ネットショップ担当者フォーラム

Eコマース業務で押さえておきたい「3+1から考える集客」「商品企画の鉄則と実践方法」 | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

4 years 5ヶ月 ago
売れる商品はどうすれば開発できるのか。ECにおける「マーケティング」とは、売れる商品を作ること(連載第17回)

今回は「戦略づくり」「業務づくり」の5つのポイントの後編、「EC事業の集客は3+1。自社でどの集客手段にフォーカスするかを考える」「売れているものを“少しだけ良くして”売る商品企画の鉄則と実践方法」という、「業務づくり」に近い2つのポイントを解説していきます。

前回

① EC事業をスタートするときに考えたい、自社の「ポジショニング」
② EC事業の成長は「立ち位置を決め、見つけて、育てて、広げる」の4ステップで
③ まずはバッターボックスに立とう(既存事業がある中でのEC運用のコツ)

今回

EC事業の集客は「3+1」。自社でどの集客手段にフォーカスするかを考える
「売れているものを“少しだけ良くして”売る」商品企画の鉄則と実践方法

④ EC事業の集客は「3+1」。自社でどの集客手段にフォーカスするかを考える

「インターネットを活用したEC事業の集客」というと、リスティング広告や検索対策、Instagramやアフィリエイト広告、リターゲティング広告、Twitter、Facebook……というように、具体的な手段が先行しがちですが、まずはEC事業の集客を「3+1」のカテゴリに分類して考えてみましょう

1.お金をつかってお客様に知ってもらう「広告」

1つ目は「お金をつかうことで新しいお客様に自社のECサイトの存在を知ってもらう」手段、つまりインターネット広告です。リスティング広告やアフィリエイト広告、リターゲティング広告、記事広告、Facebook広告など、掲載場所や出し方はそれぞれ異なりますが、「お金をつかって新しいお客様の認知を拡げる」という点ではすべて一緒です。

2.キーワード検索をしたときにお客様に知ってもらう「検索」

2つ目はお客様が検索エンジンやSNSでキーワード検索(タグ検索)をおこなったときに自社のECサイトの存在を知ってもらうための手段、いわゆる検索施策です。ここではあえてSEO施策という言葉を使いません。検索エンジンというシステムのためというよりも、見込客であるユーザーが、いま何をどうやってインターネット上で探しているかという、ユーザー側を向いた施策と考えてください。

3.情報の拡散によってお客様に知ってもらう「メディア」

3つ目は情報が拡散されることによって自社のECサイトの存在を知ってもらう手段です。ここではメディアと呼びます。メディアには個人メディアと法人メディアの2つがあります。前者はTwitterやFacebook、InstagramなどSNSが中心です。後者の法人メディアにはYahoo! Japanやスマートニュースなどのメディアサイトが挙げられます。PRサイトの活用や、クラウドファンディングの活用なども、メディアに含まれると考えて良さそうです。

+1:既存導線からの流し込みによってお客様に知ってもらう「リアル」

最後に「+1」の要素です。この「+1」はEC専業ではない既存のビジネスをやられている事業者のみなさんにしか使えない方法です。それは既存導線からの流し込み。いわゆるネットに対しての「リアル」の活用です。実店舗との連動でECにお客様を誘導したり、既存事業の顧客リストを活用してECへの導線を設計したりすることです。母体となる既存事業がある皆さんは、この「+1」が使える分、EC戦略が1つ有利になるともいえます。

図:集客の4つの方法「広告」「メディア」「検索」「リアル」

もしも、すでにブランド認知がある大企業に属する事業者ならば、リアル導線の強化とインターネット広告の活用で一定以上の売上に到達するかもしれません。しかし、中小のEC事業者にはお金と時間というリソースが限られているのが現実です。前回のコラムで紹介したとおり、EC事業の成長は「立ち位置を決め、見つけて、育てて、広げる」が基本ですから、まずはインターネット広告の活用を控えめにすることが大切です。

となると、中小EC事業者の力の入れどころとしては、「検索」か「メディア」になります。ただ、ECサイトとして一定の検索対策を商品ページに施すとして、それ以上対策をするには、テキストコンテンツや動画コンテンツを中心にしたオウンドメディアを構築する必要が出てきます。地道にコンテンツを増やすことで、確実にお客様の検索の需要を拾える手段ではあるのですが、かなり人的リソースが必要になります。

集客手段の選択はEC事業の商材やコンテンツの制作力、リアルのブランド力などが関わるだめ、ケースバイケースではありますが、すべてのEC事業者が力を入れるべきなのは、まずSNSです。いかにユーザーを巻き込んで商品企画や販促企画を進めていくか。自社の存在を知ったお客様にどうやってECサイトに来てもらい、商品に興味を持ってもらうか。そして、購入したお客様にいかにブランドの発信側に回ってもらうか。このサイクルを継続して検討していく必要があります。

⑤「売れているものを“少しだけ良くして”売る」商品企画の鉄則と実践方法

EC事業で「マーケティング」という言葉を聞くと、自社の商品をいかにお客様に知ってもらい、いかにその使い方や特徴、付加価値を伝え、スムーズに購入してもらうか、というイメージがありますが、ここで紹介したいのは、本質的に集客の必要がない商品企画をいかにして展開していくかということです。「マーケティング」とは集客や提案のことではなく、そもそもの「売れる商品をつくる」ことだともいえるのです。

本質的に集客の必要がない商品企画を展開するためにトライしたいのが、すでにECの市場で売れているものを売ること。しかも“少しだけ良くして”売ることがです。

EC市場で実績がある商品は、すでに市場におけるお客様のニーズが掘り起こされている商品です。もちろ、潜在的なニーズがある商品を作ることも大きなチャンスを生みますが、それはあくまで可能性。潜在的なニーズはいつ顕在化してくれるかわかりません。

すでに売れている商品なら、商品に対するお客様の認知と認識も十分です。商品自体を伝えるための説明をいくらか省くことができますし、そもそもお客様が「いま現在、探してくれている」商品なのです。

付加価値を付ける4要素

しかし、まったく同じ物を売るわけではありません。すでに先行して実績を出している競合ネットショップに勝てる付加価値を作る必要があります。付加価値をつけるために「デザイン性」「専門性」「機能性」の3つの視点、そして「ブランド性」について検討していくと良いでしょう。

  1. デザイン性」は言わずもがな「商品の見た目」の素晴らしさです。特に業界が古い商材カテゴリにおいては、ECでも画一的なデザインの商品が販売されています。「見た目を少しだけ良く」して付加価値を作ります。
  2. 専門性」はECのマーケティングにおいては「専用性」といった方がニュアンスが伝わるでしょうか。「女性専用」「プロ仕様」「業務用」など、その目的や用途に応じて商品を少し改善することで付加価値を作ります。
  3. 機能性」はその名のとおり機能の改善です。機能性の改善には既存の機能をより良くすることと、新しい機能を加えることの2つがありますが、特に既得権益のあるような市場では、ちょっとした機能改善で優位に立てる可能性があります。
  4. そしてプラスワンとしての「ブランド性」です。たとえば「スマートフォンの保護ガラス」といった商材のカテゴリ名しかなかったところに、「デザイン性」「専門性」「機能性」の付加価値を加え、「ブランド名」を加える。ロゴや専用パッケージを作成し、ブランド力を高める。そうすることで、お客様への付加価値をプラスすることができます。
図:付加価値を付ける4要素「デザイン性」「専門性」「機能性」「ブランド性」

“めちゃくちゃ良くする”はNG

売れているものを“少しだけ良くして”売るための考え方として、「デザイン性」「専門性」「機能性」そして「ブランド性」を紹介しましたが、ここでやってはいけないのがこれらの付加価値を過度に加えて売れているものを“めちゃくちゃ良くして”売ってしまうことです。

大切なのはあくまで“少しだけ良くして”売ることなのですが、「デザイン性」も「専門性」も「機能性」も「ブランド性」も充分な商品に対しては、どうしても「“めちゃくちゃ良くして”売る」をやりがちになってしまうのです。

なぜ「“めちゃくちゃ良くして”売る」が良くないのか。それは、いま市場で売れているECでのマーケットニーズを外してしまうからです。商品を“めちゃくちゃ良くする”ことで商品原価は上がり、販売価格も上がります。いくら「デザイン性」「専門性」「機能性」「ブランド性」が上がったとしても、お客様からすれば「そんなオーバースペックなものはいらない」となるのです。

あくまで、「いまのECの市場ニーズ」を自社にスライドさせることがねらいです。そのためにはすでにECの市場で売れているものを見つけたとき、その商品原価を想定し、似たような商品原価で付加価値を加えられるかどうかを検討しなくてはいけません。市場ニーズのある販売価格はできる限り変えたくないわけですから、どの範囲で付加価値を加えられるのか、ここが頭の使いどころです。

「マーケットイン」と「プロダクトアウト」という言葉をご存じかと思います。売れているものを“少しだけ良くして”売るのはマーケットインの考え方であり、これを実践しきることができれば非常に強い力になります。ただ、一時期のタピオカブームのときのように、モノマネをする競合がアッという間に出ますから、展開のスピードを速めるか、どこか競合から見えないところに優位性を持つことが重要です。

EC事業を展開するみなさんの「商品に対する想い」のような話になると、プロダクトアウトの考え方になりますし、プロダクトアウトが間違っているわけでは当然ないので、あくまで知っておきたい考え方の1つと受け取ってください。

◇◇◇

ECの「戦略づくり」「業務づくり」のポイントとして、5つのポイントを2回に渡ってご紹介しました。当然、この5つのポイントを知っているだけではEC事業は成長しません。ポイントを知り、実践し、継続して改善する。これを繰り返すことによって事業は成長していきます。EC事業の組織づくり人材づくりの土台を整え、着実にECマーケティングを展開していきましょう。

 筆者登壇情報

11月5日(金)16時から開催される無料ウェビナー「ECビジネスの組織、人材、戦略、業務づくりがうまくいく6つのポイント」に、この連載の筆者の石田麻琴氏が登壇します。組織や人材づくりに課題がある企業経営者、責任者、担当者の方や、ECビジネスを強化したい方におすすめの内容です。ぜひご視聴ください。

イベントについての詳細、事前登録はこちらから
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石田 麻琴
石田 麻琴

ECを成功に導く商品開発、ブランディングとは?「タマチャンショップ」田中副社長とフラクタ河野社長に学ぶ極意

4 years 5ヶ月 ago
ブランドを確立するには自社の理念や強みを把握した上で、地道な積み上げが求められる。コロナ禍に求められるブランドづくりについて、自然食品のECサイト「タマチャンショップ」を運営する九南サービス副社長の田中耕太郎氏と、企業のブランディング支援を手がけるフラクタ代表取締役の河野貴伸氏が対談

自社ECに加えて、楽天市場やアマゾンなどのECモールでもショップを展開する「タマチャンショップ」。九州の自然食品を扱うネットショップとして、EC展開は17年目になる。商品開発や企画力を武器に事業を展開しながら、自社のブランドづくりにも力を入れてきた。かたや、他社のブランディング支援を行うフラクタも、コロナ禍で新たなブランドの創出の支援に挑んでいる。「タマチャンショップ」の田中耕太郎副社長とフラクタの河野貴伸社長の2人が、ブランディングについて互いに質問をぶつけ合った。

顧客のニーズをくみ取って商品を開発

タマチャンショップ フラクタ 対談 フラクタ河野氏からタマチャンショップ田中氏への質問
フラクタ河野氏から「タマチャンショップ」田中氏への質問

河野貴伸氏(以下、河野氏):「タマチャンショップ流『ヒト』『コト』『モノ』で創るブランド力」というテーマで、お話をうかがいたいと思います。

私が一番お聞きしたかったのは商品開発についてです。「タマチャンショップ」は商品1つひとつにとてもこだわっていて、表現はもちろんのこと、商品の開発力や企画力が強いと感じています。商品開発はどのような流れでしょうか?

田中耕太郎氏(以下、田中氏):「タマチャンショップ」は九州を拠点としたショップで、「日常で食べる自然食」と「日常では摂取しづらい栄養にフォーカスした健康食品」という2つの軸で暮らしをサポートしています。

商品の開発や企画は、基本的に私が9割近くを手がけています。「タマチャンショップ」では、企画開発したものをスピード感を持ってどんどん展開していくことを重視しています

それと同時に、健康面を気にしたり、栄養を効率的に摂取したりといった消費者のニーズについて日夜考えています。作れそうなものであれば試作してみたり、メーカーを通して理想に近づけたりしつつ、実際にニーズがある商品なのか検討しています。

河野氏:まずは自分で作ってみるというか、形にしていくスピード感が「タマチャンショップ」の強みでしょうか?

田中氏:「タマチャンショップ」の一番の強みだと思います。大手企業では商品開発の段階から稟議などの作業が発生します。それに対して「タマチャンショップ」では、私が作る段階ですぐにリリースできるくらいの状態になっています

ただ、当社でもデザイナーや企画チームに相談して、その商品に「タマチャンショップ」らしさがあるかを話し合い、最終的にその商品に合うデザインに整えていきます。

河野氏:世の中のニーズについて仮説を立てて商品を開発していくのは、相当ヘビーな作業ではないでしょうか。

田中氏:そうですね。それでも、その商品が世の中に本当に必要かを見極めることは、すごく大事だと思っています。それがないと、基本的に自分たちのエゴになってしまうので。そのため、マーケティングしながら商品を開発するというのが大事になってきます。

河野氏:商品を購入したお客さまの声は気になりますか?

田中氏:一番気になりますね。リリースした後にお客さまの感想を見て、悪い評価であればどこに問題があったか、どう改善すれば良いかを考えます。その意味では、リリースした後というのは、商品のブラッシュアップをする上でとても大事な時期と言えます。

河野氏:それはまさにDtoCの1つの重要なプロセスだと思います。お客さまと直接やり取りして、お客さまを理解して、どんどん提案していくというサイクル。これが圧倒的な商品開発力や企画力につながっていると感じました。

タマチャンショップ 九南サービス副社長の田中耕太郎氏
九南サービス(タマチャンショップ) 副社長 田中耕太郎氏

商品が会社の理念やビジョンを物語化する

河野氏:「タマチャンショップ」はサイト内で多くのコンテンツを展開しています。ページのデザインやコンテンツを作るにあたって、「美しい」「格好良い」などいろいろな選択肢があると思います。その一方で、お客さまが文章を読んで理解しやすい、間違った理解にならないように気を配っているなど、接客的な要素も大事になります。

デザインの選定や文章の読みやすさには、サイト全体のバランスが求められます。こういった情報発信で、普段気をつけていることはありますか?

