ネットショップ担当者フォーラム

会員登録率が向上しているソフマップ。価格で比較されやすい家電業界で、価格以外の新規会員登録増加の有効な訴求方法とは?

4 years 2ヶ月 ago
ソフマップでは、決済手段の拡充が価格以外の強い訴求ポイントとなり、比較サイトからの流入が増えているほか、新規会員登録率にも大きく貢献している
[AD]

ビックカメラグループでデジタル家電などの販売・買取りを手がけるソフマップは、中古品の販売やゲーミング機器の提案など独自の施策でEC事業を拡大している。しかし、家電業界は価格やポイント還元率で比較されやすく、集客力やコンバージョン率の向上や改善は容易ではない。そこで着目したのが“決済”だった。2021年3月にソフマップが運営する3つのECサイトすべてに「Amazon Pay」を導入。Amazon Payが使えるということが価格以外の強い訴求ポイントとなり、比較サイトからの流入が増えているほか、新規会員登録率にも大きく貢献しているという。ソフマップの営業本部EC・法人営業部 係長の冨田健嗣氏に、Amazon Pay導入後の効果について聞いた。写真:吉田浩章

ソフマップの広告宣伝部デジタルマーケティングチーム、主任の冨田健嗣氏
ソフマップの営業本EC・法人営業部 係長の冨田健嗣氏

「中古品の販売・買取り」や「リモート接客」などでEC事業が拡大

パソコン・ソフト・デジタル家電などの販売と買取りを行うソフマップは、総合サイト「ソフマップ・ドットコム」、中古専門サイト「リコレ!」、ゲーム・アニメ・ホビー専門EC「アキバ☆ソフマップ」という3つのECサイトを展開している。

ビックカメラグループのなかでも、特に“中古品の販売・買取り事業”と、グループ全体の修理などを手がける“サポートサービス”の役割を担う。

新品より安く商品が手に入る中古品への購買ニーズと、捨てるより買取りに出したい消費者意識の高まりから、リユース市場は年々拡大。ソフマップが運営する買取総合サービス「ラクウル」は、パソコンやデジタル機器のほか、楽器やゴルフ用品、ブランドバッグなどさまざまな製品が買取り対象となっていることから、幅広いお客さま層で利用が進んでいるという。

ソフマップが力を入れている買い取りサイト/アプリ「ラクウル」
力を入れている買取総合サービス「ラクウル」

また、実店舗へ足を運びにくいコロナ禍において、「リモート接客」がEC売り上げの伸長に貢献店舗経験もある専門販売員がリモート接客でご希望のお客様の購入をサポート。購入前の悩みや不安を解決することにより、Web上で購入まで完結するお客さまが増加した。

このほか、ソフマップは拡大するゲーミング市場に対応した施策にも力を入れている。東京・秋葉原の「ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館」は、8フロア中3フロア(「ゲーミングパソコン」「ゲーミングデバイス」「eSports Studio AKIBA」)に、ゲーミングパソコンや周辺機器の売場を整備。ECサイトでもゲーミングに特化したページを増やしており、販売強化に取り組んでいる。

「ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館」のゲーミング専用コーナー
「ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館」のゲーミング専用コーナー
ゲーミング専用コーナーにはさまざまなゲーミング用品が販売されている
ゲーミング専用コーナーにはさまざまなゲーミング用品が販売されている

また、2022年4月には秋葉原に新品・リユース・アウトレットのハード総合店舗「ソフマップAKIBA 駅前館」を新規オープンする予定。ECサイトも今後、新品だけでなく中古・アウトレット商品の露出に力を入れていく予定という。

集客とCVRを高めるため決済に着目。「Amazon Pay」の導入を決定

「中古品」「リモート接客」「ゲーミング」のように、独自施策でEC事業を拡大しているソフマップだが、集客とコンバージョン率を高める余地はまだあると考えていた。

多くのお客さまが来訪するセールや新製品の発売時期、目玉商品の予約期間以外の集客とコンバージョン率を引き上げるために着目したのが決済だった

以前からもクレジットカード、代引き、銀行振込など多様な決済手段を用意していたが、利便性の高さや利用普及の広がりからID決済の導入を検討アクティブユーザー数の多さや知名度・信頼性の高さのほか、“顧客属性の親和性”と“会員登録につながりやすい購入画面”という特徴から、Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」の導入を決めた

Amazon Payを導入した「ソフマップ・ドットコム」のショッピングカート内。ショッピングカードのすぐ下で「Amazon Pay」の利用を案内しているため視認性が高い

「Amazon Pay」導入理由① Amazonとの顧客属性の親和性

「Amazon.co.jp」は家電・ゲーム・ホビー分野の人気も高いため、Amazonアカウントを持つお客さまとの親和性は高いと考えたほか、ソフマップのオンラインショップにおけるAmazonギフト券の使い道にも注目した

Amazon Payは、Amazonアカウントに登録されたクレジットカードのほか、Amazonギフト券の残高を使った支払いも可能。たとえば、ゲームやフィギュアの現物をプレゼントするのではく、Amazonギフト券を贈り、プレゼントされた人がソフマップでAmazon Payを利用してゲームやフィギュアなどを購入するといったケースが増えると想定した。

2021年8月から、AmazonはAmazon Payの利用時にAmazonギフト券を使って支払った金額の0.5%分をAmazonギフト券で還元するプログラムを開始したため、利用がますます進むと期待している。

Amazon PayでのAmazonギフト券利用イメージ
Amazon PayでのAmazonギフト券利用イメージ

「Amazon Pay」導入理由② 会員登録につながりやすい購入画面

お客さまがAmazon Payで決済をした後のサンクスページで、Amazonアカウントを利用して「ソフマップ会員登録」への案内を行っている。お客さまが同意すれば、Amazonアカウントを使い会員登録につなげることが可能。ゲスト購入で買い物を終わらすのではなく、手軽に会員登録できるという仕組みに効果を期待した

Amazon Payを使った決済後のサンクスページ
Amazon Payを使った決済後のサンクスページ

10万以上のオンラインショップで導入された「Amazon Pay」

Amazon Payは、Amazonアカウントに登録された情報を利用することで、購入時の配送先や支払い情報を入力することなく、Amazon以外のオンラインショップで買い物ができるID決済サービスだ。Amazon Payを導入しているオンラインショップであれば、お客さまはAmazonアカウントのIDとパスワードを入力して、簡単な3ステップで購入が完了できる。

「それぞれのオンラインショップでクレジットカード情報を入力したくない」という消費者ニーズの高まりに加え、商品をカートに入れてから購入が完了するまでの手間が大幅に削減できることから、多くの導入企業で「カゴ落ち」の防止やコンバージョン率の改善に効果を発揮しているという。

Amazon Pay導入のメリット
Amazon Pay導入のメリット

Amazonアカウントに登録されたクレジットカード情報は、Amazonの堅固なセキュリティシステムで管理されているほか、Amazon Payで決済しても販売事業者にクレジットカード情報を共有しないため、お客さまと導入企業の双方にとって安全性の高い決済環境が担保されている。また、Amazon Payで購入した商品には、商品のコンディションや配送を保証する「Amazonマーケットプレイス保証」※が適用される。

※「Amazonマーケットプレイス保証」とは、Amazonにおいてお客さまに販売事業者の出品商品を安心して購入してもらうために、購入商品のコンディションや配送を保証するもので、一定の条件を満たす場合、配送料を含めた購入総額のうち、最大30万円まで保証を受けられる制度。「Amazon Pay」を利用した購入においても、同等の保証対象となる(ただし、一部の条件の場合は対象外となる)

Amazon Payの決済手数料は3.9%(デジタルコンテンツは4.5%)。お客さまの利便性・安心感からつながるコンバージョン率の改善や、販売する上での安全性の高さから、これまでに1万数千社以上、10万以上のオンラインショップで導入されている(2022年1月時点)。

Amazon Pay決済利用時は新規会員登録率が約3倍

2021年3月に、「ソフマップ・ドットコム」「リコレ!」「アキバ☆ソフマップ」の3つのオンラインショップにAmazon Payを導入したソフマップ。導入直後から注文数を伸ばしたことから、「お客さまにとって非常に使いやすい決済手段だということがわかった」(冨田氏)。これまでクレジットカードで決済をしていたお客さまや、銀行振込・代引きなどでゲスト注文していたお客さまがAmazon Payを利用する機会も増えているようだ。

購入の際に入力するフォームの内容が多いと、離脱につながりやすいのではないかと以前から懸念していた。Amazon Payの利用率が上がっているということは、それだけお客さまのストレスが軽減されている証拠であり、また買いに来てくれる可能性が高まると期待している。(冨田氏)

ソフマップの広告宣伝部デジタルマーケティングチーム、主任の冨田健嗣氏

オンラインショップにゲストで来訪したお客さまの注文後の会員登録率を見ると、Amazon Pay決済利用時は約3倍も多い結果となり、新規顧客獲得に貢献していることがうかがえる。

3サイトに導入した為、コストについては多少高くなったというが、会員登録率の改善による今後のLTV(顧客生涯価値)向上を期待すると、コスト以上の効果があると見込まれる

どこのオンラインショップもゲスト注文の売り上げは必ずあるはずだが、ゲスト注文だけが増えることは必ずしも喜べる状況ではない。可能であればゲスト注文は毎月一定の数値で留めておいて、会員数を増やしていきたいと各社が試行錯誤していると思う。会員に対してはメルマガの配信や会員向けのサービス、セールなど、売り上げとロイヤリティーの向上につながる施策が打ちやすくなるため、会員登録数が増加する面からしてもAmazon Payの導入価値は高い。(冨田氏)

「Amazon Payが使える」という文言が価格以上の訴求ポイントに、消費者からは管理しやすいとの声も

自社のプライベートブランド商品を取り扱うECに対し、メーカーから仕入れた商品が大半を占めるソフマップは、価格やポイント還元率などを軸に競合と比較されやすくなってしまう。

そのなかで、ウェブ広告や比較サイトの広告バナーに載せた「Amazon Pay利用可能」という文言は、価格以外の面で消費者に訴求するための1つの強みになっているという。外部の比較サイトでも広告バナーに「Amazon Payが使える」とわかるような要素を入れると、オンラインショップへの遷移率は明らかに高まっているという。

決済手段を増やすことは、当社が今までウェブ上でアプローチできていなかったお客さまを引き込むための大事な手立てになっていると思う。特に今は、スマートフォンで簡単に決済が完結できる手段が求められている。「決済にAmazon Payが使えますよ」という訴求を有効的に使い、売り上げ拡大につなげていきたい。(冨田氏)

家電業界はほとんどの企業を比較しても、価格による差は少なくなっている。そうした競争の中で消費者の購入の選択肢に入るためには、決済手段のように「どのようなサービスを提供しているか」がより重要になっているという。

このほか、ソフマップでAmazon Payを利用したお客さまからは、決済フローの利便性を評価する声のほか、「請求がAmazonでまとまるので、毎月の請求額が管理しやすくて便利」といった声も寄せられている

1人の消費者が複数のオンラインショップで買い物をすることが当然に行われている今、Amazon Payを導入しているオンラインショップ間であれば、支払額の管理もしやすくなる点にもメリットを感じられているようだ。こうした声を受けて、冨田氏は「Amazon Payの導入によって、当社のサイトがお客さまの選択肢の1つに入る可能性が高まるのではないか」と、期待をますます寄せている。

Amazon.co.jpとAmazon Payで決済した情報を1つのアカウントで管理できる
Amazon.co.jpとAmazon Payで決済した情報を1つのアカウントで管理できる

サービス単体の手数料で左右せず、さまざまな施策と比較しながら費用と効果を見るべき

家電業界は、ほかの業界に比べて粗利が高いとは言えない。その家電業界にいながら、ソフマップはAmazon Payの決済手数料についてどう捉えているのだろうか。冨田氏は「決済手数料単体で見るのではなく、ほかの幅広い施策と比較するようにしている」と語る。

たとえば、モール出店、広告掲載、アフィリエイトなど、さまざまな施策に掛かる費用や得られる効果を比較しながら、決済手数料も見るようにしている。ソフマップは今、自社サイトでの購入機会を増やすためのSEO強化に取り組んでいるが、せっかくサイトに来ていただいたお客さまに最適な決済手段を提供できなければSEOを強化している意味も薄れてしまう。決済手段の導入はSEOを強化するための投資の一環であり、なかでもAmazon Payは手数料分の効果を十分に創出する手段になっている。(冨田氏)

Amazon Payを、中古品販売のさらなる強化に活用したい

フリマアプリの利用普及などを背景に、リユース市場が消費者の身近な存在になったなか、ソフマップにとって中古品の取り扱いは、プライベートブランド商品を持たずとも優位性が確立できる1つの大きな武器となっている。

今後、販売チャネルの拡大などによって中古品の取り扱いをさらに強化していく上で、コンバージョン率と売り上げの向上に高い効果を見せるAmazon Payの利用促進をより図っていきたい方針だ。

ソフマップの広告宣伝部デジタルマーケティングチーム、主任の冨田健嗣氏
中古品の取り扱いでもAmazon Payの活用は差別化要因になると考える冨田氏

※ネッ担編集部では『記者ハンドブック』(共同通信社)に沿って「買い取り」「売り場」と表記していますが、インタビュー企業のPRルールにより、記事内では「買取り」「売場」としています。

[AD]
朝比美帆
朝比美帆

ZOZOの「ウクライナ人道支援チャリティーTシャツプロジェクト」売上金2.8億円を全額寄付

4 years 2ヶ月 ago

ZOZOは3月18日、売上金の全額を寄付する「ウクライナ人道支援チャリティーTシャツプロジェクト」で製作したTシャツ14万453枚を販売、売上金2億8371万5060円全額を特定非営利活動法人ADRA Japanへ寄付したと発表した。

寄付金は、ウクライナの人々の水や食料、生活必需品などの支援に充てられる予定。

「ウクライナ人道支援チャリティーTシャツ」は2月28日~3月14日の14日間、予約販売で展開した。商品価格は2020円(税込)で、4月上旬から6月中旬に順次発送する予定。

