いるのに対し、「いいね」「再投稿」「返信」すべてにおいて、BlueskyがThreadsを上回っています。現時点では、アクティブなフォロワー数はThreadsよりもBlueskyの方が多いのかもしれません。実際、反応率を比較すると10倍以上の差が見られました。

マクセル - Within, the Future💙

SNSアカウントフォロワー数(2月18日時点)
Xhttps://twitter.com/maxellJP206,680
Threadshttps://www.threads.net/@maxelljp3,135
Blueskyhttps://bsky.app/profile/maxell.bsky.social164

マクセルは、Xでは各種キャンペーン情報やタイムリーな投稿をはじめ、他社アカウント投稿のリポストや引用も積極的に実施しています。ユーザーとのコミュニケーションにも力を入れている印象です。

Threadsでは、投稿/リポスト/引用がXより少なく、他社アカウントやユーザーとのコミュニケーション頻度も低いようです。

Blueskyは、始めて間もないためか、他社アカウント投稿のリポスト/引用はおこなっていないようです。Threadsと同じくらいの頻度で、投稿およびユーザーとのコミュニケーションをとっています。

2月3日の投稿に対するユーザーの反応を、X/Threadsで比較してみましょう(Blueskyではこの投稿は実施されていませんでした)。

 

 

 

SNSXThreads
URLhttps://twitter.com/maxellJP/status/1
753746752455524481
https://www.threads.net/@maxelljp/post/C241EnWyoIf
いいね6761
再投稿147
返信35
反応率0.04%2.33%

投稿内容はほぼ同じですが、Xの方は情報量がやや多く、ハッシュタグを2つ付けています。Threadsでは、他SNSの「ハッシュタグ」に相当する「タグ」を1つだけ付けて、端的にまとめたテキストを投稿しています(Threadsでは、「タグ」を1投稿に1つしか付けることができません)。

Xのフォロワー数はThreadsのフォロワー数の6倍以上いるのですが、「いいね」「再投稿」「返信」の合計数が両SNSでほぼ変わらなかったのは驚きです。

続いて、2月17日の投稿に対するユーザーの反応を、X/Threads/Blueskyで比較してみましょう。

 

 

 

 

SNSXThreadsBluesky
URLhttps://twitter.com/max
ellJP/status/175863909
6732569635
https://www.threads.net/@maxelljp/post/C3bWtBeyReDhttps://bsky.app/profile/ma
xell.bsky.social/post/3kll3ok
vcfo2v
いいね391512
再投稿610
返信000
反応率0.02%0.51%7.32%

Xの投稿にハッシュタグが4つ付いている点以外は、3種類のSNSでまったく同じ内容の投稿を行っていました。反応数ではXがThreads/Blueskyをリードしている印象ですが、これらは投稿翌日(2月18日)時点での数字のため、キーワード検索結果を時系列順に表示できないThreadsよりも、新しい投稿ほどよく見られるXの方が有利である可能性は否めません。1週間後あたりにもう一度数字を比較してみたいところです。なお、反応「率」で見ると順位は逆転し、Bluesky>Threads>Xとなります。

フォロワー数に大きな差がありますので、反応率は単純比較できませんが、少なくとも現時点においては、Blueskyフォロワーの質の高さがうかがえます。

中日新聞

SNSアカウントフォロワー数(2月18日時点)
Xhttps://twitter.com/chunichi_denhen30,207
Threadshttps://www.threads.net/@chunichi_shimbun_news213
Blueskyhttps://bsky.app/profile/chunichi.bsky.social818

中日新聞は、Xでの投稿頻度がもっとも高く、新聞記事へのリンクURLを含めた投稿をおこなっています。タイムリーさが重要な【速報】もXに投稿しています。時々は関連アカウントの投稿をリポストすることもあるようです。

Threadsは、Xより頻度が低く、新聞記事へのリンクURLを含めた投稿や、「中日スポーツ」アカウントの記事の再投稿を少し試していたようですが、2月9日を最後に投稿を停止している様子です。

Blueskyでは、Xの投稿と同内容を、少し頻度を下げて投稿しているようです。X/Threads/BlueskyいずれのSNSでも、ユーザーとのコミュニケーションは行わない方針のように見受けられます。

2月16日の投稿に対するユーザーの反応を、X/Blueskyで比較してみましょう。(Threadsではこの投稿は実施されていませんでした)

 

 

 

SNSXBluesky
URLhttps://twitter.com/chunichi_denhen/
status/1758479233985421554
https://bsky.app/profile/chunichi.bsky
.social/post/3kljxxvadlc2p
いいね3454
再投稿2120
返信00
反応率0.18%9.05%

XとBlueskyでは基本的に同じ内容が投稿されており、Xのほうが反応を集めている投稿とBlueskyのほうが反応を集めている投稿が混在している状況です。上に挙げた2月16日の投稿では、Blueskyのほうが多くの反応を集めていました。3万人以上フォロワー数がいるXよりも、まだ800人ほどしかフォロワー数がいないBlueskyのほうが反応数で上回り「9.05%」という驚異的な反応率を叩き出しています。おそらく、同社は今後もXとBlueskyを軸にアカウント運用を続けるのではないかと思われます。

まとめ

SNS業界の未来は誰にもわかりません。今後もXがトップを独走するかもしれませんし、ThreadsかBlueskyがXから多くのユーザーを奪うかもしれません。はたまた、まだ生まれていない新たなSNSが突然登場し、一気にユーザーを集めてトップに躍り出る可能性すらあるのです。

そんな混沌とした状況を嘆くのではなく、むしろ変化を楽しみキャッチアップし続けること・新しいことにもチャレンジし続けることをお勧めします。

企業のSNS担当者の皆様は「新しいSNSが登場したら自分で使ってみる」「いち早く公式アカウントを作る」ことをぜひ習慣付けていただきたいと思います。理由として「リスク分散」は上述しましたが、他にも「なりすましアカウント(偽物アカウント)予防」や「先行優位性の獲得」が挙げられます。いずれにせよ、アカウントはなるべく早く作るに越したことはありません。

ThreadsやBlueskyをまだ触っていないという方は、今すぐご自分のアカウントを作ってみませんか?(どちらも非実名で登録可能です)。

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