田中氏:そこは非常に重要な点だと思います。優先順位として、まずは自分たちの理念やビジョンについてデザインを通じてブランディングし、それからSNSを利用して発信していきます。

この順番が逆ではいけないと思っています。あくまでも理念や思いなど自分たちが伝えたいことがあって、そのためにどういったツールを使うかを大事にしたい。TikTokが流行っているからと無理にTikTokを使うのではなく、そのツールは自分たちが伝えたいことと相関性があるのか、しっかり考えないといけないと思います。

今はLINEやInstagramなど便利なツールがありますが、それが「伝える」ツールなのか「売る」ツールなのか、メリハリをつけて活用することが大事だと感じています。

タマチャンショップのブランディングのイメージ
「タマチャンショップ」のブランディングのイメージ

田中氏:ブランディングについてはいろいろな考え方や理論がありますが、私の場合は会社を立ち上げた際の理念やビジョンがすごく大事です。しかし、ともするとそこを忘れがちで、「何が本当にやりたいことだっけ?」となるケースが多々あると思います。

時代の動きが速すぎて、特にコロナ禍以降は新しいツールや情報が多すぎて、そこに追いついていかないといけないという焦りもあります。その結果、安易に安売り合戦に参入してしまうこともあります。

しかし、こうした時代だからこそ、自分たちの理念やビジョンを改めてスタッフと共有し、その上で「ヒト」「コト」「モノ」が一緒になって商品を生み出していく。その延長線上にリピーターやファンの方が熱狂してくれたり、口コミが広がったりしていくのかなと思います。

商品が会社の理念やビジョンを物語化し、その物語を伝えていくところに売り上げや利益が生まれていくのではないかと思います。

ですから、物語を自分たちでどう作って、それをどのように売り上げにつなげるか。結局、本質はここかなという気がします。そのためには、買った後にお客さまが語る要素がないといけないと感じていて。お客さまが語れる要素をしっかりと伝えていくべきじゃないかと思っています。

河野氏:そのあたりが「タマチャンショップ」らしさという気がします。そしてこの「らしさ」みたいなものをきちんと作っていくのが、ブランディングにおいてはすごく重要だろうと感じています。

数年かけて「タマチャン」らしさを演出

河野氏:3つ目の質問ですが、「タマチャンショップ」のブランドを構築していく上で、特に苦労した点についてお聞かせください。

田中氏:それはもう1つに絞られます。先ほど言われていた「らしさ」をいかに浸透させていくか、そのことをここ数年かけて行ってきました。

例えば出店しているECモールのお客さまから質問が寄せられる際、最初に「楽天で買ったんだけど」「ヤフーで買ったんだけど」と言われるわけです。しかし私たちからすると、まずは「タマチャンショップで買ったんだけど」と言ってもらわないといけない。つまり、出店先のモールではなく私たちのブランドで語ってもらいたいわけです。

そのために私たちが徹底したのは、デザインの統一です。商品のデザインはもちろんですが、配送用段ボールや梱包材も統一し、ECモールらしさを消して「タマチャンショップ」らしさを演出していきました

それを2、3年くらいかけて取り組んでいくと、お客さまからの問い合わせで「タマチャンショップで買ったんだけど」という声が徐々に多くなってきました。

河野氏:そこはすごく大事なポイントですね。ただ、おっしゃったように効果はすぐには出ない。2、3年続けてようやく成果が見えて、「やって良かった」となると思います。その意味では、この2、3年をいかに我慢して続けていくかが大事ですね。

田中氏:楽天、ヤフー、アマゾンのようなECモールで展開していく場合、そのなかでいかに個性をとがらせていくか、つまり差別化がファン作りに大事だと思います。ここを突破しない限り、自分たちらしさが出てこなくて、お客さまが競合他社に流れてしまう。当社としても自分たちらしさを確立すること、個性を打ち出すことに本当に苦労しましたね。

コロナ禍で「生き残る」ためのブランディングに移行

タマチャンショップ フラクタ 対談 タマチャンショップ田中氏からフラクタ河野氏への質問
「タマチャンショップ」田中氏からフラクタ河野氏への質問

田中氏:私から質問させていただきます。コロナ禍で、ブランディングの面で変化は出てきたでしょうか? というのも、お客さまがブランドを見る角度が少しずつ変わってきているように感じており、それを反映する形でブランディングの面でも変化が起きているのか気になっています。

河野氏:変化という点では、すごく大きな変化があったと感じています。

コロナ前の世界では、ブランディングは比較的、他社よりも抜きん出ることを目的とすることが多かったんですね。ただ、私たちは以前から「ブランディングというのは『生き残る』ためにやることであって、他社から『抜きん出る』ためにやるというのは難しい」という話をしていました。

先ほどのお話でもあったように、ブランディングというのは積み上げていくものですし、泥臭いこともやっていく必要があります。ロゴを変えたから急に売り上げが伸びるわけではありません。積み上げによって、お客さまに選んでいただく、信頼していただく。そうして選ばれ続けた結果、「生き残る」のだと思います。

コロナ禍において、今までの商売の仕方では立ち行かなくなって変革を迫られるなかで、「生き残る」ためにブランディングを考える企業が増えたと思います。それは嬉しくもあり、同時に過酷な状況の現れだとも感じています。

「ブランディング=デザイン」という誤解

フラクタ代表取締役の河野貴伸氏
フラクタ代表取締役 河野貴伸氏

田中氏:河野さんのもとにはいろいろなブランディングの案件が寄せられると思いますが、昨今の傾向はありますか? 皆さんブランディングでどういった点の改善を求めているのでしょうか?

河野氏:「ブランドとして上手くいっている企業のようなことを実現したい」「△△さんみたいになりたい」という相談からスタートすることが多いですね。

そのなかでも多いのは、デザインやロゴは外部に依頼して作ってもらうものの、現場のビジネスに反映されない、と言うケースです。つまり、作ってもらって終わりで、実装のフェーズで上手く嚙み合わず、施策と連動しないのです。そうした問題を改善したいというニーズが多いです。

田中氏:確かに私たちも、そういう時代がありました。私がデザイナーと相談する時も、その内容は漠然としたものでした。競合が増えてくるなかで、常に走り続けないといけない。それで何かをしないといけないのですが、何をすれば良いのかはわからない。

河野氏:よくあるのが「ブランディング=デザイン」のように思われることです。しかし、本来はデザインの根本となるアイデアや、「こういうお客さまに対して、こういう価値を提供したい」ということを考えるのが、ブランディングだと思うんです。そこは事業者自らが導き出していかなきゃいけないと思います。

その根本がないと、どんなに優秀なデザイナーに依頼しても上手くいかないということが起きるので、その根本のところを最初に作っておくのはとても大事だと思います。

顧客と一緒に夢を叶える「ブランディングの最終形」

田中氏:3つ目の質問ですが、ブランディングを手がける上で最も大切にしていることや、大事なポイント「ベスト3」があれば教えてください。

河野氏:ブランディングはいろいろな解釈があるのですが、根源にあるのは「誰にどんな価値を提供するか」ということだと思います。その上で、大事なことを3つ挙げるとすると以下のようになります。

①一方通行の価値の押し付けを避ける

河野氏:私が考えるブランディングの大事なポイント1つ目は、「経営と切り離してはいけない」ということです。つまり、素敵なブランドができました、素敵なロゴができました、素敵なコンセプトができました、でも売れませんでした。これではダメだということです。

なぜなら、ブランディングはお客さまとのコミュニケーションです。一方通行の価値の押し付けになってはいけない。お客さまがお金を払って商品を購入し、満足したり、時には不満があったりということを繰り返しながら、企業は良いブランドを作っていきます。これは絶対忘れてはいけないと思います。机上の空論になってはいけないということです。

②デジタルとアナログで1つの世界を作る

河野氏:大事なポイントの2つ目は、Eコマースやデジタルの活用はすごく大事である一方、アナログをデジタルに変換するだけだとまったく意味がないということ。

特にコロナ禍に起きたことですが、「とりあえずECサイトを作れば良い」「全部ECで売るようにしよう」というのは、デジタルを活用できているとはいえない状態だと思います。真のデジタルネイティブというのは、デジタルとかアナログとか関係ない人たちなんですよね。

多くの人がお店に行きにくくなったからとECにすべて振り分けるのではなく、お客さまとより安心してコミュニケーションできるリアルな場をどうやって作れば良いか知恵を絞り、その先の購入のプロセスでどうやってECにつなぐかを考える、そういったフラットな地平線みたいなものを作っていく必要があると思います。

この時代のブランディングというのは、デジタルを前提としつつアナログも意識した上で、両者を融合して1つの世界を作っていくことをめざすべきだと感じています

③自分たちで自走してブランディングをし続ける

河野氏:最後の大事なポイントですが、自分たちでブランディングすることがすごく大切です。専門家に指摘されてそれで終わるのではなく、自分たちで自走してブランディングし続ける。やはりこれができないと、結局どこかで自分たちの魂じゃないものになってしまいます。

そこはすごく苦しい部分でもありますが、自分たちでブランドを成長させ続けるという覚悟、それがブランディングをしていく上ですごく大事なことだと考えています。

田中氏:私たち「タマチャンショップ」は、実店舗もやっていますが、もともとネット通販からスタートしています。デジタルとアナログを融合することがこれからますます大切で、同時にデジタルとアナログそれぞれの特性を生かせる領域を見定めることが今後は差別化になると思います。

そして、ブランディングはこれまで企業側から何かを伝えることだけでしたが、今後は自分たちの理念やビジョンを掲げて、お客さまと一緒に夢を叶える。それが「ブランディングの最終形」になっていくような気がします。

その際に自分たちが本当に愛しているもの、自分たちが語れるものを届けるべきであり、自分たちが語れないものを売ろうとしても、そこはすぐに見透かされてしまう気がします。まずは自分たちが熱狂してこそ、お客さまも熱狂してくれるのではないでしょうか。

キヨハラサトル
キヨハラサトル

通販事業規模100億円超の日本テレビ、通販基幹システムを日本ユニシスのサービス利用型コマース事業基盤へ刷新へ

4 years 5ヶ月 ago

日本テレビ放送網は、通販事業部の基幹システムを刷新する。

日本ユニシスが小売・通販事業者向けに提供するサービス利用型コマース事業基盤「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER(オムニベース フォー デジタラトリエ)」を選定、2022年度中の稼働をめざす。

日本テレビ放送網が特に評価したポイントは以下の通り。

  • システム改修のための多額の追加コストと対応のための時間が不要となる
  • テレビ通販ならではの特番放映時の突発的なアクセス集中に耐えられる
  • ECフロント制作の自由度が高く、売上向上につながるコンテンツ制作ができる

「Omni-Base for DIGITAL’ATELIER」は、売上高10億円から1000億円規模の小売・通販事業者に対応できるSaaS型の基盤システム。随時、新機能追加ができるため、クライアント企業は必要な機能を選択して利用することが可能となる。数百億円規模の小売・通販事業者も1年前後でリリースが実現できるという。

「DIGITAL’ATELIER」主な機能は以下の通り。

  • フルフィルメント機能(仕入から受注・販売・出荷の管理)
  • EC機能(スマホサイト・PC サイト・スマホアプリ)
  • 通販機能(コールセンター機能)
  • 店舗機能(POSと連携する各種OMO機能)
  • 卸・委託機能(外部モールとの商品・在庫・売上連携機能)

日本テレビ放送網の2021年3月期における通販事業売上高は、前期比24.5%増の113億4100万円。EC事業は上昇傾向にあり、番組と連動した商品を増やしている。オリジナルヒット商品の発掘と早朝枠でのテレビショッピングに成功している。

石居 岳
石居 岳

これからのECを勝ち抜くためのヒントがここに! ミウラタクヤ商店と木村石鹸の共通点とは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 5ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年10月25日〜31日のニュース
ネッ担まとめ

毎週のまとめを書いていると、ねらって集めたわけはないのに共通点が見つかることが結構あります。そして、その共通点は重要であることがほとんどです。なぜかはわかりませんが、大切なことって放っておいても同じタイミングに現れてくるんですよね。

1人ECをやりたい人は必読

「EC運営は八百屋だ。」Shopify野郎が語る、新時代を勝ち抜くEC運営 | ECトレンド
https://new.akind.center/archives/15707

まとめると、

  • 健康食品を扱う「ミウラタクヤ商店」の三浦さんは、経営の効率化を考えて1人で運営している。手間をかけるところとそうでないところの切り分けを徹底している
  • 商材をハンドメイド雑貨から健康食品に切り替え、物流は外注して時間指定を受け付けていないが、LINEでは毎日40〜50件対応するなど接客には力を入れている
  • 共感でモノを買うことが増えてきているから、今後はお客さんと関係性を深め、コミュニティを上手く形成できる企業が生き残っていく

ECってなんだかスマートなビジネスみたいに昇華されがちです。でも僕は「八百屋さん」のようなあり方が最強だと思っているんですよね。

自分で声を張って、お客さんを呼び込んでくる。お客さんと仲良くなって、お悩み相談にも乗る。時には井戸端会議の会場にもなる。

そんな風にコミュニティを作っていけるお店が生き残っていくんだと思います。お店の中の人の人間性が本質的に問われているとも言えるかもしれませんね。

売上目標を達成するために頑張っているECに疲れてしまった三浦さんのお話。私も似たような感じなのでとっても共感できます。共感で物を買うと言われているからといって、SNSで共感されそうな投稿してもコミュニティにはなりません。自分という人間を認めてもらって、共通の話題があればじわじわとコミュニティができてくるはずで、そこにはこぢんまりとした経済圏ができてきます。まさに地元の電気屋さん八百屋さんですよね。商売の根本は今も昔も変わりません。

価格競争から逃れたい人は必読

「自分だけは最後までファンだ」といえるモノづくりを。木村石鹸4代目・木村祥一郎さんに聞く、自社ブランドEコマースの流儀 | commerce+
https://commerceplus.jp/shoichiro-kimura/

まとめると、

  • 木村石鹸は2006年頃からOEMでは立ち行かなくなり、2013年から直販を検討し始めた
  • 同業他社の分析や市場のポジショニングで商品開発はしたくない。「自分がその商品を必要としているのか」「大切な人に勧められるか」など、シンプルなところに立ち返るべき
  • 量販店向けは利益が出ないので方向転換し、商品を使うことでちょっと生活を豊かにしたいというこだわりを持った人に向けた商品を作ろうと考えた

--もし木村さんが今の知識を持ったまま、新たにEコマースで自社ブランドを立ち上げるとしたら、どうやって売り始めますか?

木村祥一郎さん:SNSですかね。まだ一つも商品できていない状態から情報発信を始めます。ブログとかnoteとかTwitterとか。今は無料でできることも多いので、商品に合うチャネルで、興味を持ってくださる人たちと繋がっておいて、1つ商品ができたらとりあえずLPだけ作って、買っていただけた人からフィードバックを貰って、というのを繰り返していくと思いますね。

ブランドの世界観とリンクする人たちから買ってもらう、という筋が今の時代だと良いのではないでしょうか。メルカリShopsとかも良いですね。

規模は違いまずが三浦さんと同じような考えで動いている木村石鹸の木村さんのお話。利益が出ないので自社商品を開発。商品にはこだわる。SNSなどのコミュニケーションを重視する。お金と量と率で勝負する大企業のやり方はあるものの、その反対側にはこういったネットショップもあります。自分がどこにいると居心地がいいのか? どんな人に買ってほしいのか? などを考えてから方向性を決めていくとうまくいきそうです。

物流戦国時代の幕開け!?

