ネットショップ担当者フォーラム

LTVを最大化するために「RaaS(Retail as a Service)」が重要な理由 | 『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』ダイジェスト

4 years 8ヶ月 ago
『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する 』(インプレス刊)第4章より(第3回)

ライフスタイルのストーリーに基づき、生涯かけてそのブランドで買い続けてもらえるのか。顧客との関係を、いわば揺りかごから墓場まで制することができるのかどうか。結論が出ているわけではありませんが、提案を含めてこの点を検討してみたいと思います。

時間軸だけで考えるのは難しい

スーツで言うと、初めて着用するのは成人式などでしょうか、または新卒1年目でしょうか。当然、揺りかごにあたる初期の顧客は、様々な年代層に散らばるかもしれません。

アパレルでは、コアユーザーの年齢とともに、ブランドがターゲットとする年齢層も変わっていきます。過去にあったアパレルブランドのほとんどのコアユーザーが40~50代に変わっていったのは、揺りかご当時20~30代だったコアユーザーが年を取るのとあわせて変化していったからです。

時間軸だけにとらわれると、時の流れとともにブランドが古びてしまいますし、事業のサステナビリティも低くなります。国内のアパレルブランドが苦しんでいる理由の1つがこの変化にあるでしょう。

当然、揺りかご時期の年齢層に絞って、ブランド作りをすることを否定するものではありません。広い層にブランド展開すると、ブランドコンセプトが薄くなる可能性もあります。そのため、顧客層に合わせてブランドを分けるなどの施策をする必要がありますが、より広い層に愛されるブランドを作る場合には、やはり顧客とブランドとの間に強固な関係性を作るべきです。

これは第1章でも述べたような、WHO(顧客ニーズ)とWHAT(提供価値)の見直し、と言い換えることもできます。

顧客との関係性を強固にする

初めて体験したブランドの感動を忘れないということは、皆さまにもあると思います。筆者の場合、iPodやiPhoneを初めて使ったときの感動体験を忘れませんし、その結果ずっと今でも使い続けています。機種のアップデートがあれば定期的に買い替えをしています。また、そこでの感動体験から、Apple WatchやAir Podsなどなど、他の商品へもクロスセルしていき、LTVはさらに高められていきました。

また、スーツでも初めてオーダーしたお店での感動体験から、ずっと同じブランドを使い続け、ビジネス向けの洋服はすべてそこで買うようになっていきました(もちろん今はFABRIC TOKYOのスーツを着ています)。

このような感動体験は、長くそのブランドと付き合い続けるためのスティッキネス(Stickiness)を強固にします。スティッキネスとは直接的には「粘着性」を意味しますが、転じてブランドやサービスなどへの愛着を表します。エンゲージメントが短期的な愛着を表すとすれば、こちらは長期的で強固な愛着を表すと考えてください。揺りかごから墓場までという長期のLTVを検討するにあたっては、このスティッキネスの解像度を上げることも重要かと思います。

アップルのようなレベルになると、顧客のブランドに対するスティッキネスは強固になり、LTVも揺るぎないものになっていくでしょう。そのレベルにまで、顧客との強固な関係性を構築することを、ブランドの「あるべき姿」として据えると良いと思います。

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利用時の課題にフォーカスする

商品の購入時に限らず、顧客はむしろ日々の利用時にこそ、様々な課題を抱えています。顧客との関係性を強める施策として、利用時の課題解決や価値提案をすることで、カスタマーサクセスをさらに向上させられる可能性が高まるのではないでしょうか。

D2Cは顧客と直接コミュニケーションできるのが強みです。利用時の課題やインサイトについても、把握しやすいのも特徴です。そのため、当該課題やインサイトについても、新しいコンテンツやサービスを訴求していくことで、顧客との関係をスティッキネスしていけます。

つまり、D2Cブランドが物売りにとどまらないサービス提供者(サービサー)となることで、顧客のあらゆるタッチポイントを制覇していくことが「揺りかごから墓場まで」の本質なのかもしれません。こうした視点はD2Cの次なる成長可能性にもつながるのではないかと考えています。

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購入から利用へ、小売からサービス業へ

実際、FABRIC TOKYOでユーザーヒアリングを実施すると、購入時よりは利用時の課題を口にする顧客が非常に多いです。とはいえ、個々の課題を解決するサービスは、ステークホルダーにあたる各企業に分かれています。また当然、想定外のユーザーペインが浮上することも多々あります。現状、複数の課題を一気通貫で解決できる決定的なサービスがないのも事実なのです。

例えば、アパレル業では、洋服を修理するお店、近所のクリーニング店、廃棄を請け負う業者、ファッション誌やウェブメディアなど、様々な企業がサービスを提供しています。これを顧客の視点で眺めると、商品利用に関するタッチポイントは分散していると言えます。

一方で、アパレルブランド側にとっては「お店での購入」というそのタイミングでしか、顧客とのタッチポイントを持てません。結果として、お店で売り切るという活動、つまり売上を上げるという活動にばかり目が向きがちです。しかし、利用シーンにフォーカスし、一気通貫できるサービスという視点で眺めれば、LTVを最大化するためのヒントが多数見つかるのではないでしょうか。

このような発想から生まれたビジネスモデルが、RaaS(Retail as a Service)です。購入が「ゴール」から「スタート」に変わり、購入後の「利用」にもフォーカスした各種サービス提供していく。今後、D2CではRaaSが重要になると考えています。詳しくは第7章で説明します。

※この記事は『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

 

リテール・デジタルトランスフォーメーション
D2C戦略が小売を変革する

日本発D2Cブランドの代名詞とも言われる「FABRIC TOKYO」が、D2Cによる小売推進・変革のための事業戦略を徹底解説する1冊。

小売業のDX化を推進する活動を背景に、D2Cの基礎知識、世界観の作り方、オンラインとオフラインの融合(OMO戦略)、マーケティング戦略、組織運営、さらにその先の未来の話(RaaS)まで、具体的な事例やデータを盛り込みながら解説します。

DX化が遅れている中小の小売メーカー、ECのビジネスモデル転換を図りたい中小経営者、D2Cの考え方やノウハウを事業戦略に取り入れたい方、モノづくりの分野でスタートアップを始めたい方などに、課題解決のヒントを提示します。

リテール・デジタルトランスフォーメーション
D2C戦略が小売を変革する 表紙

リテール・デジタルトランスフォーメーション
D2C戦略が小売を変革する

三嶋憲一郎/FABRIC TOKYO 著
インプレス 刊
単行本(ソフトカバー)2,200円
電子書籍(Kindle版)1,980円
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筆者登壇情報

この『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』の筆者、三嶋憲一郎氏が、8月18日に開催されるインプレス主催のオンラインイベント「ネットショップ担当者フォーラム2021夏 〜リピート客作り、ファンを増やすネットマーケティングのコツ〜」に登壇いたします。

テーマは「D2Cを成功させるには? 「FABRIC TOKYO」の失敗・成功事例に学ぶ成長のヒント」。聴講は無料です。下記のバナーからお申し込みください。

三嶋 憲一郎
三嶋 憲一郎

「雇用調整助成金」特例措置を12月末まで延長へ

4 years 8ヶ月 ago

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少した事業者が休業手当を支給して従業員を休ませた場合、解雇などを行っていない中小企業の従業員の休業および教育訓練に対する助成率9/10、大企業は3/4、1日1人あたりの上限助成額は1万3500円とする現行の「雇用調整助成金」特例措置について、厚生労働省は12月末まで延長する方針を発表した。

新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、10月から最低賃金引き上げが実施される。雇用維持の観点から、9月末までとしていた現行の「雇用調整助成金」特例措置を延長する。

詳細はまだ公表していないが、業況の厳しい企業への配慮を継続するとしており、中小企業の従業員の休業および教育訓練に対する助成率9/10などを維持する予定。10月以降の助成内容については、雇用情勢を踏まえながら検討し、8月中に公表するとしている。

厚労省は5-9月の「雇用調整助成金」特例措置について、特に業況が厳しい事業者などに対して特例を設け、原則的な措置の水準は一定程度抑えて運用している。

現行の「雇用調整助成金」特例措置について

原則的な措置

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少した事業者が休業手当を支給して従業員を休ませた場合、解雇などを行っていない中小企業の従業員の休業および教育訓練に対する助成率9/10、大企業は3/4、1日1人あたりの上限助成額は1万3500円。

解雇などを行っている中小企業の従業員の休業および教育訓練に対する助成率は4/5、大企業は2/3。1日1人あたりの上限助成額は1万3500円。

地域特例、業況特例

地域特例は、「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」の対象地域で、知事による基本的対処方針に沿った要請に基づき、営業時間の短縮といったことに協力する企業などが対象。

業況特例の対象は、生産指標(売り上げなど)が直近3か月の月平均と前年または前々年の同期と比べ3割以上減少した全国の企業。

対象となる企業などには、大企業への助成率は4/5で解雇せず雇用を維持した場合は10/10、中小企業の助成率は4/5で解雇せず雇用を維持した場合は10/10。1人1日あたりの助成額の上限は1万5000円。

瀧川 正実
瀧川 正実

コロナ禍で消費者の行動やニーズはどう変わった? グローバル8000人の意識調査

4 years 8ヶ月 ago

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」によると、消費行動のデジタル化が大幅に加速している。

調査票を16の言語に翻訳し、22の国と地域(オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、インドネシア、日本、マレーシア、中東、メキシコ、オランダ、フィリピン、ロシア、シンガポール、南アフリカ、韓国、スペイン、タイ、米国、ベトナム)を対象とした8681人の消費者から回答を得た。回答者の条件は、18歳以上で前年に1回以上オンラインで買い物をした人。

世界の消費者の半数以上がデジタルへの依存を高めており、モバイルショッピングの消費が増加。実店舗での買い物がわずかな回復にとどまった一方、携帯電話を利用した買い物は急上昇している。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
商品購入した購買チャネルについて

一方、オンラインの買い物頻度も前回調査(2021年3月)より高くなっており、「毎日オンラインで買い物をしている」と回答した人の割合が、アラブ首長国連邦、フランス、米国、エジプトといった国・地域で大きく増加している。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
ECで毎日買い物をする人の割合

オンラインの買い物で重視する項目は、「配送のスピード・信頼性」「欲しい商品の在庫がある」が引き続き1位と2位を占めた。3位は、前回の「ウェブサイトを迅速かつ便利に見て回れること」から今回は「良い返品ポリシー」に入れ替わっている。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
オンラインショッピングで重視する項目

サステナビリティに配慮した買い物については、44%が「分からない」「同意しない」と回答。サステナブルな商品を購入しない理由としては、「価格が高すぎる」「商品の種類が少ない」「品質にバラツキがある」が上位となっている。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
サステナビリティに配慮した買い物について

調査では、環境保護への取り組みが商品・サービスの顧客ロイヤルティに影響していることもわかった。「顧客ロイヤルティ」について重要なものは、「信頼性」「商品の入手しやすさ」「顧客サービスの質」がベスト3だが、「エシカルな取り組み」「サステナブルな取り組み」も上位となっている。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
顧客ロイヤルティへの影響について

調査結果を詳しく分析すると、マチュア・ミレニアム世代(33~36歳)の「生産元が追跡可能で明確な製品を選ぶ」と、コア・ミレニアム世代(27~32歳)の「環境保護を意識し、支援する会社から購入する」が、ほぼ同じ割合。一部例外はあるが、ミレニアム世代を中心に若者世代の環境意識は高まりつつある。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
世代別におけるサステナビリティへの意識

オンラインで買い物をする理由を聞いたところ、多くの商品カテゴリーにおいて1位は「価格」で、他の項目を大きく上回った。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
カテゴリー別、オンラインで買い物する理由

消費者が今後支出を増やす予定と回答した商品カテゴリーでは、「食料品」「食品のテイクアウト」「自宅でのエンターテインメント」がそれぞれ30%を超えた。このほか、6つ以上の商品カテゴリーで支出を増やす予定と回答した消費者の割合は23%だった。

PwCあらた有限責任監査法人が公表した「世界の消費者意識調査2021(6月)『より良い暮らしを求めて』変化する世界の消費者」
消費者が今後支出を増やすと回答した商品カテゴリー

日本市場における考察としては、オンラインチャネルにおいて利用頻度が増加しており、PCは10%から19%、モバイルは13%から22%へと、どちらも10ポイントほどアップ。ECシフトはコロナ禍で加速しているが、最も利用頻度が高いのは実店舗という事実は変わらない。消費者は「実店舗だけ」「ECだけ」はなく、「実店舗とEC」で買い物をするようになっている。

瀧川 正実
瀧川 正実

【アパレルショップ向け】Googleマイビジネスを利用した集客方法と利用時のポイント | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 8ヶ月 ago
「Google マイビジネス」は店舗情報をユーザーに簡単に提供できる、Googleのサービス。アパレルショップ向けの集客方法、利用時のポイントを解説します

Google マイビジネスは店舗情報をユーザーに簡単に提供できる、Googleのサービスです。

このツールのメリットは、Googleの検索エンジンを使用して情報収集をしている消費者を自店に取り込む機会になることです。具体的には、このサービスに登録することでGoogle マップなどサービスに店舗の詳細情報を表示することができます。さらには、付属するインサイト機能を使えば対象の顧客行動分析も可能です。

この記事ではGoogle マイビジネスをどのように利用すれば集客向上につながるのかを紹介します。

Google マイビジネスとは?アパレルショップの集客には有効?

