インタビュー

オンライン広告もテレビCMも広告効果を統合分析して最適な予算配分を実現するマゼランとは?――サイカの平尾氏に聞いた

サイカが提供するオンライン・オフラインの広告効果を統合的に分析して可視化するツール「マゼラン」が機能強化された。どう良くなったのかを聞いた。
サイカ代表取締役CEOの平尾 喜昭氏

オンライン広告やテレビCMなどさまざまな広告施策の効果を「見えない」から「見える」に変える。ユーザーが持っているデータを分析・可視化することで、マーケターの意思決定をサポートして、課題解決に役立ちたいです。

と語るのは、サイカ代表取締役CEOの平尾喜昭氏。

サイカは、インターネット広告(リスティング広告、動画広告など)、テレビCM、交通広告など多種多様な広告の効果を統合的に分析するマーケティングツール「XICA magellan(以下、マゼラン)」を提供する会社だ。

2016年9月の販売開始以来1年が経過し、現在では広告宣伝費の金額が多い上位100社※のうち、実に1割の企業で広告分析にマゼランが利用されているという。このたび、そのツールがさらにバージョンアップしたというので、どんな機能強化がなされたのか平尾氏に聞いた。

「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング|東洋経済オンライン|2017年09月10日

オンライン・オフラインの広告効果を統合的に分析できる「マゼラン」

――まず、マゼランってどんなツールなんでしょうか?

平尾: マゼランは、テレビCM、交通広告などのオフライン広告、リスティング広告、動画広告などのオンライン広告の効果を見える化し、広告の費用対効果の改善を支援するツールです。

たとえば、マーケターの多くは、次のような課題を抱えているのではないでしょうか。

  • オフライン広告の効果検証ができていないが、出稿を止めてCVが落ちるのが怖く、効果が見えないなかで出稿を継続しなければならない。
  • CPAの悪い認知系施策が踏み込めず、CVが先細りしてしまう。

マゼランはオンラインだけでなく、オフライン広告も含めて最適な予算配分を導くことができます。ですから、オフライン広告の効果を把握したうえで、適切なボリュームの広告出稿を行うことができます。

また、認知から成果に至るまでのストーリーの中でそれぞれの広告施策がどのようにCVや他の広告施策に影響したのかがわかります。

CPAが悪くても実際には他の広告施策にポジティブな影響を与えている認知系施策を把握できます。そのため、そういった広告施策の出稿を止めてCVを落としてしまう、という事態も防ぐことができます。

マゼランの管理画面

――では、分析はどのようにしているのですか?

平尾: 分析手法としては、cookieベースではなく、パス解析という手法を使っています。

複数の異なるデータが存在する時に、それぞれのデータの傾向を見ることで、データ同士の相関の強さと、与える影響の強さを明らかにします。

それを、「認知→興味→関心→検討→成果」といった顧客の行動プロセスに基づいて段階的に行うことで、認知系施策から成果に至るまでのストーリーのなかで、各広告施策がどのような貢献をしているかを明らかにできます

従来のようなログベースでの分析は、オンライン広告では効果があるかもしれません。でも、ログが断絶されてしまうオフライン広告も含めた全体で分析することが大切になってきます。

それを可能にするのが、推計ベースで分析をするマゼランなのです。

ユーザーの声を反映させたバージョンアップとは?

――では、どうバージョンアップしたのでしょう?

平尾: ご利用いただいているお客様より得られたフィードバックを基に、バージョンアップ、あるいは新たに追加された機能が大きく5つあります。ひとつずつ紹介します。

鳥瞰図設計がUI上で可能に

顧客の行動プロセスに基づく認知から成果までのストーリー(=鳥瞰図)を、UI上で容易に作成できるようになりました。鳥瞰図の変更を行う際も、UI上のドラッグ&ドロップの操作でほぼ完結します。

鳥瞰図設計の操作画面

データ連携がより便利に

オンラインオフラインのデータをマゼランに取り込むには、規定の形でエクセルファイルなどを作成してからアップロードする必要がありましたが、マゼラン専用のETL(Extract Transform Load)を使うことで、お客様が自社で保有しているデータ形式のまま連携させることが可能になりました。

データ連携のイメージ図

精度調整が可能に

通常、分析モデルの精度を向上させるためには、専門的な知識と膨大な工数が必要です。今回のバージョンアップでは、専門知識がなくても誰でも精度調整ができるようになりました。しかもUI上で簡単にできます

分析の精度に問題がある場合は、その箇所をUI上で確認できます。その問題点を改善する場合も、UI上の操作で改善できます。

精度調整の操作画面

施策の貢献度がデバイスやステップごとでわかるように

今までは、最小粒度の施策単位でのみ貢献値を確認できたのですが、閲覧する貢献値の粒度を施策カテゴリでまとめたり、「PC」や「スマートフォン」といったデバイスでまとめたりできるようになりました。

これにより分析結果を上層部にレポーティングしやすくなります。

施策の貢献度を示す画面

四半期ごとに予算配分できるように

今までは、予算配分のシミュレーションをする期間は「1か月」でした。「四半期単位のマーケティング戦略策定に利用したい」という声を多数いただき、お客様の利用サイクルに合わせ、「四半期」のシミュレーションをできるようにしました。

予算配分の画面

すべてのマーケターに幸福を

――最後に、マーケターの方に一言お願いします。

写真:平尾氏

平尾: サイカのミッションは“すべてのデータに示唆を届けすべての人に幸福を届ける”です。マーケターの皆さんの課題である、「データはあるけど活用できない」をなくして、ビジネス貢献ができるように支援していきたいと思っています。

――ありがとうございました。料金やデモ利用に関しては、直接問い合わせください。

  • マゼラン
    http://xica.net/magellan/
  • サイカ
    http://xica.net/
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

LPO
リンクや広告をクリックしてユーザーが最初に着地(ランディング)するページの内容を ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]