メルカリ、新規事業子会社として株式会社メルロジを設立 | 株式会社メルカリ
https://about.mercari.com/press/news/articles/20211028_merlogi/

まとめると、

  • メルカリは新規事業子会社として株式会社メルロジを設立し、物流サービスの企画・開発・運営を行うこと発表した
  • 国内の年間宅配便取扱個数50億個のうち、5%~10%がメルカリの荷物。コンビニ発送の約80%がメルカリ出品物の発送
  • メルカリグループ内にとどまらず集荷物流網を広く開放し、他社ECの商品返品等の発送対応や、メルカリグループ以外のサービスを使ったネットショップ出店者にも、保管・発送サービスの提供を行う予定
メルロジ集荷物流網のしくみ
メルロジ集荷物流網のしくみ
https://about.mercari.com/press/news/articles/20211028_merlogi/ から編集部でキャプチャ

メルロジは、自社のタッチポイントを基盤にデータとテクノロジーを活用した新たな集荷物流網を構築してまいります(パートナーとの連携による、トラック・倉庫等の自社アセットを持たない形での展開)。

具体的には、メルカリが持つ月間利用者2,000万人の取引データをもとに、より荷量が多い場所を特定し、集荷の精度を上げることで、効率的な集荷物流網を構築していきます。また、現在全国約1,000か所で展開している「メルカリポスト」を2024年までに全国8,000か所に拡大し、「メルカリステーション」と合わせて自社のタッチポイントとして活用することで、集荷効率の最大化を図っていきます。

メルカリが物流事業に参入です。日本全体の宅配便の5%~10%がメルカリの荷物となれば納得ですよね。将来的にはメルカリユーザーだけではなく他社ECの商品も発送するとのこと。多店舗展開するEC事業者さんとすればいろいろな物流サービスもありますし、モール固有の配送もあるので、どこを使うのかは悩みどころになりそうです。いずれにせよ今後どのように展開していくのか注目です。

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https://jp.techcrunch.com/2021/10/26/2021-10-25-microsoft-partners-with-shopify-to-bring-merchant-listings-to-bing-edge-and-microsoft-star/

Shopifyはどんどん提携していきますね。あと数年はこんな流れかと。

Qコマースとは?30分以内の即時配達 フードパンダ・Woltなど事例 | 口コミラボ
https://lab.kutikomi.com/news/2021/10/27/qcommerce/

「クイックコマース」の意味で「注文から配達までが30分程度の仕組みを備えたEコマース」と定義されているとのこと。

オリジナルグッズ販売に「Creema」「BASE」「メルカリShops」の3サービスを選んだ理由 | りんろん | note
https://note.com/rinrin_ronron/n/nc2b38ce33b4b

実際のユーザーの利用方法がわかるのはとっても参考になります。

今週の名言

弊社の取り組みはSDGsという言葉が生まれるずっと前からのことで、誰に教わったわけでもありません。SDGsは、決して難しくややこしい話ではなく、地球のことを考えればやるべきことは自然とわかるものなのです。

サツマイモ発電で2億円!? 焼酎日本一の「霧島酒造」が取り組むSDGsの一歩先 | Yahoo! JAPAN SDGs
https://sdgs.yahoo.co.jp/originals/97.html

SDGsマーケティングとか言っていても消費者には見透かされてしまいますよね。大切なのは自分たちの一貫した行動。環境について本気で考えないといけない時期に来ています。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

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小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

この本をAmazonで購入
森野 誠之
森野 誠之

ヤッホーブルーイング、タマチャンショップ、ozie、『ネットショップ運営 攻略大全』著者など総勢30名登壇のECイベント【11/19開催】

4 years 5ヶ月 ago
Amazon Pay主催「はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021」。カートプロバイダーやEコマースエージェンシー、実際にネットショップを運営する事業者などから学ぶ全15講演のオンラインイベント
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ヤッホーブルーイング、タマチャンショップ、ozieという人気ネットショップ3者によるパネルディスカッション、ネットショップ運営のノウハウなどをまとめた書籍『ネットショップ運営 攻略大全』の著者・竹内謙礼さん、ネットショップ運営に欠かせないカートプロバイダーやEコマースエージェンシー、実際にネットショップを運営する事業者などが登壇する全15講演のオンラインイベント「はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021」が11月19日に開催されます。この記事ではイベントの見どころをお伝えします。

こんなニーズ、課題を抱えている方にお薦めのイベントです!

  • EC業界の最新トレンドや、今後の動向を把握したい
  • ネットショップを始めるにあたり、いろいろ情報収集したい
  • ネットショップを軌道に乗せるため、効果的な運営方法を知りたい
  • 実際にネットショップを運営する方の、生の声を聞きたい
Amazon主催 はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021

竹内謙礼氏による「ネットショップ運営を改善する5つのポイント」(11:00~11:50)

売上アップに直結するECサイトのデザイン、キャッチコピー、動画コンテンツ、SNSの使い方などを詳しく解説した『ネットショップ運営 攻略大全』の著者で、ネットショップ業界などで活躍する人気コンサルタントの竹内謙礼氏が、「明日からすぐにできる!カンタンなテクニックでネットショップ運営を改善する5つのポイント」を解説します。

オープニング基調講演に登壇する竹内謙礼氏
オープニング基調講演に登壇する竹内氏

竹内謙礼氏は、雑誌編集者を経て観光牧場「成田ゆめ牧場」の企画広報に携わり通販や実店舗の運営、企画立案などに従事。

その後、有限会社いろはを設立。大企業、中小企業と規模を問わず、販促戦略立案、新規事業、起業アドバイスを行なう経営コンサルタントとして活躍しています。

そんな竹内氏は、新しい技術の登場や目まぐるしく変わる消費行動などを踏まえ、「やらなければならないことが次から次へと登場しているため、何からやればいいのかわからない人も少なくない」と指摘します。

本セミナーでは、ネットショップの基本的な運営方法をシンプルに解説し、明日からすぐに実践できる具体的な販促手法をわかりやすく紹介検索対策やネット広告、SNS、動画の活用法なども含めて、ネットショップの集客と販売、サイト改善のポイントをシンプルにお伝えします

こんな人にオススメの講座です!

  • ネットショップをこれから始めたい方
  • オープンしたけど運営方法がわからない方
  • これから本格的に運営に取り組んでみたい方
  • もう1度、運営方法を見直したい方
  • アクセス向上、売り上げ、コンバージョンをアップしたい方
  • ファンを増やしたい、認知度を高めたい方
Amazon主催 はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021

ヤッホーブルーイング、タマチャンショップ、ozieが語る人気ECサイトの秘訣(17:10~18:00)

「よなよなの里」を運営するヤッホーブルーイング、「タマチャンショップ」を運営する九南サービス、「ozie」を運営する柳田織物というネットショップ業界の人気ショップによるパネルディスカッション。「ファンが集まるネットショップに共通する『理念』『共感』『顧客接点』とは」をテーマに、人気ECサイトの秘訣(ひけつ)に迫ります

ヤッホーブルーイング コンシューマー事業部門 事業統括 望月卓郎氏、九南サービスの田中耕太郎副社長、柳田織物の柳田敏正社長
(写真左から)ヤッホーブルーイング コンシューマー事業部門 事業統括 望月卓郎氏、九南サービスの田中耕太郎副社長、柳田織物の柳田敏正社長

クラフトビールファンから「よなよなエール」などが多くのファンから支持され、18年連続増収を続けるヤッホーブルーイング。マスプロモーションではなく、長年続けているファン向けのイベント、時代の流れ、消費者ニーズに応じた独自の施策によって認知度を広げ、新規顧客を獲得、そしてファン育成を続けてきました。

ネットショップ「よなよなの里」では定期購入サービスなどを展開している
ネットショップ「よなよなの里」では定期購入サービスなどを展開している

九南サービスの田中耕太郎副社長(当時は担当者)は、ネット通販「タマチャンショップ」をスタートしてから18年。自社ECサイト、モール店など現在は10サイト、実店舗を7店運営しています。

みんなが笑顔になれる「しあわせ食」をテーマに食品などを販売する「タマチャンショップ」
みんなが笑顔になれる「しあわせ食」をテーマに食品などを販売する「タマチャンショップ」

創業1924年の柳田織物がECサイト「ozie」をオープンしたのは2002年。ネットショップだけではわかりにくいサイズ感、素材感を直接体験でき、その場で商品を購入できるショールームも展開しています。

ワイシャツ専門のネットショップ「ozie」。ワイシャツの基礎知識が学べるオウンドコンテンツなども定評がある
ワイシャツ専門のネットショップ「ozie」。ワイシャツの基礎知識が学べるオウンドコンテンツなども定評がある

本セミナーでは、「ozie」を人気ショップに育て、さまざまなECセミナーの講師としてひっぱりだこの柳田織物・柳田敏正社長がモデレーターとなり、パネラーであるヤッホーブルーイングのBtoC部門の責任者である望月卓郎氏(コンシューマー事業部門 事業統括)、九南サービスの田中副社長に、良いプロダクトだけでは売れない時代において、お客さまから支持されるECサイト運営を実現するための秘訣についてディスカッションします

テーマは「理念」「共感」「顧客接点」。多くのお客さまに支持される「よなよなの里」「タマチャンショップ」「ozie」が、ブランディング、ファン作り、リアル店舗の活用など、ネットショップを成功に導くためのヒントをお伝えします

Amazon主催 はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021

カートプロバイダーやEコマースエージェンシー、実際にネットショップを運営する事業者などから学べる13セッション

【12:00-12:30】

アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 本部長 井野川 拓也 氏

【13:00-13:30】

株式会社フューチャーショップ 執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原 貴之 氏、株式会社クロシェ 室長 村岡 乃里江 氏
GMOペパボ株式会社 EC事業部 部長 兼 SUZURI事業部 部長 寺井 秀明 氏、株式会社東旗(かわしま屋) 代表取締役 河島 酉里 氏

【13:40-14:10】

おちゃのこネット株式会社 サービス企画 馬頭 正文 氏、株式会社アイケークリエイションズ(ポリッシャー.JP) 代表取締役社長 井上 俊夫 氏
株式会社SUPER STUDIO business development group account execution unit マネージャー 吉田 光 氏、株式会社メップル 代表取締役CEO 鈴木 友樹 氏

【14:20-14:50】

株式会社PRECS チーフコンサルタント柾 大和 氏、株式会社PRECS 取締役 的場 大昌氏、SIKI株式会社(GALLEIDO)代表取締役 大林 浩氏
BASE株式会社 上級執行役員COO 山村 兼司 氏、有限会社笠原製菓(センベイブラザーズ) 社長 笠原 健徳 氏

【15:00-15:40】

コマースメディア株式会社 代表取締役 井澤 孝宏 氏
株式会社フラクタ 代表取締役 河野 貴伸 氏

【15:50-16:20】

ヘイ株式会社 サクセス本部 シニアマネージャー 大貫 竜平 氏、ヘイ株式会社 サクセス本部 高本 真由美 氏、株式会社HUIS 代表取締役 松下 昌樹 氏

【16:30-17:00】

Shopify Japan株式会社 コミュニティー&パートナーマーケティング 石田 浩平 氏、ミウラタクヤ商店 Shopify教育パートナー 三浦 卓也 氏、フラッグシップ株式会社 Shopify教育パートナー 塩澤 耕平 氏

開催概要

  • 名称:はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021 powered by Amazon Pay
  • 会期:2021年11月19日(金)11:00〜18:00
  • 主催:Amazon Pay
  • 形式:Zoomでのオンライン配信
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 参加対象:ECサイト運営責任者、オンライン/デジタルマーケティング担当者
  • 問い合わせ先:はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021 事務局(株式会社インプレス イベント事務局)
    • 受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)
    • E-mail : netshop-expo@impress-online.jp

Amazon主催 はじめるネットショップ ONLINE EXPO 2021

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ネットショップ担当者フォーラム編集部
ネットショップ担当者フォーラム編集部

「実店舗の在庫確認と取り置き」「自社ECとの在庫シェアリング」など実装、ZOZOのOMOプラットフォーム「ZOZOMO(ゾゾモ)」とは?

4 years 5ヶ月 ago

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、「ZOZOTOWN」とブランドの実店舗をつなぐOMOプラットフォーム「ZOZOMO(ゾゾモ)」を11月1日から始めた。「ZOZOTOWN」上で、「実店舗の在庫確認と取り置き」「販売サポートツール」「自社ECとの在庫シェアリング」という3つのサービスを提供する。

OMOプラットフォーム「ZOZOMO」とは

「ZOZOMO」は「ZOZOTOWN」とブランド実店舗、ブランド自社ECをつなぎ、ブランドの売り上げを支援するプラットフォーム。「ZOZOTOWN」を通じて蓄積したファッション領域の膨大な知見、ファッション好きのZOZOスタッフならではの視点、年間購入者数989万人を誇る「ZOZOTOWN」の販売力を生かし、複数のサービスを展開する。

ZOZO ZOZOTOWN ZOZOMO OMOプラットフォーム ZOZOMOが提供する販売の仕組み
「ZOZOMO」が提供する販売の仕組み

サービス開始時は次の3つのサービスを提供する。

①「ZOZOTOWN」上でのブランド実店舗の在庫確認、在庫取り置き

ZOZO ZOZOTOWN ZOZOMO OMOプラットフォーム ブランド実店舗の在庫確認、取り置き
「ZOZOTOWN」上でのブランド実店舗の在庫確認、在庫取り置き方法

ブランドは「ZOZOTOWN」を訪れるユーザーに実店舗の在庫情報を知らせることで、実店舗への集客と実店舗における別商品のあわせ買いが期待できる。ファッション領域において、実店舗の在庫取り置き機能を用いてECモールから実店舗や商業施設へ送客を行うサービスは、「ZOZOTOWN」と同規模のECモールにおいては国内初となる。

11月1日から「ZOZOTOWN」上でユナイテッド・アローズ、シップス、F・Oインターナショナルなど大手セレクトショップなど複数ブランドの実店舗在庫の確認が可能となる。対応ショップ数は順次拡大予定。また、実店舗の在庫確認機能に対応したブランドから、在庫取り置き機能への対応も順次進めていくという。

在庫取り置きの対象商品であれば、ユーザーは「ZOZOTOWN」で在庫切れの商品でも実店舗の在庫を取り置きすることが可能で、希望のタイミングで商品を実店舗で購入、受け取りができる。実店舗で受け取る場合は送料がかからず、ショップスタッフによる接客を受けた上で、安心して商品の購入、受け取りができるメリットがある。

②ショップスタッフの販売サポートツール「FAANS(ファーンズ)」

ZOZO ZOZOTOWN ZOZOMO OMOプラットフォーム ショップスタッフ専用ツールFAANS
ZOZOが提供するショップスタッフ専用ツール「FAANS」