14日間という短い販売期間にもかかわらず、たくさんのご賛同をいただきましたおかげで、ADRA Japan様を経由しウクライナの人々へ支援を行うことができます。本Tシャツを通して、戦争や平和について、改めて考えるきっかけとなることを願っています。そして1日でも早く、ウクライナの人々に平穏な日々が訪れますことをお祈り申し上げます。(ZOZO ウクライナ人道支援チャリティーTシャツ担当者)

瀧川 正実
瀧川 正実

自転車ECサイト「cyma-サイマ-」が自社開発したAI活用の「需要予測」「商品レコメンド」とは

4 years 2ヶ月 ago

エイチームのグループ会社であるエイチームコマーステックは、自転車専門ECサイト「cyma-サイマ-」の新機能として、AI(人工知能)を活用した「需要予測AI」と「商品レコメンドAI」を開発した。

「需要予測AI」は、過去の商品販売数などのデータから未来の需要を予測、仕入れ数の決定を支援するシステム。

小売業における仕入れ業務は、作業工数が膨大で仕入れ担当者の経験やノウハウに頼ることが多く、属人化に陥りやすいといった課題がある。AIを活用して自転車の需要を予測、仕入れの効率化・自動化を図り、在庫の「溢れる」「足りない」を解消する。

「需要予測AI」はさらに、データ分析基盤(多種多様なデータを統合した上で分析・活用するシステム)上にデータをアップロードしているため、データ分析などを行うBI(ビジネス・インテリジェンス)ツール「Redash」、Googleデータポータル、Googleスプレッドシートに推論結果を表示することができる。

各担当者のツール活用スキルに応じた取り扱いが可能となるため、非エンジニアの仕入れ担当者でも予測データを分析・確認できる。

現在、仕入れ担当者が実運用として、自転車の需要予測をもとに仕入れ業務を行っている。AIの予測精度向上を図りながら、将来的にはさらなる仕入れ業務の効率化や自動化をめざす。今後のサービス規模の拡大を図りつつ、他のECサービスへの転用も検討していく。

サイト上のユーザー行動に合わせて、お薦めの自転車やパーツ(カゴやチェーン)を最適な組み合わせでレコメンドする「商品レコメンドAI」は、2022年2月にリリースした。

エイチームのグループ会社であるエイチームコマーステックは、自転車専門ECサイト「cyma-サイマ-」の新機能として、AI(人工知能)を活用した「需要予測AI」と「商品レコメンドAI」を開発
「商品レコメンドAI」のイメージ

「サイマ」では国内外200種類以上の自転車を取り扱っており、自転車と同時に購入するパーツの種類も多岐にわたる。顧客1人ひとりに適した買い物体験を提供するため、「商品レコメンドAI」を活用して買い物をサポートしている。引き続きAIの精度向上を図りながら、サービスの改善を進めていく。

エイチームグループはこれまで、AIを研究開発する全社横断プロジェクト「AI WORKING GROUP」を立ち上げて積極的なAI活用を推進。全社員向けのリカレント教育、AIを応用した利便性の高いサービスをユーザーに提供してきた。

今回開発した「需要予測AI」や「商品レコメンドAI」は、事業のより最適な運営を可能にし、サービスを利用する顧客の買い物体験向上をめざす。

石居 岳
石居 岳

EC事業で避けて通れない返金作業。安価な手数料で効率的に返金手続できる「GMO-PG送金サービス」がEC事業者から支持される理由とは?

4 years 2ヶ月 ago
商品の返品によって返金が発生した際のコストや手間をどう削減するか。EC事業者のこんな課題に対して、GMOペイメントゲートウェイの「GMO-PG送金サービス」が注目されている
[AD]

EC事業において返品は避けて通れない。返品になれば事業者は返金作業が必要になる。仮に大量の返品が発生すれば、返金作業の負荷はかなりのものだ。

こうした返金に対する課題を解決するためにGMOペイメントゲートウェイが提供しているのが「GMO-PG送金サービス」だ。安価な手数料で利用できるだけでなく、現場の手間を削減することが可能になるという。返金・送金方法は3つの手段を用意しており、今後は〇〇Payといった決済サービスへの対応も進める予定。

返品が増加傾向にあるなか、「GMO-PG送金サービス」が導く解決策について紹介する。

消費者からの高まる「返品」ニーズ

返金は商品を購入した消費者が返品をする際に発生するが、そもそもECにおける返品はどの程度の頻度で発生しているのだろうか。

以下のグラフが示している通り、年商10億円以上100億円未満の企業の場合、5%以上の返品がある企業はおよそ6割。全体で見ると5割を超える企業が5%以上の返品を受け付け、返金処理を行っているということになる。

図:年商別の返品率
年商別の返品率

商品カテゴリ別に返品率を見ていくと、服や靴といったアパレル商品は返品率が56%とかなり高い。同じファッション分野でアクセサリやジュエリーなどの宝飾品も30%となっている。電化製品も42%と、アパレルに次いで返品率が高くなっている。

図:ECで返品の多い商品カテゴリ
ECで返品の多い商品カテゴリ

GMOペイメントゲートウェイでイノベーション・パートナーズ本部イノベーション戦略部製品サービスGrのグループ長を務める堀江和之氏は、こうした状況について以下のように分析する。

アパレルは、返品しやすいような売り方をして集客につなげている側面があります。特に大手のEC事業者様は、ユーザーに商品を先に選んでもらい、サイズが合わなければ返品するといったサービスを提供しており、それがだんだん多くのユーザーに定着してきました。その流れで返金のニーズが強くなってきているということもあります。(堀江氏)

GMOペイメントゲートウェイ イノベーション・パートナーズ本部 イノベーション戦略部製品サービスGrグループ長 堀江和之氏
GMOペイメントゲートウェイ
イノベーション・パートナーズ本部
イノベーション戦略部製品サービスGrグループ長
堀江和之氏

これに加えて、最近では新型コロナウイルス感染症の影響によって旅行やイベントなどが中止になり、それに伴う返金も増えてきているという。

EC事業者が抱える返品の3つの悩み

EC事業者側は、返品によって具体的にどのような悩みを抱えているのだろうか。堀江氏は返品における事業者の悩みとして、以下の3点をあげる。

  1. コスト……返金が必要な消費者(受取人)の口座情報を集めて保管しておくために人的・管理コストがかかる
  2. 手間……1件ずつ口座情報を入力する作業に手間がかかる。大量の返金が必要な場合は大変な手間になる
  3. 手数料……小口で契約している場合などは、銀行が定額で提供している価格と同程度の手数料がかかる

堀江氏によると、上記3つのなかでも最も多い悩みはコストだという。特に大量の返品が発生した際などは、受取人の情報を収集・管理するコストが大きくなるようだ。

そうしたEC事業者の返金に対する課題を解決するためにGMOペイメントゲートウェイが提供しているのが、返金・送金を代行する「GMO-PG送金サービス」だ。

3つの悩みを解決する「GMO-PG送金サービス」、豊富な返金・送金方法が強み

GMOペイメントゲートウェイが「GMO-PG送金サービス」を開始したのは2015年4月。返金だけでなく、EC事業者から消費者への送金にも利用できるサービスだ。サービス開始以来、返金・送金の方法を徐々に拡充している。2022年3月現在、「GMO-PG送金サービス」の返金・送金の方法は下記の3つがある。

  • 銀行振込
  • ATM受取(セブン銀行のATMで受け取り)
  • Amazonギフト券受取

返金・送金方法の豊富さは「GMO-PG送金サービス」の大きな強みだ。実際、EC事業者が「GMO-PG送金サービス」を選択する理由として、料金面の優位性に加え、銀行振込だけでなくATM受取とAmazonギフト券受取に対応している点を評価するケースも少なくないようだ。それぞれの仕組みを見ていこう。

銀行振込

指定された銀行口座への送金を代行するサービス。口座情報は受取人に自ら入力してもらうことも可能。正午までに送金指示(振込口座指定)を行った場合は最短翌営業日、平均1営業日から4営業日で受取人に送金が完了する。

一度入力した口座情報はGMOペイメントゲートウェイで保管するため、EC事業者は受取人の口座情報を保持する必要がない。また、取引条件によって異なるが、銀行での他行宛振込(窓口)よりも手数料を低減できるのも魅力だ。

図:銀行振込の流れ
銀行振込の流れ

ATM受取

受取人がセブン銀行のATMで返金・送金を受け取る方法。口座情報が不要なため、銀行口座を持っていない受取人への送金も可能で、原則24時間365日※、受取人の都合の良いときに受け取れるのがメリットだ。

※ システムの不具合やメンテナンスにより遅延する可能性もあり

セブン銀行ATMでは提携先コードの他にGMOペイメントゲートウェイが発番する「お客様番号」とワンタイムパスワードである「確認番号」の入力を要求し、2段階で受取情報を認証した上で現金の払出しを実行する。受取金額の総額が1,000円以上の場合、紙幣はATMから受け取り、硬貨はセブン-イレブン店舗のレジで受け取る※。

※ 受取金額の総額が1,000円未満の場合は、セブン-イレブン店舗のレジで硬貨を受け取る以外にnanaco、交通系電子マネー、楽天Edyへのチャージ、セブン-イレブン記念財団への募金を選択することも可能

図:ATM受取の流れ
ATM受取の流れ

Amazonギフト券受取

受取人のAmazonアカウントのギフト券残高に直接チャージできるサービス。セキュリティーなどの観点からメールでのギフトコード送信は行わず、直接チャージする仕組みとなっている。

ATM受取と同様に、こちらも銀行口座を持っていない受取人に送金できることがメリット。

一部、Amazonギフト券を利用できないサービスがあること、「Amazon.co.jp」でアカウントを作成した日本国内の受取人だけが対象であること、送金上限が1アカウントあたり10万円/日であることなどには注意が必要だ。

図:Amazonギフト券受取の流れ
Amazonギフト券受取の流れ

口座情報の収集・管理コストが不要

上記3つの方法に共通するメリットは、EC事業者の作業負荷を軽減できるという点だ。たとえばすべて手作業で銀行口座に送金すると、EC事業者が口座情報を集めて入力し、送金を確認するまでに手間がかかり、集めた口座情報の保管にもさらに手間がかかる。

これに対して「GMO-PG送金サービス」では、銀行振込を選択した場合、ユーザー自身が口座情報を入力し、情報はGMOペイメントゲートウェイが保管することもできるため、EC事業者の負担が大きく低減する

また口座登録、送金指示・送金結果照会などについてはAPIが用意されており、送金指示・送金結果照会については管理画面からの指示やSFTPファイル連携での一括処理もできるため、新たにシステム構築をしなくても業務の効率化が実現できる。

「GMO-PG送金サービス」管理画面
「GMO-PG送金サービス」の管理画面

EC事業者に「GMO-PG送金サービス」が求められる理由

この「GMO-PG送金サービス」は、業種や企業規模に関わらず幅広い事業者に対してサービスを展開しているが、そのなかでもEC事業者は主要な提供先となる。EC事業者に選ばれる背景に、ECならではの事情も影響しているようだ。

というのも、EC事業者の人員配置の特徴として、マーケティングや商品開発に多くの人員を充てていても、金銭的な処理については少人数で対応しているケースが多い。そこに大量の返金が発生すると、少ないリソースであるがために一気にオーバーワークになってしまう。

そんな時のために「GMO-PG送金サービス」にアウトソースしておくことで、返金・送金にかかるオペレーションの効率化が期待できるというわけだ。

普段から返金にかかる業務が多く発生するアパレル系のECサイトはもちろん、それ以外ではセールやイベントなど、売り方を変更した際などにも返品が発生しやすく、そんな場合に当社のサービスを使って作業負荷を減らすEC事業者様が多いです。

「GMO-PG送金サービス」を使うことで、手間をかけずにユーザーの求める受取手段で質の高い返金サービスを提供できます。(堀江氏)

図:「GMO-PG送金サービス」の想定利用シーン
「GMO-PG送金サービス」の想定利用シーン

返金作業を効率化したダイアモンドヘッドの事例

「GMO-PG送金サービス」を導入した企業にダイアモンドヘッドがある。同社はアパレルブランドから業務を請け負い、アパレルECサイトの作成や運営支援を行っている。その際に発生する返金作業において、口座情報を手入力したり管理したりする業務の負荷が課題だったという。

ダイアモンドヘッドの公式サイト
ダイアモンドヘッド(http://diamondhead.jp/

ダイアモンドヘッドはGMOペイメントゲートウェイが提供する総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」を利用していることから、返金対応についてもGMOペイメントゲートウェイに相談。それを受けてGMOペイメントゲートウェイ側は、「GMO-PG送金サービス」を使うことで、ダイアモンドヘッド側で口座情報の入力や管理の負荷なく、現状よりも手数料を抑えて返金できることを伝えた。

ダイアモンドヘッドは、返金の手間削減や振込手数料の低減のほか、決済と返金を同じ担当者に相談できる点を評価し、「GMO-PG送金サービス」の採用に至った。また、ダイアモンドヘッドではサイト・ブランドごとに返金手順が異なっていたが、「GMO-PG送金サービス」に統一することで同じ手順で返金できるようになることもメリットだったようだ。

ダイアモンドヘッドは「GMO-PG送金サービス」を導入したことで、送金にかかる作業時間を大幅に削減できたという。

返品をCX向上の契機に

GMOペイメントゲートウェイは、「GMO-PG送金サービス」の返金・送金方法を拡大して、消費者の受取手段を増やしていく計画だ。現状の返金・送金方法は上述のとおり銀行口座への振込、セブン銀行ATMでの受取、Amazonギフト券での受取の3種類を用意している。これに加えて、今後はたとえば〇〇Payといった決済サービスなどにも対応することを計画している。

消費者の支払いは多様化し、これまでとは異なる手段でお金を使うケースも増えているので、サービス内容を拡充して受取手段を多様化させていきたいです。

EC事業者様の返金の手段が増えることで、結果的に「GMO-PG送金サービス」をユーザーのカスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させる取り組みとして位置付けてもらえるのではないかと考えています。(堀江氏)

