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前回、前々回のコラムで、文字色が黒のときと#333のときにアクセシビリティの視点から背景色として使えるWebセーフカラーについて紹介しました。
今回は#333と並んで、ウェブサイトにおいて文字色として使用されることの多い#666について、文字色が#666の時、アクセシビリティの視点から背景色として使えるWebセーフカラーについて調べることにしました。
やってみたこと
文字色を #666666 に固定して、背景色を#000000から#ffffffまで変えていった場合のコントラスト比と、白内障、第1色覚(赤)、第2色覚(緑)、第3色覚(青)の4つの視覚特性における見やすさ、そして私の主観的な見やすさについて調べています。
コントラスト比はカラーコントラストアナライザーでチェックし、JIS X 8341-3:2010の「最低限のコントラストに関する達成基準(7.1.4.3)(AA)」への適合、および「より十分なコントラストに関する達成基準(7.1.4.6)(AAA)」への適合を調べています。達成基準7.1.4.3では4.5:1以上のコントラスト比(大きな文字の場合は3:1)、7.1.4.6では7:1(大きな文字の場合は4.5:1)以上のコントラスト比を要求しています。ここで「大きな文字」とは半角英数字であれば18pt、または14ptの太字、日本語や韓国語、中国語の場合は22pt、または18ptの太字以上の文字と定義されています。
また4つの視覚特性における見やすさはFujitsu ColorSelectorでそれぞれ調べました。
コントラスト比4.5:1以上の色はたったの24色
調査の結果、文字色が#666の時に背景色として使える(コントラスト比が4.5:1以上)Webセーフカラーはたったの24色しかないことがわかりました。文字色が黒の時に使える色141色、#333の時に使える色90色と比べると、使える色がかなり制限されてしまいます。また、JIS X 8341-3:2010の達成基準7.1.4.6で求めている「7:1以上のコントラスト比(AAA)」を満たす色は1つもありませんでした。文字色を#666にした時点で、達成基準7.1.4.6を満たすことが難しくなるということです。さらに、以下の表を見ていただくとわかるとおり、私の主観として、すべての組み合わせで文字を判読できませんでした。
以下、調査の結果コントラスト比が4.5:1以上となった24色を紹介します。カラーコードのあとの数値は#666とのコントラスト比です。
実際のカラーサンプル、JIS X 8341-3:2010への適合状況、視覚特性ごとの見やすさなどの詳細については、Cocktailzウェブサイトに掲載していますので参考にしてください。
| 背景色 |
表示サンプル |
コントラスト |
| #00ffff |
サンプル |
4.6:1 |
| #33ffcc |
サンプル |
4.5:1 |
| #33ffff |
サンプル |
4.6:1 |
| #66ff99 |
サンプル |
4.5:1 |
| #66ffcc |
サンプル |
4.6:1 |
| #66ffff |
サンプル |
4.7:1 |
| #99ff00 |
サンプル |
4.6:1 |
| #99ff33 |
サンプル |
4.6:1 |
| #99ff66 |
サンプル |
4.6:1 |
| #99ff99 |
サンプル |
4.7:1 |
| #99ffcc |
サンプル |
4.8:1 |
| #99ffff |
サンプル |
4.9:1 |
| #ccff00 |
サンプル |
4.9:1 |
| #ccff33 |
サンプル |
4.9:1 |
| #ccff66 |
サンプル |
4.9:1 |
| #ccff99 |
サンプル |
5.0:1 |
| #ccffcc |
サンプル |
5.1:1 |
| #ccffff |
サンプル |
5.3:1 |
| #ffff00 |
サンプル |
5.3:1 |
| #ffff33 |
サンプル |
5.4:1 |
| #ffff66 |
サンプル |
5.4:1 |
| #ffff99 |
サンプル |
5.5:1 |
| #ffffcc |
サンプル |
5.6:1 |
| #ffffff |
サンプル |
5.7:1 |
実際のカラーサンプル、JIS X 8341-3:2010への適合状況、視覚特性ごとの見やすさなどの詳細については、Cocktailzウェブサイトに掲載していますので参考にしてください。