「FAANS」はECで買い物をするユーザーとショップスタッフの新たな接点を創出し、ショップスタッフの効率的な販売をサポートするショップススタッフ専用ツール。

ローンチ時は、「ZOZOTOWN」上で実店舗の在庫取り置きを希望したユーザーへの対応を、ショップスタッフが「FAANS」上の簡単操作で完結できる機能を導入する。この機能により、ショップスタッフは店舗での接客の隙間時間にスムーズに在庫取り置きの対応が可能となる。

ショップスタッフが「FAANS」を通じて対応することにより、ユーザーは実店舗在庫の取り置き依頼から取り置き完了の通知受領、店舗で在庫を購入し受け取る際に必要な二次元コードの発行まで、すべて「ZOZOTOWN」のオンライン上で完結させることができる。

今後、「コーディネート投稿機能」や、投稿コーディネート経由の売り上げなどを可視化する「成長確認機能」の正式リリースを予定している。「LIVE配信やオンライン接客機能」などの構想も検討中だという。

③ブランド自社ECと「ZOZOTOWN」の在庫シェアリング「Fulfilment by ZOZO(フルフィルメント バイ ゾゾ)」

ZOZO ZOZOTOWN ZOZOMO OMOプラットフォーム Fulfillment by ZOZO
「ZOZOTOWN」の在庫と自社ECの在庫を一元管理できる「Fulfilment by ZOZO」

「Fulfilment by ZOZO」は、2019年5月からスタートした、「ZOZOTOWN」の在庫とブランド自社ECの在庫を一元管理することで、各チャネルにおける商品欠品による販売機会損失を最小化するサービス。

ZOZOが運営する「ZOZOBASE」がブランド自社ECの物流機能も担うため、ブランドは倉庫拡張に伴う設備投資、人件費、人員の採用、在庫保管料のコストがかからない。

「ZOZOTOWN」とブランド自社ECの在庫を一元管理するため、「ZOZOTOWN」と自社EC上で両サイト共通の在庫情報がまとめて表示される。ユーザーは、「ZOZOTOWN」または自社ECいずれかの在庫状況だけ見て「売り切れで購入を諦める」という購入機会損失を最小限に抑えられる。

藤田遥
藤田遥

【ZOZOの2021年4-9月期】取扱高は23.6%増の2295億円、営業利益20%増の237億円

4 years 5ヶ月 ago

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの2021年4-9月期(中間期)連結決算によると、商品取扱高は前年同期比23.6%増の2295億700万円だった。

売上高は同14.6%増の762億1200万円、営業利益は同19.5%増の237億9100万円。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 2021年4-9月期(中間期)連結
2021年4-9月期(中間期)連結業績の概要(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

事業別商品取扱高は、ZOZOTOWN事業が同6.8%増の1774億5400万円、PayPayモールが同119.1%増の191億5400万円、BtoB事業は同17.3%増の124億5800万円。

ZOZOTOWN事業の内訳は受託販売が同6.2%増の1705億5600万円、USED販売が同18.8%増の56億2700万円、買取・製造販売が同64.1%増となる12億9500万円だった。

ZOZOは今期から、ZOZOTOWN事業内の事業区分を変更している。従来の受託ショップは「受託販売」、ZOZOUSEDは「USED販売」、買通ショップ・PB事業・MSP事業は「買取・製造販売」となっている。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 商品取扱高の推移
商品取扱高の推移(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

ZOZOTOWN事業の商品取扱高が増加したのは、ZOZOTOWNに新規出店したショップ数の増加、購入者数の増加が影響したようだ。

2021年7-9月期(純第2四半期)末時点の出店ショップ数は1502店舗、同会計期間内に出店したショップ数は38ショップで、14ショップの純増となった。主な新規出店ショップは世界的に有名なラグジュアリーブランド「CHANEL」、主に高品質なスーツケースを提供する「RIMOWA」、時計の専門店「SWATCH」など。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 「ZOZOTOWN」出店ショップ数の推移
「ZOZOTOWN」出店ショップ数の推移(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

第2四半期末時点の年間購入者数は、前年同期末比12.3%増の989万784人。このうちアクティブ会員(過去1年以内に1回以上購入した会員)数は同14.4%増の850万7997人だった。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 年間購入者数
年間購入者数(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

第2四半期末時点のアクティブ会員1人あたりの年間購入金額は、前年同期4.5%減の4万2343円、年間購入点数は同2.0%減の11.5点。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 アクティブ会員1人あたりの年間購入金額
アクティブ会員1人あたりの年間購入金額(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

このうち、既存アクティブ会員(会員登録から1年以上経過しているアクティブ会員)の年間購入金額は同4.8%減の4万9037円、年間購入点数は同2.2%減の13.3点だった。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 既存アクティブ会員の年間購入金額
既存アクティブ会員の年間購入金額(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

アクティブ会員、既存アクティブ会員の年間購入金額が減少しているのは、新型コロナウイルス感染拡大以降、新規会員獲得の増加による全アクティブ会員、既存アクティブ会員において会員歴の浅い会員の構成比上昇、商品単価の下落が続いているためとしている。

第2四半期会計期間末の平均商品単価は、前年同期比3.5%減の3264円、平均出荷単価は同0.3%減の7346円、1注文当たりの購入点数は、同3.2%増の2.25点だった。出荷件数は同7.3%増となる1181万6663件となっている。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 平均商品単価の推移
平均商品単価の推移(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)
ZOZOの2021年4-9月期連結業績 平均出荷単価の推移
平均出荷単価の推移(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)
ZOZOの2021年4-9月期連結業績 出荷件数の推移
出荷件数の推移(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)

ZOZOの2022年3月期連結業績予想は、売上高が前期比10.3%増の16126億円、営業利益は同8.3%増の478億円、経常利益は同7.7%増の478億円、当期純利益も同7.7%増となる333億円を予想している。

ZOZOの2021年4-9月期連結業績 2021年4-9月期のアクティブ会員属性
2021年4-9月期のアクティブ会員属性(画像はZOZOのIR資料から編集部がキャプチャ)
石居 岳
石居 岳

あえて「コンビニの近く」に出店するオリジン弁当の出店戦略3つの差別化 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 6ヶ月 ago
地域に根ざした「家庭の台所代行業」として、顧客の健康に寄与したいという思いで始めたという弁当専門店「オリジン弁当」。コンビニエンスストアの近くに、あえて出店する戦略とは

オリジン東秀が運営する「オリジン弁当」は、1994年に1号店のオープンから、わずか10年で500店舗を突破。現在では、全国的にも多くの人が知る弁当業界の大手へと成長しました。

そんなオリジン弁当は、競合にもなりうるコンビニエンスストアの近くに、あえて出店しているといいます。

地域に根ざした「家庭の台所代行業」として、顧客の健康に寄与したいという思いで始めたという弁当専門店。たった10年で急成長を遂げる弁当専門店になった背景には、どんな戦略があったのでしょうか。

オリジン弁当の誕生と現在地

オリジン弁当の原点は、中華料理店「東秀」にあります。そこから弁当事業へとシフトし、1994年にオリジン弁当の1号店をオープン。事業を順調に成長させ、運営会社の「オリジン東秀」は2008年よりイオンリテールの傘下に入りました。

オリジン弁当が世の中に広まった背景の一つとして、手づくりの惣菜を均一価格で量り売りする手法が挙げられます。

およそ30年前の当時では斬新だった「量り売りの弁当屋」というモデルは、次第に世間にも浸透することとなりました。

オリジン弁当が「コンビニの近く」にある理由

量り売りという斬新なアイデアに加えて、オリジン弁当が取った戦略は、「意外な場所に出店する」ことでした。それは、「大手コンビニの近く」。

弁当も扱っているコンビニ、つまり競合となる店の近くに出店するというのは、一見すると奇妙にも思えますが、その理由はどこにあるのでしょうか。

市場調査のコストを最低限に

出店場所を失敗なく選ぶには、その立地周辺にどのような人が通って、どれほどの売上が見込めるのかといった市場調査が必要です。

しかし、これには、大きな費用がかかるリスクも生じ、事業者にとっては出店する以前の負担となります。

そこでオリジン弁当は、新店舗を軒並みコンビニの近くに出店することにしました。

大手コンビニは、しっかりとした交通量を始めとした市場調査を入念に実施し、出店場所を厳選してから出店をかけています。

その隣、もしくはできる限り近くに出店することで、コンビニが算出した同じ条件で入り込むこと店舗をオープンさせることができたのです。

「コンビニと差別化しなければならない」ハードルも

このオリジン弁当が取る出店戦略を取った場合、当たり前のことではありますが、コンビニが扱っている商品と「差別化」できなければ、結局顧客を取られてしまうでしょう。

そんな中でも、オリジン弁当はこのハードルをクリアしてきました。

競合に打ち勝つ、オリジン弁当3つの差別化

先述の通り、コンビニの近くに出店するという戦略を取っているオリジン弁当にとって、近くにいる巨大なライバルに打ち勝つ「差別化」が何よりも重要です。

この状況で戦うためにオリジン弁当が出した答えが、弁当専門店本来の特徴に独自の手法を取り入れることで生まれる「コンビニに勝る価値」でした。

1. 店内調理

コンビニの多くが、弁当工場で作った弁当を、配送センターを経由して各店舗へと届けるという手法を採用しています。店舗面積や物流上の問題で、店内調理は難しいのが一般的です。

一方、弁当の専門店であるオリジン弁当は店内調理が基本となっています。作ったばかりの商品だけでなく、オーダーが入ってから調理を始め完成させる、できたての提供にも対応しています。

パン粉づけからおこなう揚げ物、パテから焼くハンバーグなどをはじめ、多くの惣菜、弁当のおかずの多くを店内で調理することで、大きく差別化しているのです。

時間も5分ほどで顧客に渡せるようにしているため、提供スピードにおいてもコンビニと比較したタイムリミットを独自に設けるなど、マイナスとなる要素を極限まで抑えてあります。

2. 豊富なラインナップ

オリジン弁当の店舗では、毎日40種類以上のお惣菜が店内に並びます。

お弁当でも30種類を超えるラインナップとなっており、圧倒的な品揃えを誇ります。

3.ボリュームへの配慮

ご飯やおかずなどのボリュームの増減が不可能なコンビニの弁当や総菜に対し、オリジン弁当では、ボリュームのあるお弁当、小さめのお弁当、おにぎりで対抗。

野菜をたくさん使ったお惣菜やサラダなど、顧客が総菜の種類はもちろん、その量も自由に選べることでも老若男女に対応し、毎日飽きないラインナップを実現しています。

また、惣菜を均一価格で量り売りする独自のスタイルの確立は、コンビニに対抗するという観点からも有効で、好きなものをより好きな量で食べたい需要に応え、食事に一品付け足したい時にも重宝されるようになりました。

さらに容器にも着目し、大小のパッケージの使用や仕切りのあるトレーを利用するなど工夫を凝らすことで、分量もより自由自在に選びやすくするなど、細かな点でも工夫しています。

移り変わる時代の中、オリジン弁当の業態も変化へ

しかし昨今、コンビニの商品開発に関する成長は著しく、そのクオリティは弁当専門店にも勝るとも劣らないレベルへと進化しました。

そうした中で、オリジン弁当も既存店をイートインも可能な形態に変化させたり、定食屋スタイルの店舗を展開するなど、新業態へと移行する動きがうかがえます。

あえて競合の近くに出店するという戦略を取り、成長してきたオリジン弁当。今後いかにして事業をさらなる成長へと導いていくのか、今後の動向に注目です。

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

ECサイトの集客施策で重要な「SEO」とは? メリットやデメリット、コンテンツSEOのコツを解説 | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

4 years 6ヶ月 ago
ECサイトを運営する上で、多くのショップが課題としてあげる「集客」。そのなかでも重要な「SEO」についてメリット、デメリットなどを解説します

ネットショップ・ECサイトを運営する上で、悩みの1つとして多くあげられるのが「集客」です。特に始めたばかりのショップは、流入経路がほとんどないため、まず最大の課題と言っても過言ではありません。

その集客の中でもポピュラーな手法として知られているのが「SEO」と呼ばれる集客方法です。ですが、実際にSEOとはどんなものなのか? 具体的に何をすればいいのか? と疑問をお持ちの方も多いでしょう。

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

そこで今回は、ネットショップ運営者必見のSEO施策の解説と、オススメの方法「コンテンツSEO」についてご紹介します!

そもそもSEOって何?

SEOとは「Search Engine Optimize(サーチエンジンオプティマイゼーション)」の略称で、検索エンジン最適化とも呼ばれます。

「SEO施策」とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果で、自分のサイトを上位に表示させるために行う施策を指します。

数あるWeb集客手法の中でも最も主流な方法として知られています。

SEOのメリット

  • 広告費をかけなくても流入を獲得できる無料の施策
  • うまくいけば他の施策よりも集客力が高い
  • KW(キーワード)によっては購買意欲の高いユーザーを集客できる
  • リソースを資産として残すことができる
  • 中長期的に継続した流入が見込める
  • ブランディング効果を高めることができる

SEOのデメリット

  • 成果が出るまでに時間がかかる
  • 検索エンジン(Google)のアルゴリズム変動によって順位が変わる可能性があるのでこまめにチェックする必要がある
  • SEO施策をしても必ず効果が出るわけではない

ネットショップ・ECサイトでSEOは難しい?

キーワードにもよりますが、ネットショップのTOPページやカテゴリーページ、商品ページにおいては、よほどニッチなジャンルでない限りSEO施策で検索上位をとるのは非常に難易度が高いのが現状です。

なぜなら、購入につながるキーワードは楽天市場やYahoo!、Amazonといった有名ショッピングモールやサイトが上位を占めているほか、ネットショップのTOPページやカテゴリーページではSEO施策も限られます。その他さまざまな要因により、有名どころを抑えて検索上位に食い込むのはとても難しいのです。

※ただし、ニッチなジャンルで競合がほとんどいない場合や、自社ブランド名・商品名が固有名詞で検索されることが多い場合は、ショップや商品ページも検索上位にのる場合があります。

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

ネットショップがSEO施策で集客をするのは本当に難しいのでしょうか? そこで、ネットショップにオススメのSEO施策「コンテンツSEO」をご紹介します。

ショップやECサイトに独自の記事コンテンツを作る「コンテンツSEO」

基本的にネットショップ・ECサイトでは、商品ページが主なコンテンツになりますが、それとは別に「検索キーワード」を狙った記事・コラム風のコンテンツページを作ってSEO施策を行う、通称「コンテンツSEO」がオススメです。

コンテンツSEOって何?

ユーザーの悩みを解決する情報・ノウハウなどを紹介した有益な記事コンテンツを作成し、検索エンジン上位を狙って集客をする方法ですコンテンツマーケティングの1つとも言われ、現在ネットショップをはじめとした多くの会社において、王道のWeb集客方法として活用されています。

また、読み物や写真を使ったコンテンツを通じ、ユーザーと複数回コミュニケーションをとることで、商品の購入イメージを膨らませて購買へつなげられるといったメリットもあります。

ショッピング機能だけでなく記事コンテンツも取り扱っているネットショップは「メディアEC」とも呼ばれています。

コンテンツページってどんなものを作ればいいの?