このように、受取手段の拡大がEC事業者の新たな価値創造にもつながると指摘する。

返品は一見、ネガティブな印象があるが、見方を変えれば消費者とのエンゲージメントの機会にもなり得る。返品のプロセスを通じてロイヤルティを高めたり、追加購入につなげたりすることが可能になるからだ。いわば、新しいつながりを作りながらカスタマーエクスペリエンス向上につなげる――返品にはそんなチャンスが潜んでいるのも確かだろう。

そうした視点に立つと、返品に要するコストやリソースを削減し、返品をきっかけにより多くの販売と利益につなげることができるかが鍵となりそうだ。そうした返品対策の一環として、「GMO-PG送金サービス」によって返金対応の顧客満足度を高めるという戦略も可能になるかもしれない。

料金は問い合わせ後に個別見積もりで

アパレルなどのように普段から返品率が高い商材を扱うEC事業者はもちろん、それ以外のEC事業者も予期せぬ大量の返品などが起きた場合に、発生してから返金対応について考えるのではなく、「転ばぬ先の杖」として事前に備えておくという視点も大事になる。

そういう意味で、手数料を安価に抑えることができるだけでなく、現場の手間を削減して質の高い返金対応ができる「GMO-PG送金サービス」は注目だろう。

なお、「GMO-PG送金サービス」の料金は、サービス利用条件がEC事業者ごとに異なるため、個別の見積もりとなる。同サービスに興味あるEC事業者はGMOペイメントゲートウェイに問い合わせる形となる。

[AD]
キヨハラサトル
キヨハラサトル

EC受注4つの公式から考えるCVRアップのヒント。注文完了までのユーザー行動を踏まえたサイトと施策の改善アプローチ | ネットショップ道場体験記

4 years 2ヶ月 ago
ネットショップ事業者のためのサイト内行動分析入門(連載第3回)

「ネットショップ道場」第3回のテーマは「サイト内行動分析」。講師は1回目と同じくEC事業コンサルタントを手がける二天紀の山本頼和さん。1回目ではカテゴリ全体の訪問数や商品ページ全体の訪問数の分析方法を教えていただきましたが、今回はコンバージョンに貢献しているカテゴリや商品ページの見つけ方を学びました。 イラスト◎995

受注の公式は1つじゃない。4つの公式を理解しよう

まずは思考の整理。ネットショップを運営する上で、私たちはさまざまな指標を公式から導き出し、目標とする数値の設定、計画を考えたりしています。山本氏は「受注に関する公式はいくつかある。決して1つではない」と言います。今回はいくつかある受注の公式のうち4つを学びました。

山本氏山本氏

売上金額(件数)と受注金額(件数)は別物。一般的にECで使われている公式は売上を示すものではなく、受注を示している。ネットショップ道場では「受注の公式」と表現する。自分も最初は1つの公式しかないと思っていたが、実際には受注金額という値が成立すればいいので、いろいろな方程式や解答方法があっていい。さまざまな角度から考えてみることが大切。

受注の4公式
ネットショップ道場の受注の4公式

そもそも、なぜこの公式を学ぶ必要があるのでしょうか? 「成果とはCVである」と考えるならば、まずはCVが成立する導線(フロー)を知る必要があるそうで、そのフローを式で表現したものが「受注の公式」とのことです。山本氏はこの「受注の公式」を色んな角度から柔軟に考えていくことで「KPIが見えてくる」と言います。

「KPI」と聞くとどうしても「数値増やそう! 増やそう!」と考えがちですが、減らすことで成果が上がるKPIもあります。例えば、途中で離脱率を下げることができれば必ずCVは増えます。

もちろんKPIが増えれば良いというわけではありませんが、「受注の公式」から色んな角度から考えていくことで、思考の幅が広がり、自社ECのCVRをアップさせるために必要なポイントが見えてくるのです。

公式① 受注金額=集客数×CVR×受注単価

1つ目が最もポピュラーな公式で、成長期や需要が伸びている時に有効だと言います。

受注の公式① 受注金額 = 集客数 × CVR × 受注単価

客単価とコンバージョンレートを先に決めている方を多く見受けます。例えば「うちの客単価は○○○円で、CVRは大体○○%」というように。そう考えてしまうと集客アップしか施策がなくなります。

集客が増えると多くのショップは転換率が下がります。ここで大事なことは、この集客の正体は何かです。アナリティクスの場合、集客は訪問数(セッション)であり訪問者数(UU)ではありません。

どんなお客さんを呼ぶのか、集客のクオリティがとても重要で、集客しなければ全体の数字は上がりません。多くのショップが新規客を呼びたがりますが、新規客はすぐに商品を買わないため、コンバージョンレートが下がります。そうなると、売り上げを伸ばすためにクーポンなどを配って安く売る傾向になります。これはECならではの特徴だと言います。

山本氏山本氏

割引や優待のオファーは、新規客が来た時ではなくもっと後のフェーズで提示するべき。重要なのはどのページに集客を増やすかを決めておくこと。お店全体の集客を大雑把に増やしてもCVアップという点で考えると大きな効果はない。業績が伸びているショップは、まず販売強化商品、もしくは販売強化カテゴリーを決めて、そのページの流入数の最大化を図っている

公式② 受注金額=(訪問数−直帰数−途中離脱数)×受注単価

2つ目の公式は、今の訪問数で成果を上げようという公式。訪問総数から直帰するユーザーと途中でサイトを去る人を引いて、残るのが購入した人数。買った人がゼロの場合はここで終わってしまいます。このように引き算をすると受注件数が出てくるので、その時の客単価からも受注金額は成立します。

受注の公式② 受注金額 =(訪問数 − 直帰数数 − 途中離脱数)× 受注単価

今の訪問数と商品構成で受注金額を上げるには途中で帰る人(=途中離脱)を減らすことが必要です。「カテゴリページは見ているけど、商品ページは見ていない」「商品ページは見ているけどカートに入らない」「カートには入れるけど買ってくれない」など、離脱するポイントはいくつかあります。

山本氏山本氏

お客さんがどこで帰っているかを見抜いて、その穴の蓋をしていく。そうした点をチェックして、たとえばリニューアルなどのタイミングで調整する。「今来ている人に買ってもらうにはどうするか?」といったアプローチに活用できる公式。

仮にカテゴリページが20ページあったとしても、すべてにに等しく訪問があるわけではない。カテゴリページの評価は量と質。量的な評価とはどれくらい見られているかで、質的な評価とは離脱の多さ。よく見られているから貢献しているとは限らない。よく見られていても離脱が多ければ貢献度は低い。逆にあまり見られていなくても離脱率が圧倒底に低いなら、そのカテゴリページの貢献度は高いと言える。商品ページも然りで、ページを量と質で評価することができれば対策は打てる。

公式③ 受注金額=新規受注金額+リピート受注金額

3つ目は新規顧客とリピート客の受注金額を足した総数が受注金額という考え方。

公式③ 受注金額 = 新規受注金額 + リピート受注金額

図のように、最初はどのショップでも新規1件の受注から始まり、徐々にリピーターが増え、数字が伸びていきます。どんな商売でも新規顧客は大事ですが、新規ばかりでは成長はしません。リピート客が付いた方がスケールしやすく安定感が出てきます。新規とリピートを両軸で増やし、伸ばしていくことが大事です。

山本氏山本氏

新規客獲得に全力で取り組んでいるショップは、過剰在庫や欠品の可能性もあり、在庫コントロールが難しい。一方リピーターがついているショップはリピーターによる受注を先読みしたり、動く商品をしっかり手配して在庫をきちんと調整したりしている。新規とリピートをバランスよく、お客さんとの心地良い関係を作りながら数字ができ上がっていくのが理想

公式④ 受注金額=量・数・幅・質・筋

最後の4つ目は公式というよりも考え方。

「量」……1アイテムの在庫量(これが少なければ販売機会ロスになり、多すぎると過剰在庫につながります)
「数」……アイテム数(ECサイトの場合は商品ページの数で考えると良いそうです。提案の幅を広げるためにアイテム数を増やすという考えです)
「幅」……サイズ、色展開など
「質」……品質(グレード)
「筋」……客筋、仕入れ筋

これらのすべてが「どのような品ぞろえにするのか?」という商品計画につながります。読み間違えて欠品や過剰在庫を起こすと、受注金額の最大化はなかなか難しくなります。

受注の公式④

図の赤枠で囲んだゾーンを「品ぞろえ」または「商品力」と呼びます。売れているお店は品ぞろえが良いということで、それを支えているのは「仕入れ筋」であり、品ぞろえが良いかどうかを決めるのは「客筋=お客さま」です。

自社サイトで自分たちが好きなものを揃えるだけでなく、「顧客が求めているものを揃えているのか」を振り返ることも必要かもしれません。

山本氏山本氏

4つの受注公式はECだけではなく商売全般に関わる話で、コンバージョンを増やすには、いろいろな角度から考えられるように引き出しを増やしていくべき

すべて並行してやるのではなく、いろいろなパターンから考えて取り組む。たとえば、新規立ち上げのショップなら、まずは①をやりながら、どこかで②や③をミックスしていく。商売を長く続けているショップなら④でテコ入れするといったアプローチがある。

筆者は公式は基本的に1つ目くらいだと思っていたので、他の角度から考えてみるのは新鮮でした。逆に1つだけに囚われていたのかもしれません。

受注に至るまでの流れをアナリティクスで分析

ここからはGoogleアナリティクスを使ったワークショップの準備の話に入ります。

受注までの流れ
多くのショップに共通する受注までの流れとユーザー量の推移

最初からカテゴリページや商品ページに訪問する動きもありますが、大体はまずトップへの訪問があってカテゴリページに行き、商品ページ、カートページ、情報入力ページ、購入手続き、そして決済完了へと進みます。基本的にその数はどんどん減り、右肩下がりになります。

この数字の動きは次のようなさまざまなパターンがあるので、「自社はどんな状況か?」を知ることが重要だと言います。たとえば、受注までの流れのには下記のようなパターンがあります。

  • 訪問はあったがカテゴリページの訪問が少ない(お店のショーケースが見られていない)
  • 商品ページの訪問が少ない(販売スタッフが接客できていない)
  • カートページの訪問が少ない(商品ページでの接客が不十分でカートインされていない)
  • カートページの訪問があるが決済完了ページの訪問が少ない(カートに商品が入っているが次に進まない。いわゆるカゴ落ち)

このように、自社サイトの状態をまず見抜き、パターンを知ることで、どこにボトルネックがあるのかを見ていきます

分析の前に自社ショップにおいて、「売れている商品は何か?」「どうやってそれを決めているのか?」ということを考えながらアナリティクスに向き合いましょう。また、カテゴリも「良いカテゴリページとは何か?」を考えることも重要だと言います。

山本氏山本氏

言葉は悪いがカテゴリページを雑に作っているショップが多い。カテゴリページがどういう役割を担っているかをいまいち理解できていないから、取り扱っている商品が動的に吐き出されているページという風にイメージされがち。それは、そもそも「良いカテゴリーページとは何か」という定義がないため。その定義があるとページの構成も変わってくる。

今回の言葉

山本氏山本氏

結果だけはなくプロセスもちゃんと見ていかないと戦略を組みにくい。自社サイトのどのカテゴリの訪問が多いのか少ないのか、機能しているのかしていないのかを洗い出すと、いろいろなことが数字で把握できる。手間だが心折れずにやっていくと、改修に役立てることができる。

今回はデータの整理など、準備から分析まで少し時間のかかる作業でしたが、正直、これまではカテゴリや商品ページを細かく見てみようという機会がありませんでした。カテゴリはお客さんにとってわかりやすく、かつ自分たちも認識を合わせやすい観点で運用していて、「PV数が多いカテゴリが貢献している」というようなざっくりとした見方をしていたと思います。

「OPQR」(O:OKカテゴリ(OK)、P:PVアップカテゴリ(PVを上げる)、Q:Qualityアップカテゴリ(ページの品質を見直す)、R:Reviewカテゴリ(再評価))の4軸で分析することで、各カテゴリや商品の個別の課題が明らかになり、着手すべきページがわかりやすくなりました。

つづく
大村 マリ
大村 マリ

ワークマンの無在庫販売&店舗受け取り/おすすめしたい通販化粧品ランキング【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 3ヶ月 ago
2022年3月11日~17日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. ワークマンが「社運をかけて」取り組むEC注文による無在庫販売&店舗受け取り。5年で200億円規模に育てるその仕組みとは

    ワークマン本部の倉庫から店舗に商品を出荷する無在庫販売方式は将来の成長の切り札となるとしており、「社運をかけて」取り組むという

    2022/3/16
  2. 最も推奨したい通販化粧品はファンケル、2位はハーバー研究所、3位はオルビス。「推奨者」の年間購入金額は「批判者」の1.6倍に

    NPSにおける「推奨者」の年間購入金額は「批判者」に比べて約1.6倍。「中立者」は批判者の約1.1倍、推奨度が高いほど年間の平均購入金額が高い

    2022/3/14
  3. 消費者庁が「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」を解説【オンライン説明会3/18開催】

    6月1日に施行する規定のポイントや事業者が対応すべき点などについて、「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」の解説を交えて、事業者に説明する

    2022/3/11
  4. 「日本を代表するOMOリテーラーに」。楽天グループと西友の新たな協業体制とは

    「楽天ポイント」を軸にしたOMOで、新規顧客層の獲得、既存顧客の活性化を図り、西友を日本を代表するOMOリテーラーにすることをめざすとしている

    2022/3/16
  5. 【EC担当者の意識】「コロナで新規獲得が難しくなった」が約8割。2022年は「新規に注力」が5割、「LTV向上の最大化」が33%

    コロナ禍における新規顧客の獲得、2022年のマーケティング戦略、CRM施策などについて、EC・通販会社のマーケティング担当者102人に聞いた

    2022/3/11
  6. ECプラットフォームで通販サイトの表示スピードに違いはあるのか?【主要5カートサービスの表示速度とコアウェブバイタルを分析】

    「ecbeing」「EC-cube」「EC-ORANGE」「Shopify」「CommerceCloud 」の表示スピードと「コアウェブバイタル」の違いを分析

    2022/3/16
  7. 楽天の検索結果が最安押しに!? 出店者はどうすれば?【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年3月7日〜13日のニュース