Google マイビジネスを利用することで、店舗情報がGoogleのサービスに掲載されます。

さらに、インサイト機能を使用して集客の動向を分析し、Google マイビジネスの情報を改善していくことで、効果的な集客が可能になります。

Googleへの表示で、店舗の情報をユーザーにアピール

店舗経営者がGoogle マイビジネスに登録すると、ユーザーがその登録内容と関連性のある語句でGoogle 検索を使用することで、登録されたビジネスプロフィールが表示されます。

つまり、店舗経営者は、提供したいものやユーザーが検索するであろう語句を予測し登録することで、それを要望している消費者に店舗情報や商品、サービス内容などを提供をすることができます。

Google マイビジネスは文字情報だけではなく、写真で店舗や商品、サービスも伝えることができるため、来店前に店舗の雰囲気も知ってもらうことができます。

また、固定された情報だけでなく、一時的な情報も随時更新できるので、キャンペーンの問い合わせなど来店希望者を取り込むきっかけにもなり得ます。

インサイト機能の利用でユーザーの行動分析/より効率的なインターネット集客へ

Google マイビジネスには、顧客行動分析ができるインサイト機能があります。インサイトとは、どの語句を検索してビジネス プロフィールをクリックしたか、そしてそのビジネス プロフィールを閲覧後どのような行動を起こしたのかを分析できる機能です。

これらの情報から、ユーザーが問い合わせやルート検索につながったかを知ることができます。行動に移さなかった原因を分類し、より効果が表れやすいようにビジネス プロフィールを編集し直すことで、今以上の集客につなげられる可能性もあります。

また、掲載している商品写真などの閲覧数をインサイト情報で知ることができます。ユーザーがどの商品に興味を持っているかを知ることができ、今後の集客につなげるビジネス プロフィールの改善や今後の商品展開の企画にも役立ちます。

Google マイビジネスを始める前に…まずは登録とオーナー確認

Google マイビジネスとは、Google 検索やGoogle マップなどのGoogleが提供しているサービスに店舗情報を表示して管理できる無料ツールですが、Google マイビジネスに登録するには、Google アカウントを所持していることが必須の条件です。

Google アカウント取得後、Google マイビジネスにログインすると、店舗の所在地、電話番号などの詳細情報を入力することができます。

Google マイビジネスに詳細情報を入力した後、オーナー確認をしましょう。オーナー確認を行わなければ、インサイトや口コミの管理などの機能を利用することができません。オーナー確認は、基本的には郵送で行われます。

Googleから登録された店舗宛に、確認コードが記載されたはがきが郵送されます。その確認コードを入力することでオーナー確認が完了します。

プロフィールの編集で顧客に店舗の魅力を発信。ローカルSEO(MEO)対策にも

Google マイビジネスへの登録が完了すると、ビジネス プロフィールを編集することができます。

ポイントを意識したビジネス プロフィールを作成することで、集客だけでなく、ローカル検索の順位改善にもつながります。ここからはオーナーが行うべきポイントについて紹介します。

ビジネスの基本情報を充実させる/ローカル検索結果の順位を改善

まず最初に、基本情報であるビジネス プロフィールを正確に書き込みましょう。

具体的には、住所、電話番号、カテゴリ、属性、営業時間などの情報を記入します。

Google マイビジネスはローカル検索者に対して、その関連性が高い情報を表示します。つまり、ビジネス情報の内容を充実させることでユーザーが検索する語句と自店の情報が一致しやすくなり、検索結果の上位表示をねらうことができます。

口コミの管理、返信を行う

Google マイビジネスには、自店舗から発信する情報だけでなく顧客からの口コミ評価が掲載されます。

ローカル検索をしたユーザーにとって、顧客の口コミは来店動機になるため、顧客には口コミの投稿を促すとよいでしょう。

また、口コミを書いてもらった際には、オーナーは返信をするべきだといえます。口コミの返信により、口コミを投稿した顧客との信頼関係を築く場にもなり、継続的な来店を促す機会にもなります。

そのうえ、ユーザーは、店舗の口コミとその返信を見ることで、接客対応の品質を垣間見ることができます。この接客品質をみせることは、来店を検討しているユーザーにとって予約や問い合わせなどの次の行動に移す重要な判断材料になり得ます。

商品や店内の写真を追加する

文字による詳細情報でローカルSEO対策を行うのと同様に重要なのが、写真を追加することです。

分かりにくい場所に店舗がある場合などにはユーザーがわかりやすいように外観の写真を載せたり、店舗の雰囲気を伝えるために内観の写真を載せたりすることでユーザーは来店前に店舗のイメージをつかむことができます。他にも、売れ筋の商品を掲載することで、ユーザーの興味を引くことにもつながります。

投稿を利用し、商品やセール情報を発信

Googleマイビジネスには、変わりにくい固定された情報とは別に一時的な情報を連載できる機能があります。

その機能を使えば、来店希望客に向けてイベントや特典などお得な情報や最新情報を発信することができます。その投稿は大きく5種類あります。

  • 最新情報
     新商品についての情報を掲載できます。写真や動画なども掲載可能です。
  • イベント
     イベント名やそのイベントの開始時間と終了時間を掲載できます。写真や動画なども掲載可能です。
  • 特典
     セール情報などを開始終了時刻と共に掲載できます。Google検索とGoogleマップのビジネスプロフィールの上部に表示されます。
  • 商品
     商品情報を追加できます。
  • 営業時間の更新
     営業時間が更新されると、ビジネスプロフィールにアクセスした時に表示されます。

    効果的にGoogle マイビジネスを利用しているアパレルショップの事例

    Google マイビジネスの機能を利用して、積極的な集客を行っているアパレルショップの事例を紹介します。

    事例1. 外観の写真でユーザーの来店しやすさをアピール

    Google マイビジネスには内観や外観などの店舗の雰囲気を伝えることができる写真を追加できます。

    外観の写真を追加することには2つのメリットがあります。

    1つは、初来店者にとっても土地勘のない遠方からの訪問者にとっても、わかりやすく親切な情報となることです。

    2つ目は、店舗に足を運ぶ動機になることです。こちらの店舗はチェーンの店舗とは違いセレクトショップであるため、写真がなければ伝わらない雰囲気を伝えることができています。

    事例2. 商品情報を登録

    アパレルのGoogle マイビジネス活用事例
    ▲アパレルのGoogle マイビジネス活用事例:編集部スクリーンショット

    この店舗は、おすすめ商品や人気商品を伝えるために投稿機能を利用し、そこから公式ページの導線も用意しています。

    商品の投稿は、ユーザーにどのような商品を取り扱っている店舗であるのかを紹介するだけではなく、ユーザーの求めている商品が店頭に並んでいることをアピールすることもできます。

    投稿の下にある「詳細」ボタンから公式サイトに移動することもできるため、商品情報にとどまらず来店のきっかけ購入につながる情報に導く仕組みをうまく利用しています。

    ウェブサイトリンクをECショップのものとすれば、Google マップからのアクセスに由来する売上も期待できるでしょう。

    Google マイビジネスの機能を利用して、ユーザーに対して継続的なアピールを

    Google マイビジネスは、Google サービスを利用しているユーザーに対して大きな集客効果があります。

    集客に活用するためには、まずGoogle マイビジネスに登録し、店舗の認知を広げます。インサイト機能で来店希望者の分類と対策の優先順位をつけましょう。その上で、ビジネスプロフィールを文字と画像情報ともに改善し、集客につながるよう意識しましょう。サービスへの登録だけでなく、一時的なセールや商品情報を掲載できる投稿機能を使って店舗の稼働状況も伝えられます。

    頻繁な更新を行うことで、ユーザーの来店前イメージアップを図れます。インサイト機能での分析と投稿機能を利用して積極的な営業活動を行いましょう。

    この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

    「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

    口コミラボ
    口コミラボ

    創業305年目のチャレンジ。コロナ禍のピンチをチャンスに変えた老舗和菓子屋のネット通販奮闘記

    4 years 8ヶ月 ago
    創業305年になる京都の老舗和菓子屋「笹屋伊織」。おもてなしの心を大切した顧客対応や、コロナ禍のピンチをチャンスに変えた取り組みとは?

    創業305年になる京都の老舗和菓子屋「笹屋伊織」。新型コロナの影響による百貨店や実店舗の休業といったピンチをチャンスとして捉え、日持ちしない和菓子のネット通販、Instagramを活用したキャンペーンを実施して苦難を乗り越えてきました。

    老舗として大切にしている“おもてなしの心”あふれる顧客対応、ECサイトの役割を確立したコロナ禍の取り組みなどについて話を聞きました。

    新しいことにチャレンジし続ける老舗和菓子屋「笹屋伊織」

    ――「笹屋伊織」について教えて下さい。

    広報宣伝部 広報・Web担当 片山祐美氏(以下、片山氏):創業は1716年、京都でのれんを掲げて2021年で305年になる老舗和菓子屋で、現在の当主は10代目です。

    現在は全国の百貨店への出店、店頭でのお菓子販売がメインですが、昭和初期くらいまでは店頭にお菓子を並べておらず、お客さまの御用を聞いてから製造・販売するという和菓子屋でした。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 笹屋伊織の歴史
    「笹屋伊織」の歴史について(画像は「笹屋伊織」サイトからキャプチャ)

    ――ECサイトを開設した時期はいつ頃ですか。

    片山氏:今の形態になったのは2018年3月です。その前からECサイトはあったのですが、運営は外部に委託しており、ほとんど手を入れていないので使いにくい状態でした。 受注処理も、委託企業からFAXで届いた注文情報を事務のスタッフがパソコンに打ち直して送り状を作成、出荷するという……。

    こうした状況だったので、女将は「他社に任せるのではなく、自社運営にして効率を良くするとともに、もっとお客さまと近づきたい」と考え、ECサイトとホームページをリニューアルしました。私だけではすべてを変えられなかったので、外部企業の方にもサポートいただいています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ
    「笹屋伊織」のECサイト(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    ――老舗和菓子屋と聞くと、伝統を重んじる印象があります。ECサイトをリニューアルする際、周囲からはどのような反応がありましたか。

    片山氏:「ECに力を入れよう」という雰囲気は社内にありました。それから、社長や女将は「各時代の当主が新しいことに挑戦してきたからこそ、305年も続いてきた」と考えている方なので、チャレンジすることに対して否定的な意見はほとんどなかったですね。

    ただ、対面で接客する実店舗とは異なるECサイトでどこまで売り上げが伸ばせるか、お客さまに怒られたりするのではないかという不安はありました。

    ――「新しいことにチャレンジしよう」という気持ちが強い人が多いんですね。

    片山氏:職人は最初は難色を示すことも多いですが、実際にやってみて上手くいくと誰よりも新しいことを考えてきてくれるのが面白いところだと思っています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 広報宣伝部 広報・Web担当の片山祐美氏
    笹屋伊織 広報宣伝部 広報・Web担当の片山祐美氏(画像提供:笹屋伊織)

    ピンチをチャンスに! 消費期限2日の和菓子をECサイトで販売

    ――1度成功して確信が持てると次のアイディアが生まれる、良い循環が生まれますね。

    片山氏:コロナで百貨店や実店舗が休業するといった辛い時期があったのですが、そのときにECサイトが力を発揮しました。

    それまでは消費期限が短いお菓子はお客さまが留守で受け取れないと廃棄になってしまうため、ECサイトでは取り扱えないと諦めていたんです。しかし「コロナで在宅時間が増えるなら受け取れる、販売してみよう」と考え、柏餅をECサイトで販売することにしました。

    その結果、驚くほど注文が入り、職人から「準備をしたけれど売る場所がなくて無駄になると思っていた。ECサイトで売ってくれて本当にありがとう」とお礼を言われたんです。ECサイトを担当していてやりがいがある、嬉しいと感じるときでした。

    それ以降、あまり日持ちがしない商品も取り扱うようになると、お客さまの方が日持ちしないことをしっかり理解した上で注文していただけるようになりました

    「笹屋伊織」ではお菓子の販売だけでなく、毎年職人が近くの小学校で和菓子作り体験を行っているのですが、コロナで中止になり、生徒さんたちも非常に残念がっていました。

    けれど、職人から「家で和菓子作りができるようなキットを作ったら、子ども達が喜ぶんじゃないか」と提案があったんです。

    そのキットがとても好評だったので、「折角なら作ったものを発表してもらおう」と思い、Instagramで「#笹屋伊織こいのぼり」のハッシュタグを付けて投稿してもらうキャンペーンを実施したところ、社内でも話題になりました。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ Instagram 笹屋伊織こいのぼり
    Instagramで実施した「#笹屋伊織こいのぼり」キャンペーン(画像は「笹屋伊織」Instagramからキャプチャ)

    そのときに受注作業をしているスタッフや職人、他のスタッフも「ECはすごい可能性を秘めている」という雰囲気になり、ECサイトの位置付けが向上しました

    それまでも売り上げはそれなりにはあったものの、「対面接客していない中でのこと」という思いがスタッフにはありました。しかし、これをきっかけになくなったと感じています。

    今ではスマホを使ったことがない職人からも「ECサイトでこれ売ってよ」「反応を見たいから、百貨店での販売前にECで販売してみようよ」と言ってくれて。そこは大きく変わってきた点ですね。

    ――「水無月」など日持ちしない和菓子をECサイトで販売するのは勇気が要ると思いますが、そういった経験や受け取ってもらえる状況だからこそECサイトで販売したんですね。

    片山氏:他のECサイトを見ても賞味期限の短い商品を販売しているところは少ないですし、無理だろうと思っていました。

    コロナは悪いものですが、この状況がなかったら新しいことにチャレンジできなかったし、職人から感謝されることもなかったかもしれません。社内でのECサイトの立場・役割も見いだせて、「ピンチはチャンスだな」と思いました

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 水無月 夏限定和菓子
    夏限定の和菓子「水無月」。賞味期限は製造日含む2日(画像提供:笹屋伊織)

    ECサイトをマーケティングの場としても活用

    ――先ほど「実店舗での販売前にECサイトで販売する」という話がありました。ECサイトがマーケティングの場にもなっているのでしょうか。

    片山氏:「わざわざ携帯やパソコンを開いて、インターネットでクレジットカードの番号や住所を入力してまでうちのお菓子を買ってくれるということは、うちのお店のファンの人なんだろう」と職人に言われてハッとしました。職人としては、「ファンに買ってもらって、商品が売れるか売れないかを知りたい」という考え方です。

    百貨店内の数あるお店の中から「疲れたし、ここでもう良いか」という選び方ではなく、「笹屋伊織」と検索して来店し買ってもらうのだから、提供する商品や来店するお客さまを大事にしていこうと職人から声をかけてもらっています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 和菓子職人
    「笹屋伊織」の和菓子を手がける職人(画像提供:笹屋伊織)

    その時代に合った働き方提案がECサイトなら可能に

    ――ECサイトはどのような運営体制でしょうか。

    片山氏:私が全体管理、補佐が1人、受注作業担当のパートさん2人の4人です。忙しいときは5~6人ほど。発送は路面店のスタッフが兼任で行っており、補佐役のスタッフも他の業務と兼任です。

    受注作業は最初から社員ではなく、パートさんにお願いしようと考えていました。どうしても日によって注文数にばらつきがあるので、受注専任で社員1人抱えるのは難しかった。

    そのため、受注数に応じて就業時間が変動することを了承しているパートさんに極力入っていただいています。そのかわり、お子さんの送り迎えや突然の体調不良などで途中抜けOKなど、フレキシブルな働き方ができるようにしています。

    パートさんのモチベーション維持には気を付けていて、働きやすい環境作りをすることで、長く働いてもらえるようにしていこう、という考えです。

    ――就業時間が決まっていると、お子さんがいる方は働きにくいこともあるかと思いますが、お互いプラスになる働き方ですね。

    片山氏:女将が3人の子どもを育てた経験があるのも大きいです。やっぱりその時や年代にあわせた働き方はあると思いますし、柔軟に対応できたら良いなと

    実店舗だとずっと店頭に人がいないといけないので、こうした働き方は難しいですが、ECサイトならできることだと思っています。

    「素敵なシーンを届ける」商品ページ作りを意識

    ――写真がとても綺麗ですが、撮影は片山さんが行っているのでしょうか。

    片山氏:そうです。以前カメラマンをしていた経験を生かし、半分くらいは私が撮影して、もう半分はセッティングを私が行い、定期的にカメラマンさんにお願いしています。

    「ザ・商品写真」にならないよう背景やお皿にもこだわっています。お客さまには「こんな時に食べよう」「こんなに素敵な食べ方ができるんだな」と想像しながら買ってほしいので、素敵なシーンを届けることを意識して撮影しています。

    ――商品ページ作りには「素敵なシーンを届ける」ということが軸になっている。

    片山氏:和菓子を買うと不思議と「急須でお茶を淹れようかな」「ちょっと良い紅茶を飲もうかな」と思える、特別な時間を和菓子と一緒にお届けしたい。それはECサイトを始めた時から考えています。

    和菓子は贈り物でもここぞというときに選ぶことが多いと思うので、贈る時にも「素敵な時間を過ごしてもらえますように」という思いで選んでいただきたい。そのため、商品の背景にお茶や緑を添えたりしています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ お手作り最中
    急須や茶器と撮影した「お手作り最中」(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)
    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 涼菓 伊織の水羊羹 こし
    竹を背景に使用して撮影した「涼菓 伊織の水羊羹 こし」(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    ――商品ページでは、セット内容を書いたボタンをクリックすると値段が切り替わる仕様になっています。

    片山氏:同じ商品でも4個入りや8個入りなどバリエーションがある商品があります。「4個入りを買ったけれど、8個入りもほしい」となった時、いちいち画面を戻ってカゴに商品を追加するのは買いにくいなと。