  • ショップのジャンルに関連する、お役立ち情報を載せた記事・コラムコンテンツ
  • ショップの情報を発信するブログコンテンツ

などが主になります。ユーザーにとって有益なコンテンツを作ることはSEO施策的にも効果があるだけでなく、ショップのブランディングやファン作りにも有効です。

また、コンテンツ作成には価格のインパクトや商品の話題性に関わらず

  • 独自のコンテンツを通してショップや商品の魅力を伝えられる
  • 読者(来訪者)をそのままファン(購入者)にできる
  • コンテンツを起点としてショップに興味・愛着を持ってもらえる

といったメリットがあげられます。

一方で、コンテンツ作りや情報発信といった業務により、スタッフのリソースが奪われるデメリットもあります。コンテンツを発信し続けるためには多くの時間と労力が必要になるため、取り組むショップさんが多い反面、途中で挫折してしまうショップさんも多いのです。

どこにコンテンツページを作ればいいのか

ショップの環境や状況によってコンテンツページを作る場所は変わってきます。さまざまなパターンで紹介していきましょう。

ショップ内に記事コンテンツページを作れる機能がある場合

この場合、特別な作業の必要はなく、ショップ内にコンテンツを作ることができます。商品ページとは違うカテゴリーを作り、そこに記事・コラムコンテンツを作成していきましょう。

ですが機能によっては、HTMLや記事のデザインを作成するノウハウが求められる場合があります。

カラーミーショップ よむよむカラーミー SEO ネットショップがショップ内の記事コンテンツでSEO集客をするイメージ
ネットショップがショップ内の記事コンテンツでSEO集客をするイメージ

ショップにコンテンツページを作る機能がない場合

この場合は、コンテンツページを作るための環境を用意する必要があります。少々手間がかかりますが、下記の手段で環境を作るパターンが多いです。

  1. ショップのドメイン内(サブディレクトリ)にブログ作成機能を持ったツール(WordPressなど)をインストールし、ブログを作って運用する。
  2. ショップのサブドメインまたは別ドメインを取得し、ブログ作成機能を持ったツール(WordPressなど)を使ってショップのオウンドメディア(ブログサイト)を作り、そこで記事・コラムコンテンツを作成。オウンドメディア(ブログサイト)からショップに流入を促す。

1の場合、そのままネットショップと同じドメインでの運用となるため、ショップとしての認知がしやすいですが、2の場合はドメインが少し変わるため、厳密にはショップとは別サイトでの運用になります。

また、2に関してはオウンドメディア(ブログサイト)でコンテンツSEOを行って集客し、ショップに流入をさせることになるため、少し遠回りになってしまいます。

カラーミーショップ よむよむカラーミー SEO ネットショップがオウンドメディアの記事コンテンツでSEO集客をするイメージ
ネットショップがオウンドメディアの記事コンテンツでSEO集客をするイメージ

コンテンツSEOを行う上で、大切な4つのポイント

1. 自分のショップのジャンルに絞ってコンテンツを作ることが大切

コンテンツSEOを行う際は、必ず自分のショップで扱っている商材ジャンルに沿ったコンテンツを作成しましょう。なぜならサイトの専門性や網羅性も、SEOの評価のポイントになっているからです。

例えば、もしあなたがメンズファッションのセレクトショップを運営しているとします。その場合、作るコンテンツの内容は

  • 取り扱っている商材(シャツやジャケット)の着こなし方
  • コーディネートの仕方
  • アイテムのお手入れの仕方

などを解説したものが「商材ジャンルに沿ったコンテンツ」と言えます。

もちろん、自社で扱っている商材のジャンルなら、コンテンツを作りやすいというメリットもあります。

コンテンツを作る際、どんなものを作っていくべきか迷う方も多く、中には好きなことだけを書いてしまうケースも見られますが、まずは自社の商材ジャンルに絞ってコンテンツを作っていきましょう

2. ロングテールキーワードを狙っていこう(キーワード選びは大切)

SEOを行う上では、キーワード選びがとても大切です。キーワードには種類があり、「ビッグキーワード」「ミドルキーワード」「スモールキーワード」「ロングテールキーワード」といった検索ボリューム(検索される数)に応じたキーワードの種類が存在します。

ネットショップでコンテンツSEOを行う際は、まずはロングテールキーワードを選んでコンテンツを作ってみましょう。

ロングテールキーワードとは「メンズ チェックシャツ ボトムス 組み合わせ」などのように、複数の単語を組み合わせて検索されるキーワードのことを指します。

複数の単語を組み合わせたキーワードは、月間の検索数が少なく、検索の意図が明確なものが多いという特徴があります。また、競合が少なくSEO的な難易度が低いことから、成約(ネットショップの場合は購入)に結びつく可能性も高いです。

逆に1つの単語のみで検索される「ビッグキーワード」は、月間の検索数が非常に多く、このキーワードで検索上位をとれると大きな集客が見込めます

集客だけを考えるなら、検索されるボリュームの多いビッグキーワードを狙ってコンテンツを作るほうが一見よさそうですが、狙うライバルの多さから激戦区になりやすい特徴があります。そのため難易度が非常に高く、上位をとれたとしても膨大な時間がかかってしまう可能性があるなどの問題があります。

そこで、競合が少なく難易度もそこまで高くないロングテールキーワードを狙うことで、SEOの成果が出やすくなるうえ、上位をとればそこから継続的に集客をすることができるのです。

こういったコンテンツSEO戦略は、ロングテールSEOとも呼ばれています。

3. お客さまのためになる良質なコンテンツを作ることを意識しよう

ジャンルやキーワード選びは非常に重要であることを解説しましたが、それだけではコンテンツSEOは成功しません。狙ったキーワードの検索順位で上位をとることができなければ、サイトへの流入は発生しないからです。

では、どんなコンテンツが検索上位をとれるのかというと、それは「良質なコンテンツ」に尽きます。Googleでは、下記のサイトで良質なコンテンツに関するヒントを出していますので、ぜひチェックしてみてください。

上記のサイトでも説明されていますが、良質なコンテンツとは、要約すると「検索ユーザーのニーズを満たしたコンテンツ」です

Googleウェブマスター向け公式ブログの「Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと」ではこのように書かれています。

  • コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を十分に提供しているか
  • コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか
  • 見出しやページタイトルは、内容を説明する有用なものになっているか
  • ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか?
  • コンテンツは、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか
  • 検索結果の他のページと比較した場合、コンテンツは十分な価値を提供しているか
  • コンテンツは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているように思えるか? あるいは、検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成されたように思えるか?

参考:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきことより一部抜粋

これらの問いかけは、チェックリストとしても使えますので、コンテンツを作る際の参考にしてみてください。

4. 認知・集客・ファン作りの役割が強いので、あくまで売り込みすぎはNG!

自分のショップに関わるジャンルとなると、コンテンツを作る際には自社商品をついつい紹介してしまいがち。

ですが、コンテンツSEOは、あくまでキーワードを狙ってコンテンツを作る手法にすぎません。SEOで流入してくるユーザーは、基本的にあなたのショップの商品を買いたくて訪れるというより、悩みの解決方法を知りたくて検索し、コンテンツを見に来ている方がほとんどです。

そのため自社商品をたくさん紹介してしまうと、強引に売り込まれていると捉えられ、不信感を与えてしまうだけでなく、サイトからの離脱につながってしまいます

売り込むことが一概にNGとは言えませんが、紹介の頻度を減らす、売り込みを感じさせないような見せ方をしてみるなど、工夫することが大切です。

まとめ:ネットショップ・ECサイトでSEO施策を行うなら、コンテンツSEOがオススメ

今回は、ネットショップのSEO施策としてオススメな「コンテンツSEO」について解説しました。

ネットショップを運営していくうえで、SEO施策がうまく働けば集客面での大きな助けになります。

また、商材ジャンルに関連したコンテンツは、SEO施策だけでなく、サイト上に出しておくだけでも独自のコンテンツとしてお客さまに楽しんでもらえたり、メルマガ施策などに流用できたりと、多くのメリットを持っています。

打ち手の1つとしてぜひコンテンツを作ってみましょう。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー
よむよむカラーミー

2020年度のインターネット広告市場は7.4%増の2.1兆円、2021年度はEC市場の成長などで2.4兆円まで拡大すると予測

4 years 6ヶ月 ago

矢野経済研究所が発表したインターネット広告市場に関する調査によると、2020年度のインターネット広告市場規模は前年度比7.4%増の2兆1290億円と推計した。

2021年度のインターネット広告市場は前年度比14.5%増の2兆4370億円、2024年度には3兆2740億円まで拡大すると予測している。

矢野経済研究所が発表したインターネット広告市場に関する調査
インターネット広告市場の推移

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛、店舗の休業・営業時間短縮の影響などから一時的に広告出稿が抑制。ただ、下期以降は消費の回復や企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が急速に進み、市場の伸長率は鈍化したものの最終的にはプラス成長になった。

コロナ禍における動画視聴者数の増加から、広告メディア(フォーマット)において動画広告が増加傾向にある。YouTubeやTikTokといった動画配信プラットフォームの急成長、動画広告の媒体が増えていることがあげられる。

5G(第5世代移動体通信システム)など通信環境の進化で、動画コンテンツの提供速度やクオリティも充実。企業やサービスのブランド向上を目的とするブランド系広告主の出稿が増えていると推測する。

最近のトレンドとしてあげたのは、TVerなどのコネクテッドTV(インターネットに接続されたテレビ)広告市場の伸長。この1年、TVerは巣ごもり需要を捉え、ユーザー数が約2倍に伸長したという。

また、テレビCMからインターネットの動画広告にシフトする広告も増加。今後はデバイスを跨ぐユーザー(視聴者)が増え、動画広告市場はさらに成長する見通しとした。

2021年度は巣ごもり需要など景気回復を背景としたEC市場の成長やユーザーのネット通販利用の増加などで、広告主企業のインターネット広告へのシフトが進むとしている。

瀧川 正実
瀧川 正実

越境ECに日本刀で挑む/表示スピード計測ツールの最新情報【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 6ヶ月 ago
2021年10月22日~28日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?<
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    2021/10/26

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    メルカリが自社集荷+仕分けの物流子会社「メルロジ」設立、将来的には集荷物流網を外部開放する方針

    4 years 6ヶ月 ago

    メルカリは10月28日、物流サービスの企画・開発・運営を行うことを目的とした100%子会社「株式会社メルロジ」を設立、新規事業を始める。

    メルロジは、メルカリのタッチポイントを基盤にデータとテクノロジーを活用した新たな集荷物流網を構築する。集荷・仕分けの集荷物流網を構築、配送はパートナーとの連携。トラック・倉庫など自社アセットを持たない形で事業を展開する。

    メルカリは10月28日、物流サービスの企画・開発・運営を行うことを目的とした100%子会社「株式会社メルロジ」を設立、新規事業を始める
    メルロジが展開する集荷物流網

    メルカリが持つ月間利用者2000万人の取引データをベースに、荷量が多い場所を特定。集荷の精度を上げて効率的な集荷物流網を構築していく。

    現在全国約1000か所で展開している「メルカリポスト」を2024年までに全国8000か所に拡大。メルカリの利用方法が学べる「メルカリステーション」と合わせて自社のタッチポイントとして活用、集荷効率を最大化する。

    集荷物流網を通じ、売れた商品を持ち込むだけで発送が完了する梱包レス発送、発送前の商品クリーニング、リペアといった付加価値サービスも提供。メルカリ利用者の体験をさらに向上させていく。

    メルロジは中長期的に、メルカリグループ内の物流領域のさらなる効率化や自社集荷物流網を外部に開放する方針。グループ会社のソウゾウが展開するECプラットフォーム「メルカリShops」の出店者向けに、出品・梱包・発送代行を担うサービスを提供する。

    メルカリグループが手がける他事業とのシナジー創出、外部企業にメルロジの集荷物流網を広く開放し、「メルカリポスト」を活用した他社ECの商品返品・発送対応、メルカリグループ以外のサービスを使ったネットショップ出店者にも、保管・発送サービスを提供していく。

    メルロジの概要

    • 設立日:2021年10月28日
    • 資本金:1億5000万円(メルカリ100%子会社)
    • 事業内容:物流サービスの企画・開発・運営
    • 代表取締役CEO:野辺 一也氏
    • 代表取締役COO:進藤 智之氏
    石居 岳
    石居 岳

    【2020年度】化粧品市場は15%減の2.2兆円。コロナ禍でインバウンド需要が消失、テレワークや外出自粛で国内需要減

    4 years 6ヶ月 ago

    矢野経済研究所が10月27日に発表した2020年度の国内化粧品市場規模は、前年度比15.6%減の2兆2350億円だった。

    新型コロナウイルス感染拡大の影響でインバウンド(訪日外国人客)需要がほぼ消失。テレワークの拡大や外出自粛などで国内需要が落ち込んだことが影響した。

    国内の化粧品市場規模推移と予測
    国内の化粧品市場規模推移と予測

    化粧品市場をカテゴリー別に見ると、スキンケア市場が構成比47.9%(1兆700億円)と最も高く、メイクアップ市場が同17.9%(3990億円)、ヘアケア市場は同19.5%(4350億円)、男性用化粧品市場は同5.4%(1210億円)、フレグランス化粧品市場が同1.2%(260億円)と続いている。

    1997年のアジア通貨危機と2008年のリーマン・ショックという経済危機後の化粧品業界の変遷を見た矢野経済研究所の分析によると、「市場構造の変革」と「新市場の創出」が起こった点がいずれも共通しているという。

    1998~1999年にはドクターズコスメの台頭やM&A(合併・買収)の活発化、大手化粧品メーカーを中心に海外戦略が進展。また、通信販売などネットビジネスが台頭し、卸の大型合併なども起こった。

    2009~2010年では異業種からの市場参入が活発化し、エシカルな消費ブームの高まりで自然派・オーガニック化粧品が本格的に市場を拡大。テレビ通販の台頭や業界全体での中国市場への進出が加速した。

    今回も経済危機を契機として「市場構造の変革」や「新市場の創出」など化粧品産業に大きな変革が起きると分析している。

    2021年度後半からコロナ禍が徐々に沈静化、国内の化粧品需要も徐々に回復し始めているという。そのため、2021年度の化粧品市場規模は前年度比1.6%増の2兆2700億円と予測する。

    数年遅れで訪日外国人客も徐々に増加することが見込まれ、インバウンド需要もゆるやかに回復していくとしている。

    石居 岳
    石居 岳

    フューチャーショップが移動型店舗サービス「ショップモビリティ」の実証実験に参加。リアルとECの相互送客を実現

    4 years 6ヶ月 ago

    SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは、住友商事が提供する移動型店舗サービス「ショップモビリティ」の実証実験に参加する。実証実験の第1弾として、「futureshop」を利用しているノース物産が、東京・丸井吉祥寺店にて11月1日~7日までイベントを実施する。