    2022/3/15
  8. Twitter上のUGCは購買行動にどのくらい影響している? 6割が口コミきっかけで商品購入、7割が来店きっかけに

    Twitter上の情報は購買に大きな影響を与えていることが判明。特に一般ユーザーの投稿が購買や来店を促す強力な理由となっている

    2022/3/15
  9. YouTubeが動画内ショッピングやライブコマース機能の開発を計画

    動画内でのショッピング機能、ライブショッピング機能、最適なアプリ内でのショッピング表示についての開発を計画している

    2022/3/15
  10. 「204X年」に到来するファッションの世界とは? ZOZOグループが描くテクノロジーで進化するファッションの未来

    「204X年」には、「先端テクノロジー」と呼ばれる技術が、未来の世界では日常に溶け込み、人々の生活をより自由で豊かなものに進化している

    2022/3/11

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    コロナ禍でBtoC企業の販促予算が増えた媒体は「Web」を上回り「DM」がトップ。BtoB企業では「商談用資料」

    4 years 3ヶ月 ago

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」によると、コロナ禍におけるBtoC企業の販促活動で投資予算が増えた媒体は1位が「DM」(27.4%)だった。「WEB」(23.6%)、「店頭POP」(22.5%)が続いた。

    BtoB企業で販促活動投資予算が増えた媒体の1位は「商談用資料」(29.1%)、2位が「WEB」(26.0%)、3位が「DM」(23.3%)。

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」
    コロナ禍における販促活動で投資予算が増えた媒体

    「DM」「商談用資料」が「WEB」よりも投資予算が伸びたのは、コロナ禍で在宅期間が長くなったことにより、顧客に直接情報を届ける販促方法の価値が見直されたのではないかと推測している。

    販促物制作に関する全体傾向で、販促物制作に「負荷」を感じている人が全体の65.3%に達した。このうち、「非常に感じる」は26.5%、「どちらかというと感じる」が38.8%。まかでも、拠点数が増えることでより「負荷」を「非常に感じる」人が多くなる傾向が見られた。

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」
    販促物制作に関する「負荷」について

    販促物の制作を行う上での課題は、「企画から入稿までのスケジュールが短い」(47.9%)が最多。「確認ステップ(人)が多く最終決定に時間がかかる」(38.1%)、「進行に時間をとられ企画をきちんと考えられていない」(37.0%)が続いた。

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」
    販促物の制作を行う上での課題

    販促物制作後における課題は、「販促物の効果が分かりづらい」(50.0%)がトップ。「実際に販促物が活用されているのか不明」(41.1%)、「宛名の付け合せに時間がかかり、販促物の送付に時間がかかる」(35.3%)が続いている。

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」
    販促物制作後における課題

    デザイン制作から確定までにかかる修正回数は、「2~3回」(54.9%)が最も多かった。次いで「4~5回」(27.7%)。拠点数の多い企業の方が修正回数が増える傾向が見られ、1000支店以上があるクライアントになると「6回以上」が26.2%となっている。

    ラクスルが実施した「販促活動に関する意識調査」
    デザイン制作から確定までにかかる修正回数

    調査概要

    • 調査概要:販促活動に関する実態調査
    • 調査方法:インターネット調査
    • 調査期間:2022年1月21〜24日
    • 調査対象:20歳~69歳の会社役員・会社員、従業員数500人以上、年商10億円以上、本社以外の拠点を持つ販促物制作決裁者と制作担当者
    • 有効回答数:570人
    • 有効回答者属性:決裁のみ担当100人、制作担当(決裁兼務)180人、制作のみ担当290人
    石居 岳
    石居 岳

    フューチャーショップ、FacebookコンバージョンAPIの標準連携を実施

    4 years 3ヶ月 ago

    SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは、FacebookコンバージョンAPIの標準連携を行った。

    広告の効果測定を改善、パフォーマンス向上

    Facebook・Instagram広告を運用しているMetaの仕様に従い、コンバージョンAPIを利用して、「futureshop」サーバーからFacebook広告サーバーに直接マーケティングデータを連携する。

    サーバー間で直接API連携することで、Metaピクセル(Facebookピクセル)のみで測定する場合に比べ、ブラウザの読み込みエラー、広告をブロックする機能の影響を受けにくくなる。そのため、Facebook・Instagram広告の効果測定を改善、パフォーマンス向上につながるという。

    フューチャーショップ futureshop FacebookコンバージョンAPI 標準連携
    FacebookコンバージョンAPI連携を標準連携(画像はフューチャーショップのサイトからキャプチャ)

    「futureshop」のプロモーション連携機能を利用し、Metaピクセル(Facebookピクセル)を測定タグに設定することで、組み合わせて使用できる。

    藤田遥
    藤田遥

    ユナイテッド・スーパーマーケットHDのネットスーパー、複数店舗で在庫と配送ネットワークを共有して配送エリアを拡大

    4 years 3ヶ月 ago

    ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスは食品宅配サービス「Online Delivery」において、複数店舗で在庫と配送ネットワークを共有することで、配送エリアの拡大を実現した。

    複数の店舗同士をバーチャルストア化し、広域配送を可能とする新たなフルフィルメント機能を開発。茨城・水戸エリアで3月10日から実験を開始した。

    「Online Delivery」では、エリア内の複数店舗の在庫を1つひとつのバーチャルストアとして統合管理。フルフィルメント機能を持たせることで、取扱アイテム数拡大の実現と複数店舗の配送ネットワークを共有する「ローカル・フルフィルメント・ストア(Local Fulfillment Stores)」を開発した。従来よりも取り扱いアイテム数が拡大し、配達可能エリアの拡張が可能となる。

    隣接する複数店舗の在庫を統合管理し、取り扱いアイテム数全体をそのエリアのバーチャルストア商品としてオンラインデリバリーに登録。注文時に該当商品の在庫を持つ店舗に受注実績を割り当てる機能を実装した。店舗同士の商品補完が可能となり、「Online Delivery」で従来以上の豊富な品ぞろえを実現した。

    ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスは食品宅配サービス「Online Delivery」において、複数店舗で在庫と配送ネットワークを共有することで、配送エリアの拡大を実現
    配送ネットワーク共有システムのイメージ

    ネットスーパーは、専用倉庫から配達する「倉庫型」と、店舗から商品を出荷する「店舗型」にわかれる。「店舗型」は店舗ごとにフルフィルメント機能を持ち、店舗単位で店頭商品のピックアップと発送を行うため、配達エリアが限定されるといった課題があった。

    石居 岳
    石居 岳

    宮城県・福島県沖地震、ヤマト運輸と佐川急便が荷物の配送に遅れが生じる可能性があると発表

    4 years 3ヶ月 ago

    3月16日に発生した宮城県・福島県沖地震を受け、ヤマト運輸、佐川急便は、東北地域を中心とする交通規制などの影響で荷物の配送に遅れが生じる可能性があると発表した。

    ヤマト運輸

    • 全国から東北地域(青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県)宛ての荷物
    • 東北地域(青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県)から全国宛ての荷物

    佐川急便

    • 全国から北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、福島県、山形県に向けた一部の荷物
    • 北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、福島県、山形県から全国に向けた一部の荷物

    配送キャリアの最新状況について

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ファッションレンタルサービス「airCloset」、オプションで選べるブランドに「Demi-Luxe BEAMS(デミルクス ビームス)」「23区」などを追加

    4 years 3ヶ月 ago

    エアークローゼットは、月額制ファッションサービス「airCloset(エアークローゼット)」のオプションサービス「ブランドセレクトオプション」に5つのブランドを追加、2022年3月上旬より順次提供を開始した。

    「Demi-Luxe BEAMS(デミルクス ビームス)」「23区」などを追加

    2022年1月からスタートした「ブランドセレクトオプション」は、試したいブランドをユーザーが選び、そのブランドの洋服だけでスタイリストがコーディネートを組むサービス。

    第2弾となる今回は、「Demi-Luxe BEAMS(デミルクス ビームス)」「SNIDEL(スナイデル)」「23区」「自由区」「ICB(アイシービー)」の5ブランドが追加となる。

    airCloset エアークローゼット ブランドセレクトオプション Demi-Luxe BEAMS デミルクス ビームス
    追加ブランド「Demi-Luxe BEAMS(デミルクス ビームス)」
    airCloset エアークローゼット ブランドセレクトオプション SNIDEL スナイデル
    追加ブランド「SNIDEL(スナイデル)」
    airCloset エアークローゼット ブランドセレクトオプション 23区 自由区 ICB アイシービー
    追加ブランド「23 区」「自由区」「ICB(アイシービー)」

    2022年2月にエアークローゼットがユーザーに実施したアンケートでは、サブスクリプションでの洋服との新たな出会いが評価されたという。

    また「ブランドセレクトオプション」を利用することで、スタイリストの提案により「普段自分では選ばないブランド・洋服にチャレンジできた」と感じたユーザー、「他のブランドも試してみたい」と感じたユーザーがともに約8割という結果になった。

    airCloset エアークローゼット ブランドセレクトオプション プラン一覧
    月額制ファッションサービス「airCloset」のプラン一覧
    藤田遥
    藤田遥

    【米国の今に学ぶコロナ禍のデジタル広告投資】2021年4Qはオンライン広告コストが低下傾向、増えるTikTokへの出稿 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    4 years 3ヶ月 ago
    コロナ禍が消費者の購買行動に影響を与え続けるなか、小売業のマーケティング担当者には、機敏な対応が求められています。米国の2021年第34半期における広告に関する数値をまとめました

    消費者はホリデーシーズン中のサプライチェーンの混乱を避けるため早めに買い物をし、2021年の広告を起点としたWebサイトのトラフィックは前年比で堅調に推移しました。デジタルマーケティング企業Merkle社の調査では、2021年第3四半期のクリック単価は前年同期比41%増加したのに対し、第4四半期は銅13%の増加にとどまっており、広告主は安堵しています。

    2022年は事前計画をしっかりと立て、変種急増を注意深く監視するように

    多くの消費者がサプライチェーンの問題を警戒、通常より早く商品を購入したため、ホリデーシーズンの売り上げは分散した」とMerkle社のメリッサ・ライリー氏(パフォーマンスメディア&マーケティングコミュニケーション担当アソシエイトディレクター)は言います。小売事業者のマーケティング担当者が、10月という早い時期からお買い得商品を提供したことも、この傾向を後押ししました。

    その結果、Merkle社の「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」によると、2021年10月と11月の広告を起点としたWebサイトのトラフィックは、12月に比べて多くなっています。10月と11月に買い物をする消費者が増えたため、一部のブランドは12月の広告費を減らしたとMerkle社は見ています。

    また、人員不足とサプライチェーンの課題によってブランドは販売できる在庫が少なくなり、広告費をそれほど積極的に使わなかったとライリー氏は指摘。次のように感謝祭の週末前後の時期を分析しています。

    マーケティング担当者の立場からすると、5~6週間というまとまった広告費投入のタイミングがなかったということです。

    『Digital Commerce 360』とBizRate社が1033人の消費者を対象に実施した「2021年ホリデー調査」(2022年1月実施)では、「品切れが予想されたため、早めに買い物をした」と32%が回答。また、62%の消費者がホリデーシーズンの買い物で一部または多くの商品の品切れに気付いたそうです。

    小売事業者は、2022年は事前計画をしっかりと立て、「今年後半に発生する可能性のあるオミクロンのようなコロナウイルスの変種急増を注意深く監視するように」とライリー氏は提言しています。

    オンライン広告コストが低下傾向

    2021年第4四半期は、第2四半期、第3四半期と比較して、オンライン広告のコストが低下しています。消費者が広告をクリックするたびに広告主が支払うクリック単価(CPC)は、2020年第4四半期と比較して2021年第4四半期は13%増。一方、広告経由のトラフィックは7%減少しています。緩やかなクリック数の減少によって、広告費は前年同期比6%増となりました。

    CPCとインプレッション単価(CPM)は、広告が1000インプレッション/ビューを獲得するごとに企業が価格を支払う広告オプションで、2020年の第2四半期と第3四半期は、第4四半期よりも大きく低下していました。ライリー氏は、これが「2021年第2、第3四半期のCPC、CPMの増加率が誤解を招くほど膨らんだ」と分析しています。

    米国のデジタル広告への投資状況 米国全体の有料検索広告費、クリック数、クリック単価の前年比
    米国全体の有料検索広告費、クリック数、クリック単価の前年同期比。有料検索サービスの利用が減速、クリック単価は下落している(Google、Microsoftなど、Merkle社が計測したすべての検索連動型広告を含む、出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Googleの2021年第4四半期における米国内の有料検索ボリュームは、第3四半期と比較してわずか7%の増加。CPCの伸びが軟調であったことが一因で、CPCの第4四半期における伸び率は14ポイント増でした。Merkle社によると、クリック数は引き続き減少していますが、第2四半期、第3四半期と比較すると劇的には減っていないようです。

    米国のデジタル広告への投資状況 米国全体におけるGoogleの有料検索支出、クリック数、クリック単価
    米国全体におけるGoogleの有料検索支出、クリック数、クリック単価。Googleの有料検索が減速、クリック単価は14ポイント上昇(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Markel社によると、トラフィックコストがより高くなった結果、Googleにおける検索広告のクリック数は前年同期比ベースで減少を続けています。10月のクリック数が前年同月比2%減にとどまったのは、消費者のホリデーショッピングの開始時期が早まったため。消費者は、品切れや配送の遅れを最小限に抑えたいと考えたのです。

    クリック数は減少したものの、CPCが上昇したため、小売業の広告費への支出は前年同期比6%増となりました。

    米国のデジタル広告への投資状況 小売業向け検索広告クリック数の月別伸び率の前年比
    小売業向け検索広告クリック数の月別伸び率の前年同期比。第4四半期まで減少傾向。10月のオンラインホリデー・ショッピングの早期開始が一因(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    旅行関連サイトの検索では、有料検索、オーガニック検索ともに2020年より増えました。Googleのオーガニック検索の訪問者数は前年同期比41%増。Google有料検索は、広告費が同40%増、CPCが同12%増となり、クリック数は同25%増となりました。Merkle社によると、消費者が年末年始の旅行を予約したため、11月は全体的にオーガニックトラフィックが増加しています。オーガニック検索訪問者数の合計は同1%減少し、3%減少だった2021年第3四半期と比較して改善。モバイルの訪問者数は前年同期比6%増で、スマートフォンが牽引しています。