    サイト構築をお願いした企業に商品をスムーズに選べる方法を相談して、今のスタイルにしました。

    ただ、年配の方に多いのですが、ボタンがクリックできると思わなかったようで……。もっとわかりやすくすることは課題の1つですね。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 価格表示が変わる仕様
    商品画像上のボタンをクリックすると、表示する価格が変わる仕様(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    潜在的なニーズで売り上げ増加した「帰れなくてごめんねセット」

    片山氏:商品の1つに「帰れなくてごめんねセット」というのがあるのですが、実はコロナ前からあった商品なんです。

    ――コロナをきっかけに生まれた商品かと思いました。

    片山氏:忙しくて年末年始に実家に帰れず、熨斗も手紙も付けずに商品だけ送った自分の実体験から生まれた商品です。

    忙しくて実家に帰省できないけれど何か贈れる商品を作りたいと思って。「帰れなくてごめんね」という熨斗をつけたら贈りやすいかなと。

    販売後、最初の1年はまったく売れなかったのですが、コロナをきっかけに凄くヒットして。

    「何か贈りたかったけれど、何を贈ったら良いのかわからなかったので良かったです」といった声をいただきました。潜在的なニーズ、見えないニーズを熨斗紙1つで表せたこと、そこにコロナがちょうど重なり、商品へのニーズが増えたのでご注文が増えたのではないでしょうか

    この商品を注文して下さった方が、コロナ収束後にまた何かの機会で「笹屋伊織」をお選びいただけるのではないかと思うので、贈り物の新しい形、贈り方に一石投じられたかなと感じています

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 帰れなくてごめんねセット
    コロナ禍でニーズが増加した「帰れなくてごめんねセット」。セット商品は季節に応じて変更している(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    顧客対応は「おもてなしの心」を大切に

    ――女将さんがおもてなしについての講演を行っていますが、おもてなしの心をECサイトに生かした点はありますか。

    片山氏:「笹屋伊織」の商品は結婚や出産のお祝い、お詫びなど重要なシーンで選ばれることが多く、そういった関連のお問い合わせも多いです。

    「笹屋伊織」では、入社すると社員もパートさんも全員女将のおもてなしセミナーを受講し、しっかりおもてなしについて学ぶため、お問い合わせにもきちんと対応できることは、生かされている点ですね。

    また、和菓子はお供えや供養のシーンで使われることがあります。以前、お客さまから「お供えの熨斗をかけてください」と依頼があったのですが、ご注文いただいた商品が「千客万来」というすごくおめでたいお菓子だったんです。そういったお菓子をお葬式などで出すわけにはいかないですよね。受注の担当者が「お供えの熨斗をかけるなら、このお菓子は合わない」と気付いてお客さまに連絡したことがあります。

    受注担当者がそういったことに気付けるようになっていること、用途に合わせたお菓子の提案ができることは、おもてなしについて学んだ結果だと考えています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 十代目女将の田丸みゆき氏
    笹屋伊織 取締役 十代目女将の田丸みゆき氏(画像は「TAMARU MIYUKI.com」からキャプチャ)

    ――アドバイスをもらえたことで、贈る側・受け取る側ともに残念な気持ちにならずに済みそうです。

    片山氏:そういったことができるのは、老舗として大事なことです。そこは女将からも徹底して言われていますし、私もスタッフに伝えています。意識をすることで、受注をただの作業で終わらせないことにつながるのではないでしょうか

    ――お問い合わせ対応だけでなく、提案もできるのは凄いですね。

    片山氏:受注担当者だけでなく、発送担当者でストップがかかることもあります。スタッフ全員が意識しているからこそ、受注担当者が見逃していても、熨斗をかける時に「おかしいのでは」と気付いてお客さまに連絡することもできるんです。

    丁寧な対応から生まれる信頼がリピーターにつながる

    ――そのような対応からリピーターにつながることも多いのではないでしょうか。

    片山氏:結婚の内祝いで初めて購入したお客さまが、今度は出産の内祝いでも注文してくださったことがありました。それに受注担当者が気付き、「お子さまが生まれたんですね、おめでとうございます」とメールに一文入れることでお客さまとの接点が増えます

    結婚、出産、入学、卒業など人生の重要なポイントで何か贈るシーンに和菓子を選んでいたけることがとても大事なことだと思っています。

    その情報はかける熨斗紙1つでわかるので、お客さまとのメールのやりとりで伝えていくことを大事にしていますね

    ――丁寧な対応から信頼感が生まれているのかもしれないですね。

    片山氏:一番大切なことかもしれません。私たちは長いお付き合いをお客さまとさせていただきたい。和菓子を通して大切なシーンのお手伝いをさせていただけることが、やりがいにつながっています。

    オススメ商品だけでなく「シーン別の渡し方」も掲載

    ――ECサイトを拝見すると、法人向けカテゴリーが多いように感じました。法人利用が多いのでしょうか。

    片山氏:多いですね、全体の約30%が法人の方です。1人で40箱購入しているお客さまがいてビックリしていたら、領収書希望と記載があったことで法人の方だと気付いて。

    法人での利用が多いなら、法人の方が選びやすいページを作ろうと。実店舗のスタッフにお客さまがどのような用途で購入することが多いのか、女将にはおもてなしやマナーについてヒアリングをして、お問い合わせの多い内容をすべてページに掲載しています。

    お手土産にオススメな商品をはじめ、訪問時のお菓子の渡し方、渡すタイミングなど、それこそ「おもてなしの気持ち」を法人向けのページに書いておこうと。

    謝罪の時の渡し方やお菓子を渡すタイミングと合わせて商品を選べるようにしたら、商品が売れるようになりました。

    ――ページを見ることで勉強にもなりますね。

    片山氏:いざというときじゃないですか、法人で使うときって。たとえば謝罪に行くときに色々なページを見て調べるより、手土産を持って行くのなら渡し方なども全部書いてあったら楽だな、選ぶ人が助かるんじゃないのかなと

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 法人向けのカテゴリページ
    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 法人向けのカテゴリページ
    法人向けのカテゴリページ。商品の渡し方や用途に合わせた商品の選び方などを解説している(画像は「笹屋伊織」サイトからキャプチャ)

    ――カテゴリページに関連して、トップページのカテゴリ表示順をオススメ商品の次に利用目的別にしている理由は何でしょうか。

    片山氏:利用シーンからの方が和菓子は選ばれるかなと思いまして。

    最初は羊羹、饅頭など商品の種類を上にしていたんです。けれど、「お饅頭が食べたい」と思ってECサイトに来る人よりも、父の日やお中元などシーンに合わせて選ぶ方が多いんじゃないかと考えて変更しました。変更後のほうが商品が動くようになりました。

    皆さん目的があって購入するので、その目的に沿ったものを選べるようにしようという考えです。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 利用目的別にカテゴリ分け
    利用目的ごとにカテゴリ分けされている。法人向けも用途に合わせて細かく分類(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    「食べる芸術」和菓子の魅力をInstagramで発信

    ――SNSでInstagram、Facebook、YouTubeを選んだ理由は何でしょうか。

    片山氏:InstagramかTwitterはやりたいと考えていたんです。和菓子は「食べる芸術」といわれるくらい綺麗なものなので、その魅力を発信したかった。

    「笹屋伊織」の人気商品に毎月20、21、22日にだけ販売するどら焼があるのですが、毎月20日になったらフィードでどら焼が流れてきて、夏の「冷やし中華始めました」みたいに「どら焼がフィードで流れてきたからもう20日かぁ」と感じてもらえるとか、水無月という夏だけの和菓子が流れてきたら「もう夏だなぁ」とか、和菓子が季節を感じるツールの1つになったら良いなと思いながら運用しています

    Facebookは以前からあったのですが、ほとんど手を入れていない状態でした。Instagramを運用するために必要だったのもあり、Facebookも平行運用しています。

    Facebookをアップすると、イベントなどは集客にとてもつながりますね。一方で、Instagramで発信すると、オンラインショップの売り上げが上がる。なので、カラーミーショップの「Instagramショッピング連携機能」を秋頃に導入しようと考えています。

    ――Instagramは比較的利用層が若いSNSかと思います。Instagramショッピング導入で若い人にも購入してもらえる機会が増えそうです。

    片山氏:若い人たちにも和菓子や「笹屋伊織」が浸透したら、いずれ結婚や出産時のお祝いに選んでもらえたら良いなと。そういった点でのアピールもしていきたいと思っています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ Instagram
    和菓子の美しさをInstagramで発信している(画像は「笹屋伊織」Instagramからキャプチャ)

    ECが当たり前になった時代でも「老舗らしさ」を忘れない

    ――今後の施策や展望について教えて下さい。

    片山氏:10年前は「カードの番号を入力して大丈夫なのか」「商品が本当に届くのか」など、オンラインショッピングは怖いものだったと思います。けれど今は身近で当たり前になってきたので、当たり前の中でもしっかり老舗らしさを持ちながら運営を続けていきます

    それから、Instagramを使ってもっと皆を巻き込んでいく。ECサイトって全国に商品を発送できるものの、まだどら焼のことは知られていないことが多くて。「旅するどら焼」「私を実家に連れて行って」のような切り口でキャンペーンを実施したいと考えています。

    名古屋の方が購入されたら、名古屋のランドマークと一緒にどら焼を撮影・投稿してもらったり。どら焼が全国に旅立っている姿を私も見たいし、職人にも見せてあげたいと思っていて。

    キャンペーン名はまだ具体的に決めていませんが、全国発送をしていることをSNSを使ってしっかり発信していきたいと思っています。

    笹屋伊織 老舗和菓子屋 カラーミーショップ 代表銘菓どら焼
    「笹屋伊織」の代表銘菓どら焼(画像は「笹屋伊織」ECサイトからキャプチャ)

    それ以外にも考えている施策はあるのですが、1つずつ実現できたら良いなと思っています。皆さんが喜ぶ瞬間を和菓子を通じて伝えていきたいです。

    藤田遥
    藤田遥

    消費ニーズの多様化に対応しロイヤル顧客を生むECサイト作りのポイント&Adobe Commerce最新情報を解説した資料【無料提供】

    4 years 8ヶ月 ago
    PDF資料『消費ニーズの多様化&変化に対応し ロイヤル顧客を生むコマース体験に必要なECサイト作りのポイント』のご案内
    [AD]

    デジタルシフト、消費行動やニーズの多様化、競争の激化、少子高齢化など小売・EC市場を取り巻く環境が激変。また、サードパーティーCookie規制、Apple社によるSafariのプライバシー保護機能「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」の実装に代表される個人のプライバシー保護といった世界的な動き、媒体による広告掲載基準の変更など、新規顧客の獲得環境も厳しさが増している。

    こうした環境の変化に対し、小売・EC事業者に求められるのが変化・対応だ。その1つとしてフォーカスしたいのが、ロイヤル顧客の育成である。

    今回、無料提供するホワイトペーパーでは、市場環境の変化をわかりやすく解説、厳しいビジネス環境で成長を遂げるためのポイントとロイヤル顧客を生み出すために必要なEC基盤の選び方、「Adobe Commerce(旧:MagentoCommerce)」の最新情報を、全14ページでまとめた。

    『消費ニーズの多様化&変化に対応し ロイヤル顧客を生む
コマース体験に必要なECサイト作りのポイント』PDF誌面イメージ
    PDFのダウンロードはこちら 「Impress Business Library」(インプレス・ビジネスライブラリー)に移動します

    日本法人を持つアドビがMagento社を買収したのは2018年。そこから、日本の窓口が開き、「Magento Commerce」から「Adobe Commerce」へのブランド刷新、最新の機能アップデートといった最新情報もまとめている。

    消費市場や環境の変化をチェックしたい事業者はもちろん、ロイヤル顧客生むためのECサイト作りのポイント、「Adobe Commerce」最新動向などを知りたい方はぜひ、このPDFをチェックしてほしい。

    CONTENTS

    1章:
    大きく変わる消費市場

    2章:
    成長を遂げるためのポイントと
    ロイヤル顧客を生み出すために必要なEC基盤の選び方

    3章:
    ロイヤル顧客を生むECプラットフォーム
    「Adobe Commerce(旧:Magento Commerce)」

    無料でダウンロードできる資料(PDF)のご案内

    消費ニーズの多様化&変化に対応し ロイヤル顧客を生む
コマース体験に必要なECサイト作りのポイント
    消費ニーズの多様化&変化に対応し ロイヤル顧客を生む
    コマース体験に必要なECサイト作りのポイント

    市場環境の変化、成長を遂げるためのポイントとロイヤル顧客を生み出すために必要なEC基盤の選び方のポイント、それを実現するための「Adobe Commerce(旧:MagentoCommerce)」について解説

    PDFのダウンロードはこちら 「Impress Business Library」(インプレス・ビジネスライブラリー)に移動します
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    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    楽天グループの国内EC流通総額は約2.3兆円で17%増、2021年度の目標は5兆円の突破【2021年中間期】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

    4 years 8ヶ月 ago
    楽天グループは2021年通期国内EC流通総額について、5兆円の突破を目標としている

    楽天グループの2021年1-6月期(第2四半期累計)連結業績における国内EC流通総額は2兆2777億円で前年同期比17.0%増だった。出店店舗数は2021年1-3月期(第1四半期)から752店舗増の5万5232店舗。

    国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、デリバリー、楽天24(ダイレクト)、オートビジネス、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパーなどの流通額を合算した数値。

    国内EC流通総額(画像はIR資料からキャプチャ)

    2021年4-6月期(第2四半期)の国内EC流通総額は1兆1557億円で同12.2%増。巣ごもり需要は一巡したものの2ケタ成長を維持しており、ショッピング流通総額は堅調に拡大しているという。ショッピング流通総額は、ここ2年間の第2四半期におけるCAGR(年平均成長率)で23.6%増。

    ショッピングECは、「楽天市場」、1stパーティー(ファッション、ブックス、楽天24、楽天西友ネットスーパー)、オープンEC(Rebates、楽天ペイ オンライン決済)、ラクマが対象。

    「楽天市場」の利用ユーザーは2020年に大きく成長。2021年第1四半期で購入したユーザーが、第2四半期でも利用した割合は約76%で、ユーザーの定着率も安定して推移している。

    リピートユーザーの推移(画像はIR資料からキャプチャ)

    なお、楽天グループは2021年通期国内EC流通総額について、5兆円の突破を目標としている。

    国内EC流通総額の推移と目標(画像はIR資料からキャプチャ)

     

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    EC売上500億円めざす高島屋、ECサイトをライフスタイル提案型にリニューアル

    4 years 8ヶ月 ago

    高島屋はこのほど、ECサイト「高島屋オンラインストア」を刷新した。

    百貨店ならではの独自性の発揮と顧客利便性の向上をめざしリニューアルを実施。顧客にストレスなく居心地の良い買い物空間を提供していく。

    「高島屋オンラインストア」は、ECサイトの訪問者の約7割がスマートフォン経由。スマホでの視認性や操作性を向上させるなど「スマートフォンファースト」の仕様に変更した。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    「スマートフォンファースト」に刷新した

    店舗でウインドーショッピングを楽しむ感覚でサイト内を楽しく回遊できるよう、衣食住のジャンルをまたいだライフスタイル型の商品提案を強化。「選ぶ楽しさ・贈る楽しさ」を体験してもらう機能を拡充した。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    生活シーンをイメージした商品を提案する

    さまざまな商品群を取り扱う百貨店ならではの、衣食住のカテゴリーをまたいだ商品の提案を強化。ワインの楽しみ方、初めてのママライフ、ギフトのマナーなど、興味や生活シーンに寄り添うストーリーコンテンツを拡充した。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    ストーリーコンテンツを拡充した

