インテージ、ナウキャスト、JCBがオルタナティブデータのサービス開発で共同研究開始

「SCI/SCI Payment」と「JCB消費NOW」を結合、マクロからミクロまで可視化する分析に

マーケティングリサーチ・データ解析事業のインテージと、フィンテックベンチャーのナウキャスト、クレジットカード大手のジェーシービー(JCB)は、「オルタナティブデータ(代替データ)」と呼ばれる領域での新たな分析・統計サービスの共同研究開発で契約を締結した、と7月7日に発表した。3社の資産やノウハウ・スキルを生かし、各々のサービスではリーチし切れない領域を補完し合う新たな分析・統計サービスを開発する。

 

<サービスイメージ> マクロ⇔ミクロを一気通貫で可視化

インテージが日々収集している買い物データと決済手段情報の「SCI(全国消費者パネル調査)/SCI Payment」と、最先端のオルタナティブデータ解析ノウハウを持つナウキャストとJCBが共同開発した消費活動の今を知る新指標「JCB消費NOW」を統計的に有意な形で結合する。個人の匿名性を担保した上で、日本初の「マクロ消費動向からミクロ消費実態までを一気通貫で可視化する分析・統計サービス」を開発する。

新サービスによって、全体消費や業種業態別消費などのマクロ動向と、その内訳の消費実態が把握でき、他のリサーチと組み合わせてインサイト(潜在ニーズ)へのリーチが可能になる。3社は、2021年度中のサービス提供を目標に研究開発を進め、さらに消費者を理解する新しいリサーチ手法の開発やテストマーケティング、セールスプロモーションを実現するマーケティング・プラットフォームを構想しており、官民に幅広く提供する。

 

<利用者タイプ別の提供価値>

オルタナティブデータは、経済ニュースやSNS投稿、Webサイトログ、POS(販売時点情報管理)、位置情報などこれまで利活用の進んでいなかったデータ。従来統計やマーケティング・リサーチでは消費者ニーズの多様化とコロナ禍の消費行動変容でインサイトを捕捉し切れず、行政も「EBPM(証拠に基づく政策立案)」の本格化に既存のマクロ統計では限界があるため、政策課題に対応するエビデンスデータとして求められている。

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