    B2Bウェブサイトの検索からのトラフィックも増加し、第4四半期にはGoogle有料検索が7%増、Googleオーガニック検索が4%増でした。CPCは9%増加し、全体の広告費は前年同期比17%増になっています。11月はB2Bオーガニック検索がピークになり、訪問者数は前年同期比13%増でした。

    米国のデジタル広告への投資状況 小売業、B2B、旅行業におけるGoogle広告費、クリック数、CPCの前年比
    小売業、B2B、旅行業におけるGoogle広告費、クリック数、CPCの前年同期比。小売業の広告費は、クリック単価の上昇により前年同期比6%増に(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Google検索のオーガニック訪問者総数は前年同期比1%減、携帯電話とタブレットを合わせたモバイル訪問者数は同6%増となりました。

    米国のデジタル広告への投資状況 class=Googleオーガニック検索全体とモバイルでの訪問者数の伸び" class="lazyload img-responsive" />
    Googleオーガニック検索全体とモバイルでの訪問者数の伸び。Google検索のオーガニック訪問者数は前年同期比1%減、モバイル訪問者数は6%増(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    なお、Microsoft Advertisingにおける前四半期比の広告費とCPCの伸びは減速した一方、クリックの伸びは改善しました。しかし、Microsoftの広告費は前年同期比3%減、クリック数は4%減でした。Merkle社によると、CPCの伸びは同1%でした。

    米国のデジタル広告への投資状況 マイクロソフトの広告 米国検索広告全体の前年同期比(
    マイクロソフトの広告 米国検索広告全体の前年同期比(広告主はマイクロソフトの広告費を3%増加。検索広告のトラフィックは前年同期比4%減少。出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Amazonでは広告主へのリターンが向上

    Amazonスポンサープロダクト広告からの売上高は前年同期比12%増。クリック数は同11%減。CPCは同27%減少し、広告費は同35%減となりました。

    Amazonスポンサープロダクト広告は、最強のクリック単価を維持しています。クリック単価は、第3四半期と比較して3ポイント上昇し89%増。スポンサーディスプレイ広告のクリック単価も、第4四半期は同9%増の59%になりました。

    米国のデジタル広告への投資状況 Amazonスポンサープロダクト広告の前年比
    Amazonスポンサープロダクト広告の前年同期比。Amazonスポンサープロダクト広告費でクリック数は11%減、売上高は12%増(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    スポンサーブランド広告のCPCは2四半期連続で同75%近く増加した後、同4%減少。クリックからのトラフィックも前年同期比で減少(-33%)し、その結果、広告費も35%減少しています。Merkle 社によると、売上高も前年同期比で減少していますが、その数字はマイナス20%と、他に比べると減少幅は小さいようです。

    米国のデジタル広告への投資状況 Amazonブランド広告の前年同期比成長率
    Amazonブランド広告の前年同期比成長率。Amazonスポンサーブランド広告のCPCは4%減少、クリック数は33%減少し、広告費は35%減に(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    2021年第4四半期のAmazonのプラットフォームにおける全検索広告インプレッションのうち、スポンサープロダクト広告は75%を占め、次いでスポンサーブランド広告が17%です。第3四半期と比較すると、スポンサープロダクト広告とスポンサーディスプレイ広告はともにインプレッションを伸ばしましたが、スポンサーブランド広告は11ポイント減少。また、スポンサーブランド広告は、昨年と比較してクリック数が減少し、消費額と売上高も減少しています。

    米国のデジタル広告への投資状況 class=Amazonスポンサープロダクトの前年同期比成長率" class="lazyload img-responsive" />
    Amazonスポンサープロダクトの前年同期比成長率。Amazonスポンサープロダクト広告がインプレッションのトップを継続(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    2021年第4四半期のソーシャルプラットフォーム広告費の推移

    ディスプレイ、ソーシャル、動画および/または音声広告を掲載しているブランドは、ソーシャルプラットフォームへの広告支出シェアが前四半期比8ポイント増の50%となりました。

    米国のデジタル広告への投資状況 2021年第4四半期のディスプレイ、ソーシャル、動画への広告支出シェア
    2021年第4四半期のディスプレイ、ソーシャル、動画への広告支出シェア。有料ソーシャル広告は前四半期比50%増(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    第4四半期におけるFacebookのCPM成長率(前年同期比)は、第3四半期の同46%から同8%に低下し、減速しています。インプレッションは同1%減少し、広告費は同7%増。第4四半期はFacebookとInstagramがともに前年同期比で成長し、動画・音声広告のシェアは第3四半期と比較してわずか1ポイント減少しています。Merkle社によると、広告主は引き続き動画と音声広告を来年度の機会として捉えているようです。

    Instagram広告は、CPMの成長期を経て、第4四半期に同9%減となりました。CPMの低下により、トラフィックが増加し、インプレッション数は同40%増となっています。CPMの低下とインプレッションの増加の組み合わせにより、同27%増の広告費になりました。

    米国のデジタル広告への投資状況 FacebookとInstagram広告の前年同期比成長率
    FacebookとInstagram広告の前年同期比成長率。InstagramのCPMは9%減、Facebook広告費は7%増 第4四半期のCPMの伸びは8%に鈍化(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Connected TV(CTV)は2021年第4四半期、CTVデバイスに1000ドル以上を投資する広告主のディスプレイ/ソーシャル広告費の22%を獲得しました。これは、2021年第3四半期の20%から2ポイント増加しています。

    Merkle社は、ビデオコンテンツストリーミングをサポートするためにテレビに接続されたデバイスを通じて、どれだけの広告が配信されたかを計算して測定しました。これには、Amazon Fire TV、Roku、Apple TV、Playstationが含まれていますが、それ以外にもデバイスはあります。同社の調査では、CTVに中程度の投資を行っている広告主のみにデータを限定しています。

    米国のデジタル広告への投資状況 CTVのメディアに少なくとも1000ドル以上投資している広告主
    CTVのメディアに少なくとも1000ドル以上投資している広告主。2020年の人気急上昇後、視聴率が堅調に推移し、広告主の支出に占めるコネクテッドTVの割合は22%に(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    Merkle社が2021年第3四半期からTikTokのトラッキングを開始したところ、2021年第4四半期のソーシャル広告費に占めるTikTokの割合は4%であることがわかりました。これは、新規広告主が同プラットフォームに試験的に参入する一方、既存の広告主がホリデーシーズンに投資を増やしたためで、第3四半期の2%から上昇しています。化粧品、靴、百貨店は、TikTokへの投資が最も多かった業界です

    TikTokの広告は成熟し続けており、「Promo Tiles」と呼ばれるプロモーション広告やコレクション広告の展開、ShopifyやSquareなどのパートナーとの統合によるTikTokショッピングの実現など、コマースソリューションの開発が顕著です

    Merkle社のシニアマネージャーであるケイティ・コッタム氏は説明。このような小売向けの広告フォーマットやプラットフォーム内でのシームレスなショッピング体験は、小売ブランドがTiKTokのテストを開始する新たな理由になっていると言います。

    ブランドは、このアプリの非常に熱心なオーディエンスを効果的に開拓する方法を、これまで以上に手にしています。TikTokへの広告出稿は2022年も増え続けると予想しています

    第4四半期の小規模ソーシャルプラットフォームの広告シェアは、Pinterestが20%と最も高く、次いでSnapchatが9%、TikTokのシェアが4%となっています。

    米国のデジタル広告への投資状況 Pinterest、Snapchat、TikTokの広告の前年比成長率
    Pinterest、Snapchat、TikTokの広告の前年同期比成長率。Pinterestは小規模なソーシャルプラットフォームの中で最も高いシェア(出典:Markel社「デジタルマーケティングレポート Q4 2021」)

    2022年、10月に消費者がホリデーショッピングを先取りできるかどうかは、小売事業者の行動にかかっていると、Markle社のライリー氏は言います。

    小売事業者は10月にブラックフライデーのようなお買い得品を提供し続けるのでしょうか?そうであれば、消費者はそれを利用することになるでしょう。しかし、お得な情報がなければ、そして、今年の第4四半期までに人々がコロナ禍前の活動の多くを再開したと仮定すると、2022年はより凝縮されたホリデーシーズンに戻るかもしれません。

    記事内の数値は、各マーケティングチャネルでMerkle社を利用したことのあるクライアントからのサンプルによるものです。これらのサンプルは、①Markle社との間で15か月以上アクティブなプログラムを維持②戦略目標や商品内容に大きな変更がなく③最低広告費基準を満たすクライアント――に限定しています。本レポートに掲載されている数値はすべて、一定期間における同一サイトの変化を表しています。特に指定がない限り、本レポートのデータポイントは米国です。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    【2022年新卒採用】ジャパネット、アスクル、ZOZO、ファンケル、ベルーナなど通販・EC実施企業の採用状況調査 | 通販新聞ダイジェスト

    4 years 3ヶ月 ago
    ジャパネットグループ、アスクル、再春館製薬所、CROOZ SHOPLISTなど、通販実施企業の新卒採用はどのような状況なのでしょうか?

    本紙が2月中旬に実施した「主要通販各社の新卒採用調査」によると、2022年春に入社予定の新卒社員の採用数は、前年と比べて減少した企業が多い結果となった。一方で、採用活動自体は学生側が有利となる「売り手」市場を感じている企業が多かったようで、優秀な人材の争奪戦は依然として激しさを増していることが窺えた。コロナ禍で取り組みが進んだ、主要通販実施企業各社の新卒採用活動の状況を見てみる。

    2022年新卒採用状況、人数を抑える傾向に

    本紙が主要な通販実施企業約30社を対象に調査を実施し、有効回答を得られた各社の今春の新卒採用の状況は別表の通りとなった。前年との採用人数の比較について増減数を回答した企業の内、「増加」したのが4社、「減少」したのが10社となった。また、「前年と同数」とした企業は2社だった。

    通販新聞 通販実施企業約30社の2022年新卒採用状況
    通販実施企業の2022年新卒採用状況

    採用人数の前年比を見てみると、業容拡大などに対応するため増加したところがあった一方で、多くの企業が前年よりも採用人数を抑えている傾向が見られた。

    最も増加幅が大きかったのはジャパネットグループで、前年比17人増。事業拡大に合わせて新卒採用を強化したことを理由に挙げている。回答企業の中では唯一の二ケタ増となっている。次いで、アスクルの同9人増、ゴルフダイジェスト・オンラインの同3人増となった。

    一方で減少幅が大きかったのは再春館製薬所で前年比79人減。これは、採用計画の変更によるもので、これまでは、各職種の不足分を補う積み上げ式の採用計画であったが、全社員数を基にした必要人員の採用計画に変更したためとなる。

    また、男女比率に関しては回答企業15社中、10社が男性よりも女性の入社人数が多くなり、同数だったのは1社。残りの4社は女性よりも男性の方が多かった。

    採用活動「自社サイト」活用が最多

    採用告知に当たって活用した手段(複数回答)としては、「自社サイト」が最も多く、次いで大手就活サイトの「マイナビ」、「新卒紹介会社」、「イベント参加(オンラインなども含む)」という順だった。

    学生に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」を行った企業も多く、従来からあった「合同説明会」や「インターンシップ」などの利用割合がやや低下した印象。

    エントリー数については、各社でばらつきがあったものの多いところでは1万人程度、そのほかにも2000人~8000人の間で回答した企業が目立った。

    多くの企業が6月の内定に向けて進行

    採用活動の時期については、多くの企業が6月に内定を出すことをゴールに、おおむね半年前後の期間でスケジュールを設計。募集の開始時期については、2月からの企業がいくつか見られた一方、前年の12月からとするところも多く、インターン期間を含めると前年の夏から実施しているところもあった。

    前年に、コロナ禍による採用活動の中断期間などが発生したため、例年よりもやや開始が遅くなってしまったという声も聞かれた。

    採用活動オンライン化のメリット「場所・時間にとらわれない」

    採用手法については、本項目に回答した17社の企業すべてが何らかの形でオンラインを取り入れたとしている。もともとはコロナの感染対策として導入が進んだものだが、コロナ禍2年目を迎えたことでそのノウハウが各社で蓄積されて更なる利用につながったもよう。

    前年までは、会社説明会や初期面接などでオンラインを活用しているところが目立ったが、今回は最終面接を含めたすべての工程をオンライン化しているところも散見。なかには内定後のフォローアップや社員との交流会もオンラインで行ったケースがあった。

    関連して、オンライン選考の利点について、主な回答では「場所や時間に縛られず学生が集まり、より企業側・学生側双方の視野が広まっていること」(RIZAPグループ)、「遠方の学生でも交通費や時間をかけずに選考に参加しやすいため、選考途中の辞退が少なかった」(ファンケル)、「学生側・企業側の移動負担が減り、より多くの学生と接触できる機会が増えた」(ジャパネットグループ)、「母集団形成が増える点」(オークローンマーケティング)、「立地的な不利を克服し、広く応募者を集められる」(再春館製薬所)、「現場社員を含めた工数削減。場所による制限がなくなるため、大人数での説明会実施が可能に(リアルで行っていた際は、最大でも20名ほど)」(ゴルフダイジェスト・オンライン)、「学生の移動時間がないため、学生の就活に使う可処分時間を増やすことにつながった点」(CROOZSHOPLIST)、「説明会の段階から対面形式の場合よりも顔と名前を一致して把握することができる」(新日本製薬)、「遠方学生からの応募が増えた」(マガシーク)などといった声があった。