    お気に入りアイテムリストを、オンラインストア会員以外の人とも共有できるようにした。プレゼントを贈ってくれる友人や家族などに「ウィッシュリスト」として送ったり、結婚・出産祝いなどを考える際に、商品の候補を友人間で共有するなど、さまざまなシーンで活用できるようにした。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    お気に入りアイテムリストの共有機能

    オンライン上で、写真入りのオリジナルメッセージカードを作成できるようにした。今後はクリスマス、母の日、年賀などの季節の挨拶のデザインをさらに充実していく。

    「こんなアイテムが欲しい」「あの方にこんなギフトを贈りたい」など、顧客のさまざまな要望に対応する検索機能を拡充。ギフトサービス対象商品やお気に入りブランドで商品を絞り込んだり、ギフトシーズンにはチャットでギフト選びを支援したりする。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    検索機能を向上した

    実際に購入した顧客の感想や評価(レビュー)をレーダーチャートで視覚的に表現。グラフィカルなレビューを参考に、商品選びを楽しめるようにした。1人ひとりの顧客に最適な情報を提供するため、利用可能なキャンペーンやクーポン情報、お気に入りブランドの新着アイテムのお知らせなど、顧客ごとのパーソナルな情報をタイムリーに通知する。

    「高島屋オンラインストア」がリニューアル
    商品の魅力を伝える「アイテムレビュー」

    高島屋は今期(2022年2月期)から、3か年の中期経営計画(中計)をスタート。2020年度(2021年2月期)に前期比60.0%増の297億円だったEC売上高は、最終年度となる2023年度(2024年2月期)には500億円まで引き上げる計画だ。

    中計最終年度のEC売上高500億円達成に向けて2021年夏にECサイトを改修、スマホファーストの視点で利便性向上を図る計画を掲げていた。

    高島屋は今期(2022年2月期)から、3か年の中期経営計画(中計)をスタート EC売上
    ECビジネスについて(画像は高島屋のIR資料からキャプチャ)
    石居 岳
    石居 岳

    顧客満足度の低下を招くリスク「急成長」。その前に検討したいカスタマーエクスペリエンス向上に直結する業務の「自動化」 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    4 years 8ヶ月 ago
    購買プロセスの各段階で優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することに注力し、さらに自動化を戦略的に導入して顧客の期待に応えるブランドは、長期的に高い定着率、収益性、成功を期待することができます

    オンライン通販事業者は大きな危機に直面しています。コロナ禍に直面して以来、倉庫や配送センターでは人員削減やソーシャルディスタンスの確保に必死です。小売企業はeコマースの需要増加による負担増の管理に苦慮していますが、今後もその傾向は続くでしょう。

    ただ、オートメーションによってeコマースのワークフローが最適化されれば、他のタスクにリソースを割り当てることができるようになります。

    オムニチャネル向けのプラットフォームを提供するBrightpearl社の調査によると、消費者の3分の2(65%)が、2021年のオンラインショッピングの消費額を2020年よりも増やすと答えています。事実、オンライン通販事業者の上半期の売上高は前年同期比で600%以上増加しています。

    慎重に成長する

    売り上げが増加するのは喜ばしいことですが、従来のピーク時以外の「需要の高まり」に十分に適応できていない小売事業者が多いのが現状です。オンラインで買い物をする消費者の需要の増加に対応できず、圧倒されてしまうことがあります。

    その結果、注文を逃すこともあります。また、誤った受注、商品を売り過ぎたりし、消費者を失望させてしまうこともあります

    これらの問題は、中小規模の小売事業者だけの問題だと思われるかもしれません。しかし、世界の大企業の中には、急な需要増加に対応するのに苦労している企業もあります。たとえば2020年、Microsoftは、新世代のXboxコンソールの予約受付を開始した後、さまざまな問題に直面しました。

    このようなオペレーション上のトラブルはコロナ禍以降、重要な課題となっています。また、消費者の多くが経験していることでもあります。

    急な需要増加による在庫切れや配送の遅れが増えたことで、消費者とオンラインブランドとの関係が大きく損なわれ、34%の消費者が「配送が信頼できないことで、オンラインショッピングに対する信頼が完全に失われた」と回答しています。

    オートメーションで期待通りの配送を実現

    オンラインビジネスを長期的に成功させるためには、オンライン注文をより迅速に、より正確に、そして従業員やエンドユーザーの安全を確保しながら処理する必要があります。それが実現できなければ、エラーや遅延のリスクが発生。販売者と消費者の間の微妙な関係をさらに悪化させ、結果的に再販の機会を失うことになります。

    多くのユーザーがAmazonにロイヤルティを感じるのには理由があります。注文から配送まで、Amazonは完璧に処理するからです。Amazonは、スピードと利便性を支える効率的なエコシステムに数十億ドルを投資してきました。そのようななか、小規模なブランドは競合などとの競争に苦戦しています。

    さまざまな市場で事業を展開し、需要が拡大している場合、効果的に対応するためには正しいオペレーションが必要になります。しかし、成長を求めるあまり、マルチチャネルでの販売競争を生き抜くために必要な、フレキシブルなデジタルオペレーションを持たないブランドがあまりにも多いのが現実です。

    在庫管理や顧客とのコミュニケーション、配送を含むすべての重要な業務タッチポイントを上手に管理する術を持っていないのです。

    このような状況は、最終的に、需要に対応できない脆弱なインフラ、サービスの失敗、カスタマーエクスペリエンスの低下につながります。2020年の調査では、25%の消費者が購入後に商品が在庫切れになった経験をしています。

    オートメーションで解決

    今の状況下、小売企業と倉庫はオペレーションを回すために、柔軟性と拡張性を維持しつつ、一時的な労働力、信頼性の低い労働力への依存度を下げる必要があります

    それを実現するのが自動化です。注文処理から在庫、出荷までのワークフローを自動化することで、倉庫作業のために人が常駐する必要がなくなります

    オートメーションによって、ソーシャルディスタンスが保たれ、従業員を守ることができるだけでなく、反復的な手作業によるヒューマンエラーのリスクを取り除くことが可能です。また、オーダーのピッキングと梱包を効率的かつ迅速に行うことができ、従業員の生産性が向上します。

    オートメーションによってeコマースのワークフローが最適化されると、会社の成長やイノベーション支援など、他のことにリソースを割り当てることができるようになるのです。

    Amazonは競合他社よりも速い処理スピードを維持していますが、中小企業もスピードアップしています。調査によると、出荷を自動化した小売事業者はオンラインでの注文を最大92%増加させることができます。中小ブランドでも、巨大なオンライン通販企業に取って代わる選択肢として、自らをアピールする機会が十分にあるのです。

    ブランドが今まで気にかけていなかった小売モデルや技術が、コロナ禍によってにスポットライトを浴び、ブランドの復活や競争力アップに役立っています。

    成長の前にオートメーションを

    ボイスコマース、AR、新しいソーシャルメディア(Reels、TikTokなど)、さらにはWhatsAppなどによるアプリ内課金など、多くの魅力的な技術が新しい販売方法を可能にしています。

    しかし、小売企業が成長を優先させることには注意が必要です。新たな販売方法を模索する前に、まず、現在の体制がさらなる需要の増加に対応できるほど洗練されているかどうか、自問する必要があるでしょう。

    体制が整っていない場合は、販売チャネルや注文を、在庫や出荷と同期させる技術や、注文管理やフルフィルメントを自動化するツールを導入し、消費者が常に正しい商品を予定通りに入手できるようにしましょう。そうすることで、期待以上の成果を上げ、LTV(顧客生涯価値)を最大化することができます。

    コロナ禍以降、顧客獲得のみに関心を持つ企業は、需要増に対応が追いつかず、カスタマーエクスペリエンスが標準以下になるというリスクを常に抱えています

    一方、購買プロセスの各段階で優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することに注力し、さらに自動化を戦略的に導入して顧客の期待に応えるブランドは、長期的に高い定着率、収益性、成功を期待することができます

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    大塚商会、横浜市に大型物流センターを新設。出荷スピードの改善と物流生産性を向上

    4 years 8ヶ月 ago

    大塚商会は2021年10月、神奈川県横浜市に新たな物流センター「横浜物流センター」を開設する。

    オフィスサプライ通販事業「たのめーる」の受注量拡大に対応する。高島平物流センター(東京・板橋区)、東日本物流センター(東京・大田区)に続き、首都圏における第三の物流拠点として物流ネットワーク体制を強化する。

    大塚商会は2021年10月、神奈川県横浜市に新たな物流センター「横浜物流センター」を開設する
    横浜物流センターのイメージ

    「横浜物流センター」では、省スペース化と省人化を実現する最新鋭のロボットストレージシステム「オートストア」を2基導入。既存物流センターと比較して保管効率は3.5倍以上で、作業人員の省人化を実現する。オートストアの導入としては国内最大規模となる。

    大塚商会は2021年10月、神奈川県横浜市に新たな物流センター「横浜物流センター」を開設する
    導入したオートストア

    庫内には最新のマテハン(マテリアルハンドリング)設備を各種導入し、DPS(デジタルピッキングシステム)のステーション数を既存の東日本物流センターの1.75倍となる28ステーションに拡張。画像処理とデジタルチェックを組み合わせて商品知識などのスキルに頼らない作業環境を構築する。

    高能力ケース荷揃えシステム(シャトルラック)による配送引渡し待ちの一時保管、コンベアラインの渋滞を抑制し、出荷スピードの向上も実現する。

    さらに、出荷頻度に応じた在庫配置の最適化だけでなく、各設備の特色に応じてその能力を充分に引き出す自動分析や解析機能など、AIやビッグデータを活用したシステムを構築した。「横浜物流センター」の延べ床面積は5万3838平方メートル、地上4階建て。

    石居 岳
    石居 岳

    FABRIC TOKYOのLTV最大化法② OMO全体で一環した顧客体験を設計する | 『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』ダイジェスト

    4 years 8ヶ月 ago
    『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する 』(インプレス刊)第4章より(第2回)

    D2CはOMO戦略と親和性が高く、FABRIC TOKYOもその考え方を経営の根幹に据えています。オンラインとオフラインを分けるのではなく、一体として捉え、オンラインを基軸としてビジネスを展開していく必要があるのです。

    これは、リピーターに対して、LTVを最大化する上でも同様です。一方通行の考え方ではなく、デジタル接点もリアル接点も相互に連関し、一体となって顧客体験を作る状態を前提としてマーケティングやバリューチェーンの構築を考えていくべきでしょう。

    タッチポイント(顧客接点)の見極めも重要な論点です。

    タッチポイント
    • デジタル接点の「テックタッチ
    • 人・場所接点の「ロータッチ」(例:店舗やイベント会場等)
    • 人接点の「ハイタッチ」(例:店舗等で人と人が直接触れ合う)

    出所:藤井保文、尾原和啓著『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』(日経BP/2019年)、ニック・メータ他『カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』(英治出版/2018年)

    それぞれのタッチポイントが顧客体験上でどのような役割を果たし、OMO全体として一貫した顧客体験を形作るのかを把握します。

    例えばFABRIC TOKYOなら、ビジネスカジュアルの夏の時期は顧客の購入タイミングにあたりますが、テックタッチだけでは購入まで踏み切れないかもしれません。

    運動をして筋肉がついて体型が変わったけれど、サイズ感やデザインと体型がどうマッチするのかわからない顧客は、オンラインでの購入を躊躇するかもしれません。そのような顧客を想定してテックタッチでリーチし、店舗での体験を訴求する必要が出てくるかもしれません。一方で、体型が変わったが、店舗へいく暇がないため、ズーム等オンラインでの体型診断を必要とする顧客もいるかもしれません。

    このように、すべての顧客の購入タイミングを一律同様の訴求で捉えず、様々な価値観やニーズに最適化した訴求で、タッチポイントを使い分けるべきです。オンラインだけではなく、オフラインも利用できる強みを活かし、全体として一貫した顧客体験を構築すべきと思います。

    そういった意味で、「八百屋のone to oneマーケティング」はOMOの本質を突いているかもしれません。お勧めの野菜や顧客の傾向を汲み取って提案するのはもちろん、時には御用聞きや配達にも応じてくれたりします。お得意様の台所事情=購入タイミングをそれぞれ把握し、店舗・配達などのタッチポイントを使い分け、場合によってはツケ払い(ユーザーペインの解消)などにも応じる姿勢は、一貫した顧客体験を構築しています。

    LTVを最大化する意味でも、こうした身近な例も参考になります。想像力を働かせ、顧客とのタッチポイントを探してみてください。

    カスタマーサクセスポイントを把握する

    昨今、B2BのSaaS(Software as a Service)を中心に、カスタマーサクセスというワードが普及しています。直訳すると「顧客の成功」といった意味で、顧客のゴール(=成功)を理解した上で、各種施策を実行していこうということでしょうか。B2Bでは一般的に使われている概念ですが、定義はかなり曖昧なので、「その商品やサービスを利用して、顧客の自己実現や成功体験を叶えること」といった趣旨で筆者は捉えています。

    例えばナイキであれば、何を顧客の成功として捉えているのでしょうか。イメージとしては、「このブランドやサービスを利用するとき、私は○○になった気分」と思わせるのがブランドの自己実現、成功体験ではないかと思います。ナイキの場合なら、「マイケル・ジョーダンのようにストイックな選手でありたい」などの欲求を満たす瞬間が、カスタマーサクセスに当たるのではないかと思います。

    例えば、エアーマックスを履いた瞬間や、または履いて練習をしたときに少し前より上手くなった気分の高揚、などといった瞬間にカスタマーサクセスが訪れるのではないでしょうか。

    カスタマーサクセスとは約束を果たし続けること

    このカスタマーサクセスを常に把握せずして、LTV最大化は期待できないように思います。

    FABRIC TOKYOでも、カスタマーサクセスのポイントを意識して、ビジネスを展開しています。商品が届いて箱を開けたときの感動、初めて着用したときのフィット感、オーダースーツを着てはじめて出社したときの気持ちのアップデート感、周りや奥さんから褒められたとき、着用して商談が成功したときなど、様々なカスタマーサクセスの瞬間があるかと思います。

    企業側からすると、「○○ができます」「△△とここが違う」のような機能アピールで競争しがちですが、他と比較できるものは代わりが効くため、それだけでずっと選ばれ続けることは難しいのが現代です。

    それよりも顧客の心理からすると、「何を約束してくれるのか」「どこへ導いてくれるのか」「信頼できるのか」のほうが気になるのではないでしょうか。このようなカスタマーサクセスをしっかり特定し、顧客と約束したことを常に実行していくことが大事です。

    結果として、カスタマーサクセスは、すなわちブランディングであって、ブランドが掲げた約束を果たし続ける挑戦なのかもしれません。どんな想いで企画しているのか、企業の思想が見えてくるとそこに期待が生まれて、その期待に応えると顧客の喜びになるのではないでしょうか。

    カスタマーサクセスは、第2章で紹介した「ブランドとしての顧客との約束」にあたる部分や第3章のWHOと関連付けて考えるのが良いと思います。顧客のライフスタイルやストーリーの中でカスタマーサクセスを特定した上で、ブランドの約束として実行していくと良いでしょう。

    そのためには、図4-4のように理想の顧客像に向けて、各種カスタマージャーニー上でのペインを解消し、離脱を防いでいきます。その一方、顧客のエンゲージメントを高める施策も実行し、約束を果たすためのオペレーショナル・エクセレンス(業務改善サイクル)を磨き上げていくこの一連の活動を筆者はカスタマーサクセスと呼んでいます。