    「ショップモビリティ」とは

    移動型店舗「ショップモビリティ」は小売とモビリティの融合により、新たなシナジー効果の創出をめざす、住友商事の新事業。人気商業施設、オフィス、マンション、公園などの公共施設の空きスペースにさまざまな業態の移動型店舗サービスを開発し、EC事業者の事業成長を支援する。

    今回行う実証実験において、次の効果が期待できるという。

    話題性がありプロモーションに有効

    「ショップモビリティ」では、顧客が実際に商品を手に取ったり、展示物を見たりできる。そのため、ECサイトを中心に運営している、出店数が少なく顧客との接点が少ない店舗にとって、ブランドの認知向上に効果的な手段になる。

    オンラインの集客に加え、店舗ディスプレイなどの世界観を顧客が体験することで、ブランディング向上、プロモーション強化が期待できる。期間限定で出店するため話題性があり、SNSなどで店舗の写真や感想が発信、拡散されることで更なる認知度向上が望める。

    顧客との関係を構築

    「ショップモビリティ」によるリアル店舗での販売では、販売スタッフと顧客とのコミュニケーションを取りやすく、対面接客を介して商品の特徴や使用方法を伝えやすいというメリットがある。来店した顧客に対し、その後オンラインでのコミュニケーションに展開することで、リピーター顧客の獲得にもつながる。

    実店舗出店に向けたテストマーケティング、効果測定が可能

    期間限定という特徴を持つ「ショップモビリティ」は、常設店舗と比べて効果測定を行いやすいというメリットがある。来店数、SNSでの反響、店舗名の検索数などのデータを実施期間とそれ以外の期間で比較することで、実施による販売促進効果を測定できる。

    今後、事業成長に伴いリアルの常設店舗を検討するEC事業者にとって、リアル店舗出店のテストマーケティングを低リスクで実施できるという。

    「futureshop」利用店舗が参加

    「futureshop」を利用しているノース物産が東京・丸井吉祥寺店1階店頭イベントスペースにて、「最北の海鮮市場~モビリティ編~」を11月1日(月)~11月7日(日)に実施。オンラインで10万食を販売した北海道スープカレーを販売する。

    フューチャーショップ 住友商事 ショップモビリティ ノース物産
    ノース物産が運営するECサイト「最北の海鮮市場」(画像は「最北の海鮮市場」サイトからキャプチャ)
    藤田遥
    藤田遥

    年末商戦に向けて準備しておきたいメールマーケティングの戦略と対策7つのポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    4 years 6ヶ月 ago
    消費者にどのようにアプローチし、エンゲージメントを図るのか、最適化できるようにメールマーケティングの戦略と実践を洗練しましょう

    多くのブランドが11月初旬にホリデーシーズン(編注:主に米国やカナダで多くの人が休暇を取得する期間)のプロモーションを開始します。今のうちに、メールマーケティングの戦略と対策をブラッシュアップしましょう。

    メールマーケティング戦略とサポート体制の準備はお早めに

    ホリデーシーズンが近づいてきましたが、メールマーケティング戦略とサポート体制の準備はできていますか?夏の間は、11月や12月はまだ先のことのように思えたかもしれません。まだ準備を始めていなかった多くのeコマースブランドは、ちょうど今から準備を始めます。

    準備を始めるタイミングは、早い方が良いです。なぜなら、ビジネスの成長がその準備にかかっているからです。

    2021年の米国のホリデーシーズンのeコマースの売上高は11.3%増の2068億8000万ドルになると予想されています。ホリデーシーズンの小売売上高に占めるeコマースの割合は18.9%となり、記録的な伸びを示すと予想されます。

    効果的なメールマーケティングは、件名、コピー、画像、オファーなどに大きく依存しますが、消費者のエンゲージメント、ロイヤリティ、売り上げを確保するためには、他にも考慮すべき要素があります

    1. 到達率の最適化

    ブランドのメールが受信箱に届かなければ、消費者の関心を引くことはできません。適切なデータ収集方法、メール認証の設定、ブラックリストに載らないようにドメインをクリーンに保つことは、時期に関わらず効果的なメールマーケティングの基礎です。

    しかし、ブランドにとって重要な年末商戦の売り上げがメールの到達率にかかっている場合、適切な対策は非常に重要です。

    2. 国ごとの対策

    多くのeコマースブランドは自国以外でも販売を行っているため、各国のホリデーシーズンの時期や習慣の違いを認識することが重要です。

    たとえば、米国では感謝祭とその翌日から始まるブラックフライデーというセールがあります。しかし、カナダでは感謝祭は11月ではなく10月に行われ、ブラックフライデーのプロモーションも最近になってようやく浸透してきました。

    国を越えて販売を行っているeコマースの小売事業者は、適切な時期に、適切な消費者に向けて、適切なホリデープロモーションを行うために、メールマガジン購読者のデータベースをセグメント化する必要があります

    3. インタラクティブなメール

    eメールにAMP(Accelerated Mobile Pages)を導入することで、消費者がよりインタラクティブな体験をできるようになります

    たとえば、消費者はプロモーション商品をメールからWebウェブサイトのショッピングカートに直接入れ、最終的にECウェブサイトに遷移して支払いを済ませることができます。また、商品を回転させて表示する画像や、動画を埋め込むことで、購入までのステップを短縮しながら、消費者を惹きつけることも可能です。

    4. プッシュ通知機能の利用

    エンゲージメントを高める方法の1つは、特定の商品の発売日や在庫の復活を、消費者がプッシュ通知で受け取れるようにすることです。このようなプッシュ通知は、Ticketmaster(編注:米国のチケット販売会社)が購読者に、興味のある特定のコンサートのチケットが発売されたことをメールで知らせるようなものです。

    このような通知で、顧客は一般の人よりも早く情報を得られたと感じ、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。

    5. 起こりうる問題の報告

    コロナ禍の影響で、これまで以上に多くの消費者がオンラインで買い物をするようになり、特にホリデーシーズンには、配送業者に負担がかかります。

    現在も発生しているサプライチェーンの混乱と相まって、多忙なホリデーシーズンに消費者が求める商品を時間通りに届けるのは難しいかもしれません。特にギフトに関しては、商品の欠品や発送の遅れなどのトラブルを好む人はいません。不満を持つ消費者が増えないように、メールでのプロモーションには数量制限や発送予定の情報を含めましょう

    6. メールボリュームのコントロール

    もしホリデーシーズンにメールの量を大幅に増やそうと計画しているなら、メールベンダーやサービスプロバイダーを巻き込んで、増加分の配信を計画できるようにしておくと良いでしょう。他のブランドのメールボリュームも増加していると考えられるからです。

    すべての小売事業者が一斉に送信ボタンを押すと、到達率、送信速度、正しい受信箱への配信率が低下する可能性があります。サービスプロバイダーは、誰がいつ何を送信しているかを把握していることが多いので、ブランド側が最適な送信時間を特定するのに役立つでしょう。

    たとえば、複数のブランドが月曜日の午前9時に大量のメールを送信していることをプロバイダーが知っている場合、混雑を避けるために午前8時45分に送信することを提案してくれるかもしれません。

    7. マーケティングチャネルの調整

    最近ではマルチチャネル・マーケティングが盛んに行われていますが、そのためには、すべてのチャネルで、シームレスに、同じタイミングで、同じ内容のオファーを出すことが重要です。

    もし、ブランドがすべてのメールマガジン購読者にホリデーシーズンのプロモーションをメールで送ったにもかかわらず、ソーシャルメディアでの投稿が数日後になってしまった場合、新規の買い物客が購入する機会を得られない可能性があります(その時点で一部の商品は在庫切れになっているため)。

    つまり、ブランドは既存顧客に販売しただけで、新しい買い物客を獲得する機会を失ったことになります。ホリデーシーズン中の消費者は特に忙しく、注目を集める方法は多ければ多いほど良いので、ブランドはあらゆるチャネルを利用するようにしてください

    ◇◇◇

    多くのブランドは11月初旬にホリデーシーズンのプロモーションを開始しますが、メールマーケティングの戦略と実践を洗練させるために、もう少し時間があります。コロナ禍の影響がまだ残っているため、ホリデーシーズンのeコマースの売上は予測通り好調に推移すると考えられます。

    ブランドは、ホリデーショッピングシーズン中に消費者にどのようにアプローチし、エンゲージメントを図るのか、最適化できるように対策を始めるべきです。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    利用の多いポイントサービス上位は「楽天ポイント」「Tポイント」「Pontaポイント」

    4 years 6ヶ月 ago

    SBI生命保険が実施した「ポイントサービスの利用状況に関する調査」によると、利用することが多いポイントサービス、最もポイントが貯まっているサービス1位は「楽天ポイント」だった。調査対象はポイントサービスを利用している20代~60代の男女1110人、期間は2021年10月7日~10月8日。

    利用場面が多いポイントサービス1位は「楽天ポイント」

    調査対象者に日常の買い物などで利用することが多いポイントサービスについて聞いたところ、1位は「楽天ポイント」(68.0%)で、次いで「Tポイント」(55.5%)「Pontaポイント」(35.1%)だった。

    調査 SBI生命保険 利用することが多いポイントサービス
    日常の買い物などにおいて、利用することが多いポイントサービス
    (n=1110、3つまで回答可、出典:SBI生命保険)

    「楽天ポイント」「Tポイント」ともに年齢・性別を問わず幅広い層で利用されているが、50代男性では「Tポイント」が「楽天ポイント」を上回り、最多となった。

    「Pontaポイント」は30代~40代男性で半数に迫る割合だが、年齢が高くなるほど利用率が下がり、60歳以上では2割強だった。また、女性利用は男性利用より平均8.3ポイント低く、特に30代~40代は15ポイント低い結果だった。

    ポイントが貯まりやすいサービス上位は「楽天ポイント」「Tポイント」「dポイント」

    利用するポイントサービスの中で最もポイントが貯まっている(貯まりやすい)サービスについて聞いたところ、トップは「楽天ポイント」(44.0%)、2位は「Tポイント」(17.1%)、3位は「dポイント」(12.3%)だった。利用機会が多いサービス首位が「楽天ポイント」だった背景には、ポイントの貯まりやすさがあり、「楽天ポイント」の強みだと考えられる。

    調査 SBI生命保険 最もポイントが貯まっているサービス
    利用するポイントサービスの中で最もポイントが貯まっている(貯まりやすい)サービス
    (n=1110、出典:SBI生命保険)

    男性は「還元率」、女性は「キャンペーン」を好む傾向あり

    ポイントサービスを選ぶ上で重視することについて聞いたところ、「還元率の高さ」(70.2%)が最多で、「対象店舗の数が多い」(52.7%)「ポイントキャンペーンが魅力的」(49.5%)と続いた。

    男女別で比較した場合、「還元率が高い」を選んだ割合は男性73.9%、女性66.5%だったのに対し、「ポイントキャンペーンが魅力的」を選んだ割合は男性44.3%、女性54.6%となり、男性は還元率を求める一方、女性はキャンペーンを好む傾向が表れた。

    調査 SBI生命保険 ポイントサービスを選ぶ上で重視すること
    ポイントサービスを選ぶ上で重視すること(n=1110、3つまで回答可、出典:SBI生命保険)

    ポイントの貯まりやすさを問う設問では「楽天ポイント」が圧倒的首位だったが、利用割合を問う設問では「Tポイント」「Pontaポイント」が利用割合で「楽天ポイント」に迫っていた。

    本設問で「対象店舗の数が多い」が2位になっていることから、ポイントサービス利用者は利用可能な店舗・用途の多さも重視しており、「Tポイント」「Pontaポイント」がコンビニや投資・保険料支払いなどの使い道があることを好んでいる可能性もありそうだ。

    「食料品・日用品の購入」にポイントを利用する人が7割以上

    ポイントの活用方法について聞いたところ、最多は「食料品・日用品などの購入」(78.5%)、次いで「電子マネー・他ポイントへの交換」(44.1%)「ギフト・クーポンへの引き換え」(19.6%)だった。

    ポイントサービスを選ぶ上で重視することで「対象店舗の数が多い」こととあわせて考えると、ポイントサービスの利用には汎用性の高さが重要であることがわかる。「Tポイント」「Pontaポイント」利用の多さは、この点にも表れていると推測される。

    調査 SBI生命保険 ポイントの使い道のなかで割合が多いもの
    ポイントの使い道のなかで割合が多いもの(n=1110、3つまで回答可、出典:SBI生命保険)

    半数以上がポイントサービスの利用機会増加

    過去3年間程度で、以前よりポイントサービスを利用する機会は増えたか聞いたところ、「増えた」(27.3%)「少し増えた」(25.0%)「過去3年以内にポイントサービスを利用するようになった」(0.9%)の合計が53.2%と過半数となった。一方、「少し減った」(1.8%)「減った」(1.0%)の合計が2.8%であることから、過去3年程度で顕著に普及していることがうかがえる。

    特に、20代女性の「増えた」が48.6%、「少し増えた」が18.0%となっており、若い女性層で意識の変化が表れていた。一方、年齢層が上がるほど「変わらない」の割合が多いことから、年齢を重ねるほどポイントサービスの利用が定着していることが見て取れる。

    調査 SBI生命保険 過去3年程度で以前よりもポイントサービスを利用する機会は増えたか
    過去3年程度で、以前よりもポイントサービスを利用する機会は増えたか(n=1110、出典:SBI生命保険)

    ネットショッピングの拡大がポイントサービス利用増加につながる

    ポイントサービスの利用機会が増えた理由について、1位は「スマートフォン決済が増加したため」(54.2%)で、2位は「ネットショッピングが増えたため」(44.7%)、3位は「使える店舗が増えるなどポイントサービス自体が使いやすくなったため」(35.8%)だった。

    調査 SBI生命保険 ポイントサービスの利用が増えた、開始した理由
    ポイントサービスの利用が増えた、利用を開始した理由(n=590、3つまで回答可、出典:SBI生命保険)

    コロナ禍でスマホ決済やネットショッピングが急激に拡大したことが、ポイントサービス利用拡大の重要なきっかけになっていると考えられる。

    今後使ってみたいポイント利用方法に「公共料金の支払い」がランクイン

    今後使ってみたい、あったら便利だと思うポイントサービスの利用方法について聞いたところ、「食料品・日用品などの購入」(51.6%)がトップ、次いで「電子マネー・他ポイントへの交換」(47.8%)「ギフト・クーポンへの引き換え」(22.8%)で、現在の使い道と同じ順位だった。

    4位には「公共料金の支払い」(21.4%)がランクイン。同社が2020年10月5日に公表した「コロナ禍のスマートフォン決済に関する調査」結果でも「今後スマートフォン決済で利用したいサービス」3位に「行政サービスの支払い関係」があったことから、公共サービスの支払い方法の多様化を望む声が多いとみられる。