    課題は「企業の雰囲気をどう伝え、学生の本質をどう捉えるか」

    その上で、今後の課題として感じた部分についても質問。

    主な回答では「ロジックを超えた情緒的訴求(会社の雰囲気、人のよさなど)による意向上げ」(オルビス)、「企業の魅力付け」(オークローンマーケティング)、「学生が不安なく選考に進めるよう会社のことをより知ってもらうためのコンテンツの企画や工夫と考えている」(ジャパネットグループ)、「オンライン面接に慣れている学生に対する企業側の対策の難しさ。オンラインと対面での学生の面接ギャップによる面接通過率の予測が難しかった」(ジュピターショップチャンネル)、「学生の本質(振る舞いなどの人間性)をいかに計るかという点」(再春館製薬所)、「参加ハードルが下がったことで、事業理解、企業理解があまり深め切れていない状態の学生がいる」(ゴルフダイジェスト・オンライン)、「回線接続などのネットワーク環境の個人差、各イベント参加が容易であるが故のキャンセル率の増加、より深い学生の質の確認といった面で難しさを感じた」(DINOS CORPORATION)、「オフィスなどの『場』から感じ取れる社風などが伝わりにくい」(ZOZO)などがあった。

    独自の選考内容を実施する企業も

    そのほか、選考過程での各社の特徴的な取り組みに関しては、ジャパネットグループが「自分の想い」を言葉や表情、行動で表現することを重視していることから、「1分間の自己紹介動画の提出」を実施

    RIZAPグループでは面接内の即時フィードバックを実施。ジュピターショップチャンネルは、面接すべてを個人面接で行い、先輩社員との座談会も行う。CROOZSHOPLISTは、事業を伸ばすために行っている、社長と社員の間で行われる課題解決プロジェクトの会議の場に同席するフローを取り入れた

    ベルーナは人事部面談、現場社員面談、レポート提出を実施。新日本製薬では二次面接合格後、最終面接までに自己プレゼン資料を作成してもらっており、人柄や性格などの判断材料にしているという。

    学生の「働き方」への関心高まる、コロナへの対応姿勢を重視

    2022年春入社の新卒採用市場について、企業が感じた印象を聞いてみた。本項目の質問に回答した15社の内12社が「売り手市場(学生側が優位)」と回答し、「買い手市場(企業側が優位)」と回答した企業は2社となった。「どちらでもない」は1社となっている。

    前回調査では回答16社の内、7社が「買い手」とし、「売り手」は5社だった。前年はコロナ禍によって全産業で新規採用数の絞り込みが見られ、買い手市場の傾向が一時強まった印象も受けていたが、ここにきて再び売り手市場に転じたようだ。

    「売り手」とした主な回答理由では、「採用オンライン化により、学生1人の選考参加企業数が増加した印象」(ジャパネットグループ)、「各社とも内々定通知を早期化しており、弊社選考過程で他社の内々定保有者が多数。そのため、内定承諾獲得に苦戦」(再春館製薬所)、「21年卒比という観点では、『売り手』となった印象(各社採用活動を再開した例年同様に行っていた印象)。一方で、数年採用を行っているが、現場で学生と接しながら採用を行っている立場から申し上げると、学生視点で見たら『買い手』、企業視点で見たら『売り手』なんだと感じる。双方、『有利』だとはまったく感じていない印象」(アスクル)、「採用数を絞った企業もあると思うが、引き続き売り手市場だったように感じる。しかし学生によっては、21年卒の先輩の内定取り消しなどを見たことで、焦りや不安を抱えている人も多少いるように映った」(ゴルフダイジェスト・オンライン)、「採用オンライン化により、学生が複数社選考を受けていることが多く、自社への志望度の醸成にも苦戦した」(DINOS CORPORATION)、「新型コロナによりオンライン中心のイベント・選考が主軸となっていくなかで、学生は場所にとらわれず多くの企業と接点を持ち、選択しやすい環境下になっていたように感じる」(RIZAPグループ)、「他社内定による選考辞退者や内定複数保有学生も多くいたため」(ジュピターショップチャンネル)、「例年に比べて就活生市場として内定率が上昇したこと、内定辞退率が上昇したことを考えても学生が企業を選ぶ機会が増えたように感じたため。ただ、採用数を絞っている(数名規模の)会社は応募数が増えたと聞く声も多いので買い手市場だと思う」(CROOZ SHOPLIST)、「内定辞退数は少なかったが、買い手市場の実感がないため」(ファンケル)、「大卒の有効求人倍率は1・5倍であったため」(ユーグレナ)などがあった。

    一方で、「買い手」とした意見では、「新型コロナウイルス感染症の影響がまだ残っているため」(ベルーナ)といった声が聞かれた。また、「どちらでもない」の回答では、「弊社のターゲット人材では質問に該当するような印象を受けなかったため」(オルビス)との声があった。

    「成長できる環境があるか」も注目

    就職活動を行っている学生たちは、どのような項目を重視して企業選びを行ったのか。

    企業側の捉え方としては「事業の安定性・成長性・働きやすさ。新しい事業に取り組んでいること」(マガシーク)、「企業側の選考フロー・勤務状況に関してリモート対応が出来ているかが重要なポイントだった。コロナ禍で学生自身も不安定な社会情勢を身近に感じ、自身のキャリア形成を意識している学生が多かった印象。入社後にどのようなスキルが身につくのか、成長できる環境・研修体制が整っているかを尋ねてくる学生は多かった」(新日本製薬)、「過去と比較すると、働き方(テレワーク・フレックス)に関する質問が多く、重視している印象を持った。またコロナへの対応で、企業の従業員へ対する姿勢を見ている印象を持った」(アスクル)、「例年以上に、企業の成長性が高いかどうか、市場のニーズや変化に柔軟に対応できるかを重視している傾向があった」(スクロール)、「自分のやりたいことができるかという目線、コロナの影響による働き方と、世の中の流れにどれだけ柔軟に企業が対応しているのかということを重視している学生が多かったように思える」(DINOS CORPORATION)、「職場環境、福利厚生、自分のやりたいことが実現できるか、若手の活躍。コロナ禍における会社の対応(在宅ワーク、時差出勤など)にも関心が高そうだった」(ファンケル)などがあった。

    ※記事内容は紙面掲載時の情報です。
    ※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
    ※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

    「通販新聞」について

    「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

    このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

    → 年間購読を申し込む(通販新聞のサイト)
    通販新聞の過去記事を読む(通販新聞のサイト)
    → 通販新聞についてもっと詳しく知りたい

    通販新聞

    アマゾンが運営するアパレルの実店舗「Amazon Style」とは? | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

    4 years 3ヶ月 ago
    「Amazon Style」は2022年後半、アマゾンが初めて運営するアパレルの実店舗(ロサンゼルス)。最新テクノロジーを活用しているのが特徴

    米Amazonは2022年後半、ロサンゼルスにアパレル店舗をオープンする。店舗名は「Amazon Style」。最新テクノロジーを活用したサービスとオペレーションにより、パーソナライズされたショッピング体験を提供するという。

    Amazonの最新テクノロジーを活用した「Amazon Style」

    「Amazon Style」のイメージ動画

    「Amazon Style」は、レディースとメンズのアパレル、シューズ、アクセサリーを扱うAmazon初のファッション実店舗。Amazonの強みである価格、品ぞろえ、利便性と、実際に商品を手に取って試着できるメリットを合わせたショッピング体験を提供するという。

    店頭の商品価格は「Amazon.com」と同じで、品ぞろえは同規模の店舗比で2倍以上。ファッション・キュレーターの専門知識、「Amazon.com」で買い物をする何百万人の顧客から寄せられたフィードバックなどをもとに店頭商品をそろえる。

    何百ものブランドを扱うが、消費者は「棚を探し回る必要がない」(Amazon)という。

    米Amazonは2022年後半、ロサンゼルスにアパレル店舗をオープンする。店舗名は「Amazon Style」
    「Amazon.com」のEC・アプリと連動する「Amazon Style」

    店頭品の近くにはQRコードを設置。それをスキャンすると、Amazonのショッピングアプリが立ち上がり、サイズ、カラー、総合評価、その他の商品詳細を確認できる。試着したい場合はその商品を選択すると、店内のフィッティングルームに送り届ける。試着が必要ない場合、直接ピックアップカウンターに商品を送ることもできる。

    「Amazon.com」で商品を選び、「Amazon Style」への配送を選択、試着室で商品を試着することもできる。購入しない場合は、店頭へ商品を返品することが可能。

    「Amazon Style」は、バックヤードにAmazonのフルフィルメントセンターと同じ技術とプロセスを活用しているも特徴。試着での商品選択から数分以内に、バックヤードからフィッティングルームに商品を届ける。

    米Amazonは2022年後半、ロサンゼルスにアパレル店舗をオープンする。店舗名は「Amazon Style」
    多数のフィッティングルームを用意

    消費者はフィッティングルームに入り、用意された商品を試着することが可能。ルーム内にはタッチスクリーンがあり、オプションの閲覧、商品評価、異なるサイズなどの追加などができる。追加を選ぶと、再び数分以内に商品が届く。消費者に、試着室にいながら買い物を続ける環境を用意した。

    米Amazonは2022年後半、ロサンゼルスにアパレル店舗をオープンする。店舗名は「Amazon Style」
    フィッティングルームにタッチスクリーンを用意している

    スタイルやフィット感などの情報を登録すると、最適なレコメンデーションを受けることができる。Amazonショッピングアプリから、好みに合った店頭でのお買い得商品を見ることができ、買い物もパーソナライズされるという。Amazonの機械学習アルゴリズムが、消費者1人ひとりに合わせた商品をリアルタイムでレコメンドするとしてる。

    手のひらの掌紋を認証して本人確認を行うシステム「Amazon One」のほか、「Amazon Go」の採用で知られるレジでの商品確認や決済をなくす「Just Walk Out」といった新しいテクノロジーを「Amazon Style」に導入すると見られる。

    「Amazon Style」の店頭スタッフは、接客、試着室への商品配送、商品管理、レジでの接客、店内業務の管理の業務を担う。

    米Amazonは2022年後半、ロサンゼルスにアパレル店舗をオープンする。店舗名は「Amazon Style」
    「Amazon Style」のイメージ
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    「日本を代表するOMOリテーラーに」。楽天グループと西友の新たな協業体制とは

    4 years 3ヶ月 ago

    西友を日本を代表するOMOリテーラーにすることをめざす――。この目標を実現するため、西友、楽天グループ、楽天ペイメント、楽天Edy、楽天カードは、「西友」「リヴィン」「サニー」全店舗で、「楽天ポイント」を軸にしたOMO(Online Merges with Offline)戦略の新たな協業体制を2022年4月から本格展開する。

    西友店舗において、「楽天ポイント」を通じたデジタルマーケティングの強化を推進。オンラインとオフライン(実店舗)の垣根をなくし、消費者がいつでも“お得”“便利”に買い物ができる環境を構築する。

    新規顧客層の獲得、既存顧客の活性化を図り、西友を日本を代表するOMOリテーラーにすることをめざすとしている。

    4月1日に、クレジットカード機能付きオリジナルデザインカード「楽天カード 西友デザイン」を発行。「楽天カード」に付帯する電子マネー「楽天Edy」も「西友」などの全店舗で利用できる。

    4月26日には、西友グループ全店舗で「楽天ポイントカード」を利用できるようにする。。現在のアプリ「楽天西友ネットスーパー」に、店舗でも使える機能を追加し「楽天西友アプリ」としてリリース。共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」、スマホ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」の各機能を統合し、ネットスーパーでも店舗でも使えるアプリに進化させる。

    西友、楽天グループ、楽天ペイメント、楽天Edy、楽天カードは、「西友」「リヴィン」「サニー」全店舗で、「楽天ポイント」を軸にしたOMO(Online Merges with Offline)戦略の新たな協業体制を2022年4月から本格展開
    「楽天ポイント」を軸にしたOMOは4月にスタート予定

    西友はすでに導入している「楽天ペイ(アプリ決済)」、新たに導入する「楽天Edy」「楽天ポイントカード」の活用も加えたデータ収集・分析の基盤を構築。オンラインとオフラインのデータを統合したパーソナライズしたコミュニケーション、プロモーションを利用者に提供する。

    西友と楽天グループは、「楽天ポイント」を軸にしたプログラムを本格展開することで、西友が日本で最大規模の「楽天ポイント」が使える・貯まるスーパーマーケットとなることをめざす。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ストライプインターナショナルがレビューの評価項目&並び替えを強化。レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入

    4 years 3ヶ月 ago

    ストライプインターナショナルは、公式ECサイト「STRIPE CLUB(ストライプクラブ)」にレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入し、レビュー評価項目・並び替え表示を強化した。

    レビュー並び替え&複数軸評価で利便性向上

    導入により、豊富なアイテムカテゴリーのレビューを「新着順」「トップ評価」で並び替えできるようになった。

    また、レビュー項目として「コメント」「星評価」以外に「身長」「体重」「年齢」「サイズ」などを閲覧できるようになり、商品購入時の不安解消や利便性向上につながる。

    ストライプインターナショナル STRIPE CLUB ZETA VOICE レビュー表示
    「STRIPE CLUB」のレビュー表示(「ZETA VOICE」リリース前のテスト環境画面を引用)

    「STRIPE CLUB」のサービス開始以降、ストライプインターナショナルはユーザーが使いやすいECサイトをめざして定期的にアップデートを行ってきた。今回、店舗スタッフとのコミュニケーションや試着で解決できる問題をECサイト上で解消するために導入に至った。

    ECサイト購入者を対象に先行リリースし、数か月内に店舗購入者もレビューできるようにする予定だという。

    「ZETA VOICE」とは

    サイト自体や提供する商品・サービスに対して、複数の評価軸を用いた多面な評価によるレビューコンテンツをサイトに実装できるエンジン。点数による評価やフリーコメント、スタッフレスポンスなどの機能を有するほか、投稿レビューデータの分析、A/Bテストでの活用ができる。

    ZETA VOICE 主な機能
    「ZETA VOICE」の主な機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
    藤田遥
    藤田遥

    ECプラットフォームで通販サイトの表示スピードに違いはあるのか?【主要5カートサービスの表示速度とコアウェブバイタルを分析】 | 勝手にスピードテスト Powered by SpeedCurve

    4 years 3ヶ月 ago
    「ecbeing」「EC-cube」「EC-ORANGE」「Shopify」「CommerceCloud 」の表示スピードと「コアウェブバイタル」の違いを分析