    カスタマーサクセスへの道程
    図4-4 カスタマーサクセスへの道程

    顧客のエンゲージメントを高める

    FABRIC TOKYOでは、スーツが届いて着用したらサイズが合わなかったなど、顧客がペインを感じるとそこで離脱してしまう可能性があるため、お直しの保証サービスなどを充実させています。お直しというと「時間がかかる、面倒」といったイメージがありますが、手続きの簡便さを追求したり、利便性を高めたりすることにより、顧客のペインを解消しています。

    さらにホワイトフライデー、ファンイベント(シーズンリリース時に顧客へコーディネートを提案する)など、各種ブランドの理念を掲げる企画で、顧客のエンゲージメントを高めていきます。その他、ワイシャツや、カジュアルジャケットなど、スーツ以外の商材もコーディネートの提案でクロスセルを高めていき、そこでも離脱させません。最終的に、顧客との約束として、例えば「自分らしくデザインされた前向きな人生を送れるような」カスタマーサクセスを目指していくのです。

    ※この記事は『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

     

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    DX化が遅れている中小の小売メーカー、ECのビジネスモデル転換を図りたい中小経営者、D2Cの考え方やノウハウを事業戦略に取り入れたい方、モノづくりの分野でスタートアップを始めたい方などに、課題解決のヒントを提示します。

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    この『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』の筆者、三嶋憲一郎氏が、8月18日に開催されるインプレス主催のオンラインイベント「ネットショップ担当者フォーラム2021夏 〜リピート客作り、ファンを増やすネットマーケティングのコツ〜」に登壇いたします。

    テーマは「D2Cを成功させるには? 「FABRIC TOKYO」の失敗・成功事例に学ぶ成長のヒント」。聴講は無料です。下記のバナーからお申し込みください。

    三嶋 憲一郎
    三嶋 憲一郎

    ECサイトの広告予算はいくらが目安? 計算方法や決め方まとめ | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

    4 years 8ヶ月 ago
    リスティング広告やGoogle広告など、広告の運用を検討しているものの、いくらにしたら良いのか悩んでいる方も多いでしょう。広告費の目安について解説します

    リスティング広告、リターゲティング広告、Googleショッピングなど、ネットショップを運営するために集客・広告ツールの利用を検討している方も多いでしょう。ですが、広告を出そうと思っても「広告費にいくらかければいいのか」迷ってしまいますよね。少なすぎて効果が出ないのは避けたい一方で、不要に広告費をかけすぎると経営を圧迫しかねません。

    そこで今回は、広告費をいくらに設定すればいいのか悩んでいる方向けに、カラーミーショップが考える「広告費の目安の決め方」をご紹介します。必要な数値や計算方法を詳しく解説しているので、簡単におおよその広告費を出すことができます。

    よむよむカラーミー ツクルくん ツクルくん

    ネットショップの広告を出したいけど、広告にいくらかければいいのか、どうやって決めたらいいんだろう?

    よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

    広告費の予算は、広告経由で獲得したいアクセス人数や売り上げをベースに計算して算出します。今回は、その手順をわかりやすく解説します。

    広告費の予算を決めるための準備

    広告費の予算を出す前に、必要な数字の確認や広告の目的を決めましょう。

    準備1:計算に必要な数字を確認する

    広告費の予算を決めるには、まずは現状を把握します。ご自身のネットショップの以下の3つの数字をチェックしましょう。

    • アクセス人数
    • 購買率
    • 平均購入単価

    これらの数字は、Googleのアクセス解析ツール「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」で確認が可能です。

    準備2:アクセス人数か売り上げか、伸ばしたい数値を決める

    予算を決めるにあたり、次に「どの数値を伸ばすために広告を出すのか」、広告の目的を決めましょう。ネットショップの広告は、大きく分けて2つの目的に分かれます。

    • アクセス人数:知名度をあげたい・新規顧客を増やしたい場合(全店舗向け)
    • 売り上げ:売り上げを伸ばしたい場合(ある程度購入者がついている店舗向け)

    このように、目的によってどの数値を伸ばせばいいのかが決まります。ご自身のネットショップが今どの段階にあるのかを考え、目的を決めましょう。

    広告予算の決め方

    準備ができたら早速、広告費の予算を決めていきます。まずは、アクセス人数を上げるために広告を出す場合の予算の決め方を見てみましょう。

    アクセス人数を伸ばしたい場合の広告予算

    アクセス人数(訪問顧客数)を伸ばしたい場合、広告予算の目安を出すのは簡単です。広告ツールには大体のクリック単価が出ていますので、まずその単価を確認します。

    例えば訪問顧客を1か月あたり300人増が目標で、広告のクリック単価が100円の場合は以下の計算式になります。

    1か月の広告予算

    目標訪問顧客数×クリック単価=広告予算

    300人×100円=30,000円

    ※手数料などが含まれる場合はそれも加算します

    このように、アクセス人数を伸ばしたい場合の広告予算は、目標とするアクセス人数とクリック単価を元にすればすぐに出せます。

    売り上げを伸ばしたい場合の広告予算

    売り上げを上げることを目的に広告予算を決める場合は、ある程度信用できるくらいの購入データとアクセスデータがそろっている必要があります。そのため上記にもあるように、ある程度の購入者がついてから広告による売り上げアップをめざしましょう。データがそろっている場合は、以下の手順で広告予算を出していきます。

    1.売上目標を決める

    いくら売り上げを伸ばしたいのか、まずは売上目標を決めましょう。今回は広告経由の売り上げを1か月で10万円にすることを目標とします。

    2.顧客平均購入単価を確認する

    次に、顧客の平均購入単価を確認します。顧客のデータは、多いほうが信頼性は高くなります。過去の売上単価の平均値を出すことで求めることもできます。

    3.目標金額の達成に必要な購入顧客数を計算する

    顧客の平均購入単価がわかったら、何人が購入すれば目標金額の10万円になるか、必要購入顧客数を以下のように計算します。今回は、仮で平均の顧客購入単価を4,000円とします。

    1か月の必要購入顧客数

    目標金額÷平均購入単価=必要な購入顧客数

    100,000円÷4,000円=25人

    これで10万円という売上目標を達成するためには、1か月あたり25人の顧客に購入してもらう必要があることがわかりました。

    4.必要な訪問顧客数(アクセス人数)を計算する

    さらに、何人にサイトへ訪問してもらえれば、先ほど出した購入顧客数(25人)を達成できるのか、必要な訪問顧客数(アクセス人数)を計算します。

    まずは、購買率を確認します。仮に購買率を5%とすると、以下のように計算できます。

    1か月の必要訪問顧客数(アクセス人数)

    購入顧客数÷購買率=必要訪問顧客数

    25人÷0.05=500人

    これで、売上目標10万円を達成するためには、1か月あたり500人にサイトに訪れてもらう必要があることがわかりました。

    5.訪問顧客数から広告予算を設定する

    集客すべき訪問顧客数(アクセス人数)がわかったので、これに対してどのくらい予算がかかるかを計算していきます。

    まずは広告ツールで、大体のクリック単価を確認します。今回は、仮でクリック単価を60円とします。

    1か月の広告予算

    訪問顧客数×クリック単価=広告予算

    500人×60円=30,000円

    ※手数料などが含まれる場合はそれも加算します

    これで1か月あたりの売上目標を達成するための広告予算の金額がわかりました。

    6.広告予算を調整する

    以上の計算から10万円を売り上げるための広告予算は30,000円であることがわかりました。一方で、一般的には「広告費は売上目標の30%程度」ともいわれています。

    今回はちょうど売上目標の30%の金額になりましたが、計算した結果、もし広告予算が売上目標の30%を大幅に超えてしまうような場合は、少し予算を抑えるなど調整しましょう。

    広告費が経営を圧迫しないためにも、まずは売り上げの30%程度を広告予算の目安とすることをおすすめします

    売上目標を達成するための計算式のまとめ

    上記の計算を1つの式にまとめると以下のようになります。

    1か月の広告予算

    ((目標金額÷平均購入単価)÷購買率)×クリック単価=広告予算

    ((100,000円÷4,000円)÷0.05)×60円=30,000円

    広告の売り上げ効果はLTVで考える

    広告コストに対する売り上げ効果としては、LTVで見ましょう。LTVとはライフ・タイム・バリューの略で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれます。LTVは簡単にいうと、リピートも含め、お客さまが生涯にわたってどれくらいの利益をもたらしてくれたかの指標です。

    できれば数年単位で見るのが望ましいですが、データが集めにくいため、年単位で概算を見積もることをおすすめします

    まず顧客の1年あたりの平均購入回数を出します。例えば平均単価4,000円で年間の平均購入回数が3回、広告経由の購入者数が25人とすると、以下の計算ができます

    1か月の広告コストに対する売り上げ効果の見方

    平均購入単価×平均購入回数×広告経由の購入者数(1カ月間)=広告経由の売り上げ

    4,000円×3回×25人=300,000円

    1か月分の30,000円の投資に対しての売り上げは概算で300,000円となりました。このように、顧客のリピート売り上げも踏まえて、広告投資をすると良いでしょう。

    まとめ:目標に合わせて広告費を決めよう

    今回は、ネットショップの広告費の予算の決め方についてご紹介しました。広告予算は、目標とする売り上げやアクセス人数をベースに計算するのがおすすめです。

    また、広告を効果的に使うには、自社のネットショップの状況に合った目標を設定することが重要です。ぜひ、この記事を参考にネット広告の予算を立ててみてください。

    この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

    よむよむカラーミー
    よむよむカラーミー

    ローカルSEOとは? 店舗が行うべき対策を解説【チェックリスト有り】 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

    4 years 8ヶ月 ago
    ローカル検索に”最適化”し、店舗への来店につながりやすくすることをローカルSEOと呼びます。その意味や考え方から、具体的な対策方法を解説します

    ローカルSEOとは、ユーザーが「行きたい場所」を検索した際、正確かつ充実した店舗情報やたくさんの高評価な口コミを見てもらうことで、自分のお店をユーザーに選んでもらいやすくすることを指します。

    一般的なメディアでは、ローカルSEOの意味を「Google マップで上位に表示させること」と説明しているものが多く存在します。

    しかし上位に表示されていたとしても、評価が☆2.8のお店に行きたいと思うでしょうか。評価が高かったとしても、行ってみたらサービス内容や接客が良くなかった、そんなお店に繰り返し来店してもらえるのでしょうか。

    ローカルSEO対策を始めたいと考えているのであれば、安易に短期的な上位表示をねらう施策ではなく、長期的に多くのお客様から選ばれるお店になるための施策を知る必要があるのです。

    今回は、ローカルSEOの意味や考え方から、具体的な対策方法、そしてローカルSEOに取り組んでいる店舗の事例まで、網羅的に解説します。

    ローカルSEOとは

    Google 検索やGoogle マップなどを用いて、行きたいお店を検索したことがあるという方は多いのではないでしょうか?

    たとえば、行きたいお店を検索する際のキーワードとして以下のような例が挙げられます。

    • レストラン
    • 渋谷 居酒屋
    • 美容院 パーマ
    • 品川 ホテル

    地名を入れて検索した場合はその場所のお店が表示され、地名が含まれていない場合は端末の位置情報をもとに近くのお店が表示されます。

    行きたいお店を検索する時、そのお店が「どこにあるか」、つまり「場所」の情報が非常に重要となります。たとえば今から都内で晩ご飯を食べる場所を探す場合、北海道にあるレストランを表示されても困ってしまうというのは、容易に想像がつくでしょう。

    特に検索エンジンの中で圧倒的なシェアを誇るGoogleは、特定の場所に関連した情報をユーザーが求めているということを認識し、その場所周辺の情報を表示します。

    この時行われている検索行動、つまり「場所」の情報が大きく影響する検索のことを「ローカル検索」といいます。そしてこのローカル検索に”最適化”し、店舗への来店につながりやすくすることを、「ローカルSEO」と呼ぶのです。

    ローカルSEOが重要である理由は?3つのキーワードとともに解説

    ローカルSEOの重要性を語るにあたり、知っておくべき3つのキーワードを解説します。

    1.ゼロクリックサーチ

    ゼロクリックサーチとは「一度もクリックせずに検索を終えること」で、Googleが検索結果画面に多くの情報を表示させ、利便性を向上させようとしていることに起因するものです。

    場所を調べた場合、ローカルパック(地図とともに3つの店舗情報が表示されるもの)、ナレッジパネル(店舗の名前などで検索した際、右側に詳細な情報が表示されるもの)などが表示されます。

    ローカルパック ナレッジパネル
    ▲Google検索でお店を検索した際に表示されるローカルパック、ナレッジパネル:編集部作成

    店舗名や場所、営業時間、電話番号、口コミの平均評価など基本的な情報がここからわかるようになっています。そしてもちろん、Google マップのアプリでも調べられます。

    公式サイトや口コミサイトなどをクリックして詳細な情報を見るという行動が以前より少なくなっているため、Googleの検索結果画面やGoogle マップ上に表示される店舗情報整備の重要性が高まっています。

    2.ZMOT

    ZMOT(Zero Moment of Truth、ズィーモット)は「顧客はお店に来てから買うものを決めるのではなく、インターネットで情報収集し、来店前にはすでに買うものを決めている」という理論で、Googleが2011年に提唱したものです。

    インターネットの普及に伴う来店前の情報収集に着目し、Web上での情報発信に取り組むよう促しています。

    3.マイクロモーメント

    こちらはZMOTと同じくGoogleが、2015年に提唱した理論です。

    ユーザーが「何かをしたい」と思い、反射的に目の前にあるデバイスで調べたり、購入したりという行動を起こす瞬間のことです。スマートフォンの普及により、その場で行きたい場所を検索したいというニーズが叶えられるようになったといえます。

    ※コロナによるデジタル化の加速も影響

    さらに、コロナでデジタル化が加速。消費者はお店の営業時間(そもそも開店しているのか)、混雑度、コロナ対策の実施など、これまで以上に店舗情報を慎重に調べてから来店するようになりました。

    以上のような「ローカルな情報(場所の情報)」を求める検索行動が広まったことにより、その検索で正しい・充実した店舗情報を表示させる「ローカルSEO」の重要性が高まっているのです。

    ローカルSEOの目的は「上位表示」ではない!

