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ネットに“つながる”4つの動機、日本は「コミュニケーション」「自己表現」などに最も消極的

世界10か国について、A.T. カーニーが調査、市場やネットの成熟度と利用傾向に大きな相関関係
※「はじめてWEB」は2020年10月13日をもってサービスを終了しました。

消費者がインターネットへの接続やインターネットで“つながる”ことに関する調査を日本を含む世界10か国で行った結果を、経営コンサルティング会社のA.T. カーニーが12月1日に発表した。

調査結果によると、世界各国の消費者は、インターネットに接続する主な動機として、以下の4項目を挙げている。

  1. 誰かとつながるため
  2. 自己表現
  3. ネットで検索
  4. 利便性

全回答者の平均73%が「家族や友人とコミュニケーションするため」(誰かとつながるため)にインターネットを使うと回答。その傾向がもっとも強いのはインドで、94%だった。ナイジェリア(89%)、中国(88%)も高い。一方、日本は調査国中もっとも低い34%で、オンラインでのつながりに消極的だった。

また、表現の自由が制限されている新興国では「自己表現」のためにネットに接続するという傾向が顕著で、中国、ナイジェリア、インドは85%以上が、ネットに接続する主な動機を「自己表現」だと回答した。日本はここでも、調査国中もっとも低い30%だった。

インターネットに接続する主な動機(項目は上から「誰かとつながるため」「自己表現」「ネットで検索」「利便性」の順)

市場やネットの成熟度を見た場合、利用傾向にも相関が見られた。

たとえば「ソーシャルネットワークが、インターネットに接続する大きな理由になる」という項目では、ブラジル(58%)、ナイジェリア(57%)、インド(54%)、ロシア(52%)は、ソーシャルネットワークに費やす時間がオンラインショッピングや検索よりも多かった。逆に、米国(39%)、ドイツ(36%)、日本(32%)は低い。

インターネット上で時間を費やす行動(項目は上から「ソーシャルネットワーク」「エンターテインメント」「ショッピング」「取引サービス」の順)

「バナーなどの広告をクリックする」と答えたのは米国では7%に留まったが、ナイジェリアは正反対の93%で、インドは84%、中国は83%の回答者がオンライン広告に対して好意的だった。

「ソーシャルメディアが消費者の購買に与える影響」も、国・年齢ごとに大きく異なる。米国や英国、ドイツ、日本では、3分の2から4分の3にあたる回答者が、「商品やサービス、ブランドに対するソーシャルメディアでの評判が自分の購買行動にほとんど、あるいはまったく影響しない」と回答している。一方で、中国(95%)を筆頭に、インド、南アフリカ、ブラジル、ナイジェリアでは、多くの回答者が、ソーシャルメディアでの評価を買い物時の参考としていた。

この調査「Connected Consumers Are Not Created Equal: A Global Perspective」は、世界10か国(米国、英国、ドイツ、ブラジル、ロシア、中国、インド、南アフリカ、ナイジェリア、日本)を対象にしたもので、2014年7月に実施。各国約1,000人(合計10,009人)から回答を得た。

調査報告書の日本語版は近日公開予定。

参考リンク

Web担先生と初心者君のやさしいニュース解説

初心者君

なんか意外ですねー。LINEとかすごく使われているから、「誰かとつながるため」がもっと多い印象でした。

Web担先生

うむ。調査方法の問題かと思ったんが、そうでもないようなんだよ。回答者は6歳~25歳が17%、26歳~35歳が27%と、若年層を多めにとっているからね。

初心者君

じゃぁ、やっぱり日本人は「誰かとつながるため」「自己表現」のためにネットを使う率が、他の国より低いってことなんですね。

Web担先生

興味深いのは、日本は、4つの動機のどれも世界平均よりも低いということかな。

初心者君

ほー。

Web担先生

つまり、ネットにつながっているのは水道や電気と同じぐらいふつうのことだという感覚の人が、他の国よりも多いのかもしれない。

初心者君

たしかに、「なんとなく」ネットを使っていることはよくありますからね。

Web担先生

日本だけでなく、アメリカ・イギリス・ドイツでも、比較的そういった傾向があるという結果になっているからね。

初心者君

へー。おもしろいですねー。

※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました

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