    調査 SBI生命保険 今後使ってみたい、合ったら便利なポイントサービスの利用方法
    今後、ポイントの利用方法として使ってみたい、あるいはあったら便利だと思うもの
    (n=1110、3つまで回答可、出典:SBI生命保険)

    「株式や投資信託への投資」も13.6%が使ってみたいと回答しており、「現在の使い道で割合が多いもの」の8.2%からすると、一定の伸びしろが確認できるという。「保険料の支払い」を使ってみたいと回答した割合は8.1%で、現在の使い道の1.9%と比べると伸びしろが大きいことがうかがえた。投資や保険など金融サービスとポイント利用には少なからず親和性があることが推察される。

    調査実施概要
    • 調査タイトル:「あなたのライフスタイルに関するアンケート」
    • 調査方法:インターネット調査
    • 調査期間:2021年10月7日~2021年10月8日
    • 調査対象:ポイントサービスを利用している 20~60 代の男女
    • 有効回答:1110人
    藤田遥
    藤田遥

    出荷能力1.3倍、人員は27%削減、出荷作業費18%減に成功したオルビスの物流改革。カギは小型AGVを活用した物流新システム

    4 years 6ヶ月 ago
    オルビスの東日本流通センターの通販向け出荷ラインを刷新した結果、1時間あたりの出荷能力は1.3倍、人員は27%削減、1件あたり出荷作業費は18%削減といったコスト削減や効率化に成功

    ポーラ・オルビスグループのオルビスの通販向け出荷ラインの東日本流通センター(埼玉県加須市)では、小型AGV(自動搬送ロボット)を活用し、集荷から方面別仕分けまでを自動化する出荷システム「T-Carry System」が稼働している。導入から約1年。出荷能力・作業効率の向上、コスト削減といった成果が出ているという「T-Carry System」の意義やその効果について、サプライチェーン領域を統括するオルビスの小川洋之氏(QCD統括部 SCM推進担当部長)に聞いた。

    編集部からのお知らせ

    11月18日(木)に開催するオンラインイベント「EC物流フォーラム2021」(インプレス共催)に、オルビス QCD統括部 SCM推進担当部長の小川 洋之氏が登壇。「オルビスのDXを牽引する次世代物流とは~世界でも類をみない、小型AGV330台を活用した新しい出荷ライン導入の裏側~」をテーマにテクノロジー活用による物流改革について語ります。視聴は無料です。ぜひお申し込みください。

    EC物流フォーラム2021
    ※画像をクリックするとイベントページにジャンプします

    物流改革を行った理由は? 効果は?

    次世代物流プロジェクトの構想は、稼働の約2年半前である2018年3月に始まる。同年に現代表の小林琢磨氏がオルビス社長に就任し、「通販会社からスキンケアブランドに」事業ドメインを変換、リブランディングを実施。物流の効率化を掲げ、通販向け出荷ラインの変革プロジェクトを開始した。

    オルビスのEC売上高構成比は2021年12月期で64.1%、今後70%をめざすというなかで、非常に影響が大きい変革になったと言えるだろう(数値はポーラ・オルビスホールディングス2021年12月期の決算資料より)。

    変革プロジェクトに着手した結果、センターの1時間あたりの出荷能力は1.3倍、人員は27%削減、1件あたり出荷作業費は18%削減といったコスト削減や効率化に成功。「注文が集中したとき、以前だったら対応できなかった量の注文に対応できるようになった」(小川氏)と言う。なお、今回のAGVによる物流改革に伴う現場では、時期によって差はあるものの約65名が働いている。

    オルビスには物流改革を施した東日本流通センターの他に、従来の設備の西日本流通センターがあり、こちらと比べても成果は出ているようだ。

    オルビス QCD統括部 SCM推進担当部長の小川洋之氏
    オルビス QCD統括部 SCM推進担当部長の小川洋之氏

    また、消費電力も4割程度削減できた。従来はローラーコンベアなどが常に稼働している方式だったが、AGVを導入した結果、省電力につながっている。

    さらにローラーコンベアの稼働音がAGVのモーター音に変わったため、静音性が格段に上昇。企画を開始したのが2018年だったため意図したわけではないが、スタッフが商品に触る機会が減っているため、結果的にコロナ感染対策にもつながっている。

    4つの「ない」と「ワクワク」を実現するシステム作り

    オルビスのプレスリリースによると、物流業界では近年、AGVが棚を持ち上げスタッフの下へと運ぶ「GTP(Goods To Person)」という考え方がトレンドとなりつつあるという。これはロボットが対象商品の格納されている棚を、ピッキングするスタッフのいる場所へと運搬する方式だ。

    しかし、オルビス東日本流通センターでは、従来の「GTP」の概念を覆す世界でも類を見ない独自の仕組みを構築した。その理由について小川氏は次のように話す。

    AmazonさんなどGTP方式を採用している倉庫では、オーダーあたりの平均注文点数が1~2点だと想像しています。しかしオルビスの場合は1度のオーダーで7~8点もの注文点数がある。シュミレーションしたところ、何回も大きな棚がスタッフのところにくると、渋滞になり、大型AGVのスピードにも限界があり待ち時間が発生するなどして、効率がアップしないことがわかりました。(小川氏)

    結局、最終案が採用されるまでに、20個ほどの倉庫内物流案を検討することとなる。スタッフに「触らない」「考えさせない」「待たせない」「歩かせない」の4つの「ない」、そして「ワクワク」すること。これは「せっかく新しいシステムを造るなら流通サービスさんや椿本チエインさんにとっても活用できるぐらいの斬新なものを」という小川氏の想いもある。

    最終的に、AGVは制御技術に優れた中国のZhejiang LiBiao Robot(以下「リビアオ」)社の製品を採用した。このAGVのグレーの配色には、リビアオ社がいかに今回のチャレンジングなコンセプトに共鳴したか、ということを示すエピソードが隠されている。

    リビアオ社が全世界で展開している小型AGVのカラーは、一貫して彼らのブランドイメージでもある黄色だが、彼らにとっても「世界初の取り組み」であることに共感した結果、特別にオルビスのコーポレートアイデンティティであるグレーに配色してくれたのだ。このことが「オルビスオリジナルの流通システム」を作ったという雰囲気の醸成に一役買うことにもなった。

    オルビス 通販向け出荷ラインで稼働する小型AGV
    オルビスの通販向け出荷ラインで稼働している小型AGV

    AGVを導入している企業すべてが導入台数を公表しているわけではないが、「日本で一番かもしれない」という台数を導入。ただ「AGV1台あたりのコストはそんなに高いわけではない」と小川氏は語る。AGV自体にはセンサーなどは搭載しておらず、AGVの走行ルートはすべて制御管理システムが指示。そのため、今回の出荷ラインの肝もソフトウェアのシステム構築だ。

    たとえば、ダンボール箱を梱包する際に使う封函(ふうかん)機。従来の機械だとアナログな調整が必要になるため、技術者がネジの位置などを細かく調整したりしていた。

    しかし、オルビスのAGVを利用した新しい物流システムでは、すべてソフトウェアが自動で調整してくれる。このようなソフトウェアを活用した物流システムの設計には、担当者も可能性を感じているようで、後述するこれから作る新しい物流システムの構築にも生かされていくだろう。

    ピッキングエリアのようす

    コロナ禍でコミュニケーション・立ち上げはすべてオンラインで

    今回の(AGVを活用した新たな)通販向け出荷ラインは2020年8月に稼働しているので、その終盤はコロナ禍に見舞われている。AGV自体は中国製の商品だったが渡航が叶わなかったため、未だにリビアオ社の社員はオルビスの現場を訪問できていないそうだ。そのため立ち上げはすべてリモートで実施している

    連絡はすべて微信(WeChat)などのSNSで、翻訳やビデオ機能を駆使しながらなんとかコミュニケーションをとったようだ。従来だと現地の技術者が現場に赴き、細かい相談をしながら作業をしていくわけだが、コロナ禍においてはそうはいかなかった。しかし、結果的に「対面でなくSNSを使いながらでも立ち上げできたのは良い経験になった」そうだ。

    コミュニケーション方法が変わったのは中国だけではない。社内でもリモートでコミュニケーションをとる事例が増えてきた。

    本格稼働の前に経営陣へ報告会を実施しました。従来なら定例会議に担当者が参加して、役員がずらっと並んでいる前でビデオや資料を見せながらプレゼンするのですが、今回は倉庫の現場から生中継したのです。実際にAGVが走行するところをライブで見てもらったら経営陣は大盛りあがり。社長も「稼働初日に現場を訪問したい」「未来のモビリティを見ているみたいだね」と前のめりになってくれました。

    コロナはもちろん大変なことなのですが、通信環境という意味では社内外で変化をもたらすきっかけとなっています

    視察という意味ではもちろんリアルに赴くのがベストではあろうが、出荷拠点という性質上、地理的な問題が制約になる場合も少なくない(実際、オルビス東日本流通センターは本社から電車で2時間程度の場所にある)。しかしSNSやライブ配信などの技術を使いながら、立ち上げやコミュニケーションを効率化できたというのは、参考になる企業も多いのではないだろうか。

    オルビス 流通サービスの佐藤正晃氏 椿本マシナリーの北村隆之氏
    「T-Carry system」を協働で開発した佐藤正晃氏(流通サービス 第1ロジスティクス部 第1業務グループ 第1システム課 課長)(左)と北村隆之氏(椿本マシナリー SE部長)(右)

    BtoB出荷拠点の改善などが今後の課題

    順調に稼働している東日本流通センターの「T-Carry system」だが、次なる課題も見えてきた。

    まずは、既存システムで動いている西日本流通センターのAGV導入の刷新化だ。東日本でメリットが出ていることに鑑みて同様のシステムを作りたいとは考えているものの、単に同じシステムを導入するのではなく、さらに進化させたシステムとすることを計画しているようだ。

    またオルビスには通販を司るエリアの他に、店舗やBtoB(Amazonや楽天などへの卸販売)の出荷フロアが別に存在する。このロジスティクスを、テクノロジーを使いつつどう改善するかの議論が俎上に乗っているそうだ。

    現在はカートにまとめて商品を詰めていき出荷するカートピッキングを採用していて、AGV導入の際に統合を検討するという話があったものの、出荷特性の違いもあり、再度構想を練り直している。BtoB売り上げが好調ということもあり、今後この物流改革も必要になってくるようだ。

    納富 隼平
    納富 隼平

    CX向上のために今取り組みたい「サイト内検索」と「レビュー」の改善

    4 years 6ヶ月 ago
    サイト内検索のCX向上において今後重要になる施策について、「ZETA CX シリーズ」を提供するZETAの山崎徳之社長が解説する。
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    ECサイト運営に必要なマーケティング要素は多々あるが、「サイト内検索」をシステムの一部としか認識していないケースが散見される。サイト内検索という行為は、実店舗に置き換えると店員に問いかける行為と同じであり、顧客との対話の場として捉え、改善することで、大幅なCX向上実現の可能性がある。CX向上に不可欠な「レビュー」との関係も含め、ZETA代表取締役社長の山崎徳之氏が解説する。

    デジタルネイティブの「Z世代」が、すでに消費購買のメインターゲットに

    スマートフォンの普及により、ECに限らずコマース全体においてデジタルマーケティングの間口が広がった。加えて、デジタルネイティブ/スマホネイティブのZ世代がすでに主要な購買層となっており、米国においては総消費に対するZ世代の占める割合が40%に到達していることからも、デジタルマーケティングの認識を改めなければならない時代になっていると言える。

    購買行動の変化
    スマートフォンの普及と、Z世代が消費購買のメイン層になってきたことで、購買行動に変化が起きている

    ECサイト内検索は重要なマーケティング要素

    EC市場が年々伸長している中、コロナ禍を機にEC需要が益々拡大しているが、ほぼすべての世代で、ECのスマホシフトが進んでいる。こうした状況の中で、カスタマーエクスペリエンス(CX)も変化を続けているという。ZETAの山崎氏は、CXを向上させるための施策として、「検索」と「レビュー」を重視すべきだと考えている。

    ZETAは約14年前からEC向けサイト内検索エンジンを提供しているが、多くの企業では今もなお、「検索」はECの1つの機能としてシステム予算に計上されており、マーケティング予算として計上されていない状況だという。

    広告関連の施策がマーケティング予算に入るのはもちろん、最近ではマーケティングオートメーションやWeb接客などのツールも、システム予算ではなくマーケティング予算として認識されるケースが多い。検索もECサイトの離脱につながりやすいポイントとなるため、本来であればマーケティングとしての頑張りどころであるはずだが、「とりあえずサイトに検索窓を用意する」といった一部の取り組みにとどまるサイトも多いという。

    単品通販など商品点数の少ないECサイトであれば、ナビゲーションから商品を探すことが可能であるが、数百点以上の商品を取り扱っているECサイトであれば、なおさら検索が離脱されやすいポイントになることを意識しなければならない。

    検索は離脱されやすい
    ECサイトでの「がっかり体験」の調査では、検索に関する回答が多く見られた

    自分自身に置き換えてイメージしていただきたいが、ECサイトでの買い物中に検索をしているときは、購買に対する意欲がかなり高いことが多いのではないだろうか。だからこそ、検索をしているユーザーは購買の直前にいる可能性が高いと言える。ユーザーが探している商品が売られているにもかかわらず、検索の精度が悪いといった問題で離脱を招いてしまうのは、とてももったいない。(山崎氏)

    ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎徳之氏
    ZETA株式会社 代表取締役社長 山崎徳之氏
    2006年にZETA株式会社を設立、代表取締役に就任(現任)。 現在はECサイトのマーケティングツール『ZETA CX シリーズ』の開発・提供に取り組んでおり、コマースとCX(カスタマーエクスペリエンス)のリーディングカンパニーとして多数の国内大手サイトの売上に貢献している。

    広告など集客のための施策に投資し、たくさんのユーザーが来店しても、その後に離脱されてしまっては、結局は残念な結果となってしまう。「検索はマーケティング要素」ということを常に認識しておかなければならない。

    消費者同士のレビューはCXを高める上で重要

    次に、「レビュー」がCX向上のために重要な理由を解説する。

    デジタル上に投稿されるレビューや口コミの件数は、年々増大している。国内ではこれまで、「価格.com」や「@cosme」のような外部サイトでの口コミが一般的だったが、ECサイトの中にレビューや口コミを組み込む流れが、ここ2年で一気に広まってきているという。

    しかし、レビューの導入に対して「悪いレビューを書かれてしまうかもしれない」「批判的なコメントが心配」といったネガティブな声も聞かれる。山崎氏はこうしたネガティブな考えから脱却すべきだと話す。

    「耳の痛い意見」と「根拠のない誹謗中傷」はまったくの別物。耳の痛い意見を書かれたくないという理由でレビュー導入を躊躇してしまうのは、消費者の意見に無関心な姿勢とも映ってしまいかねない。(山崎氏)

    レビューによるCX
    多くのユーザーがレビューを参考にしたり、レビュー目的でサイトに訪問したりしている

    大半の消費者がスマホを持ち、ECだけでなく店頭で買い物をしているときでも、ネットで商品の評判や他店の価格などの情報を収集できる今、事業者には消費者のアクションに協力的な姿勢でいることが求められている