    ユーザーが行きたい場所を検索した際に自分のお店が表示されていれば、来店してもらいやすくなります。店舗経営に関わる方が、自分のお店を検索で上位に表示させたいと考えるのは自然なことです。

    しかしローカルSEOで「上位表示」を目的にするということには、2つの大きな落とし穴があります。

    1. そもそも特定のキーワードで常に上位に表示させるというのが非常に難しく、効果検証もしづらい

    ローカル検索では、「どの場所から検索したか」が検索結果を左右します。

    ローカル検索における主な順位決定要因は、「距離」「関連性」「知名度」の3つです。そのお店が検索したキーワードに関連しているか、知名度があるのかについてもGoogleは重視しますが、「距離が近いかどうか」が大きく影響するのです。

    たとえば「レストラン」というキーワードで上位に表示させたいという目標を立てたとしても、場所を少し移動しただけでも検索結果が異なります。

    「検索地点 × 検索キーワード」の数だけ検索結果が存在するため、それら全てで1位を取ることは不可能なのです。

    またやってしまいがちなのが、店舗の中にいる時に「レストラン」「美容院」などと検索して上位に表示されているのか確認するというやり方。店内で検索すればそのお店が上位に表示されるのは自然なことなので、効果検証としては適当ではありません。

    順位を基準として施策の効果検証をするならばできるだけ多くの地点で検索したデータを集めて推移を見るといったことをしなければなりませんが、日々多くの業務を抱える店舗経営者にとって、優先すべきは他にあるのではないでしょうか。

    2. 仮に上位に表示されたとして、店舗情報や口コミが充実していなければお客様には選んでもらえず、来店につながらない可能性が高い

    仮にあなたが飲食店を探す場合、✩2.8だが1位に表示されているお店と、表示されているのは3位だが✩4.2のお店、どちらを選ぶでしょうか。

    通常の検索の場合1位のクリック率が圧倒的に高いため、SEO対策ではとにかく上位に表示されることを目指します。しかしお店を探す際はそれなりに時間をかけていくつかの選択肢を比較することが多いので、上位表示よりも口コミ評価の高さや店舗情報の充実度の方を重視すべきです。

    また、ローカル検索でユーザーから選ばれ、来店してもらえたとしましょう。しかしその時、サービス内容に満足してもらえなければリピーターになってもらえません。低評価な口コミを投稿され、他のユーザーからの印象すら低下してしまう可能性もあります。

    ですから店舗情報の整備だけではなく、お客様の満足度を向上させるために、お客様の声(口コミ)をもとにサービスを改善することも「ローカルSEO」の中に含まれるといえます。

    ローカルSEOの最終目的は、店舗情報を上位に表示させるだけではなく、その情報を見て「行きたい」と思ってもらい、そして実際に来店した後に「来て良かった」と思ってもらえるようにすることだと考えましょう。

    お客様に来て良かったと思ってもらえれば、自然と高評価な口コミも増えていきます。

    そしてユーザーから評価されるようなお店は、結果的にGoogleからも評価されて上位に表示されやすくなり、さらに多くのユーザーから選ばれるようになっていくのです。

    安易な「MEO対策」を推奨する悪徳業者に注意

    ローカルSEO対策に「口コミ投稿の促進」や「顧客満足度の向上」までも含めるとすれば、すぐに結果が出るものでないというのはお分かりかと思います。

    しかしどうしても「短期的に効果を出したい」と思ってしまうものです。そのような心理につけ込んで「すぐに上位表示できる『MEO対策』」を謳い、Googleが定める規則(ガイドライン)に違反したり、そもそも倫理的にNGな行為を推奨する悪質な業者が存在します。

    そもそも「MEO(Map Engine Optimization)」とは、Google マップ上の店舗情報を充実させることを意味するもので、SEO(Search Engine Optimization)の「Search」を「Map」に変えて作られた和製英語です。ローカルSEOと似た用語ではあるものの、このように悪質な業者が使いがちであることからこの用語自体が敬遠される風潮もあるようです。

    もちろん「MEO対策」として適切な施策を行う業者もいますが、以下のような運用を含んでいないか確認しましょう。

    ・口コミを大量に増やせる

    MEO業者に報酬を支払い、「やらせ」の口コミを大量に投稿させることはGoogleのガイドラインに違反します。そしてそのような「やらせ」口コミは、ユーザーから見て不自然な場合も多く、SNS上で炎上する事例も発生しています。

    そもそも口コミ評価を「やらせ」によって上げたところで、それが実際のサービスと乖離していればお客様に満足してもらうことは叶わないのですから、本末転倒な手法です。

    ・口コミを確実に消せる

    「口コミをほぼ100%消せます」と謳う業者も存在します。不適切な口コミであればGoogleに報告する、それでも削除されなければ発信者情報開示請求を行い、直接投稿者に口コミの削除を求めるといった方法はありますが、どちらも必ず削除できるとは限りません。「ほぼ100%削除できる」と断言している時点で怪しいと思った方がよいでしょう。

    このような業者の中には、一般ユーザーとして低評価な口コミを自ら投稿し、その後「口コミを消しませんか」と営業をかける例もみられます。低評価な口コミが立て続けに投稿された直後、MEO業者から営業があったという場合は注意しましょう。

    ・実際と異なる店舗情報を設定する

    実際と異なる店舗情報を設定することは、ガイドライン違反としてGoogleからビジネス プロフィール(Google マイビジネスで設定する情報)の公開停止などのペナルティを受けるおそれがあるため、注意が必要です。

    その中でもよくあるのが「店舗名に宣伝文句となるキーワードを含める」という手法。「〇〇駅から徒歩1分」「20時まで営業中」「焼き鳥が美味しい居酒屋」といった、店舗の正式名称と異なる語句を店舗名に設定することは、実はガイドライン違反です。

    このような運用を勧めてくる業者には依頼しないようにしましょう。

    ・契約内容を明確にせず、勝手に施策を進行する

    ローカルSEOMEOに対する知識は未だ浸透していません。その状況を利用し、曖昧な契約のまま施策を進行する業者もいるようです。

    特に悪質な事例として、勝手に業者側のGoogle アカウントでオーナー確認を行おうとした業者もいました。依頼する際にはできれば書面で契約を結び、不審な点があれば断るのが得策です。

    ローカルSEO対策に取り組もう!やるべきことチェックリスト

    では、本当に取り組むべきローカルSEO対策とはどういったものなのでしょうか。チェックリストとしてまとめましたのでぜひご活用ください。

    ローカルSEO対策 やるべきことチェックリスト
    ▲ローカルSEO対策 やるべきことチェックリスト:編集部作成

    ローカルSEO対策チェックリスト ダウンロードはこちら

    1. まずは店舗情報を掲載

    まずは地図アプリ、口コミサイト(宿泊施設であればOTA: Online Travel Agency)に登録しましょう。

    地図アプリではGoogle マップ、Yahoo!マップ、Apple Maps(iOS端末に搭載されている「マップ」アプリ)の3つに登録しておきます。

    それぞれ店舗側の管理ツールとして、Google マイビジネス、Yahoo!プレイスApple Maps Connectが提供されています。郵送ハガキや電話などを用いた確認コードの入力など、手順が複雑ですので、以下記事を参考にしてください。

    また、店舗情報を掲載する際に各サイトのガイドラインを確認しておき、ガイドラインに沿った運用ができるようにしましょう。たとえばGoogle マップの場合、ビジネスの名称に「キャンペーン実施中」「20時まで営業中」のような宣伝文句など、正式名称に含まれないワードを設定することが禁止されているといった、細かな規定が存在します。

    2. 基本情報の登録

    基本的な情報を登録しましょう。チェックリストには、Google マイビジネスで設定できる基本的な項目を示しています。

    1. ビジネス名
      店舗の名前を記載します。看板に記載されている名称以外は設定できません(「渋谷駅徒歩1分」「個室あり」「20時まで営業」といった宣伝文句など)。
    2. カテゴリ
      お店の業種業態を記載します(ただし自由入力ではなくGoogleが指定しているものから選ぶ)。メインカテゴリのほか、サブカテゴリを9個まで追加できます。
    3. 住所・サービス提供地域
      非店舗型(デリバリーのみの展開など)や、店舗・非店舗のハイブリッド型では「サービス提供地域」を追加します。ただし店舗営業のみを行っているビジネスでサービス提供地域を記載すると、ガイドライン違反としてビジネス プロフィールの公開停止などのペナルティを受ける可能性があります。
    4. 営業時間
      通常の営業時間以外に、2種類の詳しい営業時間を設定できます。
      ・営業時間の詳細:テイクアウトやデリバリーなどの営業時間を追加できます(特に緊急事態宣言下では、テイクアウトのみ営業時間が異なることもあるので活用が必須)。
      ・特別営業時間:祝日、イベント、臨時休業など通常と異なる営業時間を追加できます。
    5. 電話番号
      予約導線のため重要です。なお2021年6月から、電話番号を非公開にする設定も追加されています。
    6. URL
      公式サイトのURLを設定します。チェーン店の場合はできる限り店舗固有のURLを設定することが推奨されています。UberEatsなど予約・注文用のURLを記載する欄もありますが、こちらも予約導線のため重要です。
    7. ビジネスの説明
      ビジネスの概要を記入します。なお、URLを記載したりキャンペーンやクーポンを過度に強調したりすることは禁止されています。
    8. 属性
      テイクアウト・デリバリー対応やバリアフリー、決済手段などビジネスが対応しているものを示す項目です(ものによってはローカルパックに表示されるため重要)。2020年から、コロナ対策の属性が追加されています(マスク着用義務、検温実施の有無など)。
    9. 写真・動画
      Googleマイビジネスで写真を投稿すると「オーナー提供」の欄に表示されます。ユーザー投稿の写真は見栄えが悪いものも多いため、業者に頼むなどして魅力が伝わる写真を撮影し、投稿しましょう。
    10. メニュー・商品・サービス
      メインカテゴリにより使える機能が異なります(メニューは飲食店のみ)。メニュー、商品は写真を登録できますが、サービスはテキストのみです。なお、メニューを一部のみ登録することはガイドライン違反となっています。
    11. 開業日
      開業日を登録しておくと、業種によっては「事業年数」が表示されます。開業前の場合は、「開業予定日」を登録しておきます。

    ※なおGoogle マイビジネスでは、各ビジネスのURLを短縮するために用いる「略称」という機能がありましたが、2021年6月から新たな略称の設定ができなくなっています。すでに略称を設定済の場合は、引き続き使えるようです。

    また、基本情報の登録の際は「NAP」を統一することが必要です。NAPとは、Name(店舗名), Address(住所), Phone(電話番号)の頭文字をとった用語です。

    Googleはこれら3つの情報をもとにGoogle マップ上の情報と公式サイト・SNSなどとを関連づけているといわれていますので、表記を統一しておきましょう。

    また、来店者にとっては店舗名などの表記が「〇〇東京店」「〇〇 東京駅前」などと表記が揺れていると、本当に同じ店なのかと不安を抱いてしまうかもしれません。Googleへの対策という側面だけでなく、ユーザー目線でもNAPは統一されていた方が認識しやすいでしょう。

    3. 情報を正確なものに保つ・さらに充実させる

    Web上の店舗情報整備は、最初に登録したあと放置してしまうのはよくありません。定期的な更新やチェックが非常に重要です。

    特にコロナ禍では、店舗の営業時間を何度も変更しなければならなかったという方も多かったのではないでしょうか。

    いまやユーザー目線では、Google マップなどWeb上の営業時間情報が信用できないものになってしまっています。営業時間が最新の情報に更新できているか確認するとともに、Google マイビジネスの投稿やSNSなどでその日の営業時間を伝えるようにすると、安心して来店してもらえるでしょう。

    またGoogle マップでは、ユーザーが情報の修正提案を行い、それをGoogleが承認すると勝手に変えることができてしまいます公式サイトやSNS、口コミサイトなどの情報をもとに、Googleが情報を変更することもあります。

    店舗情報が正確なものになっているのか、定期的に監視する必要があるのです。また、ユーザーが投稿した写真が不適切なものでないか、悪質な口コミが投稿されていないかといった点での監視も必要です。

    ・投稿機能の活用

    Googleマイビジネスの場合は「最新情報」が基本的な投稿です。他にコロナ情報、イベント、特典(クーポン)、商品が投稿できます。

    Yahoo!プレイスにも「トピックス入稿」という機能があります。Google マップに比べ閲覧数は多くないかもしれませんが、競合でもやっているところは少なくブルーオーシャンだといえます。

    ・検索されやすいキーワード対策/多言語対応

    たとえば投稿の内容は検索の対象となります。投稿機能を活用する際、検索で当たってほしいキーワードを自然に盛り込みながら投稿すると効果的です。

    多言語対応でも投稿が重要となります。英語、中国語などを投稿本文の後半に添えて投稿すると、外国語で検索された際に検索に引っかかりやすくなります。

    ・ユーザーからのメッセージの返信

    ユーザーと直接メッセージをやりとりできます。「今日開店していますか」などすぐに返信が必要な内容であることも多いため、定期的にチェックしておくとよいでしょう。

    ・「Googleで予約」の整備

    Googleで予約とは、お店の予約がGoogle 検索上で完結するシステムです。ユーザーとしてもGoogle 検索から移動せずにお店を予約できるのは便利で、これを設定しておくことで「予約が面倒」という理由での離脱を防ぎ、Google経由の予約が増える可能性があります。

    ぐるなびなど、提携するプラットフォームに登録していることが利用の条件です。

    ・被リンク、サイテーションの獲得/公式サイト、SNS運用

    被リンクとは、外部サイトが自分のサイトのリンクを貼ることを指します。

    サイテーションとは「引用、言及」という意味で、自分のサイトのリンクは貼られていないものの、店名などに言及されていることを指します。

    自然な被リンクやサイテーションを多く獲得することで、Googleが「この店舗は知名度がある」と認識し、優先的に表示するといわれています。特にSNSの運用はサイテーションの獲得に役立つでしょう。

    また、公式サイトも順位決定要因の一部となっています。公式サイトを持っていないため簡単に整備したいという場合は、Google マイビジネスの「ウェブサイト」から、簡易的なWebサイトを作成することもできます。

    ・競合他社の違反行為を報告

    Google マップでは、ユーザーが情報の修正を提案することができます。仮に競合他社のビジネスで店名にキーワードを設定しているなど違反行為がみられた場合、ユーザーとして報告することで、公正な競争を促すことができます。

    また、競合他社とは少し異なりますが、Googleは悪質なMEO対策などを行う事業者を報告する窓口も開設しています。MEO業者に悩まされている場合はGoogleに報告するのがよいでしょう。

    4. 口コミ管理・分析など

    常に新たな口コミが投稿され続ける仕組みになるよう、口コミ投稿を促進します。口コミを直接依頼したり、QRコードを印刷して設置したりといった手法が有効です。

    お客様が行きたいと思うようなオススメコメントの入った口コミ(高評価で、文章が長く具体的な口コミ)を多く集めることを目指します。

    口コミがたくさん集まったら、口コミに返信していきます。

      高評価な口コミには、感謝の意を伝えるとともに、次回来店時にオススメする情報も加えましょう。リピーターにつながりやすくなります。

        低評価な口コミが入ると落ち込んでしまうかもしれませんが、的確な批判はユーザーにとっても店舗にとってもありがたいものです。真摯に謝罪しつつ、誤解があれば訂正するなどして返信します。

          ※口コミの内容が誹謗中傷など悪質なものであったり、店舗と関係のない内容であったりするのであれば、プラットフォーム側に報告しましょう。Googleのほか、食べログなどでも報告を受け付けています。

          ただし高評価な口コミが投稿され続けるようにするには、提供する商品・サービスがお客様のニーズを満たしている必要があります。

          「高評価な口コミが表示されている→ユーザーに選ばれ、来店してもらえる→サービスに満足してもらえる→高評価な口コミを投稿してもらえる」という理想的な循環を目指すため、口コミを分析したりアンケートを収集したりして、店舗の改善へ活かしましょう。

          口コミはユーザーが参考にするものであると同時に、店舗にとっては貴重な「お客様の声」です。口コミの評価や件数の推移を見たり、内容を分析したりすることでサービスの改善につながるヒントが得られます。

          5. 施策の効果検証

          経路検索の回数、電話回数などが上がったかどうかを、施策前と施策後、そして施策を行っている店舗と行っていない店舗の2軸で検証します。

          たとえばGoogle マイビジネスのインサイトでは以下のようなデータが確認できます。

          • ビジネスの表示回数
            マップでの表示回数と、検索で表示された回数が確認できます。マップでの表示は、ユーザーが「ただ近くを通った」だけでもカウントされてしまうため、検索で表示された回数を見ておくのがよいでしょう。
          • 直接検索/間接検索
            直接検索は「店名で検索された回数」間接検索は「店名以外、つまり『飲食店』といった一般的なワードで検索された際に表示された回数」
          • 検索されたデバイス(PC or モバイル)、検索されたツール(Google検索 or マップ)
          • Webサイトへのアクセス数
          • 経路検索の回数
          • どの地域から経路検索されたか
            インサイトでは「ルートのリクエスト」と表示されています。
          • 電話の回数
          • メッセージの数
          • 検索クエリ
            ユーザーがどのようなワードで検索したかを指します。
          • 写真の閲覧回数
          • 投稿された写真の枚数

