ロイヤルティと収益を生む顧客体験の「関連性」とは? ECサイトで活用したいCX改善に直結する5つの要素 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2021年5月13日(木) 09:00
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ECにおける「真の価値」は、データを活用し、顧客に関連性の高い体験を提供することです。関連性が高まることで競争力が上がり、顧客の期待を超える体験になるからです。

EC市場は活況を呈しており、“関連性の高いカスタマーエクスペリエンス(CX)”を求める消費者の期待も高まっています。適切に対応すれば収益を増やし、顧客ロイヤルティを高める大きなチャンスがありますが、EC企業はどこから手を付けたら良いのでしょうか? 関連性のあるCX提供の重要性、アルゴリズムに組み込みたい5つの要素を見ていきます。

関連性のあるCXが重要

ECビジネスは盛んで、消費者の4分の3が以前にも増してオンラインショッピングに依存していると言われています※1。この傾向が衰えることはないでしょう。それどころか、新型コロナウイルスの影響でオンラインショッピングは加速しています。

※1~7は、Forrester ConsultingがRokt社の委託を受けて2020年7月に実施した調査「関連性の高い体験でECの価値を引き出す」より

リサーチ会社「Forrester」が全米のさまざまな地域、年齢層の消費者を対象に行った調査では、3分の2が、「状況が元に戻ったとしても、コロナ禍前よりもオンラインショッピングを続ける」と回答しています※2。オンラインショッピング増加の流れに乗って、関連性の高いCXを期待する消費者に応えれば、ブランドにとっては競争力を高める大きなチャンスとなります。

そもそも、関連性の高いCXとは何でしょうか? 消費者は皆、それぞれ異なる興味や好みに基づいて買い物をします。消費者の嗜好を理解し、関連性の高い価値を提供してくれるブランドを高く評価します。そして、消費者の91%が、「関連性の高いプロモーションやリコメンドを提供してくれるブランドで買い物をする可能性が高い」と考えています(※Accentureが2018年に実施した調査「Making It Personal:コミュニケーションから会話へ。より高度なパーソナライゼーションの必要性」より)。

「関連性」とは、履歴、好み、文脈、意図などの個人情報に基づいて、顧客とのインタラクションを構成、誘導、拡張、強化する体験と定義されます。関連性の高い体験を提供するために企業は、デザイン、メッセージ、あるいはプロモーションの種類など、さまざまな分野で、あらゆる機会に、それぞれの消費者に最も適切なオファーやリコメンドが表示されるようにしなければなりません。

ECブランドの的外れな対応

現在、関連性の高いCXの価値が明らかになっているにも関わらず、大半のECブランドが的外れな対応をしています。実際、「オンラインでのショッピング体験が自分の好みに合っている」と答えた消費者は52%しかいません(※Accentureが2018年に実施した調査「Making It Personal:コミュニケーションから会話へ。より高度なパーソナライゼーションの必要性」より)。

消費者の期待に応えられなければ、機会損失、そして収益への脅威になります。関連の高い経験を提供しなければ、顧客を失うことにつながるのです。

ブランドが関連性の高いパーソナライズされた体験を提供できなかった場合、36%の消費者が、「そのサイトでの買い物をやめ、よりパーソナライズされた体験を提供する競合他社に乗り換える可能性が高い」と答えています※3。

評価される関連性の高いCX

自分が興味を持っている、あるいは購入したことのある商品やサービスについて、82%の消費者が「ブランドが割引やプロモーションを提供してくれることを評価する」と回答しています※4。関連性の高いCXが、平均注文額の増加やカゴ落ち率の減少につながります。

関連性を高めることは、購入された商品やサービスに限ったことではありません。広告でも同じことが言えます。75%の消費者は、「自分に関連性の高い、他のブランドからの割引やプロモーションも評価」しています※5。

関連性の高いCXを提供してロイヤルティが高まれば、長期的な価値を高める大きなチャンスになります。消費者の大半は、関連性の高いパーソナライズされた体験を提供されると、ロイヤリティプログラムに参加したり、再度購入したり、友人にブランドを勧めたりする可能性が高くなると答えています※6。

関連性の高い購買体験の提供

オンラインでパーソナライズされた体験や価値を提供するためには、データを活用する必要があります。データを使えば、グループレベルではなく、個人レベルで関連性の高いサービスを提供することができます。

しかし、言うは易し行うは難し。実際ほとんどのブランドが、データを活用してより関連性の高い体験を提供することは複雑で、多大なリソースを必要とすると考えています※7。

最も重要なのは、Eメールアドレスや電話番号などの情報を使って顧客を特定することです。これらは、消費者がECサイトにログインする際に変更することがほとんどない「安定した」情報です。一方、サードパーティのCookieを使用することは、透明性の欠如や法律上の制限、デバイスやブラウザなどを横断して追跡できないことなどから、信頼性がますます低くなっています。

そんな状況下、ブランドはどうすればいいのか? 多くの要素を考慮したソリューションを活用すれば、リアルタイムで適切な体験を提供することができます。関連性の高いCXを提供するためには、次のような要素をソリューションのアルゴリズムに含めることが重要です。

関連性の高いCXを提供するためソリューションに組み込みたいアルゴリズム要素

1. 履歴:サイト内でのインタラクションの履歴データ(過去の購入履歴、会員になっているプログラムなど)で、無関係な提案を抑制するために利用できます。

2. 好み:顧客の好み(例:無視した割引やプログラム、以前に利用した割引やプログラムの種類、視覚的なデザインとテキストベースのデザインのどちらに惹かれるかなど)に関するデータ。特定の商品、プログラム、または割引に、顧客が反応する可能性をより正確に予測できます。

3. 意図:特定の行動に関連する顧客の心理状態(例:購入へのワクワク感、好みが似たユーザー探しなど)に関するデータで、対象となる商品、プログラム、割引に関与する顧客の反応を予測するために使います。

4. 文脈:顧客の最新のインタラクション(例:購入状況、購入した商品、使用しているデバイスやブラウザ、日時など)から、CXを向上させるヒント、購入を妨げる要因などを推測することができます。

5. 体験:顧客の総合的な体験(ビジュアルやインタラクティブな要素、特定のメッセージを最後に見てからの経過時間など)。このデータを利用して、付加価値のあるわかりやすい商品をサイトで表示し、CXとブランドイメージの両方を守ることができます。

上記の要素のデータをリアルタイムで活性化するために、成功しているECブランドは、機械学習をソリューションの一部として含むソフトウェア・プロバイダーを採用しています。市場で販売されているソフトウェアを活用することで、社内の膨大なリソースを割かずに、関連性の高いCXを生み出すという複雑な課題を解決することができるのです。

◇   ◇   ◇

オンラインショッピングの増加に対応するためには、これまで以上にデータを活用する必要があります。データを活用して個々の顧客に適したCXを提供することで、ブランドは競争上の優位性を確保し、購入のたびに顧客に真の価値を提供し、高い評価を得ることができます。

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オリジナル記事:ロイヤルティと収益を生む顧客体験の「関連性」とは? ECサイトで活用したいCX改善に直結する5つの要素 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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