    こうした状況の中で、消費者の情報収集に役立つレビューは、CXを高める上で重要な役割を担っているのだ。レビューがないサイトに対して、特にZ世代は、「このサイトは都合の悪い情報を載せずに良い情報だけを見せて買わせようとしているのでは」と敏感に察知するのではないだろうか。

    消費者の立場からすると、レビューのあるサイトに信頼性や安心感を感じやすくなっている。サイトを運営する立場としても、消費者目線を心掛ければ、「耳の痛い意見を書かれたくない」という考えを払拭できると山崎氏は考えている。

    サイト内検索とレビューは商品をカゴに入れてもらうための施策

    「集客したユーザーのコンバージョンをいかに高めるか」を示す「CRO(Conversion Rate Optimization)」。CROを追求するなかで、事業者が重視する施策の1つに「カゴ落ち対策」があるだろう。しかし、そもそも商品をカゴに入れてもらえなければカゴ落ち対策のしようもない。カゴ落ち対策を考える前段階として、カゴに入れてもらうための施策となるサイト内検索とレビューを重視しなければならないという。

    CROで重要なカゴ落ち対策
    商品をカゴに入れてもらう前の「検索」と「レビュー」もCROの施策として欠かせない

    検索とレビューは相互補完関係にある

    サイト内検索で表示される検索結果の並び替え(ソート)は、サイト側の「おすすめ順」だけでユーザーのニーズをすべてカバーできるものではない。「評価が高い順」「価格が安い順」「割引率の高い順」「新着順」など、その時々の状況で見比べたいユーザーの軸は変わるものだ。

    なかでも、レビューがあることによって並び替えが可能になる「評価順」の有無はCXに大きく影響するため、検索の向上にはレビューが欠かせないということだ。

    また、レビューが蓄積すると、レビュー自体がECサイトの膨大なコンテンツとなって力を発揮するという点も忘れてはならない。

    レビューは1つの商品に対して複数の投稿が寄せられるため、レビューがあればオフィシャルな商品情報だけの状態よりも、はるかに多くのデータが蓄積されることになる。「オーガニックなデータになるレビューや口コミは、ECサイトというオウンドメディアの中のアーンドメディアと言える」(山崎氏)。

    レビューや口コミがない場合は、サイト内検索をしても商品データに対する検索しかできないが、レビューを導入してコンテンツが増えれば口コミ自体を検索することもできるようになる。そうすれば、オフィシャルな商品情報にはなくとも、ユーザーが購入前に知りたい有益な購買体験の情報もレビューから知ることができる。検索とレビューは、相互に補い合いながらECサイトのCXを高める関係にあると言える。

    検索とレビューの相互補完性
    検索とレビューは、相互に補完しながらCXを高める関係にある

    レビューデータによって検索の利便性が各段に向上する

    ECサイト内にレビューを導入していても、総合点しか表示していないサイトは少なくない。しかしこれでは、商品そのものに対するレビューを見たいユーザーにとって、「配送が遅かった」という理由で5点満点中1点を付けているレビューはノイズになってしまい、商品の良さで並び替えをしたくても適切な順序で並べられなくなってしまう。こうならないために、レビューは多項目にする必要があるという。

    「絞り込み」と「並び替え」はECサイトの商品検索における2大機能だ。レビューを多項目にすると、レビューを入れる項目自体が絞り込みの要素にもなるため、検索性を高める上でもメリットが大きい。

    たとえば、アパレルECで商品を選ぶとき、サイズ、色、価格帯などで絞り込むだけでなく、評価順で並び替えたり、商品の評価が4点以上の物に絞り込んだり、自身と似た属性のレビュアーで絞り込みたいというニーズも多いだろう。レビューがある場合と無い場合、そしてレビューが多項目かどうかは、検索の利便性にダイレクトに関わってくる

    検索を強化するレビュー
    レビューは評価順の並び替えの要素になるほか、レビューの多項目やレビュアーの属性が入力できると、検索の絞り込みにも役立つ

    BtoBのECでも効果を発揮

    業務用厨房機器ECの「テンポスドットコム」は、BtoBのECサイトでも実績が豊富なEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入している。導入から約1年後には、セッション数が64.39%増、直帰率が0.4%改善、トランザクションが39.45%増という結果が出たという。

    「テンポスドットコム」では、ユーザーの約20%がサイト内検索を利用しており、検索を改善したことで取引が約1.4倍に拡大。BtoCだけでなく、BtoBにおいてもCXが重視される時代になったと言える。

    Z世代にとって、口コミは情報発信

    若い頃からブログやSNSが当然にある環境で育ち、自身が情報発信者であることがごく自然なZ世代は口コミも自身の表現の場になっている。そんなZ世代が消費購買のメイン層となった今、口コミも一方的な情報発信ではなく、双方向のコミュニケーションになりつつあるという。

    すでにAmazonではレビューの上部にQ&Aの形式が採用されており、商品の購入を検討しているユーザーからの質問に、購入したユーザーやメーカーが回答するというやり取りが頻繁に発生している。

    これまでは、SNS上で行われていた商品に関する会話やコミュニケーションも、今後はECサイト上で行われるようになる。口コミというものが、Q&Aやフォーラムのように情報交換の場になりつつあるという意味でも、マーケティング要素としての重要性がますます高まってくるという。

    口コミ=情報発信
    口コミは購入後のユーザーからの一方的な発信だけでなく、購入前のユーザーも質問などを投稿できる双方向コミュニケーションが活発化する

    レビューがある商品はCVRが大幅にアップ

    米国で行われた調査によると、レビューがあるECサイトのコンバージョンは低価格商品で190%、高価格商品では380%に増加することがわかった。また、レビューの評価は5点満点中4.0点~4.7点が購入可能性のピークとなり、5点満点になると購入の可能性が減少するという結果が出ている。

    レビューとCVRの関係
    レビューの有無と評価は、コンバージョンに大きく影響する
    出典:https://thegood.com/insights/product-reviews-improve-conversion-rates/

    レビューの有無が売り上げを左右することは証明されている。Z世代、さらに次の世代に向けて、これからますますレビューが重要性を増してくることを認識すれば、レビューはポジティブなものとして捉えるべきである。(山崎氏)

    双方向化した口コミを、ZETAは「発展型の口コミ」と呼んでいる。幅広いジャンルの事業者がレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入しているが、なかでもアパレルや家具のように、ネットで買う前には特に口コミが気になるジャンルで「発展型の口コミ」に進化を遂げているという。

    アダストリアのアプリ「.ST」では、ユーザー間のコミュニケーションが活発化

    アダストリアは2020年12月、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」の機能を活用して「.ST」アプリ上で新サービス「商品Q&A」を開始し、N対Nのコミュニケーションの場を実装。

    購入した衣類の洗濯方法や、質問者の体型に合う具体的なスカート丈のアドバイスなど、さまざまなテーマでユーザー間のコミュニケーションが活発に行われており、「商品Q&A」開始からわずか3か月で質問数は約7,000件、回答数は約3万7,500件に到達。1つの質問に対して、平均約6個の回答が寄せられているという。

    サンエー・ビーディーでは、レビューがCVR、返品率、マーケティングに貢献

    TSIホールディングスのグループ会社、サンエー・ビーディーの「サンエービーディーオンラインストア」では、2018年2月のサイト開設当初からスタッフによる写真付きレビュー投稿などの機能を構想していた。このため、レビューエンジンの導入にあたっては、デフォルトで構えていない機能でもスピーディーに対応できる点を最重視して「ZETA VOICE」を導入した。

    導入後は評価点、コメント、レビュアー情報、画像アップロードなどの機能を実装。一部商品でレビュー投稿前後1週間のスマホ経由のコンバージョン率を計測したところ、1.8倍~2.5倍の伸び率となっていた。また、レビュー情報が拡充したことにより返品率が低減。「こういう色があればもう1着欲しい」といった商品企画やマーケティングに役立つレビューも多く寄せられており、ブランド側と情報を共有しているという。

    「ZETA CX シリーズ」として6製品を展開

    1. EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH
    2. レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE
    3. OMO・DXソリューション「ZETA CLICK
    4. AI・レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND
    5. 広告最適化エンジン「ZETA AD
    6. 予測・パーソナライズエンジン「ZETA DMP

    「ZETA CX シリーズ」は、中堅~大手企業を中心に幅広いジャンルで導入されており、特にデジタルマーケティングの取り組みが進んでいるアパレル業界からの引き合いが強い傾向にあるという。

    主な導入先企業
    「ZETA CX シリーズ」の主な導入企業
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    朝比美帆
    朝比美帆

    【EC利用調査】ネット通販で重視するのは「価格」が8割、実店舗との価格差は約39%、配送料などの安さは約37%

    4 years 6ヶ月 ago

    プラネットはネット通販に関する意識調査の結果を、消費財や暮らしにまつわるトピックスを届ける「Fromプラネット」で発表した。

    ネット通販で買い物の判断をする際に重要視すること

    「価格」が79.9%で圧倒的トップ。「実店舗との価格差」が38.9%、「利用可能なポイントサービス」が38.2%、「商品代金以外の料金(送料など)の安さ」が36.8%と続いた。

    商品本体やそれ以外の料金、ポイントサービスなどを勘案しながら、お得に買い物をしようとしている様子がうかがえる。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 ネット通販で買い物の判断をする際に重要視すること
    ネット通販で買い物の判断をする際に重要視すること

    ネット通販で購入している商品

    「食品・飲料」が68.9%でトップ。「衣料品、衣料雑貨」「家電製品」「本」「日用品」と続いている。

    性年代別で見ると、男性で上位の「家電製品」「パソコン、周辺機器」は40代以上で6~7割に達する。「デジタル機器、カメラ、周辺機器」も同年代で全体と比べて高い。

    女性は「衣料品、衣料雑貨」「化粧品」「靴」「バッグ」のファッション関連品が30代以上で平均を大きく上回っている。

    「食品・飲料」「キッチン用品、家庭用品」は高齢女性、「スポーツ・アウトドア用品・用具」「音楽、映像、ゲームなどソフトウエア」は壮年男性で高い数値となっている。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 ネット通販で購入している商品
    ネット通販で購入している商品

    決済手段について

    最も高かったのは「クレジットカード」で87.2%。2番目に多かったのが「コンビニ決済」で23.6%、同率2位で「当該サイトでの買い物でたまったポイント」。

    スタンダードな「銀行振込」は壮年層、「代引き」も高年層でそれぞれ多い傾向が見られる。スマホによる「QRコード決済」と「携帯キャリア決済」はともに若年層で高く、特に前者は20代で3位だった。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 決済手段について
    決済手段について

    ネット通販利用について

    「利用したことがあり、今後も利用するつもり」は89.8%に上った。「利用したことはないが、今後利用したい」と合わせると9割超に達している。

    利用経験の有無にかかわらず、「今後利用しないつもり」は約8%にとどまった。ネット通販は老若男女を問わず広く浸透している。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 ネット通販利用について
    ネット通販利用について

    ネット通販の利用頻度

    「1か月に1回程度」が32.2%と最多。「2~3か月に1回程度」が20.9%と続き、両方を合わせて過半数を占めた。

    「2週間に1回程度」は18.7%、「1週間に1回程度」が11.1%、「1週間に複数回」というヘビーユーザーは6.6%にとどまる。

    性年代別にみると、「1週間に複数回」が男性では20代が15.1%、30代が10.1%。「週に1回程度」と合わせると約4分の1に上り、若年男性で利用者が多くなっている。

    女性は「週に1回以上」(複数回+1回程度)が20代で全体平均並みにとどまるが、30代は2割超となっている。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 ネット通販の利用頻度
    ネット通販の利用頻度

    コロナ禍でのネット通販の利用頻度の変化

    最も多かったのは「変化はない」が62.6%。変化があった人にフォーカスすると、「かなり増えた」が6.3%、「増えた」が28.4%と、3割以上で増加。「減った」(「かなり減った」を含む)は2.6%にとどまった。

    性年代別では、男女とも20・30代で「かなり増えた」が1割を超え、特に20代女性では「増えた」との合計は50%に上る。

    年代が上がるほど「かなり増えた」「増えた」の比率は低下するものの、男女とも60代で再び向上している。新型コロナの重症化リスクが高いとされた高齢層では、“外出を控えてネット通販で買い物をしよう”という意識が働いたと見られる。

    プラネットが実施したネット通販に関する意識調査 コロナ禍でのネット通販の利用頻度の変化
    コロナ禍でのネット通販の利用頻度の変化

    調査概要

    プラネットによる調査企画を基に、ネオマーケティングにおいて「ネット通販」に関する意識調査を実施。調査期間は2021年9月16日~9月22日、インターネットで4000人から回答を得た。

    石居 岳
    石居 岳

    コロンビアスポーツウェアジャパンがECサイトを刷新、オンライン・オフラインを統合したセールス&マーケティングを実現

    4 years 6ヶ月 ago

    コロンビアスポーツウェアジャパンは、ECサイト「コロンビアスポーツウェア公式通販サイト」を刷新、オムニチャネル的なオンライン・オフラインを統合したセールス・マーケティングを展開できるようにした。

    ECサイトの刷新は、顧客体験の強化をテーマにECと店舗の顧客情報を統合、CRM施策が実装できる基盤作りを行うため。2021年9月にリニューアルした。

    ECと店舗の顧客情報を統合し両方で使用できるCRM施策のほか、店舗から独自のキャンペーンやクーポン施策を行い、店頭のみで実装できる店舗主体のCRMも実現したという。

    ECサイトのリニューアルに合わせて店舗のPOSシステムも刷新。クーポン割引やポイント付与に必要な計算ロジックをECシステムで処理できる機能を実装し、統合した顧客情報をEC・POSシステムの両方で管理できる仕組みを導入した。

    コロンビアスポーツウェアジャパンのオンライン・オフライン統合は、EC構築パッケージ「ecbeing」の導入で実現した
    EC構築パッケージ「ecbeing」の導入で実現した

    たとえば、ゴールド会員の顧客がクーポンを使用して店舗で商品を購入する場合、商品バーコードやクーポン、会員証などの情報をスキャンし小計ボタンを押すと、その情報をECシステムに送信。送られた情報をECシステム側で計算し、適用した結果をPOSTシステムに戻すという。

    この仕組みはecbeingが提供するEC構築パッケージ「ecbeing」の導入で実装した。

    売り上げや商品動向の分析を強化するため、ecbeingが提供するマーケティング分析ツール「Sechstant(ゼクスタント)」も導入した。ECサイト、自社店舗、フランチャイズ店舗、商品の取扱店舗の購買データを統合分析。それらの購買行動をもとに、セグメントした顧客へマーケティングできるようにした。

    「Sechstant(ゼクスタント)」について
    「Sechstant」できることの例(画像は「Sechstant」のサイトからキャプチャ)

     

    瀧川 正実
    瀧川 正実
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    36 分 38 秒 ago
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