          なお先述した通り、順位を基準にするのは難しいと考えられますが、順位をチェックできるツールも存在します。以下は無料で順位をチェックできるツールをまとめた記事ですのでご覧ください。

          この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

          「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

          口コミラボ
          口コミラボ

          eコマース取扱高は8172億円で15.5%増、ショッピング事業は3808億円【Zホールディングスの2021年4-6月期】

          4 years 8ヶ月 ago

          Zホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高は、前年同期比15.5%増の8172億円だった。

          Eコマース取扱高のうち物販系は6908億円で同5.7%増。ショッピング事業の取扱高は同0.4%増の3808億円。リユース事業の取扱高は同13.1%増の2283億円だった。「ヤフオク!」の客単価向上や、「PayPayフリマ」の堅調な拡大で2ケタ成長を達成した。

          ヤフーなどを傘下に抱えるZホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高などについて
          Eコマース取扱高について(画像はZHDのIR資料から編集部がキャプチャ)

          ZホールディングスのBtoCコミュニケーションインフラとして、「LINE公式アカウン」を全面的に導入。ショッピング事業の出店者への導入を進めており、7月28日時点で1万3773店舗が申し込んでいる。

          ヤフーなどを傘下に抱えるZホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高などについて LINE公式アカウントの拡大施策
          LINE公式アカウントの拡大施策(画像はZHDのIR資料から編集部がキャプチャ)

          ヤマトホールディングスとの連携を通じて配送品質を改善、ユーザー体験の持続的向上をを進めている。出荷遅延率や受注から出荷までの速さなど、ヤフーの定める一定基準を満たした商品に「優良配送」ラベルを付与(商品お届け日が最短当日~2日以内、出荷遅延率が5%未満のストア)する取り組みでは、6月時点の取扱高に占める「優良配送」比率が、2021年2月開始時期と比較して約1.2倍となった。

          ヤフーなどを傘下に抱えるZホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高などについて ヤマトホールディングスとの連携
          ヤマトホールディングスとの連携について(画像はZHDのIR資料から編集部がキャプチャ)

          「LINE」を通じて友だちにさまざまなプレゼントを贈ることができる「LINEギフト」サービスは取扱高が急速に拡大。5月の「母の日」キャンペーンが奏功し、「LINE」ギフトの取扱高は前年同期比203%増だった。

          ヤフーなどを傘下に抱えるZホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高などについて LINEを活用したソーシャルコマースなど
          LINEを活用したソーシャルコマースなど(画像はZHDのIR資料から編集部がキャプチャ)

          7月28日からはアスクル、出前館と協働し、日用品などの即配サービス「PayPayダイレクト by ASKUL」の実証実験を開始。取扱商品の拡大や他地域・他サービスでの展開を検討する。

          ヤフーなどを傘下に抱えるZホールディングスの2021年4-6月期(第1四半期)におけるEコマース取扱高などについて 即配サービス「PayPayダイレクト by ASKUL」の
          即配サービス「PayPayダイレクト by ASKUL」について(画像はZHDのIR資料から編集部がキャプチャ)

          第1四半期におけるコマース事業の売上収益は同11.8%増の1959億円、調整後EBITDA(税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益)は同14.6%減の354億円。コマース事業の売上収益が全売上収益に占める割合は52.5%。

          石居 岳
          石居 岳

          日本発D2C企業の代名詞「FABRIC TOKYO」が実践してきた「LTVを最大化する方法」 | 『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』ダイジェスト

          4 years 8ヶ月 ago
          『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する 』(インプレス刊)第4章より(第1回)

          D2Cにとっての最重要指標はLTV(Life Time Value)。LTVとは顧客生涯価値を意味します。顧客が長期にわたり商品やサービスを使い続ける可能性を表し、かつ収益性が高いかどうかを測る指標です。またこれは、ブランドのWHAT(提供価値)を考えていく際の指標にもなります。

          商材の購買頻度を把握する

          LTVの計算式

          LTV=平均購買単価×購買頻度×継続購買期間×限界利益率(または粗利率)

          このうち、平均購買単価と購買頻度を掛け合わせると、ユーザー1人あたりの平均売上金額を把握することができます。これをARPU(Average Revenue Per User)と言います。

          ARPUの計算式

          ARPU=平均購買単価×購買頻度

          LTVを算出するための前提として、ARPUの想定は必須です。例えば、FABRIC TOKYOの事例としてスーツで考えれば次のようになります。

          あるべきARPUの想定(スーツの場合)

          平均購買単価:5万円
          購買頻度:1年間平均1.5回
          1年間のARPU:5万×1.5=7万5000円

          平均購買単価を5万円、購買頻度を年間平均1.5回とすると、1年間のあるべきARPUとして7万5000円が導き出されます

          あるべきARPUを目標にする

          D2C立ち上げ時のスタートとしては、まずは1年間のあるべきARPUを目標として、LTVの最大化を図っていくべきと考えます。このARPUから導き出されたLTVのユニットエコノミクスが成立しないと、そもそも商材選びからやり直す必要があるため注意が必要です。

          ユニットエコノミクスが成立していない場合、商材を変更するか、立ち上げ時からある程度様子見した時点で、周辺領域のクロスセル商材等を想定しておく必要があるでしょう。

          また当然、この数値は商材のARPUの最大値なので、購買頻度が実際にどうなるかは、サブスクリプションサービスでない限り、サービスを開始して一定期間を経ないとわかりません。立ち上げ初期に、どの程度の期間で、どの程度のリピート率になるのか検証する必要があります

          スーツの場合は、商品到着直後にリピートする顧客が多かったため、平均の購買サイクルは1年程度ですが、半年も経過すればどの程度の購買頻度になるのか想定できました。そして、必ずあるべきARPUとの差分ができるので、その差分は何なのかしっかりとユーザーヒアリングを実施して、リピートを妨げているハードルを特定し、サービスの改善につなげるところまで行うのがお勧めです。

          クロスセルのARPUの想定

          立ち上げ初期に、周辺領域のクロスセル商材がある場合は、それとミックスしたARPU、およびミックスした場合のあるべき購買サイクルも準備する必要があります

          例えばFABRIC TOKYOでは、立ち上げ初期からシャツも販売していました。

          あるべきARPUの想定(シャツの場合)

          平均購買単価:1万円
          購買頻度:1年間平均3回
          1年間のARPU:1万×3=3万円

          こちらも平均購買単価を1万円、購買頻度を年間平均3回とすると、1年間のあるべきARPUとして3万円が導き出されます。つまり、先のスーツと合算すると、1年でのクロスセル合計のあるべきARPUは10万5000円となります。

          その上で、表4-1のように初回購入から1年間のクロスセルも想定した、購買頻度の仮説を準備し、それに対して検証を繰り返すと良いでしょう。

          クロスセルの購買頻度の例
          表4-1 クロスセルの購買頻度を想定

          あるべきARPUに到達することは、立ち上げ初期にはまずないため、焦らずに原因を追及しましょう。また、あるべき値を設定せず、いたずらにARPUを上げようとすると、顧客にとって購入タイミングがないのに、買い増しを促し続ける訴求になってしまうことになります。

          買い増しを促すことは簡単ではなく、なかなかARPUは上がりません。「今だけ安い」「期間限定」などのCall to actionを付けることで、購入タイミングへ切り替える訴求をし続けることになりかねません。顧客が購入する量には限界があるのであって、顧客の財布は他商材との争奪戦ですので、注意が必要です。

          あるべきARPUになっていないということは、必ずそこにユーザーペインが存在します。それを解消してこそ、LTVの最大化という土台にやっと乗せられるのです。

          コホートによるリピート率を管理する

          コホート分析にはCPM(Customer Portfolio Management)、RFM(Recency Frequency Monetary)など様々な手法がありますが、ここでは、D2C向けのリピート率管理手法として、FABRIC TOKYOで実施しているリピート率の管理手法を説明します。

          弊社では1回目のリピートをするかしないかが、その後のLTVを左右するキードライバーになっているため、1回目のリピート率とリピート平均購入回数を全体として管理しています(図4-1)。

          期間ごとのリピート率の例
          図4-1 期間ごとのリピート率

          また、スーツで言うと、1年に1回の購買が多数を占めるため、1年を1つの測定の区切りとしています。そして、1年目のリピーターが、2年目、3年目へ遷移しているかどうかを観測していきます。

          先ほど説明した1年でのあるべきARPUや2年目以降でのあるべきARPUなど、どの程度ギャップがあるのかどうか差異を特定し、対策を講じていきます。商材の購買頻度などにより、1年でなくても3ヶ月や6ヶ月など測定の経過単位が異なるかと思いますが、目安としては顧客獲得コストの投資回収期間、購買頻度等により適切に設定してください

          また、FABRIC TOKYOでは全体のリピート管理としては、2回目以降のリピートを平均購入回数としてまとめていますが、図4-2のように2回目、3回目のリピート率などを細かく管理するのも良いかと思います。どこがLTVを上げるボトルネックとなっているのかがわかってきて、またどこのリピート回数を超えるとその後LTVが伸びるかがわかると思います。

          回数ごとのリピート率の例
          図4-2 回数ごとのリピート率

          さらに、図4-3のように、1年目、2年目、3年目など継続率を追っていくと長期でのリピート率を把握していくのも良いと思います。

          1年ごとのリピート率の例
          図4-3 1年ごとのリピート率

          また、筆者が参考にしているコホート管理のサンプルも以下にURLを参考に掲載します。

          グロースの前のバケツの穴を埋める

          スタートアップの業界ではよく言われることですが、D2Cにおいても、マーケティング投資を加速する等グロースのフェーズに入る前に必ず、LTVを上げて投資対効果が合う状態を作りましょう

          特にD2Cではもの売りがLTVの中心になりますので、サブスクリプションサービスでない限り、LTVのトラックレコードも当該期間を経過しない限りは、蓋然性が高まりません。こちらは第6章で詳しく説明します。

          商材の購買頻度にもよりますが、適切なLTVの検証期間として、適切な期間を設定し、マーケティング投資などの投資対効果が合うのかどうか検討しましょう。

          FABRIC TOKYOでは、商材の購買頻度の特徴から、3年程度をLTVの検証の目安としています。スーツであれば1年に1回が50%程度を占めているので、1年での投資回収を目標としており、さらに2~3年での購買頻度のさらなる継続性、及び2~3年に1回のリピートでの購買戻りを考慮して決定しています。

          当然、他商材の購買頻度やクロスセルの構成率によっては、短期で見ることも可能でしょうが、FABRIC TOKYOではサービスインしてから、3年程度はグロース投資(マーケティング投資や店舗出店投資等)をしてきませんでした。それまでは、ほとんどLTVに関する投資で、バリューチェーンを磨くものだけに投資してきました

          D2Cではここを見誤ると、焼き畑な投資となり、損益分岐点がどんどん遠くなってしまいます。スタートアップの死の谷からなかなか抜け出せなくなるため、注意が必要です。

          タッチポイントの最適化がLTV最大化の鍵

          あるべきARPUを最大化し、適切な訴求をしていくためには、ユーザーペインの解消と顧客の購入タイミングの想定が肝心です。

          当然、顧客の購入タイミングを具体化するには、顧客インサイトからの濃密なストーリーとペルソナの想定があってはじめて作成できるものなので、不安な方は第3章をもう一度読み返してみてください。年間を通した詳細な見取り図をスケジューリングできれば、顧客獲得だけでなくリピーターの訴求にも役に立ちます

          ただし、リピーターに対する訴求としては、初期的にはメルマガやSNS等が中心になることが多いと思いますが、常にオンラインでのタッチポイント(顧客接点)が最適であるわけではありません。紙媒体のDMやカタログ、はたまた店舗での体験なども、顧客へのリーチを最大・最適化し、顧客の購入するきっかけを捉えるチャネルになります。適切なタイミングとチャネルを見極めた訴求をするためにも、顧客の購入タイミングの具体化は必須とも言えます。

          また、顧客の購入タイミングが年間を通して非常に少ないD2Cブランドもあるでしょう。第3章でも説明したキャスパーのマットレス、アウェイのスーツケース、ワービーパーカーの眼鏡なども、顧客の購入タイミングが非常に少ない商材でもあります。そのため、購入タイミングの間をつなぐ、サービスやコンテンツとしてのタッチポイントが非常に重要になります。

          FABRIC TOKYOが運営するコンテンツメディア「はたら区」は、まさにそれに当たります。また、アウェイは自社について旅を提案する会社と位置づけ、紙雑誌「HERE」を発行していたり、キャスパーは睡眠やウェルネス関連のコンテンツを雑誌「WOOLY」で発信したりしています(図4-4)。デジタルネイティブブランドにもかかわらず、購入以外のリアルな顧客接点を随所に設けています。どちらもハイクオリティで読み応えがあり、デザイン性も高いものです。

          このように、顧客の購入タイミング以外に、随所にサービスやコンテンツを用意すると顧客のエンゲージメントが高まります。これはD2Cの特徴でもある、「ものを売るだけでなく、顧客体験を提供する」という根本的な部分を表していると言えます。

          ※この記事は『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

           

          リテール・デジタルトランスフォーメーション
          D2C戦略が小売を変革する

          日本発D2Cブランドの代名詞とも言われる「FABRIC TOKYO」が、D2Cによる小売推進・変革のための事業戦略を徹底解説する1冊。

          小売業のDX化を推進する活動を背景に、D2Cの基礎知識、世界観の作り方、オンラインとオフラインの融合(OMO戦略)、マーケティング戦略、組織運営、さらにその先の未来の話(RaaS)まで、具体的な事例やデータを盛り込みながら解説します。

          DX化が遅れている中小の小売メーカー、ECのビジネスモデル転換を図りたい中小経営者、D2Cの考え方やノウハウを事業戦略に取り入れたい方、モノづくりの分野でスタートアップを始めたい方などに、課題解決のヒントを提示します。

          リテール・デジタルトランスフォーメーション
D2C戦略が小売を変革する 表紙

          リテール・デジタルトランスフォーメーション
          D2C戦略が小売を変革する

          三嶋憲一郎/FABRIC TOKYO 著
          インプレス 刊
          単行本(ソフトカバー)2,200円
          電子書籍(Kindle版)1,980円
          この本をAmazonで購入

          筆者登壇情報

          この『リテール・デジタルトランスフォーメーション D2C戦略が小売を変革する』の筆者、三嶋憲一郎氏が、8月18日に開催されるインプレス主催のオンラインイベント「ネットショップ担当者フォーラム2021夏 〜リピート客作り、ファンを増やすネットマーケティングのコツ〜」に登壇いたします。

          テーマは「D2Cを成功させるには? 「FABRIC TOKYO」の失敗・成功事例に学ぶ成長のヒント」。聴講は無料です。下記のバナーからお申し込みください。

          三嶋 憲一郎
          三嶋 憲一郎

          ビームスが次世代スター社員の発掘&新商品企画の公募で「Makuake」を活用する理由【マクアケグランプリ2021を取材】

          4 years 8ヶ月 ago

          セレクトショップのビームスは、所属部署や勤続年数の枠組みを超えて新商品企画を社内で公募するプロジェクト「マクアケグランプリ2021」を2021年4月からスタートした。最終審査を通過したアイデアは、商品化実現に向け、オンラインプラットフォームの応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」の活用機会を得る。