    Eコマースおいて、Web表示スピードの「速い」「遅い」というコンディションの違いにはどんな要因があるのでしょうか? その多くは、個々のWebサイトの状態に原因があるとされていますが、利用しているECカートのプラットフォームに依存している可能性もあるのでしょうか? その可能性がゼロではなければ、今後のECサイト新設やリニューアル時に、プラットフォームの各機能だけでなく、「表示スピードの速さ」を選定条件に入れるべきなのかもしれない――。こうした疑問を調査してみました。(この記事はPCでの閲覧をおすすめいたします)

    結論! ECプラットフォームによる表示スピードの差異はない。設計や構築方法、運用ルールで「速い」「遅い」が発生

    EC関係者の間で、さまざまな課題に関してよくあがる声が「カート依存問題」です。そこでWeb表示スピード研究会ではWebサイトの表示スピード依存の疑問について、「SpeedCurve」を使い、メジャーな5つのEコマース向けプラットフォームを導入しているECサイト150URLを、延べ3万7800回計測してみました。

    各プラットフォームは、機能性、コスト優位性だけではなく、多くは利用企業のビジネス要件、ニーズに応じて導入されています。今回の計測は特徴が異なる、2つのグループ(A、B)に分けて、計測、考察しています。

    グループA:ECパッケージ型・提供プラットフォーム

    • 今回の計測対象:EC-CUBE、ecbeing、EC-ORANGE
    • 特徴:利用企業のニーズに併せて、オンプレミス環境、クラウド環境のインフラ、サーバ構成を選択することが可能で、構成の自由度が比較的高い

    グループB:ECクラウド型・提供プラットフォーム

    • 今回の計測対象:CommerceCloud 、Shopify
    • 特徴:SaaSサービス提供企業側により、インフラ、サーバ環境、EC機能がオールインワンで提供されるため、利用企業でのサーバー構築、インフラ運用が不要

    結果としては、「ECパッケージ型での提供プラットフォーム」「ECクラウド型での提供プラットフォーム」の各グループでは、双方ともランキング順位には偏向は見られないものの、環境設定、チューニングによって大きなバラつきが生じていることがわかりました。

    つまり、「ECパッケージ型での提供プラットフォーム」「ECクラウド型での提供プラットフォーム」のそれぞれのメリットを生かすも殺すも、サイトの設計や構築方法、運用ルール次第ということ。つまり、ECサイトの表示スピードが「速い」「遅い」は、設計や構築方法、運用ルールで変わるということ浮き彫りになりました。

    昨今の変化スピードが速く、競合サイト間での競争も激しい環境で、EC事業会社は常に短期間でECサイトの機能改善、リニューアルを継続して行っていく必要があります

    プラットフォームの計測データからわかったことは、「プラットフォームを活用すると、スクラッチ開発より比較的、短期間でビジネス要件を達成できるというメリットはありつつも、Web表示スピードのばらつきは、事業会社が主体的に意思を持ってコントロールしなければならない」ということ。

    そのため、めざすべき顧客体験を損なわないように、Web表示スピードを担保するための日々の活動は、スクラッチのシステムと同様に、必要不可欠な日々の改善チューニングである、と強く感じる結果となりました。

    まずは「ECパッケージ型」を計測、それぞれで大きな違いはあるか?

    具体的に計測結果データを見ていきましょう。

    今回、選んだのは「ecbeing」「EC-ORANGE」「EC-CUBE」Salesforceの「Commerce Cloud」「Shopify」です。調査対象サイトには、それぞれの公式サイトに掲載されている「導入事例」から、それぞれ10サイトを選定して計測しました。(詳細は調査概要を参照)

    計測対象ページは①トップページ ②リストページ(カテゴリページ)③商品詳細ページの3つとし、それぞれの中央値(median)を平均した値で比較しています。

    グループA:「ECパッケージ型・提供プラットフォーム」の表示速度ランキング(ECパッケージ型・提供プラットフォーム/計30サイト) 

    速度
    順位
    サイト名Speed
    Index
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS採用
    プラット
    フォーム
    1ファミリア公式オンライン2.012.105160.44EC-ORANGE
    2ルピシアオンラインストア2.102.611160.17ecbeing
    3Back Market JP2.152.321330.00EC-CUBE
    4三栄自動車 レンタカー2.162.03540.00EC-CUBE
    5ダイドードリンコ公式通販2.242.344300.00ecbeing
    6ノエビアグループショッピングモール2.372.384380.00ecbeing
    7BMハンガー2.422.171870.01EC-CUBE
    8JILL STUART Beauty公式オンラインショップ2.543.031690.18ecbeing
    9SAKE CABINETオンラインストア2.932.461910.05EC-CUBE
    10nano・universe ONLINE STORE3.114.3023970.83ecbeing
    11トレンザオンライン3.204.7530.06EC-CUBE
    12KONAMI STYLE3.212.265650.00EC-ORANGE
    13瀬戸口精肉店3.253.003940.14EC-CUBE
    14mipe3.335.13140.03EC-CUBE
    15コナミスポーツクラブ オンラインショップ3.714.512830.72EC-ORANGE
    16TAMIYA SHOP ONLINE3.894.13880.61ecbeing
    17COREZO4.093.7740.04EC-ORANGE
    18au Wowma! ふるさと納税4.314.624350.15EC-ORANGE
    19blanche étoile4.322.7500.04EC-CUBE
    20WORK-UNIFORM4.384.121500.00EC-ORANGE
    21BEAMS(ビームス)公式サイト4.523.1310000.61ecbeing
    22タカラトミーモール4.574.515130.00ecbeing
    23unico公式通販サイト5.604.8319220.26ecbeing
    24お口の恋人ロッテオンラインショップ5.676.334210.29ecbeing
    25NISHIKIYA KITCHEN6.463.86190.13EC-CUBE
    26マイ ロイヤルカナン6.976.236350.19EC-ORANGE
    27小田急オンラインショッピング7.203.153360.32EC-ORANGE
    28ANNABELLE7.797.303190.22EC-CUBE
    29はるやまオンラインストア9.255.377300.17EC-ORANGE
    30P.S.FAオンラインストア11.074.466770.12EC-ORANGE

    グループB:「ECクラウドサービス型・提供プラットフォーム」の表示速度ランキング(ECクラウドサービス提供プラットフォーム/計20サイト)

    続いて「ECクラウドサービス型」の計測データです。

    速度
    順位
    サイト名Speed
    Index
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS採用
    プラット
    フォーム
    1アディダス2.051.4317540.08Commerce Cloud
    2ゴーゴーカレー2.693.133740.00Shopify
    3Northmall (ノースモール)2.893.006180.06Commerce Cloud
    4LOVOT(ラボット)3.062.909040.09Commerce Cloud
    5Furbo3.102.5419500.00Shopify
    6FUJIFILM Prints&Gifts3.543.5612220.01Commerce Cloud
    7BARNEYS NEW YORK3.724.956520.37Commerce Cloud
    8Kakimori3.872.73910.00Shopify
    9amirisu3.883.652600.02Shopify
    10BODYBOSS3.892.449520.00Shopify
    11ワコール4.252.661590.00Commerce Cloud
    12BASE FOOD4.544.027840.09Shopify
    13PUMA4.545.0112180.60Commerce Cloud
    14土屋鞄製作所4.603.689830.01Shopify
    15KURAND4.634.145440.07Shopify
    16ホームセンター通販のカインズ4.745.372500.01Commerce Cloud
    17京都醸造5.303.2350.00Shopify
    18Allbirds(オールバーズ)5.475.3380.00Shopify
    19ミズノ公式通販サイト6.826.3521160.52Commerce Cloud
    20アシックスオンラインストア7.446.6128670.67Commerce Cloud

    Web表示スピード、「コアウェブバイタル」数値の差はどの程度か?

    2つのグループのWeb表示スピードのランキング、「コアウェブバイタル」にはどのような特徴が見えてくるでしょうか?

    グループA:ECパッケージ型・提供プラットフォーム

    表示スピードの評価を表すSpeedIndexでは「ファミリア公式オンライン」(EC-ORANGE)が1位です。「コアウェブバイタル」指標の総合評価を見てみると、グリーンが多い「blanche étoile」(EC-CUBE)がトップで、1位の「ファミリア公式オンライン」とのSpeedIndex差は0.9秒で、そこまで差が開いていません。

    1位と5位のサイトにおけるSpeedIndex差は僅か0.23秒なので、表示速度上位グループでは、適切なチューニング、Web表示スピード対策が実施されていると考えられます。

    グループB:ECクラウドサービス・提供プラットフォーム

    表示スピードの評価を表すSpeedIndexでは「アディダス」(Commerce Cloud)がトップです。「コアウェブバイタル」指標の総合評価を見てみると、グループAと異なり、オールグリーンのECサイトは今回の計測対象では確認できませんでした。

    こちらも、1位と5位のSpeedIndex差は約1.05秒なので、表示速度上位グループは適切なチューニング、Web表示スピード対策が実施されていると考えられます。

    プラットフォーム別の平均値を見る

    各グループのプラットフォームを比較すると、計測前の仮説ではもっと大きな差が出ると考えていましたが、平均値で見た場合、SpeedIndex、「コアウェブバイタル」の各指標に関しては、プラットフォームの違いによる明確な差異、特筆すべき違いは見られないと言っていいでしょう。

    各グループのサンプル数が15サイト、10サイトなので、もう少し多くすれば違いが出てくるかもしれません。

    グループA:ECパッケージ型提供・プラットフォーム別の平均値

    プラットフォームSpeed
    Index
    (秒)
    Backend
    (秒)
    Start
    Render
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS
    EC-CUBE3.800.922.663.581310.07
    ecbeing3.660.872.323.767490.30
    EC-ORANGE5.620.872.714.064330.22

    ※各プラットフォーム5サイトずつ、合計15サイト

    グループB:ECクラウドサービス型・提供プラットフォームの平均値

    プラットフォームSpeed
    Index
    (秒)
    Backend
    (秒)
    Start
    Render
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS
    Shopify4.200.772.983.495950.02
    Commerce Cloud4.300.772.154.1811760.24

    ※各プラットフォーム5サイトずつ、合計10サイト

    サンプル数が少ないため参考値となるが、SpeedIndexでは「EC-CUBE」と「ecbeing」が良い数値。「コアウェブバイタル」では、EC-CUBEとShopifyが良好となった。

    プラットフォーム別のばらつき。最小値と最大値の差を見ると?!

    プラットフォームにおける各指標の幅の最小と最大の差に着目してみました。

    SpeedIndexとBackendでは「Shopify」が比較的安定しています。またStartrenderでは「ecbeing」が最小値でした。幅が少ないほど安定した結果が出せるともいえます。注目したいのは「コアウェブバイタル」です。

    どのプラットフォームでもオールグリーンを獲得できる可能性があることがわかります。CLSに関しては「Shopify」が最大値でも0.09のグリーンと良好となっています。

    ECパッケージ編

    プラットフォームSpeed
    Index
    (秒)
    Backend
    (秒)
    Start
    Render
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS
    EC-CUBE最大7.793.675.657.303940.22
    最小2.150.381.202.0300.00
    差分5.643.284.455.283940.22
    EC-ORANGE最大11.071.174.106.237300.72
    最小2.010.561.132.1040.00
    差分9.060.612.974.137260.72
    ecbeing最大5.671.413.506.3323970.83
    最小2.10.571.502.34880.00
    差分3.570.852.003.9923090.83

    ECクラウドサービス編

    プラットフォームSpeed
    Index
    (秒)
    Backend
    (秒)
    Start
    Render
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS
    Shopify最大5.470.895.235.3319500.09
    最小2.690.331.452.4450.00
    差分2.780.553.782.8819440.09
    Commerce Cloud最大7.441.324.156.6128670.67
    最小2.050.410.931.431590.00
    差分5.390.923.225.1827070.67

    BackendとSpeedIndexで安定しているのは「Shopify」。Startrender(描画が始まる)が一番良いのは「ecbeing」だった。

    同一プラットフォームにおける差異の幅

    グループA:ECパッケージ型での提供プラットフォーム

    プラットフォームSpedIndex
    最小、最大値の差(秒)
    ecbeing3.57
    EC-CUBE5.64
    EC-ORANGE9.06

    グループB:ECクラウドサービスでの提供プラットフォーム

    プラットフォームSpedIndex
    最小、最大値の差(秒)
    Shopify2.78
    CommerceCloud5.39

    ブレがもっとも少ないのが「Shopify」です。続いて「ecbeing」となりました。

    SpeedIndexは、Web表示スピードを評価するGoogle推奨の従来からの指標で、「コアウェブバイタル」の評価項目にも影響が大きく無視はできないのですが、各サイトにおけるSpeedIndexの数値の最小と最大の差は予想より大きく数値のバラツキに大きな違いがあることがわかります。

    計測データからわかるように、なぜプラットフォームによって平均値に大きな差が生じているのか? つまり「ブレ幅が大きい理由、要因は何か?」という疑問が沸きます。

    筆者の長年のWeb表示スピード研究からの私見ですが、設計や構築方法に大きな要因があると考えられます。Web表示スピードの差が生じる主な要因は、以下の3つのポイントがあると考えています。

    ポイント①
    Web表示スピードに関して、顧客視点での計測、課題分析(リアルユーザー情報の把握)

    ポイント②
    フロンエンド、バックエンドのWebシステム性能管理

    ポイント③
    CDNの適切な設定、パフォーマンスチューニング

    それぞれのECサイトのプラットフォームに関して、標準構成そのままではなく、Web表示スピードに関する適切な目標値とチューニングを意識して実行する必要があります。そうすることで顧客体験(UX)を損なわない、快適なWeb表示スピードを実現できると言えます。

    ECクラウドサービス型・提供プラットフォームも、設計・構築方法によっては大きな違いがでるという事実

    最後にECクラウドサービス型・提供プラットフォームの計測データに関してもう少し深い分析・考察をしてみます。今回の調査では「Shopify」とセールスフォースの「Commerce Cloud」がこれに該当します。

    Web表示スピード研究会でも、ECクラウドサービス型・提供プラットフォームのWebサイト表示スピード改善の対策アプローチ、研究を進めています。

    インフラ、ネットワークを含めてプラットフォームとして提供される方式のため、Web表示スピード差は、それほど表れにくいだろうという仮説がありました。しかし、実際の計測データを見てみると、状況は少し異なるようです。