          6月に都内で行われた、全応募者の中から最終審査に選ばれた15案の企画の中から「Makuake」でのプロジェクト挑戦権獲得者を決定する「マクアケグランプリ2021」の模様を紹介する。

          設楽社長が語る「マクアケグランプリ2021」の実施目的とは

          ビームスはリアルタイムに消費者ニーズを知ることができる場として「Makuake」に着目し、2020年12月からマクアケと業務提携を開始。「Makuake」を通じてビームスの新商品発表や共催イベントなどを中長期的に実施している。

          「Makuake」内に設置したビームス専用ページでは既に複数のプロジェクトを行っており、「マクアケグランプリ2021」は次なる取り組みとなる。

          「マクアケグランプリ2021」冒頭で挨拶したビームスの設楽洋代表取締役社長は、グランプリ開催の背景と期待を次のように説明した

          次の時代のスターを育て、常にファンに愛されるブランドで居続けるために、ファンが応援購入する「Makuake」のシステムがマッチしていると感じた

          グランプリを通じて、新しい時代のディレクターが生まれる可能性がある。時代に寄り添い、突き抜けていく人材を発見していきたい。「マクアケグランプリ2021」は、次の時代のスター、次の時代のBEAMSを作っていくプロジェクトだ。(設楽氏)

          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021 ビームス代表取締役社長の設楽洋氏
          「マクアケグランプリ2021」冒頭で実施の意図を語るビームスの代表取締役社長 設楽洋氏

          全社員にチャレンジ機会。「Makuake」を活用し、新しいキャリア育成につなげる

          「マクアケグランプリ2021」はビームス全社員を対象とし、所属レーベルや部署、勤続年数の垣根を越えて、新商品の企画提案を公募するプロジェクトだ。

          2021年4月に告知・募集を始め、審査を通過した起案者が6月上旬、設楽社長も参加する最終審査の場でプレゼン。最終的に選考に残った企画は8月以降、「Makuake」でのプロジェクト始動に向け、Makuakeによる全面サポートの元、起案者となる社員が中心となり準備を進めて行く。

          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021
          「Makuake」の仕組みを活用した社内公募プロジェクト「マクアケグランプリ2021」

          プロジェクトを通じて発案者は消費者のニーズに向き合い、普段の所属部署での役割を超えて自身の思いを自由に提案・企画することができるため、将来のスター社員発掘の機会として期待されている。

          また、採用された起案者は、商品やブランド作りの全工程やPR、運営などすべての行程に責任者として携わるため、新しいキャリア育成の場にもなる

          マクアケは、「Makuake」への商品掲載だけでなく、企画選出における審査から専任キュレーターによる各プロジェクトのコンサルティング、マーケティング、PRサポートなどプロジェクトの全行程を支援する

          社員の自由な思いを企画・発表

          グランプリ選抜イベント当日は、計10組の起案者が各自3分間の持ち時間の中でプレゼンを実施。ビームスのブランドディレクター3人と、マクアケの取締役、キュレーター2人の計6人が審査員を務めた。より多角的に審査が行えるよう、さまざまな役割を担うメンバーを起用した。

          子どもに物作りの楽しさを知ってもらう「知育玩具ふくパズル」

          ビームスのユニフォーム課に所属し、普段から企画生産を担当している穂積優さんが起案したのは「知育玩具ふくパズル」。マジックテープがついた洋服のパーツをパズルのように組み合わせ、1着の洋服を作るという商品で、4~6歳を対象年齢としている。

          小学校・中学校の家庭科の授業で制作するエプロンなどの柄がもっとオシャレで、かつ自分で選べたら、洋服を作ることやファッションの楽しさに気づけるのではないか、という考えから着想を得た。

          穂積さんはこの商品のポイントについて、「自分で作った服が着られること」だと説明する。「作るだけでなく着心地やスタイリングを楽しむことで、『物作りは楽しい』と思ってもらいたい」(穂積さん)。将来的には小中学校の教材として提案を行っていきたいという。

          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021 知育玩具ふくパズルの起案者 穂積さん
          「知育玩具ふくパズル」の起案者 穂積さんのプレゼンのようす

          コミュニケーションのきっかけにもつながる「BEAMS BEER」

          「BEAMS BEER」は、デイリーユースのデザイナー担当の中塩敬恵さんによるアイデアだ。もともと、ビールは苦いと感じていた中塩さん。クラフトビールの魅力を知ったことで生活が豊かになり、ビールを通して人とのコミュニケーションが活性化したことが商品企画のきっかけだ。

          コロナ収束後に友人たちと会えるようになった時、「BEAMS BEER」で人々に笑顔を届けたいと考えている。

          商品化が実現した暁には、商品の販売だけでなく、醸造所での体験を通してビールに触れる機会の創出やコラボ商品作りで、コラボ先の売上向上にも貢献したいと意気込みを語った。

          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021 BEAMS BEER発案者の中塩さん
          「BEAMS BEER」の起案者 中塩敬恵さんのプレゼンのようす

          起案者の中には、1人で2案以上発表する人やペアで発表する人もいた。

          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021 ペアでプレゼンのようす
          サウナ好き社員2人が、サウナで使える商品アイデアについてプレゼンしているようす

          審査基準は①審査員が純粋に「施策を応援したい」と思えるか ②ビームスの方向性に合致するかの2つが主なポイントとなり、特に1つめに比重を置いている。審査の結果、次の6組が最終審査通過者となった。

          1. 「BEAMSのKANREKI」/五味川尚さん
          2. 「知育玩具ふくパズル-うみのなかまシリーズ-」/穂積優さん
          3. 「災害常備服 移動空間リュック」/穂積優さん
          4. 「BEAMS BEER」/中塩敬恵さん・松原知也さん
          5. 「TSUNAGU PAJAMAS」/竹村潤さん・藤田佳大さん
          6. 「ミンサーGUAYABERA」/謝花勇輝さん
          マクアケ Makuake ビームス マクアケグランプリ2021
          「マクアケグランプリ2021」最終審査通過者たち(中央)とビームス代表取締役社長の設楽洋氏(右)、同社取締役副社長の遠藤恵司氏(左から2番目)、マクアケ 共同創業者/取締役の坊垣佳奈氏(左)(画像はマクアケ提供動画から編集部がキャプチャ)

          今後は上位6組分の商品サンプル作成や撮影を行い、8月以降に「Makuake」で掲載を開始。目標金額を達成し商品化が実現したプロジェクトに関しては、今秋以降、順次応援購入したサポーターに商品を発送する予定だ。

          藤田遥
          藤田遥

          ヤッホーブルーイングがECサイト「よなよなの里」を刷新、ネット通販と定期購入サービスを1つのサイトに集約

          4 years 8ヶ月 ago

          クラフトビール「よなよなエール」などのヤッホーブルーイングは7月、ECサイト「よなよなの里 | よなよなエール公式通販」を刷新した。

          個別で運用していたネット通販、定期購入ビールサービスを1つのECプラットフォームに集約。消費者は「よなよなの里」へログインするだけで、すべてのサービスを利用できるようにした。

          「よなよなの里」はEC機能のほか、読み物コンテンツ、イベント情報の発信など「お客さまの体験を作る場」の役割う。ファンとのエンゲージメント向上施策やCRM強化が行いやすい環境へ移行するためにリニューアルしたという。

          ECプラットフォームには、ecbeingのECサイト構築パッケージ「ecbeing」を採用。ecbeingのグループ会社であるエートゥジェイが提供する国産CMS「SiteMiraiZ(サイトミライズ)」を導入し、読み物コンテンツなどの更新作業を簡易的に行えるようにした。

          クラフトビール「よなよなエール」などのヤッホーブルーイングは、ECサイト「よなよなの里 | よなよなエール公式通販」を刷新
          国産CMS「SiteMiraiZ」の導入で読み物コンテンツなどの更新が容易になった

          公式通販サイト「よなよなの里」に導入された機能のポイント

          「よなよなの里」は、毎月1ケース(または2か月に1回1ケース)を8~9種類のクラフトビールから1本単位で選べる定期宅配サービス「ひらけ!よなよな月の生活」を展開している。サイト刷新を機に、以下のような機能を追加した。

          クラフトビール「よなよなエール」などのヤッホーブルーイングは、ECサイト「よなよなの里 | よなよなエール公式通販」を刷新
          「ひらけ!よなよな月の生活」はビール定期宅配サービス

          定期コースの種類を新設し加入ハードルを緩和

          リニューアル以前は契約期間が1年の「年間コース」のみだったが、3回目の受け取り以降はいつでも解約できる「お気軽コース」を新設。気軽に「ひらけ!よなよな月の生活」を体験できる環境を整えた。

          「2か月ごと24缶」「毎月24缶」「毎月48缶」の3パターンから選べる。また、配送タイミングは上旬、中旬、下旬それぞれ最大10日間から選べるようにした。

          クラフトビール「よなよなエール」などのヤッホーブルーイングは、ECサイト「よなよなの里 | よなよなエール公式通販」を刷新
          「毎月48缶」を選んでいる画面

          初回のお届け先と日時を選択でき短期間でビールをお届け

          新規申込後、初回のビール選択から配送までのリードタイムを従来から大幅に短縮。ビールを選ぶワクワク感そのままに商品を配送するとしている。

          お知らせの通知をLINE配信

          LINE連携で、ビールの選択期間開始などの通知をLINEで受け取ることが可能。LINEによる通知のON/OFFは、マイページから設定できる。

          クラフトビール「よなよなエール」などのヤッホーブルーイングは、ECサイト「よなよなの里 | よなよなエール公式通販」を刷新
          お知らせの通知をLINE配信する
          瀧川 正実
          瀧川 正実

          「Amazonパンドリー」8/24サービス終了/「メルカリShops」プレオープン【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

          4 years 8ヶ月 ago
          2021年7月30日~8月5日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
          1. アマゾンが「Amazonパントリー」を8月にサービス終了

            「Amazonパントリー」は食品・日用品などを必要な分だけ購入できるサービスで、日本では2015年にスタートした

            2021/7/30
          2. 「メルカリShops」がプレオープン! ショップなので法律順守が必須。禁止行為にもご注意を【ネッ担まとめ】

            ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年7月26日〜8月1日のニュース

            2021/8/3
          3. ビックカメラ、関東1都3県&大阪府の一部エリアへの配送業務をファイズトランスポートサービスへ委託

            ビックカメラがメインに利用している委託配送会社は佐川急便。一部商品で日本郵便などを活用している

            2021/7/30
          4. 千趣会が通販事業を伸ばすために取り組む4つの変革

            「千趣会の独自性」「ユニークな個客データベース」「ビジネスパートナー」の掛け合わせて差別化した顧客体験価値を創造するという

            2021/8/3
          5. アスクルがライトワンマイルに新たな電気自動車を導入、再生可能エネルギーの利用率は38%に拡大

            アスクルは2030年までに、グループ全体での電力使用量について再生可能エネルギー利用率100%にすると宣言している

            2021/8/2
          6. 2020年のBtoC-EC市場規模は19兆円。物販系は21%増の12兆円、EC化率は8.08%

            2020年の日本国内における消費者向けEC市場規模は19兆2779億円で前年比0.43%減。物販分野を対象としたBtoC-ECにおけるEC化率は8.08%で同1.32ポイント増

            2021/8/4
          7. EC売上250億円(2023年度)をめざすエイチ・ツー・オー リテイリングの中期経営計画とは

            エイチ・ツー・オー リテイリングは、2021年3月期に84億円だったEC売上高を、中計最終年度は約3倍となる250億円を目標としている

            2021/8/2
          8. 千趣会がオークネットと協業、二次流通サービスを通じてベルメゾン会員向けに新しい価値を提供

            まずは「ベルメゾン」会員を対象とした買い取りサービスを展開。流通先情報のフィードバックによる循環型社会への貢献の可視化、顧客が次に必要とする商品の買い取り情報に基づいたレコメンドなどに着手していく予定

            2021/7/30
          9. 大規模ECサイトでやるべき広告施策① 「スマートショッピングキャンペーン」の使い方と売上拡大に必須の設定

            「SEO」「広告」、2つの視点から語る、EC事業者のためのデジタルマーケティング講座。業態別広告施策解説「DB型大規模ECサイト編」【連載第6回】

            2021/8/4
          10. 多重下請け構造の印刷業界、直接取引で風穴を開けたラクスルの印刷DXとは?

            全国にある印刷機の非稼働時間をシェアするプラットフォームを運営するラクスル。いま取り組むDX生産性革命とは?(連載第1回)

            2021/8/4

            ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

            内山 美枝子

            ベルーナがアパレルEC「Pierrot」のセレクトを買収

            4 years 8ヶ月 ago

            カタログ通販大手のベルーナは8月3日付で、レディースアパレルECを展開するセレクトの全株式を取得し子会社化した。

            セレクトは、30代女性を中心に幅広い年齢層に支持されているアパレルECサイト「Pierrot(ピエロ)」を運営。自社サイトのほか、「楽天市場」「ZOZOTOWN」「Yahoo!ショッピング」など、各大手ECモールサイトでもECビジネスを展開している。

            また、ベルーナが運営する「RyuRyuモール」でも人気のショップとなっている。

            カタログ通販大手のベルーナは8月3日付で、レディースアパレルECを展開するセレクトの全株式を取得し子会社化
            アパレルECサイト「Pierrot(ピエロ)」(画像は編集部がキャプチャ)

            セレクトの全株式取得は、ノウハウ共有、グループ内への商品供給、集客連携などを通じて、ベルーナグループの企業価値向上につながると判断した。

            セレクトの2020年6月期売上高は15億3400万円。2021年3月にGCJG4株式会社(SPC)と合併、存続会社であるGCJG4がセレクトに商号変更した。

            アパレルECの買収を巡ってベルーナは2020年10月、「KOBE LETTUCE/神戸レタス」を運営するマキシムの全株式を取得し、子会社化すると発表したものの、2020年11月にマキシムの親会社であるC Channel(Cチャンネル)と締結した株式譲渡契約を解除すると発表している。

            ベルーナはC Channelが最終的なクロージング条件を整えることができなかったため、株式譲渡契約の解除に至ったしていた。

            石居 岳
            石居 岳

            中国・米国向け越境EC市場は約3兆円で14%増。中国向けは約2兆円、米国向けが約1兆円

            4 years 8ヶ月 ago

            経済産業省が7月30日に発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2020年の中国・米国向け越境EC市場は前年比14.2%増の2兆9266億円だった。

            内訳は米国向け越境ECが同7.7%増となる9727億円、中国向けが同17.8%増の1兆9499億円。

            経済産業省が7月30日に発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」 日本・米国・中国 3か国間の越境EC市場規模
            日本・米国・中国 3か国間の越境EC市場規模

            消費国としての米国の越境BtoC-EC(日本・中国からの購入)の総市場規模は1兆7108億円で同9.9%増。このうち、日本からの購入額規模は9727億円、中国経由は7382億円(同12.9%増)。

            消費国としての中国の越境BtoC-EC(日本・米国からの購入)の総市場規模4兆2617億円で同16.3%。このうち、日本からの購入額規模は1兆9499億円(同17.8%増)、米国経由は2兆3119億円(同15.1%増)。

            経済産業省が7月30日に発表した「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」 日本・米国・中国 3か国間の越境EC市場規模
            消費国としての日本・米国・中国3か国の越境EC市場規模

             

            瀧川 正実
            瀧川 正実
            確認済み
            36 分 35 秒 ago
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