    今回は大手企業での採用・導入が増えている「Commerce Cloud」について考察します。

    番外編:Salesforce「CommerceCloud」のSpeedIndexランキング

    速度
    順位
    サイト名Speed
    Index
    (秒)
    Backend
    (秒)
    Start
    Render
    (秒)
    LCP
    (秒)
    TBT
    (ミリ秒)
    (※注①)
    CLS
    1アディダス2.050.520.931.4317540.08
    2Northmall (ノースモール)2.891.322.203.006180.06
    3LOVOT(らぼっと)3.060.421.532.909040.09
    4FUJIFILM Prints & Gifts3.540.542.203.5612220.01
    5BARNEYS NEW YORK3.720.811.934.956520.37
    6ワコール4.251.082.282.661590.00
    7PUMA4.540.632.055.0112180.60
    8ホームセンター通販のカインズ4.740.834.155.372500.01
    9ミズノ公式通販サイト6.820.411.586.3521160.52
    10アシックスオンラインストア7.441.102.606.6128670.67

    1位のアディダスと10位のアシックスの違いを見てみましょう。

    • アディダス:SpeedIndex 2.05秒、Backend 0.52秒、StartRender 0.93秒
    • アシックス:SpeedIndex 7.44秒、Backend 約1.1秒、StartRender 2.60秒

    アディダスは、「Commerce Cloud」の中でも、非常に高速なWebサイトです。「Commerce Cloud」の各指標では、TBT(FIDの代替え指標)以外、LCP、CLSは良好(Green)を獲得、実現しています。このレベルの数値を考えると、速度のモニタリング、Web表示スピードのチューニングなどは、しっかり対策プロジェクトとして実行されていると予想されます

    ところが、10位のアシックスのデータを見ると、SpeedIndexで7.44秒(アディダスの3.6倍)、Backendで約1.1秒(アディダスの約2.1倍)という遅い数値です。同じプラットフォームといえども、大きな違いが生じています。以前にも発表していますが、同じカテゴリーでの表示スピードのよしあしはSEOランクにも大きく影響すると考えられます

    遅延の原因はさまざまですが、SaaSプラットフォームそのものの性能差以外の要素として、フロントエンドの構築方法、サードパーティのタグ、APIによる基幹システムの連携などの要因が関係して、Web表示スピードに差が出ていると予測します。

    結論として、SaaS型のサービスといえども構築方法によって大きな差が生まれるといえるでしょう。Web表示スピードと「コアウェブバイタル」のモニタリング、適切な課題解決を実施することは重要です。

    プラットフォームを活用した顧客体験、満足度向上における重要ポイントであると考えられます。

    今回の計測で何が見えたのか?! Webサイト表示スピード研究会メンバーのディスカッション

    本記事の筆者、Web表示スピード研究会主要メンバー(Web表示スピード研究会主催/種村和豊(ドーモ)、近藤洋志氏(大日本印刷))が今回の計測結果についてディスカッションしました。

    種村:今回は、ECパッケージ型・提供プラットフォーム、ECクラウドサービス型・提供プラットフォームというグルーピングを行い、それぞれのプラットフォームの特徴を意識して仮説を立てての計測、検証を行いました。そういう意味ではいつもの計測と違った気づきもありましたね。

    近藤:プラットフォーム別での検証という、今までなかった観点が面白かったです。私が使っているプラットフォームはありませんでしたが、内製開発している立場としては、フロントエンド、バックエンドの構成や設計も大事ですが、サイトの運用者の設定や運用フローがしっかりできていないと遅くなるということとも改めて大事だと思いました。

    本当に必要最小限のサードパーティで運用ができているか、ページ自体の構成が過剰に肥大化していないか、双方で気をつけて一緒に作り上げていくべきだと思います。

    この調査方法・データについて

    「コアウェブバイタル」の基準値

    本記事の「コアウェブバイタル」の基準値はGoogle社情報「ウェブに関する主な指標レポート低速なサイトを修正してユーザー エクスペリエンスを改善する」に準拠した形をとっています。

     Good
    (良好)
    Needs
    Improvement
    (要改善)
    Poor
    (不良・低速度)
    LCP2.5 秒以下4 秒以下4 秒を超える
    TBT
    (※FIDの代替)
    300 ミリ秒以下600 ミリ秒以下600 ミリ秒を超える
    CLS0.1 以下0.25 以下0.25 を超える

    ※注① TBT(FIDの代替指標)について

    本計測は、計測ツールSpeedCurveのSynthetic計測サービスを利用しております。FIDはWebサイトに訪れたユーザーリアルデータに基づく統計指標であり、仕様上精緻な計測が難しいため、FID代替え指標の TBT(Total Blocking Time)で計測、集計しています。

    従来の多くの計測ではアイドルタイムと呼ばれる、購入客が少ない午後の時間に計測されることが多く、朝、昼、夜のピークタイムや、土日計測がほとんどされていません。たとえば、メルマガやLINEでキャンペーン情報の配信時にサイトがどんな状態になるのかを、ほとんどのEC事業者が把握していないのが現状です。

    今回の調査では、売れている時間帯のコンディションを把握するために、12:30、18:30、22:30の1日3回、比較的高負荷の時間で実施しました。

    SpeedInex

    Speed IndexはGoogleが発表したパフォーマンス指標。ブラウジング開始後、経過時間あたりのファーストビューが何秒で表示されるかを総合的に算出したもの。本計測、分析を行っているスピード研究会では最低目標値 4秒台、推奨値4秒以下を推奨しています。
    (参考:(スピード研究会)SpeedIndexの基本合格基準、5秒から4秒の引き上げを決定!!

    誤差や数値の違いについて

    今回の計測は、12:30、18:30、22:30の1日3回という、ECサイトにおいて比較的高負荷とされている時間帯に行いました。従来の計測結果と乖離があるとすれば、この時間滞とアイドルタイムの違いが一番の違いとなります。

    調査概要

    調査期間:2021年8月9日(月)~2021年8月23日(月)までの14日間

    調査対象:調査対象のサイトは下記を参考としています。

    • Eコマース向けのプラットフォームとして「Shopify」「EC-CUBE」「ecbeing」「EC-ORANGE」「Commerce Cloud」の5つを選定
    • 公式サイトに公開されている「事例」もしくは「導入事例」から、それぞれ10サイトを選定して計測対象とした。(EC-ORANGEについては、個別に確認)

    調査範囲:1サイトにつき、①トップページ②リストページ(カテゴリページ)③商品詳細ページの3つのURL(計測したのは①50URL、②50URL、③50URLの計150URL。うち、リストページと商品詳細ページが同一のため②③に同一ページで計測したのは2URL)。当該サイトURLは、検索エンジンによる検索結果から移動できるURLを用いた。

    ①トップページ②リストページ(カテゴリページ)③商品詳細ページ、それぞれの中央値(median)を平均したものをサイトの代表値とする。

    計測時間:12:30、18:30、22:30の1日3回

    測定プロファイル:Apple iPhone X(4G LTE)、Samsung Galaxy S8 (Mobile 4G LTE)

    1回当たりの計測数:3 checks

    計測回数:150URL × 1日3回 × 3checks × 2デバイス × 14日間 = 3万7800回計測

    エミュレート回線品質(4G LTE):ダウンロード 11.7Mbps/アップロード 11.7Mbps/レイテンシー 70ms

    サイト調査実施::監修/占部雅一(ドーモ) レポート・解析/種村和豊(Web表示スピード研究会)データ計測・集計/村岡温子、畑山慎治

    種村 和豊
    種村 和豊

    ワークマンが「社運をかけて」取り組むEC注文による無在庫販売&店舗受け取り。5年で200億円規模に育てるその仕組みとは

    4 years 3ヶ月 ago

    ワークマンは、ECサイトで注文を受けた後、本部倉庫から店舗に商品を出荷する無在庫販売方式の販売をスタートした。

    無在庫販売方式の対象商品は、主力の作業服の端サイズ(SS、S、3L以上)、防寒ウェアなどボリュームが大きく陳列しにくい人気製品(アンバサダーの発信で大ヒットしたモンスターパーカーなど)など。

    既存店は売り場スペースの限界で新製品の投入が困難となっている。売場面積100坪、駐車台数10~15台で運営しているワークマン・ワークマンプラスの店舗では、キャパシティオーバーが発生する傾向にあり、駐車場不足や欠品による機会ロスが発生、顧客満足度の低下が懸念されている。

    ECサイトで受注した後に本部倉庫から店舗に商品を出荷し、顧客はワークマン各店で商品を受け取る仕組みを構築した。無在庫販売方式は将来の成長の切り札となるとしており、「社運をかけて」取り組むという。

    無在庫の店舗受け取り販売は5年で200億円規模に育成する予定。すでに高い坪売上を持ち成長の限界を迎えつつある既存店の業績を、さらに伸長させることをめざす。

    EC注文・店舗受け取り限定販売を有効的に活用。店舗での販売を簡略化することで、加盟店の持続的成長と顧客満足度向上をサポートしていく。

    2月にテント、タープ、シュラフなどをキャンプギアをEC限定で発売した。キャンプギアの主要ターゲットは高機能ウェアの既存ユーザーで、初めてキャンプをする人が中心。キャンプ必需品の5点であるテントは4900円、チェアは1780円、シュラフは1500円、テーブルは980円、ランタンは780円。

    キャンプギアのEC注文専用品の初年度の販売見込みは40億円。テント、タープなどの主力製品は4か月で増産できるため、反応が良ければ55億円までの販売が可能とみている。

    ワークマンはキャンプギアの扱いをスタート
    キャンプギアの取り扱いについて(IR資料から編集部がキャプチャ)

    このほか、大人用の人気製品を子どもサイズにした親子ペアルック用のジュニア向け製品14アイテム、法人・リクルート用の女性スーツの取り扱いも始めた。

    ワークマンのEC事業は、「店舗在庫」による「店舗受け取り」を軸にしたClick&Collect(クリック&コレクト)を展開、全国900店以上の実店舗への送客を推進している。「店頭受け取り」は「店頭在庫」を軸にしているため、送料はかからない。この仕組みに、本部倉庫から店舗に商品を出荷する無在庫販売方式が加わる。

    ワークマンのECビジネスについて
    ワークマンのECビジネスについて(IR資料から編集部がキャプチャ)
    石居 岳
    石居 岳

    YouTubeが動画内ショッピングやライブコマース機能の開発を計画

    4 years 3ヶ月 ago

    YouTubeが2月に公表した「2022年の展望」によると、動画内でのショッピング機能、ライブショッピング機能、最適なアプリ内でのショッピング表示についての開発を計画している。

    Googleが2021年11月末のブラックフライデーに合わせて行った、アフリカ系企業オーナー向けプロモーションBlack-owned Friday」のショッパブルビデオ(動画の再生中に商品購入ページへのリンクを表示させることができるプロダクト)を例示。

    その動画では、さまざまな商品をタグ付け、それをクリックすると通販サイトに移動できるようにしている。YouTubeは、お気に入りチャンネルの動画内でタグ付けされたアイテムを購入できるショッピング機能の開発を計画していると見られる。

    アフリカ系企業オーナー向けプロモーション Black-owned Friday ショッパブルビデオ
    Black-owned Friday」のショッパブルビデオ(画像は「Black-owned Friday」の動画から編集部がキャプチャ)

    ライブショッピング機能の開発計画も掲げた。YouTubeは2021年11月、グローバルブランドのWalmart、Samsung、Verizonなどの企業、一部クリエイターとライブショッピング企画「Holiday Stream and Shop」を実施した。

    この企画では、200万回以上の視聴、140万件のライブチャットメッセージがあり、「高いエンゲージメントを示した」(YouTube)。

    化粧品を紹介したメイクアップアーティストは、「ユーザーはそれほど購入しないだろうと考えていたが、売り上げは期待を上回るものだった」とコメント。2022年にライブショッピング機能の機能向上を続けていくという。

    「Holiday Stream and Shop」のイメージ動画
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    Amazonが新規大口出品の事業者向け特典プログラムを開始、最大550万円の還元、FBAの割引などを提供

    4 years 3ヶ月 ago

    Amazonは3月から、新たに大口出品する販売事業者を対象に特典を提供する「新規出品者特典プログラム」の提供を始めた。

    最大550万円の還元特典を受けられるプログラムのほか、スポンサープロダクト広告のクリック課金型広告2万2000円分のクレジット、「フルフィルメント by Amazon(FBA)」の割引きなどを提供する。

    「新規出品者特典プログラム」は、新規に大口出品する中小企業やブランドオーナーなどに対して、効果的に事業を成長するためのプログラムとして提供するという。

    対象者は、日本、米国、ヨーロッパ(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの5カ国)で2022年1月1日以降にAmazonで初めて出品し、対象となるプログラムを一定期間内に利用する大口出品の販売事業者。

    Amazonブランド登録でブランド所有者と認定された新規出品者に以下の特典プログラムを提供する。

    • 最大550万円を還元。対象ブランドの売上高が最大1億1000万円になるまで、または資格の確定後1年間のいずれか早い方に対し、売上高に対する5%分を還元する
    • Amazon Vine(Amazonストアで最も信頼できるレビュアーを招待し、他の購入者が十分な情報に基づいて購入を決定できるよう新商品についての意見を投稿してもらうプログラム)のクレジットとして2万2000円分を提供する
    • ブランド保護に役立つ「Transparency」のクレジットとして1万1000円分を提供する。
    • Amazonクーポンを利用する新規出品者には、クーポンのクレジットとして5500円を提供する
    • フルフィルメント by Amazon(FBA)を利用する新規出品者向け各種特典
      • Amazonのフルフィルメントセンター(物流拠点)へ商品を納品する際、「FBAパートナーキャリアサービス」を利用すると納品配送料1万1000円を割引。または、FBA在庫を世界各地のAmazonフルフィルメントセンターへ納品することができる「Amazon Global Logistics」を使用する場合のFBA手数料を2万2000円割引
      • FBA新商品特典プログラムへの自動登録で、対象となる新規FBA商品のASINについて在庫保管手数料および返送・所有権の放棄手数料が一定期間無料
    瀧川 正実
    瀧川 正実
    確認済み
    15 分 41 秒 ago
    ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る